JP2009097640A - 焼結含油軸受及び回転電機 - Google Patents

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Hiroyuki Yoshida
浩之 吉田
Masaki Mita
正樹 三田
Nobuo Kobayashi
暢男 小林
Kensuke Nakajima
健介 中島
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Abstract

【課題】初期摩擦性能の安定化を図ると共に、耐久性の更なる向上を可能とした焼結含油軸受を提供する。
【解決手段】内部の気孔に潤滑油を含浸させた多孔質の焼結体60aからなり、その中心部に軸孔61を有して当該軸孔61に挿通された軸を回転自在に支持する焼結含油軸受60であって、焼結体60aが、青銅(Cu−Sn)と鉄(Fe)とを含む合金からなり、その軸受摺動面における組成が面積率で、Cu−Sn:60〜40%、Fe:40〜60%であり、且つ、その透過率が1×10−15〜7×10−15であり、潤滑油が、ポリオールエステル(POE)を含み、且つ、その40℃における動粘度が30〜90mm/sである。
【選択図】図3

Description

本発明は、内部の気孔に潤滑油を含浸させた多孔質の焼結体からなる焼結含油軸受、並びにそのような焼結含油軸受を用いた回転電機に関する。
焼結含油軸受は、内部の気孔に潤滑油を含浸させた多孔質の焼結体からなり、軸孔に挿通された軸を回転自在に支持しながら無給油での使用が可能となっている。このような焼結含油軸受は、パワーウィンド用の減速機付モータなどに利用されている(例えば、特許文献1を参照。)。
自動車のパワーウィンド用モータに求められる機能としては、ウィンドガラスを自動で開閉する機能の他にも、防犯上の理由からウィンドガラスが外力によって開かないよう逆転防止機能を持たせることが必要である。この逆転防止機能を持たせる構造としては、モータ各部の摺動抵抗(摩擦力)を利用する方法がある。この方法は、構造が簡単で低コストであり、焼結含油軸受はそのような摺動抵抗を付与するのに適している。
特開2003−139787号公報
ところで、従来の焼結含油軸受では、初期的な摩擦力が高い、初期効率が悪い、初期なじみ時間が長い、耐久性能の変動が大きいなどの課題があり、これらの課題は軸受摺動面の状態が適切でなく、摺動による変動が大きいために発生するものと考えられている。また、上述した自動車のパワーウィンド用モータの出力特性は、アーマチュアシャフトの軸受摺動性能に影響される。特に、シャフトの両端部及び中央部に使用されている3つの軸受のうち、中央部の軸受摺動性能は、パワーウィンド用モータの出力特性に大きな影響を与えている。
そこで、本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、初期摩擦性能の安定化を図ると共に、耐久性の更なる向上を可能とした焼結含油軸受を提供することを目的とする。
また、本発明は、そのような焼結含油軸受を用いることによって、なじみ性のよい、高効率でしかも耐久性の高い回転電機を提供することを目的とする。
この目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内部の気孔に潤滑油を含浸させた多孔質の焼結体からなり、その中心部に軸孔を有して当該軸孔に挿通された軸を回転自在に支持する焼結含油軸受であって、焼結体が、青銅(Cu−Sn)と鉄(Fe)とを含む合金からなり、その軸受摺動面における組成が面積率で、Cu−Sn:60〜40%、Fe:40〜60%であり、且つ、その透過率が7×10−15〜1×10−15であり、潤滑油が、ポリオールエステル(POE)を含み、且つ、その40℃における動粘度が30〜90mm/sであることを特徴とする焼結含油軸受である。
この構成によれば、軸受摺動面(軸孔の内径面)の初期からの摩擦係数の変動を低く抑えることができ、その結果、限界面圧性能を下げることなく、なじみ時間を短くすることが可能である。また、含油量を確保しつつ、流体潤滑領域を向上させることが可能である。さらに、耐久安定性を向上させることも可能である。
また、請求項2に係る発明は、軸受摺動面における気孔の面積率が50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の焼結含油軸受である。
この構成によれば、軸受摺動面の初期からの摩擦係数の変動を低く抑えることができ、その結果、なじみ時間を短くすることができる。
また、請求項3に係る発明は、軸孔の少なくとも一方の端部に、0.5〜1.5゜のテーパー面が外径側に向かって設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の焼結含油軸受である。
この構成によれば、初期的な片当たりを緩和し、初期摩耗力の低減を図ることができる。
また、請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の焼結含油軸受と、焼結含油軸受により回転自在に支持された軸と、軸に設けられた回転子と、回転子に対向して配置された固定子とを備えることを特徴とする回転電機である。
この構成によれば、なじみ性のよい、高効率でしかも耐久性の高い回転電機を提供することができる。
また、請求項5に係る発明は、回転子が、軸に設けられた回転子コアと整流子とを有し、回転子を挟んだ軸の両側を回転自在に支持する少なくとも2つの軸受部のうち、整流子側の軸受部に焼結含油軸受が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の回転電機である。
この構成によれば、出力特性に大きな影響を与える軸受部の軸受摺動性能を向上させることができる。
また、請求項6に係る発明は、軸の両端部及び中央部を回転自在に支持する3つの軸受部のうち、少なくとも中央部の軸受部に焼結含油軸受が配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の回転電機である。
この構成によれば、出力特性に大きな影響を与える中央部の軸受摺動性能を向上させることができる。
また、請求項7に係る発明は、パワーウィンド用の減速機付モータであることを特徴とする請求項4〜6の何れか一項に記載の回転電機である。
この構成によれば、ウィンドガラスを自動で開閉する機能の他にも、ウィンドガラスが外力によって開かないよう逆転防止機能を持たせることが可能である。
以上のように、本発明によれば、初期摩擦性能の安定化を図ると共に、耐久性の更なる向上を可能とした焼結含油軸受を提供することが可能である。
また、本発明では、そのような焼結含油軸受を用いることによって、なじみ性のよい、高効率でしかも耐久性の高い回転電機を提供することが可能である。
以下、本発明を適用した焼結含油軸受及び回転電機について、図面を参照して詳細に説明する。
(ドアガラス昇降システム)
図1は、本発明の一実施形態として示すドアガラス昇降システム1の概略斜視図である。
このドアガラス昇降システム1は、図1に示すように、車両のボディパネル(図示せず。)に開閉自在に取り付けられたドアパネル2に装着されて、このドアパネル2に設けられたウィンドガラス3を上下方向に昇降操作(開閉操作)するものである。
具体的に、このドアガラス昇降システム1は、ウィンドガラス3を上下方向に移動可能に支持するガイド部材4と、このガイド部材4を上下方向に駆動するウィンドレギュレータ5と、このウィンドレギュレータ5の駆動を制御する制御部6とを備えている。
ガイド部材4は、ドアパネル2の内側且つウィンドガラス3を挟んだ左右の両側に固定された一対のガラスガイド7と、ドアパネル2の内側且つドアパネル2の上端側に2つ並んで固定されたスタビライザ8,9とから構成されている。一対のガラスガイド7には、ウィンドガラス3の下端部に固定されたスライダ部7aが設けられている。各スライダ部7aは、それぞれのガラスガイド7に沿って上下方向に移動可能となっている。これにより、ウィンドガラス3は、図1中に実線で示す全閉位置と、図1中に一点鎖線で示す全開位置との間で上下方向に案内されることになる。また、各スタビライザ8,9は、ウィンドガラス3の表面に摺接しながらウィンドガラス3の姿勢を保持するようになっている。
ウィンドレギュレータ5は、互いにX状に連結されたリフトアーム10及びイコライザアーム11と、リフトアーム10を駆動するレギュレータモータ20とを有している。
リフトアーム10は、長板状に形成されており、その基端部10bがドアパネル2の内側に固定されたメインブラケット12に軸支されることによって、その先端部10aが上下方向に揺動可能となっている。また、リフトアーム10の基端部10bには、扇状に形成されたドリブンギヤ13が取り付けられている。
イコライザアーム11は、その略中央部に設けられた連結軸11aにリフトアーム10の略中央部が軸支されることによって、リフトアーム10に対してX状に連結されている。また、イコライザアーム11は、リフトアーム10を挟んだ両側に第1のアーム部11bと第2のアーム部11cとを有しており、これらのアーム部11b,11cが連結軸11aを介して互いに連結されている。
リフトアーム10の先端部10a及び第1のアーム部11bの先端部11dには、ローラ(図示せず。)が回転自在に取り付けられており、これらローラがウィンドガラス3の下端部に固定されたローラガイド14のガイド溝14aに沿って左右方向(車両の前後方向)に移動可能となっている。また、第2のアーム部11cの先端部11eにも、ローラ(図示せず。)が回転自在に取り付けられており、このローラがドアパネル2に固定されたローラガイド15のガイド溝15aに沿って移動可能となっている。
そして、このウィンドレギュレータ5では、レギュレータモータ20の駆動によりリフトアーム10が揺動されると、ローラガイド14が上下方向に移動しながら、ウィンドガラス3を図1中に実線で示す全閉位置と、図1中に一点鎖線で示す全開位置との間で昇降操作することになる。
制御部6は、車両(図示せず。)の室内に設けられたパワーウィンドスイッチの操作に従って、レギュレータモータ20に供給される電力のオン/オフを制御すると共に、パワーウィンドスイッチの開ボタンと閉ボタンとの操作に応じて、レギュレータモータ20に供給される電流の向きを切り替える。これにより、ウィンドガラス3を自動で開閉することが可能となっている。
(レギュレータモータ)
ところで、上記レギュレータモータ20には、本発明を適用したパワーウィンド用の減速機付モータ(回転電機)が用いられている。
図2は、上記レギュレータモータ20の構造を示す一部切欠き断面図である。
このレギュレータモータ20は、図2に示すように、モータ本体21と減速機構22とを備え、この減速機構22のケーシング23に設けられた取付脚24を介して上記メインブラケット12に取り付けられている。
モータ本体21は、底付き円筒状に形成されたモータハウジング25を有し、このモータハウジング25の内周面には、互いに異なる磁極を向かい合わせて配置された2つの永久磁石26,27(固定子)が設けられている。そして、モータハウジング25の内部には、これら永久磁石26,27による磁界が形成されている。また、モータハウジング25の内部には、アーマチュア(回転子)28が設けられている。
アーマチュア28は、アーマチュアシャフト(軸)29を有している。このアーマチュアシャフト29は、モータハウジング25とケーシング23内に設けられた3つの軸受部30,31,32によって、その両端部及び中央部の3箇所が回転自在に支持されている。
また、アーマチュアシャフト29には、一端の軸受部30と中央の軸受部31との間において、アーマチュアコア(回転子コア)33とコンミテータ(整流子)34とが設けられており、これらがアーマチュアシャフト29と一体に回転可能となっている。
アーマチュアコア33は、モータハウジング25内の永久磁石26,27と対向して配置されている。また、アーマチュアコア33は、軸方向に沿ってわずかに傾斜して延びる複数のコアスロット37を有し、それぞれのコアスロット37は放射状に配置されている。各コアスロット37には、アーマチュアコイル40が重ね巻きにより巻装されている。
コンミテータ34は、アーマチュアシャフト29のアーマチュアコア33よりも中央側に配置されている。コンミテータ34には、アーマチュアコイル40のコイル端40aが接続される複数のセグメント34aが互いに絶縁されて放射状に配置されている。また、コンミテータ34には、一対のブラシ(図示せず。)が摺接されるようになっている。一対のブラシは、減速機構22のケーシング23内に設けられたカプラ41を介して制御部6と接続されており、制御部6から電流が供給されるようになっている。
そして、このレギュレータモータ20では、永久磁石26,27による磁界と、コンミテータ34を介して整流された電流がアーマチュアコイル40に流れることにより発生する磁界との磁気的な相互作用により回転トルクを発生させて、アーマチュアシャフト29を回転駆動することが可能となっている。
また、レギュレータモータ20には、アーマチュアシャフト29の回転速度を検出するための回転速度センサ42が設けられている。この回転速度センサ42は、リングマグネット43と2つのホールIC44a,44bとを有している。
リングマグネット43は、円環状に形成された強磁性体からなり、アーマチュアシャフト29に嵌合されて、このアーマチュアシャフト29と一体に回転可能となっている。また、リングマグネット43の端面43a,43bには、それぞれ異極性に着磁された磁極が周方向に交互に並んで配置されている。
ホールIC44a,44bは、ホール素子を用いたセンサであり、リングマグネット43の磁極に近づくと、その極性や磁束密度の変化に応じた電圧の出力を行う。ホールIC44a,44bは、ケーシング23内に設けられた基板50上に配置されており、互いにアーマチュアシャフト29の中心軸に対して45度の位相差を有してリングマグネット43と対向するように配置されている。また、ホールIC44a,44bの出力端は、カプラ41を介して制御部6と接続されている。
制御部6は、それぞれのホールIC44a,44bから入力される検出信号をパルス信号に変換するようになっており、このパルス信号の周期からアーマチュアシャフト29の回転速度を検出するようになっている。また、それぞれのホールIC44a,44bによるパルス信号の出現タイミングからアーマチュアシャフト29の回転方向を検出することが可能となっている。
アーマチュアシャフト29の他端の軸受部32と中央の軸受部31との間には、その外周面を転造することによってウォーム51が形成されている。また、ケーシング23内には、出力軸(図示せず。)と一体に形成されたウォームホイル53が回転自在に設けられている。そして、このウォームホイル53とアーマチュアシャフト29のウォーム51とが噛み合わされることによりウォームギヤ54が構成されている。これにより、レギュレータモータ20では、アーマチュアシャフト29の回転がウォームギヤ54により減速されて出力軸に伝達されることになる。
減速機構22の出力軸には、ピニオン(図示せず。)が取り付けられており、このピニオンは、上記ドリブンギヤ13と噛み合わされている。したがって、パワーウィンドスイッチが開方向に操作されてアーマチュアシャフト29が一の方向に回転すると、その回転がウォームギヤ54を介してドリブンギヤ13に伝達されてリフトアーム10を揺動させながらウィンドガラス3が開くことになる。一方、パワーウィンドスイッチが閉方向に操作されてアーマチュアシャフト29が他の方向に回転すると、その回転がウォームギヤ54を介してドリブンギヤ13に伝達されてリフトアーム10を揺動させながらウィンドガラス3が閉まることになる。
なお、上記ドアガラス昇降システム1は、挟み込み防止機能を有しているものもある。具体的には、ウィンドガラス3に異物が挟み込まれ、回転速度センサ42により検出されるアーマチュアシャフト29の回転速度が減少した場合に、レギュレータモータ20を停止させるようにしている。このため、制御部6は、回転速度センサ42により検出されたアーマチュアシャフト29の回転方向がウィンドガラス3を閉じる方向であって、なお且つ、アーマチュアシャフト29の回転速度が減少した場合に、ブラシに対する電流の供給を停止し、レギュレータモータ20を停止させたり、或いは、レギュレータモータ20に印加する電圧の正負を逆にしてレギュレータモータ20を逆転させたりするようになっている。
(焼結含油軸受)
ところで、上述したレギュレータモータ20の軸受部30,31,32には、本発明を適用した焼結含油軸受が用いられている。本発明を適用した焼結含油軸受は、初期摩擦性能の安定化を図ると共に、耐久性の更なる向上を可能としたものであり、上記レギュレータモータ20は、そのような焼結含油軸受を軸受部30,31,32に用いることによって、なじみ性のよい、高効率でしかも耐久性の高いものとなっている。特に、本発明を適用した焼結含油軸受は、出力特性に大きな影響を与える中央の軸受部31に好適に用いることができ、その軸受摺動性能を向上させることが可能である。
具体的に、図3は、本発明を適用した焼結含油軸受の一例として、上記中央の軸受部31に用いた焼結含油軸受60を示す断面図である。
この焼結含油軸受60は、図3に示すように、中心部に軸孔61を有して略円筒状に形成された多孔質の焼結体60aからなる。この焼結含油軸受60は、焼結体60aの内部の気孔に潤滑油を含浸させることによって、軸孔61に挿通された軸を回転自在に支持しながら無給油での使用が可能となっている。
焼結体60aは、青銅(Cu−Sn)と鉄(Fe)とを含む合金からなる。具体的に、この焼結体60aは、Cu−Sn粉末とFe粉末とを上記割合で混合した原料粉末を金型内で加圧成形し、略円筒状の圧粉体を作製した後、この圧粉体を加熱により焼結させて、再び金型内で高精度に加圧成形(サイジングという。)することによって作製される。そして、作製された焼結体60aに潤滑油を含浸させることによって、上記焼結含油軸受60を得ることができる。なお、焼結体60aの形状については、上述した円筒状に限らず、滑り軸受として任意の形状とすることができる。なお、青銅の組成範囲は、質量%でCu:98〜89%、Sn:2〜11%である。
ここで、焼結体60aの軸受摺動面(軸孔61の内径面61a)における組成については、Cu−Snの配合量が減少するのに伴って、この軸受摺動面における初期からの摩擦係数のばらつきが大きくなる。一方、Cu−Snの配合量が増加するのに伴って、初期から安定時までの摩擦係数の低下が大きくなる。これは、Cu−Snの配合量が多いほど軸受摺動面の気孔が摺動により閉孔されるためと考えられる。したがって、このような軸受摺動面の初期からの摩擦係数の変動を低く抑えるため、焼結体60aの軸受摺動面における組成は、面積率でCu−Sn:60〜40%、Fe:40〜60%とすることが好ましい。
また、軸受摺動面の初期からの摩擦係数の変動を低く抑えるためには、焼結体60aの透過率(ガス透過率:JIS K 7126準拠)を7×10−15〜1×10−15とすることが好ましい。透過率は、焼結体60aの密度と当て代(サイジング強度)の差による軸受摺動面の気孔量の変動を示すパラメータであり、この値が7×10−15未満になると、初期からの摩擦係数の変動が大きくなる。一方、この値が1×10−15を超えると、焼結体60aの内部の気孔が小さくなり過ぎて、潤滑油が含浸される多孔質体として機能しなくなる。したがって、焼結体60aの透過率は、7×10−15〜1×10−15の範囲とすることが好ましい。
さらに、軸受摺動面の初期からの摩擦係数の変動を低く抑えるためには、この軸受摺動面における気孔の面積率を50%以下とすることが好ましい。気孔の面積率は、軸受摺動面の顕微鏡写真から気孔と母材との面積比を画像解析により二値化して求めた値であり、摺動により気孔が閉孔された軸受摺動面の表面状態の変化を表す。この値が50%を超えると、軸受摺動面における摩擦係数の変動が大きくなる。したがって、軸受摺動面における気孔の面積率は、初期の摺動状態から50%以下とすることが好ましい。なお、気孔の面積率の上限については、焼結体60aの内部の気孔が小さくなり過ぎず、潤滑油が含浸される多孔質の焼結体として機能する範囲であればよい。
焼結体60aに含浸される潤滑油には、ポリオールエステル(POE)を含むものを用いることが好ましい。また、POEの含有量に比例して潤滑性能が良くなることから、POEのみを用いることが最も好ましい。これにより、耐久的な潤滑性能を向上させることができる。なお、POE以外の潤滑油を含むものとしては、ポリαオレフィン(PAO)を含むものを挙げることができる。また、潤滑油は、その40℃における動粘度が30〜90mm/sであることが好ましく、潤滑油の含油量については、15〜25%とすることが好ましい。なお、潤滑油は、例えばソックスレー抽出器にて焼結体60aを完全に脱脂した後、真空ポンプを用いて焼結体60aに含浸させることができる。
ところで、焼結体60aの軸孔61の両端部には、それぞれテーパー面62が設けられている。焼結含油軸受60では、このようなテーパー面62を設けることによって、初期的な片当たりを緩和し、初期摩耗力の低減を図ることができる。
具体的に、これらのテーパー面62は、軸孔61の内径面61aに対して0.5〜1.5゜の角度(テーパー角という。)で外径側に向けて傾斜していることが好ましい。このテーパー角が0.5゜未満であると、テーパー面62を設けたことによる十分な効果を得ることが困難となる。一方、このテーパー角が1.5゜を超えると、逆にすべり軸受としての性能低下を招くことになる。したがって、このテーパー角は、0.5〜2.0゜の範囲とすることが好ましく、より好ましくは0.5〜1.5゜の範囲である。これにより、なじみ時間を短くできると共に、すべり軸受としての耐久的な性能の安定化を図ることができる。
なお、焼結含油軸受60は、上述した軸孔61の両端部にテーパー面62を設けた構成に限らず、軸孔61の一方の端部にのみテーパー面62を設けた構成としてもよい。また、焼結含油軸受60では、軸を安定して支持するために必要な軸孔61の軸方向の長さ(有効長という。)を確保した上でテーパー面62を設けることが必要であり、例えば軸孔61の径が7mmの場合、軸孔61の有効長は3.5mm以上確保することが好ましい。
以上のように、本発明を適用した焼結含油軸受60では、軸受摺動面の初期からの摩擦係数の変動を低く抑えることができ、その結果、限界面圧性能を下げることなく、なじみ時間を短くすることが可能である。また、この焼結含油軸受60では、含油量を確保しつつ、流体潤滑領域を向上させることが可能である。さらに、この焼結含油軸受60では、耐久安定性を向上させることも可能である。
また、この焼結含油軸受60では、軸孔61の少なくとも一方の端部にテーパー面62を設けることによって、初期的な片当たりを緩和し、初期摩耗力の低減を図ることが可能である。その結果、なじみ時間を短くできると共に、すべり軸受としての耐久的な性能の安定化を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではない。すなわち、本発明を適用した焼結含油軸受は、上記実施形態として示すドアガラス昇降システム1のレギュレータモータ20に適用したものに限らず、回転電機の回転軸を支持するすべり軸受として幅広く適用することが可能である。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(第1の実施例)
<焼結体の組成について>
第1の実施例では、焼結含油軸受を構成する焼結体の組成が摩擦性能に及ぼす影響についての評価を行った。
具体的には、表1に示す試料A〜Eの焼結含油軸受を作製し、図4に示す摩擦試験装置100を用いて、各試料A〜Eの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した。
なお、試料A〜Eの焼結含油軸受の仕様は以下のとおりである。
軸受内径(軸孔径):7mm(7.021〜7.027mm)
軸受外径:11mm(11.033〜11.046mm)
軸受長さ:7mm(6.985〜7.019mm)
潤滑油:POE60質量%、PAO40質量%
粘度(40℃):0.053Pa・s
含油量:20〜22%
また、試料A〜Eの焼結含油軸受について、焼結体の密度及び透過率を測定した結果を表1に示す。
Figure 2009097640
摩擦試験装置100では、図4に示すように、作製した各試料A〜Eの焼結含油軸受(図4中に軸受Xとして表す。)を軸受ハウジング101に圧入し、この軸受ハウジング101を深溝玉軸受102を介して固定ホルダ103に設置した。そして、この軸受ハウジング101には、レバー104の一端にオモリ105を加えることによって、レバー104を介して鉛直上方に静止荷重を負荷した。なお、レバー104の他端には、無負荷時に軸受ハウジング101等の重さをキャンセルするためのバランス106が取り付けられている。軸受Xの軸孔には、軸107が挿通され、この軸107は、コレットチャック108を介して連結されたサーボモータ109により回転駆動される。なお、軸107は、軸触れが2μm以内となるように設置した。この摩擦試験装置100には、摩擦力測定用のロードセル110が設けられている。そして、軸受Xの摺動面における摩擦力は、軸受ハウジング101の背面から突出したピン111を用い、回転方向に動こうとする際の力をロードセル110にて測定した。ピン111は、正逆回転方向の測定できるように軸107を挟んで左右に存在する。また、この摩擦試験装置100には、雰囲気調整用の恒温槽112が設けられている。そして、軸受温度は、軸受ハウジング101の前面から軸受Xまで貫通した孔にクロメル−アルメル熱電対(k線)113を取り付けて測定した。
なお、本試験に用いられる軸107の仕様並びに試験条件は以下のとおりである。
<軸の仕様>
軸材質:S35C
軸径:7.004
軸表面粗さRa:0.150未満
<試験条件>
回転速度:4000rpm
静止荷重:40N
槽内温度:40℃
そして、この摩擦試験装置100を用いて、各試料A〜Eの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した結果を図5に示す。なお、本測定は、試験開始から1秒間隔で発生した摩擦力をサンプリングし、30分間行った。
図5に示すように、試料A,C,Dの焼結含油軸受は、焼結体の軸受摺動面における組成について本発明の数値範囲(Cu−Sn:40〜60%、Fe:60〜40%)を満たすものである。これらは、何れも試料B,Eの焼結含油軸受と比べて、初期から安定時までの摩擦係数の低下が小さく、初期からの摩擦係数のばらつきが小さいことがわかる。
一方、試料Bの焼結含油軸受は、初期からの摩擦係数のばらつきが大きいことがわかる。これはCu−Snの配合量が少ないためと考えられる。しかしながら、試料Bの焼結含油軸受は、Cu−Snの配合量が少ないにも関わらず、C(グラファイト)の潤滑効果により低い摩擦係数を示した。
一方、試料Eの焼結含油軸受は、初期から安定時までの摩擦係数の低下が大きいことがわかる。これはCu−Snの配合量が多すぎるためと考えられる。このため、摩擦係数も低い値を示している。
(第2の実施例)
<焼結体の透過率について>
第2の実施例では、焼結含油軸受を構成する焼結体の透過率が摩擦性能に及ぼす影響についての評価を行った。
具体的には、表2に示す試料F〜Kの焼結含油軸受を作製し、上記摩擦試験装置100を用いて、各試料F〜Kの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した。
なお、試料F〜Kの焼結含油軸受の仕様及び製造条件は、焼結体の軸受摺動面における組成を共通とした以外は、第1の実施例の場合と同様であるため、説明を省略するものとする。また、本試験に用いられる摩擦試験装置100の仕様及び試験条件も、第1の実施例の場合と同様であるため、説明を省略するものとする。
そして、試料F〜Kの焼結含油軸受について、焼結体の密度、透過率及び軸受摺動面における素材存在率を測定した結果を表2に示す。なお、表2に示す軸受摺動面における素材存在率は、100%から気孔の面積率を引いた値である。
また、上記摩擦試験装置100を用いて、試料F,G,Hの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した結果を図6に示し、試料I,J,Kの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した結果を図7に示す。なお、本測定は、試験開始から1秒間隔で発生した摩擦力をサンプリングし、90分間行った。
Figure 2009097640
図6に示すように、試料H,Gの焼結含油軸受は、気孔の透過率について本発明の数値範囲(7×10−15〜1×10−15)を満たすものである。これらは、何れも試料Fの焼結含油軸受と比べて、初期から安定時までの摩擦係数の低下が小さく、初期からの摩擦係数のばらつきが小さいことがわかる。
一方、試料Fの焼結含油軸受は、初期から安定時までの摩擦係数の低下が大きいことがわかる。これは焼結体の密度が低く、気孔の透過率が低いためと考えられる。また、軸受摺動面における素材存在率も50%超(気孔の面積率については50%以下)の値を示している。
図7に示すように、試料I,Jの焼結含油軸受は、気孔の面積率について本発明の数値範囲(50%以下)を満たすものである。これらは、何れも試料Kの焼結含油軸受と比べて、初期から安定時までの摩擦係数の低下が小さく、初期からの摩擦係数のばらつきが小さいことがわかる。
一方、試料Kの焼結含油軸受は、初期から安定時までの摩擦係数の低下が大きいことがわかる。これは焼結体の密度が高いものの、サイジング強度が弱いために、気孔の面積率が高いためと考えられる。
(第3の実施例)
<潤滑油について>
第3の実施例では、焼結含油軸受に含浸される潤滑油が摩擦性能に及ぼす影響についての評価を行った。
具体的には、表3に示す試料I〜Vの潤滑油を含浸させた焼結含油軸受を作製し、上記摩擦試験装置100を用いて、各試料I〜Vの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した結果を図8に示す。なお、本測定は、試験開始から1秒間隔で発生した摩擦力をサンプリングし、200時間行った。
なお、試料I〜Vの焼結含油軸受の仕様及び製造条件は、共通の焼結含油軸受(試料Hと同じ仕様のもの。)を用いた以外は、第1の実施例の場合と同様であるため、説明を省略するものとする。また、本試験に用いられる摩擦試験装置100の仕様及び試験条件も、第1の実施例の場合と同様であるため、説明を省略するものとする。
また、試料I〜Vの潤滑油について、それらの動粘度(40℃、100℃)、粘度指数及び流動点を表3に示す。
Figure 2009097640
図8に示すように、試料I,IIの焼結含油軸受は、POEを主体的に含む潤滑油であり、この潤滑剤の40℃における動粘度も本発明の数値範囲(30〜90mm/s)を満たしている。これらは、何れも試料III ,IV,Vの焼結含油軸受と比べて、初期から安定時までの摩擦係数の低下が小さく、初期からの摩擦係数のばらつきが小さいことがわかる。特に、潤滑油としてPOEのみを含浸させた試料Iの焼結含油軸受は、非常に優れた潤滑性能を示している。
一方、試料III,IVの焼結含油軸受は、PAOを主体的に含む潤滑油であるが、耐久的な潤滑性能が低下していることがわかる。特に、潤滑油としてPAOのみを含浸させた試料IVの焼結含油軸受では、潤滑不良による「かじり」が発生した。
一方、試料Vの焼結含油軸受は、摺動時間に関わらず摩擦係数がほとんど変化していないことがわかる。これは、潤滑油としてPOEのみを含浸させたものであるが、その動粘度が高いために、摺動面がほとんど変化しないための考えられる。但し、動粘度が高いものは、潤滑性に優れるとは一概には言えず、例えば低摩擦係数が必要な場合、潤滑油の動粘度を低くして流体抵抗を下げる必要がある。
(第4の実施例)
<テーパー面について>
第4の実施例では、焼結含油軸受のテーパー面の有無によるパワーウィンド用モータの特性評価試験を行った。
具体的には、表4に示す試料L〜Oの焼結含油軸受を作製し、図9に示す評価試験装置200を用いて、各試料L〜Oの焼結含油軸受を用いたパワーウィンド用モータの定格荷重を負荷した状態の回転速度の変化、回転速度の変化量、及び拘束トルクの変化を測定した。
なお、試料L〜Nの焼結含油軸受の仕様及び製造条件は、焼結体の組成を共通とした以外は、第1の実施例の場合と同様であるため、説明を省略するものとする。また、これら試料L〜Oのうち、試料Lの焼結含油軸受は、テーパー面を設けなかった場合であり、試料Mの焼結含油軸受は、テーパー角1.2゜のテーパー面を片側のみ設けた場合であり、試料Nの焼結含油軸受は、テーパー角1.2゜のテーパー面を両側に設けた場合であり、試料Oの焼結含油軸受は、テーパー角0.3゜のテーパー面を片側に設けた場合である。また、これら試料L〜Oの焼結含油軸受について、焼結体の密度及び透過率を測定した結果を表4に示す。
Figure 2009097640
評価試験装置200では、図9に示すように、作製した各試料L〜Oの焼結含油軸受を用いたパワーウィンド用モータ(図9中にモータYとして表す。)を取付プレート201を介して設置した。このモータYへの電力(100mV/60A)の供給は、駆動電源202からシャント抵抗203を介して行う。モータYの回転速度、拘束トルク、及びそれらの電流値の測定は、回転速度計204、トルクメータ205、トルク検出器206及びシャント抵抗207により出力される電圧値から制御部208が演算することにより行う。また、測定条件の設定は、パウダークラッチ209に印加される電圧値を制御部208が変化させることで行う。なお、これらの測定は、定格負荷条件及び拘束条件の順で行った。
そして、この評価試験装置200を用いて、各試料L〜Oの焼結含油軸受を用いたパワーウィンド用モータの定格荷重を負荷した状態の回転速度の変化、回転速度の変化量、及び拘束トルクの変化を測定した結果を図10、図11及び図12に示す。なお、本測定は、試験開始から1,5,10,20,50,100,200,500,1000,2000回目に行った。
図10、図11及び図12に示すように、試料M,Nの焼結含油軸受を用いたパワーウィンド用モータは、焼結含油軸受にテーパー面を設けたものであり、テーパー角も本発明の数値範囲(0.5〜2.0゜)を満たしている。これらは、何れも試料M,Nの焼結含油軸受を用いたパワーウィンド用モータと比べて、回転速度の上昇(なじみ)が早く、モータ性能が早く安定すると共に、モータの効率も高いことがわかる。
一方、試料Lの焼結含油軸受を用いたパワーウィンド用モータは、焼結含油軸受にテーパー面を設けなかったため、試料M,Nよりも安定するのが遅く、効率も悪いことがわかる。
一方、試料Oの焼結含油軸受を用いたパワーウィンド用モータは、焼結含油軸受にテーパー面を設けたものの、テーパー角が本発明の範囲よりも低いために、試料M,Nよりも劣る結果となった。
図1は、ドアガラス昇降システムの一例を示す斜視図である。 図2は、レギュレータモータの一例を示す一部切欠き断面図である。 図3は、本発明を適用した焼結含油軸受の一例を示す断面図である。 図4は、摩擦試験装置の概略構成を示す模式図である。図である。 図5は、試料A〜Eの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した結果を示すグラフである。 図6は、試料F,G,Hの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した結果を示すグラフである。 図7は、試料I,J,Kの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した結果を示すグラフである。 図8は、試料I〜Vの軸受摺動面における摩擦係数の変動を測定した結果を示すグラフである。 図9は、評価試験装置の概略構成を示す模式図である。 図10は、試料L〜Oのモータの回転速度の変化を示すグラフである。 図11は、試料L〜Oのモータの回転速度の変化量を示すグラフである。 図12は、試料L〜Oのモータの拘束トルクの変化量を示すグラフである。
符号の説明
1…ドアガラス昇降システム 2…ドアパネル 3…ウィンドガラス 5…ウィンドレギュレータ 20…レギュレータモータ(回転電機) 26,27…永久磁石(固定子) 28…アーマチュア(回転子) 29…アーマチュアシャフト(軸) 30,31,32…軸受部 60…焼結含油軸受 60a…焼結体 61…軸孔 61a…内径面(軸受摺動面) 62…テーパー面

Claims (7)

  1. 内部の気孔に潤滑油を含浸させた多孔質の焼結体からなり、その中心部に軸孔を有して当該軸孔に挿通された軸を回転自在に支持する焼結含油軸受であって、
    前記焼結体は、青銅(Cu−Sn)と鉄(Fe)とを含む合金からなり、その軸受摺動面における組成が面積率で、Cu−Sn:60〜40%、Fe:40〜60%であり、且つ、その透過率が7×10−15〜1×10−15であり、
    前記潤滑油は、ポリオールエステル(POE)を含み、且つ、その40℃における動粘度が30〜90mm/sであることを特徴とする焼結含油軸受。
  2. 前記軸受摺動面における気孔の面積率が50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の焼結含油軸受。
  3. 前記軸孔の少なくとも一方の端部には、0.5〜2.0゜のテーパー面が外径側に向かって設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の焼結含油軸受。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の焼結含油軸受と、前記焼結含油軸受により回転自在に支持された軸と、前記軸に設けられた回転子と、前記回転子に対向して配置された固定子とを備えることを特徴とする回転電機。
  5. 前記回転子は、前記軸に設けられた回転子コアと整流子とを有し、前記回転子を挟んだ軸の両側を回転自在に支持する少なくとも2つの軸受部のうち、前記整流子側の軸受部に前記焼結含油軸受が配置されていることを特徴とする請求項4に記載の回転電機。
  6. 前記軸の両端部及び中央部を回転自在に支持する3つの軸受部のうち、少なくとも中央部の軸受部に前記焼結含油軸受が配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の回転電機。
  7. パワーウィンド用の減速機付モータであることを特徴とする請求項4〜6の何れか一項に記載の回転電機。
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