JP2009097336A - 直列4気筒エンジンの過給装置 - Google Patents

直列4気筒エンジンの過給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009097336A
JP2009097336A JP2007266534A JP2007266534A JP2009097336A JP 2009097336 A JP2009097336 A JP 2009097336A JP 2007266534 A JP2007266534 A JP 2007266534A JP 2007266534 A JP2007266534 A JP 2007266534A JP 2009097336 A JP2009097336 A JP 2009097336A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust
cylinder
passage
variable
exhaust passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007266534A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4807344B2 (ja
Inventor
Susumu Masuyama
将 増山
Naoyuki Yamagata
直之 山形
Yu Bessho
優 別所
Yasuhide Yano
康英 矢野
Osamu Aoki
理 青木
Shingo Kai
伸吾 甲斐
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2007266534A priority Critical patent/JP4807344B2/ja
Publication of JP2009097336A publication Critical patent/JP2009097336A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4807344B2 publication Critical patent/JP4807344B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Supercharger (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

【課題】簡単な構造でありながら、低回転領域でのエンジントルクを増大させることができる直列4気筒エンジンの過給装置を提供する。
【解決手段】排気マニホールド16と、全気筒3の排気通路が集合した集合部3cと、その下流側の排気ターボ過給機50とを備えた直列4気筒エンジン1の過給装置であって、排気マニホールド16は、第1気筒3aの第1排気通路16aと、第4気筒3dの第4排気通路16dと、第2気筒3b及び第3気筒3cから集合された補助集合排気通路16bcとが独立して形成されるとともに並列配置され、上記3つの独立排気通路の各通路断面積を変更可能な可変排気バルブ30と、可変排気バルブ30を駆動制御する可変排気バルブ制御手段20とを備え、可変排気バルブ制御手段20は、過給領域の低回転領域A3において、上記各通路断面積を最大面積時よりも縮小させる独立排気絞り制御を実行する。
【選択図】図2

Description

本発明は直列4気筒エンジンの過給装置に関し、特に低回転領域でのエンジントルクを増大させるものに関する。
エンジンの出力トルク増大を図る手段として、吸気圧力を増大させる過給装置が知られている。その代表的なものとして排気ターボ過給機(以下ターボ過給機と略称する)が良く知られている。ターボ過給機は、排気通路に設けられたタービンホイール(以下タービンと略称する)と吸気通路に設けられたコンプレッサホイール(以下コンプレッサと略称する)とをシャフトで連結したものであり、排気ガスでタービンを回転させることによりコンプレッサを駆動し、吸気圧を上昇させる。
ターボ過給機は、効率良く高い過給圧が得られる反面、必ずしも低回転領域から高回転領域に亘る広い回転域でエンジントルクを増大させることができないという特徴がある。一般的に、小型のターボ過給機は低回転領域でのトルクを増大させ、大型のターボ過給機は高回転領域でのトルクを増大させる。従って、ターボ過給機を設ける場合には、エンジンに要求されるトルク特性に相応しいタイプのターボ過給機を選択する必要がある。
しかし多くの場合、低回転から高回転に亘る広い回転域でエンジントルクを増大させることが望まれる。そこで、例えば低回転用と高回転用の2つのターボ過給機を備えるもの(いわゆる2ステージターボ)、低回転用の電動過給機と高回転用のターボ過給機とを備えるもの、或いは特許文献1に示すように、タービンノズルに可動式のフラップを設け、低回転領域ではそのフラップ開度を低減して過給効率を高めたもの(いわゆる可変ジオメトリターボ)等が提案されている。
特許文献1に示されるような可変ジオメトリターボの場合、ベースとなるターボ過給機として大型ターボを採用するのが望ましい。そのようにすると、高回転領域においてはフラップ開度を増大することにより大型ターボの本来特性としてのエンジントルク増大を図り、低回転領域においてはフラップ開度を低減することにより排気流速を上昇させ、タービン駆動力を増大させてエンジントルク増大を図ることができる。結局、低回転から高回転に亘る広い回転域でエンジントルクを増大させることができる。
特開平9−112285号公報
しかしながら、特許文献1に示される可変ジオメトリターボを含め上記従来の各過給機は、何れも構造が複雑であったり大型化を招いたりするという問題点があった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、簡単な構造でありながら、低回転領域でのエンジントルクを増大させることができる直列4気筒エンジンの過給装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1に係る発明は、直列配置された第1乃至第4気筒の各排気ポートに接続された排気マニホールドと、上記排気マニホールドないしはその下流側において全気筒の排気通路が1つに集合した集合部と、上記集合部の下流側に接続された排気ターボ過給機とを備えた直列4気筒エンジンの過給装置であって、上記排気マニホールドは、上記集合部より上流側において、直列配置一端側の第1気筒からの第1排気通路と、直列配置他端側の第4気筒からの第4排気通路と、中央側の第2気筒及び第3気筒からの排気通路が集合された補助集合排気通路とが独立して形成されるとともに、上記第1排気通路、上記第4排気通路及び上記補助集合排気通路が少なくともそれらの下流側において並列配置され、上記集合部の上流側に設けられ、上記3つの独立排気通路の並列配置が維持された状態で、上記独立排気通路の各通路断面積を変更可能な可変排気バルブと、上記可変排気バルブを駆動制御する可変排気バルブ制御手段とを備え、上記可変排気バルブ制御手段は、少なくとも過給領域の所定の低回転領域において、上記可変排気バルブによって上記独立排気通路の上記各通路断面積を最大面積時よりも縮小させる独立排気絞り制御を実行することを特徴とする直列4気筒エンジンの過給装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1記載の直列4気筒エンジンの過給装置において、上記各気筒は、クランク角90度ごとに順次点火時期を迎えるように互いに各行程をずらして運転されるとともに、上記第2気筒と上記第3気筒とは点火順序が隣り合わないように設定されていることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2記載の直列4気筒エンジンの過給装置において、上記3つの独立排気通路の各通路容積は、互いに略等しいことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3記載の直列4気筒エンジンの過給装置において、上記第1または第4排気通路の長さは、上記排気マニホールド入口における上記第1または第4排気通路径の6倍以下であることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項3または4記載の直列4気筒エンジンの過給装置において、上記3つの独立排気通路の、上記可変排気バルブの最大絞り時の各通路断面積は、上記排気マニホールド入口における上記第1または第4排気通路断面積の37%ないし61%であることを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の直列4気筒エンジンの過給装置において、上記集合部付近に、軸交差方向に旋回する排気の旋回流を規制する整流ガイドが設けられていることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の直列4気筒エンジンの過給装置において、上記可変排気バルブは、排気の流れに交差する方向に設けられたフラップ軸と、上記フラップ軸まわりに旋回可能とされ、該フラップ軸視で該フラップ軸を扇の要とする扇形断面の扇状面を有するフラップと、上記可変排気バルブ制御手段からの制御信号に基いて上記フラップ軸を回転させるアクチュエータとを備え、上記可変排気バルブ制御手段は、上記独立排気絞り制御の実行時、上記フラップ軸を回転させて上記扇状面の上記各排気通路への進入量を増減させることにより、上記各通路断面積を変更させることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、以下説明するように、簡単な構造でありながら、低回転領域でのエンジントルクを増大させることができる。
まず本発明の構成によれば、排気マニホールドの3つの独立排気通路(第1排気通路、第4排気通路及び補助集合排気通路)と可変排気バルブとによって、排気のエゼクタ効果を得ることができる。エゼクタとはジェットポンプとも呼ばれる従来知られた装置であって、高速の駆動流体による負圧で被吸出し流体を吸出す装置である。その吸出し作用を利用して例えば真空ポンプとして用いられる。本明細書では、このエゼクタと同じ原理によって得られる排気の吸出し作用をエゼクタ効果と称する。
エゼクタ効果を本発明の構成に即して説明すれば、上記3つの独立排気のうちの何れかを排気、特にブローダウンガス(排気バルブ開弁直後の勢いの強い排気)が流れ、それが可変排気バルブによって通路断面積の縮小された箇所を通ると、絞られて流速が増大し、圧力が低下する。この絞られた排気が駆動流体に相当する。
一方集合部では、この駆動流体相当の排気が流れる排気通路と他の2つの排気通路とが連通している。従って、駆動流体相当の排気はその集合部において、他の2つの排気通路内の排気(被吸出し流体相当)をエゼクタ効果によって吸出す。
なお、エゼクタ効果をより高めるには、駆動流体相当の排気と被吸出し流体相当の排気とを可及的に浅い角度(平行に近い角度)で合流させれば良い。本発明の構成では、上記3つの独立排気通路は少なくともそれらの下流側において並列配置されるので、上記合流角度の条件を満たす。すなわち高いエゼクタ効果が得られる。
エゼクタ効果による利点は、主に次の3点が挙げられる。
第1に、ターボ過給機のタービン流量(ターボ過給機に供給される排気の量)の増量である。駆動流体の排気と被吸出し流体の排気とは集合部で合流し、その下流に設けられたターボ過給機のタービンに導入される。従ってタービン流量は、エゼクタ効果のない場合に比べ、吸出された排気の分だけ増大する。こうしてタービン駆動力を増大させ、過給圧を上昇させることができる。
第2に、排気の掃気促進である。エゼクタ効果によって被吸出し流体としての排気が吸出されるので、掃気が促進される。それにより排気抵抗が低減される。また、通常、排気行程から吸気行程に移行する際、吸気バルブと排気バルブとが両方開く期間(オーバーラップ期間)が設けられる。掃気の促進によってオーバーラップ期間での吸気も促進されるので、吸気量を増大させ、エンジントルクを増大させることができる。
第3に、動圧過給を行うものにおいて、その促進である。ここで、まず動圧過給について説明する。動圧過給は、排気の脈動を利用してターボ過給機の過給能力を高めるものである。詳細なメカニズムは後述するが、排気の脈動が大きいほど動圧過給が促進される。そして排気の脈動を大きくするには、排気通路容積を削減するのが最も簡単で効果的である。しかしレイアウト上、排気マニホールドの容積全体を削減して排気通路容積を削減するには限界がある。
エゼクタ効果がない通常の場合、排気は集合部において他の排気通路に回り込む(逆流する)。しかし本発明のようにエゼクタ効果があると、排気は駆動流体として他の排気通路から被駆動流体を吸出す。つまり他の排気通路に回り込むことがない。これは、動圧過給においては排気通路容積を削減したような作用をもたらす。
このように、全体の排気通路容積(排気マニホールド容積)が同じであれば、エゼクタ効果を有する本発明の構成は、エゼクタ効果のないものに比べ、より動圧過給を促進することができる。
なお本発明の構成においては、ターボ過給機として大型ターボを採用するのが望ましい。そうすると、高回転領域においては大型ターボの本来特性としてのトルク増大を図り、低回転領域においては上記エゼクタ効果等によりトルク増大を図ることができる。結局、低回転領域から高回転領域に亘る広い回転域でエンジントルクを増大させることができる。
請求項2の発明によれば、以下説明するように、コンパクトなレイアウトを実現しつつ、上記エゼクタ効果の利点、より詳細には吸気量の増大作用をより効果的に得ることができる。
上述したように、エゼクタ効果によって吸気量の増大作用を得るには、ある気筒がブローダウン時(排気バルブ開弁直後)にあるとき、他の何れかの気筒でオーバーラップ期間となっているのが好適である。本発明の構成では、4気筒エンジンであって、各気筒がクランク角90度ごとに順次点火時期を迎えるように互いに各行程をずらして運転されるので、その条件を満たす。
但し、その効果を的確に得るためには、上記ブローダウン時とオーバーラップ期間とが重なる関係にある気筒同士の排気通路は可変排気バルブの上流側で互いに独立している必要がある。ブローダウン時とオーバーラップ期間とが重なる関係にある気筒とは、換言すれば点火順序が隣り合う気筒である(ブローダウン時とオーバーラップ期間との間に約1行程分(点火間隔1回分)のずれがあるから)。本発明の構成によれば、第1気筒からの第1排気通路および第4気筒からの第4排気通路は、それぞれ他の3気筒の排気通路との関係において明らかに上記独立関係を満たしている。ところが第2気筒の排気通路と第3気筒の排気通路とは、可変排気バルブの上流で集合されて補助集合排気通路となっているおり、一見、上記独立関係を満たしていないかのように見える。しかしそうではなく、補助集合排気通路は上記独立関係を阻害するものではない。なぜなら、第2気筒と第3気筒とは点火順序が隣り合わないように設定されているからである。すなわち第2気筒と第3気筒とは「ブローダウン時とオーバーラップ期間とが重なる関係にある気筒同士」ではなく、上記独立性が要求される気筒の組合せの対象外なのである。。結局、本発明の構成において、「ブローダウン時とオーバーラップ期間とが重なる関係にある気筒同士の排気通路」は互いに独立しており、的確な吸気量増効果を得ることができる。
そして、第2気筒及び第3気筒からの排気通路を集合して補助集合排気通路を形成することによって、4気筒エンジンでありながら、3つの独立排気通路で上記独立関係を実現している。こうすることによりレイアウトのコンパクト化が図られ、可変排気バルブやターボ過給機との接続部を小型化することができる。
請求項3の発明によれば、以下説明するように、レイアウトを容易化しつつ、上記エゼクタ効果の利点をより効果的に得ることができる。
本発明の構成によれば、第1排気通路、第4排気通路及び補助集合排気通路の各通路容積は、互いに略等しい。仮にこれらの独立排気通路の容積に互いに大きな差があると、エゼクタ効果による掃気促進効果も気筒間で大きくばらついてしまう。そうすると、掃気性に依存するノッキング性能にも差が生じ、結果的に最もノッキング性能の低い気筒に合わせた設定が余儀なくされ、他の気筒でノッキング性能を向上してもそれが無駄になる。また、エゼクタ効果による上記吸気量増大効果にも気筒間ばらつきが生じてしまう。
本発明の構成によれば、第1排気通路、第4排気通路及び補助集合排気通路の各通路容積が互いに略等しいので、これらの問題がなく、エゼクタ効果の利点をより効果的に得ることができる。
また、直列4気筒エンジンにおいて、第1排気通路と第4排気通路との容積が略等しくなるように自然にレイアウトすれば、集合部を中央寄りに配置した略対称のレイアウトとなる。そうすると第2気筒の排気通路と第3気筒の排気通路は、これらが互いに独立していれば、その容積が第1排気通路や第4排気通路に比べて小さくなるのが自然である。
本発明の構成によれば、その小容積となりがちな第2気筒からの排気通路と第3気筒からの排気通路とを集合して補助集合排気通路となしているので、これらを合わせた補助集合排気通路の容積を容易に第1排気通路や第4排気通路の容積と略等しくすることができる。
請求項4の発明によれば、以下説明するように、上記動圧過給効果をより効果的に得ることができる。
上述したように、各独立排気通路の容積が小さいほど大きな動圧過給効果が得られる。しかし1列に並んだ各気筒からの排気通路を1箇所の集合部に集めるためには幾らかの容積(排気管の長さ)が不可欠である。本願発明者は、その好適な範囲として、第1または第4排気通路の長さが、排気マニホールド入口における第1または第4排気通路径の6倍以下であることを見出した。
なおこの範囲を具体例で示すと、排気マニホールド入口における第1または第4排気通路径が例えばφ36mmであれば、第1または第4排気通路の長さが216mm以下となる。
請求項5の発明によれば、以下説明するように、顕著な吸気量増大効果を得ることができる。
上述したように、本発明によればエゼクタ効果によって吸気量増大効果を期待することができるが、本願発明者は、第1排気通路、第4排気通路及び補助集合排気通路の、上記可変排気バルブの最大絞り時の各通路断面積が、排気マニホールド入口における第1または第4排気通路断面積の37%ないし61%であるとき、その範囲の外側である場合に比べ、特段に顕著な吸気量増大効果が得られることを見出した。これは、この範囲において特に顕著なエゼクタ効果が得られるためと考えられる。
なお上記37〜61%という範囲を具体例で示すと、排気マニホールド入口における第1または第4排気通路の断面積が例えばφ36mmの円相当でれば、各独立排気通路における可変排気バルブの最大絞り時の各通路断面積はφ22〜28mmの円相当となる。
請求項6の発明によれば、以下説明するように、集合部における排気の流れを円滑にするとともに、上記エゼクタ効果をより高めることができる。
本発明の構成によれば、第1排気通路、第4排気通路及び補助集合排気通路が並列配置されている。例えば最も自然な配置形態として、補助集合排気通路を中央に配置し、それに隣接して第1排気通路を配置し、反対側に隣接して第4排気通路を配置した形態が挙げられる。この場合、第1排気通路や第4排気通路からの排気は集合部の軸線に対してオフセットして(偏って)流入することとなり、それが原因となって集合部に旋回流(渦流)を発生させる。しかもその旋回方向は、第1排気通路からの排気と第4排気通路からの排気とで逆向きとなるから、集合部において排気の流れが大きく乱される。このような排気の乱れはエゼクタ効果を低減させる虞がある。
そこで本発明の構成によれば、整流ガイドによって上記旋回流が規制される。従って集合部における排気の流れを円滑にし、エゼクタ効果をより高めることができる。
請求項7の発明によれば、以下説明するように、可変排気バルブを、確実な動作を図りつつ小型化することができる。
エゼクタ効果が得られるように排気を絞る弁体として、本発明の構成のような、フラップ軸まわりに旋回可能とされたフラップを用いるのが構造を簡潔にできるので好適である。
しかし一般に用いられるような板状のフラップ(以下これをフラップ板という)を用いるのは、以下のような不都合がある。
フラップ板の場合、これに当面する排気の面圧は、フラップ板をフラップ軸まわりに回転させる回転モーメントを発生させる。その回転モーメントは、排気の脈動に伴って大きく変化する。特に本発明の構成では、動圧過給を行うために積極的に排気の脈動が大きくなるようにしているので、回転モーメントの変動量(脈動振幅)が特に大きくなる。
回転モーメントの変動量が大きいと、フラップ板のバタツキが起こり易くなり、動作が不安定になるので、それを防止する手段が必要となる。例えばアクチュエータを高負荷に耐えられるように大型化したり、リターンスプリングを用いる場合にはその設定荷重を高くするために大型化したりする必要が生じる。
それに対して本発明の構成によれば、排気の面圧が扇状面に作用する。面圧は扇状面に対して垂直に、すなわちフラップ軸のラジアル方向に作用するため、理論上回転モーメントが発生しない。従って排気脈動が大きくてもフラップのバタツキが起こり難く、それを防止するためのアクチュエータの大型化等も不要となる。その結果、可変排気バルブを、確実な動作を図りつつ小型化することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施の形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る直列4気筒エンジン(以下エンジンと略称する)1の過給装置の概略構成図である。また図2は、図1の部分側断面図である。
本実施形態のエンジンの過給装置は、1つのターボ過給機50を用いた簡単な構成でありながら、低回転領域から高回転領域に亘る広い範囲で高い過給性能を得、全域において高いトルクを発生することができることを最大の特徴とする。
その達成手段として、主として次の2つの技術的特徴を有する。
(1)動圧過給による過給能力の向上
(2)独立排気通路と可変排気バルブ30を用いた独立排気絞り制御
これらについては後に詳述するが、まず本実施形態の構成、構造について説明する。
エンジン1は直列4気筒の4サイクルエンジンである。シリンダブロック2には第1〜第4気筒3a,3b,3c,3d(これらを総称するときは気筒3という)が一直線上に配設されている。各気筒3の構成は共通で、図2に示すように燃焼室4の上部には吸気Wiを吸入するための吸気ポート6と排気Weを排出するための排気ポート8とが設けられている。そして吸気ポート6を開閉する吸気バルブ7と排気ポート8を開閉する排気バルブ9とが設けられている。さらに燃焼室4の頂部には火花を発生させる点火プラグ5が設けられている。その他、図略の燃料供給手段(燃料噴射弁など)が適宜位置に設けられている。
各気筒3の排気ポート8には、第1〜第4排気通路16a,16b,16c,16dが接続されている。図1に示すように、そのうちの第2排気通路16bと第3排気通路16cとは、その下流側で集合され、補助集合排気通路16bcとなっている。第1〜第4排気通路16a〜16d及び補助集合排気通路16bcは全体として排気マニホールド16を構成する。
つまり排気マニホールド16は、上流側において4つの独立排気通路(第1〜第4気筒3a,3b,3c,3d)、下流側において3つの独立排気通路(第1,第4排気通路16a,16d及び補助集合排気通路16bc)で構成されている。以下特に記す場合を除き、独立排気通路とは下流側の3つの独立排気通路を指すものとする。
排気マニホールド16の下流側にはハウジング31が接続されている。ハウジング31の内部上流側(排気マニホールド16との接続部付近)には可変排気バルブ30が設けられている。またハウジング31は、可変排気バルブ30より下流側において、上記3つの独立排気通路が集合する集合部31cを形成する。
可変排気バルブ30は、上記3つの独立排気通路16a,16bc,16dの各通路断面積を、その独立状態を維持しつつ変更するバルブであって、フラップ35やこれを駆動するアクチュエータ38等を備える。詳細構造は図5等を参照して後述する。
図1に示すように、ハウジング31(集合部31c)の下流側には、ターボ過給機50(排気タービン過給機)のハウジング51、詳しくはそのタービンノズルが接続されている。排気タービン過給機50は周知の過給機であって、排気通路60に設けられたタービン54と吸気通路に設けられたコンプレッサ52とをシャフト53で連結したものであり、排気Weでタービン54を回転させることによりコンプレッサ52を駆動し、吸気Wiを圧縮して吸気圧を上昇させる。
また排気通路60には、タービン54をバイパスするウエスト通路61と、ウエスト通路61を開閉するウエストゲートバルブ62とが設けられている。
なお本実施形態のターボ過給機50は、主に高回転領域においてトルク増大作用の強い大型ターボである。一般的に、A/R(図2に示すタービン部のノズル面積Aと、タービン軸からノズル中心部までの距離Rとの比)が比較的大きく、またタービン径Dも比較的大きいものを大型ターボという。本実施形態のターボ過給機50は、一般的な大型ターボと比較して、タービン径Dが大きいことは同様であるがA/Rが比較的小さい設定となっている。
また図1に示すように、エンジン1には可変バルブタイミング機構12(バルブタイミング変更手段)が設けられている。本実施形態の可変バルブタイミング機構12は、吸気バルブ7及び排気バルブ9の開弁期間を維持したまま、バルブタイミング(バルブ開閉弁時期)を平行移動的に前後させる、いわゆるVVT(Variable Valve Timing)である。VVTの方式としては、バルブタイミングを連続的に変化させるものでも、2以上の段階的に変化させるものでも良い。
なお本実施形態の可変バルブタイミング機構12は、吸気側の吸気VVT12i(吸気バルブタイミング変更手段)と排気側の排気VVT12e(排気バルブタイミング変更手段)とを備え、吸気バルブ7と排気バルブ9の双方においてバルブタイミングを変化させる。
また図1に示すように、エンジン1の動作を電気的に制御するECU(Engine Control Unit)20が設けられている。ECU20は、CPU、メモリ、カウンタタイマー群、インターフェース並びにこれらのユニットを接続するバス等を有するマイクロプロセッサで構成された制御ユニットである。ECU20は、燃料供給量、スロットル開度或いは点火時期といった一般的な燃焼制御に加え、可変バルブタイミング機構12の駆動制御やウエストゲートバルブ62の開閉制御を行う。
さらにECU20は、可変排気バルブ30を駆動制御する可変排気バルブ制御手段としても機能する。具体的にはECU20は、少なくとも過給領域の所定の低回転領域(ウエストゲートバルブ62が開き始めるインターセプトポイントより低回転領域)において、可変排気バルブ30によって独立排気通路16a,16bc,16dの各通路断面積を最大面積時(可変排気バルブ30が開弁状態)よりも縮小させる独立排気絞り制御を実行する。
また本実施形態のエンジン1は、一般的な4気筒エンジンと同様、各気筒3が、クランク角90度(以下90°CAと表記する)ごとに順次点火時期を迎えるように互いに各行程をずらして運転されている。点火順序はいわゆる#1→#3→#4→#2(#xは第x気筒であることを示す)である。表1に、各気筒3の行程の推移を示す。
Figure 2009097336
表1において、各行は第1気筒3a〜第4気筒3d、各列は90°CA毎の行程の推移を示す。表1に示すように、例えば第1気筒3aが膨張行程にあるとき、第2気筒3bは排気行程、第3気筒3cは圧縮行程、第4気筒3dは吸気行程にある。
なお図2に示す状態において、第1気筒3aは膨張行程から排気行程への移行期(下死点付近)にある。このとき、排気バルブ9が開いて排気Weが燃焼室4から排気ポート8へ排出され始める(ブローダウン)。
また表1に示すように、そのとき第2気筒3bは排気行程から吸気行程への移行期(上死点付近)にある。この移行期において、図示のように吸気バルブ7と排気バルブ9とが共に開弁している期間、いわゆるオーバーラップ期間が設けられている。
図3は排気マニホールド16とハウジング31の外観斜視図である。また図4は排気マニホールド16の下流側部分斜視図である。また図5は可変排気バルブ30の要部斜視図である。また図6は排気マニホールド16及びハウジング31の縦断面図であって、可変排気バルブ30が開弁状態にある状態を示す図である。また図7は図6と同様の断面図であって、可変排気バルブ30が開弁状態にある状態を示す図である。また図8は図6のVIII−VIII線断面図である。以下これらの図を参照して排気マニホールド16とハウジング31、特にハウジング31内の可変排気バルブ30について説明する。
図3に示すように、排気マニホールド16の上流端にはフランジ16eが設けられ、エンジン1の図略のシリンダヘッドに固定されている。このフランジ16eに4本の排気通路、すなわち第1,第2,第3,第4排気通路16a,16b,16c,16dが接続されている。フランジ16e部において、各排気通路はφ36mmの円形断面を有する。
第1排気通路16aは、1列に並ぶ気筒3の一端側に配置された第1気筒3aの排気ポート8に接続される。第4排気通路16dは他端側に配置された第4気筒3dの排気ポート8に接続される。第2排気通路16b及び第3排気通路16cは、中央側の第2気筒3b及び第3気筒3cの排気ポート8にそれぞれ接続される。
図4に示すように、第1排気通路16a及び第4排気通路16dは、その全長に亘って独立状態を維持するが、第2排気通路16bと第3排気通路16cとは、その下流端直前で互いに集合され、補助集合排気通路16bcとなっている。従って排気マニホールド16の下流端付近では3本の独立排気通路(第1排気通路16a,補助集合排気通路16bc,第4排気通路16d)が形成されている。これらは補助集合排気通路16bcを第1排気通路16aと第4排気通路16dが両側から挟むように、浅い角度で(略平行が望ましい)並列配置されている。
排気マニホールド16の下流端であるマニホールド出口17において上記3本の独立排気通路が開口している。すなわち第1排気通路16aの第1開口部17a、補助集合排気通路16bcの補助集合開口部17bcおよび第4排気通路16dの第4開口部17dが、この順に一直線上に配置されている。各開口部17a,17bc,17dの開口面積は、約380〜616mmの範囲内で互いに略等しくなるように構成されている。この面積はφ22〜φ28mmの円形断面積に相当する。またこれは、各排気通路16a,16b,16c,16dのマニホールド入口部の面積(φ36mm相当)に対して面積比で37〜61%となっている。
第1排気通路16aと第4排気通路16d、及び第2排気通路16bと第3排気通路16cとはそれぞれ互いに対称形状となっている。従って、第1排気通路長さLaと第4排気通路長さLdとは略等しい。本実施形態において第1排気通路長さLaは200mm乃至はそれ以下となるように構成されている。
また第1通路容積Vaと第4通路容積Vdとは略等しく、これらと補助集合通路容積Vbc(第2排気通路16b単独の部分及び第3排気通路16c単独の部分を含む)とも略等しくなるように構成されている。
図6に示すように、排気マニホールド16のマニホールド出口17にハウジング31が接続されている。ハウジング31は、上流側においては可変排気バルブ30のフラップ35を支持し、収納するバルブハウジングとして機能し、それより下流側においては、各独立排気通路16a,16bc,16dからの排気Weが合流する集合部31cを形成する。
ここで図5を参照して可変排気バルブ30の要部(動作部)について説明する。可変排気バルブ30は、排気Weの流れに交差する方向に設けられ、ハウジング31に支持されたフラップ軸37と、フラップ軸37まわりに旋回可能とされたフラップ35と、ECU20からの制御信号(可変排気バルブ30の開度指令)に基づいてフラップ軸37を回転させるアクチュエータ38(モータ等)と、フラップ35を開弁方向に付勢するリターンスプリング39とを含む。
フラップ35は、フラップ軸37視でフラップ軸37を扇の要とする扇形断面の扇状面36を有する。扇状面36の内側は空洞とされ、軽量化が図られている。
図6に示すように、ハウジング31には上方に膨出する膨出部31bが形成されており、膨出部31bの内側にフラップ35が格納された状態(図6に示す状態)が可変排気バルブ30の開弁(全開)状態である。可変排気バルブ30が全開のとき、図6に示すように、マニホールド出口17からハウジング31内に導入された排気Weはフラップ35(可変排気バルブ30)で絞られることなく集合部31cに導かれる。
一方フラップ35がフラップ軸37を中心に回転駆動され、膨出部31bよりも内側に最も侵入した状態(図7に示す状態)が可変排気バルブ30の閉弁(全閉)状態である。フラップ35は、アクチュエータ38によって全閉状態と全開状態との間で適宜開度調節される。
可変排気バルブ30が全閉のとき、図7に示すように、フラップ35の扇状面36が流路の一部を遮るので排気通路断面積が縮小される。従ってマニホールド出口17からハウジング31内に導入された排気Weは可変排気バルブ30によって絞られた後、集合部31cに導かれる。
なお図6、図7に示すように、ハウジング31の上流側には仕切板32が設けられている。仕切板32は排気Weの流れに沿って(平行に)立設され、またフラップ軸37方向に離間して2枚設けられている。2枚の仕切板32のうち一方は、マニホールド出口17との合わせ部において第1開口部17aと補助集合開口部17bcとを仕切る壁面から連続するように立設されてハウジング31内を仕切り、他方は、補助集合開口部17bcと第4開口部17dとを仕切る壁面から連続するように立設されてハウジング31内を仕切る。すなわち、仕切板32に沿って排気Weが流れる区間では、2枚の仕切板32によって各独立排気通路16a,16bc,16dの独立状態及び並列状態が維持されている。
そして各仕切板32の各後縁32aは、可変排気バルブ30が閉弁状態にあるときのフラップ35の扇状面36に沿うように成形されている。従って、排気Weがフラップ35で絞られる際には、上記独立状態及び並列状態が維持された状態で絞られる。
また集合部31cは、仕切板32の後縁32aより下流側に形成される。
ハウジング31の下流端側にはフランジ31aが設けられ、ターボ過給機50のハウジング51と接合されている。なおターボ過給機50のレイアウトの都合上、ハウジング31は途中で下方に曲げられている。ターボ過給機50の設置位置によってはこのような曲げは不要である。また異なる曲げ角であっても良い。
図6〜図8に示すように、ハウジング31内にはハウジング31の曲げ方向に沿った導流板33が設けられている。導流板33は、仕切板32を通過した排気Weを、ハウジング31の曲がりに沿って円滑に流れるように導く。特に、図7に示すように、導流板33は可変排気バルブ30が閉弁状態のとき、仕切板32を通過した排気Weをハウジング31と導流板33とが囲むように配置されている。
また図6〜図8に示すように、ハウジング31内の集合部31cには、ハウジング31の曲げ外側壁面から内側に立設するように整流ガイド34が設けられている。整流ガイド34は排気Weの流れに沿って(平行に)立設され、またフラップ軸37方向に離間して2枚設けられている。また各整流ガイド34は、各仕切板32とそれぞれ略同一平面上に設けられている。整流ガイド34の、ハウジング31の曲げ方向内側には導流板33との間に隙間が設けられている。後に詳述するが、整流ガイド34は、排気方向に交差する方向(図6や図7の紙面に平行でない方向)の旋回流を規制するために設けられている。
以上、本実施形態の概略構成について説明したが、ここで可変排気バルブ30のフラップ35が扇状面36を有する形状(以下扇形状という)であることの利点について説明する。
図9は、可変排気バルブのフラップに作用する流体力の説明図であり、(a)は本実施形態のように扇形状のフラップ35を用いた場合、(b)は一般的なフラップ板135を用いた場合であって、本実施形態と対比するために示すものである。
まず図9(b)の可変排気バルブ130について説明する。可変排気バルブ130は板状のフラップ板135を有し、その一辺がフラップ軸137によって揺動可能に支持されている。これは、フラップを用いて流体通路を絞る場合の従来の一般的な構造である。
この場合、排気Weがフラップ板135に当たると、その流体力(排気圧力Pe)がフラップ板135の板面に垂直に作用する。その結果、フラップ板135にはフラップ軸137まわりの回転モーメントMeが発生する。回転モーメントMeは、排気Weの脈動が大きいと、その脈動に合わせて大きく変動する。特に本実施形態では、後述する動圧過給を行うために積極的に排気Weの脈動が大きくなるようにしているので、回転モーメントMeの変動量(脈動振幅)が特に大きくなる。
回転モーメントMeの変動量が大きいと、フラップ板135のバタツキが起こり易くなり、動作が不安定になるので、それを防止する手段が必要となる。例えばアクチュエータ38を高負荷に耐えられるように大型化したり、リターンスプリング39の設定荷重を高くするために大型化したりする必要が生じる。
これに対し図9(a)に示す本実施形態の可変排気バルブ30について説明する。この場合も同様に、フラップ35の扇状面36に排気圧力Peが作用する。しかしこの排気圧力Peは扇状面36に対して垂直に、つまりフラップ軸37のラジアル方向に作用するため、理論上回転モーメントMeが発生しない(合力としてフラップ軸37にラジアル荷重Feが作用する)。従って排気脈動が大きくてもフラップ35のバタツキが起こり難く、それを防止するためのアクチュエータ38の大型化やリターンスプリング39の大型化も不要となる。その結果、可変排気バルブ30を、確実な動作を図りつつ小型化することができる。
次に、冒頭で紹介した本実施形態の主要な技術的特徴について説明する。
(1)動圧過給による過給能力の向上
まず動圧過給について説明する。動圧過給は、以下説明するように排気の脈動を利用してターボ過給機50の過給能力を高めるものである。
図10は、ターボ過給機50のタービン特性図である。横軸にタービン流量Qt(kg/s)、縦軸にタービン駆動力Ft(kW)を示す。通常、排気脈動によってタービン流量Qtにも脈動が生じるが、ここで示すタービン流量Qtやタービン駆動力Ftは、脈動によって時々刻々と変化する瞬間流量及び瞬間駆動力である。以下図10を参照して動圧過給の原理を説明する。
特性C11に示すように、タービン駆動力Ftはタービン流量Qtが多くなるほど大きくなる。その増加率は一定(線形)ではなく、タービン流量Qtが多いほど大きくなる。その結果、特性C11は図示のように下に凸な湾曲した特性となる。但し図10は、説明の都合上、その湾曲度合を実際よりも誇張して示している。
特性C101は、特性C11と比較対照するために示した仮想的な特性であって、タービン流量Qtとタービン駆動力Ftとの関係が比例関係(線形)にある特性である。
ここでタービン流量Qtの脈動が小さい場合(ピーク流量q1)と大きい場合(ピーク流量q2)とについて考える。この両者において、時間平均した(例えば180°CA当たりの)タービン流量は同じであるとする。その場合、タービン流量Qtの脈動が大きいものは脈動の小さいものに比べ、1排気行程当たりの有効な排気時間(以下ブローダウン期間という)が短くなる(図11参照)。
まず線形な特性C101について説明する。タービン流量Qtの脈動が小さく、そのピーク値が流量q1のとき、タービン駆動力Ftの脈動ピーク値は駆動力Ft1となる(ポイントP11)。一方、タービン流量Qtの脈動が大きく、そのピーク値が流量q2のとき、タービン駆動力Ftの脈動ピーク値は駆動力Ft2’となる(ポイントP12’)。このことから、タービン流量Qtの脈動が大きい方が小さい方に比べ、一見タービン駆動力Ftの平均値が増大したかのように見える。しかし実際には、それを相殺するようにブローダウン期間が短くなるので、時間平均したタービン駆動力は理論上同じとなる(脈動がなく、定常流の場合も同じ)。
これに対して実際の特性C11の場合、次のようになる。タービン流量Qtの脈動が小さい場合は特性C101と同様である(ポイントP11)。しかしタービン流量Qtの脈動が大きく、そのピーク値が流量q2のとき、タービン駆動力Ftの脈動ピーク値は駆動力Ft2となる(ポイントP12)。図10に示すように駆動力Ft2>駆動力Ft2’であるから、この場合、タービン流量Qtの脈動が大きい方が小さい方に比べ、ブローダウン期間の短縮による目減り分を差引いても、時間平均したタービン駆動力が増大する。
以上説明したように、ターボ過給機50が特性C11のような下に凸なタービン駆動力特性を有するので、タービン流量Qtの脈動が大きいほどタービン駆動力の時間平均値が増大し、過給圧の増大を図ることができる。これが動圧過給の原理である。
図11は排気脈動特性図(実測値)である。横軸に第1気筒3aのクランク角θ(deg:上死点を0°CAとする)、縦軸に排気流量Qe(kg/s)を示す。図示の特性は、可変排気バルブ30による絞り効果のない場合(可変排気バルブ30が全開の場合)の特性である。排気流量Qeは、全ての気筒3の合計である。従ってブローダウンは180°CA周期で(何れかの気筒3において)発生する。図示の例は、180°CAから360°CAの間に第1気筒3aにおいてブローダウンが発生している。なおウエストゲートバルブ62が閉じている場合、排気流量Qeはタービン流量Qt(図10)と等しくなる。
特性C12は本実施形態の特性であり、その脈動ピーク値が流量q2(図10の流量q2に相当)であるもの、すなわち排気脈動の大きい特性である。一方特性C102は、特性C12と比較対照するために示した特性であり、その脈動ピーク値が流量q1(図10の流量q1に相当)であるもの、すなわち排気脈動の小さい特性である。特性C12の方が特性C102に対して排気脈動が大きく、その分ブローダウン期間が短くなっている。つまり特性C12のものは特性C102のものに比べ、動圧過給効果が高い。具体的には特性C12のものは特性C102のものに対してタービン回転数(実測値)が43%増大した。
また強い動圧過給を行うことによって、ブローダウン期間が短縮されるので、ブローダウン後の排圧が低下し、排気抵抗が下がるとともに残留ガスが減って、吸気の充填量と耐ノック性が改善されるという効果もある。
特性C12のような大きな排気脈動を得るための最も効果的な手段は、排気マニホールド16の容積を小さくすることである。そのためには図4に示す第1通路容積Va(≒第4通路容積Vd≒補助集合通路容積Vbc)を小さくすれば良い。そして、通路断面積を小さくすると排気抵抗が増大して望ましくないことを鑑みれば、第1通路容積Vaを小さくするには、第1排気通路16aの長さを可及的に短くすれば良いということになる。具体的には第1排気通路16aの長さLa(図4に示す)を、第1排気通路16aの排気マニホールド入口における通路径D1(図6に示す)の6倍以下とすることが望ましい。本実施形態では上述のように径D1=φ36mm、長さLa≦200mmであるから、この条件を満たしている。従って効果的な動圧過給が期待できる。
また上述のように、排気マニホールド16の第1通路容積Va、第4通路容積Vd及び補助集合通路容積Vbcの各通路容積は、互いに略等しい。仮にこれらの独立排気通路の容積に互いに大きな差があると、エゼクタ効果による掃気促進効果も気筒間で大きくばらついてしまう。そうすると、掃気性に依存するノッキング性能にも差が生じ、結果的に最もノッキング性能の低い気筒3に合わせた設定が余儀なくされ、他の気筒3でノッキング性能を向上してもそれが無駄になる。また、エゼクタ効果による上記吸気量増大効果にも気筒間ばらつきが生じてしまう。
本実施形態の構成によれば、第1通路容積Va、第4通路容積Vd及び補助集合通路容積Vbcの容積が互いに略等しいので、これらの問題がなく、エゼクタ効果の利点をより効果的に得ることができる。
ところで、一般的な直列4気筒エンジンにおいて、第1排気通路16aの長さLaと第4排気通路16dの長さLdとが略等しくなるように自然にレイアウトすれば、集合部31cを中央寄りに配置した本実施形態のような略対称のレイアウトとなる。そうすると第2排気通路16bと第3排気通路16cは、これらが互いに独立していれば、その長さが上記長さLaや長さLdに比べて短くなるのが自然である。これを無理に長さLaに揃えるためには不自然に迂回させる等のレイアウトが必要となる。これは排気抵抗の増大を招いたり、そのレイアウトを成立させるために長さLaや長さLdの短縮が妨げられたりして望ましくない。
本実施形態によれば、その小容積となりがちな第2排気通路16bと第3排気通路16cとを集合して補助集合排気通路16bcとなしているので、この補助集合排気通路16bcの容積を容易に第1排気通路容積Vaや第4排気通路容積Vdと略等しくすることができるのである。
なお、第2排気通路16bと第3排気通路16cとは、これらを集合させても相互の独立性が保たれている。上記表1に示すように、第2気筒3bと第3気筒3cとは点火順序が隣り合っていないので、排気バルブ9が下死点前から開き始め、上死点後に閉じることを考慮に入れても第2気筒3bの排気バルブ9と第3気筒3cの排気バルブ9とが共に開いている期間はない。従って相互に排気干渉を起こすことがなく、第2気筒3bの排気行程においては擬似的に第3排気通路16cを第2排気通路16bの延長とみなすことができ、第3気筒3cの排気行程においては擬似的に第2排気通路16bを第3排気通路16cの延長とみなすことができるのである。
このように本実施形態では、4気筒エンジンでありながら、3つの独立排気通路で相互の独立関係を実現している。こうすることによりレイアウトのコンパクト化が図られ、ハウジング31やターボ過給機50との接続部を小型化することができる。
ところで、排気マニホールド容積を小さくすると上述のように動圧過給効果が高くなるが、その反面高回転領域において排気温度が高くなる傾向となる。従って、例えば排気マニホールド16の材質として耐熱性の高い鋳鋼を用いたり、排気マニホールド16を水冷化したりして耐熱性の向上を図ることが望ましい。
(2)各独立排気通路と可変排気バルブとを用いた独立排気絞り制御
次に、各独立排気通路16a,16bc,16dと可変排気バルブ30とを用いた独立排気絞り制御について説明する。
具体的に図2を参照して説明する。上述のように図2の状態は、第1気筒3aがブローダウン時、第2気筒3bがオーバーラップ期間となっている。第1排気通路16aに導かれた排気We(ブローダウンガス)は可変排気バルブ30で絞られる。絞られたブローダウンガスは流速が増大し、圧力が低下する。この絞られたブローダウンガスがエゼクタ効果をもたらす駆動流体に相当する。
一方集合部31cでは、このブローダウンガスが流れる第1排気通路16aと補助集合排気通路16bcとが連通している。従って補助集合排気通路16bc(及び第2排気通路16b)を流れる排気We(被吸出し流体)が、低圧となったブローダウンガス(駆動流体)に吸出され、集合部31cに導入される(エゼクタ効果)。
なお、第2気筒3bの排気バルブ9が閉じた後(オーバーラップ期間後)であっても、駆動流体のエゼクタ効果が存続している場合には、第2排気通路16b及び補助集合排気通路16bcに残存する排気Weを吸出すことができ、掃気を促進することができる。
図2では第1気筒3aがブローダウン状態にある場合を示しているが、他の場合も同様である。例えば第2気筒3bがブローダウン状態のときは、表1から明らかなように第4気筒3dがオーバーラップ状態となる。従って第2排気通路16b(補助集合排気通路16bc)を流れる排気Weが駆動流体、第4排気通路16dを流れる排気Weが被吸出し流体となる。また例えば第3気筒3cがブローダウン状態のときは、第1気筒3aがオーバーラップ状態となる。従って第3排気通路16c(補助集合排気通路16bc)を流れる排気Weが駆動流体、第1排気通路16aを流れる排気Weが被吸出し流体となる。また例えば第4気筒3dがブローダウン状態のときは、第3気筒3cがオーバーラップ状態となる。従って第4排気通路16dを流れる排気Weが駆動流体、第3排気通路16c(補助集合排気通路16bc)を流れる排気Weが被吸出し流体となる。
このように、点火順序の隣り合う気筒同士において、点火順序の後の気筒の排気Weが駆動流体、先の気筒の排気Weが被吸出し流体になるという関係がある。一方、エゼクタ効果を適正に得るには、可変排気バルブ30の上流において駆動流体の排気通路と被吸出し流体の排気通路とが独立している必要がある。換言すれば、点火順序の隣り合う気筒同士において、その排気通路が互いに独立している必要がある。本実施形態の場合、第1排気通路16a及び第4排気通路16dは他の何れの排気通路に対しても明らかに独立しているから上記条件を満たす。また第2排気通路16bと第3排気通路16cとは可変排気バルブ30より上流において集合され補助集合排気通路16bcとなっている。しかし上述のように第2気筒3bと第3気筒3cとは点火順序が隣り合う気筒ではないので、これらが独立していなくても上記条件の充足に問題はない。結局、本実施形態において、点火順序の隣り合う気筒同士において、その排気通路が互いに独立しているので、適正なエゼクタ効果を得ることができる。
なおエゼクタ効果をより高めるには、駆動流体相当の排気Weと被吸出し流体相当の排気Weとを可及的に浅い角度(平行に近い角度)で合流させれば良い。本実施形態では、3本の独立排気通路16a,16bc,16dがそのマニホールド出口17付近において略平行に並列配置され、ハウジング31に流入後も集合部31cに至るまでその並列配置が維持されるので、上記合流角度の条件を満たす。すなわち高いエゼクタ効果が得られる。
エゼクタ効果による利点は、主に次の3点が挙げられる。
第1に、ターボ過給機50のタービン流量(ターボ過給機50に供給される排気Weの量)の増量である。ブローダウン時のタービン流量は、通常のブローダウンガス量に、エゼクタ効果によって吸出された排気Weの量が付加される。つまりその分タービン流量が増量される。その結果、タービン駆動力が増大し、過給圧を向上させることができる。
第2に、排気Weの掃気促進である。エゼクタ効果によって被吸出し流体である排気Weが吸出され、掃気が促進されるので当該気筒3の排気抵抗が低減される。また掃気の促進によってオーバーラップ期間での吸気が促進されるので、吸気量を増大させ、エンジントルクを増大させることができる。
第3に、動圧過給の促進である。上述のように、排気マニホールド16の容積を小さくすることで動圧過給の効果が得られるが、エゼクタ効果によって以下説明するようにその効果をさらに促進することができる。
可変排気バルブ30がない、又はあっても全開の場合であって、エゼクタ効果が期待できない場合、ブローダウンガスは集合部31cを介して他の排気通路に回り込む(逆流する)。これはその排気通路の容積が見かけ上増えたように作用する。これに対し可変排気バルブ30によるエゼクタ効果があると、ブローダウンガスは駆動流体として他の排気通路から被駆動流体である排気Weを吸出す。つまり他の排気通路に回り込むことがない。これは、動圧過給においては排気通路容積を削減したような作用をもたらす。
このように、全体の排気通路容積(排気マニホールド容積)が同じであれば、可変排気バルブ30によるエゼクタ効果を有する本実施形態は、エゼクタ効果のないものに比べ、より動圧過給を促進することができるのである。
以上、エゼクタ効果の利点について説明したが、このエゼクタ効果は、駆動流体に相当する排気Weを強く絞るほど顕著となる。その絞り度合は可変排気バルブ30の開度を調節することによって、すなわちフラップ35をフラップ軸37まわりに揺動させる(図2に矢印Z1で示す)ことによって変動可能である。
可変排気バルブ30及びその近傍の具体的形状における、可変排気バルブ30が全開の場合の排気Weの流れを図6に示す。図6には第1気筒3aからの排気Weが第1排気通路16aを通ってハウジング31に流入する様子を示しているが、他の気筒からの排気Weも同様である。
可変排気バルブ30が全開状態のとき、フラップ35がほぼ完全に膨出部31bに格納されるとともに、フラップ35の一部が排気マニホールド16から連続する排気通路の壁面を形成している。
従って第1排気通路16aからの排気Weはマニホールド出口17を経てハウジング31に円滑に流入する。ハウジング31の上流部には仕切板32が設けられているので、その後縁32aまでの間は独立排気状態が維持される。そして後縁32aにおいてフラップ35の扇状面36に当面することなく、つまり絞られることなく集合部31cに導かれる。排気Weはさらに集合部31cからターボ過給機50のハウジング51に導かれる。
本実施形態ではターボ過給機50のレイアウトの都合上、ハウジング31が下方に曲げられている。ハウジング31の曲がった流路に沿うよう設けられた導流板33によって排気Weが円滑にターボ過給機50に導かれる。
また2枚の整流ガイド34によって、排気Weの流れがより円滑となる。図4に示すようにマニホールド出口17において、補助集合排気通路16bcを中心として第1排気通路16aと第4排気通路16dとがその両側に並列配置されている。ハウジング31内でも集合部31cに至るまではその位置関係が維持されている。従って、第1排気通路16aや第4排気通路16dからの排気Weは集合部31cの軸線に対して平面視でオフセットして流入することとなり、仮に整流ガイド34がない場合、集合部31cに旋回流(渦流)を発生させる。しかもその旋回方向は、第1排気通路16aからの排気と第4排気通路16dからの排気とで逆向きとなるから、集合部31cにおいて排気Weの流れが大きく乱される。このような排気の乱れはエゼクタ効果を低減させる虞がある。
この問題に対し本実施形態の整流ガイド34は、仕切板32の延長面上に設けられているので、第1排気通路16aから補助集合排気通路16bc方向に向かう流れ、及び第4排気通路16dから補助集合排気通路16bc方向に向かう流れを規制する。それによって上記旋回が抑制され、集合部31cにおける排気Weの流れがより円滑となる。従ってよりエゼクタ効果を高めることができる。
一方、可変排気バルブ30が全閉の場合の排気Weの流れを図7に示す。可変排気バルブ30が全閉状態のとき、フラップ35が揺動してハウジング31の内部に入り込み、扇状面36が排気Weの流れを遮る。但し完全には遮蔽せず、導流板33の曲げ内側部分の流路は確保されている。
第1排気通路16aからの排気Weはマニホールド出口17を経てハウジング31に流入する。ハウジング31の上流部には仕切板32が設けられているので、その後縁32aまでの間は独立排気状態が維持される。そして後縁32aにおいてフラップ35の扇状面36によって遮られ、絞られた排気Weは仕切板32の後縁32a(導流板33の曲げ内側部分入口部)において集合部31cに流入する。その際、絞られて高速、低圧となった排気Weは駆動流体として作用し、エゼクタ効果によって他の排気通路(主として補助集合排気通路16bc)からの排気Weを吸出す。これらの排気Weは合流し、導流板33によって円滑にターボ過給機50のハウジング51に導かれる。
可変排気バルブ30は、全閉と全開との間の中間の開度をとり得る。その場合、全閉に近いほどブローダウン排気Weの絞り作用が強く、エゼクタ効果も高くなる。
次に独立排気絞り制御について説明する。上述のように、独立排気絞り制御はECU2(可変排気バルブ制御手段)が可変排気バルブ30によって独立排気通路16a,16bc,16dの各通路断面積を最大面積時よりも縮小させる制御である。具体的にはECU20が可変排気バルブ30のアクチュエータ38に開度信号を送り、アクチュエータ38がフラップ軸37を回転駆動してフラップ35の回転角度を調節する。本実施形態では、独立排気絞り制御は過給領域の低回転領域A3(図18参照)において行われる。具体的には低回転過給領域A3は、ウエストゲートバルブ62が開き始めるインターセプトポイントより低回転領域、例えば2000prm以下に設定される。インターセプトポイントより高回転域では、過給圧が高くなり過ぎることを抑制するためにウエストゲートバルブ62が開くのであるから、その高回転領域においてエゼクタ効果による過給圧増大は不要である。そこで排気抵抗を抑制するためにも可変排気バルブ30が全開とされるのである。
独立排気絞り制御では、低回転過給領域A3において、エンジン回転数Neが低いほど可変排気バルブ30が低開度とされる。
以上、本実施形態の主要な技術的特徴である動圧過給及び独立排気絞り制御について説明したが、これらは密接に関連し、協働して過給性能を高めている。
図12は、低回転過給領域A3における充填効率ηcを示すグラフである。横軸はエンジン回転数Ne(rpm)、縦軸は充填効率ηc(%)を示す。特性C13は動圧過給と独立排気絞り制御とが併用された本実施形態の特性である。特性C103は比較対象のために示す特性であり、従来の一般的な排気マニホールド(可変排気バルブ30なし)を用いた場合の特性である。特性C13の充填効率ηcは特性C103に対して約20〜30ポイント増大している。これは動圧過給と可変排気バルブ30を用いた独立排気絞り制御とによる過給圧増大の効果である。
図13は、低回転過給領域A3におけるエンジンの平均有効圧BMEPを示すグラフである。横軸はエンジン回転数Ne(rpm)、縦軸は平均有効圧BMEP(kPa)を示す。特性C14は動圧過給と独立排気絞り制御とが併用された本実施形態の特性(図12の特性C13に対応する特性)である。特性C104は比較対象のために示す特性であり、図12の特性C103に対応する特性である。特性C14の平均有効圧BMEPは特性C104に対して約200〜400kPa増大している。これは動圧過給と可変排気バルブ30を用いた独立排気絞り制御とによって充填効率が増大(図12)した効果であって、すなわちエンジントルクが増大したことを示している。
次に、上記エゼクタ効果をより顕著に奏するために本実施形態で採用されている更なる技術について説明する。
図14は本実施形態における排気通路の絞り度合と体積効率ηvとの関係を示すグラフである。横軸の上段は絞り径D2(mm)を示す。この絞り径D2とは、図7に示す可変排気バルブ30全閉時の、仕切板32の後縁32aにおける流路断面積S2に相当する円の直径である。なお第1排気通路16aの排気マニホールド16の入口部はφD1(:元の径=36mm)の円形であり、当該箇所の通路断面積S1はφD1に相当する面積(約1018mm)である。
横軸の下段は断面積絞り率Rd(%)を示す。この断面積絞り率Rdは、元の径D1に対する絞り径D2の面積比率である。すなわちRd=(D2/D1)×100(%)、或いはRd=(S2/S1)×100(%)である。
図14に示す特性C15はエンジン回転数Ne=1500rpmにおける特性、C16は同2000rpmにおける特性を示す。これらの特性から明らかなように、絞り径D2=22〜28mmの範囲(断面積絞り率Rd=37〜61%の範囲)において体積効率ηvの特段に高い好適な範囲が存在する。これは、この好適範囲において特に顕著なエゼクタ効果が得られることを示している。従って、絞り径D2をこの好適範囲に設定することにより、より高い過給効果が得られ、エンジントルクの一層の増大を図ることができる。
次に、可変バルブタイミング機構12によるバルブタイミング変更制御について説明する。
図15は、上記バルブタイミング変更制御の説明図である。横軸にはクランク角θ(deg:°CA)を示し、第1気筒3aの上死点TDCを0°CAとする。縦軸には吸排気バルブ7,9の模式的な開弁量を示す。なお上段には、点火順序の隣り合う気筒のうち後に点火する方の気筒を示し、下段には、先に点火する方の気筒を示す。その一例として、上段に第1気筒3a、下段に第2気筒3bを示す。そして、第1気筒3aが膨張行程から排気行程への移行期(下死点付近)にあり、第2気筒3bが排気行程から吸気行程への移行期(上死点付近)にある状態を示している。これは図2に示す状態に相当する。
実線で示す排気バルブ開期間Pe1及び吸気バルブ開期間Pi1は独立排気絞り制御を行わず、可変排気バルブ30が全開状態である場合(本実施形態においては例えば自然吸気領域)の特性である。ここで、第2気筒3bの上死点付近において排気バルブ開期間Pe1と吸気バルブ開期間Pi1とが重複するオーバーラップL2が設定されている。
一般的にオーバーラップは、排気Weの掃気を充分に行い、且つ吸気Wiをより多く吸入するために設けられる。また吸気Wiで排気Weを押し出す狙いもある。一般的な可変バルブタイミング制御と同様に、このオーバーラップL2はエンジン回転数Neが高いほど広くなるように変更される。具体的には排気VVT12eによって排気バルブ9の閉弁時期を遅らせ、吸気VVT12iによって吸気バルブ7の開弁時期を進めることによってオーバーラップL2が拡大される(排気VVT12eか吸気VVT12iの何れか一方で行っても良い)。
一方、破線で示す排気バルブ開期間Pe2及び吸気バルブ開期間Pi2は独立排気絞り制御を実行中、すなわち低回転過給領域A3において可変排気バルブ30が排気Weを絞っている場合の特性である。この場合のオーバーラップL3は、同じ負荷、同じエンジン回転数Neであっても独立排気絞り制御を行わない場合のオーバーラップL2よりも図示のように拡大されている。具体的には排気バルブ9の閉弁時期が遅らされ、吸気バルブ7の開弁時期が進められる。
本来、独立排気絞り制御によれば、上述のようにエゼクタ効果によって掃気が促進され、オーバーラップ期間での吸気が促進されるので、吸気量を増大させ、エンジントルクを増大させる効果がある。そこで図15に示すように、可変バルブタイミング機構12によってオーバーラップL2をオーバーラップL3に拡大することにより、上記効果をより顕著に得ることができる。
なお通常は、不用意にオーバーラップL2を拡大すると吸気負圧によって排気Weが逆流する虞がある。しかし独立排気絞り制御では、エゼクタ効果によって排気Weが下流側に吸出されるので、そのような逆流が起こり難い。すなわち、排気Weの逆流という弊害を抑制しつつオーバーラップ量を増大させることができる。
ところで、図15上段(第1気筒3a)の排気バルブ開期間Pe1に示すように、独立排気絞り制御の非実行時の排気バルブ9は排気行程下死点より前の比較的早期、例えば下死点前40〜60°CAに開き始める。こうすることにより掃気が促進されるが、反面、ピストンの降下中に排気Weが開始するので、その分ブローダウンガスの勢いが弱められる。これはエゼクタ効果の駆動流体としてブローダウンガスを利用する本実施形態の独立排気絞り制御にとって不利である。
しかし本実施形態では、独立排気絞り制御の実行時には排気バルブ閉弁時期を遅らせてオーバーラップ量を増大している。これは同時に排気バルブ開弁時期を遅らせることでもある(開弁期間自体は平行移動的に変更され、不変であるから)。すなわち図15上段に示すように、排気バルブ開弁時期が期間L1だけ遅らされている。これにより、上記ブローダウンガスの勢い低下が抑制される。そして下死点後はピストンの上昇が排気Weを押し出す作用が加わるのでブローダウンガスを加勢することができる。こうしてより顕著にエゼクタ効果を得ることができる。
但し、排気バルブ9を排気下死点後に開くと排気抵抗が大きくなるという弊害が出る。従って排気バルブ開弁時期の遅延は、図示のように排気下死点直前までにとどめておくことが望ましい。
次に、本実施形態のターボ過給機50の作用効果について説明する。図16はターボ過給機50の効率を示すグラフである。横軸に排気流量Qe(kg/s)、縦軸に効率ηt(%)を示す。実線で示す特性C21は本実施形態のターボ過給機50の特性、破線で示す特性C121は一般的な大型ターボ過給機の特性である。一般的な特性C121では、排気流量Qeの適用範囲の中央付近で効率ηtがピークになるように設定されている。
それに対して本実施形態のターボ過給機50は、上述のように大型ターボ過給機でありながら一般的な大型ターボ過給機に比べて相対的にA/Rが小さいので、図示のように特性C21の効率ηtのピークが特性C121に比べて高流量側にずれる。またそのピーク値も高くなる。排気流量Qeが多いとタービン流量Qtも多くなるから、このような設定はタービン流量Qtの多い領域を積極的に用いる本実施形態の動圧過給にとって好適な設定となっている。
図17はエンジントルク特性を示すグラフである。横軸にエンジン回転数Ne(rpm)、縦軸にエンジントルクTe(N・m)を示す。実線で示す特性C24は本実施形態の特性、破線で示す特性C124は従来型の排気系と一般的な大型ターボ過給機を採用した場合の特性、そして特性C125は従来型の排気系と一般的な小型ターボ過給機(タービン径D及びA/Rが相対的に小さいターボ過給機)を採用した場合の特性である。
図示のように、特性C124では大型ターボ過給機による高回転域でのトルク増大作用が強く、特性C125では小型ターボ過給機による低回転域でのトルク増大作用が強い。
それらに対して本実施形態の特性C24は、高回転領域では大型のターボ過給機50の採用によってトルク増大作用が強く、低回転領域では動圧過給、可変排気バルブ30を用いた独立排気絞り制御、バルブタイミング変更制御および小A/Rのターボ過給機50の採用等によってトルク増大作用が強い。その結果、1つのターボ過給機50を用いた簡潔な構成でありながら、低回転領域から高回転領域に亘る広い範囲で大きな過給効果を得てエンジントルクの増大が達成されている。
次に本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、図1〜図9に示す装置構成、及び動圧過給と独立排気絞り制御を実行する点、バルブタイミング変更制御を実行する点等については第1実施形態と同様である。第1実施形態との相違点は、第1実施形態が独立排気制御を低回転過給領域A3のみで行っていたのに対し、本実施形態では自然吸気領域でも実行し、併せてオーバーラップ量を増大する制御を行う点である。これは、オーバーラップ量を増大してもエゼクタ効果によって排気の逆流が抑制されるという独立排気絞り制御の効果を利用したものである。その結果、加速要求時におけるオーバーラップ拡大応答性を向上することができる。
図18は第2実施形態の特徴を説明するためのエンジントルク特性図である。横軸にエンジン回転数Ne(rpm)、縦軸にエンジントルクTe(N・m)を示す。また特性Txは最大負荷トルク、特性RLは走行抵抗(いわゆるロードロード)に相当するトルクを示す。また符号A1は自然吸気領域(以下NA領域ともいう)、符号A2は過給領域を示し、特性BはNA領域A1と過給領域A2との境界を示す。なお低回転過給領域A3は過給領域A2に含まれる。
本実施形態では、NA領域A1においても独立排気絞り制御を実行し、可変排気バルブ30によって排気Weを絞る。併せて、可変バルブタイミング機構12がオーバーラップL2(図15)を通常の場合(独立排気絞り制御を実行しない場合)よりも拡大させる。
上述のように、不用意にオーバーラップL2を拡大すると排気が逆流する虞があるが、本実施形態では独立排気絞り制御によるエゼクタ効果で排気の逆流が抑制されるので、そのような弊害を伴うことなくオーバーラップL2を拡大させることができる。
例えば図18において、NA領域A1におけるロードロード相当の定常運転状態P21から、加速要求によって低回転過給領域A3の運転状態P22に急速に移行する場合を想定する。通常の場合、運転状態P21ではオーバーラップL2が例えば0〜15°CAに設定されている。これに対して運転状態P22では、第1実施形態と同様に図15に示すようにオーバーラップL3が拡大され、例えば65°CA付近に設定されている。従って、運転状態P21からP22への移行時、可変バルブタイミング機構12がオーバーラップ量を大きく変化させる必要が生じ、応答遅れが問題となる場合がある。
これに対し本実施形態では、運転状態P21でのオーバーラップL2が通常よりも拡大され、例えば10〜40°CAに設定されている。それによって運転状態P22への移行時のオーバーラップ拡大代が低減されるので、その変化に要する時間を短縮することが出来る。すなわち応答性を向上させることができる。
なおエンジン回転数Ne>2000rpmの高回転領域においては、第1実施形態と同様、過給領域A2において独立排気絞り制御が行われず、可変排気バルブ30は全開とされる。一方、バルブタイミング変更制御は実行され、高回転、高ふかであるほどオーバーラップ量が増大される。そこで本実施形態では、そのような高回転領域のNA領域A1においても独立排気絞り制御を実行しつつ、通常の場合よりもオーバーラップL2を拡大する。これによって、高回転領域におけるオーバーラップ変更の応答性が向上される。なおオーバーラップ量の増大は、移行後の高負荷領域におけるオーバーラップ量を超えない範囲で行うのが妥当である。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記各実施形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、第1排気通路16a等の長さLa、容積Va、元の径D1等の絶対値は、上記各値に限定するものではない。これらはエンジンの大きさや排気量によって適宜好適な値として良い。
また可変バルブタイミング機構によるバルブタイミング変更制御は、実行することの利点は多いが必ずしも必要ではなく、これがなくても本発明の基本的な効果を充分得ることができる。
本発明の第1実施形態に係る4気筒直列エンジンの過給装置の概略構成図である。 図1の部分側断面図である。 排気マニホールドと可変排気バルブのハウジングの外観斜視図である。 排気マニホールドの下流側部分斜視図である。 可変排気バルブの要部斜視図である。 排気マニホールド及び可変排気バルブのハウジングの縦断面図であって、可変排気バルブが開弁状態にある状態を示す図である。 図6と同様の断面図であって、可変排気バルブが開弁状態にある状態を示す図である。 図6のVIII−VIII線断面図である。 可変排気バルブのフラップに作用する流体力の説明図であり、(a)は扇形状のフラップを用いた場合、(b)は一般的なフラップ板を用いた場合を示す。 ターボ過給機のタービン特性図である。 排気脈動特性図である。 低回転過給領域における充填効率を示すグラフである。 低回転過給領域におけるエンジンの平均有効圧を示すグラフである。 排気通路の絞り度合と体積効率との関係を示すグラフである。 バルブタイミング変更制御の説明図である。 ターボ過給機の効率を示すグラフである。 エンジントルク特性を示すグラフである。 エンジントルク特性図であって、第2実施形態の説明図である。
符号の説明
1 直列4気筒エンジン
3 気筒
3a,3b,3c,3d 第1,第2,第3,第4気筒
7 吸気バルブ
8 排気ポート
9 排気バルブ
12 可変バルブタイミング機構(バルブタイミング変更手段)
12e 排気VVT(排気バルブタイミング変更手段)
16 排気マニホールド
16a,16d 第1,第4排気通路(独立排気通路)
16b,16c 第2,第3排気通路
16bc 補助集合排気通路(独立排気通路)
20 ECU(可変排気バルブ制御手段)
30 可変排気バルブ
31c 集合部
34 整流ガイド
35 フラップ
36 扇状面
37 フラップ軸
38 アクチュエータ
50 排気ターボ過給機
A3 低回転過給領域(所定の低回転領域)
La,Ld 第1,第4排気通路の長さ
Va,Vd 第1,第4排気通路の容積
Vbc 補助集合排気通路の容積

Claims (7)

  1. 直列配置された第1乃至第4気筒の各排気ポートに接続された排気マニホールドと、
    上記排気マニホールドないしはその下流側において全気筒の排気通路が1つに集合した集合部と、
    上記集合部の下流側に接続された排気ターボ過給機とを備えた直列4気筒エンジンの過給装置であって、
    上記排気マニホールドは、上記集合部より上流側において、直列配置一端側の第1気筒からの第1排気通路と、直列配置他端側の第4気筒からの第4排気通路と、中央側の第2気筒及び第3気筒からの排気通路が集合された補助集合排気通路とが独立して形成されるとともに、上記第1排気通路、上記第4排気通路及び上記補助集合排気通路が少なくともそれらの下流側において並列配置され、
    上記集合部の上流側に設けられ、上記3つの独立排気通路の並列配置が維持された状態で、上記独立排気通路の各通路断面積を変更可能な可変排気バルブと、
    上記可変排気バルブを駆動制御する可変排気バルブ制御手段とを備え、
    上記可変排気バルブ制御手段は、少なくとも過給領域の所定の低回転領域において、上記可変排気バルブによって上記独立排気通路の上記各通路断面積を最大面積時よりも縮小させる独立排気絞り制御を実行することを特徴とする直列4気筒エンジンの過給装置。
  2. 上記各気筒は、クランク角90度ごとに順次点火時期を迎えるように互いに各行程をずらして運転されるとともに、
    上記第2気筒と上記第3気筒とは点火順序が隣り合わないように設定されていることを特徴とする請求項1記載の直列4気筒エンジンの過給装置。
  3. 上記3つの独立排気通路の各通路容積は、互いに略等しいことを特徴とする請求項1または2記載の直列4気筒エンジンの過給装置。
  4. 上記第1または第4排気通路の長さは、上記排気マニホールド入口における上記第1または第4排気通路径の6倍以下であることを特徴とする請求項3記載の直列4気筒エンジンの過給装置。
  5. 上記3つの独立排気通路の、上記可変排気バルブの最大絞り時の各通路断面積は、上記排気マニホールド入口における上記第1または第4排気通路断面積の37%ないし61%であることを特徴とする請求項3または4記載の直列4気筒エンジンの過給装置。
  6. 上記集合部付近に、軸交差方向に旋回する排気の旋回流を規制する整流ガイドが設けられていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の直列4気筒エンジンの過給装置。
  7. 上記可変排気バルブは、排気の流れに交差する方向に設けられたフラップ軸と、上記フラップ軸まわりに旋回可能とされ、該フラップ軸視で該フラップ軸を扇の要とする扇形断面の扇状面を有するフラップと、上記可変排気バルブ制御手段からの制御信号に基いて上記フラップ軸を回転させるアクチュエータとを備え、
    上記可変排気バルブ制御手段は、上記独立排気絞り制御の実行時、上記フラップ軸を回転させて上記扇状面の上記各排気通路への進入量を増減させることにより、上記各通路断面積を変更させることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の直列4気筒エンジンの過給装置。
JP2007266534A 2007-10-12 2007-10-12 直列4気筒エンジンの過給装置 Active JP4807344B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007266534A JP4807344B2 (ja) 2007-10-12 2007-10-12 直列4気筒エンジンの過給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007266534A JP4807344B2 (ja) 2007-10-12 2007-10-12 直列4気筒エンジンの過給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009097336A true JP2009097336A (ja) 2009-05-07
JP4807344B2 JP4807344B2 (ja) 2011-11-02

Family

ID=40700590

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007266534A Active JP4807344B2 (ja) 2007-10-12 2007-10-12 直列4気筒エンジンの過給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4807344B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102425485A (zh) * 2011-11-15 2012-04-25 上海交通大学 排气管出口面积自适应式涡轮增压系统
JP2014080898A (ja) * 2012-10-16 2014-05-08 Mazda Motor Corp ターボ過給機付多気筒エンジン
JP2014080900A (ja) * 2012-10-16 2014-05-08 Mazda Motor Corp ターボ過給機付多気筒エンジン
JP2015513201A (ja) * 2012-04-12 2015-04-30 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフトDaimler AG 燃料電池の燃料供給のための装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT512332B1 (de) * 2011-12-23 2021-01-15 MAN TRUCK & BUS OESTERREICH GesmbH Anordnung einer drosseleinrichtung zum steuern und/oder regeln des motorbremsbetriebs

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5632037A (en) * 1979-08-23 1981-04-01 Dibelius Guenther Adjusted exhaust turbosupercharger turbine
JPH0392537A (ja) * 1989-09-01 1991-04-17 Yamaha Motor Co Ltd エンジンの排気制御弁装置
JPH09112285A (ja) * 1995-10-12 1997-04-28 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の過給圧制御装置
JP2001520346A (ja) * 1997-10-09 2001-10-30 アーベー ボルボ ターボチャージド内燃機関
JP2004068631A (ja) * 2002-08-02 2004-03-04 Fuji Heavy Ind Ltd エンジン排気システム及びエンジン排気システムの制御方法
JP2007085285A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Kawasaki Heavy Ind Ltd エンジンの燃焼制御装置および自動二輪車
JP2007170220A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Mazda Motor Corp 過給機付きエンジン

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5632037A (en) * 1979-08-23 1981-04-01 Dibelius Guenther Adjusted exhaust turbosupercharger turbine
JPH0392537A (ja) * 1989-09-01 1991-04-17 Yamaha Motor Co Ltd エンジンの排気制御弁装置
JPH09112285A (ja) * 1995-10-12 1997-04-28 Nissan Motor Co Ltd 内燃機関の過給圧制御装置
JP2001520346A (ja) * 1997-10-09 2001-10-30 アーベー ボルボ ターボチャージド内燃機関
JP2004068631A (ja) * 2002-08-02 2004-03-04 Fuji Heavy Ind Ltd エンジン排気システム及びエンジン排気システムの制御方法
JP2007085285A (ja) * 2005-09-26 2007-04-05 Kawasaki Heavy Ind Ltd エンジンの燃焼制御装置および自動二輪車
JP2007170220A (ja) * 2005-12-20 2007-07-05 Mazda Motor Corp 過給機付きエンジン

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102425485A (zh) * 2011-11-15 2012-04-25 上海交通大学 排气管出口面积自适应式涡轮增压系统
JP2015513201A (ja) * 2012-04-12 2015-04-30 ダイムラー・アクチェンゲゼルシャフトDaimler AG 燃料電池の燃料供給のための装置
JP2014080898A (ja) * 2012-10-16 2014-05-08 Mazda Motor Corp ターボ過給機付多気筒エンジン
JP2014080900A (ja) * 2012-10-16 2014-05-08 Mazda Motor Corp ターボ過給機付多気筒エンジン

Also Published As

Publication number Publication date
JP4807344B2 (ja) 2011-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4807343B2 (ja) エンジンの過給装置
US8141357B2 (en) Supercharger for an engine
JP2009114991A (ja) エンジンの過給装置
JP4725656B2 (ja) 多気筒エンジンの排気通路構造
JP5050917B2 (ja) 過給機付エンジンシステム
JP4973541B2 (ja) 過給機付エンジンシステム
JP4910977B2 (ja) エンジンの過給装置
JP2012229694A (ja) 2サイクル内燃エンジン用吸気装置
JP4807344B2 (ja) 直列4気筒エンジンの過給装置
CN101828016A (zh) 内燃机控制装置
JP2009144642A (ja) 過給機付エンジンシステム
JP6394621B2 (ja) エンジンの過給装置
JP2007231906A (ja) 多気筒エンジン
JP5974806B2 (ja) ターボ過給機付多気筒エンジン
JP5326630B2 (ja) 多気筒エンジンの排気通路構造
JP5262863B2 (ja) 多気筒エンジンの排気システムの制御方法およびその装置
JP5958383B2 (ja) ターボ過給機付き火花点火式エンジン
US10584649B2 (en) Control device for internal combustion engine
JP5262862B2 (ja) 多気筒エンジンの排気システムの制御方法およびその装置
JP2009103041A (ja) 過給機付エンジン
JP4978525B2 (ja) 過給機付きエンジンの排気装置
JP5998900B2 (ja) ターボ過給機付きエンジン
JP4628279B2 (ja) 多気筒エンジン
JPS5982523A (ja) エンジンの吸気装置
JP5974805B2 (ja) ターボ過給機付多気筒エンジン

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100317

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110426

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110719

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110801

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140826

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4807344

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150