JP2009097201A - 斜杭基礎施工用具セット - Google Patents

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Abstract

【課題】斜杭基礎の施工に必要な主な用具を、特別なケースを用いなくても一まとめにして運搬でき、準備作業の迅速化を図る。
【解決手段】第1の型枠10に支持される第2の型枠20、及び斜杭基礎用ガイドプレート30が、第1の型枠10内に収納可能な大きさに形成されている。第1の型枠10内に、少なくとも、第2の型枠20、斜杭基礎用ガイドプレート30、及び型枠支持具40を収納して、該第1の型枠10の開口部を蓋部材で閉じることにより、第1の型枠10を、運搬時において、第2の型枠20、ガイドプレート30、及び型枠支持具40を収納するケースとして使用できる。一つの斜杭基礎を施工するのに必要な主な部材が、第1の型枠10内に収納されるため、第1の型枠10を単独で積んだ場合と同じ嵩の範囲で運搬できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、斜杭基礎の施工に用いる斜杭基礎施工用具セットに関する。
特許文献1には、温室などの比較的軽量な構造物を、従来汎用されているフーチング基礎ではなく、施工が容易で、材料費、施工コストが安価であると共に、引き抜き抵抗力や水平抵抗力等の点でフーチング基礎に劣らない機能を備えた斜杭基礎が開示されている。斜杭基礎は、地中に、複数の杭をすそ広がりに斜めに打ち込み、地上に突出している各杭の杭頭部をコンクリートなどによって結合して固定したものである。
特開2002−30679号公報
斜杭基礎を施工するには、複数の杭を斜めにほぼ同じように打ち込む作業が必要となる。この作業は通常次のように行っている。まず、縦横に張った水糸の交点から糸を結びつけた重錘を垂れ下げ、地面にマーキングし、重錘を取り外した後、マーキング個所に棒状の芯出し部材を打ち込む。そして、この芯出し部材の位置を斜杭基礎の中心として、杭(斜杭)を斜めに打ち込むのであるが、実際の施工現場では、斜杭の打ち込み位置を容易に決定するため、芯出し部材を挿入可能な中心孔を備えると共に、斜杭の打ち込み位置に打ち込み用孔部が開設された斜杭基礎用ガイドプレートを用いている。芯出し部材に中心孔を合わせて、斜杭基礎用ガイドプレートを配置し、斜杭基礎用ガイドプレートに形成された打ち込み用孔部から斜杭を打設していく。
斜杭を打設した後は、杭頭部の周囲に型枠を配置し、コンクリートを充填して固化し、各杭頭部を結束する。コンクリートは、杭頭部を結束して地中に埋設する下段部位と、該下段部位の上部に、アンカーボルトを支持する上段部位とを備えた複数段構造にすることが多い。この場合、下段部位を形成するための型枠と、上段部位を形成するための型枠との少なくとも2つの型枠が必要となる。
従来、斜杭基礎を施工する場合、これらの複数の型枠に加えて、上記した斜杭基礎用ガイドプレート、アンカーボルト等を準備し、これらの全てを施工現場に運搬しているが、その際には、同種類の部材同士をまとめて運搬するのが通常であった。このため、施工現場では、斜杭基礎を施工する場所ごとに、複数種類の型枠、斜杭基礎用ガイドプレート、アンカーボルトの組を配置する準備作業を行わなければならず、準備作業に手間取るという問題があった。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、複数の型枠と斜杭基礎用ガイドプレート等を、特別なケースを用いなくても、一つの斜杭基礎に必要な用具ごとに一まとめにして運搬できると共に、施工の際には、斜杭基礎を施工する場所ごとに一まとめにしたものを配置でき、用具の配布を迅速に行うことができる斜杭基礎施工用具セットを提供することを課題とする。
上記した課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、斜杭基礎の施工に用いられる斜杭基礎施工用具セットであって、
地上に突出する複数の杭頭部の周囲をコンクリートにより結束する際に、該杭頭部を取り囲んで配設される第1の型枠と、
型枠支持具により、前記第1の型枠上に支持される第2の型枠と、
前記斜杭を打設する際に、斜杭の打設位置を決定するために用いられる平板状の斜杭基礎用ガイドプレートと
を有し、
前記第2の型枠及び前記斜杭基礎用ガイドプレートが、前記第1の型枠内に収納可能な大きさに形成され、
前記第1の型枠内に、少なくとも、前記第2の型枠、斜杭基礎用ガイドプレート、及び型枠支持具を収納して、該第1の型枠の開口部を蓋部材で閉じることにより、前記第1の型枠が、前記第2の型枠、ガイドプレート、及び型枠支持具を収納するケースとして用いられることを特徴とする斜杭基礎施工用具セットを提供する。
請求項2記載の本発明では、前記第1の型枠及び第2の型枠が筒状であることを特徴とする請求項1記載の斜杭基礎施工用具セットを提供する。
請求項3記載の本発明では、前記斜杭基礎用ガイドプレートが、略円形であることを特徴とする請求項1又は2記載の斜杭基礎施工用具セットを提供する。
請求項4記載の本発明では、前記第2の型枠上に支持される少なくとも一つの他の型枠をさらに有し、より上部に配置されるものが、その下部に配置されるものの内部に収納可能な大きさに形成され、より上部に配置されるものが、それぞれ型枠支持具を介してその下部に配置されるものに支持される構成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の斜杭基礎施工用具セットを提供する。
請求項5記載の本発明では、前記斜杭基礎用ガイドプレートは、
中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
前記中心に開設された中心孔と、
前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えており、
斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方から前記スリット内に導いて前記中心孔に至るように動かすことにより、前記中心孔を斜杭基礎の中心に一致させるように用いられる構造であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の斜杭基礎施工用具セットを提供する。
請求項6記載の本発明では、前記斜杭基礎用ガイドプレートは、
中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
前記中心に開設された中心孔とを備えており、
前記杭ガイド孔は、中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有し、その中心寄り端部と前記杭頭部の上端位置との平面視での位置関係を略一致させることにより、各杭の打ち込み長さを略統一させる機能を備えた構造であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の斜杭基礎施工用具セットを提供する。
請求項7記載の本発明では、前記斜杭基礎用ガイドプレートは、
中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
前記中心に開設された中心孔と、
前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えており、
斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方から前記スリット内に導いて前記中心孔に至るように動かすことにより、前記中心孔を斜杭基礎の中心に一致させるように用いられ、
前記杭ガイド孔は、中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有し、その中心寄り端部と前記杭頭部の上端位置との平面視での位置関係を略一致させることにより、各杭の打ち込み長さを略統一させる機能を備えた構造であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の斜杭基礎施工用具セットを提供する。
本発明の斜杭基礎施工用具セットは、第1の型枠に支持される第2の型枠、及び斜杭基礎用ガイドプレートが、第1の型枠内に収納可能な大きさに形成されている。このため、第1の型枠内に、少なくとも、第2の型枠、斜杭基礎用ガイドプレート、及び型枠支持具を収納して、該第1の型枠の開口部を蓋部材で閉じることにより、第1の型枠を、運搬時において、第2の型枠、ガイドプレート、及び型枠支持具を収納するケースとして使用できる。つまり、一つの斜杭基礎を施工するのに必要な主な部材が、ケースとして機能する第1の型枠内に収納されるため、これを運搬車に積んだ場合には、第1の型枠を単独で積んだ場合と同じ嵩の範囲で運搬できる。また、施工現場においては、このセットを、斜杭基礎を施工する位置ごとに配布するだけで、一つの斜杭基礎を施工するのに必要な主部材が揃うため、準備作業の容易化、迅速化に資することができ、斜杭基礎全体の施工時間の短縮化に寄与する。
以下、図面に示した実施の形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本発明の一の実施形態に係る斜杭基礎施工用具セット1を示す外観図であり、図2は、斜杭基礎施工用具セット1の内部を示す図である。斜杭基礎施工用具セット1は、これらの図に示したように、第1の型枠10を備え、第1の型枠10内に、少なくとも、第2の型枠20、斜杭基礎用ガイドプレート30及び型枠支持具40が収納されており、本実施形態では、さらに、アンカーボルト50も収納している。
第1の型枠10は、略円筒形に形成され、上記第2の型枠20等が収納された後、その両端開口部が蓋部材10a,10bによって閉塞されている。第1の型枠10は、必ずしも、略円筒形に限らず、略角筒形等であってもよい。
第2の型枠20は、第1の型枠10の内径よりも小さな外径で形成されている。形状は、第1の型枠10と同様に、略円筒形、略角筒形等のいずれであってもよく、斜杭基礎として要求される形状に対応するものであればよい。また、本実施形態では、第1の型枠10及び第2の型枠20をいずれも略円筒形に形成しているが、第1の型枠10内に第2の型枠20を収納可能であれば、両者が異なる形状であってもよい。
斜杭基礎用ガイドプレート30は、第1の型枠10内に収納し得るように、第1の型枠10の内径よりも小さな外径の平板から形成される。本実施形態では略円形に形成しているが、第1の型枠10内に収納可能であり、かつ、斜杭基礎用ガイドプレート30本来の機能を果たすことができる限り、略楕円形、略四角形等であってもよい。
斜杭基礎用ガイドプレート30は、その中心孔31と、中心から放射状に配置された複数の杭ガイド孔33を備えてなる。斜杭基礎用ガイドプレート30は、従来用いられている中心孔31と杭ガイド孔33が開設されただけの構造であってもよいが、この構造の場合には、次のような問題がある。すなわち、従来の構造の場合には、縦横に張った水糸の交点から糸を結びつけた重錘を垂れ下げ、地面にマーキングし、重錘を取り外した後、マーキング個所に棒状の芯出し部材35を打ち込み、この芯出し部材35の位置を斜杭基礎の中心として、中心孔31を芯出し部材35に上方から嵌め合わせて斜杭基礎用ガイドプレート30を地面上に配置し、しかる後、杭ガイド孔33から斜杭を打ち込んでいく。斜杭基礎を用いて温室を施工する場合、斜杭の打設位置を所定の精度にするため、斜杭基礎用ガイドプレート30の中心と、重錘によってマーキングした位置との差は、±5mm以内が好ましく、±3mm以内がより好ましいとされている。しかし、従来構造の斜杭基礎用ガイドプレート30は、芯出し部材35に中心孔31を上方から嵌め合わせていく必要があるため、糸で吊り下げられた重錘はその作業の邪魔であり、重錘は芯出し部材35を打ち込む前に吊り下げ用の糸と共に取り外さなければならない。重錘を取り外してマーキングした位置に芯出し部材35を打ち込むといっても、該芯出し部材35の中心位置精度をマーキング位置から±5mm以内、好ましくは±3mm以内の納めることは、極めて難しく、作業に熟練を要し、作業時間も多くかかるなどの問題がある。
そこで、本実施形態の斜杭基礎用ガイドプレート30のように、中心孔31と周縁30aとを連通するスリット32を備えたものが好ましい。スリット32は、芯出し部材35が通過可能な程度の幅(図3及び図4参照)で、好ましくは、直線状に形成される。直線状に形成されることにより、該スリット32が縦横に張った水糸のいずれかに沿うようにすれば、斜杭基礎用ガイドプレート30の向きの調整に利用できる。また、斜杭基礎用ガイドプレート30の向きを、水糸に、より容易に沿わせることができるように、中心孔31を隔てたスリット32の延長線上の適宜位置に、位置調整用棒状部材36を差し込むための位置調整孔34を開設しておくことが好ましい。中心孔31に位置する芯出し部材35を中心として回転させて向きを調整する際に、該位置調整孔34に位置調整用棒状部材36を位置させ、一直線上に並ぶ芯出し部材35と位置調整用棒状部材36の位置をいずれかの水糸に合わせれば容易に向きを調整することができる。
杭ガイド孔33は、斜杭基礎用ガイドプレート30の中心Aと周縁30aとを結ぶ仮想線に沿った長さが、該杭ガイド孔33に打ち込まれる杭(以下、「斜杭」)37の直径よりも長い長さを有し、幅は斜杭37の直径とほぼ同じ幅で形成されている。具体的には、杭ガイド孔33は、周縁30a寄りに形成された杭打ち孔部331と、中心寄りに形成された位置合わせ孔部332との2つの部位に分かれている。また、杭打ち孔部331と位置合わせ孔部332とは連通部333により連通されている。杭打ち孔部331は、斜杭37を地中に打ち込むために使用される。すなわち、斜杭37を、この杭打ち孔部331を介して地面に当て、所定の角度、好ましくは、鉛直方向に対する角度(図11の角θ)が5〜40度の範囲となるように外側に傾斜させて所定の長さ打設するように使用され、平面視で、この杭打ち孔部331の範囲内に、斜杭37の地中部371と杭頭部372との境界が位置することになる(図7参照)。
位置合わせ孔部332は、斜杭37の打ち込み長さ、すなわち、杭頭部372の地面からの突出長さを制御するために設けられたものである。すなわち、斜杭37を所定の角度傾斜させて打ち込むと、杭頭部372の上端372aは、地中部371との境界よりも斜杭基礎用ガイドプレート30の中心寄りに位置する(図6及び図7参照)。そこで、この上端372aの位置を、位置合わせ孔部332に平面視で合致させるようにすれば、複数本同じ角度で打設される斜杭37の各杭頭部372の長さが揃うことになる。位置合わせ孔部332は、かかる機能を果たす形状であればよいが、本実施形態では、該位置合わせ孔部332において、杭ガイド孔33の中心寄り端部となっている部位であって、幅方向の中央部が中心孔寄りに突出する突出端332aとなった略矢型形状に形成されている。これにより、図7に示したように、杭頭部372の上端372aを、平面視で該突出端332aの一点を目印として合わせることができ、突出端332aを備えない孔形状とした場合よりも、上端372aの位置合わせ精度が高まり、各杭頭部372の長さのばらつきが小さくなる。
連通部333は、杭打ち孔部331の幅よりも狭い幅のスリット状に形成されている。杭打ち孔部331の幅よりも狭い幅で形成されていることにより、杭打ち孔部331と連通部333との間の区分け部331aが明確になる。従って、斜杭370の打設位置を、区分け部331aに沿わせることによって一定にすることができる。一方、斜杭370を打設した場合、杭打ち孔部331と連通部333との間の区分け部331aは、斜杭370の地中部371と杭頭部372との境界付近によって押さえ付けられるが、連通部333がスリット状に形成されているため、そのまま上方に引き上げれば、該連通部333が両側に押し広げられ、さらに、連通部333及び位置合わせ孔部332が杭頭部372の上端372aを乗り越えるまで引き上げると、斜杭基礎用ガイドプレート30を取り外すことができる。
杭ガイド孔33は、中心Aから放射状に等距離の位置に開設されている。すなわち、本実施形態では、中心Aから放射状に、中心Aから各位置合わせ孔部332の突出端332aまでの距離(図3のx)が同じ長さとなるように形成されている。また、本実施形態では円周方向に60度間隔で6個形成しているが、形成数は、限定されるものではなく、求められる強度に応じて任意に設定でき、3個、4個等であってもよい。また、バランスを考慮して、斜杭基礎用ガイドプレート30が円形の場合には、円周方向に等間隔で形成されていることが好ましい。さらに、斜杭基礎用プレート30が、円形でなく、長方形、楕円形等の形状の場合には、中心を挟んで点対称に形成されていることが好ましい。
型枠支持具40は、図9及び図10に示したように、水平部41と、水平部41の一端から立ち上がる垂直部42とを有している。水平部41の他端は、第1の型枠10の上端に係合可能になっていると共に、垂直部42は、第2の型枠20の周壁に係合可能になっている。本実施形態では、水平部41を垂直部42に対して折り曲げ可能に設けている。すなわち、垂直部42は予め第2の型枠20の周壁に固定しておくと共に、水平部41も該垂直部42に沿わせて折り曲げおき、使用時において、該水平部41を水平となるように倒して、水平部41の他端を第1の型枠10の上端に係合させる。これにより、第2の型枠20は、第1の型枠10の上部に設置されることになる。型枠支持具40は、本実施形態では、円周方向に等間隔で4つ設けているが、その数は限定されるものではなく、第2の型枠20を支持できればよい。また、型枠支持具40は、本実施形態のように、水平部41を垂直部42に対して折り曲げ可能に形成していると、第1の型枠10内にコンパクトに収納できるが、単なるL字状で折り曲げできないものであってもい。また、第1の型枠10に対して第2の型枠20を支持できれば、L字状のものに限らないことももちろんである。
アンカーボルト50は、本実施形態では、図9〜図11に示したように、略U字状で、2つの直線部51に逆L字状に突出する係合片部51aが形成されているものを用いている。2つの直線部51の各先端51bを第2の型枠20の上面開口部より上方に位置させると共に、底辺部52側を第2の型枠20及び第1の型枠10内に位置させ、この姿勢で、各係合片部51aを、対向して配置された2つの型枠支持部40に係合させて保持される。なお、アンカーボルト50は、先端部が第2の型枠20の上面開口部から突出するように支持できる限り、その形状や支持方法が限定されるものではないことはもちろんである。
次に、本実施形態の斜杭基礎施工用具セット1の使用方法を説明する。まず、運搬時においては、図1及び図2に示したように、第1の型枠10は、運搬用のケースとして使用され、内部には、第2の型枠20と斜杭基礎用ガイドプレート30が収納されている。型枠支持具40は、図2(b)に示したように、垂直部42に水平部41を沿わせた状態で、該垂直部42が第2の型枠20の周壁に固定された状態で収納される。アンカーボルト50は、第1の型枠10内における適宜の隙間に収納される。アンカーボルト50は、各斜杭基礎ごとに設けられるため、このように、第2の型枠20、斜杭基礎用ガイドプレート30及び型枠支持部40と共に、第1の型枠10内に必要数収納しておくことが好ましい。第1の型枠10内における空いたスペースには、必要に応じて他の適宜の部材が収納される。また、第1の型枠10の両端開口部には蓋部材10a,10bが装着される。この状態で、斜杭基礎施工用具セット1は、施工現場に運搬される。斜杭基礎を施工するのに必要な主な部材(斜杭以外の部材)が、ケース内にセットになっているため、一つの温室での斜杭基礎の形成数に合わせた数だけ運搬すればよく、これらをバラして運ぶ場合と比較して、積み荷の際の数合わせ作業等が容易になるなど、無駄が少なくなり、運搬作業全体の作業効率がよくなる。また、施工現場に到着後は、斜杭基礎の設置個所ごとに、斜杭基礎施工用具セット1を1セットずつ配布するだけで必要な部材を揃える準備作業を極めて容易に行うことができる。しかも、斜杭基礎の施工に必須の第1の型枠10が運搬時のケースを兼用しているため、運搬のための専用のケースが不要であり、省資源化、低コスト化に資すると共に、第1の型枠10をも収納可能なケースを別途準備する場合と比較して、嵩張らないという利点もある。
設置個所においては、まず、蓋部材10a,10bを取り外して開梱し、斜杭基礎用ガイドプレート30を取り出す(図2(a),(b)参照)。なお、設置個所では、予め、測量により、水糸が縦横に張られ、その交点が斜杭基礎の中心となる位置の直上となるように位置決めされている。この交点に、芯出し部材35を糸で吊り下げると、芯出し部材35の先端が地面に接した位置が斜杭基礎の中心となる(図4(a)参照)。芯出し部材35は従来のように重錘を用いてもよいし、先端がとがった棒状のものを用いてもよい。次に、斜杭基礎用ガイドプレート30のスリット32に、該芯出し部材35を通していき(図4(b)参照)、中心孔31を芯出し部材35に一致させる(図4(c)参照)。本実施形態では、このようにスリット32を介して中心孔31と芯出し部材35とを一致させることができるため、従来のように重錘を取り外した後に、別途の芯出し部材を打ち込むといった作業が不要となり、芯出し部材35を重錘と同様に吊り下げたままで、斜杭基礎用ガイドプレート30をセットすることができる。
中心孔31を芯出し部材35に合致させたならば、位置調整孔34に位置調整用棒状部材36を差し込み、縦横に張られた水糸のいずれか一方と、芯出し部材35と位置調整用棒状部材36とを結ぶ線とが、平面視でほぼ一致するように調整する(図4(c)参照)。
次に、図5に示したように、斜杭37の先端を、杭打ち孔部331内に、区分け部331aに沿わせて位置させ、専用の斜杭打ち込み機を用いるなどして所定の傾き角度で打ち込んでいく。斜杭37を打ち込んでいき、やがて、図7に示したように、斜杭37の杭頭部372の上端372aが、平面視で、位置合わせ孔部332の突出端332aに合致したならば、打ち込みを止める。複数本の斜杭37を、これと同様に、各杭打ち孔部331を介して打ち込んでいく。この結果、各斜杭37を杭頭部372の突出長さ(地中部371の打ち込み長さ)は、図6に示したようにほぼ一定になる。
各斜杭37を打ち込んだならば、斜杭基礎用ガイドプレート30を、周縁部30aを把持して上方に引き上げる。上方に引き上げていくと、連通部333が斜杭37の周面によって押し広げられるため、斜杭基礎用ガイドプレート30は、カッターなどで破断させたりすることなく、斜杭37から容易に引き抜かれる。
次に、図8に示したように、杭ガイド孔33を形成した際に得られたくり抜き片300を用い、その円形部300aの周縁で矢型部300b,300cを同方向に折り曲げ、各杭頭部372の上端372aの開口部から、円形部300aが下側になるようにして、2つの矢型部300b,300cの頂部が該上端372aの開口部の縁部に位置するまで挿入する。
この後、コンクリートを打設するが、コンクリートの打設作業を行う前の任意のタイミングにおいて、開梱した第1の型枠10と第2の型枠20を次のような手順で組み立てておく。まず、図9及び図10に示したように、第2の型枠20に付設された型枠支持具40の水平部41を略水平になるように倒し、該水平部41を第1の型枠10の上端に係合させる。次に、アンカーボルト50の各係合片部51aを、対向して配置された2つの型枠支持部40に係合させる。これにより、アンカーボルト50は、2つの直線部51の各先端51bが第2の型枠20の上面開口部より上方に位置した状態で第2の型枠20に支持される。
第1の型枠10及び第2の型枠20を組み立てたならば、図8に示したように、各杭頭部372の周囲に、第1の型枠10が位置するようにセットする。次いで、第1の型枠10及び第2の型枠20内にコンクリートを打設する。コンクリートは、各斜杭37の上端372aから、くり抜き片300の円形部300aが位置する近辺まで浸入すると共に、第1の型枠10及び第2の型枠20に沿った所定の形状に打設される。本実施形態では、大径の円柱部の上部に細径の円柱部が形成された形状になる。コンクリートが固化したならば、第1の型枠10及び第2の型枠20を取り外す。これにより、各斜杭370がコンクリートによって結束された斜杭基礎が施工される。
なお、斜杭基礎用ガイドプレート30は、上記したようにコンクリートを打設する前に、コンクリートの強度等との関係から除去するのが通常であるが、要求される強度等によっては、そのまま残すことも可能である。また、上記した説明では、斜杭基礎を温室の基礎として用いているが、比較的軽量の構造物であれば、温室以外の他の構造物の基礎として用いることもできる。また、芯出し部材35、位置調整用棒状部材36は、完成状態の斜杭基礎内に埋設するものではないため、施工現場において最低限の数準備されていればよいが、芯出し部材35、位置調整用棒状部材36についても、これらのいずれか少なくとも一つを第1の型枠10内に収納したセットとして構成することもできる。
さらに、斜杭基礎は、第1及び第2の型枠10,20を用いて形成した2段のものに限られるものではなく、3段以上の構成としてもよいことはもちろんである。但し、この場合、第1の型枠10内に、3段目以降を形成する他の型枠が収納可能であることが好ましい。従って、第2の型枠20上に支持される少なくとも一つの他の型枠は、より上部に配置されるものが、その下部に配置されるものの内部に収納可能な大きさに形成されていることが好ましい。つまり、他の型枠(第3の型枠)が一つの場合には、その下部に配置される第2の型枠20の内径内に収納可能な大きさで形成され、当該他の型枠(第3の型枠)の上部に配置されるさらに他の型枠(第4の型枠)を必要とする場合には、さらに他の型枠(第4の型枠)は、他の型枠(第3の型枠)の内径内に収納可能な大きさで形成されていることが好ましい。なお、これらの他の型枠を使用する場合には、より上部に配置されるものを支持するための上記と同様の型枠支持具20を必要数収納しておくことが好ましいことはもちろんである。
図1は、本発明の一の実施形態にかかる斜杭基礎施工用具セットの外観を示す図である。 図2は、第1の型枠内に収納された各部材を示す図である。 図3は、上記実施形態で用いられた斜杭基礎用ガイドプレートを示す図である。 図4(a)〜(c)は、上記斜杭基礎用ガイドプレートを用いた斜杭基礎の施工方法を説明するための図である。 図5は、斜杭を打ち込む段階の斜杭基礎の施工方法を説明するための図である。 図6は、複数本の斜杭を打ち込んだ状態を示す図である。 図7は、斜杭の上端と位置合わせ孔部の突出端との位置が合致した状態を示す図である。 図8は、くり抜き片を斜杭の上端から挿入する状態を説明するための図である。 図9は、第1の型枠と第2の型枠とを組み立てた状態を示す平面図である。 図10は、第1の型枠と第2の型枠とを組み立てた状態を示す側面図である。 図11は、斜杭の杭頭部の周囲に型枠をセットした状態を示す図である。
符号の説明
1 斜杭基礎施工用具セット
10 第1の型枠
20 第2の型枠
30 斜杭基礎用ガイドプレート
31 中心孔
32 スリット
33 杭ガイド孔
331 杭打ち孔部
332 位置合わせ孔部
333 連通部
34 位置調整孔
35 芯出し部材
36 位置調整用棒状部材
37 斜杭
300 くり抜き片
40 型枠支持具
50 アンカーボルト

Claims (7)

  1. 斜杭基礎の施工に用いられる斜杭基礎施工用具セットであって、
    地上に突出する複数の杭頭部の周囲をコンクリートにより結束する際に、該杭頭部を取り囲んで配設される第1の型枠と、
    型枠支持具により、前記第1の型枠上に支持される第2の型枠と、
    前記斜杭を打設する際に、斜杭の打設位置を決定するために用いられる平板状の斜杭基礎用ガイドプレートと
    を有し、
    前記第2の型枠及び前記斜杭基礎用ガイドプレートが、前記第1の型枠内に収納可能な大きさに形成され、
    前記第1の型枠内に、少なくとも、前記第2の型枠、斜杭基礎用ガイドプレート、及び型枠支持具を収納して、該第1の型枠の開口部を蓋部材で閉じることにより、前記第1の型枠が、前記第2の型枠、ガイドプレート、及び型枠支持具を収納するケースとして用いられることを特徴とする斜杭基礎施工用具セット。
  2. 前記第1の型枠及び第2の型枠が筒状であることを特徴とする請求項1記載の斜杭基礎施工用具セット。
  3. 前記斜杭基礎用ガイドプレートが、略円形であることを特徴とする請求項1又は2記載の斜杭基礎施工用具セット。
  4. 前記第2の型枠上に支持される少なくとも一つの他の型枠をさらに有し、より上部に配置されるものが、その下部に配置されるものの内部に収納可能な大きさに形成され、より上部に配置されるものが、それぞれ型枠支持具を介してその下部に配置されるものに支持される構成であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1に記載の斜杭基礎施工用具セット。
  5. 前記斜杭基礎用ガイドプレートは、
    中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
    前記中心に開設された中心孔と、
    前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えており、
    斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方から前記スリット内に導いて前記中心孔に至るように動かすことにより、前記中心孔を斜杭基礎の中心に一致させるように用いられる構造であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の斜杭基礎施工用具セット。
  6. 前記斜杭基礎用ガイドプレートは、
    中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
    前記中心に開設された中心孔とを備えており、
    前記杭ガイド孔は、中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有し、その中心寄り端部と前記杭頭部の上端位置との平面視での位置関係を略一致させることにより、各杭の打ち込み長さを略統一させる機能を備えた構造であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の斜杭基礎施工用具セット。
  7. 前記斜杭基礎用ガイドプレートは、
    中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
    前記中心に開設された中心孔と、
    前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えており、
    斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方から前記スリット内に導いて前記中心孔に至るように動かすことにより、前記中心孔を斜杭基礎の中心に一致させるように用いられ、
    前記杭ガイド孔は、中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有し、その中心寄り端部と前記杭頭部の上端位置との平面視での位置関係を略一致させることにより、各杭の打ち込み長さを略統一させる機能を備えた構造であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1に記載の斜杭基礎施工用具セット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114892698A (zh) * 2022-06-13 2022-08-12 中交第二航务工程局有限公司 一种用于非对称双斜桩现浇承台的装配式模板及施工方法
JP7362069B2 (ja) 2020-02-04 2023-10-17 フジプレコン株式会社 埋め殺し型コンクリート基礎

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