JP2009097200A - 斜杭基礎用ガイドプレート及び斜杭基礎の施工方法 - Google Patents

斜杭基礎用ガイドプレート及び斜杭基礎の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】斜杭の打ち込み精度を上げる。
【解決手段】芯出し部材が挿通される中心孔10と、この中心孔10と周縁1aとを連通するスリット20とを備えている。芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方からスリット20内に導いて中心孔10に至るように動かして、中心孔10を斜杭基礎の中心に一致させることができる。従って、本発明によれば、中心孔10と周縁1aとを連通するスリット20を有しており、芯出し部材を糸により吊り下げたまま、糸を外すことなく、そのままスリット20を通じて中心孔10を該芯出し部材に合致させることができ、斜杭基礎の中心の位置精度が向上するため、斜杭の打ち込み精度が上がる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、斜杭基礎の施工に用いる斜杭基礎用ガイドプレート及び斜杭基礎の施工方法に関する。
特許文献1には、温室などの比較的軽量な構造物を、従来汎用されているフーチング基礎ではなく、施工が容易で、材料費、施工コストが安価であると共に、引き抜き抵抗力や水平抵抗力等の点でフーチング基礎に劣らない機能を備えた斜杭基礎が開示されている。斜杭基礎は、地中に、複数の杭をすそ広がりに斜めに打ち込み、地上に突出している各杭の杭頭部をコンクリートなどによって結合して固定したものである。
特開2002−30679号公報
斜杭基礎を施工するには、複数の杭を斜めにほぼ同じように打ち込む作業が必要となる。この作業は通常次のように行っている。まず、縦横に張った水糸の交点から糸を結びつけた重錘を垂れ下げ、地面にマーキングし、重錘を取り外した後、マーキング個所に棒状の芯出し部材を打ち込む。そして、この芯出し部材の位置を斜杭基礎の中心として、杭(斜杭)を斜めに打ち込むのであるが、実際の施工現場では、斜杭の打ち込み位置を容易に決定するため、芯出し部材を挿入可能な中心孔を備えると共に、斜杭の打ち込み位置に打ち込み用孔部が開設された斜杭基礎用ガイドプレートを用いている。具体的には、中心孔を芯出し部材に上方から嵌め合わせて斜杭基礎用ガイドプレートを地面上に配置し、しかる後、打ち込み用孔部から斜杭を打ち込んでいく。斜杭基礎を用いて温室を施工する場合、斜杭の打設位置を所定の精度にするため、斜杭基礎用ガイドプレートの中心と、重錘によってマーキングした位置との差は、±5mm以内が好ましく、±3mm以内がより好ましいとされている。
しかし、上記した従来の斜杭基礎用ガイドプレートは、芯出し部材に中心孔を上方から嵌め合わせていく必要があるため、糸で吊り下げられた重錘はその作業の邪魔であり、重錘は芯出し部材を打ち込む前に吊り下げ用の糸と共に取り外さなければならない。重錘を取り外してマーキングした位置に芯出し部材を打ち込むといっても、該芯出し部材の中心位置精度をマーキング位置から±5mm以内、好ましくは±3mm以内の納めることは、極めて難しく、作業に熟練を要し、作業時間も多くかかるなどの問題がある。
また、従来用いられている斜杭基礎用ガイドプレートの打ち込み用孔部は、斜杭の直径とほぼ同じ程度の大きさのものである。斜杭は、所定の角度で打ち込むことができる専用の打ち込み機を用いるのが通常であるが、各杭の地上部に突出している部位(杭頭部)の長さを一定にするための打ち込み量の調整は、作業者が目視で判断するか、スケールを当てて判断するかによって行われている。従って、斜杭の打ち込み量の調整は、目視では精度にかけ、1本ずつスケールを当てていては作業に時間がかかり面倒であるという問題があった。
また、斜杭基礎用ガイドプレートの打ち込み用孔部が、上記のように、斜杭の直径とほぼ同じ程度の大きさのものであるため、この打ち込み用孔部に斜杭を打ち込むと、すそ広がりに傾斜していることから、地上部と地中部との境界付近においては、該斜杭によって打ち込み用孔部の内縁が押さえ付けられてしまい、斜杭基礎用ガイドプレートを抜くことが困難になるという問題もあった。従来、斜杭基礎用ガイドプレートは、通常、段ボール紙や厚紙等の紙製であるため、カッター等で破いて外しており、作業効率の点で問題があった。
また、斜杭としてパイプ材を用い、かつ、その杭頭部をコンクリートで固定する場合には、パイプ材の上端開口部からコンクリートが多少浸入した状態で固まるのが理想的であるが、各パイプ材への浸入量が一定であることがコンクリート使用量や品質の安定化のためには望ましい。
本発明は上記に鑑みなされたものであり、斜杭の打ち込み精度を上げることができる斜杭基礎用ガイドプレート及び斜杭基礎の施工方法を提供することを課題とする。また、本発明は、斜杭の打ち込み精度を上げることができると共に、取り外す際の作業が極めて容易かつ迅速に行うことができる斜杭基礎用ガイドプレート及び斜杭基礎の施工方法を提供することを課題とする。さらに、本発明は、斜杭の打ち込み精度を上げることができると共に、コンクリート使用量を安定化させ、もって斜杭基礎の品質の安定化に寄与する斜杭基礎用ガイドプレート及び斜杭基礎の施工方法を提供することを課題とする。
上記した課題を解決するため、請求項1記載の本発明では、杭をすそ広がりに傾斜させて所定の長さ打ち込み、地上に突出している各杭の杭頭部をまとめて固定することにより形成される斜杭基礎の施工に用いられる斜杭基礎用ガイドプレートであって、
中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
前記中心に開設された中心孔と、
前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えており、
斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方から前記スリット内に導いて前記中心孔に至るように動かすことにより、前記中心孔を斜杭基礎の中心に一致させるように用いられることを特徴とする斜杭基礎用ガイドプレートを提供する。
請求項2記載の本発明では、杭をすそ広がりに傾斜させて所定の長さ打ち込み、地上に突出している各杭の杭頭部をまとめて固定することにより形成される斜杭基礎の施工に用いられる斜杭基礎用ガイドプレートであって、
中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
前記中心に開設された中心孔とを備えており、
前記杭ガイド孔は、中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有し、その中心寄り端部と前記杭頭部の上端位置との平面視での位置関係を略一致させることにより、各杭の打ち込み長さを略統一させる機能を備えることを特徴とする斜杭基礎用ガイドプレートを提供する。
請求項3記載の本発明では、杭をすそ広がりに傾斜させて所定の長さ打ち込み、地上に突出している各杭の杭頭部をまとめて固定することにより形成される斜杭基礎の施工に用いられる斜杭基礎用ガイドプレートであって、
中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
前記中心に開設された中心孔と、
前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えており、
斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方から前記スリット内に導いて前記中心孔に至るように動かすことにより、前記中心孔を斜杭基礎の中心に一致させるように用いられ、
前記杭ガイド孔は、中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有し、その中心寄り端部と前記杭頭部の上端位置との平面視での位置関係を略一致させることにより、各杭の打ち込み長さを略統一させる機能を備えることを特徴とする斜杭基礎用ガイドプレートを提供する。
請求項4記載の本発明では、前記杭ガイド孔の中心寄り端部は、その中央部が中心孔寄りに突出する略矢型形状に形成されており、その突出端が前記杭頭部の上端位置を合わせるための目印となっていることを特徴とする請求項2又は3記載の斜杭基礎用ガイドプレートを提供する。
請求項5記載の本発明では、前記杭ガイド孔の周縁寄り端部は、その中央部が周縁寄りに突出する尖鋭部になっており、該尖鋭部が前記中心寄り端部の突出端と中心孔とを結ぶ仮想線の延長線上に位置することを特徴とする請求項4記載の斜杭基礎用ガイドプレートを提供する。
請求項6記載の本発明では、前記杭ガイド孔は、周縁寄りに形成された杭打ち孔部と、中心寄りに形成された位置合わせ孔部と、前記杭打ち孔部と位置合わせ孔部とを連通し、杭打ち孔部よりも狭い幅の連通部とを備えてなり、
前記杭打ち孔部を介して前記杭を所定長さ地中に打ち込んだ状態で、上方に移動されることにより、前記連通部が杭頭部の周面に接して押し広げられて引き抜き可能であることを特徴とする請求項4又は5記載の斜杭基礎用ガイドプレートを提供する。
請求項7記載の本発明では、請求項1〜6のいずれか1に記載の斜杭基礎用ガイドプレートの中心孔を、斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材に位置合わせし、該斜杭基礎用ガイドプレートを地上に配置し、
しかる後、各杭ガイド孔を介して杭を所定長さ打ち込み、
地上に突出している杭頭部をまとめて固定することを特徴とする斜杭基礎の施工方法を提供する。
請求項8記載の本発明では、前記斜杭基礎用ガイドプレートとして、前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えたものを用い、
斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材が、前記スリットを通過して前記中心孔に至るように動かし、前記斜杭基礎用ガイドプレートの位置決めを行う工程を備えることを特徴とする請求項7記載の斜杭基礎の施工方法を提供する。
請求項9記載の本発明では、前記各杭ガイド孔を介して杭を所定長さ打ち込んだ後、前記斜杭基礎用ガイドプレートを上方に移動させて引き抜く工程を備えることを特徴とする請求項7又は8記載の斜杭基礎の施工方法を提供する。
請求項10記載の本発明では、前記杭としてパイプ材を用い、前記各杭ガイド孔を介して所定長さ打ち込んだ後、前記斜杭基礎用ガイドプレートに杭ガイド孔を形成することにより得られたくり抜き片を、該パイプ材からなる杭頭部上端の開口部から挿入し、しかる後、コンクリートによって杭頭部をまとめて固定することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1に記載の斜杭基礎の施工方法を提供する。
本発明の斜杭基礎用ガイドプレートは、斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材が挿通される中心孔と、この中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えている。このため、芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方からスリット内に導いて中心孔に至るように動かして、中心孔を斜杭基礎の中心に一致させることができる。従来の斜杭基礎用ガイドプレートは、上記したように、杭ガイド孔のほかは、中心孔を有するだけである。このため、中心孔を芯出し部材に嵌めるには、一旦、重錘を吊り下げ用の糸と共に外し、重錘によるマーキング位置に芯出し部材を打ち込み、その後、上方から該中心孔を芯出し部材に嵌め合わせていくという工程で行わなければならなかった。これに対し、本発明によれば、中心孔と周縁とを連通するスリットを有しており、芯出し部材を糸により吊り下げたまま、糸を外すことなく、そのままスリットを通じて中心孔を該芯出し部材に合致させることができ、斜杭基礎の中心の位置精度が向上するため、斜杭の打ち込み精度が上がる。
また、杭ガイド孔が、中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有するものを備えた構成とすることにより、該杭ガイド孔の中心寄り端部と杭頭部の上端位置との平面視での位置関係が略一致した時点を、杭打ち作業の終了時点の目安として利用できることになるため、各杭の打ち込み長さが統一され、斜杭の打ち込み精度が向上する。
さらに、中心孔と周縁とを連通するスリット、及び杭の直径よりも長い長さを有する杭ガイド孔の双方を備えた斜杭基礎用ガイドプレートを用いることにより、斜杭の打ち込み精度をより向上させることができる。
また、杭ガイド孔の中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有する構成であるため、該杭ガイド孔のくり抜き片は、杭(斜杭)の直径よりも長い。従って、杭(斜杭)としてパイプ材を用いた場合、該くり抜き片を折り曲げて該パイプ材の上端開口部から所定量挿入することにより、パイプ材内へのコンクリートの浸入量を調整することができる。くり抜き片は、杭ガイド孔を形成したことによって得られた本来廃材となるべきものを利用したものであり、別途の蓋部材を準備する必要がなく、省資源化、低コスト化に寄与できる。
以下、図面に示した実施の形態に基づき本発明をさらに詳細に説明する。図1は、本発明の一の実施形態に係る斜杭基礎用ガイドプレート1を示す図である。この図に示したように、斜杭基礎用ガイドプレート1は、全体として略円形に形成され、中心孔10、スリット20及び杭ガイド孔30を備えている。なお、この斜杭基礎用ガイドプレート1は、温室の斜杭基礎を形成するためのものである。
中心孔10は、斜杭基礎用ガイドプレート1の中心Aに開設されるものであり、斜杭基礎の中心となるべき位置に合わせられる。斜杭基礎の中心となる位置は、通常、測量によって水糸を縦横に張り、その交点の直下が当該位置となるように設定される。従って、縦横に張った水糸の交点から重錘を垂れ下げれば、当該重錘の先端が地面に接した位置が、斜杭基礎の中心になる。斜杭基礎の中心は、従来、重錘によって目印を付けた後、重錘を取り外し、目印を目標にして棒状の芯出し部材を打設していたが、本実施形態では、このような重錘を取り外す作業が不要であり、重錘を糸によって吊り下げたままの状態で中心孔10を当該位置に合わせることが可能である。従って、斜杭基礎の中心となる位置を示す芯出し部材としては、略逆円錐状の重錘をそのまま用いることもできるし、通常使われている重錘に代えて、従来使用していた棒状の芯出し部材を水糸の交点から糸によって吊り下げ、該芯出し部材の先端を、斜杭基礎の中心となる位置にそのまま差し込むようにしてもよい。
スリット20は、中心孔10と周縁1aとを連通するように形成される。スリット20は、芯出し部材50が通過可能な程度の幅(図2及び図3参照)で、好ましくは、直線状に形成される。直線状に形成されることにより、該スリット20が縦横に張った水糸のいずれかに沿うようにすれば、斜杭基礎用ガイドプレート1の向きの調整に利用できる。また、斜杭基礎用ガイドプレート1の向きを、水糸に、より容易に沿わせることができるように、中心孔10を隔てたスリット20の延長線上の適宜位置に、位置調整用棒状部材60を差し込むための位置調整孔40を開設しておくことが好ましい。中心孔10に位置する芯出し部材50を中心として回転させて向きを調整する際に、該位置調整孔40に位置調整用棒状部材60を位置させ、一直線上に並ぶ芯出し部材50と位置調整用棒状部材60の位置をいずれかの水糸に合わせれば容易に向きを調整することができる。そして、向きを調整後、該位置調整孔40を介して位置調整用棒状部材60を地面に差し込めば、斜杭基礎用ガイドプレート1を所定の向きで固定できる(図2(c)及び図3参照)。なお、位置調整用棒状部材60は、スリット20を介して地面に差し込んでもよい。
杭ガイド孔30は、斜杭基礎用ガイドプレート1の中心Aと周縁1aとを結ぶ仮想線に沿った長さが、該杭ガイド孔30に打ち込まれる杭(以下、「斜杭」)70の直径よりも長い長さを有し、幅は斜杭70の直径とほぼ同じ幅で形成されている。具体的には、杭ガイド孔30は、周縁1a寄りに形成された杭打ち孔部31と、中心寄りに形成された位置合わせ孔部32との2つの部位に分かれている。また、杭打ち孔部31と位置合わせ孔部32とは連通部33により連通されている。杭打ち孔部31は、斜杭70を地中に打ち込むために使用される。すなわち、斜杭70を、この杭打ち孔部31を介して地面に当て、所定の角度、好ましくは、鉛直方向に対する角度(図8の角θ)が5〜40度の範囲となるように外側に傾斜させて所定の長さ打設するように使用され、平面視で、この杭打ち孔部31の範囲内に、斜杭70の地中部71と杭頭部72との境界が位置することになる(図5参照)。
位置合わせ孔部32は、斜杭70の打ち込み長さ、すなわち、杭頭部72の地面からの突出長さを制御するために設けられたものである。すなわち、斜杭70を所定の角度傾斜させて打ち込むと、杭頭部72の上端72aは、地中部71との境界よりも斜杭基礎用ガイドプレート1の中心寄りに位置する(図4及び図5参照)。そこで、この上端72aの位置を、位置合わせ孔部32に平面視で合致させるようにすれば、複数本同じ角度で打設される斜杭70の各杭頭部72の長さが揃うことになる。位置合わせ孔部32は、かかる機能を果たす形状であればよいが、本実施形態では、該位置合わせ孔部32において、杭ガイド孔30の中心寄り端部となっている部位であって、幅方向の中央部が中心孔寄りに突出する突出端32aとなった略矢型形状に形成されている。これにより、図5に示したように、杭頭部72の上端72aを、平面視で該突出端32aの一点を目印として合わせることができ、突出端32aを備えない孔形状とした場合よりも、上端72aの位置合わせ精度が高まり、各杭頭部72の長さのばらつきが小さくなる。
連通部33は、杭打ち孔部31の幅よりも狭い幅のスリット状に形成されている。杭打ち孔部31の幅よりも狭い幅で形成されていることにより、杭打ち孔部31と連通部33との間の区分け部31aが明確になる。従って、斜杭70の打設位置を、区分け部31aに沿わせることによって一定にすることができる。一方、斜杭70を打設した場合、杭打ち孔部31と連通部33との間の区分け部31aは、斜杭70の地中部71と杭頭部72との境界付近によって押さえ付けられるが、連通部33がスリット状に形成されているため、そのまま上方に引き上げれば、該連通部33が両側に押し広げられ、さらに、連通部33及び位置合わせ孔部32が杭頭部72の上端72aを乗り越えるまで引き上げると、斜杭基礎用ガイドプレート1を取り外すことができる。連通部33はかかる機能を果たす限り、その形状は限定されるものではなく、所定幅のスリットではなく、杭打ち孔部31から位置合わせ孔部32に至るまで切り込んだ切り込みとして形成することもできる。
杭ガイド孔30は、中心Aから放射状に等距離の位置に開設されている。すなわち、本実施形態では、中心Aから放射状に、中心Aから各位置合わせ孔部32の突出端32aまでの距離(図1のx)が同じ長さとなるように形成されている。また、円周方向に60度間隔で6個形成しているが、形成数は、限定されるものではなく、求められる強度に応じて任意に設定でき、3個、4個等であってもよい。また、バランスを考慮して、斜杭基礎用ガイドプレート1が円形の場合には、円周方向に等間隔で形成されていることが好ましい。さらに、斜杭基礎用プレート1が、円形でなく、長方形、楕円形等の形状の場合には、中心を挟んで点対称に形成されていることが好ましい。
また、杭ガイド孔30の杭打ち孔部31における周縁寄り端部は、その中央部が周縁寄りに突出する尖鋭部31bになっており、該尖鋭部31bが中心寄り端部の突出端32aと中心孔10とを結ぶ仮想線の延長線上に位置するように形成されている。これにより、杭打ち孔部31を介して打ち込まれる斜杭70の軸心が、尖鋭部31bと突出端32aとを結ぶ仮想線に対してまっすぐになっているかどうかの判断の目印として利用でき、斜杭70が左右方向(円周方向)にずれずに打ち込まれているか否かの確認を行うことができる。
尖鋭部31b及び突出端32aは、各内角c,dが相互に略同じに形成されていることが好ましい。杭ガイド孔30は、斜杭基礎用ガイドプレート1の素材を厚み方向にくり抜いて形成されるが、本実施形態では、上記のように連通部33が細幅状のスリットであるため、杭打ち孔部31、位置合わせ孔部32及び連通部33をくり抜いて生じるくり抜き片300は、図6(a)に示したように、杭打ち孔部31に対応した所定幅の胴部310、位置合わせ孔部32に対応して矢型部320及び連通部33に対応した細幅部330を備えることになる。一方、尖鋭部31b及び突出端32aの各内角c,dが相互に略同じであると、胴部310の頂部310aと矢型部320の頂部320aとは各頂角e,fも略同じになる。このため、胴部310を、細幅部320と同じ幅及び長さとなるように側縁部310b(図6(a)の破線部分)を切り欠くと、図6(b)に示したように、胴部310にも矢型部310cが形成され、中央の円形部340を挟んで対称形になる。従って、図7に示したように、中央の円形部340の周縁で折り曲げ、円形部340を斜杭70の上端72aの開口部から挿入し、2つの矢型部310c,320の頂部310a,320aが該開口部の縁部に位置するようにセットすれば、開口部から浸入するコンクリート量をほぼ均等にすることができる。なお、円形部340は、斜杭70内に挿入するため、その直径は、斜杭70の内径と略同じ程度であることが好ましい。
斜杭基礎用ガイドプレート1の素材は限定されるものではないが、低コストで、かつ加工の容易な紙製(厚紙、段ボール紙)とすることが好ましい。また、プラスチック製とすることもでき、その場合には、再利用に適しているが、斜杭70を打設した後の引き抜き時には、上記したように、連通部33は、斜杭70に接して変形する必要があるため、ある程度の可撓性を備えたものが好ましい。
ここで、斜杭70は、中実の棒状部材を用いることもできるが、軽量でかつ安価であることから、中空の金属製パイプ材(鋼管)を用いることが好ましい。
次に、本実施形態の斜杭基礎用ガイドプレート1を用いた斜杭基礎の施工方法について説明する。まず、測量により、斜杭基礎の中心となる位置に対応する位置の直上に、水糸を縦横に張ってその交点を目印とする。この交点に、芯出し部材50を糸で吊り下げると、芯出し部材50の先端が地面に接した位置が斜杭基礎の中心となる(図2(a)参照)。芯出し部材50は従来のように重錘を用いてもよいし、先端がとがった棒状のものを用いてもよい。次に、斜杭基礎用ガイドプレート1のスリット20に、該芯出し部材50を通していき(図2(b)参照)、中心孔10を芯出し部材50に一致させる(図2(c)参照)。本実施形態では、このようにスリット20を介して中心孔10と芯出し部材50とを一致させることができるため、従来のように重錘を取り外した後に、別途の芯出し部材を打ち込むといった作業が不要となり、芯出し部材50を重錘と同様に吊り下げたままで、斜杭基礎用ガイドプレート1をセットすることができる。
中心孔10を芯出し部材50に合致させたならば、位置調整孔40に位置調整用棒状部材60を差し込み、縦横に張られた水糸のいずれか一方と、芯出し部材50と位置調整用棒状部材60とを結ぶ線とが、平面視でほぼ一致するように調整する(図2(c)参照)。
次に、図3に示したように、斜杭70の先端を、杭打ち孔部31内に、区分け部31aに沿わせて位置させ、専用の斜杭打ち込み機を用いるなどして所定の傾き角度で打ち込んでいく。斜杭70を打ち込んでいき、やがて、図5に示したように、斜杭70の杭頭部72の上端72aが、平面視で、位置合わせ孔部32の突出端32aに合致したならば、打ち込みを止める。複数本の斜杭70を、これと同様に、各杭打ち孔部31を介して打ち込んでいく。この結果、各斜杭70を杭頭部72の突出長さ(地中部71の打ち込み長さ)は、図4に示したようにほぼ一定になる。
各斜杭70を打ち込んだならば、斜杭基礎用ガイドプレート1を、周縁部1aを把持して上方に引き上げる。上方に引き上げていくと、連通部33が斜杭70の周面によって押し広げられるため、斜杭基礎用ガイドプレート1は、カッターなどで破断させたりすることなく、斜杭70から容易に引き抜かれる。
次に、図7に示したように、くり抜き片300の円形部340の周縁で矢型部310c,320を同方向に折り曲げ、各杭頭部72の上端72aの開口部から、円形部340が下側になるようにして、2つの矢型部310c,320の頂部310a,320aが該上端72aの開口部の縁部に位置するまで挿入する。この状態で、図8に示したように、円筒形等の所定の型枠80を杭頭部72の周囲にセットし、コンクリートを打設する。コンクリートは、各斜杭70の上端72aから、くり抜き片300の円形部330が位置する近辺まで浸入すると共に、型枠80に従った所定の形状に打設される。コンクリートが固化したならば、型枠80を取り外す。これにより、各斜杭70がコンクリートによって結束された斜杭基礎が施工される。
なお、斜杭基礎用ガイドプレート1は、上記したようにコンクリートを打設する前に、コンクリートの強度等との関係から除去するのが通常であるが、要求される強度等によっては、そのまま残すことも可能である。また、上記した説明では、斜杭基礎を温室の基礎として用いているが、比較的軽量の構造物であれば、温室以外の他の構造物の基礎として用いることもできる。
図1は、本発明の一の実施形態にかかる斜杭基礎用ガイドプレートを示す図である。 図2(a)〜(c)は、上記実施形態の斜杭基礎用ガイドプレートを用いた斜杭基礎の施工方法を説明するための図である。 図3は、斜杭を打ち込む段階の斜杭基礎の施工方法を説明するための図である。 図4は、複数本の斜杭を打ち込んだ状態を示す図である。 図5は、斜杭の上端と位置合わせ孔部の突出端との位置が合致した状態を示す図である。 図6(a),(b)は、くり抜き片の形状を説明するための図である。 図7は、くり抜き片を斜杭の上端から挿入する状態を説明するための図である。 図8は、斜杭の杭頭部の周囲に型枠をセットした状態を示す図である。
符号の説明
1 斜杭基礎用ガイドプレート
10 中心孔
20 スリット
30 杭ガイド孔
31 杭打ち孔部
31b 尖鋭部
32 位置合わせ孔部
32a 突出端
33 連通部
40 位置調整孔
50 芯出し部材
60 位置調整用棒状部材
70 斜杭
71 地中部
72 杭頭部
72a 上端
80 型枠
300 くり抜き片
310c,320 矢型部
310a,320a 頂部
340 円形部

Claims (10)

  1. 杭をすそ広がりに傾斜させて所定の長さ打ち込み、地上に突出している各杭の杭頭部をまとめて固定することにより形成される斜杭基礎の施工に用いられる斜杭基礎用ガイドプレートであって、
    中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
    前記中心に開設された中心孔と、
    前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えており、
    斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方から前記スリット内に導いて前記中心孔に至るように動かすことにより、前記中心孔を斜杭基礎の中心に一致させるように用いられることを特徴とする斜杭基礎用ガイドプレート。
  2. 杭をすそ広がりに傾斜させて所定の長さ打ち込み、地上に突出している各杭の杭頭部をまとめて固定することにより形成される斜杭基礎の施工に用いられる斜杭基礎用ガイドプレートであって、
    中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
    前記中心に開設された中心孔とを備えており、
    前記杭ガイド孔は、中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有し、その中心寄り端部と前記杭頭部の上端位置との平面視での位置関係を略一致させることにより、各杭の打ち込み長さを略統一させる機能を備えることを特徴とする斜杭基礎用ガイドプレート。
  3. 杭をすそ広がりに傾斜させて所定の長さ打ち込み、地上に突出している各杭の杭頭部をまとめて固定することにより形成される斜杭基礎の施工に用いられる斜杭基礎用ガイドプレートであって、
    中心から放射状に等距離の位置に開設された複数の杭ガイド孔と、
    前記中心に開設された中心孔と、
    前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えており、
    斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材を、相対的に、該芯出し部材の側方から前記スリット内に導いて前記中心孔に至るように動かすことにより、前記中心孔を斜杭基礎の中心に一致させるように用いられ、
    前記杭ガイド孔は、中心と周縁とを結ぶ仮想線に沿った長さが杭の直径よりも長い長さを有し、その中心寄り端部と前記杭頭部の上端位置との平面視での位置関係を略一致させることにより、各杭の打ち込み長さを略統一させる機能を備えることを特徴とする斜杭基礎用ガイドプレート。
  4. 前記杭ガイド孔の中心寄り端部は、その中央部が中心孔寄りに突出する略矢型形状に形成されており、その突出端が前記杭頭部の上端位置を合わせるための目印となっていることを特徴とする請求項2又は3記載の斜杭基礎用ガイドプレート。
  5. 前記杭ガイド孔の周縁寄り端部は、その中央部が周縁寄りに突出する尖鋭部になっており、該尖鋭部が前記中心寄り端部の突出端と中心孔とを結ぶ仮想線の延長線上に位置することを特徴とする請求項4記載の斜杭基礎用ガイドプレート。
  6. 前記杭ガイド孔は、周縁寄りに形成された杭打ち孔部と、中心寄りに形成された位置合わせ孔部と、前記杭打ち孔部と位置合わせ孔部とを連通し、杭打ち孔部よりも狭い幅の連通部とを備えてなり、
    前記杭打ち孔部を介して前記杭を所定長さ地中に打ち込んだ状態で、上方に移動されることにより、前記連通部が杭頭部の周面に接して押し広げられて引き抜き可能であることを特徴とする請求項4又は5記載の斜杭基礎用ガイドプレート。
  7. 請求項1〜6のいずれか1に記載の斜杭基礎用ガイドプレートの中心孔を、斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材に位置合わせし、該斜杭基礎用ガイドプレートを地上に配置し、
    しかる後、各杭ガイド孔を介して杭を所定長さ打ち込み、
    地上に突出している杭頭部をまとめて固定することを特徴とする斜杭基礎の施工方法。
  8. 前記斜杭基礎用ガイドプレートとして、前記中心孔と周縁とを連通するスリットとを備えたものを用い、
    斜杭基礎の中心となるべき位置に保持された芯出し部材が、前記スリットを通過して前記中心孔に至るように動かし、前記斜杭基礎用ガイドプレートの位置決めを行う工程を備えることを特徴とする請求項7記載の斜杭基礎の施工方法。
  9. 前記各杭ガイド孔を介して杭を所定長さ打ち込んだ後、前記斜杭基礎用ガイドプレートを上方に移動させて引き抜く工程を備えることを特徴とする請求項7又は8記載の斜杭基礎の施工方法。
  10. 前記杭としてパイプ材を用い、前記各杭ガイド孔を介して所定長さ打ち込んだ後、前記斜杭基礎用ガイドプレートに杭ガイド孔を形成することにより得られたくり抜き片を、該パイプ材からなる杭頭部上端の開口部から挿入し、しかる後、コンクリートによって杭頭部をまとめて固定することを特徴とする請求項7〜9のいずれか1に記載の斜杭基礎の施工方法。
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