JP5294831B2 - 杭の羽根板及びそれを備えた杭 - Google Patents

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本発明は、杭の軸部より張り出される杭の羽根板、及びそれが装着された杭に関するものである。
従来、長方形や半円形の羽根板を鋼管杭の先端部に斜めに取り付けて、回転させながら地盤にねじ込んでいく羽根付き鋼管杭が知られている(特許文献1,2など参照)。
これらの羽根付き鋼管杭に装着される羽根板は、正方形や円形の鋼板を2分割することによって成形されるもので、簡単に製作することができる。
他方、特許文献3には、地盤に形成されたソイルセメント柱の中心に木杭を埋設することで、木質部の腐食を防いで耐用年数を延ばすことが可能な木杭が開示されている。
特開平11−140871号公報 特開平11−140870号公報 特公平8−6318号公報
しかしながら、鋼板を切断しただけの従来の羽根板は、直交する杭の軸部に対してすみ肉溶接によって取り付けなければならず、線接触に近い状態になるため接合部が弱部になりやすい。
特に、羽根板は、杭が押し込み抵抗を期待される場合は杭を押し込む力の反作用として下方からの土圧を受け、杭が引き抜き抵抗を期待される場合は上方からの土圧を受けることによって、接合部には大きな曲げ応力が発生することになる。
そこで、本発明は、簡単に製作できるうえに杭との接合部の強度を高めることが可能な杭の羽根板、及びそれを備えた杭を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の杭の羽根板は、杭の軸部より張り出される杭の羽根板であって、前記軸部より外形が大きな板部には、略中央に前記軸部と略同じ径の挿入穴が形成されるとともに、その挿入穴の縁部には前記板部の一部が折り曲げられた折り曲げ片部が設けられ、前記板部の一縁から中央に向けて延設された切込みを境に段差部が形成されることを特徴とする。
例えば、前記折り曲げ片部は、前記挿入穴の大きさに合わせて放射状に切断された切断線を境に三角形状の前記板部の一部が起こされることによって形成することができる。さらに、三角形状の前記折り曲げ片部の頂角が前記軸部側に折り曲げられた爪部が設けられるものであってもよい。
また、前記折り曲げ片部には、前記軸部に取り付けるための取付け穴が設けられていてもよい。
さらに、本発明の杭は、上記羽根板が、先端部に装着されたことを特徴とする。また、上記羽根板が、軸方向に間隔をおいて複数装着されていてもよい。
さらに、前記軸部は木質系であってもよい。また、セメント系固化材の内部に杭が埋設されていてもよい。
また、前記軸部を囲繞する環状の締結材によって前記折り曲げ片部を前記軸部側に押し付けることもできる。
このように構成された本発明の杭の羽根板は、板部の略中央に挿入穴が形成されるとともに、その縁部に板部の一部を折り曲げた折り曲げ片部が設けられる。そして、板部の一縁から中央に向けて切込みを入れて段差をつけることによって羽根板が完成する。
このため、非常に簡単に製作することができる。また、折り曲げ片部が杭の挿入穴の縁部に設けられているので、杭との接触面積を充分に確保することができ、接合部の強度を高めることができる。
また、三角形状の折り曲げ片部の頂角を折り曲げた爪部を設けておけば、木質系の杭の軸部に爪部を突き刺すことで、容易かつ強固に羽根板を杭に固定することができる。
さらに、折り曲げ片部に取付け穴を設けることによって、ネジや釘などによって容易に杭に固定することができる。
そして、このような羽根板が先端部に装着された杭は、杭を回転させることによって小さな押し込み力で容易に地盤に貫入させることができる。
また、杭に複数の羽根板が装着されていれば、支持層などの一箇所だけでなく、中間層においても支持抵抗を確保することができる。
また、杭の軸部が木質系であれば、釘などによって容易に羽根板を固定することができる。
さらに、セメント系固化材の内部に杭を埋設することによって、杭とセメント系固化材とが複合した支持構造を構築することができる。特に、杭が木質系である場合は、セメント系固化材によって木杭の周囲を被覆することによって、杭の腐食を防ぐことができる。
また、軸部を囲繞する環状の締結材によって折り曲げ片部を軸部側に押し付けることで、回転貫入時の抵抗などによって折り曲げ片部が破損することを防ぐことができる。
以下、本発明の最良の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の杭としての木杭1の構成を示した斜視図である。
この木杭1は、先端に向けて先細るテーパー柱状の木質系の軸部11と、地盤にねじ込む際にその軸部11の下方に位置する先端部12と、その先端部12の下部に形成される円錐状の突起部13と、先端部12に装着される軸部11よりも外形が大きな羽根板2とから主に構成される。
また、羽根板2は、一辺が軸部11の直径の1.5〜3.5倍程度となる正方形に成形された鋼板などの板部21を加工して製作される。この板部21には、木杭1の設計支持力の大きさによっても異なるが、例えば軸部11の直径が35mm〜500mmに対して、羽根板2の平面視の一辺の長さが70mm〜1000mmとなるものが使用できる。
図2は、加工過程における羽根板2の平面図である。この羽根板2の略中央には、破線で示したように、軸部11を挿入する八角形の挿入穴22が最終的に形成される。
まず、この板部21の一縁(図2では正方形の下辺)から中央に向けて切断した切込み24が形成される。また、板部21の中央には、挿入穴22の径に合わせて放射状に切断した切断線23c,・・・が形成される。
そして、この切断線23c,・・・によって、8つの二等辺三角形の取付け片23,・・・が形成される。この取付け片23,・・・は、破線の位置で折り曲げられて折り曲げ片部となる。
また、この取付け片23,・・・には、それぞれ釘23bを挿入する取付け穴23a,・・・が穿孔される。ここで、本実施の形態では、三角形状の取付け片23の内角近傍に、それぞれ取付け穴23a,23a,23aを穿孔した場合について説明するが、これに限定されるものではなく、一つの取付け片23に設ける取付け穴23aは、略中央に一箇所、間隔をおいて2箇所など任意の数及び位置に設けることができる。
このようにして所定の箇所が切断された板部21は、例えばすべての取付け片23,・・・を同じ向きに起立させる。この取付け片23,・・・を起立させる方向は、図1に示すように、軸部11に羽根板2を装着した際に下方になる向きにすることができる。
また、切込み24を境にして、両側の板部21を上方と下方にそれぞれ折り曲げて段差部25を形成する。なお、段差部25は、一方を下方又は上方に折り曲げて他方はそのままにする、双方とも同じ方向に大きさを変えて折り曲げる、などしても形成することができる。すなわち、このような段差部25は、木杭1を回転させた際に、羽根板2が地盤に食い込むような形状に成形されていればよい。
そして、羽根板2の挿入穴22に木杭1の先端部12を通し、取付け片23,・・・を木杭1の軸部11の周面に当接させ、釘23b,・・・を取付け穴23a,・・・から軸部11に向けて打込むことによって、羽根板2を木杭1に固定する。
次に、本実施の形態の木杭1の作用について説明する。
このように構成された本実施の形態の木杭1の羽根板2は、板部21の略中央に挿入穴22が形成されるとともに、その縁部に板部21の一部を折り曲げた取付け片23,・・・が設けられる。
そして、板部21の一縁から中央に向けて切込み24を入れて、その切込み24を境に段差部25を設けることによって羽根板2が完成する。
このように鋼板の切断と折り曲げ加工によって羽根板2を製作できるので、高度な加工をおこなう必要がないうえに、作業工程が少なく簡単である。
また、取付け片23,・・・が木杭1を挿入する挿入穴22の縁部に複数、設けられているので、木杭1の軸部11との接触面積を充分に確保することができ、接合部の強度を高めることができる。
例えば、木杭1は、ビニールハウスの支柱、看板の基礎などの小規模の基礎を構築する際に使用されることが多く、その場合には引き抜き抵抗が期待される。
ここで、取付け片23,・・・が、軸部11に装着した際に下方になる向きに折り曲げられていれば、木杭1に引張り力が作用して上方から羽根板2が反るような土圧が作用することによって挿入穴22の周辺に大きな曲げモーメントが発生しても、取付け片23,・・・が抵抗になって板部21の折れ曲がりを防ぐことができる。
また、テーパー柱状の木杭1の場合、取付け片23が下向きに設けられている方が、羽根板2を突起部13側から容易に装着することができる。
さらに、取付け片23に取付け穴23aを設けることによって、釘23bやネジやなどによって容易に羽根板2を木杭1に固定することができる。特に、木杭1の軸部11が木質系であれば、釘23bを打込むことができるので、迅速かつ容易に羽根板2を木杭1に固定することができる。
そして、このような羽根板2が先端部12に装着された木杭1は、軸部11を回転させることによって羽根板2を地盤に食い込ませて推進させることができるので、小さな押し込み力で容易に地盤に貫入させることができる。
さらに、角部のある四角形の羽根板2を使うことによって、地盤への食い込みを良くすることができる。
また、間伐材を軸部11にして木杭1とすることで、間伐材の有効利用が図れる。さらに間伐材が有効利用されることで、林業の発展を助け、森林の保護、育成を促し、地球環境の保護に貢献することができる。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の実施例1について図3を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例1では、前記実施の形態で説明した羽根板2とは別の形態の羽根板32について説明する。
この羽根板32は、一辺が軸部11の直径の1.5〜3.5倍程度となる正方形に成形された板部321を加工して製作される。この板部321には、前記実施の形態で説明したのと同様の鋼板が使用できる。
そして、図3は、加工過程における羽根板32の平面図である。この羽根板32の略中央には、破線で示したように、軸部11を挿入する八角形の挿入穴322が最終的に形成される。
まず、この板部321の一縁(図3では正方形の下辺)から中央に向けて切断した切込み324が形成される。また、板部321の中央には、挿入穴322と同心円であって、それよりも径が小さい貫通穴325が穿孔されている。
さらに、貫通穴325と挿入穴322との間にある環状部分には、挿入穴322の径に合わせて放射状に切断した切断線327,・・・が形成される。
そして、この切断線327,・・・によって8つの略台形の取付け片323,・・・が形成される。この取付け片323,・・・は、破線の位置で折り曲げられて折り曲げ片部となる。
また、この取付け片323,・・・には、それぞれ釘23bを挿入する取付け穴326,・・・が穿孔される。この実施例1では、略台形状の取付け片323の中央に間隔をおいて2箇所の取付け穴326,326を設けた場合について説明するが、取付け穴326の数及び位置を任意に設定できることは前記実施の形態で説明した通りである。
このようにして所定の箇所が切断された板部321は、すべての取付け片323,・・・を同じ向きに起立させる。この取付け片323,・・・を起立させる方向は、例えば軸部11に羽根板32を装着した際に上方になる向きとする。
また、切込み324を境にして、両側の板部321を上方と下方にそれぞれ折り曲げて段差部を形成する。
そして、羽根板32の挿入穴322に木杭1の先端部12を通し、取付け片323,・・・を木杭1の軸部11の周面に当接させ、釘23b,・・・を取付け穴326,・・・から軸部11に向けて打込むことによって、羽根板32を木杭1に固定する。
このように板部321に貫通穴325を設けてから取付け片323,・・・を形成することで、取付け片323,・・・に鋭角部が形成されず、木杭1が上方に向けてテーパー状に広がっていても、突起部13側から容易に装着することができる。
また、取付け片323,・・・が、軸部11に装着した際に上方になる向きに折り曲げられていれば、木杭1に押込み力が作用して下方から羽根板32が反り上がるような土圧が作用することによって挿入穴322の周辺に大きな曲げモーメントが発生しても、取付け片323,・・・が抵抗になって板部321の折れ曲がりを防ぐことができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の実施例2について図4を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例2では、前記実施の形態で説明した羽根板2が装着された木杭1の使用方法の一例について説明する。すなわち、前記実施の形態で説明した木杭1は、地盤5に直接、押し込むことで設置することができるが、水没していない木質系の軸部11は腐食しやすいため、別途、防食処理をおこなう必要がある。
この実施例2では、このような木杭1の周囲をセメント系固化材としてのソイルセメントによって被覆することで防食をおこなうこととする。なお、セメント系固化材はソイルセメントに限定されるものではなく、モルタル、発泡モルタル、コンクリート、流動化処理土などであってもよい。
まず、オーガー掘削機などを使って、地盤5にセメントミルクを注入しながら掘削、撹拌し、円柱状のソイルセメント柱4を構築する。そして、このソイルセメント柱4が硬化する前に、木杭1をその内部に埋設する。
すなわち、この木杭1の先端部12には、羽根板2が装着されており、軸部11を回転させると羽根板2がソイルセメント柱4に食い込んでいき、下方に向けて推進していく。
また、ソイルセメントが硬化するまでは浮力が発生することになるが、羽根板2が抵抗になって木杭1の浮き上がりを防ぐことができる。
このようにソイルセメント柱4の内部に木杭1を埋設することによって、木杭1と改良体とが複合された支持力の大きな支持構造を構築することができる。
また、通常の地盤5の中では腐食しやすい木質系の木杭1であっても、ソイルセメントによって周囲を被覆することで、木杭1の腐食を防ぐことができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の実施例3について図5を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例3で説明する杭は鋼管杭6である。また、羽根板2の構成は、前記実施の形態で説明した構成と同じであるため、説明を省略する。
この鋼管杭6は、円筒状の軸部61と、羽根板2を装着する先端部62と、下端を切り欠いて形成される刃部63とを備えている。
また、羽根板2は、折り曲げ片部としての取付け片23,・・・の取付け穴23a,・・・にネジ(図示省略)を挿入して、軸部61側に設けられたネジ穴にねじ込むことによって鋼管杭6に固定される。
なお、ネジを使用せず、取付け片23,・・・の縁部を溶接することで、鋼管杭6に羽根板2を固定することもできる。このように溶接で接合する場合は、取付け穴23aを設ける必要はない。
ここで、鋼管杭6に装着する羽根板2の大きさについて例示すると、前記実施の形態で説明した形状に加えて、軸部61の直径が600mm〜1200mmに対して羽根板2の平面視の一辺の長さが1200mm〜2400mmとなるようなものも使用できる。
このように鋼管杭6に装着する羽根板2であっても、鋼板を加工することで容易に製作することができる。そして、取付け片23,・・・と鋼管杭6の軸部61とが広い面積で接触するので、接合部の強度を高めることができる。
また、曲げモーメントが最大になる軸部61との境界において、取付け片23,・・・が抵抗になるため、羽根板2の板部21に反りが発生することを防ぐことができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態及び実施例とは別の形態の実施例4について図6を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態及び実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例4では、鋼管杭6の軸方向に間隔をおいて複数の羽根板2A,2Bが装着される場合について説明する。
この羽根板2A,2Bは、前記実施の形態で説明した羽根板2と略同じ構成であり、各取付け片23の中央に穿孔された2つの取付け穴23a,23aにはネジ23d,23dが挿入される。
また、一方の羽根板2Aは、前記実施例3と同様に鋼管杭6の先端部62に装着され、他方の羽根板2Bはそれよりも上方の軸部61に装着されている。
このように軸部61の途中に羽根板2Bを装着することによって、地盤5の中間層に硬い地盤が存在する場合に、その中間層からも大きな支持力を得ることができる。
また、鋼管杭6に複数の羽根板2A,2Bを装着することによって、支持力を増大させることができるうえに、支持点が分散されて応力の集中を抑えることができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の実施例5について図7を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態及び実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例5では、釘23bやネジ23d以外の方法で、羽根板2Cを杭に固定する方法について説明する。
この羽根板2Cは、取付け片23に取付け穴23aが設けられていない点を除いては前記実施の形態で説明した羽根板2と同じであり、同様の方法で製作される。そして、この実施例5では、杭としての木杭1の軸部11の先端部12に、この羽根板2Cを装着する方法について説明する。
まず、羽根板2Cの挿入穴22に木杭1の先端部12を通し、取付け片23,・・・を木杭1の軸部11の周面に当接させる。
そして、例えば金属製の締付けベルト26を取付け片23,・・・の外周から巻き付けて、軸部11を囲繞する環状の締結材にする。すなわち、締付けベルト26によって取付け片23,・・・が軸部11側に押し付けられ、羽根板2Cが木杭1に固定されることになる。
このように、軸部11を囲繞する環状の締付けベルト26によって取付け片23,・・・を軸部11側に押し付けておけば、回転貫入時のトルクによって取付け片23,・・・が木杭1の周面から引き剥がされるような力を地盤などから受けても、取付け片23,・・・は周面に押え付けられたままで破損してしまうことがない。
なお、この実施例5では、締付けベルト26のみによって羽根板2Cを木杭1に固定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、取付け片23に取付け穴23aを設けて釘23bやネジ23dなどによる固定を併用してもよい。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以下、前記した実施の形態とは別の形態の実施例6について図8を参照しながら説明する。なお、前記実施の形態及び実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
この実施例8では、折り曲げ片部としての取付け片23の先端に爪部27が設けられた羽根板2Dについて説明する。
図8(a)は、加工過程における羽根板2Dの平面図である。この羽根板2Dの略中央には、破線で示したように、木杭1の軸部11を挿入する八角形の挿入穴22が最終的に形成される。
まず、この板部21の一縁(図8(a)では正方形の下辺)から中央に向けて切断した切込み24が形成される。また、板部21の中央には、挿入穴22の径に合わせて放射状に切断した切断線23c,・・・が形成される。
そして、この切断線23c,・・・によって、8つの二等辺三角形の取付け片23,・・・が形成される。この取付け片23,・・・は、破線(22)の位置で折り曲げられて折り曲げ片部となる。
また、この取付け片23,・・・は、挿入穴22のさらに中心側の八角形の折線27aで折り曲げられ、爪部27,・・・が形成される。すなわち、図8(b)に示すように、二等辺三角形の取付け片23の頂角を挿入穴22の中心側に折り曲げると、取付け片23と相似形の二等辺三角形の爪部27が形成されることになる。
このように形成された爪部27は、羽根板2Dの挿入穴22に木杭1を挿通した際に軸部11側を向いており、木質系の木杭1であれば軸部11に爪部27を突き刺すことができる。
このように爪部27,・・・を軸部11に突き刺すだけで羽根板2Dを木杭1に装着できれば、取り付けが簡単である。また、取付け片23,・・・の先端が軸部11に埋設されることで、取付け片23,・・・が軸部11の周面から剥がれ難くなって、強固に羽根板2Dを固定することができる。
なお、この実施例6では、爪部27,・・・のみによって羽根板2Dを木杭1に固定する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、実施例5で説明した締付けベルト26を併用したり、取付け片23に取付け穴23aを設けて釘23bやネジ23dなどによる固定を併用したりすることによって、より強固な固定をおこなうことができる。
なお、他の構成及び作用効果については、前記実施の形態又は他の実施例と略同様であるので説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の最良の実施の形態及び実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施の形態及び実施例1−3では、先端部12,62に羽根板2,32を装着する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、軸部11,61の途中に装着することもできる。
また、前記実施の形態及び実施例では、羽根板2,32は四角形のものについて説明したが、これに限定されるものではなく、六角形や八角形などの多角形や円形の板を加工して製作することもできる。
さらに、前記実施の形態及び実施例では、取付け片23,323をすべて同一方向に折り曲げたが、これに限定されるものではなく、上下交互に折り曲げてもよい。
また、前記実施例4では、鋼管杭6に2枚の羽根板2A,2Bを装着する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、3枚以上の羽根板2を装着することもできる。さらに、木杭1に複数の羽根板2を装着してもよい。
また、前記実施例5で説明した締付けベルト26は、鋼管杭6に羽根板を装着する際にも使用できる。
本発明の最良の実施の形態の木杭の構成を説明する斜視図である。 本発明の最良の実施の形態の羽根板を加工する工程を説明する平面図である。 実施例1の羽根板を加工する工程を説明する平面図である。 実施例2のソイルセメント柱に埋設される木杭の構成を説明する断面図である。 実施例3の鋼管杭の構成を説明する斜視図である。 実施例4の鋼管杭の構成を説明する斜視図である。 実施例5の木杭の構成を説明する斜視図である。 (a)は実施例6の羽根板を加工する工程を説明する平面図、(b)は取付け片の先端の爪部の構成を説明する斜視図である。
符号の説明
1 木杭(杭)
11 軸部
12 先端部
2,32,2A−2D 羽根板
21,321 板部
22,322 挿入穴
23,323 取付け片(折り曲げ片部)
23a,326 取付け穴
23c,327 切断線
25 段差部
26 締付けベルト(締結材)
27 爪部
4 ソイルセメント柱(ソイルセメント)
6 鋼管杭(杭)
61 軸部
62 先端部

Claims (9)

  1. 杭の軸部より張り出される杭の羽根板であって、
    前記軸部より外形が大きな板部には、略中央に前記軸部と略同じ径の挿入穴が形成されるとともに、その挿入穴の縁部には前記板部の一部が折り曲げられた折り曲げ片部が設けられ、前記板部の一縁から中央に向けて延設された切込みを境に段差部が形成されるとともに、
    前記折り曲げ片部は、前記挿入穴の大きさに合わせて放射状に切断された切断線を境に三角形状の前記板部の一部が起こされて形成されていることを特徴とする杭の羽根板。
  2. 三角形状の前記折り曲げ片部の頂角が前記軸部側に折り曲げられた爪部が設けられることを特徴とする請求項に記載の杭の羽根板。
  3. 杭の軸部より張り出される杭の羽根板であって、
    前記軸部より外形が大きな板部には、略中央に前記軸部と略同じ径の挿入穴が形成されるとともに、その挿入穴の縁部には前記板部の一部が折り曲げられた折り曲げ片部が設けられ、前記板部の一縁から中央に向けて延設された切込みを境に段差部が形成されるとともに、
    前記折り曲げ片部には、前記軸部に取り付けるための取付け穴が設けられていることを特徴とする杭の羽根板。
  4. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の杭の羽根板が、先端部に装着されたことを特徴とする杭。
  5. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の杭の羽根板が、軸方向に間隔をおいて複数装着されたことを特徴とする杭。
  6. 前記軸部は木質系であることを特徴とする請求項又はに記載の杭。
  7. セメント系固化材の内部に埋設されることを特徴とする請求項乃至のいずれか一項に記載の杭。
  8. 杭の軸部より張り出される杭の羽根板であって、前記軸部より外形が大きな板部には、略中央に前記軸部と略同じ径の挿入穴が形成されるとともに、その挿入穴の縁部には前記板部の一部が折り曲げられた折り曲げ片部が設けられ、前記板部の一縁から中央に向けて延設された切込みを境に段差部が形成される杭の羽根板が、先端部に装着された杭であって、
    前記軸部を囲繞する環状の締結材によって前記折り曲げ片部を前記軸部側に押し付けることを特徴とする杭
  9. 杭の軸部より張り出される杭の羽根板であって、前記軸部より外形が大きな板部には、略中央に前記軸部と略同じ径の挿入穴が形成されるとともに、その挿入穴の縁部には前記板部の一部が折り曲げられた折り曲げ片部が設けられ、前記板部の一縁から中央に向けて延設された切込みを境に段差部が形成されることを特徴とする杭の羽根板が、軸方向に間隔をおいて複数装着された杭であって、
    前記軸部を囲繞する環状の締結材によって前記折り曲げ片部を前記軸部側に押し付けることを特徴とする杭
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