JP2009096796A - ペンタメチレンジアミンの製造方法 - Google Patents

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【課題】有機溶媒を使用しない簡単な方法により、ペンタメチレンジアミンを高収率で得ることが出来る、ペンタメチレンジアミン(PMDA)の製造方法。
【解決手段】PMDA塩水溶液にアルカリを添加してPMDAを遊離させ、PMDA相と水相とに分液し、分取したPMDA相からPMDAを単離する。本発明の好ましい態様においては、PMDAとして、リジン脱炭酸酵素、リジン脱炭酸酵素活性の向上した組み換え微生物、リジン脱炭酸酵素を産生する細胞または当該細胞の処理物を使用し、リジンから産出されたものが使用される。また、アルカリの添加量はPMDAのアミノ基当量の0.50倍当量以上であり、PMDA相中の水分濃度は70wt%以下、ペンタメチレンジアンモニウムイオン[(C10(NH ]以外のイオンの濃度は10wt%以下、塩化物イオン濃度は4wt%以下であり、PMDAの単離は蒸留によって行われる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ペンタメチレンジアミン(別名:1,5−ジアミノペンタン、慣用名:カダベリン、略号:PMDA)の製造方法に関し、詳しくは、ペンタメチレンジアミン塩水溶液からの簡単な方法によるペンタメチレンジアミンの製造方法に関する。
殆どのプラスチック原料にはいわゆる化石原料が使用されている。再生利用する場合を除き、プラスチックは廃棄される。その場合、燃焼等による廃棄は炭酸ガスの放出を招くことから近年問題となりつつある。そこで、地球温暖化防止及び循環型社会の形成に向けて、プラスチックの製造原料をバイオマス由来の原料に置き換えることが嘱望されている。このようなニーズは、フィルム、自動車部品、電気・電子部品、機械部品等の射出成型品、繊維、モノフィラメント等、多岐に亘る。
ポリアミド樹脂は、機械的強度、耐熱性、耐薬品性等に優れており、所謂エンジニアリングプラスチックスの1つとして多くの分野で使用されている。中でも、リジンから得られたペンタメチレンジアミンを原料として成る56ナイロンや56/66ナイロン等は植物由来ポリマーとしての期待が大きい。
従来、ペンタメチレンジアミンの製造方法として、精製の際にペンタメチレンジアミンをクロロホルム等の極性有機溶媒で抽出する方法が知られている(特許文献1)。しかしながら、有機溶媒は有害性があるものが多く、特にクロロホルムには急性毒性があるため、その取扱いは好ましくない。また、抽出に有機溶媒を使用すると、回収しない場合はコストに大きく影響し、回収する場合にはプロセスが煩雑になる。また、精製の際に晶析法を使用する方法が知られている(特許文献2及び3)。しかしながら、晶析率は40〜45%であり、晶析法では高い収率を期待できない。
特開2004−114号公報 特開2005−6650号公報 特開2004−208646号公報
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、その目的は、有機溶媒を使用しない簡単な方法により、精製ペンタメチレンジアミンを高収率で得ることが出来る、ペンタメチレンジアミンの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、次の様な知見を得た。すなわち、当初、ペンタメチレンジアミンは、水への溶解度が極めて高く、ペンタメチレンジアミン相と水相とに分離することは困難と考えていたところ、意外にも、ペンタメチレンジアミン塩水溶液に一定以上のアルカリを添加するならば、遊離したペンタメチレンジアミンは、水に溶解することなく、ペンタメチレンジアミン相と水相に分離する。そして、分取したペンタメチレンジアミン相は、水およびそれに溶解した塩を含有するため、そのままポリアミド樹脂原料とはなり得ないが、ペンタメチレンジアミン相からペンタメチレンジアミンを単離することにより、ポリアミド樹脂原料となり得る。
本発明は、上記の知見に基づき完成されたものであり、その第1の要旨は、ペンタメチレンジアミン塩水溶液にアルカリを添加、混合してペンタメチレンジアミン相と水相とに分液し、分取したペンタメチレンジアミン相からペンタメチレンジアミンを単離することを特徴とするペンタメチレンジアミンの製造方法に存し、その第2の要旨は、原料として上記の方法で得られるペンタメチレンジアミンを使用して成ることを特徴とするポリアミド樹脂に存する。
本発明に係るペンタメチレンジアミンの製造法は、有害性があるクロロホルム等の極性有機溶媒を使用しないため、安全性に優れ、溶媒コストや溶媒回収プロセスが不要となる。また、晶析法に比べて極めて収率が高いため、ポリアミド樹脂の原料の製造方法として使用することが可能である。従って、本発明の工業的価値は高い。
以下、本発明を詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の代表例であり、これらの内容に本発明は限定されるものではない。
本発明におけるペンタメチレンジアミンは、例えば、リジン溶液に、同溶液のpHがリジンの酵素的脱炭酸反応(LDC反応)に適したpHに維持されるように酸を加えながら、LDC反応を行うことにより、製造することが出来る。ここで使用する酸としては、塩酸、硫酸、リン酸などの無機酸、酢酸などの有機酸が挙げられる。得られた反応生成液から、本発明に従って遊離ペンタメチレンジアミンを採取することが出来る。更には、上記の酸としてジカルボン酸を使用し、ペンタメチレンジアミン・ジカルボン酸塩を採取することも可能である。なお、上記の酸として硫酸を使用した場合は塩酸を使用した場合に比し、次の様な利点がある。すなわち、後述のLDC反応の後にアルカリを添加してペンタメチレンジアミン塩水溶液からペンタメチレンジアミンを単離する操作において、アルカリの添加量を少なくすることが可能であり、また、相分離性が向上して粗ペンタメチレンジアミンの純度が高められる。
以下、酸として塩酸を使用し、LDC反応により、ペンタメチレンジアミン二塩酸塩を製造する方法について詳細に説明する。
原料として使用するリジンとしては、通常、遊離塩基(リジンベース、即ち遊離リジン)であることが好ましいが、リジンの塩酸塩であってもよい。リジンは、LDC反応によりペンタメチレンジアミンを生成するものであれば、L−リジン、D−リジンの何れであってもよいが、通常は入手のし易さからL−リジンが好ましい。また、リジンは、精製されたリジンであってもよく、LDC反応により生成するペンタメチレンジアミンが塩酸と塩を形成することが可能であれば、リジンを含む発酵液であってもよい。
リジン溶液を調製する溶媒としては、好適には水が使用される。反応液のpHは、塩酸によって調節するため、他のpH調節剤や緩衝剤を使用する必要はないが、前記の溶媒として緩衝液を使用してもよい。このような緩衝液としては、酢酸ナトリウム緩衝液などが挙げられる。但し、ペンタメチレンジアミンと塩酸との塩を形成させるという点からは、緩衝剤などは使用しないか、使用する場合であっても低濃度に抑えることが好ましい。
リジンとして遊離リジンを使用する場合は、リジン溶液に塩酸を加えてLDC反応に適したpHとなるように調節する。具体的なpHの下限は、通常4.0、好ましくは5.0、更に好ましくは5.5であり、上限は、通常8.0、好ましくは7.0、更に好ましくは6.5である。以下、このように、反応液のpHをLDC反応に適したpHに調節することを「中和」と称する場合がある。
LDC反応の際には、生産速度および反応収率向上のため、ピリドキシン、ピリドキサミン、ピリドキサル及びピリドキサルリン酸の群から選ばれる少なくとも1種のビタミンB6を配合することが好ましく、中でもピリドキサルリン酸が特に好ましい。ビタミンB6を添加する方法は、特に制限されず、反応中に適宜添加すればよい。
LDC反応は、例えば、上記のようにして中和されたリジン溶液にリジン脱炭酸酵素(LDC)を添加することによって行うことが出来る。LDCとしては、リジンに作用してペンタメチレンジアミンを生成させるものであれば特に制限はない。LDCとしては、精製酵素を使用してもよいし、LDCを産生する微生物の他、植物細胞、動物細胞などの細胞を使用してもよい。LDC又はそれを産生する細胞は、2種以上を併用してもよい。また、細胞をそのまま使用してもよく、LDCを含む細胞処理物を使用してもよい。細胞処理物としては、細胞破砕液やその分画物が挙げられる。
前記の微生物としては、エシェリヒア・コリ(E.coli)等のエシェリヒア属細菌、ブレビバクテリウム・ラクトファーメンタム(Brevibacterium lactofermentum)等のコリネ型細菌、バチルス・サチリス(Bacillussubtilis)等のバチルス属細菌、セラチア・マルセッセンス(Serratia marcescens)等のセラチア属細菌などの細菌、サッカロマイセス・セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae)等の真核細胞が挙げられる。これらの中では、細菌、特にE.coliが好ましい。
前記の微生物は、LDCを産生する限り、野生株でもよく、変異株であってもよい。また、LDC活性が上昇するように改変された組換え株であってもよい。植物細胞または動物細胞も、LDC活性が上昇するように改変された組換え細胞を使用することが出来る。組換え細胞については、後述する。
リジン溶液にLDCを添加して反応を開始した後は、反応の進行に伴い、リジンから遊離される炭酸ガスが反応液から放出され、pHが上昇する。従って、反応液のpHが前記範囲となるように、塩酸を反応液に添加する。塩酸は連続的に添加してもよく、pHが前記範囲に維持される限り、分割して添加してもよい。反応温度は、LDCがリジンに作用してペンタメチレンジアミンを生成させる温度であれば特に制限はないが、その下限は、通常20℃、好ましくは30℃であり、上限は、通常60℃、好ましくは40℃である。
原料のリジン又はリジン塩酸塩は、反応開始時に反応液に全量添加してもよく、LDC反応の進行に応じて、分割して添加してもよい。
LDC反応は、バッチ式によって行うと、塩酸の添加を容易に行うことが出来る。また、LDC、LDCを産生する細胞またはその処理物を固定化した担体を使用した移動床カラムクロマトグラフィーにより、反応を行うことも出来る。その場合は、反応系のpHが所定の範囲に維持されたまま反応が進行するように、リジン及び塩酸をカラムの適当な部位に注入すればよい。
上記のようにして、LDC反応によるペンタメチレンジアミン生成に伴って上昇するpHを、塩酸を使用して逐次中和することにより、反応が良好に進行する。このようにして生成するペンタメチレンジアミンはジアミンであるため、反応により生成したペンタメチレンジアミンは二価の塩酸塩として反応液中に蓄積する。
LDC反応により得られたペンタメチレンジアミン二塩酸塩は、反応液から本発明に従って単離し精製される。ペンタメチレンジアミン二塩酸塩は、使用態様に応じて、溶液のままであってもよく、結晶であってもよい。
次に、ペンタメチレンジアミン塩水溶液からペンタメチレンジアミンを単離する、本発明に係るペンタメチレンジアミンの製造方法について説明する。
本発明に従って、ペンタメチレンジアミン塩水溶液に一定以上のアルカリを添加して混合することにより、ペンタメチレンジアミンが遊離し、更に、ペンタメチレンジアミン相と水相とに分液する。塩の殆どは水相側に沈殿する。
アルカリを添加する際、アルカリのアミノ基当量は、ペンタメチレンジアミン塩の種類によって相違する。例えば、ペンタメチレンジアミン二塩酸塩の場合は、通常、ペンタメチレンジアミンのアミノ基当量の1.51倍当量以上、好ましくは2.50倍当量以上、更に好ましくは3.50倍当量以上である。ペンタメチレンジアミン硫酸塩の場合は、通常、ペンタメチレンジアミンのアミノ基当量の0.50倍当量以上、好ましくは1.00倍当量以上、更に好ましくは1.51倍当量以上である。アルカリ添加量が余りに少ない場合、ペンタメチレンジアミン相と水相とに分液しないことがある。なお、アルカリ添加量は、ペンタメチレンジアミン塩の対イオン(酸由来分)に応じて実験的に定めることが出来る。
また、分液後のペンタメチレンジアミン相(粗ペンタメチレンジアミン)は、水とそれに溶解したペンタメチレンジアンモニウムイオン[(C10(NH ]以外のイオン(以下、「不純物イオン」という)を含有する。従って、上記の粗ペンタメチレンジアミンは、そのままポリアミド樹脂の原料として使用することが出来ない。このため、ポリアミド樹脂原料として使用するには、蒸留などにより粗ペンタメチレンジアミンからペンタメチレンジアミンを単離して精製する必要がある。なお、上記の不純物イオンには、ペンタメチレンジアンモニウムイオンのカウンターアニオン(例えば、塩化物イオン、硫酸イオン等)及び前記の添加したアルカリ成分が含まれる。
ところで、ペンタメチレンジアミンの単離手段として蒸留法を採用した場合、不純物イオンの多い粗ペンタメチレンジアミンは蒸留中に塩を析出し、特に連続蒸留の場合は析出した塩が堆積して伝熱低下などを惹起する。従って、粗ペンタメチレンジアミン中の水分濃度は、通常70wt%以下、好ましくは50wt%以下、更に好ましくは25wt%以下である。水分濃度が高くなるとそれに溶け込むイオン濃度が高くなるので好ましくない。また、粗ペンタメチレンジアミン中の不純物イオンの濃度は、通常10wt%以下、好ましくは4wt%以下である。不純物イオンの濃度が高くなると蒸留後の塩の析出量が多くなるので好ましくない。蒸留塔などの材質としては、強度や経済性の点からも比較的安価なステンレスの使用が好ましい。塩化物イオンによるステンレスの腐食を考慮すると、粗ペンタメチレンジアミン中の塩化物イオン濃度は、通常4wt%以下、好ましくは2wt%以下である。
ペンタメチレンジアミン相と水相との分液に使用するアルカリとしては、塩基性の高いアルカリ、具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等が使用される。塩基性が低いアルカリの使用ではペンタメチレンジアミン相と水相とに分液しないことがある。相分離したペンタメチレンジアミン相と水相からペンタメチレンジアミン相を分取する。分取する方法には特に制限はなく、公知の方法が使用できる。分取したペンタメチレンジアミン相からペンタメチレンジアミンを単離する方法は、特に制限はないが、前述した蒸留法は収率が高いので好ましい。
次に、LDC活性が上昇するように微生物を改質する方法について例示するが、他の細胞についても、それに適するように下記の方法を適宜改変することによって、同様にLDC活性を上昇させることが出来る。
LDC活性は、例えば、LDCをコードする遺伝子(LDC遺伝子)の発現を増強することによって上昇する。LDC遺伝子の発現の増強は、LDC遺伝子のコピー数を高めることによって達成される。例えば、LDC遺伝子断片を、微生物で機能するベクター、好ましくはマルチコピー型のベクターと連結し、組換えDNAを作製し、これを適当な宿主に導入して形質変換すればよい。
LDC遺伝子のコピー数を高めることは、LDC遺伝子を微生物の染色体DNA上に多コピー存在させることによっても達成できる。微生物の染色体DNA上に遺伝子を多コピーで導入するには、染色体DNA上に多コピー存在する配列を標的に利用して相同組換えにより行う。染色体DNA上に多コピー存在する配列としては、レペティティブDNA、転移因子の端部に存在するインバーテッド・リピートが利用できる。または、特開平2−109985号公報に開示されているように、目的遺伝子をトランスポゾンに搭載してこれを転移させて染色体DNA上に多コピー導入することも可能である。
LDC活性の上昇は、上記の遺伝子増幅による以外に、染色体DNA上またはプラスミド上のLDC遺伝子のプロモーター等の発現調節配列を強力なものに置換することによっても達成される。例えば、lacプロモーター、trpプロモーター、trcプロモーター等が強力なプロモーターとして知られている。また、国際公開第00/18935号パンフレットに開示されているように、遺伝子のプロモーター領域に数塩基の塩基置換を導入し、より強力なものに改変することも可能である。これらのプロモーター置換または改変によりLDC遺伝子の発現が強化され、LDC活性が上昇する。これら発現調節配列の改変は、遺伝子のコピー数を高めることと組み合わせてもよい。
発現調節配列の置換は、例えば、温度感受性プラスミドを使用した遺伝子置換と同様にして行うことが出来る。E.coliの温度感受性複製起点を有するベクターとしては、例えば国際公開第99/03988号パンフレットに記載のプラスミドpMAN997等が挙げられる。また、λファージのレッド・リコンビナーゼ(Red recombinase)を利用した方法(Datsenko,K.A.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(2000) 97(12),6640-6645)によっても、発現調節配列の置換を行うことが出来る。
LDC遺伝子としては、コードされるLDCがLDC反応に有効利用できるものであれば、特に制限されないが、例えば、バクテリウム カダベリス、E.coli等の細菌、ガラス豆などの植物、更には、特開2002−223770号公報に記載の微生物のLDC遺伝子が挙げられる。
宿主微生物としてE.coliを使用する場合は、E.coli由来のLDC遺伝子が好ましい。E.coliのLDC遺伝子としては、米国特許第5,827,698号明細書によりcadA遺伝子およびLDC遺伝子が知られているが、これらの中ではcadA遺伝子が好ましい。E.coliのcadA遺伝子の配列が知られており(N.Watson etal.,Journal of bacteriology(1992)vol.174,p.530-540;S.Y.Meng et al.Journalof bacteriology(1992)vol.174,p.2659-2668;GenBank accession M76411)、その配列に基づいて作成したプライマーを使用したPCRにより、E.coli染色体DNAから単離することが出来る。このようなプライマーとしては、配列番号1及び2に示す塩基配列を有するプライマーが挙げられる。
取得されたLDC遺伝子とベクターを連結して組換えDNAを調製するには、LDC遺伝子の末端に合うような制限酵素でベクターを切断し、T4 DNAリガーゼ等のリガーゼを使用して前記遺伝子とベクターを連結すればよい。E.coli用のベクターとしては、pUC18、pUC19、pSTV29、pHSG299、pHSG399、pHSG398、RSF1010、pBR322、pACYC184、pMW219等が挙げられる。
LDC遺伝子は、野生型であってもよいし、変異型であってもよい。例えばcadA遺伝子は、コードされるLDCの活性が損なわれない限り、1若しくは複数の位置での1若しくは数個のアミノ酸の置換、欠失、挿入または付加を含むLDCをコードするものであってもよい。ここで、「数個」とは、アミノ酸残基のタンパク質の立体構造における位置や種類によっても異なるが、通常2〜50個、好ましくは2〜30個、更に好ましくは2〜10個である。
上記のようなLDCと実質的に同一のタンパク質をコードするDNAは、例えば、部位特異的変異法により、特定の部位のアミノ酸残基が置換、欠失、挿入、付加または逆位を含むようにcadA遺伝子の塩基配列を改変することによって得られる。また、上記のような改変されたDNAは、従来知られている変異処理によっても取得され得る。変異処理としては、変異処理前のDNAをヒドロキシルアミン等でインビトロ処理する方法、変異処理前のDNAを保持する微生物(例えばエシェリヒア属細菌)を、紫外線、または、N−メチル−N’−ニトロ−N−ニトロソグアニジン(NTG)、エチルメタンスルホン酸(EMS)等の通常変異処理に使用されている変異剤によって処理する方法が挙げられる。
上記のような変異を有するDNAを、適当な細胞で発現させ、発現産物の活性を調べることにより、LDCと実質的に同一のタンパク質をコードするDNAが得られる。また、変異を有するLDCをコードするDNA又はこれを保持する細胞から、例えばcadA遺伝子(GenBank accession M76411)のコード領域の配列(又は同配列の一部)を有するプローブとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、LDCと同等の活性を有するタンパク質をコードするDNAが得られる。ここでいう「ストリンジェントな条件」とは、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異的なハイブリッドが形成されない条件をいう。この条件を明確に数値化することは困難であるが、一例を示せば、相同性が高いDNA同士、例えば70%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上の相同性を有するDNA同士がハイブリダイズし、それにより相同性が低いDNA同士がハイブリダイズしない条件、または、通常のサザンハイブリダイゼーションの洗いの条件である60℃、1×SSC、0.1%SDS(好ましくは、0.1×SSC、0.1%SDS)に相当する塩濃度でハイブリダイズする条件が挙げられる。
プローブとしてcadA遺伝子の一部の配列を使用することも出来る。そのようなプローブは、公知のcadA遺伝子の塩基配列に基づいて作成したオリゴヌクレオチドをプライマーとし、cadA遺伝子を含むDNA断片を鋳型とするPCRによって作製することが出来る。プローブとして、300bp程度の長さのDNA断片を使用する場合には、ハイブリダイゼーションの洗いの条件は、50℃、2×SSC、0.1%SDSが挙げられる。
LDCと実質的に同一のタンパク質をコードするDNAとして具体的には、公知のcadA遺伝子がコードするアミノ酸配列に対し、通常70%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上の相同性を有し、かつLDC活性を有するタンパク質をコードするDNAが挙げられる。
組換えDNAを微生物に導入するには、これまでに報告されている形質転換法に従って行えばよい。例えば、E.coli K−12について報告されているような、受容菌細胞を塩化カルシウムで処理してDNAの透過性を増す方法(Mandel,M.and Higa,A.,J.Mol.Biol.,53,159(1970))があり、バチルス・サチリスについて報告されているような、増殖段階の細胞からコンピテントセルを調製してDNAを導入する方法(Ducan,C.H.,Wilson,G.A.and Young,F.E.,Gene,1,153(1997))がある。また、バチルス・サチリス、放線菌類および酵母について知られているような、DNA受容菌の細胞を、組換えDNAを容易に取り込むプロトプラスト又はスフェロプラストの状態にして組換えDNAをDNA受容菌に導入する方法(Chang,S.and Choen,S.N.,Molec,Gen.Genet.,168,111(1979);Bibb,M.J.,Ward,J.M.and Hopwood,O.A.,Nature,274,398(1978);Hinnen,A.,Hicks,J.B.and Fink,G.R.Proc.Natl.Acad.Sci.USA,75 1929(1978))も応用できる。更に、電気パルス法(特開平2−207791号公報)によっても、微生物の形質転換を行うことが出来る。
LDCを産生する微生物または細胞を得るための培養は、使用する微生物または細胞に応じ、LDCの産生に適した方法によって行えばよい。
例えば、培地は、炭素源、窒素源、無機イオン及び必要に応じその他の有機成分を含有する通常の培地でよい。炭素源としては、グルコース、ラクトース、ガラクトース、フラクトース、アラビノース、マルトース、キシロース、トレハロース、リボースや澱粉の加水分解物などの糖類、グリセロール、マンニトールやソルビトール等のアルコール類、グルコン酸、フマール酸、クエン酸やコハク酸などの有機酸類を使用することが出来る。窒素源としては、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、リン酸アンモニウム等の無機アンモニウム塩、大豆加水分解物などの有機窒素、アンモニアガス、アンモニア水等を使用することが出来る。有機微量栄養素としては、ビタミンB1等のビタミン類、アデニンやRNA等の核酸類などの要求物質または酵母エキス等を適量含有させることが好ましい。これらの他に、必要に応じ、リン酸カルシウム、硫酸マグネシウム、鉄イオン、マンガンイオン等が少量添加される。
培養は、E.coliの場合は、好気的条件下で16〜72時間程度行うのがよく、培養温度は30〜45℃に、培養中のpHは5〜8に制御する。なお、pH調節には無機もしくは有機の酸性またはアルカリ性物質、アンモニアガス等を使用することが出来る。なお、LDC遺伝子の発現が誘導可能なプロモーターによって調節されている場合には、誘導剤を培地に添加する。
培養後、細胞は、遠心分離機や膜により集めることにより、培養液から回収することが出来る。細胞は、そのまま使用してもよいが、LDCを含むそれらの処理物を使用する場合は、超音波、フレンチプレス又は酵素的処理により細胞を破砕し、酵素を抽出させて無細胞抽出液とし、更に、LDCを精製する場合には、常法に従い、硫安塩折、各種クロマトグラフィーを使用することが出来る。
原料として前記のペンタメチレンジアミンを使用して成る本発明のポリアミド樹脂は、ペンタメチレンジアミン単位とジカルボン酸単位を構成成分として含むが、本発明の効果を損なわない範囲において、それ以外の共重合成分が含有されていてもよい。
上記の共重合成分としては、6−アミノカプロン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸、パラアミノメチル安息香酸などのアミノ酸、ε−カプロラクタム、ω−ラウロラクタム等のラクタム、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、ブラシリン酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、エチレンジアミン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノドデカン、1,13−ジアミノトリデカン、1,14−ジアミノテトラデカン、1,15−ジアミノペンタデカン、1,16−ジアミノヘキサデカン、1,17−ジアミノヘプタデカン、1,18−ジアミノオクタデカン、1,19−ジアミノノナデカン、1,20−ジアミノエイコサン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン等の脂肪族ジアミン、シクロヘキサンジアミン、ビス−(4−アミノヘキシル)メタン等の脂環式ジアミン、キシリレンジアミン等の芳香族ジアミンが挙げられる。これらの共重合成分は2種以上を併用してもよい。
ポリアミド樹脂の製造方法としては、公知の方法が使用でき、具体的には「ポリアミド樹脂ハンドブック」(日刊工業社出版:福本修編)等に開示されている。例えば、ポリアミド56の製造方法としては、ペンタメチレンジアミン・アジピン酸塩を、水の共存下で混合し、加熱して脱水反応を進行させる方法(加熱重縮合)が好ましい。ここで、加熱重縮合とはポリアミド樹脂の製造における重合反応物の最高到達温度を200℃以上に上昇させる製造プロセスである。最高到達反応温度の上限としては、重合反応時の熱安定性を考慮して、通常300℃以下である。重合方式には、特に制限は無く、回分式または連続方式が採用できる。
上記の加熱重縮合後で製造されたポリアミド樹脂は更に固相重合することが出来る。これにより、ポリアミド樹脂の分子量を高くすることが出来る。固相重合は、例えば、100℃以上融点以下の温度で真空中または不活性ガス中で加熱することにより行うことが出来る。
本発明のポリアミド樹脂の重合度は、特に制限されず、濃度0.01g/mLとした98%硫酸溶液の25℃における相対粘度として、その下限は、通常1.5、好ましくは2.0であり、上限は、通常8.0、好ましくは5.5である。相対粘度が1.5未満の場合は実用的強度が不十分であり、一方、8.0を超える場合は、流動性が低下し、成形加工性が損なわれる。成形性の観点から、相対粘度は、フィルム、繊維、モノフィラメント等の押出成形では3.0以上5.5以下が、射出成形では2.0以上3.5以下が特に好ましい。
本発明におけるポリアミド樹脂には本発明の効果を損なわない範囲で他の成分、例えば酸化防止剤や熱安定剤(ヒンダードフェノール系、ヒドロキノン系、ホスファイト系およびこれらの置換体、ハロゲン化銅、ヨウ素化合物など)、耐候剤(レゾルシノール系、サリシレート系、ベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、ヒンダードアミン系など)、離型剤および滑剤(脂肪族アルコール、脂肪族アミド、脂肪族ビスアミド、ビス尿素、ポリエチレンワックス等)、顔料(フタロシアニン、カーボンブラック等)、染料(ニグロシン、アニリンブラック等)、可塑剤(p−オキシ安息香酸オクチル、N−ブチルベンゼンスルホンアミド等)、帯電防止剤(アルキルサルフェート型アニオン系帯電防止剤、4級アンモニウム塩型カチオン系帯電防止剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートのような非イオン系帯電防止剤、ベタイン系両性帯電防止剤等)、難燃剤(メラミンシアヌレート、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の水酸化物、ポリリン酸アンモニウム、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンオキシド、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ樹脂、これらの臭素系難燃剤と三酸化アンチモンとの組み合わせ等)、他の重合体(他のポリアミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、液晶ポリマー、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ABS樹脂、SAN樹脂、ポリスチレン等)を配合することが出来る。配合は、樹脂の重合から成形までの任意の段階で行うことが出来るが、ドライブレンド法または押出機を使用した溶融混練法が好ましい。
本発明におけるポリアミド樹脂は、射出成形、フィルム成形、溶融紡糸、ブロー成形、真空成形などの任意の成形方法により、所望の形状に成形することが出来、例えば、射出成形品、フィルム、シート、フィラメント、テーパードフィラメント、繊維などとすることが出来る。また、本発明におけるポリアミド樹脂は、接着剤、塗料などにも使用することが出来る。
本発明におけるポリアミド樹脂の具体的な用途例としては、自動車・車両関連部品としては次の部品が挙げられる。すなわち、インテークマニホールド、ヒンジ付きクリップ(ヒンジ付き成形品)、結束バンド、レゾネーター、エアークリーナー、エンジンカバー、ロッカーカバー、シリンダーヘッドカバー、タイミングベルトカバー、ガソリンタンク、ガソリンサブタンク、ラジエータータンク、インタークーラータンク、オイルリザーバータンク、オイルパン、電動パワステギヤ、オイルストレーナー、キャニスター、エンジンマウント、ジャンクションブロック、リレーブロック、コネクター、コルゲートチューブ、プロテクター等の自動車用アンダーフード部品、ドアハンドル、フェンダー、フードバルジ、ルーフレールレグ、ドアミラーステー、バンパー、スポイラー、ホイールカバー等の自動車用外装部品、カップホルダー、コンソールボックス、アクセルペダル、クラッチペダル、シフトレバー台座、シフトレバーノブ等の自動車用内装部品が挙げられる。
更に、本発明におけるポリアミド樹脂は、釣り糸、漁網などの漁業関連資材、スイッチ類、超小型スライドスイッチ、DIPスイッチ、スイッチのハウジング、ランプソケット、結束バンド、コネクタ、コネクタのハウジング、コネクタのシェル、ICソケット類、コイルボビン、ボビンカバー、リレー、リレーボックス、コンデンサーケース、モーターの内部部品、小型モーターケース、ギヤ・カム、ダンシングプーリー、スペーサー、インシュレーター、キャスター、端子台、電動工具のハウジング、スターターの絶縁部分、ヒューズボックス、ターミナルのハウジング、ベアリングリテーナーの他、スピーカー振動板、耐熱容器、電子レンジ部品、炊飯器部品、プリンタリボンガイド等に代表される電気・電子関連部品、家庭・事務電気製品部品、コンピューター関連部品、ファクシミリ・複写機関連部品、機械関連部品などの各種用途に使用することが出来る。
以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定されるものではない。
<物性測定法>
(1)ペンタメチレンジアミン、塩化物イオン及び硫酸イオンの各濃度の測定:
イオンクロマトグラフィーを使用し、各測定項目に作成された以下の表1に記載の濃度範囲の検量線に基づいて濃度を求めた。
Figure 2009096796
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(2)ナトリウムイオン濃度の測定:
パーキンエルマージャパン社製の「AAnalyst 100」を使用し、原子吸光分析によって測定した。試料中のナトリウムイオン濃度は予め作成した検量線の範囲(0.1〜1ppmの範囲)に調節した。
(3)水分測定:
カールフィッシャー型水分測定器(三菱化学社製「CA−06」)を使用し、ペンタメチレンジアミン相中の水分濃度を測定した。
(4)相対粘度の測定:
試料を98%濃硫酸に溶解して濃度0.01g/mLの溶液とし、25℃でオストワルド式粘度計を使用して測定を行った。(試料溶液の落下時間)/(濃硫酸の落下時間)を相対粘度とした。
(5)DSC(示差走査熱量測定):
セイコー電子工業製ロボットDSCを使用し、窒素雰囲気下、試料を約5mgを採取し、次の要領で測定した。すなわち、ポリアミド樹脂を完全に融解させて3分間保持した後、20℃/分の降温速度で、30℃まで降温したときに現れる発熱ピークの温度(降温結晶化温度Tc)と、これに続いて、30℃で3分間保持した後、30℃から20℃/分の昇温速度で昇温したときに観測される吸熱ピークの温度(融点Tm)を求めた。吸熱ピークが複数の場合は、最も高い温度を融点Tmとした。
<LDC遺伝子(cadA)増強株の作製>
(A)大腸菌DNA抽出:
LB培地(組成:トリプトン10g、イーストエキストラクト5g、NaCl5gを蒸留水1Lに溶解)10mLに、大腸菌(Eschericia coli)JM109株を対数増殖期後期まで培養し、得られた菌体を、10mg/mLのリゾチームを含む10mM:NaCl/20mM、トリス緩衝液(pH8.0)/1mM、EDTA・2Na溶液0.15mLに懸濁した。
次いで、上記の懸濁液にプロテナーゼKを最終濃度が100μg/mLになるように添加し、37℃で1時間保温した。更に、ドデシル硫酸ナトリウムを最終濃度が0.5wt%になるように添加し、50℃で6時間保温して溶菌した。この溶菌液に、等量のフェノール/クロロホルム溶液を添加し、室温で10分間ゆるやかに振盪した後、全量を遠心分離(5,000g(gは重力加速度を示す)、20分間、10〜12℃)し、上清画分を分取し、酢酸ナトリウムを0.3Mとなるように添加した後、2倍量のエタノールを加えて混合した。遠心分離(15,000g、2分)により回収した沈殿物を70%エタノールで洗浄した後、風乾した。得られたDNAに、10mMトリス緩衝液(pH7.5)−1mM:EDTA・2Na溶液5mLを加え、4℃で一晩静置し、以後のPCRの鋳型DNAに使用した。
(B)cadAのクローニング:
大腸菌cadAの取得は、上記(A)で調製したDNAを鋳型とし、全ゲノム配列が報告されている大腸菌K12−MG1655株の当該遺伝子の配列(GenBank Database Accession No.U00096)を基に設計した合成DNA(配列番号1および配列番号2)を使用したPCRによって行った。
反応液組成:
鋳型DNA1μL、PfxDNAポリメラーゼ(インビトロジェン社製)0.2μL、1倍濃度添付バッファー、0.3μM各々プライマー、1mM:MgSO4、0.25μMdNTPsを混合し、全量を20μLとした。
反応温度条件:
DNAサーマルサイクラーとして、MJResearch社製「PTC−200」を使用し、94℃で20秒、60℃で20秒、72℃で2.5分からなるサイクルを35回繰り返した。但し、1サイクル目の94℃での保温は1分20秒、最終サイクルの72℃での保温は10分とした。
PCR終了後、増幅産物をエタノール沈殿により精製した後、制限酵素Kpn Iおよび制限酵素Sph Iで切断した。このDNA標品を、0.75%アガロース(SeaKem GTGagarose:FMCBioProducts製)ゲル電気泳動により分離後、臭化エチジウム染色により可視化することによりcadAを含む約2.6kbの断片を検出し、QIAquickGel Extraction Kit(QIAGEN製)を使用して目的DNA断片の回収を行った。
回収したDNA断片を、大腸菌プラスミドベクターpUC18(宝酒造製)を制限酵素Kpn Iおよび制限酵素Sph Iで切断して調節したDNA断片と混合し、ライゲーションキットver.2(宝酒造製)を使用して連結後、得られたプラスミドDNAを使用し、大腸菌(JM109株)を形質転換した。この様にして得られた組換え大腸菌を、50μg/mL:アンピシリン、0.2mM:IPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)及び50μg/mL:X−Galを含むLB寒天培地に塗抹した。
この培地上で白色のコロニーを形成したクローンを、常法により液体培養した後、プラスミドDNAを精製した。得られたプラスミドDNAを制限酵素Kpn Iおよび制限酵素Sph Iで切断することにより、約2.5kbの挿入断片が認められることを確認し、これをpCAD1、pCAD1を含む大腸菌株をJM109/pCAD1とそれぞれ命名した。
<ペンタメチレンジアミン二塩酸塩水溶液の調製>
以下の実施例1及び2で使用した反応液(ペンタメチレンジアミン二塩酸塩水溶液)は、cadA増幅株を使用し、リジン塩酸塩を原料とし、以下の方法で調製した。
(1)cadA増幅株の培養:
E.coli JM109/pCAD1をLB培地入りフラスコで前培養した後、3mLの培養液を100mLの2倍濃度のLB培地が入った1L容フラスコに接種し、35℃、250rpmで撹拌培養を行った。培養開始4時間目に、滅菌したIPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)を終濃度で0.5mMになるように添加し、その後14時間培養を継続した。
(2)菌体の分離および保存:
培養液を8000rpm、10分間で遠心分離して上清を廃棄し、菌体を回収した。得られた湿菌体は、培養液体積の1/20になるように50mM酢酸ナトリウムバッファーで懸濁して反応に必要となるまで4℃で保存した。
(3)ペンタメチレンジアミン二塩酸塩の製造:
50%(w/v)リジンベース溶液(協和醗酵工業株式会社製)にpHが6.0となるように塩酸を添加し、さらに脱塩水を添加してリジン濃度で140g/Lとなるように基質溶液(3L)を作成した。基質溶液全量を5L容培養タンクにはり込み、ピリドキサルリン酸を0.1mMとなるように添加した。さらにE.coli JM109/pCAD1の菌体をOD660が0.5になるように添加して反応を開始した。反応条件は、37℃、0.5vvm通気、200rpmとした。溶液のpHは、2.5Mの塩酸を添加することで6.5になるように制御して反応を30時間継続させた。反応終了時には、リジン残存濃度が0.05g/L以下であった。反応後の溶液は、菌体の不活化処理(121℃、20分)を実施した。
<ペンタメチレンジアミン硫酸塩水溶液の調製>
以下の実施例3及び4で使用した反応液(ペンタメチレンジアミン硫酸塩水溶液)は、cadA増幅株を使用し、リジン硫酸塩を原料とし、以下の方法で調製した。
(1)cadA増幅株の培養:
E.coli JM109/pCAD1をLB培地入りフラスコで前培養した後、3mLの培養液を100mLの2倍濃度のLB培地が入った1L容フラスコに接種し、35℃、250rpmで撹拌培養を行った。培養開始4時間目に、滅菌したIPTG(イソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド)を終濃度で0.5mMになるように添加し、その後14時間培養を継続した。
(2)菌体の分離および保存:
培養液を8000rpm、10分間で遠心分離して上清を廃棄し、菌体を回収した。得られた湿菌体は、培養液体積の1/20になるように50mM酢酸ナトリウムバッファーで懸濁して反応に必要となるまで4℃で保存した。
(3)ペンタメチレンジアミン硫酸塩の製造:
50%(w/v)リジンベース溶液(協和醗酵工業株式会社製)にpHが6.0となるように濃硫酸および脱塩水を添加してリジン濃度で140g/Lとなるように基質溶液(3L)を作成した。基質溶液全量を5L容培養タンクにはり込み、ピリドキサルリン酸を0.1mMとなるように添加した。さらにE.coli JM109/pCAD1の菌体をOD660が0.5になるように添加して反応を開始した。反応条件は、37℃、通気なし、400rpmとした。溶液のpHは、1Mの硫酸を添加することで6.5になるように制御して反応を30時間継続させた。反応終了時には、リジン残存濃度が0.05g/L以下であった。反応後の溶液は、菌体の不活化処理(121℃、20分)を実施した。
実施例1:
<ペンタメチレンジアミンの精製・単離>
(1)濃縮:
ペンタメチレンジアミン二塩酸塩水溶液を柴田科学社製ロータリーエバポレーター(R205V−0)にて処理し、ペンタメチレンジアミン濃度40wt%の濃縮液を調製した。濃縮条件は、オイルバス温度65℃、回転数100rpm、減圧度100Torrである。
(2)ペンタメチレンジアミン相の分取:
予め、水酸化ナトリウム(林純薬社製試薬特級:パール状、純度99%)118.6g(水酸化ナトリウム純分は117.4g)を水126.0gに溶解して調製した48wt%水酸化ナトリウム水溶液244.6gを、上記の濃縮液150gと共に撹拌容器に入れて十分に混合して固体を析出させ濾過によって分離した。そして、濾過後の液体を分液ロートに入れて十分に混合した後、静置しペンタメチレンジアミン相と水相とに相分離した。その後、軽液のペンタメチレンジアミン相のみを分取した。
(3)ペンタメチレンジアミンの単離:
分取したペンタメチレンジアミン相から蒸留によりペンタメチレンジアミンを単離した。先ず、オイルバス温度90℃、減圧度50Torrにて水を留去し、次いで、オイルバス温度110℃、減圧度20Torrの条件で精製ペンタメチレンジアミンを単離した。
(4)濃度測定と重量計算:
濃縮後のペンタメチレンジアミン二塩酸塩水溶液の重量およびペンタメチレンジアミン濃度、蒸留物の重量およびペンタメチレンジアミン濃度を測定した。その後、濃縮液(濃縮後のペンタメチレンジアミン二塩酸塩水溶液)中のペンタメチレンジアミン重量および蒸留物中のペンタメチレンジアミン重量を算出した。更に、ペンタメチレンジアミンの精製収率を算出した。
<ポリアミド樹脂の製造>
上記で調製した精製ペンタメチレンジアミン8.2gに水19.5gを添加した後、アジピン酸(本州化学工業製)11.8gを加えてpHを8.8〜8.9に調節し、亜燐酸(和光純薬工業製試薬和光特級)を使用して予め調製した0.2%亜燐酸水溶液0.5gを添加し、70℃に加温して混合物を完全に溶解させ、原料水溶液を得た。調製した原料水溶液40gをオートクレーブに入れて窒素置換を行い窒素雰囲気とした。オートクレーブを温度270℃のオイルバスに浸し、内圧1.57MPaで2時間保持した。次いで、オートクレーブ内の圧力を徐々に放圧した後、更に、460Torrまで減圧し、1時間保持して反応終了とした。反応終了後、減圧状態のまま放冷し、冷却後に内容物を取り出して分析を行った。相対粘度は3.1、融点は255℃であった。実施例1の結果を表3に示す。
実施例2:
実施例1において、水酸化ナトリウム(林純薬社製試薬特級:パール状、純度99%)166.4(水酸化ナトリウム純分は164.7g)を水176.7gに溶解して調製した48wt%水酸化ナトリウム水溶液343.1gを使用した以外は、実施例1と同様にして、ペンタメチレンジアミンの精製・単離、ポリアミド樹脂の製造を行った。得られたポリアミド樹脂の相対粘度は3.1、融点は255℃であった。実施例2の結果を表3に示す。
比較例1:
実施例1において、水酸化ナトリウム(パール状、純度99%)47.6g(水酸化ナトリウム純分は47.1g)を水50.5gに溶解して調製した48wt%水酸化ナトリウム水溶液98.1gを使用した以外は、実施例1と同様にして混合・静置したが、ペンタメチレンジアミン相と水相とに相分離せず、ペンタメチレンジアミン相を分取することが出来なかった。比較例1の結果を表3に示す。
比較例2:
実施例1において、水酸化ナトリウム(パール状、純度99%)71.1g(水酸化ナトリウム純分は70.4g)を水75.6gに溶解して調製した48wt%水酸化ナトリウム水溶液146.7gを使用した以外は、実施例1と同様にして混合・静置したが、ペンタメチレンジアミン相と水相とに相分離せず、ペンタメチレンジアミン相を分取することが出来なかった。比較例2の結果を表3に示す。
実施例3:
<ペンタメチレンジアミンの精製・単離>
(1)濃縮:
ペンタメチレンジアミン硫酸塩水溶液を柴田科学社製ロータリーエバポレーター(R205V−0)にて処理し、ペンタメチレンジアミン濃度16.3wt%の濃縮液を調製した。濃縮条件は、オイルバス温度65℃、回転数100rpm、減圧度100Torrである。
(2)ペンタメチレンジアミン相の分取:
予め、水酸化ナトリウム(林純薬社製試薬特級:パール状、純度99%)を12.9g(水酸化ナトリウム純分は12.8g)を水13.7gに溶解して調製した48wt%水酸化ナトリウム水溶液26.6gを、上記の濃縮液100gと共に撹拌容器に入れて十分に混合して固体を析出させ濾過によって分離した。そして、濾過後の液体を分液ロートに入れて十分に混合した後、静置しペンタメチレンジアミン相と水相とに相分離した。その後、軽液のペンタメチレンジアミン相のみを分取した。
(3)ペンタメチレンジアミンの単離:
実施例1と同様に操作して精製ペンタメチレンジアミンを単離した。
(4)濃度測定と重量計算:
実施例1と同様に濃度測定と重量計算を行い、ペンタメチレンジアミンの精製収率を算出した。
<ポリアミド樹脂の製造>
実施例1同様に操作してポリアミド樹脂を製造し、分析した。相対粘度は3.1、融点は255℃であった。実施例3の結果を表4に示す。
実施例4:
<ペンタメチレンジアミンの精製・単離>
(1)濃縮:
ペンタメチレンジアミン硫酸塩水溶液を柴田科学社製ロータリーエバポレーター(R205V−0)にて処理し、ペンタメチレンジアミン濃度38.8wt%の濃縮液を調製した。濃縮条件は、オイルバス温度65℃、回転数100rpm、減圧度100Torrである。
(2)ペンタメチレンジアミン相の分取:
予め、水酸化ナトリウム(林純薬社製試薬特級:パール状、純度99%)64.8g(水酸化ナトリウム純分は64.2g)を水69.0gに溶解して調製した48wt%水酸化ナトリウム水溶液133.8gを、上記の濃縮液60.2gと共に撹拌容器に入れて十分に混合して固体を析出させ濾過によって分離した。そして、濾過後の液体を分液ロートに入れて十分に混合した後、静置しペンタメチレンジアミン相と水相とに相分離した。その後、軽液のペンタメチレンジアミン相のみを分取した。
(3)ペンタメチレンジアミンの単離:
実施例1と同様に操作して精製ペンタメチレンジアミンを単離した。
(4)濃度測定と重量計算:
実施例1と同様に濃度測定と重量計算を行い、ペンタメチレンジアミンの精製収率を算出した。
<ポリアミド樹脂の製造>
実施例1同様に操作してポリアミド樹脂を製造し、分析した。相対粘度は3.1、融点は255℃であった。実施例4の結果を表4に示す。
なお、上記の各例において、ペンタメチレンジアミン相の分取工程での分液ロートによる相分離の際に次の要領で「相分離性」を評価した。すなわち、完全に相分離するまでの時間を測定し、所要時間が5分以内の場合を「◎」、5分を超え30分以内の場合を「○」として評価した。なお、相分離の判定は目視によった。
Figure 2009096796
Figure 2009096796
比較例1及び2は、ペンタメチレンジアミン相と水相とに相分離しないのに対し、実施例1及び2と実施例3及び4は相分離する。そして、ペンタメチレンジアミン二塩酸塩を使用した場合(実施例1及び2)とペンタメチレンジアミン硫酸塩を使用した場合(実施例3及び4)とを比較すると次の相違があることがわかる。実施例3に示す様に、硫酸塩の場合は「アミノ基当量比」が1.00と小さいにも拘わらず、相分離が良好である。因に、塩酸塩の場合は「アミノ基当量比」が1.00では相分離しない(比較例1参照)。そして、実施例4に示す様に、硫酸塩を使用し且つ「アミノ基当量比」を高めた場合は、塩酸塩を使用し且つ上記と同程度に「アミノ基当量比」を高めた場合(実施例2)に比して相分離性が顕著に改良される。そして、この場合、残留無機イオン(硫酸イオン)の濃度も低く、精製後のペンタメチレンジアミンの品質も良好である。
LDC遺伝子(cadA)増強株の作製工程図

Claims (9)

  1. ペンタメチレンジアミン塩水溶液にアルカリを添加してペンタメチレンジアミンを遊離させ、ペンタメチレンジアミン相と水相とに分液し、分取したペンタメチレンジアミン相からペンタメチレンジアミンを単離することを特徴とするペンタメチレンジアミンの製造方法。
  2. ペンタメチレンジアミンの単離を蒸留によって行う請求項1に記載の製造方法。
  3. ペンタメチレンジアミン相中の水分濃度が70wt%以下である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. ペンタメチレンジアミン相中のペンタメチレンジアンモニウムイオン以外のイオンの濃度が10wt%以下である請求項1〜3の何れかに記載の製造方法。
  5. ペンタメチレンジアミン相中の塩化物イオン濃度が4wt%以下である請求項1〜4の何れかに記載の製造方法。
  6. ペンタメチレンジアミンが、リジン脱炭酸酵素、リジン脱炭酸酵素活性の向上した組み換え微生物、リジン脱炭酸酵素を産生する細胞、当該細胞の処理物の群から選ばれる少なくとも1種を使用し、リジンから産出されたものである請求項1〜5の何れかに記載の製造方法。
  7. アルカリが、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化カルシウムである請求項1〜6の何れかに記載の製造方法。
  8. ペンタメチレンジアミン塩が、ペンタメチレンジアミン二塩酸塩、ペンタメチレンジアミン硫酸塩、ペンタメチレンジアミン二酢酸塩またはペンタメチレンジアミン炭酸塩である請求項1〜7の何れかに記載の製造方法。
  9. 原料として請求項1〜8の何れかに記載の方法で得られるペンタメチレンジアミンを使用して成ることを特徴とするポリアミド樹脂。
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