JP2009096696A - 表面被覆六ホウ化物粒子前駆体の製造方法と表面被覆六ホウ化物粒子前駆体、表面被覆六ホウ化物粒子並びにその分散体、および、表面被覆六ホウ化物粒子が用いられた構造体と物品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】上記前駆体の製造方法は、有機溶媒中に六ホウ化物粒子が分散された分散液に六ホウ化物粒子の分散機能と加水分解性シラン化合物の重合促進機能を有する有機金属化合物を添加して有機金属化合物を六ホウ化物粒子表面に吸着させる第一工程と、上記分散液に表面処理剤である加水分解性シラン化合物と水を添加して六ホウ化物粒子表面をシラン化合物の分解縮合物で被覆する第二工程と、上記分散液を有機金属化合物の熱分解温度未満の条件で加熱熟成させかつ溶媒を除去して有機金属化合物中の金属元素と硅素が含まれる表面処理剤の被膜を形成する第三工程とを具備することを特徴とする。
【選択図】 なし
Description
シリカの被覆層が形成された表面被覆六ホウ化物粒子を製造する際に適用される表面被覆六ホウ化物粒子前駆体の製造方法において、
10nm〜1μmの平均一次粒子径を有する六ホウ化物粒子が有機溶媒中に分散された六ホウ化物粒子の分散液に、六ホウ化物粒子の分散機能と加水分解性シラン化合物の重合促進機能を有する有機金属化合物を添加し、かつ、攪拌混合して上記有機金属化合物を六ホウ化物粒子表面に吸着させる第一工程と、
上記有機金属化合物が吸着された六ホウ化物粒子の分散液に、表面処理剤である加水分解性シラン化合物と水を添加し、かつ、攪拌混合して有機金属化合物が吸着された六ホウ化物粒子の表面を加水分解性シラン化合物の分解縮合物で被覆する第二工程と、
上記六ホウ化物粒子の分散液を有機金属化合物の熱分解温度未満の条件で加熱熟成させると共に、上記分散液から溶媒を除去して有機金属化合物中の金属元素と硅素が含まれる表面処理剤の被膜を形成する第三工程、
を具備することを特徴とする。
請求項1に記載の表面被覆六ホウ化物粒子前駆体の製造方法により得られる表面被覆六ホウ化物粒子前駆体において、
Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caから選択された少なくとも一種の元素とホウ素で構成される平均一次粒子径が10nm〜1μmの六ホウ化物粒子と、この六ホウ化物粒子表面に吸着された有機金属化合物の吸着層と、この吸着層上に形成されかつ有機金属化合物中の金属元素と硅素が含まれる表面処理剤の被膜とで構成されることを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項2に記載の発明に係る表面被覆六ホウ化物粒子前駆体において、
上記有機金属化合物の添加量が、六ホウ化物粒子100重量部に対して金属元素換算で0.05重量部〜300重量部であることを特徴とし、
請求項4に係る発明は、
請求項2または3に記載の発明に係る表面被覆六ホウ化物粒子前駆体において、
上記有機金属化合物が、アルミニウムアルコレート化合物またはこの重合物、環状アルミニウムオリゴマー、アルコキシ基含有のアルミニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコレート化合物またはこの重合物、ジルコニウムキレート化合物、チタンアルコレート化合物またはこの重合物、チタンキレート化合物から選ばれる一種または二種以上であることを特徴とし、
請求項5に係る発明は、
請求項2〜4のいずれかに記載の発明に係る表面被覆六ホウ化物粒子前駆体において、
上記六ホウ化物粒子が、ホウ化ランタンであることを特徴とする。
表面被覆六ホウ化物粒子において、
請求項2〜5のいずれかに記載の表面被覆六ホウ化物粒子前駆体を有機金属化合物の熱分解温度以上の条件で加熱処理して得られることを特徴とし、
請求項7に係る発明は、
請求項6に記載の発明に係る表面被覆六ホウ化物粒子において、
Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caから選択された少なくとも一種の元素とホウ素で構成される平均一次粒子径が10nm〜1μmの六ホウ化物粒子と、この六ホウ化物粒子表面に吸着された有機金属化合物の吸着層が熱分解して形成された金属酸化物層と、この金属酸化物層上に形成されかつ有機金属化合物中の金属元素の酸化物が含まれるシリカの被覆層とで構成されることを特徴とし、
また、請求項8に係る発明は、
表面被覆六ホウ化物粒子が用いられた構造体において、
基材と、この基材表面に設けられかつ請求項6または7に記載の表面被覆六ホウ化物粒子が含まれる被膜とで構成されることを特徴とする。
六ホウ化物粒子の分散体において、
請求項6または7に記載の表面被覆六ホウ化物粒子が液体媒質若しくは固体媒質中に分散していることを特徴とし、
請求項10に係る発明は、
請求項9に記載の発明に係る六ホウ化物粒子の分散体において、
上記固体媒質が、樹脂またはガラスで構成されることを特徴とし、
請求項11に係る発明は、
請求項9または10に記載の発明に係る六ホウ化物粒子の分散体において、
固体媒質中に表面被覆六ホウ化物粒子が分散した上記六ホウ化物粒子分散体が、厚さ0.1μm〜50mmのフィルム形状若しくはボード形状を有していることを特徴とし、
請求項12に係る発明は、
請求項9または10に記載の発明に係る六ホウ化物粒子の分散体において、
固体媒質中に表面被覆六ホウ化物粒子が分散した六ホウ化物粒子分散体が、基材表面に形成された被膜を構成していることを特徴とし、
請求項13に係る発明は、
請求項9に記載の発明に係る六ホウ化物粒子の分散体において、
上記液体媒質が、有機溶媒および/または水で構成されるか、樹脂を溶解若しくは分散させた有機溶媒および/または水で構成されることを特徴とする。
請求項9または10に記載の発明に係る六ホウ化物粒子の分散体において、
固体媒質中に表面被覆六ホウ化物粒子が分散された六ホウ化物粒子分散体が、粉砕処理されて粉状になっていることを特徴とし、
請求項15に係る発明は、
請求項14に記載の発明に係る六ホウ化物粒子の分散体において、
100nm〜10μmの粒子径を有することを特徴とし、
請求項16に係る発明は、
表面被覆六ホウ化物粒子が用いられた物品において、
請求項13〜15のいずれかに記載の六ホウ化物粒子の分散体を用いて形成されていることを特徴とする。
第一工程において分散機能を有する有機金属化合物が加水分解されることなく平均一次粒子径が10nm〜1μmの六ホウ化物粒子表面に吸着されているため、有機金属化合物の分散作用により有機溶媒中における六ホウ化物粒子の分散性が向上して高濃度の六ホウ化物粒子を単分散状態に保つことが可能となる。
(1)六ホウ化物粒子
本発明において適用される六ホウ化物粒子は、Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caから選択された少なくとも一種の元素とホウ素とで構成され、その平均一次粒子径は10nm〜1μmであり、使用用途によって10nm〜1μmの範囲内で適宜設定される。例えば、光学的選択透過膜(可視光領域の光を透過させ近赤外領域の光を遮蔽させる上述の膜を意味する)に適用する場合には粒子による散乱を考慮する必要がある。透明性を重視したとき、六ホウ化物粒子の粒子径は200nm以下、好ましくは100nm以下がよい。この理由は、微粒子の粒子径が200nmを超えて大きいと、幾何学散乱若しくはミー散乱によって380nm〜780nmの可視光線領域の光を散乱して曇りガラスのようになり、鮮明な透明性が達成できないからである。粒子径が200nm以下になると、上記散乱が低減しレイリー散乱領域になる。レイリー散乱領域では、散乱光は粒子径の6乗に反比例して低減するため、粒子径の減少に伴い散乱が低減し透明性が向上する。更に100nm以下になると散乱光は非常に少なくなり好ましい。但し、用途によってはこの様な透明性が要求されない分野もあり、10nm〜1μmの範囲内で適宜設定される。
(2)有機金属化合物
そこで、本発明においては、六ホウ化物粒子が有機溶媒中に分散された六ホウ化物粒子の分散液に、六ホウ化物粒子の分散機能と加水分解性シラン化合物の重合促進機能を有する有機金属化合物を添加し、かつ、攪拌混合して上記有機金属化合物を六ホウ化物粒子表面に吸着させることにより、六ホウ化物微粒子を高分散状態に保ちつつ、その後表面処理剤である加水分解性シラン化合物を効率良く分解することができ、その結果として個々の粒子に対して均一かつ十分な量のシリカ被覆が可能となる。
(3)加水分解性シラン化合物
上記有機金属化合物が吸着された六ホウ化物粒子の分散液に、水と有機溶媒および加水分解性シラン化合物を添加し、かつ、攪拌混合して有機金属化合物が吸着された六ホウ化物粒子表面を加水分解性シラン化合物の分解縮合物で被覆する第二工程における六ホウ化物粒子の量は、混合溶液中の1重量%〜50重量%であることが好ましい。1重量%未満であると、濃縮や溶剤除去にコストがかかるため工業的に不利であり、50重量%を越えると、六ホウ化物粒子の一次粒子径が200nm以下と微粒な場合、粒子同士の激しい凝集が生じて溶媒に対し分散しにくくなるため好ましくない。
(4)溶媒除去、加熱熟成
次に、第三工程において六ホウ化物粒子分散液(処理液)の溶媒除去を行う。上記処理液における溶媒除去の方法としては、蒸発法の他に、フィルタープレス法、限界ろ過法、遠心分離法等周知の方法が挙げられるが、これ等の方法に限定されるものではない。
(5)上記前駆体から得られた表面被覆六ホウ化物粒子を用いた物品
(5−a)六ホウ化物粒子被覆基材(構造体)
本発明に係る表面被覆六ホウ化物粒子を用いて、基材表面に表面被覆六ホウ化物粒子が含まれる被膜を形成すれば、耐水性および化学安定性に優れかつ日射遮蔽材料として好適に利用される六ホウ化物粒子被覆基材(基材と被膜とで構成される構造体)を得ることができる。例えば、表面被覆六ホウ化物粒子をアルコール等の有機溶剤や水等の液体媒質にそのまま分散させた分散体を基材表面に塗布し、かつ、上記有機溶剤や水等の液体媒質を加熱処理して除去し、六ホウ化物粒子群が基材表面に直接積層された日射遮蔽製品を得ることができる。尚、表面被覆六ホウ化物粒子のシリカ被膜の基材に対する接着力が弱い場合には、上記六ホウ化物粒子群を基材表面に積層させた後、樹脂等のバインダー成分を含んだ塗液を塗布し、かつ、塗液中の溶媒成分を除去して樹脂被覆した日射遮蔽製品等を得てもよい。尚、樹脂成分としては、用途に合わせて選択可能であり、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂、熱可塑樹脂等が挙げられる。また、樹脂等の成分を含まない液体媒質が適用された分散体を用いた場合は、六ホウ化物粒子群を基材表面に積層させた後に、樹脂等の成分を含む液体媒質を塗布しても上述したように同様の分散体を得ることができる。
(5−b)六ホウ化物粒子の分散体
次に、表面被覆六ホウ化物粒子を液体媒質に分散させた状態で利用する場合、この媒質として、例えば、アルコール等の有機溶剤や水等の液体媒質、あるいは、樹脂等を含む有機溶剤や水等の液体媒質が挙げられる。尚、表面被覆六ホウ化物粒子が液体媒質に分散された分散体を得るには、上記表面被覆六ホウ化物粒子をアルコール等の有機溶剤や水等の液体媒質、あるいは、樹脂等を含む有機溶剤や水等の液体媒質に添加して得る方法が挙げられる。また、樹脂若しくはガラス等の固体媒質に分散された状態で日射遮蔽製品等を構成することもできる。
(5−c)粉砕処理された六ホウ化物粒子の分散体(六ホウ化物粒子分散粉状体)
また、固体媒質中に本発明の表面被覆六ホウ化物粒子が分散された六ホウ化物粒子の分散体を一旦粉砕し、粉状にして日射遮蔽製品用の原料として、六ホウ化物粒子分散粉状体を得ることもできる。上記粉状体は、再度、液体媒質中に分散させ、日射遮蔽製品用の分散液として使用、あるいは、粉状あるいはペレット状樹脂と混合した後に二軸押し出し機等を用いて樹脂中に練り込んで使用できる。
[比較例1]
上記分散液A0.4gとトルエン1.6gと紫外線硬化樹脂(東亞合成株式会社製 商品名UV3701)2gを攪拌混合し、塗布液とした。
[比較例2]
上記分散液A200gとIPA560gおよび水100g混合し、これを攪拌しながら、テトラエトキシシラン(多摩化学株式会社製 正珪酸エチル、SiO2換算量28.8%重量%)140gを2時間かけ滴下添加した後、15時間熟成し、更にこの液を70℃で2時間加熱熟成した。
[比較例3]
六ホウ化ランタン粒子(住友金属鉱山株式会社製LaB6)520gと、水3480gおよびテトラn−プロポキシジルコニウム(株式会社松本交商製 商品名:ZA−40)100gを攪拌混合したところ、上記テトラn−プロポキシジルコニウムが加水分解して激しく凝集し、これ自身が分離、沈降してしまった。また、この混合液を媒体攪拌ミルで分散処理したところ、テトラn−プロポキシジルコニウムの凝集体と六ホウ化ランタンの凝集粒子が、それぞれ独立に混在したゲル状分散体が得られた。
[比較例4]
比較例3において耐水性改善を目的とした六ホウ化ランタン粒子の被覆処理が困難であったことから、有機溶媒であるイソプロピルアルコール(IPA)を追加して同様の被覆処理を行った。
Claims (16)
- シリカの被覆層が形成された表面被覆六ホウ化物粒子を製造する際に適用される表面被覆六ホウ化物粒子前駆体の製造方法において、
10nm〜1μmの平均一次粒子径を有する六ホウ化物粒子が有機溶媒中に分散された六ホウ化物粒子の分散液に、六ホウ化物粒子の分散機能と加水分解性シラン化合物の重合促進機能を有する有機金属化合物を添加し、かつ、攪拌混合して上記有機金属化合物を六ホウ化物粒子表面に吸着させる第一工程と、
上記有機金属化合物が吸着された六ホウ化物粒子の分散液に、表面処理剤である加水分解性シラン化合物と水を添加し、かつ、攪拌混合して有機金属化合物が吸着された六ホウ化物粒子の表面を加水分解性シラン化合物の分解縮合物で被覆する第二工程と、
上記六ホウ化物粒子の分散液を有機金属化合物の熱分解温度未満の条件で加熱熟成させると共に、上記分散液から溶媒を除去して有機金属化合物中の金属元素と硅素が含まれる表面処理剤の被膜を形成する第三工程、
を具備することを特徴とする表面被覆六ホウ化物粒子前駆体の製造方法。 - 請求項1に記載の表面被覆六ホウ化物粒子前駆体の製造方法により得られる表面被覆六ホウ化物粒子前駆体において、
Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caから選択された少なくとも一種の元素とホウ素で構成される平均一次粒子径が10nm〜1μmの六ホウ化物粒子と、この六ホウ化物粒子表面に吸着された有機金属化合物の吸着層と、この吸着層上に形成されかつ有機金属化合物中の金属元素と硅素が含まれる表面処理剤の被膜とで構成されることを特徴とする表面被覆六ホウ化物粒子前駆体。 - 上記有機金属化合物の添加量が、六ホウ化物粒子100重量部に対して金属元素換算で0.05重量部〜300重量部であることを特徴とする請求項2に記載の表面被覆六ホウ化物粒子前駆体。
- 上記有機金属化合物が、アルミニウムアルコレート化合物またはこの重合物、環状アルミニウムオリゴマー、アルコキシ基含有のアルミニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコレート化合物またはこの重合物、ジルコニウムキレート化合物、チタンアルコレート化合物またはこの重合物、チタンキレート化合物から選ばれる一種または二種以上であることを特徴とする請求項2または3に記載の表面被覆六ホウ化物粒子前駆体。
- 上記六ホウ化物粒子が、ホウ化ランタンであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の表面被覆六ホウ化物粒子前駆体。
- 請求項2〜5のいずれかに記載の表面被覆六ホウ化物粒子前駆体を、有機金属化合物の熱分解温度以上の条件で加熱処理して得られることを特徴とする表面被覆六ホウ化物粒子。
- Y、La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、Sr、Caから選択された少なくとも一種の元素とホウ素で構成される平均一次粒子径が10nm〜1μmの六ホウ化物粒子と、この六ホウ化物粒子表面に吸着された有機金属化合物の吸着層が熱分解して形成された金属酸化物層と、この金属酸化物層上に形成されかつ有機金属化合物中の金属元素の酸化物が含まれるシリカの被覆層とで構成されることを特徴とする請求項6に記載の表面被覆六ホウ化物粒子。
- 基材と、この基材表面に設けられかつ請求項6または7に記載の表面被覆六ホウ化物粒子が含まれる被膜とで構成されることを特徴とする構造体。
- 請求項6または7に記載の表面被覆六ホウ化物粒子が液体媒質若しくは固体媒質中に分散していることを特徴とする六ホウ化物粒子の分散体。
- 上記固体媒質が、樹脂またはガラスで構成されることを特徴とする請求項9に記載の六ホウ化物粒子の分散体。
- 固体媒質中に表面被覆六ホウ化物粒子が分散した上記六ホウ化物粒子分散体が、厚さ0.1μm〜50mmのフィルム形状若しくはボード形状を有していることを特徴とする請求項9または10に記載の六ホウ化物粒子の分散体。
- 固体媒質中に表面被覆六ホウ化物粒子が分散した六ホウ化物粒子分散体が、基材表面に形成された被膜を構成していることを特徴とする請求項9または10に記載の六ホウ化物粒子の分散体。
- 上記液体媒質が、有機溶媒および/または水で構成されるか、樹脂を溶解若しくは分散させた有機溶媒および/または水で構成されることを特徴とする請求項9に記載の六ホウ化物粒子の分散体。
- 固体媒質中に表面被覆六ホウ化物粒子が分散された六ホウ化物粒子分散体が、粉砕処理されて粉状になっていることを特徴とする請求項9または10に記載の六ホウ化物粒子の分散体。
- 100nm〜10μmの粒子径を有することを特徴とする請求項14に記載の六ホウ化物粒子の分散体。
- 請求項13〜15のいずれかに記載の六ホウ化物粒子の分散体を用いて形成されていることを特徴とする物品。
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