JP2009096396A - 水中航走体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】分解可能な複数の円筒形の耐圧容器11a,12a,13a,14a,15aを互いに結合して構成される水中航走体10であって、前記耐圧容器11a,12a,13a,14a,15aの内部には、それぞれ異なる機器11b,12b,13b,13c,14b,15b,15cが収められているとともに、各耐圧容器11a,12a,13a,14a,15aが、モジュール化されている。
【選択図】図1
Description
特に、航空機(回転翼機や固定翼機)に搭載し、海中に投下するような運用では、小型
軽量の水中航走体が不可欠である。
本発明に係る水中航走体は、分解可能な複数の円筒形の耐圧容器を互いに結合して構成される水中航走体であって、前記耐圧容器の内部には、それぞれ異なる機器が収められているとともに、各耐圧容器が、モジュール化されている。
これにより、水中航走体を小型化することができて、効率のよい航走が可能となる。
また、水中航走体が小型化することにより、当該水中航走体を母船上から水中に投入する(吊り降ろす)、あるいは水面付近から母船上に揚収する(吊り上げる)クレーン等の機械装置を小型化することができ、また、航空機での運搬および航空機から水中に投下することができる
さらに、水中航走体が小型化することにより、母船上または航空機内に搭載できる水中航走体の機体数を増やすことができ、複数機の水中航走体を同時に運用することができるようになり、情報収集効率を向上させることができる。
さらにまた、モジュール同士は、母船上あるいは航空機内もしくは地上で簡単かつ容易に着脱することができるように構成されているので、運用ニーズにあわせて、モジュールを臨機応変かつ迅速に積み換えることができる。
すなわち、前記耐圧容器の内部にバラストタンクを備えたバラストモジュールが、少なくとも一つ配置されているとさらに好適である。
従来のオールインワンタイプの水中航走体は、搭載機器全体でのバランスを考慮して設計されているが、機器の一部を取り外したりあるいは取り付けたりすることまで考慮して設計されていない。そのため、従来の水中航走体で、本願のような機器(モジュール)の取り付けあるいは取り外しをおこなおうとすると全体的なバランスが大きく崩れてしまうおそれがある。
そこで、本願発明では、機器(モジュール)の組み合わせに応じて、重量やトリムバランスを考慮し、バラストモジュールを必要な数だけ選択できるようにしている。
図1は本実施形態に係る水中航走体の構成要素を分解した状態を示す縦断面図、図2は本実施形態に係る水中航走体の要部を説明するための要部縦断面図、図3は本実施形態に係る水中航走体を水面付近に投入し、水中に沈降させて、水中航走体が航走を開始するまでを説明するための説明図、図4は本実施形態に係る水中航走体に搭載可能な各種モジュールの具体例を示す縦断面図、図5は本実施形態に係る水中航走体の一使用例を説明するための説明図、図6は本実施形態に係る水中航走体の一使用例を説明するための説明図、図7は本実施形態に係る水中航走体の構成要素を分解した状態を示す縦断面図である。
また、障害物探査センサー11bはパッシブ機能も有しており、例えば海中の発音体とのタイミングをとることで、位置関係(方位、距離等)を算出することができ、水中航走体10の誘導を行うことができる。
一方、バラストタンク12bとバラストタンク12bとは(すなわち、バラストタンク12b同士は)、バラストタンク12bに対して着脱可能に構成された移送管12eを介して接続されており、この移送管12eには、移送用ポンプ12fが接続されている。そして、移送用ポンプ12fを作動させることにより、一方(例えば、前方)のバラストタンク12b内に存する水を他方(例えば、後方)のバラストタンク12b内に移送したり、あるいは他方のバラストタンク12b内に存する水を一方のバラストタンク12b内に移送したりすることができるようになっている。
図2に示すように、航法装置13bは、その内部に収められた(収容された)慣性航法装置(ジャイロと加速度計)13d、対水速度計13eおよび対地速度計13fにより、水中航走時の自身の現在位置を算出(検出)するものである。また、航法装置13bにより算出された結果は、管制装置13cに伝送されるようになっている。
管制装置13cは、例えば、予め入力された航走経路情報や母船(図示せず)から順次送られてくる航走経路情報と、航法装置13bにより算出された自身の現在位置情報および/または地上の無線施設やGPS(Global Positioning System)衛星等からの電波を利用して得た自身の現在位置情報とを比較し、航走経路と自身の現在位置とのずれを検出するとともに、後述する推進器駆動用モータ15bを介して主プロペラ15eを制御したり、操舵翼制御装置15cを介して舵15fを制御して、そのずれを補正する機能を有する。
さらに、後述する情報収集モジュール21に海底地形を読み取るマルチビームエコーサウンダーなど測深センサーを搭載し、管制装置13cに予め記録してある海底地形の電子マップ情報と読み取りデータを照合することで、自己位置算出機能を有する。
推進器駆動用モータ15bには、ケーシング15aの後端部を貫通するプロペラシャフト15dの一端部(図1において右側の端部)が接続(連結)されており、プロペラシャフト15dの他端部(図1において左側の端部)には、主プロペラ15eが接続(連結)されている。そして、この主プロペラ15eは、推進器駆動用モータ15bにより正回転または逆回転させられるものであり、この主プロペラ15eが正回転または逆回転することによって、水中航走体10が前進または後進するようになっている。
舵15fは、断面視翼型を有する板状の部材であり、主プロペラ15eの後流側に設けられている。舵15fの配置をこのようにすることで、通常、水中航走体10が低速(もしくは停止した状態)で航走するときでも、操舵翼制御装置15cで舵15fの舵角を変えることで主プロペラ15eからの流れの方向を制御し、水中航走体10の姿勢を制御するためのベクトルやモーメントを発生することができる。そのため、水中航走体10は低速でも上下・左右、ローリング等の運動が自在となる。
そして、水中航走体10の沈降が止まったら、水中航走体10が所望の速度(例えば、1ノット)で前進するように主プロペラ15e(図1参照)を回転させ、水平舵として機能する舵15fの舵角を取らずに(すなわち、舵15fの舵角を0°に維持した状態で)、水中航走体10が一定の深度で水平方向に航走するように、移送用ポンプ12f(図2参照)を作動させて、他方(例えば、後方)のバラストタンク12b内に存する水を一方(例えば、前方)のバラストタンク12b内に移送する。
なお、図面の簡略化を図るため、図3には舵15fを2枚しか図示していないが、本発明ではそれぞれ90°ずらして計4枚配置している。
通信モジュール22は、ケーシング(耐圧容器)22aと、通信機器22bとを備えている。通信機器22bは、例えば、母船、航空機、通信衛星、地上および/または海底の無線施設等と情報のやり取りを行うことができるように構成されており、ケーシング21aの内部に収められて(収容されて)いる。
これにより、水中航走体10を小型化することができて、効率のよい航走が可能となる。
また、水中航走体10が小型化することにより、当該水中航走体10を母船上から水中(海中)に投入する(吊り降ろす)、あるいは水面17付近から母船上に揚収する(吊り上げる)クレーン等の機械装置を小型化することができ、また、航空機での運搬および航空機から水中に投入することができる
さらに、水中航走体10が小型化することにより、母船上または航空機内に搭載できる水中航走体10の機体数を増やすことができ、複数機の水中航走体10を同時に運用することができるようになり、情報収集効率を向上させることができる。
さらにまた、モジュール同士は、母船上あるいは航空機内もしくは地上で簡単かつ容易に着脱することができるように構成されているので、運用ニーズにあわせて、モジュールを臨機応変かつ迅速に積み換えることができる。
さらにまた、図5に示すように、バラストタンク12b内の水をすべて排出することにより、例えば、水面17付近の塩分濃度が極端に低いような場合でも、水中航走体10の一部(上部)を水面17よりも上方に、確実に露出させることができるので、水中航走体10を母船上に容易かつ迅速に回収することができる。
さらにまた、図6に示すように、水中航走体10の前部に搭載されたバラストタンク12b内の水をすべて排出し、水中航走体10の前部に搭載されたバラストタンク12b内に水18を充填することにより、水中航走体10を水中で直立状態にすることができる。
これにより、例えば、前面が閉塞されて、その外観がセンサーモジュール11のような形状を有する通信モジュール22が水中航走体10の最前部に搭載されているような場合には、通信機器22bの送受信(アンテナ)部(図示せず)を水面17よりも上方に位置させることができることとなるので、母船、航空機、通信衛星、地上および/または海底の無線施設等と情報のやり取りをより確実に、かつ、迅速に行うことができる。
本実施形態は、全体的に少し重く(もしくは少し軽く)なっているものの、トリムバランスまで調整する必要がない場合に好適であり、バラストモジュール12は、水中航走体40の重心付近に配置されている。そして、バラストモジュール12のバラストタンク12b内への注水量を加減することにより、水中航走体40の中性浮力状態(すなわち、水中航走体の密度と水の密度とが等しくなり、水中航走体が浮きも沈みもしない状態)を作り出すことができるようになっている。
本実施形態は、水中航走体50の中性浮力状態(すなわち、水中航走体の密度と水の密度とが等しくなり、水中航走体が浮きも沈みもしない状態)を作り出す1つのバラストモジュール12と、水中航走体50のトリムバランスを調整する2つのバラストモジュール12とを備えている。
本実施形態において、水中航走体50の中性浮力状態を作り出すバラストモジュール12は水中航走体50の前部に配置されており、水中航走体50のトリムバランスを調整するバラストモジュール12は水中航走体50の前部および後部に、それぞれ一つずつ配置されている。
その他の作用効果は、前述した実施形態のものと同じであるので、ここではその説明を省略する。
これにより、異なる種類の信号インターフェースC1および/または電力インターフェースC2を幾つも用意する必要がなく、部品点数を減少させることができて、製造コストの低減化を図ることができる。
また、情報収集モジュール21、通信モジュール22、サイドスラスタモジュール、管制・航法モジュール13、動力モジュール14の配列を並び替えることで、重量・トリムバランスの良い状態で接続することが可能である。
11 センサーモジュール
11a ケーシング(耐圧容器)
11b 障害物探査センサー(機器)
12 バラストモジュール
12a ケーシング(耐圧容器)
12b バラストタンク(機器)
12e 移送管
12f 移送用ポンプ
13 管制・航法モジュール
13a ケーシング(耐圧容器)
13b 航法装置(機器)
13c 管制装置(機器)
13d 慣性航法装置
13e 対水速度計
13f 対地速度計
14 動力モジュール
14a ケーシング(耐圧容器)
14b 動力源(機器)
15 推進・操舵モジュール
15a ケーシング(耐圧容器)
15b 推進器駆動用モータ(機器)
15c 操舵翼制御装置(機器)
15d プロペラシャフト
15e 主プロペラ
15f 舵
15g シュラウド
21 情報収集モジュール(ペイロードモジュール)
21a ケーシング(耐圧容器)
21b 情報収集センサー(機器)
22 通信モジュール
22a ケーシング(耐圧容器)
22b 通信機器(機器)
30 水中航走体
31 推進モジュール
31a ケーシング
31b 推進方向変更舵制御装置(機器)
40 水中航走体
50 水中航走体
C1 信号インターフェース
C2 電力インターフェース
Claims (6)
- 分解可能な複数の円筒形の耐圧容器を互いに結合して構成される水中航走体であって、
前記耐圧容器の内部には、それぞれ異なる機器が収められているとともに、各耐圧容器が、モジュール化されていることを特徴とする水中航走体。 - 分解可能な複数の円筒形の耐圧容器を互いに結合して構成される水中航走体であって、
前記耐圧容器の内部には、それぞれ異なる機器が収められているとともに、各耐圧容器が、各種センサーモジュール、各種通信モジュール、各種動力モジュール、サイドスラスタモジュール、各種ペイロードモジュールのいずれかとされ、これら各種モジュールが、運用ニーズに応じて適宜選択され、かつ、組み換えならびに前後配置交換可能とされていることを特徴とする水中航走体。 - 前記耐圧容器同士が、共用化された結合手段を介して結合され、前記機器同士が、共用化された信号インターフェースおよび/または電力インターフェースを介して接続されていることを特徴とする請求項1または2に記載の水中航走体。
- 前記耐圧容器の内部にバラストタンクを備えたバラストモジュールを配置できる構造とすることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の水中航走体。
- 前記バラストモジュールが、前部および後部にそれぞれ配置されているか、もしくは中央部近傍に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の水中航走体。
- 前記バラストタンク間が、移送用ポンプを備えた移送管を介して連通されていることを特徴とする請求項5に記載の水中航走体。
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