JP2009096163A - 印刷版の回収方法及びシステム並びにリサイクル方法、回収容器 - Google Patents

印刷版の回収方法及びシステム並びにリサイクル方法、回収容器 Download PDF

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Abstract

【課題】使用済みの印刷版を効率的かつ確実に回収する。
【解決手段】印刷版18にはICタグ18aが埋め込まれている。このICタグ18aに識別コードが付与される。使用済みの印刷版33は回収容器35により回収される。回収容器35には印刷版回収受付機40が取り付けられている。印刷版回収受付機40はICタグリーダを備える。このICタグリーダにより、使用済みの印刷版33の識別コードが読み取られる。この読み取った識別コードに基づいて、使用済みの印刷版33の支持体が、印刷版18の支持体として再利用可能であるか否かが判定される。再利用可能と判定された使用済みの印刷版33は、印刷版18の支持体のアルミニウム原料としてリサイクルするアルミニウム支持体リサイクル工場60aに送られる。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷版の回収方法及びシステム並びにリサイクル方法、回収容器に関する。
印刷版の支持体には、アルミニウムが広く使用されている。このアルミニウムの支持体には、粗面化処理、例えば、機械的粗面化処理、電気化学的粗面化処理、化学的粗面化処理、及びこれらを組み合わせた処理などによって、均一かつ緻密なくぼみ、いわゆるピットが多数形成されている。これにより、アルミニウムの支持体の上に形成される感光層との密着性を高めている。
均一かつ緻密なピットを形成するためには、印刷版の支持体のアルミニウム組成が高純度であることが必要である。そのため、支持体の原料として、アルミニウムの含有率が99.7質量%以上であるアルミニウム母合金が用いられる。しかしながら、このアルミニウム母合金は近年の原材料高騰化により価格が高く、印刷版のコストを上げる一つの要因となっていた。
そこで、印刷版の支持体の原料として、アルミニウム母合金と合わせて、使用済みの印刷版を用いることによって、低コストに印刷版を製造する方法が提案されている(特許文献1及び2参照)。また、支持体のアルミニウム組成が異なる2種類の使用済み印刷版を原料として用いる印刷版の製造方法が提案されている(特許文献3参照)。
さらに、市販のアルミ缶などの低純度のアルミニウムも印刷版の支持体の原料として用いることによって、より低コストに印刷版を製造する方法が提案されている(特許文献4参照)。
特許3420817号公報 特開2000−351060号公報 特開2002−225449号公報 特開2002−331767号公報
上述のように、使用済みの印刷版をその支持体の原料として用い、継続的に低コストで印刷版を製造するためには、その使用済みの印刷版を効率的かつ確実に回収するリサイクルシステムの構築が不可欠である。
しかしながら、現在のところ、アルミ缶などの低純度のアルミニウムをリサイクルするシステムは一般的ではあるものの、印刷版の支持体の原料となる高純度のアルミニウムをリサイクルするシステムは確立されていない。このため、高純度のアルミニウムであるにも関わらず、アルミ缶などと同じように低純度の扱いでリサイクルのために回収されており、使用済みの印刷版の有効利用が図られていなかった。
また、アルミニウムは各種分野に原材料として利用され且つその利用率は増加の一途をたどっている。このため、需要と供給のバランスが崩れて、近年アルミニウムの原材料価格が高騰している。したがって、アルミニウムが製品の大半を占める印刷版では、アルミニウムの原材料価格の変動の影響を受けやすい。このようなアルミニウムの原材料価格の高騰は、アルミニウムのリサイクル引取価格にも影響している。例えば、アルミニウムのリサイクル回収価格の変動を見ながら、使用済みの印刷版を処分するといったことも行われている。この場合には、使用済みの印刷版のリサイクル引取価格が安定しないため、使用済みの印刷版を印刷版の支持体の原料として継続的に回収することは困難である。
本発明は、使用済みの印刷版を効率的かつ確実に回収する印刷版の回収方法及びシステム並びにリサイクル方法、回収容器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の印刷版の回収方法は、アルミニウム製の支持体を用いた印刷版に識別情報を付与する識別情報付与工程と、使用済みの印刷版を回収するときに、前記使用済みの印刷版の識別情報に基づいて、前記使用済みの印刷版の支持体が、前記印刷版の支持体として再利用可能であるか否かを判定する再利用可否判定工程とを有することを特徴とする。前記識別情報を識別情報読取部により読み取る識別情報読取工程を有することが好ましい。
前記再利用可否判定工程は、識別情報記憶部、照合部、及び第1判定部を用いて前記再利用可否の判定を行い、前記識別情報記憶部は、前記印刷版に付与した識別情報を記憶し、前記照合部は、前記使用済みの印刷版から読み取った識別情報と前記識別情報記憶部の識別情報とを照合し、前記第1判定部は、前記照合部で両者が一致した場合に、前記使用済みの印刷版の支持体が前記印刷版の支持体として再利用可能であると判定し、前記識別情報記憶部の識別情報のいずれにも一致しない場合に、前記使用済みの印刷版の支持体が前記印刷版の支持体として再利用不能であると判定することが好ましい。
前記使用済みの印刷版の回収は、複数の使用済みの印刷版を回収梱包単位でまとめて行い、前記再利用可否判定工程は、前記識別情報記憶部、前記照合部、前記第1判定部、及び第2判定部を用いて前記回収梱包単位で再利用可否の判定を行い、前記第2判定部は、前記第1判定部の判定結果に基づき前記回収梱包単位におけるアルミニウム含有率を求め、このアルミニウム含有率が一定値以上である場合に前記回収梱包単位で再利用可能であると判定し、前記アルミニウム含有率が一定値未満である場合に前記回収梱包単位で再利用不能であると判定することが好ましい。
前記識別情報記憶部は、前記印刷版に付与した識別情報に加えて、この識別情報に対応する印刷版のアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量を記憶するとともに、前記識別情報が読み取れない印刷版に対するアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量を記憶し、
前記第2判定部は、前記使用済みの印刷版の回収ごとに、前記識別情報記憶部内の印刷版のアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量に基づいて、現時点における回収梱包単位でのアルミニウム含有率を算出することが好ましい。
前記第2判定部は、再利用可能枚数計数部、回収枚数計数部、アルミニウム含有率算出部を有し、前記再利用可能枚数計数部は、前記第1判定部によって再利用可能と判定された使用済みの印刷版の枚数を再利用可能枚数として計数し、前記回収枚数計数部は、使用済みの印刷版の回収枚数を計数し、前記アルミニウム含有率算出部は、前記回収枚数及び再利用可能枚数に基づいて、前記回収梱包単位での使用済みの印刷版のアルミニウム含有率を算出することが好ましい。
前記使用済みの印刷版の回収は、複数の使用済みの印刷版を回収梱包単位でまとめて行い、前記再利用可否判定工程は、前記識別情報記憶部、前記照合部、前記第1判定部、及び第3判定部を用いて前記回収梱包単位で再利用可否の判定を行い、前記第3判定部は、前記第1判定部の判定結果に基づき前記回収梱包単位における不純物含有率を求め、この不純物含有率が一定値未満である場合に前記回収梱包単位で再利用可能であると判定し、前記不純物含有率が一定値以上である場合に前記回収梱包単位で再利用不能であると判定することが好ましい。
前記回収梱包単位で使用済みの印刷版が再利用可能であると判定された場合に、前記回収梱包単位の使用済みの印刷版の引取価格を第1引取価格として決定し、前記回収梱包単位で使用済みの印刷版が再利用不能であると判定された場合に、前記回収梱包単位の使用済みの印刷版の引取価格を、前記第1引取価格よりも低額な第2引取価格として決定する引取価格決定工程を有することが好ましい。
印刷の管理、前記印刷版の管理、印刷に用いるインキの管理、及び印刷用紙などの被印刷体の管理を行うための識別情報を、前記印刷版に付与することが好ましい。ICタグを用いて識別情報を前記支持体に付与し、前記識別情報読取部をICタグリーダから構成し、前記ICタグリーダを用いて前記ICタグから前記識別情報を読み取ることが好ましい。
前記ICタグは、1回のみの情報の書込みが可能な第1記憶領域と、情報の書込みが可能な第2記憶領域とを有し、前記第1記憶領域には前記使用済みの印刷版の支持体が再利用可能であるか否かを判定するための前記識別情報が記憶され、前記第2記憶領域には印刷の管理、前記印刷版の管理、印刷に用いるインキの管理、及び印刷用紙などの被印刷体の管理を行うための前記識別情報が記憶されることが好ましい。
本発明の印刷版のリサイクル方法は、上記記載の本発明の印刷版の回収方法による印刷版の回収工程と、前記再利用可否判定工程で再利用可能と判定された使用済みの印刷版を、前記印刷版の支持体のアルミニウム原料としてリサイクルするリサイクル工程とを含むことを特徴とする。
前記リサイクル工程は、前記回収工程で回収された前記使用済みの印刷版を少なくとも回収梱包単位で溶解及び鋳造して再生インゴットを製造するインゴット製造工程と、前記再生インゴットの組成を分析する組成分析工程と、前記組成分析工程における組成分析が、前記印刷版の支持体の原料として再利用可能なアルミニウム含有率を満たしているか否かの合否判定をする組成判定工程とを有することが好ましい。
前記組成判定工程で合格と判定されたときに、前記第1引取価格を用いて引き取り、前記組成判定工程で不合格と判定されたときに、前記第1引取価格に代えて、前記第2引取価格を用いて引き取ることが好ましい。前記組成判定工程により合格と判定された使用済みの印刷版から製造される再生インゴットを用いて圧延し、前記印刷版の支持体を製造する圧延工程を有することが好ましい。
本発明の印刷版の回収システムは、アルミニウム製の支持体を用いた印刷版に識別情報を付与する識別情報付与ユニットと、使用済みの印刷版を回収するときに、前記使用済みの印刷版の識別情報に基づいて、前記使用済みの印刷版の支持体が、前記印刷版の支持体として再利用可能であるか否かを判定する再利用可否判定ユニットとを有することを特徴とする。
本発明は、アルミニウム製の支持体に識別情報が付与された印刷版を回収する印刷版の回収容器において、使用済みの印刷版が入れられる容器本体と、前記容器本体に取り付けられ、前記使用済みの印刷版の識別情報を読み取る識別情報読取ユニットと、前記識別情報読取ユニットにより読み取った識別情報に基づいて、前記使用済みの印刷版の支持体が、前記印刷版の支持体として再利用可能か否かを判定する再利用可否判定ユニットと、前記再利用可否判定ユニットによる判定結果を出力する出力ユニットとを有することを特徴とする。
前記再利用可否判定ユニットは、前記印刷版に付与されている識別情報を記憶する識別情報記憶部と、前記使用済みの印刷版から読み取った識別情報と前記識別情報記憶部の識別情報とを照合する照合部と、前記照合部で両者が一致した場合に、前記使用済みの印刷版の支持体が前記印刷版の支持体として再利用可能であると判定し、前記識別情報記憶部の識別情報のいずれにも一致しない場合に、前記使用済みの印刷版の支持体が前記印刷版の支持体として再利用不能であると判定する第1判定部とを有することが好ましい。
前記再利用可否判定ユニットは、前記第1判定部の判定結果に基づき前記回収梱包単位におけるアルミニウム含有率を求め、このアルミニウム含有率が一定値以上である場合に前記回収梱包単位で再利用可能であると判定し、前記アルミニウム含有率が一定値未満である場合に前記回収梱包単位で再利用不能であると判定する第2判定部を有することが好ましい。
前記識別情報記憶部は、前記印刷版に付与した識別情報に加えて、この識別情報に対応する印刷版のアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量を記憶するとともに、前記識別情報が読み取れない印刷版に対するアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量を記憶し、前記第2判定部は、前記使用済みの印刷版の回収ごとに、前記識別情報記憶部内の印刷版のアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量に基づいて、現時点における回収梱包単位でのアルミニウム含有率を算出することが好ましい。
前記第2判定部は、前記第1判定部によって再利用可能と判定された使用済みの印刷版の枚数を再利用可能枚数として計数する再利用可能枚数計数部と、使用済みの印刷版の回収枚数を計数する回収枚数計数部と、前記回収枚数及び再利用可能枚数に基づいて、前記回収容器単位での使用済みの印刷版のアルミニウム含有率を算出するアルミニウム含有率算出部と有することが好ましい。
前記再利用可否判定ユニットは、前記第1判定部の判定結果に基づき前記回収梱包単位における不純物含有率を求め、この不純物含有率が一定値未満である場合に前記回収梱包単位で再利用可能あると判定し、前記不純物含有率が一定値以上である場合に前記回収梱包単位で再利用不能であると判定する第3判定部を有することが好ましい。
前記回収梱包単位で使用済みの印刷版が再利用可能であると判定された場合に、前記回収梱包単位の使用済みの印刷版の引取価格を第1引取価格として決定し、前記回収梱包単位で使用済みの印刷版が再利用不能であると判定された場合に、前記回収梱包単位の使用済みの印刷版の引取価格を、前記第1引取価格よりも低額な第2引取価格として決定する引取価格決定ユニットを有することが好ましい。
前記識別情報はICタグを用いて前記支持体に付与されており、前記識別情報読取ユニットはICタグリーダを有することが好ましい。前記再利用可否判定ユニットによって再利用不能であると判定された場合に、アラームを発する警報器を有することが好ましい。
本発明によれば、使用済みの印刷版から識別情報を読み取って、この識別情報に基づいて、使用済みの印刷版の支持体が前記印刷版の支持体として再利用可能であるか否かを判定し、再利用可能と判定された使用済みの印刷版を、印刷版の支持体のアルミニウム原料としてリサイクルすることで、高純度のアルミニウムを有する使用済みの印刷版のみを確実に回収することができ、リサイクル効率を上げることができる。また、再利用可能な同一材質での回収、同等組成の印刷版への再生が可能となり、印刷版の支持体であるアルミニウム資源の有効利用を図ることができる。
また、使用済みの印刷版のアルミニウム含有率が回収梱包単位で一定値以上か否かを判定することにより、回収梱包単位での溶解が可能となり、再選別等の仕分け作業を不要として、効率よくリサイクルすることができる。
また、使用済みの印刷版の引取価格を、アルミニウム地金の価格変動によらず、再利用可能か否かの判定結果に応じて決めることで、適正な引取価格を設定することができるため、継続的に使用済みの印刷版を回収することができる。
図1に示すように、平版印刷版製造設備10では、アルミニウム合金からなるアルミニウム帯状体11に、表面化処理、陽極酸化処理を各処理工程12,13で施して平版印刷版用支持体14が構成される。この平版印刷版支持体14に対し、必要に応じて下塗層が塗布工程15で塗布されるとともに、感光層が塗布工程16で塗布される。その後に、ICタグ付与工程17が行われる。これにより、平版印刷版原版18(以下「印刷版」という)が構成される。その後に、印刷版18は所定枚数ごとに梱包されて製品パック19とされる。
ICタグ付与工程17では、印刷版18の面のうち感光層がない部分または印刷に利用されない感光層部分、例えば印刷版の端面や周縁面などに、ICタグ18aが接着シールにより貼り付けられる。ICタグ18aには、周知のように内蔵メモリに識別コードが記憶されている。識別コードの読み取りは、ICタグリーダ22を用いて電波や電磁波により行われる。本実施形態で用いるICタグ18aは小型化が図られており、ICタグリーダ22側からのアンテナにより非接触で電力が伝送されるタイプであり、電池を必要としない。
なお、ICタグ18aの印刷版18への付与は、シール添付や接着などに限らない。例えば、印刷版の端面に凹部を形成し、この凹部にICタグを埋め込んでもよい。また、ICタグが他品種、他メーカ等の他の印刷版に取り付けられることを防止するために、ICタグを一度印刷版に付与したら取り外せないようにすることが好ましい。また、仮に、印刷版からICタグが取り外された場合には、ICタグがICタグリーダにより読取不能となるようにすることが好ましい。また、ICタグ18aは、平版印刷版製造設備のICタグリーダ22及び後述する印刷設備に設置の印刷版回収受付機のICタグリーダ42以外のICタグリーダでは読み取りができないようにすることが好ましい。
出荷時には、ICタグリーダ22によって印刷版の識別コードが読み取られ、この識別コードと印刷版の仕様情報とが対応付けられて、製品管理サーバ24に記憶される。仕様情報としては、印刷版の品種、サイズ、一枚当たりの支持体のアルミニウム含有率、一枚当たりの不純物含有率、一枚当たりの総重量の他に、メーカー名、製品名、ロット番号などがある。なお、ICタグの記憶容量が大きい場合には、これらの仕様情報も識別コードとともに記憶してもよい。この場合には、埋め込み前にICタグ18a内に仕様情報を書き込んでもよく、またはICタグ18aを印刷版に埋め込んだ後に、ICタグ18aに仕様情報を書き込んでもよい。
また、予めICタグ18a内の識別コードが判っている場合には、新たにICタグ18aから識別コードを読み取ることなく、この識別コードと仕様情報とを対応させて、製品管理サーバ24に記憶してもよい。さらには、識別コードが記憶されていないICタグ18aを用いる場合には、平版印刷版支持体14に対してICタグ18aを付与する前に、または後に、識別コードをICタグライタにより書き込む。
製品管理サーバ24に記憶された識別コードとこれに対応する仕様情報とは、ネットワーク27を介して、識別コード記録サーバ28に書き込まれる。
製品パック19は必要に応じて販売業者を介して、あるいは印刷版のメーカーから直接に新聞社、出版社、印刷業者に納入される。例えば、印刷業者が有する印刷設備30では、印刷板18を用いて、画像露光・現像処理工程31を行い製版する。この製版を輪転機に取り付けて、印刷処理工程32を行う。印刷を終えた使用済みの印刷版33は、回収容器35に廃棄される。
回収容器35は、パレット36と、このパレット36の上に載せられる金網ボックス37とから構成されており、パレット36が底板を構成している。また、金網ボックス37はパレット36から着脱自在に取り付けられている。また、金網ボックス37には、使用済みの印刷版33の投入口37aが設けられている。また、投入口37aの近くには、印刷版回収受付機40が設けられている。
図2(A)に示すように、印刷版回収受付機40の内部には、投入検出部41、ICタグリーダ42、液晶ディスプレイ43、操作パネル44、アラーム45、プリンタ46、データ転送部47、これらと相互に接続するコントローラ50が設けられている。データ転送部47は、無線によってネットワーク27と接続している。また、図2(B)に示すように、印刷版回収受付機40の前面には、液晶ディスプレイ43、操作パネル44、アラーム45、プリント排出口46aが露呈している。
コントローラ50はROM51を備えており、このROM51には使用済みの印刷版33の投入枚数を計数する投入枚数計数処理、投入された使用済みの印刷版33が再利用可能か否かを判定する第1判定処理、再利用可能な使用済みの印刷版33の枚数を計数する再利用可能枚数計数処理、回収容器単位(回収梱包単位)で使用済みの印刷版33のアルミニウム含有率を算出するアルミニウム含有率算出処理、回収容器単位で使用済みの印刷版33の不純物含有率を算出する不純物含有率算出処理、一定量の印刷版が投入された後に、回収容器単位でアルミニウム含有率が基準値を超えているか否かを判定する第2判定処理、第2判定処理の後に、回収容器単位で不純物含有率が基準値未満であるか否かを判定し、その判定結果に基づいて回収容器単位で使用済みの印刷版が再利用可能であるか否かを判定する第3判定処理を行うプログラムが記憶されている。さらに、ROM51には、第2判定処理に続いて、回収容器単位での引取価格演算処理を行うプログラムが記憶されている。なお、使用済みの印刷版の不純物含有量を算出せずに、アルミニウム含有率のみで使用済みの印刷版が再利用可能か否かを判定してもよい。
以下、図3に示すフローチャートを参照しながら、使用済みの印刷版の回収方法について説明する。
投入検出部41は、使用済みの印刷版33が投入口37aから投入されたことを検出すると、投入検出信号をコントローラ50に送信する。コントローラ50内には投入枚数カウンタ52が設けられており、投入検出信号に基づき、使用済みの印刷版33の投入枚数を計数する。この投入枚数の値は液晶ディスプレイ43に表示される。ICタグリーダ42は、投入口37aを通過する使用済みの印刷版33のICタグから識別コードを読み取る。読み取った識別コードは、コントローラ50に送られる。
読み取った識別コードから、使用済みの印刷版33が印刷版18の支持体として再利用可能なものか否かを判定する。再利用が可能か否かは、読み取った識別コードが、コントローラ50内の識別コードテーブル53に記憶されている多数の識別コードのいずれかに一致しているか否かにより判定する。識別コードテーブル53内の識別コードに該当しているか否かは、照合部54における識別コードの照合により行われる。なお、識別コードテーブル53内の識別コードは、所定時間毎に、データ転送部47を介して、識別コード記録サーバ28内の識別コードと同期しており、常に最新のデータに更新されている。
読み取った識別コードが識別コードテーブル53内の識別コードのいずれかに一致している場合には、投入された使用済みの印刷版33が再利用可能とされる。この場合には、再利用可能枚数カウンタ55に「1」が加算され、カウントアップされる。この再利用可能枚数の値は、液晶ディスプレイ43に表示される。
また、読み取った識別コードを用いて、現時点における回収容器単位の使用済みの印刷版33のアルミニウム含有率及び不純物含有量が算出される。前記識別コードテーブル53には、各識別コードと、これに対応する印刷版18のアルミニウム含有率、印刷版の不純物含有率、及び1枚当たりの印刷版の総重量が記憶されている。印刷版18の不純物としては、支持体に含有されるCu、Si、Ti、Fe、Zn、Mnの合計6種類の不純物がある。なお、印刷版の不純物として上記6種類の不純物を挙げたが、不純物の種類及び数はそれらに限る必要はない。また、印刷版の不純物含有率は、使用済みの印刷版に付着した塗布物やインクなどに含まれる金属、例えばシアンインクに含まれる銅などに影響されるが、本実施形態では、それら塗布物等の金属の影響を考慮しない。
また、識別コードを読み取ることができない使用済みの印刷版(以下「読取不可の使用済みの印刷版」という)が回収容器35に投入されたときのために、読取不可の使用済みの印刷版をアルミ缶などの低純度のアルミ製品とし、識別コードテーブル53に、その低純度のアルミ製品の平均アルミニウム含有率、不純物含有率、及び平均的な印刷版の1枚当たりの総重量を記憶している。
識別コードテーブル53から、読み取った識別コードに対応するアルミニウム含有率及び総重量を特定し、これらを互いに乗じることにより使用済みの印刷版のアルミニウム含有量を求める。また、識別コードテーブル53から、読み取った識別コードに対応する不純物含有率及び総重量を特定し、これらを互いに乗じることにより使用済みの印刷版の不純物含有量を求める。
識別コードが読み取れなかった場合には、識別コードテーブル53に記憶された低純度のアルミ製品のアルミニウム含有率に、同じく識別コードテーブル53に記憶された平均的な印刷版の1枚当たりの総重量を乗じることにより、読取不可の使用済みの印刷版のアルミニウム含有量を求める。また、識別コードテーブル53に記憶された低純度のアルミ製品の不純物含有率に、同じく識別コードテーブル53に記憶された平均的な印刷版の1枚当たりの総重量を乗じることにより、読取不可の使用済みの印刷版の不純物含有量を求める。
求められたアルミニウム含有量、不純物含有量、及び総重量は積算部56においてそれぞれ積算され、これら積算値が現時点における回収容器単位のアルミニウム含有量、不純物含有量、及び総重量となる。そして、現時点のアルミニウム含有量の積算値を現時点の総重量で除することにより、現時点での回収容器単位のアルミニウム含有率が求められる。また、現時点の不純物含有量の積算値を現時点の総重量で除することにより、現時点での回収容器単位の不純物含有率が求められる。この回収容器単位のアルミニウム含有率及び不純物含有率は、液晶ディスプレイ43に表示される。
コントローラ52は、総投入枚数が受け入れ許容枚数に達した時点で、アラーム45を発し、オペレータに回収容器35が満杯になったことを知らせる。そして、この時点において、回収容器単位のアルミニウム含有率が一定値以上であり、且つ、回収容器単位の不純物含有率の全てが基準値未満である場合には、回収容器単位で使用済みの印刷版33が再利用可能であると判定される。不純物含有率の基準値は、例えば、Cuが0.08%以下、Siが0.185%以下、Tiが0.08%以下、Feが0.7%以下、Znが0.05%以下、Mnが0.05%以下である。また、再利用可能と判定されると、回収容器単位の使用済みの印刷版33の引取価格が、第1引取価格と決定される。この第1引取価格は、一般的なアルミ缶などの引取価格よりも高い価格に設定されている。
一方、回収容器単位のアルミニウム含有率が一定値未満であり、又は、回収容器単位の不純物含有率のうち一つでも基準値を超えている場合には、回収容器単位で使用済みの印刷版33が再利用不能であると判定され、回収容器単位の使用済みの印刷版33の引取価格が、第1引取価格よりも低額な第2引取価格と決定される。
引取価格が決定すると、データ転送部47を介して、パレット識別コード、総投入枚数、再利用可能枚数、アルミニウム含有率、再利用判定結果、引取価格を含む回収データが取引管理サーバ58に書き込まれる。また、回収データの内容がプリントされたラベルが、プリント排出口46aから排出される。そして、オペレータは、金網ボックス37を外し、金属バンド等を用いて使用済みの印刷版33とパレット36とを結束する。このパレット36に上記ラベルを貼り付けて、リサイクル設備60に送る。
図1に示すように、リサイクル設備60では、まず、使用済みの印刷版33の受け入れ検査工程61が行われる。この受け入れ検査工程61では、「再利用可能」のラベルがパレット36に張り付けられている場合には、使用済みの印刷版33は印刷版18の支持体のアルミニウム原料として再利用するアルミニウム支持体リサイクル工場60aに送られ、「再利用不能」のラベルがパレット36に貼り付けられている場合やラベルが貼りつけられていない場合には、使用済みの印刷版33は一般の低純度アルミニウムリサイクル工場60bに送られる。
アルミニウム支持体リサイクル工場60aでは、まず、使用済みの印刷版33のインゴット化工程62が行われる。使用済みの印刷版33が溶解炉(図示省略)に回収容器単位で溶解された後に、その溶解したものを鋳造することにより再生インゴット63が製造される。
製造された再生インゴット63のうちのいくつかは抜き打ちされ、発光分析器などの組成分析装置(図示省略)により組成分析工程64が行われる。組成分析工程64では、抜き打ちした再生インゴット63のアルミニウム含有率が測定される。測定した結果、再生インゴット63のアルミニウム含有率が、印刷版18の支持体の原料として再利用可能な含有率である場合には、製造した再生インゴット63がアルミ圧延工程65に送られる。また、取引管理サーバ58に記録された第1引取価格に相当する金額が、使用済みの印刷版33の対価として印刷業者に支払われる。
一方、再生インゴット63のアルミニウム含有率が印刷版18の支持体の原料として再利用不能である含有率である場合には、製造した再生インゴット63を一般の低純度のアルミニウムリサイクル工場60bに送る。また、取引管理サーバ58に記録された第1引取価格に代えて第2引取価格に相当する金額が、使用済みの印刷版33の対価として顧客に支払われる。
アルミ圧延工程65では、再生インゴット63に、アルミニウム含有率が99.7質量%以上の高純度アルミニウム66を加えたものを溶解して、圧延が容易なスラブを鋳造する。そして、このスラブを圧延して、印刷版18の支持体となるアルミニウム帯状体11を製造する。このアルミニウム帯状体11は、平版印刷版製造設備10に送られ、印刷版18の支持体としてリサイクルされる。なお、アルミ圧延工程では、高純度アルミニウムを加えずに、再生インゴットのみを溶解してスラブを鋳造してもよい。
なお、本実施形態では、識別コードを記憶したICタグを印刷版に付与し、回収した使用済みの印刷版から識別コードをICタグリーダにより読み取ったが、これに限る必要はない。
例えば、識別コードを電子データとしてICタグなどに記憶させる代わりに、目に見える形で識別コードを印刷版に直接的に付与してもよい。例えば、識別コードとしてバーコードを印刷版に付与してもよい。この場合には、回収した使用済みの印刷版から、バーコードをバーコードリーダにより読み取る。また、製造者名、製造者のロゴマーク、製造日、品種などの文字や図形(以下「識別文字等」という)を印刷版に付与してもよい。識別文字等を読み取る方法としては、使用済みの印刷版に付された識別文字等をカメラ等の撮像装置により撮像し、この撮像で得られた画像に対してパターン認識等の画像処理を施し、この画像処理の処理結果に基づき識別文字等を読み取る。
上述したバーコードや識別文字などを印刷版に付与する箇所としては、印刷版の両面に感光層が塗布されている場合には感光層以外の部分または印刷に利用されない感光層部分、例えば端面や周縁面など、また、印刷版の片面のみに感光層が塗布されている場合には感光層が塗布されていない裏面などが好ましい。また、バーコードや識別文字等を印刷版に付与する際には、それら識別文字等を一度印刷版に付与したら二度と抹消できないようにすることが好ましい。
バーコードや識別文字等を付与する方式としては、例えば、レーザーマーカにより付与するレーザマーカ方式、インクジェットプリンタの印字により付与するインクジェット方式、CE(Chemical Electric)処理やエッジングにより付与するエッチング方式などがある。その他に、ドットプリント方式、肉眼で見ることができないマイクロ文字を切欠等の刻印や磨耗痕により付与する刻印方式、油性インキを用いたスタンプによる付与するスタンプ方式がある。
インクジェット方式では、インクジェットプリンタによりバーコードや識別文字等を印刷した後に、その印刷部分の上に、金属酸化物と有機高分子化合物と可塑剤とを含む被覆層を形成することが好ましい。これにより、印刷部分が消えにくくなる。また、エッチング方式では、バーコードや識別文字等の形状に合わせて形成された貫通孔を有する絶縁性のマスキング版を印刷版に取り付け、この状態でエッチングを行うことが好ましい。このエッチング方式により、1点あたりの深さが10μm以下、その直径が50μm以下となるように識別文字等を付与することが好ましい。また、油性インキを用いたスタンプ方式では、プレートクリーナや現像処理後に、バーコードや識別文字等を付与することが好ましい。
なお、本実施形態では、感光層塗布後であって製品パックの梱包前にICタグを付与したが、これに限る必要はなく、表面処理時にICタグや上記バーコード及び識別文字等を付与してもよく、アルミニウム帯状体を所定のサイズに切断した後にICタグ等を付与してもよい。
本実施形態では、ICタグを製品出荷時に付すようにしたが、識別コードを記憶したICタグ付きラベルシートや識別文字等が印刷されたラベルシートを製品パックと一緒に出荷し、印刷設備で廃棄するときには使用済みの印刷版それぞれに対して出荷時添付のラベルシートを添付して、同種同士の使用済みの印刷版を一緒にして廃棄処理してもよい。
本実施形態では、ICタグを印刷版に一枚一枚付与したが、出荷時に印刷版を梱包した製品パック単位で、上記ICタグ付きラベルシートや識別文字等が印刷されたラベルシートを付与してもよい。
本実施形態では、印刷版を製造する平版印刷版製造設備でICタグを印刷版に付与したが、印刷版の出荷先の印刷設備でICタグや識別文字等を付与してもよい。この場合には、印刷設備で印刷版にICタグ付きラベルシートやバーコード及び識別文字等が印刷されたラベルシートを付与する他に、製版装置で識別コードや識別文字等を印刷版に焼き付けたりする。この場合、製版装置においても同様に、上述のレーザマーカ方式、インクジェット方式、エッチング方式、ドットプリント方式、刻印方式、スタンプ方式などによりバーコードや識別文字等を付与する。
本実施形態では、印刷版に付与した識別コードを、使用済みの印刷版が再利用可能か否かの判定に用いたが、識別コードの用途をこれに限る必要はない。例えば、繰り返し利用可能な印刷版を印刷設備で使用する場合には、印刷版の識別コードから印刷版の経時劣化状態を特定できる印刷版管理装置を設け、その印刷版の識別コード及び印刷版管理装置により印刷版を管理、例えば、印刷版の交換時期等を把握してもよい。
また、印刷設備において、デジタルの画像データに基づき直接的に印刷版に画像形成をするCTP(Computer To Plate)製版装置が使用される場合には、平版印刷版製造設備で識別コードを印刷版に付与する代わりに、CTP製版装置で画像形成と同時に識別コードを付与する。そして、印刷機で印刷版から識別コードを読み出し、その読み出した識別コードに基づいて印刷の管理を行ってもよい。
また、文書名、版名などの印刷版管理情報、インキメーカ、インキ特性、色、量などのインキ管理情報、表面処理、印刷枚数、印刷用紙のサイズ及び厚さなどの被印刷体管理情報などを印刷版のICタグに記憶させ、印刷設備でそれら管理情報に基づいて、印刷版の管理、インキの管理、被印刷体の管理を行ってもよい。
本実施形態では、ICタグに識別コードのみを記憶させたが、ICタグには識別コード以外の情報を記憶してもよい。この場合には、ICタグの記憶領域を、1回のみの情報の書込みが可能な第1記憶領域と、1回または複数回の情報の書込みが可能な第2記憶領域とから構成し、第1記憶領域には識別コードや仕様情報などの印刷版の固有情報を記憶し、第2記憶領域には前述した印刷設備での印刷に関する情報、すなわち、印刷版の経時劣化状態に関する情報、CTP製版装置の画像形成に関する情報、印刷版管理情報、インキ管理情報、及び被印刷体管理情報を記憶する。
第1記憶領域については、複数回の書込みを禁止することで、印刷版の出荷から使用済みの印刷版の回収までの間に、識別コードや仕様情報が改変されることが防止される。これにより、使用済みの印刷版の再利用可否の判定を確実に行うことができる。また、第1記憶領域の他に、印刷版の管理などに利用できる第2記憶領域を設けることで、ICタグの用途を使用済みの印刷版の再利用可否判定以外にも広げることができる。
本実施形態では、印刷設備に回収容器を設置し、この回収容器に取り付けた印刷版回収受付機により、投入された使用済みの印刷版が支持体の原料として再利用可能か否かを判定したが、リサイクル設備で使用済みの印刷版が再利用可能か否かを判定してもよい。
本実施形態では、ICタグリーダで読み取った識別コードに基づいて使用済みの印刷版が再利用可能か否かを判定したが、これに限る必要はなく、識別コードから使用済みの印刷版の品種、メーカなどを特定し、その特定した品種ごと、メーカごとに使用済みの印刷版を分別してもよい。
本実施形態では、印刷版ごとに異なる識別コードを付与したが、これに限る必要はなく、最終的に使用済みの印刷版の支持体のアルミニウム含有率を特定することができるものであればよい。例えば、識別コードとして、同一ロット単位で付される製品IDの他に、アルミニウム支持体の品種が識別可能なものでもよい。また、アルミニウム市況価格に反映させて引取価格を決定する場合には、印刷版製造日などが識別可能な情報を付与してもよい。
本実施形態では、ICタグにより読み取った識別情報に基づいて再利用可否の判定を行ったが、これに限る必要はない。例えば、印刷版の販売の際に、リサイクル券を発行し、使用済みの印刷版にこのリサイクル券を添付して回収してもよい。この場合には、リサイクル券の有無によって再利用可能か否かを判断することができる。また、リサイクル券は回収容器単位ごとに一緒に添付する他に、使用済みの個々の印刷版に直接リサイクル券を張り付けるようにしてもよい。
本実施形態では、パレットと金網ボックスを組み合わせた回収容器を用いて、使用済みの印刷版を回収したが、これに限る必要はなく、パレットのみ又は金網ボックスのみで回収してもよい。また、大量の使用済みの印刷版を回収する際には、コンテナなどの容量の大きい回収容器を用いてもよい。また、使用済みの印刷版を再利用するための分別表を顧客に配布し、この分別表に従って、顧客側で使用済みの印刷版の分別を行ってもよい。この分別表には、印刷版の品種と再利用のための区分との関係が記載されている。また、印刷版の品種や支持体のアルミニウム組成ごとに区別された複数の回収容器を顧客に貸し出し、この回収容器によって使用済みの印刷版を品種等ごとに分別を行ってもよい。
本実施形態では、使用済みの印刷版のアルミニウム量積算値と総重量とに基づいて、回収容器単位でアルミニウム含有率を求めたが、これに限る必要はない。例えば、回収枚数、再利用可能枚数に基づいて回収率を算出し、この回収率に応じて回収容器単位のアルミニウム含有率を求めてもよい。また、識別コードテーブルには、アルミニウム含有率の代わりにアルミニウム量と、印刷版の総重量とを記憶しておき、使用済みの印刷版の投入ごとにそれらを積算することにより、回収容器単位でアルミニウム含有率を求めてもよい。
本実施形態では、再利用可能な使用済みの印刷版の引取価格として、アルミニウム原価価格の変動によらない第1価格を用いたが、より具体的な価格でもよい。例えば、印刷版の初回販売日における印刷版の支持体価格や、顧客との合意により決めた価格などを引取価格としてもよい。
また、印刷版の販売時に、印刷版の品種や販売枚数などに応じたポイントを顧客に提示し、使用済みの印刷版の引取時に、そのポイントに基づいて引取価格を決めてもよい。このように、引取価格の目安となるポイントを販売時に提示することによって、使用済みの印刷版の回収の促進を図ることができる。
また、回収容器にICタグを設け、印刷版の販売時に、印刷版の品種や販売枚数などの販売情報を、その回収容器のICタグに記憶させる。その上で、印刷版の回収時に、回収容器のICタグ内の販売情報と、回収容器内の使用済みの印刷版についての情報とを照合し、その照合結果に基づいて引取価格を算出してもよい。
本実施形態では、識別コードが一致しない場合や読み取れない場合に、回収容器に投入された使用済みの印刷版が再利用不能であると判定したが、これに限る必要はない。例えば、使用済みの印刷版のアルミニウム組成が不明確な場合や、そのアルミニウム組成が再利用できないものである場合や、顧客の使用、保管条件で、混入を避けるべき異物が付着している場合に、再利用不能であると判定してもよい。
本実施形態では、回収容器単位のアルミニウム含有率が一定値以上であり、且つ、回収容器単位の不純物含有率の全てが基準値未満である場合に、回収容器単位で使用済みの印刷版を再利用可能であると判定したが、それらアルミニウム含有率の条件及び不純物含有率の条件のうちどちらか一方の条件を満たす場合に、回収容器単位で再利用可能と判定してもよい。
本実施形態では、回収容器中で複数の不純物含有率のうち一つでも基準値が超えた場合に回収容器単位で再利用不能としたが、これに限る必要はない。例えば、複数の不純物含有率うち一つが基準値を超えた場合には、再利用不能の判定ではなく、リサイクル設備でインゴット化可能の判定をする。そして、リサイクル設備で、そのインゴット化可能と判定された使用済みの印刷版をインゴット化して、不純物含有インゴットを製造する。そして、再利用可能の再生インゴットと不純物含有インゴットとを組み合わせてインゴット化し、組合せインゴットを製造する。このインゴット化を1回又は複数回繰り返すことにより、不純物含有インゴットで基準値を超えていた不純物含有率を低下させ、基準値内に抑えることができる。このように再生インゴットを用いて組合せインゴットを製造することで、不純物含有インゴットを有効利用することができる。
本実施形態では、識別コードを読み取ることができない使用済みの印刷版をアルミ缶などの低純度のアルミ製品として扱い、回収容器単位でのアルミニウム含有率及び不純物含有率の算出に際して、その低純度のアルミ製品の平均アルミニウム含有率、不純物含有率、及び平均的な印刷版の1枚当たりの総重量を用いたが、これに限る必要はない。例えば、識別コードを読み取ることができない使用済みの印刷版は、回収容器から取り除いておく。その上で、その取り除いた使用済みの印刷版のアルミニウム含有率、不純物含有率を組成分析装置等により測定する。そして、その測定結果を回収容器単位でのアルミニウム含有率及び不純物含有率の算出に反映させてもよい。また、品種、組成、純度、メーカ等が異なる使用済みの印刷版をリサイクルする場合にも、識別コードを読み取ることができない使用済みの印刷版は、回収容器から取り除いておく。その上で、取り除いた使用済みの印刷版の品種、組成、純度、メーカ等を確実に特定することが好ましい。
また、再利用不能な使用済みの印刷版の引取価格として、アルミ缶などの低純度のアルミニウム引取価格と同等の第2価格を用いたが、再溶解する際の溶解歩留まり、輸送費、異物除去費などを考慮し、その考慮した額を第2価格から減額してもよい。
本実施形態では、使用済みの印刷版を予め設定された引取価格で引き取ったが、これに限る必要はなく、アルミニウムの市場状況、過去の取引状況、顧客との契約関係、使用済みの印刷版の回収歩留まり、受け入れ検査の歩留まりなどに応じて、引取価格を適宜変化させてもよい。このように引取価格を変化させる場合には、本実施形態の識別コード記録サーバ及び取引管理サーバに加えて、アルミニウム原価価格、印刷版の価格、印刷版の支持体価格、顧客との過去の取引データ等を記録したサーバを設け、これらサーバ間で各種情報を連係しながら、使用済みの印刷版の引取価格を算出することが好ましい。
本実施形態では、使用済みの印刷版の引取毎に引取価格を決定したが、複数回引き取りを行った上で引取価格を決定してもよい。また、印刷版を販売する際に、その販売価格から前回の引取価格を差し引いた額を実質請求額として、顧客に要求してもよい。この実質請求額には、印刷設備からリサイクル設備までの運送費(顧客が負担する部分を除く)、保管料、インキ除去費、再利用可否検査費、溶解鋳造費などの再利用処理費用を加えることが好ましい。ここで、実質請求額に再利用処理費用を加えた額が印刷版の支持体の原価以上とならないように、引取価格を調整することが好ましい。なお、取引毎の実質請求額を安定化させるために、印刷版の販売枚数と使用済みの引取枚数は同等であることが好ましい。また、使用済みの印刷版の引取りの際には、その引取対象となる使用済みの印刷版が過去に販売した印刷版であることを確認することが好ましい。
本実施形態では、印刷版を出荷する設備と使用済みの印刷版を回収する設備とを別々の箇所に設けたが、同一箇所としてもよい。この場合には、出荷時の運搬車の帰り便で、使用済みの印刷版を回収することにより、運搬車から排出される炭酸ガスの量を抑制することができる。
本実施形態では、全ての使用済みの印刷版を受け入れて、アルミニウム含有率などを求め、回収容器単位で再利用可能か否かを判定したが、これに限られない。例えば、使用済みの印刷版を挿入する際に、まずICタグから識別コードを読み取って、再利用可能か否かを判定する。その際、ICタグが無い印刷版や識別コードが読み取り不能な印刷版が挿入された場合にはアラームを発して、投入を禁止するようにしてもよい。この場合には、挿入を止めて投入口から使用済みの印刷版を引き出して、別な回収容器に投入する。このように、投入段階で再利用可能か否かを判定して選別することで、再利用可能な使用済みの印刷版のみを回収することができるため、回収容器が満杯になったときの再利用可否の判定や、インゴットの抜き打ち検査などを不要とすることができる。
本実施形態では、回収容器の投入口近くに印刷版回収受付機を設けたが、これに代えて、ハンディタイプの印刷版回収受付機としてもよい。この場合には、回収容器に使用済みの印刷版を投入する前に、ハンディタイプの受付機により識別コードを読み取って、再利用可能か否かを判定する。
本実施形態では、印刷版を販売した後に、これをリサイクル品として回収するシステムについて説明したが、これに代えて、印刷版の支持体をレンタル品として扱い、印刷版の使用権のみをユーザーに有償で提供する場合にも、本発明の適用が可能である。この場合にも、印刷版に識別コードを付与して、この識別コードに基づき印刷版の支持体として再利用可能か否かを判定し、回収容器単位で回収する。
平版印刷版製造設備、印刷設備、及びリサイクル設備を示す概略図である。 (A)は印刷版回収受付機の内部を示す概略図であり、(B)は印刷版回収受付機の前面を示す正面図である。 使用済みの印刷版を回収する方法を示すフローチャートである。
符号の説明
10 平版印刷版製造設備
17 ICタグ埋め込み
18 印刷版
18a ICタグ
30 印刷設備
33 使用済みの印刷版
41 投入検出部
42 ICタグリーダ
45 アラーム
50 コントローラ
51 ROM
52 投入枚数カウンタ
53 識別コードテーブル
54 照合部
55 再利用可能枚数カウンタ
56 積算部
60 リサイクル設備
60a アルミニウム支持体リサイクル工場
60b 低純度アルミニウムリサイクル工場
63 再生インゴット
64 組成分析

Claims (23)

  1. アルミニウム製の支持体を用いた印刷版に識別情報を付与する識別情報付与工程と、
    使用済みの印刷版を回収するときに、前記使用済みの印刷版の識別情報に基づいて、前記使用済みの印刷版の支持体が、前記印刷版の支持体として再利用可能であるか否かを判定する再利用可否判定工程とを有することを特徴とする印刷版の回収方法。
  2. 前記識別情報を識別情報読取部により読み取る識別情報読取工程を有することを特徴とする請求項1記載の印刷版の回収方法。
  3. 前記再利用可否判定工程は、識別情報記憶部、照合部、及び第1判定部を用いて前記再利用可否の判定を行い、
    前記識別情報記憶部は、前記印刷版に付与した識別情報を記憶し、
    前記照合部は、前記使用済みの印刷版から読み取った識別情報と前記識別情報記憶部の識別情報とを照合し、
    前記第1判定部は、前記照合部で両者が一致した場合に、前記使用済みの印刷版の支持体が前記印刷版の支持体として再利用可能であると判定し、前記識別情報記憶部の識別情報のいずれにも一致しない場合に、前記使用済みの印刷版の支持体が前記印刷版の支持体として再利用不能であると判定することを特徴とする請求項1または2記載の印刷版の回収方法。
  4. 前記使用済みの印刷版の回収は、複数の使用済みの印刷版を回収梱包単位でまとめて行い、
    前記再利用可否判定工程は、前記識別情報記憶部、前記照合部、前記第1判定部、及び第2判定部を用いて前記回収梱包単位で再利用可否の判定を行い、
    前記第2判定部は、前記第1判定部の判定結果に基づき前記回収梱包単位におけるアルミニウム含有率を求め、このアルミニウム含有率が一定値以上である場合に前記回収梱包単位で再利用可能であると判定し、前記アルミニウム含有率が一定値未満である場合に前記回収梱包単位で再利用不能であると判定することを特徴とする請求項3記載の印刷版の回収方法。
  5. 前記識別情報記憶部は、前記印刷版に付与した識別情報に加えて、この識別情報に対応する印刷版のアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量を記憶するとともに、前記識別情報が読み取れない印刷版に対するアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量を記憶し、
    前記第2判定部は、前記使用済みの印刷版の回収ごとに、前記識別情報記憶部内の印刷版のアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量に基づいて、現時点における回収梱包単位でのアルミニウム含有率を算出することを特徴とする請求項4記載の印刷版の回収方法。
  6. 前記第2判定部は、再利用可能枚数計数部、回収枚数計数部、アルミニウム含有率算出部を有し、
    前記再利用可能枚数計数部は、前記第1判定部によって再利用可能と判定された使用済みの印刷版の枚数を再利用可能枚数として計数し、
    前記回収枚数計数部は、使用済みの印刷版の回収枚数を計数し、
    前記アルミニウム含有率算出部は、前記回収枚数及び再利用可能枚数に基づいて、前記回収梱包単位での使用済みの印刷版のアルミニウム含有率を算出することを特徴とする請求項4または5記載の印刷版の回収方法。
  7. 前記使用済みの印刷版の回収は、複数の使用済みの印刷版を回収梱包単位でまとめて行い、
    前記再利用可否判定工程は、前記識別情報記憶部、前記照合部、前記第1判定部、及び第3判定部を用いて前記回収梱包単位で再利用可否の判定を行い、
    前記第3判定部は、前記第1判定部の判定結果に基づき前記回収梱包単位における不純物含有率を求め、この不純物含有率が一定値未満である場合に前記回収梱包単位で再利用可能であると判定し、前記不純物含有率が一定値以上である場合に前記回収梱包単位で再利用不能であると判定することを特徴とする請求項3ないし6いずれか1項記載の印刷版の回収方法。
  8. 前記回収梱包単位で使用済みの印刷版が再利用可能であると判定された場合に、前記回収梱包単位の使用済みの印刷版の引取価格を第1引取価格として決定し、
    前記回収梱包単位で使用済みの印刷版が再利用不能であると判定された場合に、前記回収梱包単位の使用済みの印刷版の引取価格を、前記第1引取価格よりも低額な第2引取価格として決定する引取価格決定工程を有することを特徴とする請求項4ないし7いずれか1項記載の印刷版の回収方法。
  9. 印刷の管理、前記印刷版の管理、印刷に用いるインキの管理、及び印刷用紙などの被印刷体の管理を行うための識別情報を、前記印刷版に付与することを特徴とする請求項1ないし8いずれか1項記載の印刷版の回収方法。
  10. ICタグを用いて識別情報を前記支持体に付与し、前記識別情報読取部をICタグリーダから構成し、前記ICタグリーダを用いて前記ICタグから前記識別情報を読み取ることを特徴とする請求項2ないし9いずれか1項記載の印刷版の回収方法。
  11. 前記ICタグは、1回のみの情報の書込みが可能な第1記憶領域と、情報の書込みが可能な第2記憶領域とを有し、
    前記第1記憶領域には前記使用済みの印刷版の支持体が再利用可能であるか否かを判定するための前記識別情報が記憶され、前記第2記憶領域には印刷の管理、前記印刷版の管理、印刷に用いるインキの管理、及び印刷用紙などの被印刷体の管理を行うための前記識別情報が記憶されることを特徴とする請求項10記載の印刷版の回収方法。
  12. 請求項1ないし11いずれか1項記載の印刷版の回収方法による印刷版の回収工程と、
    前記再利用可否判定工程で再利用可能と判定された使用済みの印刷版を、前記印刷版の支持体のアルミニウム原料としてリサイクルするリサイクル工程とを含むことを特徴とする印刷版のリサイクル方法。
  13. 前記リサイクル工程は、
    前記回収工程で回収された前記使用済みの印刷版を少なくとも回収梱包単位で溶解及び鋳造して再生インゴットを製造するインゴット製造工程と、
    前記再生インゴットの組成を分析する組成分析工程と、
    前記組成分析工程における組成分析が、前記印刷版の支持体の原料として再利用可能なアルミニウム含有率を満たしているか否かの合否判定をする組成判定工程とを有することを特徴とする請求項12記載の印刷版のリサイクル方法。
  14. 前記組成判定工程で合格と判定されたときに、前記第1引取価格を用いて引き取り、
    前記組成判定工程で不合格と判定されたときに、前記第1引取価格に代えて、前記第2引取価格を用いて引き取ることを特徴とする請求項13記載の印刷版のリサイクル方法。
  15. 前記組成判定工程により合格と判定された使用済みの印刷版から製造される再生インゴットを用いて圧延し、前記印刷版の支持体を製造する圧延工程を有することを特徴とする請求項13または14記載の印刷版のリサイクル方法。
  16. アルミニウム製の支持体を用いた印刷版に識別情報を付与する識別情報付与ユニットと、
    使用済みの印刷版を回収するときに、前記使用済みの印刷版の識別情報に基づいて、前記使用済みの印刷版の支持体が、前記印刷版の支持体として再利用可能であるか否かを判定する再利用可否判定ユニットとを有することを特徴とする印刷版の回収システム。
  17. アルミニウム製の支持体に識別情報が付与された印刷版を回収する印刷版の回収容器において、
    使用済みの印刷版が入れられる容器本体と、
    前記容器本体に取り付けられ、前記使用済みの印刷版の識別情報を読み取る識別情報読取ユニットと、
    前記識別情報読取ユニットにより読み取った識別情報に基づいて、前記使用済みの印刷版の支持体が、前記印刷版の支持体として再利用可能か否かを判定する再利用可否判定ユニットと、
    前記再利用可否判定ユニットによる判定結果を出力する出力ユニットとを有することを特徴とする印刷版の回収容器。
  18. 前記再利用可否判定ユニットは、
    前記印刷版に付与されている識別情報を記憶する識別情報記憶部と、
    前記使用済みの印刷版から読み取った識別情報と前記識別情報記憶部の識別情報とを照合する照合部と、
    前記照合部で両者が一致した場合に、前記使用済みの印刷版の支持体が前記印刷版の支持体として再利用可能であると判定し、前記識別情報記憶部の識別情報のいずれにも一致しない場合に、前記使用済みの印刷版の支持体が前記印刷版の支持体として再利用不能であると判定する第1判定部とを有することを特徴とする請求項17記載の印刷版の回収容器。
  19. 前記再利用可否判定ユニットは、
    前記第1判定部の判定結果に基づき前記回収梱包単位におけるアルミニウム含有率を求め、このアルミニウム含有率が一定値以上である場合に前記回収梱包単位で再利用可能であると判定し、前記アルミニウム含有率が一定値未満である場合に前記回収梱包単位で再利用不能であると判定する第2判定部を有することを特徴とする請求項18記載の印刷版の回収容器。
  20. 前記識別情報記憶部は、前記印刷版に付与した識別情報に加えて、この識別情報に対応する印刷版のアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量を記憶するとともに、前記識別情報が読み取れない印刷版に対するアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量を記憶し、
    前記第2判定部は、前記使用済みの印刷版の回収ごとに、前記識別情報記憶部内の印刷版のアルミニウム含有率及び1枚当たりの総重量に基づいて、現時点における回収梱包単位でのアルミニウム含有率を算出することを特徴とする請求項19記載の印刷版の回収容器。
  21. 前記第2判定部は、
    前記第1判定部によって再利用可能と判定された使用済みの印刷版の枚数を再利用可能枚数として計数する再利用可能枚数計数部と、
    使用済みの印刷版の回収枚数を計数する回収枚数計数部と、
    前記回収枚数及び再利用可能枚数に基づいて、前記回収容器単位での使用済みの印刷版のアルミニウム含有率を算出するアルミニウム含有率算出部と有することを特徴とする請求項19または20記載の印刷版の回収容器。
  22. 前記再利用可否判定ユニットは、
    前記第1判定部の判定結果に基づき前記回収梱包単位における不純物含有率を求め、この不純物含有率が一定値未満である場合に前記回収梱包単位で再利用可能あると判定し、前記不純物含有率が一定値以上である場合に前記回収梱包単位で再利用不能であると判定する第3判定部を有することを特徴とする請求項19ないし21いずれか1項記載の印刷版の回収容器。
  23. 前記回収梱包単位で使用済みの印刷版が再利用可能であると判定された場合に、前記回収梱包単位の使用済みの印刷版の引取価格を第1引取価格として決定し、前記回収梱包単位で使用済みの印刷版が再利用不能であると判定された場合に、前記回収梱包単位の使用済みの印刷版の引取価格を、前記第1引取価格よりも低額な第2引取価格として決定する引取価格決定ユニットを有することを特徴とする請求項19ないし22いずれか1項記載の印刷版の回収容器。
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