JP2009095839A - 絞り加工装置 - Google Patents

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宏 小島
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Abstract

【課題】機械的に簡単な構造で、主軸とカム軸とを同期させることのできる絞り加工装置を提供すること。
【解決手段】主軸110先端に、絞りローラRを半径方向に摺動可能に支持する絞りローラ取付台15を備えるとともに、前記主軸10と同軸心に嵌挿したカム軸24先端に、前記絞りローラRを半径方向に移行させるカム板22を備え、前記主軸10とカム軸24を中空軸で構成した絞り加工装置1において、主軸10の駆動機構を位置検出機E付きのモータIMとするとともに、カム軸24の駆動機構を数値制御式モータSM1とし、主軸10とカム軸24との相対位置を制御しながら絞り加工を行う制御機構Sを配設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、絞り加工装置に関し、特に、回転する主軸先端に取り付けた絞りローラを半径方向に移動させて絞り加工を施す絞り加工装置に関するものである。
従来、パイプ先端等の円筒部材の絞り加工を行う絞り加工装置として、本出願人等が先に提案した、回転する主軸先端に取り付けた絞りローラ取付台に半径方向に摺動可能に支持し、これにより固定した被加工用パイプの先端に絞り加工を施す、絞り加工装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図4〜図7に、従来の絞り加工装置の一実施例を示す。
この絞り加工装置1’は、主軸機構2’と、この主軸機構2’に対向して被加工用パイプPを支持する支持機構3とを備え、主軸機構2’の主軸筐体11は、基台4上に形成した案内レール5上を駆動モータ6と駆動螺子7によって前後方向Lに移行可能に載置されている。
主軸機構2’は、適宜の駆動モータ(図示省略)に連結される駆動プーリ13により駆動され、主軸筐体11にベアリング12を介して支持される主軸10と、この主軸10の先端に設けられる絞りローラ取付台15とを備える。
この絞りローラ取付台15は、主軸10の先端にフランジ16を介して取り付けられ、絞りローラRの支持部材17を半径方向に案内する案内溝18を備えた主取付台20と、絞りローラRを半径方向に移行するための渦巻き状溝21を備えたカム板22とを主体として構成される。
工具の支持部材17には、渦巻き状溝21内に突入する案内ピン23を備えることによって絞りローラRを半径方向に移行させる。
主軸10は、中空構造とし、カム板22を先端に取り付けたカム軸24を主軸10内に収納し、主軸10とカム軸24とは、変速機構30を介して係合され、初期位置では図6に示す位置にある絞りローラRは、主取付台20に対して相対的にカム板22が回動することによって、図7に示す位置まで半径方向に移動し、被加工用パイプPの先端を加工するようにしている。
被加工用パイプPに挿入されるマンドレル40は、カム軸24内に収納される軸41の先端に配設され、進退用シリンダ(図示省略)によって、主軸10の軸心方向に進退可能に取り付けられる
変速機構30には、撓み噛み合い式駆動伝達装置を用い、その概要は、図8に示すように、主軸10とカム軸24とにそれぞれ係合される対をなす外輪31、32と、それぞれの外輪内面に形成された歯溝(両者同一歯数とする)に噛合し、かつ歯数の異なる歯形を形成した可撓性の歯車輪33と、この歯車輪33を楕円形に、かつ回動可能に支持し、歯溝とは相対する2か所において噛合させるウエーブ形成輪34とより構成したものである。
この変速機構30は、ウエーブ形成輪34を固定し、一方の外輪31を駆動したとき、歯車輪33は追随して回動される。これに伴い他方の外輪32も歯車輪33を介して回動される。このとき、両外輪31、32の歯数が同一であり、したがって、同一回転数で回動される。一方、歯車輪33の歯数は、通常、外輪31、32より少なく(例えば、2個少なく)形成する。
次に、外輪31を固定し、ウエーブ形成輪34を回動する。35はその駆動用減速モータを示す。このとき、歯車輪33は外輪31との歯数の差があり、これにより回動され、他方の外輪32はこれにより回動される。
したがって、外輪31を回動しながらウエーブ形成輪34を回動することにより、他方の外輪32は、外輪31に対して相対回転速度は変動する。その変動回転数は、ウエーブ形成輪34の回転数に比例する。このように、撓み噛み合い式駆動伝達装置による差動がなされる。
図8において、36は外輪31の支持歯車、37は外輪32の支持歯車、38は主軸10に取り付けられ支持歯車36と噛合する駆動歯車、39は支持歯車37と噛合する従動歯車を示す。
これにより、外輪32の外輪31に対する相対速度差(差動)は、カム軸24を介してカム板22を回動し、絞りローラRを半径方向に出入させることができ、支持機構3に固定されたパイプ先端に絞り加工を施すことができる。
特許第3514730号公報
ところで、この変速機構30は、両外輪31、32には内歯車を形成し、歯車輪33には楕円状に外歯車を形成せねばならず、機構が複雑で故障の原因になりやすいという問題があった。
本発明は、上記従来の絞り加工装置の有する問題点に鑑み、機械的に簡単な構造で、主軸とカム軸とを同期させることのできる絞り加工装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の絞り加工装置は、主軸先端に、絞りローラを半径方向に摺動可能に支持する絞りローラ取付台を備えるとともに、前記主軸と同軸心に嵌挿したカム軸先端に、前記絞りローラを半径方向に移行させるカム板を備え、前記主軸とカム軸を中空軸で構成した絞り加工装置において、主軸の駆動機構を位置検出機付きのモータとするとともに、カム軸の駆動機構を数値制御式モータとし、主軸とカム軸との相対位置を制御しながら絞り加工を行う制御機構を配設したことを特徴とする。
この場合において、主軸の駆動機構を、数値制御式モータとすることができる。
本発明の絞り加工装置によれば、主軸の駆動機構を位置検出機付きのモータとするとともに、カム軸の駆動機構を数値制御式モータとし、主軸とカム軸との相対位置を制御しながら絞り加工を行う制御機構を配設する。よって、主軸とカム軸とは、待機中においては同一の回転数を保持し原点を同一にして同期回転し、加工時においては主軸の位置情報(原点位置)からカム軸の原点を所定角度ずらす位置まで数値制御式モータによってカム軸の回転数に主軸の回転数と差をもたせ、カム軸を主軸に対して所定角度だけ相対回転させる。絞りローラが絞りローラ取付台の半径方向において、所定の位置まで移動したときにカム軸の回転数を主軸の回転数と同一となるように制御することができる。
また、主軸の駆動機構を、数値制御式モータとするときは、主軸の位置を検出するだけでなく、主軸の回転数制御も簡単に行うことができる。
以下、本発明の絞り加工装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。なお、従来装置と同様の構造については同一の符号、一連の符号を付し説明を省略する。
図1〜2に、本発明の絞り加工装置の第1実施例を示す。
この絞り加工装置1は、従来例と同様、主軸10先端に、絞りローラRを半径方向に摺動可能に支持する絞りローラ取付台15を備えるとともに、前記主軸10と同軸心に嵌挿したカム軸24先端に、前記絞りローラを半径方向に移行させるカム板22を備え、前記主軸10とカム軸24を中空軸で構成した絞り加工装置である。
そして、この絞り加工装置1では、主軸10の駆動機構を位置検出機付きのモータIM(例えば、インバータモータ)とするとともに、カム軸24の駆動機構とし、主軸10に対するカム軸24の相対位置を制御する制御機構Sを配設するようにしている。
制御機構Sは、主軸10に対するカム軸24の相対位置を制御するために、モータIMの位置検出機E(例えば、エンコーダ)の検出信号を受信し、モータIM及び数値制御式モータSM1への回転制御を行うようにしている。
また、制御機構Sは、主軸10に対するカム軸24の相対位置を制御するほか、主軸機構2をL方向に移動させるための駆動モータ6の制御も行うようにしている。
主軸10及びカム軸24は、それぞれプーリ9a、9bを介して、モータIM及び数値制御式モータSM1のプーリ8a、8bと連結されている。
数値制御式モータSM1は、その種類を特に限定するものではないが、本実施例においては、サーボモータを使用する。
サーボモータは、モータの回転速度が制御機構Sから発信される指令パルスの周波数に比例するとともに、モータの回転角度が指令パルスの出力パルス数に比例して作動するモータで、1パルスあたりの移動量を規定することによって、パルス列のパルス数に比例した位置まで回転させることができ、また、パルス周波数はモータの回転数(回転速度)となるため、モータIMの位置検出機Eによって検出される位置データから数値制御式モータSM1の位置を容易に位置決めすることができる。
主軸10とカム軸24とは、絞りローラRを停止させて回転させる初期状態においては同一の回転数、例えば、500〜700rpmで同期回転するように、制御機構Sは主軸10の駆動機構であるモータIM及びカム軸24の駆動機構である数値制御式モータSM1を制御する。
そして、加工開始時において、絞りローラRを絞りローラ取付台15の半径方向に移動させるため、カム板22を主取付台20に対して所定角度(例えば、−90度〜+90度の範囲)回動するように、制御機構SはモータIMの位置検出機Eによって検出される主軸10の位置に対し、数値制御式モータSM1の回転数を加減し、絞りローラRが絞りローラ取付台15の半径方向の所定の位置に到達したとき、制御機構Sによって数値制御式モータSM1の回転数をモータIMの回転数と同一となるように制御するようにしている。
上記構成において、支持機構3に支持された被加工用パイプPの先端に絞り加工を施すときは、制御機構SによってモータIM及び数値制御式モータSM1を同一回転数で同期回転させながら駆動モータ6を回転させ駆動螺子7を介して主軸機構2をL方向(図例右側)に移動させる。
そして、絞りローラRが被加工用パイプPの周面に対して適宜位置に到達したとき、数値制御式モータSM1の加減し、絞りローラRを絞りローラ取付台15の半径方向に移動させ被加工用パイプPの周面に当接させながら主軸機構2をL方向(図例左側)に移動することによって被加工用パイプPの先端を縮管するようにしている。
図3に、本発明の絞り加工装置の第2実施例を示す。
この絞り加工装置は、主軸10の駆動機構を、カム軸24の駆動機構と同様に数値制御式モータSM2とするようにしている。
これによって、主軸10の回転数もカム軸24の回転数と同様に簡単に制御することが可能となる。
なお、本実施例のその他の構成及び作用は、上記第1実施例と同様である。
以上、本発明の絞り加工装置について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明の絞り加工装置は、変速機構を配設することなく機械的に簡単な構造で、主軸とカム軸とを同期させることができるという特性を有していることから、製作が容易で機械的な故障の少ない絞り加工装置の用途に好適に用いることができる。
本発明の絞り加工装置の実施例を示す全体図である。 本発明の絞り加工装置に使用する主軸機構の第1実施例を示す一部断面図である。 同第2実施例を示す一部断面図である。 従来の絞り加工装置を示す全体図である。 従来の絞り加工装置に使用する主軸機構を示す一部断面図である。 絞り用工具取付台の初期状態示す平面図である。 絞り用工具取付台の移動状態示す平面図である。 従来の絞り加工装置に使用する変速機構の説明図で、(a)は変速機構の正面図で(b)におけるX−X線断面図、(b)は(a)におけるY−Y断面図、(c)は変速作用の説明図である。
符号の説明
1 絞り加工装置
2 主軸機構
10 主軸
15 絞りローラ取付台
20 主取付台
22 カム板
24 カム軸
IM モータ
E 位置検出機
S 制御機構
SM1 数値制御式モータ
SM2 数値制御式モータ

Claims (2)

  1. 主軸先端に、絞りローラを半径方向に摺動可能に支持する絞りローラ取付台を備えるとともに、前記主軸と同軸心に嵌挿したカム軸先端に、前記絞りローラを半径方向に移行させるカム板を備え、前記主軸とカム軸を中空軸で構成した絞り加工装置において、主軸の駆動機構を位置検出機付きのモータとするとともに、カム軸の駆動機構を数値制御式モータとし、主軸とカム軸との相対位置を制御しながら絞り加工を行う制御機構を配設したことを特徴とする絞り加工装置。
  2. 主軸の駆動機構を、数値制御式モータとしたことを特徴とする請求項1記載の絞り加工装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102974706A (zh) * 2012-12-04 2013-03-20 昆明理工大学 一种热管行星轧辊滚压收口装置
KR102276756B1 (ko) * 2020-02-28 2021-07-14 주식회사 청우에스이 케이블 접속용 연관 축관기
CN113479626A (zh) * 2021-06-09 2021-10-08 渭南高新区木王科技有限公司 一种凸轮进给式封口机

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