JP2009094021A - 燃料電池セル及び燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】セパレータ自体の流路形状を簡単にし、生産性を損なわずにガスの流れを改善して発電特性を向上できる燃料電池及び燃料電池スタックを提供する。
【解決手段】固体高分子電解質膜2と固体高分子電解質膜の両側にそれぞれ配置される電極4,6とを含む膜電極接合体8と、膜電極接合体に対向して配置され、電極にガスを供給する流路10Lが形成されたセパレータ10と、セパレータと膜電極接合体との間に介装されて隙間を閉塞すると共に、セパレータに接して流路を囲むガスケット12とを備え、流路はそれぞれ始端10L1と終端10L2とを有する複数の直線又は曲線状の流路溝からなり、ガスケットの内縁12c、12dの一部はいずれかの流路溝の始端又は終端に接するように延びて仕切り部材12e1〜12e4を形成し、仕切り部材が流路溝に沿う流れを抑制することにより、流路とガスケットの内縁とで囲まれる空間が蛇行流路を構成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池セル及び燃料電池スタックに関する。
固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解膜の両側にそれぞれアノード電極とカソード電極を配したMEA(膜電極接合体)をセパレータで挟み込んで燃料電池セルとし、複数のセルを積層して燃料電池スタックを構成してなっている。
セパレータとしては、カーボン材料、金属板等が用いられているが、コンパクトで軽量な金属セパレータが有望視されている。セパレータには、アノード電極とカソード電極とにそれぞれ燃料ガスと酸化性ガスを流すための流路がプレス加工等によって設けられ、これらのガスを効率よく均一に電極に供給するための流路構造が種々検討されている。
このような金属セパレータとして、反応ガス流路が折り返し部位を有する蛇行流路(サーペンタイン)状に構成され、折り返し部位に複数の突起を設ける技術が提案されている(特許文献1参照)。又、反応ガス流路の折り返し部分の流路溝を、直線部分の流路溝より少なくし、折り返し部分の外回りの流速と内回りの流速を均一にする技術が提案されている(特許文献2参照)。
特開2005−108505号公報 特開2007−157667号公報
しかしながら、上記した従来技術の場合、セパレータの流路自体に複雑な加工を施す必要があり、プレス加工等による大量生産が困難であるという問題がある。又、例えばアノード側のセパレータとカソード側のセパレータとで、ガスの流路を変える必要がある場合、アノード側とカソード側とでセパレータの形状を変えることになるが、この場合、プレス加工ができないためエッチング加工等が必要となり、大量生産が困難でコスト増となる。
すなわち、本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、セパレータ自体の流路形状を簡単にし、生産性を損なわずにガスの流れを蛇行状に改善して発電特性を向上できる燃料電池セル及び燃料電池スタックの提供を目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の燃料電池セルは、固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜の両側にそれぞれ配置される電極とを含む膜電極接合体と、前記膜電極接合体に対向して配置され、前記電極に燃料ガス又は酸化ガスを供給する流路が前記膜電極接合体側の表面に形成されたセパレータと、前記セパレータと前記膜電極接合体との間に介装されて隙間を閉塞すると共に、前記セパレータに接して前記流路を囲むガスケットとを備え、前記流路は、それぞれ始端と終端とを有する複数の直線又は曲線状の流路溝からなり、前記流路と前記ガスケットの内縁とで囲まれる空間が蛇行流路を構成する。
このようにすると、加工が容易なガスケットの形状によってセパレータ内のガス流路が蛇行流路になるため、セパレータに複雑な流路を形成する必要がなく、セパレータ自体の流路形状を簡単にし、生産性を損なわずにガスの流れを改善して燃料電池の発電特性を向上できる。つまり、例えばセパレータの流路による平行流を、ガスケットの形状によって蛇行流(サーペンタイン)に変えることができる。
又、例えば、アノード側のセパレータとカソード側のセパレータとで、ガスの流路を変える必要がある場合、ガスケットの形状をそれぞれ変更するだけでセパレータ自体の流路形状を変える必要がなく、部品の共通化や部品点数の低減を図ることができる。
さらに、セパレータ自体の流路形状が特殊でないため、電極側のセパレータにおけるガス流路と、その裏面のセパレータにおける冷却液流路とが異なる場合であっても対応することができる。
前記ガスケットの内縁の一部はいずれかの前記流路溝の始端又は終端に接するように延びて仕切り部材を形成し、前記仕切り部材が前記いずれかの流路溝に沿う流れを抑制することにより前記蛇行流路を構成することが好ましい。
前記ガスケットの対向する内縁にそれぞれ前記仕切り部材が形成され、対向する前記仕切り部材は互いに千鳥状に配置されていることが好ましい。
前記ガスケットの内縁の一部が他の内縁に接しないように延びてガスケット流路を形成し、前記ガスケットの内縁自体が蛇行流路形状をなし、前記ガスケット流路の下側には前記流路溝が形成されていないことが好ましい。
前記流路溝は、互いに平行な複数の直線又は曲線からなることが好ましい。
本発明の燃料電池スタックは、前記燃料電池を複数積層したものである。
本発明によれば、セパレータ自体の流路形状を簡単にし、生産性を損なわずにガスの流れを蛇行状に改善して燃料電池セルの発電特性を向上できる。
以下、本発明の実施形態に係る燃料電池セルについて説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池単セルの断面図を示す。なお、図1では後述するセパレータ10の外側にそれぞれ集電板40A,40Bが配置されているが、通常、この単セルを積層してスタックを構成した場合、スタックの両端にのみ一対の集電板が配置される。図1において、固体高分子電解質膜2の両側にそれぞれアノード電極4とカソード電極6とが積層されて膜電極接合体(MEA;Membrane Electrode Assembly)8が構成されている。又、アノード電極4とカソード電極6の表面には、それぞれアノード側ガス拡散膜9A、カソード側ガス拡散膜9Bがそれぞれ積層されている。本発明において膜電極接合体という場合、ガス拡散膜9A、9Bを含んだ積層体としてもよい。又、例えばアノード電極4やカソード電極6の表面にガス拡散層が形成されている等の場合は、固体高分子電解質膜2、アノード電極4、カソード電極6の積層体を膜電極接合体と称してもよい。
MEA8の両側には、ガス拡散膜9A、9Bにそれぞれ対向するようにセパレータ10が配置され、セパレータ10がMEA8を挟持している。MEA8側のセパレータ10表面には流路10Lが形成され、後述するガスケット12、流路10L、及びガス拡散膜9A(又は9B)で囲まれた内部空間20内をガスが出入可能になっている。
そして、アノード電極4側の内部空間20には燃料ガス(水素等)が流れ、カソード電極6側の内部空間20に酸化性ガス(酸素、空気等)が流れることにより、電気化学反応が生じるようになっている。
アノード電極4とガス拡散膜9Aの周縁の外側は、これらの積層厚みとほぼ同じ厚みの枠状のシール部材31で囲まれている。又、シール部材31とセパレータ10の周縁との間には、セパレータに接して略枠状のガスケット12が介装され、ガスケット12が流路10Lを囲むようになっている。さらに、セパレータ10の外面(MEA8側と反対側の面)にはセパレータ10に接して集電板40A(又は40B)が積層され、集電板40A(又は40B)とセパレータ10の周縁との間に略枠状のシール部材32が介装されている。
シール部材31及びガスケット12は、燃料ガス又は酸化ガスがセル外に漏れるのを防止するシールを形成する。又、単セルを複数積層してスタックにした場合、セパレータ10の外面と集電板40A(又は40B)との間の空間21には空間20と異なるガス(空間20に酸化性ガスが流れる場合、空間21には水素が流れる)が流れる。従って、シール部材32もセル外にガスが漏れるのを防止する部材として使われる。
そして、MEA8(及びガス拡散膜9A、9B)、セパレータ10、ガスケット12、集電板40A、40Bを含んで燃料電池セルが構成され、複数の燃料電池セルを積層して燃料電池スタックが構成される。
次に、セパレータ10の構造について、平面図2を参照して説明する。セパレータ10は、例えば耐食性のあるチタンやステンレス等の金属板からプレス加工によって矩形状に成形され、セパレータ10の上端縁(上辺)には、酸化性ガス導入孔10xが左側に開口している。又、セパレータ10の下端縁(下辺)には、酸化性ガス排出孔10yが右側に開口している。
さらに、セパレータ10の上辺から下辺へ向かう方向(図2の上下方向)に平行に延びる複数の直線状流路溝10Lがプレス加工等によって形成されている。直線状流路溝10Lは、ガス流に平行流を生じさせる。
また、この実施形態では、直線状流路溝10Lの始端及び終端はセパレータ10の外縁まで到達せず、セパレータ10の外周縁には直線状流路溝10Lが形成されない平坦部が存在する。また、この実施形態では、隣接する直線状流路溝10Lはそれぞれ等間隔で位置しているが、不等間隔であってもよい。
又、セパレータ10の対向する側端縁(側辺)には、それぞれ位置決め孔10fが開口している。
なお、本発明における流路溝は直線だけでなく曲線であってもよく、又、各流路溝は必ずしも互いに平行でなくてもよい。又、曲線としては、例えば湾曲線の他、S字状であってもよい。
流路溝の形成を容易にする点からは、互いに平行な直線が好ましい。
但し、本発明は、形状の簡単な流路溝と、ガスケットとを用いて蛇行流路(サーペンタイン)を形成することを特徴とするため、流路溝自体が蛇行流路となって、セパレータ上のガス導入孔からガス排出孔まで一続き(連通)しているものを除く。
セパレータ10としては金属製板であれば材質は問わないが、チタン、ステンレス鋼、アルミニウム等が用いられることが一般的である。特に、チタンやステンレス鋼は表面に酸化膜があるため接触抵抗が高く、導電性に乏しい。そこでこれらの基材上に貴金属を成膜してセパレータの耐食性と導電性を向上させてもよい。又、セパレータ10の厚みは、プレス成形性の面で10μm以上であることが好ましいが、コストの点から200μm以下とすることが好ましい。
次に、ガスケット12の構造について、平面図3を参照して説明する。なお、本発明におけるガスケットは、セパレータに接して流路10Lを(外側から)囲むことを必須とするため、シール部材31、32は本発明のガスケットに該当しない。
ガスケット12は例えばテフロン(登録商標)からなるシート状であり、外縁がセパレータ10とほぼ同じ大きさの矩形枠体であって、その内縁が燃料ガス導入孔10x、排出孔10y、及び直線状流路溝10Lを囲む略矩形状に形成され、ガスケット12の内部空間において燃料ガス導入孔10x、排出孔10y、及び直線状流路溝10Lが連通するようになっている。
なお、ガスケット12の対向する側端縁(側辺)には、それぞれ位置決め孔12fが開口し、セパレータ10の位置決め孔10fと重なるようにガスケット12を積層することにより、セパレータ10とガスケット12の相対位置を規定する。
ガスケット12の材料としては、耐食性、燃料電池の稼働温度である80〜90℃での耐熱性を有するテフロン(登録商標)、耐食性と導電性を有する貴金属を成膜した金属板(チタン、ステンレス、アルミニウム等のシート)、又はカーボン材料を用いることができる。ガスケット12の厚みはセパレータ10の凹凸形状によって異なるが、セパレータの溝高さ(枠部と凹或いは凸との高低差)と同等以上の厚みとする必要がある。例えば、セパレータの溝高さが0.5mmの場合、ガスケットの厚みは0.5mmとする。
次に、ガスケット12の形状をより詳細に説明する。ガスケット12の上側内縁12cは直線状流路溝の上端10L1よりやや上側に位置し、直線状流路溝10Lに沿って流れるガスが折り返して180度向きを変えるための空間が形成されている。又、上側内縁12cの左端部は外側に延び、セパレータ10の燃料ガス導入孔10xがガスケット12内に表出するようになっている。
同様に、ガスケット12の下側内縁12dは直線状流路溝の下端10L2よりやや下側に位置し、直線状流路溝10Lに沿って流れるガスが折り返して180度向きを変えるための空間が形成されている。又、下側内縁12dの右端部は外側に延び、セパレータ10の燃料ガス排出孔10yがガスケット12内に表出するようになっている。
さらに、上側内縁12cのうち燃料ガス導入孔10xに向かって延びる部分に隣接する位置には内側に向かって片状の仕切り部材12e1が延びている。又、上側内縁12cのうち仕切り部材12e1から所定距離だけ右側の位置には、内側に向かって別の片状の仕切り部材12e2が延びている。そして、仕切り部材12e1、12e2の先端は直線状流路溝の上端(始端又は終端に相当)10L1に接している。
同様に、下側内縁12dのうち仕切り部材12e1に対向する位置から所定距離だけ右側の位置には、内側に向かって片状の仕切り部材12e3が延びている。又、下側内縁12dのうち仕切り部材12e2に対向する位置から所定距離だけ右側であって、燃料ガス排出孔10yに向かって延びる部分に隣接する位置には、内側に向かって片状の仕切り部材12e4が延びている。そして、仕切り部材12e3、12e4の先端は直線状流路溝の下端(始端又は終端に相当)10L2に接している。
又、ガスケット12の対向する内縁12c、12dからそれぞれ延びる仕切り部材12e1〜12e4は、図3の左側から、仕切り部材12e1(上側内縁12c)、12e3(下側内縁12d)、12e2(上側内縁12c)、12e4(下側内縁12d)の順に配置されている。
このように、ガスケット12の対向する内縁からそれぞれ延びる仕切り部材は互いに千鳥状に配置されているので、直線状流路溝10Lに沿って流れるガス流路が仕切り部材近傍で折り返されて蛇行流路を構成するようになる。
具体的には、燃料ガス導入孔10xからセパレータ10内に導入されたガスは、直線状流路溝10Lに沿って図3の下方向に流れるが、仕切り部材12e3が1つの流路溝10Lの下端に接しているため、この流路溝10Lに沿う流れが抑制される。又、流路溝10Lを横断する流れは、もともと抑制されている。従って、仕切り部材12e3が接している流路溝10Lは、ガスが横方向(図3の右方向)へショートカットする流れと、縦方向への流れをいずれも防止する堤防として機能し、このため、ガス流は仕切り部材12e3近傍で折り返して180度向きを変え、直線状流路溝10Lに沿って上方向に流れる。次に、仕切り部材12e1、e2が同様に横方向のショートカット流を防止するため、ガス流は仕切り部材12e2近傍で折り返して直線状流路溝10Lに沿って下方向に流れる。以下同様にして、ガス流は仕切り部材12e4近傍で折り返し、直線状流路溝10Lに沿った後、ガスケット12の右側内縁(側縁)がショートカット流を防止するため、この部分で折り返した後、直線状流路溝10Lに沿って燃料ガス排出孔10yへ排出される。
なお、1個の仕切り部材が接している流路溝の個数は、セパレータの大きさや流路溝の大きさ(幅)にも依存するので特に限定されないが、あまり個数が多くなるとガスの流れに寄与する溝が減ることになるので、好ましくは1〜3本とする。
以上のように、本発明の第1実施形態においては、加工が容易なガスケットの形状によってセパレータ内のガス流路が蛇行流路になるよう構成しているため、セパレータに複雑な流路を形成する必要がなく、セパレータ自体の流路形状を簡単にし、生産性を損なわずにガスの流れを改善して燃料電池の発電特性を向上できる。つまり、セパレータの流路による平行流を、ガスケットの形状によって蛇行流(サーペンタイン)に変えることができる。
又、例えば、アノード側のセパレータとカソード側のセパレータとで、ガスの流路を変える必要がある場合、ガスケットの形状をそれぞれ変更するだけでセパレータ自体の流路形状を変える必要がなく、部品の共通化や部品点数の低減を図ることができる。
さらに、セパレータ自体の流路形状が特殊でないため、電極側のセパレータにおけるガス流路と、その裏面のセパレータにおける冷却液流路とが異なる場合であっても対応することができる。
<第2実施形態>
図4は、本発明の第2実施形態に係る燃料電池セルに用いるガスケット12Bの構造を示す平面図である。本発明の第2の実施形態に係る燃料電池は、ガスケット12Bの構造と、後述するセパレータ10Bの構造を除いては第1の実施形態に係る燃料電池セルと同様であるので、同一部分の説明を省略する。
ガスケット12Bにおいては、仕切り部材12eb1〜12eb4の長さが異なること以外は、ガスケット12と変わるところはないが、以下では仕切り部材に代えてガスケット流路12eb1〜12eb4と称する。
具体的には、ガスケット流路12eb1、12eb2の先端は、直線状流路溝の下端10L2と同位置まで延びているが、対向する下側内縁12dとは接していない。又、ガスケット流路12eb3、12eb4の先端は、直線状流路溝の上端10L1と同位置まで延びているが、対向する上側内縁12cとは接していない。
このように、ガスケット12Bにおいては、上側ガスケット流路と下側ガスケット流路とが千鳥状に配置され、さらに各ガスケット流路が対向する内縁からわずかに離間する位置まで長く延びているので、ガスケット12Bの内縁自体が蛇行流路形状をなしている。
一方、セパレータ10Bにおいては、上記各ガスケット流路の下側に相当する位置に直線状流路溝10が形成されていないこと以外は、セパレータ10と変わるところはない。つまり、セパレータ10Bにおいて直線状流路溝10BLは、不等間隔で配置されている。例えば、図4に示すセパレータでは、流路溝と流路溝との間に溝が形成されていない部分があることがわかる。
以上のように、第2実施形態の場合、ガスケット12Bの内縁自体が蛇行流路を形成し、物理的にガスケット流路を横断してガスが流れることがないので、第1実施形態に比べてガス流を蛇行させる効果がさらに大きく、ガスの流れの改善による燃料電池の発電特性向上の効果が大きくなる。
そして、各ガスケット流路の下側におけるセパレータには流路溝が形成されずに平坦であるので、ガスケット流路がセパレータに密着して漏れを防止し、ガスケット流路を横断してガスが流れることを防止する。
なお、上記した第1及び第2実施形態においては、燃料ガス導入孔10xから排出孔10yへ至るガス流路について説明したが、酸化性ガスを導入する場合も同様である。
なお、アノード電極とカソード電極の側に位置する両方のガスケットに本発明を適用することが好ましいが、アノード電極とカソード電極を流れるガスの種類や特性によっては、アノード電極とカソード電極のいずれか一方の側のガスケットにのみ本発明を適用してもよい。例えば、アノード電極側のガスケットは通常のものを用い、カソード電極側のガスケットにのみ本発明を適用することができる。その理由は以下による。
燃料電池における電極反応は、空気又は酸素の拡散(カソード側)が律速となる。従って、反応を促進するためにはカソード側のガス内圧を高くして、ガス拡散膜に多くのガスが拡散する必要がある。この場合、セパレータのガス流路をサーペンタイン状にすると、ガス内圧を高くすることができるが、金属セパレータの場合、サーペンタイン状に成形するのは困難であり、加工上の点からサーペンタインの代替形状が提案されてきた。しかしながら、このような代替形状はガス流を滞留させることが難しく、ガス内圧が高くならなかった。
一方、本発明によれば、セパレータの流路形状を単純にしてもガスケットによってサーペンタイン状の流路が得られ、従来の金属セパレータでは実現困難であったカソード側の電極反応を促進することができる。
本発明は上記した実施形態に限定されず、本発明の精神と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
厚み100μmの工業用純チタン材(JIS1種)をプレス加工して直線状流路溝を形成し、図2に示す形状のセパレータ基材を成形した。このセパレータ基材に耐食性と導電性を付与するため、表面にPdを5nm成膜し、その後Auを1nm成膜し、セパレータ10を得た。スパッタ装置(株式会社アルバック製)の出力DC50W、アルゴン圧力0.2Paとした。
さらに、それぞれ図3、図4に示す形状のテフロン(登録商標)製ガスケットを介して、セパレータでMEA(電極面積50×50mm、電解質としてナフィオン(登録商標)を用い、各電極に白金触媒を用いた)を挟持し、燃料電池単セルを組み立てた。
次に、この燃料電池単セルの発電特性を評価した。
発電特性は、セル温度を80℃に設定し、水素流量200SCCM、空気流量1500SCCM、水素の加湿温度80℃、空気の加湿温度70℃とし、セルの負荷を変えることで電流密度を変え、各電流密度について電圧を測定した。
なお、図3に示すガスケットをセパレータ10に装着した第1実施形態にかかる燃料電池単セルを実施例1とし、図4に示すガスケットをセパレータ10Bに装着した第2実施形態にかかる燃料電池単セルを実施例2とした。なお、実施例1は、アノード電極4側とカソード電極6側のガスケットをいずれも図3に示すものとし、実施例2は、アノード電極4側とカソード電極6側のガスケットをいずれも図4に示すものとした。
又、アノード電極4側のガスケットとして、図3のガスケットにおける仕切り部材が延設されていないものを用い、カソード電極6側のガスケットとして、図3のガスケットを用い、これらをセパレータ10に装着した燃料電池単セルを実施例3とした。
一方、仕切り部材を有さず、単なる枠状のガスケットを装着した燃料電池単セルを比較例とした。
得られた結果を表1及び図5に示す。
Figure 2009094021
表1及び図5から明らかなように、所定のガスケット形状とし、ガス流路が仕切り部材近傍で折り返されて蛇行流路を構成するようにした実施例1,2の場合、目標とする発電特性(電流密度0.5A/cm2の時の電圧が0.6V以上)が得られた。特に、実施例2の場合に発電特性が最も優れたものとなった。また、カソード電極6側のガスケットにのみ本発明に係るガスケットを用いた実施例3の場合、電流密度が高くなると他の実施例よりセル電圧が若干下がったが、実用上の発電特性は良好であった。
一方、セパレータによって平行流のみが生じる比較例の場合、目標とする発電特性が得られなかった。
本発明の実施形態に係る燃料電池単セルの断面図である。 本発明の第1実施形態にかかるセパレータの構造を示す平面図である。 本発明の第1実施形態にかかるガスケットの構造を示す平面図である。 本発明の第2実施形態にかかるガスケットの構造を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池の発電特性(電流密度に対する電圧)を示す図である。
符号の説明
2 固体高分子電解質膜
4、6 電極
8 膜電極接合体
10、10B セパレータ
10L、10LB (ガス)流路
10L1、10LB1 流路溝の始端
10L2、10LB2 流路溝の終端
12、12B ガスケット
12c、12d ガスケットの内縁
12e1〜12e4 仕切り部材
12eb1〜12eb4 ガスケット流路

Claims (6)

  1. 固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜の両側にそれぞれ配置される電極とを含む膜電極接合体と、
    前記膜電極接合体に対向して配置され、前記電極に燃料ガス又は酸化ガスを供給する流路が前記膜電極接合体側の表面に形成されたセパレータと、
    前記セパレータと前記膜電極接合体との間に介装されて隙間を閉塞すると共に、前記セパレータに接して前記流路を囲むガスケットとを備え、
    前記流路は、それぞれ始端と終端とを有する複数の直線又は曲線状の流路溝からなり、
    前記流路と前記ガスケットの内縁とで囲まれる空間が蛇行流路を構成する燃料電池セル。
  2. 前記ガスケットの内縁の一部はいずれかの前記流路溝の始端又は終端に接するように延びて仕切り部材を形成し、前記仕切り部材が前記いずれかの流路溝に沿う流れを抑制することにより前記蛇行流路を構成する請求項1に記載の燃料電池セル。
  3. 前記ガスケットの対向する内縁にそれぞれ前記仕切り部材が形成され、対向する前記仕切り部材は互いに千鳥状に配置されている請求項1又は2に記載の燃料電池セル
  4. 前記ガスケットの内縁の一部が他の内縁に接しないように延びてガスケット流路を形成し、前記ガスケットの内縁自体が蛇行流路形状をなし、
    前記ガスケット流路の下側には前記流路溝が形成されていない請求項1に記載の燃料電池セル。
  5. 前記流路溝は、互いに平行な複数の直線又は曲線からなる請求項1〜4のいずれかに記載の燃料電池セル。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の燃料電池を複数積層した燃料電池スタック。
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