JP2009090705A - 車両用バンパ構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】衝突時にバンパリインフォースの座屈を防止又は抑制してサイドメンバ側への荷重伝達性能を確保することができる車両用バンパ構造を得る。
【解決手段】フロントバンパリインフォース24において、横隔壁部40、42を挟んで上下に設けられた縦隔壁部44、46、48の位置は、車両前後方向へオフセットしており、フロントバンパリインフォース24が衝突荷重Fを受けた場合、横隔壁部40、42に生じる座屈波長が短くなって断面が潰れにくくなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、アルミニウム合金製のバンパリインフォースを有する車両用バンパ構造に関する。
車両用バンパ構造においては、バンパリインフォースを補強するために、バンパリインフォース内に潰れ防止体を設けた構造がある(例えば、特許文献1参照)。しかし、この構造では、衝突時にバンパリインフォースの上下及び前後の側壁に対して潰れ防止体が剥離(口開き)してしまうと、座屈抑制性能が低下してサイドメンバ側への十分な荷重伝達性能が得られない可能性がある。
特開2000−52897公報
本発明は、上記事実を考慮して、衝突時にバンパリインフォースの座屈を防止又は抑制してサイドメンバ側への荷重伝達性能を確保することができる車両用バンパ構造を得ることを目的とする。
請求項1に記載する本発明の車両用バンパ構造は、車両の前後方向の端部側に設けられると共に車両幅方向を長手方向として配置されてかつ両サイドが車両前後方向を長手方向として配置されたサイドメンバの端部側に結合されたアルミニウム合金製のバンパリインフォースを有する車両用バンパ構造であって、前記バンパリインフォースは、車両前後方向に沿った縦断面形状が中空矩形状とされて、前後一対の前壁部及び後壁部と、上下一対の上壁部及び下壁部と、を備えると共に、前記前壁部と前記後壁部とを車両前後方向に一体に繋ぐと共に前記長手方向に沿って延在した横隔壁部と、前記上壁部、前記横隔壁部及び前記下壁部の車両上下方向に対向して配置された部分同士を車両上下方向に一体に繋ぐと共に前記長手方向に沿って延在した縦隔壁部と、を備え、前記縦隔壁部は、前記横隔壁部を挟んで上下に設けられた一方の位置が他方の位置に対して車両前後方向へオフセットしていることを特徴とする。
請求項1に記載する本発明の車両用バンパ構造によれば、車両前後方向に沿った縦断面形状が中空矩形状とされたバンパリインフォースは、横隔壁部が前壁部と後壁部とを車両前後方向に一体に繋ぐと共にバンパリインフォースの長手方向に沿って延在しているので、車両衝突時にバンパリインフォースが衝突荷重を受けると、衝突荷重は、上壁部、下壁部及び横隔壁部によって衝突側の反対側へ伝達される。
ここで、バンパリインフォースにおいて、縦隔壁部は、上壁部、横隔壁部及び下壁部の車両上下方向に対向して配置された部分同士を車両上下方向に一体に繋ぐと共にバンパリインフォースの長手方向に沿って延在し、かつ、横隔壁部を挟んで上下に設けられた一方の位置が他方の位置に対して車両前後方向へオフセットしているので、横隔壁部においては、例えば、同じ断面積で上下の縦隔壁部の位置が車両前後方向へオフセットされていない対比構造と比べて、車両前後方向に位置が異なる縦隔壁部との交点が増える。このため、バンパリインフォースが衝突荷重を受けた場合には、横隔壁部の座屈波長が短くなって断面が潰れにくくなる。
請求項2に記載する本発明の車両用バンパ構造は、請求項1記載の構成において、前記バンパリインフォースにおける前記縦隔壁部及び前記後壁部と、前記サイドメンバの端部側に設けられて前記バンパリインフォースが結合された取付壁部と、に対して締結荷重を作用させる締結手段を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載する本発明の車両用バンパ構造によれば、バンパリインフォースにおける縦隔壁部及び後壁部と、サイドメンバの端部側に設けられてバンパリインフォースが結合された取付壁部とは、締結手段による締結荷重を受けるので、バンパリインフォースが衝突荷重を受けた場合、バンパリインフォースは、後壁部に加えて縦隔壁部でも荷重を支持することになる。すなわち、例えば、車両衝突時に後壁部と取付壁部との結合面方向(せん断方向)への荷重、及び車両幅方向内側への回転方向の荷重が入力された場合、バンパリインフォースは、後壁部と縦隔壁部とで荷重を支持するので、変形しにくい。
請求項3に記載する本発明の車両用バンパ構造は、請求項2記載の構成において、前記締結手段によって締結荷重を作用させる前記縦隔壁部と前記後壁部との間に、前記締結手段を構成する雄ねじ部材を貫通させる筒状のカラーが配設されていることを特徴とする。
請求項3に記載する本発明の車両用バンパ構造によれば、締結手段によって締結荷重を作用させる縦隔壁部と後壁部との間に、締結手段を構成する雄ねじ部材を貫通させる筒状のカラーが配設されているので、簡易な構成でサイドメンバ側との締結部を強固にできると共に、バンパリインフォースが衝突荷重を受けた場合、縦隔壁部に作用する荷重の一部がカラーで支持されて後壁部側に伝達される。このため、雄ねじ部材の軸線方向に対して斜めの荷重が作用しても、カラーがその一部を支持することによって雄ねじ部材の軸線の傾きが防止又は抑制され、荷重がサイドメンバ側へ安定的に伝達される。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車両用バンパ構造によれば、衝突時にバンパリインフォースの座屈を防止又は抑制してサイドメンバ側への荷重伝達性能を確保することができるという優れた効果を有する。
請求項2に記載の車両用バンパ構造によれば、車両衝突時にバンパリインフォースが衝突荷重を受けた場合、後壁部とサイドメンバの端部側の取付壁部との結合面方向(せん断方向)への入力荷重、及び車両幅方向内側への回転方向の入力荷重に対して、バンパリインフォースの変形を効果的に防止又は抑制することができるという優れた効果を有する。
請求項3に記載の車両用バンパ構造によれば、簡易な構成でサイドメンバ側との締結部を強固にできると共に、車両衝突時にバンパリインフォースが衝突荷重を受けた場合、サイドメンバ側への荷重伝達方向を安定化することができるという優れた効果を有する。
[第1実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る車両用バンパ構造が適用されたフロントバンパ構造12について図1〜図4を用いて説明する。なお、これらの図において適宜示される矢印FRは車両前方側を示しており、矢印UPは車両上方側を示しており、矢印INは車両幅方向内側を示している。
図1には、本実施形態に係るフロントバンパ構造12が適用された車体前部10の概略平面図が示されている。また、図2には、当該フロントバンパ構造12の要部を拡大した縦断面図(図2の1−1線拡大断面図)が示されている。
図1に示されるように、車体前部10の前端部(車両の前後方向の端部)には、フロントバンパ20が設けられており、フロントバンパ20は、車両幅方向を長手方向として配置されている。また、車体前部10の両サイドには、車両前後方向を長手方向とした左右一対のフロントサイドメンバ14が配置されている。フロントサイドメンバ14の前端部には、クラッシュボックス16を介して(フロントサイドメンバ14の前端部側に)フロントバンパ20の一部を構成するフロントバンパリインフォース24の長手方向の両サイド(両端部26の近傍)が結合されている。なお、クラッシュボックス16は、車両前後方向を軸方向とし、後端取付部がフロントサイドメンバ14の前端部に固定され、前端取付壁部18(図2参照)がフロントバンパリインフォース24に固定されており、フロントサイドメンバ14よりも軸圧縮荷重に対する耐力が低く設定されている。
フロントバンパ20は、車体前部10の前端部に配置されて意匠面を構成するフロントバンパカバー22と、このフロントバンパカバー22の車両後方側に配置された図示しないフロントバンパアブソーバと、前記フロントバンパアブソーバの車両後方側に配置された高強度及び高剛性のフロントバンパリインフォース24と、を主要部として構成されている。
車体前部10の前端部(車両の前後方向の端部)側に設けられたフロントバンパリインフォース24は、車両幅方向を長手方向として配置されて両端部26は車両後方側へ湾曲されている。このフロントバンパリインフォース24は、アルミニウム合金製であり、アルミニウム合金材料を押出し成形することにより製作されている。
図2に示されるように、フロントバンパリインフォース24は、車両前後方向に沿った縦断面形状が中空矩形状とされ、前後に平行に配置された一対の前壁部30及び後壁部32を備えている。前壁部30及び後壁部32の上端部同士及び下端部同士は、上下に平行に配置された一対の上壁部34及び下壁部36によって一体に繋がれている。
また、前壁部30と後壁部32とは、横隔壁部40、42によって、車両前後方向に一体に繋がれており、横隔壁部40、42は、フロントバンパリインフォース24の長手方向(図1参照)に沿って延在し、フロントバンパリインフォース24内の内部空間を車両上下方向に隔てている。横隔壁部40、42は、上壁部34及び下壁部36に平行とされ、本実施形態では、計二枚設けられている。上壁部34、横隔壁部40、42及び下壁部36は、一般面が車両の前面衝突時における荷重入力方向(衝突方向)を含む面を面方向として配置されている。
上壁部34、横隔壁部40、42及び下壁部36の車両上下方向に対向して配置された部分同士は、縦隔壁部44、46、48によって、車両上下方向(前面衝突時に座屈の振幅を抑制する方向)に一体に繋がれている。図2では、上壁部34と上側の横隔壁部40とを繋ぐ縦隔壁部を符号44、上側の横隔壁部40と下側の横隔壁部42とを繋ぐ縦隔壁部を符号46、下側の横隔壁部42と下壁部36とを繋ぐ縦隔壁部を符号48でそれぞれ示す。縦隔壁部44、46、48は、一般面が車両の前面衝突時における荷重入力方向(衝突方向)と垂直な方向を含む面を面方向として配置されており、(図2の断面視で)上壁部34、横隔壁部40、42及び下壁部36の座屈変形量が大きくなる箇所を補強している。これらの縦隔壁部44、46、48は、フロントバンパリインフォース24の長手方向(図1参照)に沿って延在し、フロントバンパリインフォース24内の内部空間を車両前後方向に隔てている。
上側の横隔壁部40を挟んで上下に設けられた縦隔壁部44、46の位置は、縦隔壁部44の位置(一方の位置)が縦隔壁部46の位置(他方の位置)に対して車両後方側(車両前後方向)へオフセットしている。また、下側の横隔壁部42を挟んで上下に設けられた縦隔壁部46、48の位置は、縦隔壁部46の位置(一方の位置)が縦隔壁部48の位置(他方の位置)に対して車両前方側(車両前後方向)へオフセットしている。なお、本実施形態では、縦隔壁部44における車両前後方向の位置と、縦隔壁部48における車両前後方向の位置とは、一致している。
後壁部32が面接触するクラッシュボックス16の前端取付壁部18には、上下にボルト挿通孔18A、18Bが貫通形成されている。また、後壁部32にはボルト挿通孔18A、18Bの同軸上の位置にボルト挿通孔32A、32Bが貫通形成され、さらに、縦隔壁部44、48にもボルト挿通孔18A、18Bの同軸上の位置にボルト挿通孔44A、48Aが貫通形成されている。
クラッシュボックス16の前端取付壁部18において、車両後方側の面(後壁部32側と反対側の面)には、締結手段としてのウエルドナット52が予め溶着されている。縦隔壁部44、48と後壁部32との間には、ウエルドナット52と同軸上に金属製で円筒状のカラー54が配設(介在)されている(図3参照)。図2に示されるカラー54の内径は、締結手段を構成する雄ねじ部材としてのボルト50を貫通させることが可能な寸法とされ、カラー54の外径は、ボルト挿通孔18A、18B、32A、32B、44A、48Aの内径よりも大きく設定されている。なお、カラー54の軸方向の両端部は、ボルト挿通孔32A、32B、44A、48Aの周囲に予め溶接等により固定するのが好ましい。締結用のボルト50は、縦隔壁部44、48の車両前方側(カラー54の配置側とは反対側)からボルト挿通孔44A、48A、カラー54、及びボルト挿通孔32A、32B、18A、18B内へ挿入されて貫通しており、このボルト50がウエルドナット52に螺合されている(カラー54と用いた締結)。
このような構成によって、ボルト50及びウエルドナット52は、フロントバンパリインフォース24における縦隔壁部44、48及び後壁部32と、フロントサイドメンバ14(図1参照)の前端部側に設けられてフロントバンパリインフォース24が結合されたクラッシュボックス16の前端取付壁部18と、に対して締結荷重を作用させるようになっている。なお、ボルト50及びウエルドナット52は、後壁部32に対しては、主として縦隔壁部44、48、カラー54及び前端取付壁部18を介して締結荷重を作用させている。
(作用・効果)
次に、上記実施形態の作用及び効果について説明する。
図1に示されるフロントバンパ20が、例えば、車両幅方向の中央部で衝突体と衝突すると、その際の衝突荷重Fがフロントバンパカバー22等を介してフロントバンパリインフォース24に入力される。このとき、衝突荷重Fは、フロントバンパリインフォース24における車両幅方向の中央部からクラッシュボックス16(フロントサイドメンバ14の前端部側)との結合部側へ伝達される。
図2に示されるように、車両前後方向に沿った縦断面形状が中空矩形状とされたフロントバンパリインフォース24は、横隔壁部40、42が前壁部30と後壁部32とを車両前後方向に一体に繋ぐと共にフロントバンパリインフォース24の長手方向に沿って延在しているので、車両の前面衝突時にフロントバンパリインフォース24が衝突荷重Fを受けると、衝突荷重Fは、上壁部34、下壁部36及び横隔壁部40、42によってクラッシュボックス16側(フロントサイドメンバ14(図1参照)の前端部側)へ伝達される(流れる)。
ここで、フロントバンパリインフォース24において、上側の横隔壁部40を挟んで上下に設けられた縦隔壁部44、46の位置は、縦隔壁部44の位置が縦隔壁部46の位置に対して車両後方側へオフセットしており、また、下側の横隔壁部42を挟んで上下に設けられた縦隔壁部46、48の位置は、縦隔壁部46の位置が縦隔壁部48の位置に対して車両前方側へオフセットしているので、各横隔壁部40、42においては、例えば、同じ断面積で上下の縦隔壁部の位置が車両前後方向へオフセットされていない対比構造と比べて、車両前後方向に位置が異なる縦隔壁部44、46、48との交点部X1、X2、X3、X4が増える。このため、フロントバンパリインフォース24が衝突荷重Fを受けた場合、横隔壁部40、42に生じる座屈波長が短くなって断面が潰れにくくなる。すなわち、衝突荷重Fを受けた際に支点となる交点部X1、X2、X3、X4が増えることで、フロントバンパリインフォース24が圧縮変形しにくくなる(断面変形方向(車両前後方向)の座屈強度向上)。
図4には、フロントバンパリインフォース24が所定値以上の衝突荷重Fを受けた場合の状態変化が模式的に図示されている。図4(A)は、フロントバンパリインフォース24が所定値以上の衝突荷重Fを受ける前の状態を示し、図4(B)は、フロントバンパリインフォース24が所定値以上の衝突荷重Fを受けた後の状態を示す。
図4(A)に示されるように、フロントバンパリインフォース24が所定値以上の衝突荷重Fを受けた場合、フロントバンパリインフォース24には、クラッシュボックス16側から反力Rが作用する。これによって、図4(B)に示されるように、フロントバンパリインフォース24は、車両前後方向に若干圧縮変形される。このとき、フロントバンパリインフォース24には、計10個の座屈の波が形成される(図4(B)では、座屈の波を符号A1、A2、A3、A4、A5、A6、A7、A8、A9、A10で示す。)。換言すれば、図4に示される構造によれば、例えば、同じ断面積で上下の縦隔壁部の位置が前壁部30と後壁部32との中央位置に揃えられて車両前後方向へオフセットされていない対比構造が同様に圧縮変形された際に計8個の座屈の波が形成されるのに比べて、座屈の波の数を計2個増やすことができる。すなわち、前記対比構造に比べて座屈の波A2〜A8、A10において座屈波長を短くすることができ、全体としてフロントバンパリインフォース24が圧縮変形(断面変形)しにくくなる(断面変形の抑制)。
また、横隔壁部40、42及び縦隔壁部44、46、48は、前壁部30、後壁部32、上壁部34及び下壁部36と一体で繋がっているので、荷重入力時には、例えば、フロントバンパリインフォース内に潰れ防止体を設けた他の対比構造のようなフロントバンパリインフォースと潰れ防止体との剥離現象も生じない。よって、前記対比構造に比べてフロントバンパリインフォース24の外形の座屈がより抑制される。また、横隔壁部40、42及び縦隔壁部44、46、48は、フロントバンパリインフォース24の長手方向に沿って延在しているので、前記対比構造でフロントバンパリインフォースの両端部寄り(フロントサイドメンバとの結合部付近)にのみ潰れ防止体を設けたような場合と異なり、フロントバンパリインフォース24の全長に亘って剛性が高い。よって、例えば、車両の前面衝突時にフロントバンパリインフォース24の車両幅方向の中央部に衝突荷重が入力されても、フロントバンパリインフォース24の車両幅方向の中央部のみが大きく後退して変形するのを防止又は抑制することができる。
また、図2に示されるように、フロントバンパリインフォース24における縦隔壁部44、48及び後壁部32と、クラッシュボックス16における前端取付壁部18とは、縦隔壁部44、48と後壁部32との間にカラー54が挟まれた状態でボルト50及びウエルドナット52による締結荷重を受けるので、フロントバンパリインフォース24が衝突荷重Fを受けた場合、フロントバンパリインフォース24は、後壁部32に加えて縦隔壁部44、48でも荷重を支持することになる。
すなわち、車両の前面衝突時には、図1に示されるフロントバンパリインフォース24の車両幅方向の中央部が車両前方側からの衝突荷重Fを受けることによってフロントバンパリインフォース24におけるクラッシュボックス16との結合部に車両幅方向内側へ引き込むような内向き荷重f1及び回転荷重f2が作用するが、図3に示されるように、フロントバンパリインフォース24の後壁部32とクラッシュボックス16の前端取付壁部18との結合面方向(せん断方向)への内向き荷重f1、及び車両幅方向内側への回転方向の回転荷重f2が入力された場合、フロントバンパリインフォース24は、後壁部32と縦隔壁部44、48(図2参照)とで荷重f1、f2を支持する。このように、荷重f1、f2が一枚でなく二枚で支持されることになるので、内向き荷重f1に対して支持剛性が高くなって強度が向上し、回転荷重f2に対しても回転支点が増えることで効果的に強度が向上する(強固な締結構造)。
その結果として、図1に示される車両の前面衝突時にフロントバンパリインフォース24は、圧縮変形しにくくなるので、フロントバンパリインフォース24からクラッシュボックス16(フロントサイドメンバ14の前端部側)へ荷重が効率的に伝達され、フロントバンパリインフォース24によって、クラッシュボックス16(フロントサイドメンバ14の前端部側)が車両前後方向に潰されて衝突エネルギーが吸収される。
また、図2に示されるように、ボルト50及びウエルドナット52によって締結荷重を作用させる縦隔壁部44、48と後壁部32との間に、ボルト50を貫通させる筒状のカラー54が配設されているので、簡易な構成でクラッシュボックス16側(フロントサイドメンバ14(図1参照)の前端部側)との締結部を強固にできると共に、フロントバンパリインフォース24が衝突荷重Fを受けた場合、縦隔壁部44、48に作用する荷重の一部がカラー54で支持されて後壁部32側に伝達される。このため、ボルト50の軸線方向に対して斜めの荷重が作用しても、カラー54がその一部を支持することによってカラー54の軸線の傾きが防止又は抑制され、荷重がクラッシュボックス16側(フロントサイドメンバ14(図1参照)側)へ安定的に伝達される。すなわち、図1に示されるフロントバンパリインフォース24側からクラッシュボックス16側(フロントサイドメンバ14側)への荷重伝達方向を安定化することができる。
以上説明したように、本実施形態に係るフロントバンパ構造12によれば、車両の前面衝突時にフロントバンパリインフォース24の座屈を防止又は抑制してフロントサイドメンバ14側(クラッシュボックス16側)への荷重伝達性能を確保することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る車両用バンパ構造が適用されたフロントバンパ構造60について、図5(A)を用いて説明する。図5(A)には、本発明の第2の実施形態に係るフロントバンパ構造60が、車両前後方向に沿った縦断面図にて示されている。この図に示されるように、フロントバンパ構造60は、上壁部34と上側の横隔壁部40とを繋ぐ縦隔壁部43、44を二枚にし、下側の横隔壁部42と下壁部36とを繋ぐ縦隔壁部47、48を二枚にした点で、第1の実施形態に係るフロントバンパ構造12(図2参照)とは異なる。他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図5(A)に示されるように、上側の横隔壁部40を挟んで上下に設けられた縦隔壁部43、44、46の位置は、縦隔壁部43、44の位置(一方の位置)が縦隔壁部46の位置(他方の位置)に対して車両前後方向へ(縦隔壁部43の位置はより車両前方側へ、縦隔壁部44の位置はより車両後方側へ)オフセットしている。また、下側の横隔壁部42を挟んで上下に設けられた縦隔壁部46、47、48の位置は、縦隔壁部47、48の位置(一方の位置)が縦隔壁部46の位置(他方の位置)に対して車両前後方向へ(縦隔壁部47の位置はより車両前方側へ、縦隔壁部48の位置はより車両後方側へ)オフセットしている。このような構成によっても、前述した第1実施形態とほぼ同様の作用及び効果が得られる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る車両用バンパ構造が適用されたフロントバンパ構造62について、図5(B)を用いて説明する。図5(B)には、本発明の第3の実施形態に係るフロントバンパ構造62が、車両前後方向に沿った縦断面図にて示されている。この図に示されるように、フロントバンパ構造62は、上側の横隔壁部40と下側の横隔壁部42とを繋ぐ縦隔壁部45、46を二枚にした点で、第1の実施形態に係るフロントバンパ構造12(図2参照)とは異なる。他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様の構成となっている。よって、第1の実施形態と実質的に同様の構成部については、同一符号を付して説明を省略する。
図5(B)に示されるように、上側の横隔壁部40を挟んで上下に設けられた縦隔壁部44、45、46の位置は、縦隔壁部45、46の位置(一方の位置)が縦隔壁部44の位置(他方の位置)に対して車両前後方向へ(縦隔壁部45の位置はより車両前方側へ、縦隔壁部46の位置はより車両後方側へ)オフセットしている。また、下側の横隔壁部42を挟んで上下に設けられた縦隔壁部45、46、48の位置は、縦隔壁部45、46の位置(一方の位置)が縦隔壁部48の位置(他方の位置)に対して車両前後方向へ(縦隔壁部45の位置はより車両前方側へ、縦隔壁部46の位置はより車両後方側へ)オフセットしている。このような構成によっても、前述した第1実施形態とほぼ同様の作用及び効果が得られる。
[実施形態の補足説明]
なお、上記実施形態では、車両用バンパ構造は、フロントバンパ構造12に適用されて、バンパリインフォースが車両の前端部側に設けられてフロントサイドメンバ14の前端部側に結合されたフロントバンパリインフォース24とされているが、車両用バンパ構造は、リヤバンパ構造に適用されて、バンパリインフォースが車両の後端部側に設けられてリヤサイドメンバの後端部側に結合されたリヤバンパリインフォースとされる構成としてもよい。
また、上記実施形態では、図1に示されるように、フロントバンパリインフォース24の両サイドがクラッシュボックス16を介してフロントサイドメンバ14の前端部に結合されているが、バンパリインフォースの両サイドは、例えば、サイドメンバの端部にブラケットを介して結合されてもよく、また、サイドメンバの端部に直接結合されてもよい。すなわち、請求項1記載の「サイドメンバの端部側に結合された」は、上記実施形態のようにサイドメンバの端部に設けられた他部材(クラッシュボックス)に結合された場合の他、サイドメンバの端部に直接結合された場合を含む。また、請求項2記載の「サイドメンバの端部側に設けられ」は、上記実施形態のようにサイドメンバの端部に設けられた他部材(クラッシュボックス)に設けられている場合の他、サイドメンバの端部に形成されている場合を含む。
さらに、上記実施形態では、図2及び図5に示されるように、ボルト50及びウエルドナット52が、フロントバンパリインフォース24における縦隔壁部44、48及び後壁部32と、クラッシュボックス16における前端取付壁部18と、に対して締結荷重を作用させており、このような構成が好ましいが、例えば、締結具が、バンパリインフォースにおける後壁部と、サイドメンバの端部側に設けられてバンパリインフォースが結合された取付壁部と、に対してのみ締結荷重を作用させるような構成とすることも可能である。
さらにまた、上記実施形態では、締結手段としてのウエルドナット52がクラッシュボックス16の前端取付壁部18において、車両後方側の面(後壁部32側と反対側の面)に予め溶着され、締結手段としてのボルト50は、縦隔壁部44、48の車両前方側(カラー54の配置側とは反対側)からボルト挿通孔44A、48A、カラー54、及びボルト挿通孔32A、32B、18A、18B内へ挿入されてウエルドナット52に螺合されているが、例えば、サイドメンバの端部側に設けられたバンパリインフォース結合用の取付壁部がフランジ状に形成されている場合等では、締結手段は、縦隔壁部のカラー配置側とは反対側の面に予め溶着されたウエルドナットと、取付壁部において後壁部側とは反対側にボルト頭部が配設されると共にボルト軸部が該取付壁部、後壁部及び縦隔壁部を貫通して前記ウエルドナットと螺合されたボルトと、を含んで構成された締結手段等のような他の締結手段としてもよい。
また、例えば、前記取付壁部がフランジ状に形成されている場合等における締結手段の他の例として、縦隔壁部のカラー配置側とは反対側の面にボルト頭部が予め溶着されてボルト軸部が縦隔壁部、後壁部及び取付壁部を貫通した雄ねじ部材としてのウエルドボルトと、取付壁部において後壁部側とは反対側で前記ウエルドボルトと螺合されたナットと、を含んで構成された締結手段を適用してもよい。
なお、上記実施形態では、ボルト50及びウエルドナット52によって締結荷重を作用させる縦隔壁部44、48と後壁部32との間に、ボルト50を貫通させる筒状のカラー54が配設されており、このような構成が好ましいが、例えば、カラー(54)の代わりに、フロントバンパリインフォース(24)における縦隔壁部(44、48)と後壁部(32)との間でボルト(50)の軸部配設位置の近接上下位置に縦隔壁部(44、48)と後壁部(32)とを一体に繋ぐ連結壁部を形成するような構成としてもよい。
本発明の第1の実施形態に係るフロントバンパ構造を備えた車体前部の概略平面図である。 本発明の第1の実施形態に係るフロントバンパ構造の要部を拡大して示す縦断面図(図1の2−2線拡大断面図)である。 本発明の第1の実施形態に係るフロントバンパ構造の締結部の一部を拡大して示す半断面の斜視図である。 フロントバンパリインフォースが所定値以上の衝突荷重を受けた場合の状態変化を模式的に示す拡大断面図である(締結構造の図示は省略している。)。図4(A)は、フロントバンパリインフォースが所定値以上の衝突荷重を受ける前の状態を示す。図4(B)は、フロントバンパリインフォースが所定値以上の衝突荷重を受けた後の状態を示す。 図5(A)は、本発明の第2の実施形態に係るフロントバンパ構造の要部を拡大して示す縦断面図である。図5(B)は、本発明の第3の実施形態に係るフロントバンパ構造の要部を拡大して示す縦断面図である。
符号の説明
12 フロントバンパ構造(車両用バンパ構造)
14 フロントサイドメンバ(サイドメンバ)
18 前端取付壁部(取付壁部)
24 フロントバンパリインフォース(バンパリインフォース)
30 前壁部
32 後壁部
34 上壁部
36 下壁部
40 横隔壁部
42 横隔壁部
43 縦隔壁部
44 縦隔壁部
45 縦隔壁部
46 縦隔壁部
47 縦隔壁部
48 縦隔壁部
50 ボルト(雄ねじ部材(締結手段))
52 ウエルドナット(締結手段)
54 カラー
60 フロントバンパ構造(車両用バンパ構造)
62 フロントバンパ構造(車両用バンパ構造)

Claims (3)

  1. 車両の前後方向の端部側に設けられると共に車両幅方向を長手方向として配置されてかつ両サイドが車両前後方向を長手方向として配置されたサイドメンバの端部側に結合されたアルミニウム合金製のバンパリインフォースを有する車両用バンパ構造であって、
    前記バンパリインフォースは、
    車両前後方向に沿った縦断面形状が中空矩形状とされて、前後一対の前壁部及び後壁部と、上下一対の上壁部及び下壁部と、を備えると共に、
    前記前壁部と前記後壁部とを車両前後方向に一体に繋ぐと共に前記長手方向に沿って延在した横隔壁部と、
    前記上壁部、前記横隔壁部及び前記下壁部の車両上下方向に対向して配置された部分同士を車両上下方向に一体に繋ぐと共に前記長手方向に沿って延在した縦隔壁部と、
    を備え、前記縦隔壁部は、前記横隔壁部を挟んで上下に設けられた一方の位置が他方の位置に対して車両前後方向へオフセットしていることを特徴とする車両用バンパ構造。
  2. 前記バンパリインフォースにおける前記縦隔壁部及び前記後壁部と、前記サイドメンバの端部側に設けられて前記バンパリインフォースが結合された取付壁部と、に対して締結荷重を作用させる締結手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の車両用バンパ構造。
  3. 前記締結手段によって締結荷重を作用させる前記縦隔壁部と前記後壁部との間に、前記締結手段を構成する雄ねじ部材を貫通させる筒状のカラーが配設されていることを特徴とする請求項2記載の車両用バンパ構造。
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