JP2009090178A - 過酸化水素分解触媒活性炭 - Google Patents

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和城 中川
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Abstract

【課題】 半導体の洗浄処理、織物などの漂白、食品や温泉プールなどの殺菌に過酸化水素が多量に使用される。それらの排液に残留する未反応の過酸化水素を分解するのに、カタラーゼ酵素が使用されるが、CODが上昇する。排水として放流する場合、CODを上げるのは好ましくない。CODを上げることなく、過酷な条件下の廃液中の過酸化水素をも迅速に分解させる触媒活性炭を提供する。
【解決手段】 アクリロニトリル共重合体を250〜500℃で炭化させ、しかる後に800〜1200℃で水蒸気賦活させ、得られた活性炭にコロイダル白金を付与させるだけでCODをあげることなく過酷な条件下の廃液中の過酸化水素をも分解させる過酸化水素分解触媒活性炭が得られる。
【選択図】 なし

Description

本発明は過酸化水素分解能を有する触媒活性炭に関する。
過酸化水素は半導体の洗浄処理、織物などの漂白、食品の殺菌、最近は温泉、プールなどの殺菌にも使われている。しかし、その廃液には未反応の過酸化水素が残留する。過酸化水素25%以上の水溶液は、人間の皮膚や粘膜に付着すると激しい炎症を起こすし、3%水溶液はオキシドールと呼ばれ消毒殺菌剤として使われているものであり、過酸化水素が残留した廃液を放流することは河川の生態系に悪影響を及ぼす事も知られている。したがって現在は廃液にカタラーゼ酵素を投入して過酸化水素を低減させた後、河川に放流している。しかしながらカタラーゼ酵素は蛋白質であるのでそれ自体がCODを上昇させることや、低温や中性でないと過酸化水素分解能が低下するなどの欠陥が見られる。
また特開平7−24315号にはアクリロニトリル化合物やアクリロニトリル混合物を炭化賦活して製造する触媒活性炭を提案している。この触媒活性炭はカタラーゼ酵素の持つ欠点(COD上昇、使用雰囲気の制限)をクリアーしているが、カタラーゼ酵素に比べ過酸化水素分解速度が遅い欠点を有していた。
従って本発明はCODをあげることなく、過酷な条件下の廃液中の過酸化水素をも迅速に分解させる触媒活性炭を提供する。
本発明者らは上記問題点に鑑みて、触媒活性炭を鋭意研究した結果、アクリロニトリル共重合体を250〜500℃で炭化させ、しかる後に800〜1200℃で水蒸気賦活させ、得られた活性炭にコロイダル白金を付与させることでCODをあげることなく、過酷な条件下の廃液中の過酸化水素をも迅速に分解させる触媒活性炭を見出し、本発明を完成させた。
本発明の効果としては、過酸化水素を使用前は安定な状態にして保管でき、使用直前に本発明の触媒活性炭に会わせれば過酸化水素を分解させて活性酸素を即座に使用部位に提供できる。もちろん使用後の廃液を本発明の触媒活性炭とあわせると殆んど過酸化水素を除去できるし、廃液のCODを上昇させることもない。また廃液の温度、特に高温度でもまた、例えばpH3と言う強酸性などの過酷な条件下にも何ら左右されない過酸化水素分解能を示すことは産業上、環境面から見てもその効果は極めて大きい。すなわち、本発明の目的は過酸化水素を酸素と水に分解させる触媒活性炭を工業的有利に提供することにある。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるアクリロニトリル共重合体はアクリル繊維、モダクリル繊維、ABS樹脂、AS樹脂などアクリロニトリルを50重量%以上共重合しているポリマーであれば良い。より好ましくはアクリロニトリル含量が85重量%以上である。本発明におけるアクリロニトリル共重合体の分子量は特に限定されないが、炭化時の歩留まりからは高分子の方がベターである。
本発明における炭化は木炭製造方法とおおむね同じで良い。すなわちアクリロニトリル共重合体を250〜500℃のロータリーキルン型の炭化炉に入れ、ほぼ無酸素状態で約10分炭化させる。もちろんバッチ式の炭化炉でも何ら差し支えない。炭化温度は250℃より低いと炭化が遅く炭化量が少ない為、経済的でない。また逆に炭化温度が500℃を超えると炭化物の収量が少なくなり経済的でない。より好ましい炭化温度は300〜450℃である。
本発明におけるアクリロニトリル共重合体の炭化物の賦活は800〜1200℃の水蒸気賦活が必須である。アクリロニトリル共重合体を炭化しただけでは炭化物の比表面積が300m/g以下と低く、過酸化水素分解速度は遅い。水蒸気賦活をすれば炭化物の比表面積は1000m/g以上になり、過酸化水素分解速度は飛躍的に向上する。水蒸気賦活温度は800℃より低いと賦活時間が長くなり生産性が低い。水蒸気賦活温度が1200℃を超えると賦活速度が速くなりすぎ製品品質の安定性に欠ける。好ましくは900〜1100℃の範囲である。
本発明において使用される白金はコロイダルである。コロイダル白金は氷で冷却した水中で白金棒を電極として交流又は直流電流によって放電させるか、あるいは微アルカリ性溶液で保護コロイドを加えて塩化白金酸をホルマリンまたはヒドラジン液で還元して得られる。これらコロイダル白金に水溶性有機高分子を数重量%加えることによりコロイド液の安定が得られるばかりか、コロイド液が水蒸気賦活されたアクリロニトリル共重合体活性炭表面に集中的に付着し、且つコロイダル白金が付着した活性炭を低温炭化した時に活性炭表面に白金は強力に付着する。またコロイダル白金の使用量は特に限定されないが、活性炭に対して0.1〜0.0001重量%が好ましい。その添加量が0.0001重量%より少ないと過酸化水素分解速度が遅い為、触媒活性炭を担持させる装置が大きくなり経済的でない。また0.1重量%を超えると過酸化水素分解能も飽和に達し、経済的にも好ましくない。白金そのものは過酸化水素分解触媒であるが、その触媒能は白金表面積と比例する。すなわち白金粒子が小さいほどその表面積は大きくなるが、コロイダル白金はその表面積の最大値を示し、白金使用量は最少でよい。
またコロイダル白金水溶液中に水蒸気賦活した活性炭を投入して攪拌する。コロイダル白金水溶液中に水溶性有機高分子が存在するとコロイダル白金の分散状態が安定化されるばかりかコロイダル白金が付着した活性炭を低温炭化した時に活性炭表面に白金は強力に付着する効果が見られる。水溶性有機高分子としては特に限定されないが、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイドなどC(炭素)H(水素)N(窒素)O(酸素)元素のみで構成される高分子化合物が好ましい。水溶性有機高分子はコロイダル白金を分散安定化するとともに活性炭表面に付着してコロイダル白金を活性炭に付着させる効果があればよいので1〜5重量%もあればよい。
かくして得られた触媒活性炭を通常の方法で粉砕する。粉砕された触媒活性炭の粒径は用途により決めればよい。
本発明の要旨とするところは、アクリロニトリル共重合体を250〜500℃で炭化させ、しかる後に800〜1200℃で水蒸気賦活させ、得られた活性炭にコロイダル白金を付与したことを特徴とする過酸化水素分解触媒活性炭である。
さらに、白金の含有率が0.1〜0.0001重量%であることを特徴とする過酸化水素分解触媒活性炭である。
さらに、アクリロニトリル共重合体を250〜500℃で炭化させ、しかる後に800〜1200℃で水蒸気賦活させ、得られた活性炭を水溶性有機高分子で分散安定化されたコロイダル白金水溶液中に含浸させた後、150〜250℃で水溶性有機高分子を燃焼除去することを特徴とする過酸化水素分解触媒活性炭の製造方法である。
さらに、水溶性有機高分子がポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイドなどC(炭素)H(水素)N(窒素)O(酸素)元素のみで構成される高分子化合物であることを特徴とする過酸化水素分解触媒活性炭の製造方法である。
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
・過酸化水素分解率
試料300mgを採取し、3Lビーカーに入れた後、1000ppmの過酸化水素水1000mlを投入し、所定時間スターラーで攪拌し、その後、試料をろ過除去する。そのろ液15mlを100mlサンプル管に採り、場合によっては硫酸を加えて酸性にする。その後、一定温度に保ちながら1/10Nの過マンガン酸カリウムで色づくまで滴定し、滴定量(A)を求める。次いで試料を入れない過酸化水素水を空テストとして同様に行ない、滴定量(B)を求める。

過酸化水素分解率(%)={(B−A)/B}×100

・実施例1〜9、比較例1〜2
アクリロニトリル共重合体(分子量5万:ポリマー組成 アクリロニトリル/メチルアクリレート/アリルスルフォン酸ソーダ=91/8/1重量比)チップを380℃、10分間ロータリーキルンで炭化させた。次に該炭化物を900℃の過熱水蒸気で2時間賦活処理を行なった。賦活処理した触媒活性炭を電気分散法で作ったコロイダル白金濃度0.5〜0.001%、ポリビニルピロリドン2%の水溶液中に投入し表−1の如く白金量が残るように遠心分離した後、200℃で30分間炭化した。出来た触媒活性炭で過酸化水素分解率を測定した。
Figure 2009090178
表−1からも明らかなように実施例(1〜8)は本発明例であるが、白金が0.0001〜0.1重量%入っていることにより過酸化水素分解速度は著しく速くなることが判る。また実施例6のように反応液温度を80℃にしても分解速度は低下しない。(酵素カタラーゼの場合は種類にもよるが20〜50%分解能が落ちる。)また実施例7のように反応液が酸性(pH3)でも分解速度は変わらない。(酵素カタラーゼはpH3では分解能が半減する)
比較例1は白金が存在しない触媒活性炭の過酸化水素分解能速度は低い。比較例2は白金が0.0005%であるが、過酸化水素分解能速度は未だ遅い。実施例9は白金が0.5%であるが過酸化水素分解速度は飽和に達し、経済的に好ましくない。
・実施例10〜14、比較例3〜5
アクリロニトリル共重合体(分子量5万:ポリマー組成 アクリロニトリル/メチルアクリレート/アリルスルフォン酸ソーダ=91/8/1重量比)チップを表−2の温度で10分間炭化させた。次に該炭化物を表−2の温度の過熱水蒸気で2時間賦活処理を行なった。賦活処理した触媒活性炭を電気分散法で作ったコロイダル白金濃度0.2%、ポリビニルピロリドン2%の水溶液中に投入し白金が0.001重量%になるように遠心分離して200℃で30分炭化した。出来た触媒活性炭で30℃、5分、pH7で過酸化水素分解率を測定した。
Figure 2009090178
表−2から明らかなようにアクリロニトリル共重合体の炭化は250〜500℃が良い。(実施例10〜14)しかし比較例3のように炭化温度が250℃より低いと炭化が十分でない。また炭化温度が比較例4のように高すぎると炭化が進みすぎて触媒活性炭の過酸化水素分解能は低下する。またアクリロニトリル共重合体の炭化物を賦活する温度は800〜1200℃が良い。比較例5のように800℃より低い温度であると賦活が足りないのか触媒活性炭の過酸化水素分解能は低下する。またアクリロニトリル共重合体の炭化物を賦活する温度は1200℃より高い比較例6では触媒活性炭の過酸化水素分解能は良いが過熱水蒸気を作り出す電気などエネルギーが掛かり経済的でない。
繊維漂白後の残存過酸化水素の分解除去や各種廃液中の過酸化水素を分解除去し、河川へのCODの影響もみられないなど環境保全のための利用価値は大きい。

Claims (4)

  1. アクリロニトリル共重合体を250〜500℃で炭化させ、しかる後に800〜1200℃で水蒸気賦活させ、得られた活性炭にコロイダル白金を付与したことを特徴とする過酸化水素分解触媒活性炭。
  2. 白金の含有率が0.1〜0.0001重量%である請求項1記載の過酸化水素分解触媒活性炭。
  3. アクリロニトリル共重合体を250〜500℃で炭化させ、しかる後に800〜1200℃で水蒸気賦活させ、得られた活性炭を水溶性有機高分子で分散安定化されたコロイダル白金水溶液中に含浸させた後、150〜250℃で水溶性有機高分子を燃焼除去することを特徴とする過酸化水素分解触媒活性炭の製造方法。
  4. 水溶性有機高分子がポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイドなどC(炭素)H(水素)N(窒素)O(酸素)元素のみで構成される高分子化合物である請求項3記載の過酸化水素分解触媒活性炭の製造方法。
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