JP2007196205A - 魚の骨の炭化物を改良した水質浄化剤。 - Google Patents
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Abstract
【課題】薬品や高コストの装置を用いず、エネルギー消費量の少ない方法で魚の骨を加工した水質浄化剤の提供。
【解決手段】密封金属容器に小さな孔をあけた後、魚の骨を入れ、500℃前後で5時間程度の加熱をする。加熱後の魚の骨を、貝殻燃焼時の灰を溶かした水に浸ける。この操作により得られた魚の骨の炭化物は、水中でのリン溶出がわずかであり、水中の有機色素や合成洗剤成分に対する吸着性能を有しており、水質浄化剤として利用することができる。
【選択図】なし
【解決手段】密封金属容器に小さな孔をあけた後、魚の骨を入れ、500℃前後で5時間程度の加熱をする。加熱後の魚の骨を、貝殻燃焼時の灰を溶かした水に浸ける。この操作により得られた魚の骨の炭化物は、水中でのリン溶出がわずかであり、水中の有機色素や合成洗剤成分に対する吸着性能を有しており、水質浄化剤として利用することができる。
【選択図】なし
Description
本発明は、魚の骨の炭化物を改良した水質浄化剤に関する。
周辺を海に囲まれた我が国において、魚は身近な食料であり、多量に消費されている。しかし、その骨が食されることはほとんどなく、多くは廃棄されている。そこで、その有効利用方法として、例えば、粉砕や成分抽出などにより、飼料や機能性食品原料などにする技術が実用化されているが、多量に廃棄される魚の骨を十分には利用しきれていない。
ところで、骨を炭化することで得られる骨炭は、肥料や精糖時の脱色剤などに用いられており、骨の有効利用方法のひとつである。しかし、多くは牛の骨を原料としており、魚の骨を十分に利用しきれている現状ではない。
さらに、骨炭製造の従来技術は、その炭化において高温で長時間の加熱が必要であり、製造に多量のエネルギーを消費している。そこで、エネルギー消費量を抑えるための技術が提案されているが(例えば、特許文献1〜2)、特許文献1では酸素濃度検知装置を、特許文献2では太陽光利用装置を必要とし、製造に要する装置が高コストとなる。
また、過剰な酸素補給を抑えることができる程度の低コストの装置を用いて、低温で短時間の加熱で魚の骨を炭化した場合、できあがった炭は、水中で富栄養化の原因物質のひとつであるリンを溶出し、そのままでは水質浄化に用いることはできない。
特開2004−300198号公報 特開2004−300199号公報
本発明は、幾つかの従来技術にもかかわらず、魚の骨が多量に廃棄されている現状を鑑み行なわれたものであり、その目的とするところは、魚の骨を原料とし、多量のエネルギーや薬品や高コストの装置を用いずして製造できる水質浄化剤を提供することにある。
上記目的を達成する本発明の水質浄化剤は、過剰な酸素補給を防ぐ程度の簡易な耐熱容器を用い、約500℃で約5時間という低温で短時間の加熱により炭化させた魚の骨を、貝殻の燃焼時に生じる灰を溶かした水に浸けてかきまぜるという操作で製造されることを特徴とする。
魚と貝の種類に特に指定はなく、一般に食されているものの骨と殻を使用できる。前処理は特に必要とせず、肉が付着して残っているような状態でも使用できる。
加熱時に魚の骨を入れる容器は、高温に耐えることができ、過剰な酸素補給を防ぐことができ、内部で気体が膨張したり発生したりしても爆発しないような構造になっていればよい。例えば、菓子の缶などに用いられるような簡易な密封金属容器に小さな孔をあけるだけで使用できる。
加熱の温度と時間は、製品の水質浄化能力を決める因子のひとつであるが、例えば、約500℃で5時間加熱することで、木炭や竹炭を上回る水質浄化能力を有する製品を得ることができる。
炭化させた魚の骨を浸す溶液は、貝殻を燃焼させた際に生じる灰を水に入れ、かきまぜたものでよい。このとき、灰が全て溶解している必要はなく、混濁した状態でもよい。
貝殻灰を溶解させた水に浸ける前に、炭化させた魚の骨を粉砕する。この粉砕は、水質浄化剤として使用する際の粒径にまで細かくすることが必要であるが、例えば、乳鉢と乳棒を用いて人力ですりつぶす程度でよい。この粉砕は炭化前に行なってもよいが、粉砕に要するエネルギー消費は、炭化後の方が少ない。
粉砕後、貝殻灰の水溶液に浸けてかきまぜるが、激しくかきまぜる必要はなく、人力でも十分である。かきまぜ後、溶液から取り出し、炭化物の表面に残っている溶液成分を水で洗い落とした後、乾燥させて水質浄化に用いる。洗浄は数分程度のすすぎ洗いでよく、また、乾燥も特に高い温度が必要ではなく、例えば、天日乾燥でもよい。
本発明のメカニズムは、必ずしも全てが明らかではないが、炭化された魚の骨は、表面に小さな穴を有しており、広い表面積を持つことから、水質汚濁の原因物質を吸着する能力があると考えられる。
貝殻灰の水溶液と作用させることで、水中でのリン溶出が抑えられるが、これは貝殻灰に含まれる酸化カルシウムが水に溶けて水酸化カルシウムとなり、これが、魚の骨の炭化物に含まれていた水に可溶なリン化合物と反応し、リン酸三カルシウムのような水に不溶な化合物が生成したためと考えられる。
本発明の魚の骨の炭化物は、水に入れても、リンを溶出しない。そして、水に溶解した有機色素や合成洗剤成分に対する吸着能力を有する。
本発明の魚の骨の炭化物は、炭化時に、過剰な酸素供給を防ぐことが必要であるが、例えば、小さな孔をあけた金属製の菓子容器に入れることで製造可能であり、高コストの装置を必要としない。また、炭化時の加熱は、例えば、約500℃で5時間程度でよく、高コストの加熱装置を必要としない。
本発明の魚の骨の炭化物は、製造において、薬品や多量のエネルギーを必要としない。これはコスト面のみならず、環境負荷の面でも、従来技術以上の効果がある。
本発明の魚の骨の炭化物が、従来製品の替わりに水質浄化に用いられることにより、廃棄物削減や資源節約の効果が期待できる。
過剰な空気の流入を防ぎ、内部で膨張や発生した気体を排出できる程度の孔があいた金属容器に魚の骨を入れ、容器の外からガスバーナーで加熱する。加熱は、500℃前後の温度が5時間程度保持できればよい。
貝殻を燃焼させて、生成する灰を集め、水に入れてかきまぜる。灰の全てを溶解させる必要はなく、かきまぜは人力でも十分である。なお、貝殻の燃焼は、貝殻をガスバーナーなどの炎の中に入れるだけでよい。
炭化した魚の骨を粉末にし、貝殻灰を溶かした溶液に数時間以上浸ける。この際、炭化物と溶液が混ざるように時々かきまぜる。炭化物の粉末化と溶液のかきまぜは人力で十分であり、例えば、粉末化は乳鉢と乳棒を用いて人力ですりつぶす程度でよい。
溶液から取り出した炭化物を、水で数分間すすぎ洗いした後、乾燥させる。特別な装置は必要なく、例えば、乾燥は、好天であれば丸一日程度、天日に当てるだけでよい。
乾燥後の炭化物を汚水に入れてかきまぜることで、あるいは、乾燥後の炭化物を入れた容器に汚水を流すことなどで、水質汚濁物質が炭化物に吸着され、水質が浄化される。
菓子用の金属容器に直径1mm程度の孔を5個あけ、これに鮭の骨を入れ、容器の下から、ガスバーナーを用いて、5時間加熱した。同様の条件で木材を加熱して得られた木炭の電気伝導度から、この条件での炭化対象物の温度は500℃前後と考えられる。
ホタテの貝殻をガスバーナーの炎中で燃焼させた際に生成した灰を溶かした水の中に、上記の鮭の骨の炭化物を粉末にしたもの(乳鉢と乳棒を用いて人力ですりつぶした)を浸け、時々かきまぜながら3日間置いた後、ろ過で炭化物を取り出した。
取り出した炭化物をイオン交換水に入れ、3分間かきまぜた後、ろ過で炭化物を取り出した。この操作を3回繰り返した後、天日で丸一日乾燥させた。
上記の操作で得た炭化物0.5gをイオン交換水25mLに入れ、30分間かきまぜた後、ろ過で炭化物を取り除いた。JIS K 0102 46.1.1に従って、ろ液のリン酸イオン濃度を測定したところ、1.5mg/Lであった。ちなみに、同様の操作を貝殻灰の水溶液を作用させる前の炭化物で行なったところ、ろ液のリン酸イオン濃度は、20mg/Lであった。このように、貝殻灰を溶かした水に浸けることで、リン溶出が抑えられることが証明された。
貝殻灰の水溶液を作用させた後の炭化物0.5gを、100mg/Lのメチレンブルー水溶液25mLに入れ、30分間かきまぜた後、ろ過で炭化物を取り除いた。ろ液のメチレンブルー濃度を吸光光度法で測定したところ、0.09mg/Lであった。同様の操作を、市販の木炭(ならかしわ炭)と竹炭で行なったところ、メチレンブルー濃度は、ともに98mg/Lであった。これにより、本発明の炭化物のメチレンブルーに対する吸着性能の高さが証明された。
貝殻灰の水溶液を作用させた後の炭化物0.5gを、0.5mg/Lのドデシル硫酸ナトリウム水溶液25mLに入れ、30分間かきまぜた後、ろ過で炭化物を取り除いた。ろ液のドデシル硫酸ナトリウム濃度を、JIS K 0102 30.1.2に従って測定したところ、0.066mg/Lであった。同様の操作を、市販の木炭(ならかしわ炭)と竹炭で行なったところ、ドデシル硫酸ナトリウム濃度は、それぞれ、0.27mg/Lと0.25mg/Lであった。これにより、本発明の炭化物のドデシル硫酸ナトリウムに対する吸着性能の高さが証明された。
Claims (1)
- 簡易な容器を用い、過剰な酸素補給を遮断して、低温で短時間の加熱により得られる魚の骨の炭化物に、貝殻を燃焼させた際に生じる灰を溶解した水を作用させたものを用いることを特徴とする水質浄化剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006045975A JP2007196205A (ja) | 2006-01-25 | 2006-01-25 | 魚の骨の炭化物を改良した水質浄化剤。 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006045975A JP2007196205A (ja) | 2006-01-25 | 2006-01-25 | 魚の骨の炭化物を改良した水質浄化剤。 |
Publications (1)
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JP2007196205A true JP2007196205A (ja) | 2007-08-09 |
Family
ID=38451323
Family Applications (1)
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JP2006045975A Pending JP2007196205A (ja) | 2006-01-25 | 2006-01-25 | 魚の骨の炭化物を改良した水質浄化剤。 |
Country Status (1)
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Cited By (3)
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CN104533287A (zh) * | 2014-11-20 | 2015-04-22 | 西南石油大学 | 一种钻鱼刺状多级分支水平井页岩气储层钻完井和增产系统 |
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CN110152607A (zh) * | 2019-05-05 | 2019-08-23 | 安徽省淮河制胶有限公司 | 一种复合骨炭粉及其制备方法、应用 |
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2006
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