JPH1160223A - 汚泥による活性炭製造方法とその装置および汚泥活性炭 - Google Patents
汚泥による活性炭製造方法とその装置および汚泥活性炭Info
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- JPH1160223A JPH1160223A JP9224525A JP22452597A JPH1160223A JP H1160223 A JPH1160223 A JP H1160223A JP 9224525 A JP9224525 A JP 9224525A JP 22452597 A JP22452597 A JP 22452597A JP H1160223 A JPH1160223 A JP H1160223A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 二次的環境公害の発生のおそれがある薬品賦
活法を用いずに汚泥炭の多孔質化が可能で、製造プロセ
スが簡素化され、工業的に量産化でき、低コストで、吸
着性に優れた高品質の汚泥活性炭の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 下水の濃縮汚泥(2)に硅酸ナトリウム
水溶液(3)を混合して撹拌したのち、脱水処理して含
水率75〜80%の脱水汚泥ケーキ(4)とし、この脱
水汚泥ケーキ(4)を含水率40〜50%まで乾燥し、
ペレット状などの所定形状に圧縮成型し、この脱水汚
泥成型品(6)を含水率5〜10%まで遠赤外線放射温度
100〜200℃にて加熱乾燥し、この乾燥汚泥成型
品(6)を温度600〜1000℃にて乾留して炭化させ
ることにより、硅酸ナトリウム水溶液(3)の発泡現象を
利用して成型品(5)を多孔質化し、この多孔質化しか
つ炭化した汚泥炭(7)を水蒸気賦活したのち、希塩酸お
よび温水にて数回洗浄して活性炭を製造するものであ
る。
活法を用いずに汚泥炭の多孔質化が可能で、製造プロセ
スが簡素化され、工業的に量産化でき、低コストで、吸
着性に優れた高品質の汚泥活性炭の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 下水の濃縮汚泥(2)に硅酸ナトリウム
水溶液(3)を混合して撹拌したのち、脱水処理して含
水率75〜80%の脱水汚泥ケーキ(4)とし、この脱
水汚泥ケーキ(4)を含水率40〜50%まで乾燥し、
ペレット状などの所定形状に圧縮成型し、この脱水汚
泥成型品(6)を含水率5〜10%まで遠赤外線放射温度
100〜200℃にて加熱乾燥し、この乾燥汚泥成型
品(6)を温度600〜1000℃にて乾留して炭化させ
ることにより、硅酸ナトリウム水溶液(3)の発泡現象を
利用して成型品(5)を多孔質化し、この多孔質化しか
つ炭化した汚泥炭(7)を水蒸気賦活したのち、希塩酸お
よび温水にて数回洗浄して活性炭を製造するものであ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、下水処理場や工
場廃水処理場などにおいてその処理過程で生じた汚泥
(残渣)を原料にして活性炭を製造する方法とその製造
装置およびその製造方法により製造される汚泥活性炭に
関するものである。
場廃水処理場などにおいてその処理過程で生じた汚泥
(残渣)を原料にして活性炭を製造する方法とその製造
装置およびその製造方法により製造される汚泥活性炭に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】下水道の普及に伴い下水処理場で生じる
下水汚泥の量が年々増加している。この下水汚泥の大部
分は、濃縮、脱水、乾燥の各処理後に焼却されたり、海
洋や陸上の埋め立てに使用されたりしている。また、肥
料として利用されることもあるが、それらの利用率はき
わめて低い。
下水汚泥の量が年々増加している。この下水汚泥の大部
分は、濃縮、脱水、乾燥の各処理後に焼却されたり、海
洋や陸上の埋め立てに使用されたりしている。また、肥
料として利用されることもあるが、それらの利用率はき
わめて低い。
【0003】そこで最近、下水汚泥を原料として汚泥炭
および活性炭を製造する方法が提案されている。
および活性炭を製造する方法が提案されている。
【0004】汚泥炭の製造方法は、一般的に、濃縮汚泥
に凝集剤を添加したのち、脱水機により脱水して含水率
70〜85%程度の汚泥ケーキとし、この汚泥ケーキを
乾燥機にて含水率5〜10%まで乾燥し、炭化炉にて炭
化するものである。しかし、汚泥炭は汚泥の性状からし
て通常、多孔質構造にはなっていないために、吸着性を
欠くために、活性炭に比べて用途が限定される。
に凝集剤を添加したのち、脱水機により脱水して含水率
70〜85%程度の汚泥ケーキとし、この汚泥ケーキを
乾燥機にて含水率5〜10%まで乾燥し、炭化炉にて炭
化するものである。しかし、汚泥炭は汚泥の性状からし
て通常、多孔質構造にはなっていないために、吸着性を
欠くために、活性炭に比べて用途が限定される。
【0005】一方、活性炭は吸着性に優れた多孔質構造
からなり、各種工場に設置される脱臭装置の脱臭剤、脱
色剤、有害物除去剤等として有効利用されるなど用途が
広いが、その反面、汚泥炭を活性化させて活性炭にする
ことは非常に難しい。現状は、汚泥炭に水酸化カリウム
を用いた薬品賦活法と塩酸洗浄とを併用した製造方法が
提案されているに過ぎない。この製造方法は、下水汚泥
の脱水ケーキを乾燥した乾燥汚泥を炭化して得られる汚
泥炭化物に、重量比で2倍量の水酸化カリウムフレーク
(薄片)を混合したのち、密閉雰囲気中で650℃前後
で加熱保持して賦活する。放冷後に温水にて数回洗浄し
濾別を繰り返すことにより、含有されている水酸化カリ
ウムを除去したのち、その賦活炭化物を重量比で3倍量
の35%塩酸溶液とともに加熱処理したのち、濾別して
塩酸を除去する。さらに、温水で中性になるまで洗浄・
濾別を繰り返したのち、乾燥することにより汚泥活性炭
を製造するものである。なお、本明細書で賦活とは、汚
泥炭化物に多数の細孔を形成して多孔質化することの意
味で、単に汚泥を炭化した状態ではその性状から多孔質
化は形成されない。このため、汚泥炭化物は吸着性に乏
しく、いわゆる活性炭としての特性を欠くから、上記製
造方法では、水酸化カリウムを用いた薬品賦活により多
孔質化し、塩酸処理により中性化したのち、温水洗浄に
より塩酸分を除去しようとしている。
からなり、各種工場に設置される脱臭装置の脱臭剤、脱
色剤、有害物除去剤等として有効利用されるなど用途が
広いが、その反面、汚泥炭を活性化させて活性炭にする
ことは非常に難しい。現状は、汚泥炭に水酸化カリウム
を用いた薬品賦活法と塩酸洗浄とを併用した製造方法が
提案されているに過ぎない。この製造方法は、下水汚泥
の脱水ケーキを乾燥した乾燥汚泥を炭化して得られる汚
泥炭化物に、重量比で2倍量の水酸化カリウムフレーク
(薄片)を混合したのち、密閉雰囲気中で650℃前後
で加熱保持して賦活する。放冷後に温水にて数回洗浄し
濾別を繰り返すことにより、含有されている水酸化カリ
ウムを除去したのち、その賦活炭化物を重量比で3倍量
の35%塩酸溶液とともに加熱処理したのち、濾別して
塩酸を除去する。さらに、温水で中性になるまで洗浄・
濾別を繰り返したのち、乾燥することにより汚泥活性炭
を製造するものである。なお、本明細書で賦活とは、汚
泥炭化物に多数の細孔を形成して多孔質化することの意
味で、単に汚泥を炭化した状態ではその性状から多孔質
化は形成されない。このため、汚泥炭化物は吸着性に乏
しく、いわゆる活性炭としての特性を欠くから、上記製
造方法では、水酸化カリウムを用いた薬品賦活により多
孔質化し、塩酸処理により中性化したのち、温水洗浄に
より塩酸分を除去しようとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た汚泥活性炭の製造方法では、次のような点で改良すべ
き余地がある。すなわち、 上記製造方法はいわゆる薬品賦活方法であるが、こ
の薬品賦活方法の場合に、上記のように賦活温度を65
0℃前後に保って加熱する、一段階方式の賦活では炭素
含有率が低く、灰分含有率は高いために収炭率が悪い。
た汚泥活性炭の製造方法では、次のような点で改良すべ
き余地がある。すなわち、 上記製造方法はいわゆる薬品賦活方法であるが、こ
の薬品賦活方法の場合に、上記のように賦活温度を65
0℃前後に保って加熱する、一段階方式の賦活では炭素
含有率が低く、灰分含有率は高いために収炭率が悪い。
【0007】 に加えて、装置が薬品により短期間
で腐食するおそれがあることや、化学薬品を使用するこ
とによって環境を悪化させる二次的環境公害の発生の問
題があるほか、製造コストがきわめて高くなることを考
慮すると、上記製造方法では生産性が低く、工業化・量
産化が難しい。
で腐食するおそれがあることや、化学薬品を使用するこ
とによって環境を悪化させる二次的環境公害の発生の問
題があるほか、製造コストがきわめて高くなることを考
慮すると、上記製造方法では生産性が低く、工業化・量
産化が難しい。
【0008】 汚泥中の固形分は有機成分と無機成分
とからなるが、下水道汚泥では両成分がほぼ半々、屎尿
汚泥では有機成分が70〜85%、湖沼の底泥では無機
成分が70〜85%であるが、それらの汚泥に含まれる
無機成分は、薬品賦活によっても多孔質構造にすること
が困難で、均等な多孔質分布が得られにくい。
とからなるが、下水道汚泥では両成分がほぼ半々、屎尿
汚泥では有機成分が70〜85%、湖沼の底泥では無機
成分が70〜85%であるが、それらの汚泥に含まれる
無機成分は、薬品賦活によっても多孔質構造にすること
が困難で、均等な多孔質分布が得られにくい。
【0009】 薬品賦活法に使用する薬剤として、重
量比で汚泥の2倍という多量の水酸化カリウムを混合す
る必要があるとともに、賦活処理後に水酸化カリウムを
除去するために塩酸および温水による洗浄・濾別をそれ
ぞれ繰り返し行わなければならず、その作業が大変なう
えに、製造方法が複雑で、製造コストの面からも量産化
に難点がある。
量比で汚泥の2倍という多量の水酸化カリウムを混合す
る必要があるとともに、賦活処理後に水酸化カリウムを
除去するために塩酸および温水による洗浄・濾別をそれ
ぞれ繰り返し行わなければならず、その作業が大変なう
えに、製造方法が複雑で、製造コストの面からも量産化
に難点がある。
【0010】 薬品賦活法に使用した水酸化カリウム
を十分に除去できない場合には、活性炭中に重金属イオ
ンが残存して入るおそれがあるため、活性炭の用途に大
幅な制限を受ける。
を十分に除去できない場合には、活性炭中に重金属イオ
ンが残存して入るおそれがあるため、活性炭の用途に大
幅な制限を受ける。
【0011】この発明は上述の点に鑑みなされたもの
で、二次的環境公害の発生のおそれがある薬品賦活法を
用いずに汚泥炭の多孔質化が可能で、製造プロセスが簡
素化され、工業的に量産化でき、低コストで、吸着性に
優れた高品質の汚泥活性炭とその製造方法ならびに製造
装置を提供することを目的としている。
で、二次的環境公害の発生のおそれがある薬品賦活法を
用いずに汚泥炭の多孔質化が可能で、製造プロセスが簡
素化され、工業的に量産化でき、低コストで、吸着性に
優れた高品質の汚泥活性炭とその製造方法ならびに製造
装置を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めにこの発明にかかる汚泥活性炭の製造方法は、下水
や工場廃水などの濃縮汚泥にケイ素系無機材料を混合し
て撹拌したのち、脱水処理して含水率75〜80%の
脱水汚泥ケーキとし、この脱水汚泥ケーキを含水率4
0〜50%まで乾燥し、ペレット状などの所定形状に
圧縮成型し、この脱水汚泥成型品を含水率5〜10%
まで遠赤外線放射温度100〜200℃にて乾燥し、
この乾燥汚泥成型品を温度600〜1000℃にて乾留
して炭化させることにより、混合したケイ素系無機材料
を発泡させて前記成型品を多孔質化し、この多孔質化
しかつ炭化した汚泥炭を希塩酸および温水にて数回洗浄
して汚泥活性炭を製造するものである。
めにこの発明にかかる汚泥活性炭の製造方法は、下水
や工場廃水などの濃縮汚泥にケイ素系無機材料を混合し
て撹拌したのち、脱水処理して含水率75〜80%の
脱水汚泥ケーキとし、この脱水汚泥ケーキを含水率4
0〜50%まで乾燥し、ペレット状などの所定形状に
圧縮成型し、この脱水汚泥成型品を含水率5〜10%
まで遠赤外線放射温度100〜200℃にて乾燥し、
この乾燥汚泥成型品を温度600〜1000℃にて乾留
して炭化させることにより、混合したケイ素系無機材料
を発泡させて前記成型品を多孔質化し、この多孔質化
しかつ炭化した汚泥炭を希塩酸および温水にて数回洗浄
して汚泥活性炭を製造するものである。
【0013】上記の構成を有するこの発明の製造方法に
よると、硅酸ナトリウム水溶液などのケイ素系無機材料
を濃縮汚泥に混入撹拌し、脱水処理および乾燥処理した
のちに、圧縮成型し、それから加熱乾燥してさらに温度
600〜1000℃の高温で乾留して炭化させるので、
この炭化処理の際に、汚泥中に混入されているケイ素系
無機材料が一種の発泡現象を起こし、汚泥炭中に無数の
細孔を形成する。このようにして多孔質化した汚泥炭
は、無数の細孔構造(多孔質構造)を有するので、希塩
酸および温水により洗浄することで、汚泥炭中に残存す
る灰分および不純物が洗浄され除去される。また汚泥
を、加熱乾燥および乾留炭化の処理前に、あらかじめ圧
縮成型しているために、高温による炭化時のケイ素系無
機材料による発泡現象が加速される。さらに、乾留炭化
の前処理工程で遠赤外線放射にて加熱乾燥したことによ
り、汚泥成型物が均一に乾燥され、このことが吸着性能
に優れた汚泥活性炭を生み出す一因になる。また、ケイ
素系無機材料は無害であるので、仮に汚泥炭中に残存し
ても二次的環境公害を起こすことがない。こうして生成
される汚泥炭は、廃ガスや廃液中の有害物質を吸着する
吸着性能(比表面積300〜400m2/g)を有するの
で、品質は高くないが、低コストのリサイクル活性炭と
して通用する。
よると、硅酸ナトリウム水溶液などのケイ素系無機材料
を濃縮汚泥に混入撹拌し、脱水処理および乾燥処理した
のちに、圧縮成型し、それから加熱乾燥してさらに温度
600〜1000℃の高温で乾留して炭化させるので、
この炭化処理の際に、汚泥中に混入されているケイ素系
無機材料が一種の発泡現象を起こし、汚泥炭中に無数の
細孔を形成する。このようにして多孔質化した汚泥炭
は、無数の細孔構造(多孔質構造)を有するので、希塩
酸および温水により洗浄することで、汚泥炭中に残存す
る灰分および不純物が洗浄され除去される。また汚泥
を、加熱乾燥および乾留炭化の処理前に、あらかじめ圧
縮成型しているために、高温による炭化時のケイ素系無
機材料による発泡現象が加速される。さらに、乾留炭化
の前処理工程で遠赤外線放射にて加熱乾燥したことによ
り、汚泥成型物が均一に乾燥され、このことが吸着性能
に優れた汚泥活性炭を生み出す一因になる。また、ケイ
素系無機材料は無害であるので、仮に汚泥炭中に残存し
ても二次的環境公害を起こすことがない。こうして生成
される汚泥炭は、廃ガスや廃液中の有害物質を吸着する
吸着性能(比表面積300〜400m2/g)を有するの
で、品質は高くないが、低コストのリサイクル活性炭と
して通用する。
【0014】請求項2に記載のように、前記多孔質化し
かつ炭化した汚泥炭を、炉内温度750〜900℃にて
水蒸気賦活処理をしたのち、希塩酸および温水にて数回
洗浄するのが望ましい。
かつ炭化した汚泥炭を、炉内温度750〜900℃にて
水蒸気賦活処理をしたのち、希塩酸および温水にて数回
洗浄するのが望ましい。
【0015】請求項2記載の製造方法によると、多孔質
化した汚泥炭が炉内温度750〜900℃の高温下で吹
き付けられる水蒸気によって賦活化され、より無数の細
孔が形成されて多孔質化される。このようにして多孔質
化した汚泥活性炭は、さらに希塩酸および温水により洗
浄することで、灰分および不純物がより完全に除去され
る。こうして生成される汚泥活性炭は、吸着性能が高く
(比表面積600〜1000m2/g)、吸着保持力、吸
着速度、吸着容量等のいずれにおいても優れている。
化した汚泥炭が炉内温度750〜900℃の高温下で吹
き付けられる水蒸気によって賦活化され、より無数の細
孔が形成されて多孔質化される。このようにして多孔質
化した汚泥活性炭は、さらに希塩酸および温水により洗
浄することで、灰分および不純物がより完全に除去され
る。こうして生成される汚泥活性炭は、吸着性能が高く
(比表面積600〜1000m2/g)、吸着保持力、吸
着速度、吸着容量等のいずれにおいても優れている。
【0016】請求項3に記載のように、前記ケイ素系無
機材料が硅酸ナトリウム水溶液であるのが望ましい。
機材料が硅酸ナトリウム水溶液であるのが望ましい。
【0017】請求項3記載の製造方法では、硅酸ナトリ
ウム水溶液が無色、透明、無臭で、無害であるので、希
塩酸および温水による洗浄後に仮に汚泥炭中に残存して
いても二次的環境公害を起こすことがない。
ウム水溶液が無色、透明、無臭で、無害であるので、希
塩酸および温水による洗浄後に仮に汚泥炭中に残存して
いても二次的環境公害を起こすことがない。
【0018】請求項4に記載のように、前記濃縮汚泥に
対する硅酸ナトリウム水溶液の混合割合を、容積比3〜
10%に設定するのがよい。
対する硅酸ナトリウム水溶液の混合割合を、容積比3〜
10%に設定するのがよい。
【0019】この理由は、濃縮汚泥中の汚泥の含有量は
2.0〜5.0%であり、容積混合比1.5〜2.0が
最適であることが実験によって確認されたからである。
2.0〜5.0%であり、容積混合比1.5〜2.0が
最適であることが実験によって確認されたからである。
【0020】請求項5に記載のように、前記脱水ケーキ
に、おが屑、牛糞、馬糞などの炭化助剤を混合するのが
望ましい。
に、おが屑、牛糞、馬糞などの炭化助剤を混合するのが
望ましい。
【0021】請求項5記載の製造方法は、おが屑、牛
糞、馬糞などの安価で、しかも炭材の原料が十分に含ま
れた炭化助剤をあらかじめ汚泥に混合してから炭化処理
するので、炭化処理が促進される。
糞、馬糞などの安価で、しかも炭材の原料が十分に含ま
れた炭化助剤をあらかじめ汚泥に混合してから炭化処理
するので、炭化処理が促進される。
【0022】請求項6に記載のように、上記請求項4又
は5に記載の製造方法により、活性炭の比表面積が60
0〜1000m2/gで、同細孔直径が7〜50Åの汚泥
活性炭が製造される。
は5に記載の製造方法により、活性炭の比表面積が60
0〜1000m2/gで、同細孔直径が7〜50Åの汚泥
活性炭が製造される。
【0023】請求項6記載の汚泥活性炭は、吸着性能が
非常に高く、高品質の活性炭であるから、例えば、悪臭
公害の発生源である紙パルプ工場、製薬工場、動物飼育
および処理場、皮革工場、魚処理場、屎尿処理場、下水
処理場、都市生活ごみ焼却処理場、化学工場などに設置
される脱臭装置の脱臭剤として有効に利用できる。
非常に高く、高品質の活性炭であるから、例えば、悪臭
公害の発生源である紙パルプ工場、製薬工場、動物飼育
および処理場、皮革工場、魚処理場、屎尿処理場、下水
処理場、都市生活ごみ焼却処理場、化学工場などに設置
される脱臭装置の脱臭剤として有効に利用できる。
【0024】上記製造方法を実施するためにこの発明に
かかる製造装置(請求項7)は、下水や工場廃水などの
濃縮汚泥にケイ素系無機材料を混合して撹拌するための
撹拌機と、撹拌した濃縮汚泥を含水率75〜80%に脱
水処理するための脱水装置と、脱水処理した脱水汚泥ケ
ーキを含水率40〜50%まで乾燥するための乾燥機
と、乾燥した脱水汚泥ケーキを所定形状に成型するため
の圧縮成型機と、脱水汚泥成型品を含水率5〜10%ま
で加熱乾燥するための加熱乾燥機と、乾燥汚泥成型品を
乾留して炭化するための炭化乾留炉と、乾留炭化された
汚泥炭を水蒸気により賦活するためのガス賦活炉とを備
えている。
かかる製造装置(請求項7)は、下水や工場廃水などの
濃縮汚泥にケイ素系無機材料を混合して撹拌するための
撹拌機と、撹拌した濃縮汚泥を含水率75〜80%に脱
水処理するための脱水装置と、脱水処理した脱水汚泥ケ
ーキを含水率40〜50%まで乾燥するための乾燥機
と、乾燥した脱水汚泥ケーキを所定形状に成型するため
の圧縮成型機と、脱水汚泥成型品を含水率5〜10%ま
で加熱乾燥するための加熱乾燥機と、乾燥汚泥成型品を
乾留して炭化するための炭化乾留炉と、乾留炭化された
汚泥炭を水蒸気により賦活するためのガス賦活炉とを備
えている。
【0025】この製造装置によって、上記した各請求項
記載の製造方法を確実に実施でき、汚泥炭あるいは汚泥
活性炭を効率よく製造でき、また量産化が可能で、工業
化を推進して安価に汚泥炭あるいは汚泥活性炭を得るこ
とができる。特に、加熱乾燥機に遠赤外線放射式加熱乾
燥機を使用すれば、乾燥時間を短縮できるとともに、脱
水汚泥成型品に対し均一な加熱が可能になる。
記載の製造方法を確実に実施でき、汚泥炭あるいは汚泥
活性炭を効率よく製造でき、また量産化が可能で、工業
化を推進して安価に汚泥炭あるいは汚泥活性炭を得るこ
とができる。特に、加熱乾燥機に遠赤外線放射式加熱乾
燥機を使用すれば、乾燥時間を短縮できるとともに、脱
水汚泥成型品に対し均一な加熱が可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、この発明にかかる汚泥活性
炭の製造方法および製造装置の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
炭の製造方法および製造装置の実施の形態を図面に基づ
いて説明する。
【0027】図1は本発明にかかる汚泥活性炭の製造方
法の一実施例を示す、製造プロセスのフローシートであ
る。
法の一実施例を示す、製造プロセスのフローシートであ
る。
【0028】図1に示すように、本例では、下水処理場
に搬送されてくる下水汚泥の生汚泥を原料として、汚泥
活性炭を製造する。下水処理場において、多量に水を含
む生汚泥(1)中の固形質が、濃縮槽で沈降、圧密によっ
て濃縮され、濃縮汚泥(2)が生成される。濃縮汚泥(2)
の含水率は95〜98%であるが、この濃縮汚泥(2)
に、ケイ素系無機材料の一つである本例では硅酸ナトリ
ウム水溶液(水ガラス)(3)が濃縮汚泥(2)に対し容積
比3〜10%の割合で混入されたのち、撹拌機1により
充分に撹拌される。撹拌機1には、往復回転式、ジェッ
ト式、タービン式などの撹拌機が使用される。なお、硅
酸ナトリウム水溶液(3)を後述の混合機3に入れて脱水
汚泥ケーキ(4)および炭化助剤(5)とともに混合しても
よい。この場合の混合比は、脱水汚泥ケーキ(4)容積比
2.5〜8.0%が望ましい。
に搬送されてくる下水汚泥の生汚泥を原料として、汚泥
活性炭を製造する。下水処理場において、多量に水を含
む生汚泥(1)中の固形質が、濃縮槽で沈降、圧密によっ
て濃縮され、濃縮汚泥(2)が生成される。濃縮汚泥(2)
の含水率は95〜98%であるが、この濃縮汚泥(2)
に、ケイ素系無機材料の一つである本例では硅酸ナトリ
ウム水溶液(水ガラス)(3)が濃縮汚泥(2)に対し容積
比3〜10%の割合で混入されたのち、撹拌機1により
充分に撹拌される。撹拌機1には、往復回転式、ジェッ
ト式、タービン式などの撹拌機が使用される。なお、硅
酸ナトリウム水溶液(3)を後述の混合機3に入れて脱水
汚泥ケーキ(4)および炭化助剤(5)とともに混合しても
よい。この場合の混合比は、脱水汚泥ケーキ(4)容積比
2.5〜8.0%が望ましい。
【0029】つづいて、脱水装置2へポンプで搬送さ
れ、脱水装置2で含水率75〜80%まで脱水されて脱
水汚泥ケーキ(4)となる。脱水装置2には、ベルトプレ
ス型脱水機、スクリュープレス型脱水機などが使用され
る。
れ、脱水装置2で含水率75〜80%まで脱水されて脱
水汚泥ケーキ(4)となる。脱水装置2には、ベルトプレ
ス型脱水機、スクリュープレス型脱水機などが使用され
る。
【0030】この脱水汚泥ケーキ(4)は混合機3へ搬送
され、おが屑、牛糞(藁を含有)、馬糞(藁を含有)な
どの炭化助剤(5)が混合機3に入れられ、脱水汚泥ケー
キ(4)と混合される。混合機3には、ローター混合機、
リボン型混合機、スクリュー型混合機などが使用され
る。
され、おが屑、牛糞(藁を含有)、馬糞(藁を含有)な
どの炭化助剤(5)が混合機3に入れられ、脱水汚泥ケー
キ(4)と混合される。混合機3には、ローター混合機、
リボン型混合機、スクリュー型混合機などが使用され
る。
【0031】次に、乾燥装置4ヘ搬送され、ここで脱水
汚泥ケーキ(4)は、含水率40〜50%まで乾燥され
る。さらに、真空圧縮成型機5に搬送され、ここで圧縮
され直径25〜30mmのペレット形状の汚泥成型品
(6)に押出成型される。緩挿装置4には、回転式乾燥装
置のほか、立て型多段式乾燥機、立て型バンド式乾燥
機、気流乾燥機などを使用することもできる。
汚泥ケーキ(4)は、含水率40〜50%まで乾燥され
る。さらに、真空圧縮成型機5に搬送され、ここで圧縮
され直径25〜30mmのペレット形状の汚泥成型品
(6)に押出成型される。緩挿装置4には、回転式乾燥装
置のほか、立て型多段式乾燥機、立て型バンド式乾燥
機、気流乾燥機などを使用することもできる。
【0032】このようにして圧縮成型された無数の汚泥
成型品(6)は、遠赤外線照射式加熱乾燥機6に搬入さ
れ、温度100〜200℃で加熱され、含水率5〜10
%の汚泥成型品(6')になるまで乾燥される。それか
ら、汚泥成型品(6')は炭化乾留炉7へ移され、本例で
は炉内温度600〜1000℃で乾留して炭化される。
乾留は空気を遮断した密閉空間で加熱したり、窒素ガス
雰囲気中で加熱したりすることにより行われる。この炭
化工程(炭化プロセス)で、汚泥成型品(6')中に混合
されている硅酸ナトリウム水溶液(3)は、炭化乾留炉7
内の温度が200〜300℃に上昇すると、各粒子が一
種の発泡現象を起こし、汚泥成型品(6')中に無数の細
孔が形成され、炉内温度600〜1000℃で乾留炭化
されて汚泥成型炭(7)になる。汚泥成型炭(7)は多孔質
構造を備えており、希塩酸および温水により数回洗浄し
て汚泥活性炭となる。
成型品(6)は、遠赤外線照射式加熱乾燥機6に搬入さ
れ、温度100〜200℃で加熱され、含水率5〜10
%の汚泥成型品(6')になるまで乾燥される。それか
ら、汚泥成型品(6')は炭化乾留炉7へ移され、本例で
は炉内温度600〜1000℃で乾留して炭化される。
乾留は空気を遮断した密閉空間で加熱したり、窒素ガス
雰囲気中で加熱したりすることにより行われる。この炭
化工程(炭化プロセス)で、汚泥成型品(6')中に混合
されている硅酸ナトリウム水溶液(3)は、炭化乾留炉7
内の温度が200〜300℃に上昇すると、各粒子が一
種の発泡現象を起こし、汚泥成型品(6')中に無数の細
孔が形成され、炉内温度600〜1000℃で乾留炭化
されて汚泥成型炭(7)になる。汚泥成型炭(7)は多孔質
構造を備えており、希塩酸および温水により数回洗浄し
て汚泥活性炭となる。
【0033】汚泥成型炭(7)は、粉砕機8に運ばれ、こ
こで粉砕されて汚泥粒状炭(8)となり、整粒選別機9で
所定粒径別の汚泥粒状炭(8)に選別される。いずれの汚
泥粒状炭(7)も、ガス賦活炉10に搬入される。そし
て、汚泥粒状炭(8)は750〜900℃の高い温度で加
熱され、水蒸気賦活される。これにより、汚泥粒状炭
(8)に含まれる灰分および不純物は水蒸気で吹き飛ばさ
れ、無数の細孔が形成され、いわゆる多孔質化が図られ
る。この結果、汚泥活性炭(9)が生成される。なお、本
例では、水蒸気発生装置11の熱源として、炭化乾留炉
7から排出される生成ガスを燃焼炉12で燃焼させた際
に発生する廃熱を利用している。賦活炉10の温度を9
00℃以下に抑えてあるのは、炉内の温度が900℃を
超えると、汚泥活性炭が溶融現象を起こし、賦活前の状
態に戻るからである。
こで粉砕されて汚泥粒状炭(8)となり、整粒選別機9で
所定粒径別の汚泥粒状炭(8)に選別される。いずれの汚
泥粒状炭(7)も、ガス賦活炉10に搬入される。そし
て、汚泥粒状炭(8)は750〜900℃の高い温度で加
熱され、水蒸気賦活される。これにより、汚泥粒状炭
(8)に含まれる灰分および不純物は水蒸気で吹き飛ばさ
れ、無数の細孔が形成され、いわゆる多孔質化が図られ
る。この結果、汚泥活性炭(9)が生成される。なお、本
例では、水蒸気発生装置11の熱源として、炭化乾留炉
7から排出される生成ガスを燃焼炉12で燃焼させた際
に発生する廃熱を利用している。賦活炉10の温度を9
00℃以下に抑えてあるのは、炉内の温度が900℃を
超えると、汚泥活性炭が溶融現象を起こし、賦活前の状
態に戻るからである。
【0034】汚泥活性炭(9)は、洗浄装置13に搬入さ
れ、ここで希塩酸溶液(希釈倍率1/10)を用いて数
回(通常、2〜3回)洗浄され、温水により数回(通
常、4〜5回)繰り返し洗浄される。それから、汚泥活
性炭(9)は乾燥機14に搬入され、温度110℃前後で
乾燥される。そして、選別機15で所定粒径別に分別さ
れて包装され、最終製品の活性炭(10)として出荷され
る。
れ、ここで希塩酸溶液(希釈倍率1/10)を用いて数
回(通常、2〜3回)洗浄され、温水により数回(通
常、4〜5回)繰り返し洗浄される。それから、汚泥活
性炭(9)は乾燥機14に搬入され、温度110℃前後で
乾燥される。そして、選別機15で所定粒径別に分別さ
れて包装され、最終製品の活性炭(10)として出荷され
る。
【0035】なお、本製造方法によって製造される活性
炭(10)は、製造過程で発生する廃ガスAあるいは廃液
B中の有害物質を吸着する気相活性炭吸着装置17ある
いは液相活性炭吸着装置18にも使用される。気相活性
炭吸着装置17には、乾燥装置4およびガス賦活炉10
から発生する廃ガスAを、前処理としての水噴射装置1
6により冷却したのちに導入し、吸着装置17で有害物
質を除去したのちに排気される。また、ガス賦活炉10
および洗浄装置13から廃液Bが排出されるが、これら
の廃液Bは液相活性炭吸着装置18を通過させることに
より、有害物質を除去してから排水される。
炭(10)は、製造過程で発生する廃ガスAあるいは廃液
B中の有害物質を吸着する気相活性炭吸着装置17ある
いは液相活性炭吸着装置18にも使用される。気相活性
炭吸着装置17には、乾燥装置4およびガス賦活炉10
から発生する廃ガスAを、前処理としての水噴射装置1
6により冷却したのちに導入し、吸着装置17で有害物
質を除去したのちに排気される。また、ガス賦活炉10
および洗浄装置13から廃液Bが排出されるが、これら
の廃液Bは液相活性炭吸着装置18を通過させることに
より、有害物質を除去してから排水される。
【0036】ところで、上記構成からなる本例の製造方
法で得られた活性炭(10)についてJISK1474
(1991)の活性炭試験法に基づいて性状を調べたと
ころ、以下のとおりであった。すなわち、比表面積14
00m2/g、メチレンブルー吸着量300mg/g(市
販品は200mg/g前後)、ヨウ素吸着量1500〜
1600mg/g(市販品は1000〜1300mg/
g)と優れた吸着性を有しており、気相活性炭吸着装置
17および液相活性炭吸着装置18で、ヤシ殻活性炭に
近い有害物質の除去作用を発揮した。また、活性炭(1
0)の成分を分析したが、重金属イオン(銅、錫、カド
ミウム、水銀、鉛、クローム)等の有害物質は検出され
なかった。
法で得られた活性炭(10)についてJISK1474
(1991)の活性炭試験法に基づいて性状を調べたと
ころ、以下のとおりであった。すなわち、比表面積14
00m2/g、メチレンブルー吸着量300mg/g(市
販品は200mg/g前後)、ヨウ素吸着量1500〜
1600mg/g(市販品は1000〜1300mg/
g)と優れた吸着性を有しており、気相活性炭吸着装置
17および液相活性炭吸着装置18で、ヤシ殻活性炭に
近い有害物質の除去作用を発揮した。また、活性炭(1
0)の成分を分析したが、重金属イオン(銅、錫、カド
ミウム、水銀、鉛、クローム)等の有害物質は検出され
なかった。
【0037】さらに上記実施例では、ケイ素系無機材料
として硅酸ナトリウム水溶液を使用したが、硅酸ナトリ
ウム水溶液に代えて、たとえば硅酸カルシウム水溶液や
アルミン酸ナトリウム水溶液を使用することもできる。
として硅酸ナトリウム水溶液を使用したが、硅酸ナトリ
ウム水溶液に代えて、たとえば硅酸カルシウム水溶液や
アルミン酸ナトリウム水溶液を使用することもできる。
【0038】また、本発明の製造方法は、下水汚泥に限
らず工場廃水汚泥についても適用できるが、この場合に
は食品や飲料工業などの有害物質が含有されていない汚
泥を原料として用いるのが望ましい。
らず工場廃水汚泥についても適用できるが、この場合に
は食品や飲料工業などの有害物質が含有されていない汚
泥を原料として用いるのが望ましい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
この発明の汚泥活性炭およびその製造方法ならびにその
製造装置には、次のような優れた効果がある。
この発明の汚泥活性炭およびその製造方法ならびにその
製造装置には、次のような優れた効果がある。
【0040】(1) 請求項1の発明は、添加物の化学作用
により炭化工法によっては汚泥炭の多孔質構造化が可能
で、製造プロセスが簡素化され、工業的に量産化でき、
低コストの汚泥活性炭が得られる。
により炭化工法によっては汚泥炭の多孔質構造化が可能
で、製造プロセスが簡素化され、工業的に量産化でき、
低コストの汚泥活性炭が得られる。
【0041】(2) 請求項2記載の発明では、二次的環境
公害の発生のおそれがある薬品賦活法を用いずに、ガス
賦活法(水蒸気賦活法)により汚泥炭の多孔質化が効率
よく図られるので、吸着性能が高く、吸着保持力、吸着
速度、吸着容量等のいずれにおいても優れた汚泥活性炭
が得られる。
公害の発生のおそれがある薬品賦活法を用いずに、ガス
賦活法(水蒸気賦活法)により汚泥炭の多孔質化が効率
よく図られるので、吸着性能が高く、吸着保持力、吸着
速度、吸着容量等のいずれにおいても優れた汚泥活性炭
が得られる。
【0042】(3) 請求項3記載の発明では、硅酸ナトリ
ウム水溶液が濃縮汚泥となじみやすく、無色、透明、無
臭で、水酸化カリウムなどと違って無害であるので、希
塩酸および温水による洗浄後に仮に汚泥炭中に残存する
ことがあっても二次的環境公害を起こすことがない。
ウム水溶液が濃縮汚泥となじみやすく、無色、透明、無
臭で、水酸化カリウムなどと違って無害であるので、希
塩酸および温水による洗浄後に仮に汚泥炭中に残存する
ことがあっても二次的環境公害を起こすことがない。
【0043】(4) 請求項4記載の発明のように硅酸ナト
リウム水溶液の混合比を3〜10%にするのは、濃縮汚
泥の汚泥含有量は2〜5%であり、炭化物の強度および
多孔質分布炭素含有率から見て最適であり、収炭率も高
い。
リウム水溶液の混合比を3〜10%にするのは、濃縮汚
泥の汚泥含有量は2〜5%であり、炭化物の強度および
多孔質分布炭素含有率から見て最適であり、収炭率も高
い。
【0044】(5) 請求項5記載の発明では、おが屑、牛
糞、馬糞などの安価で、しかも炭材の原料が十分に含ま
れた炭化助剤をあらかじめ汚泥に混合してから炭化処理
するので、炭化処理が促進される。
糞、馬糞などの安価で、しかも炭材の原料が十分に含ま
れた炭化助剤をあらかじめ汚泥に混合してから炭化処理
するので、炭化処理が促進される。
【0045】(6) 請求項6記載の発明にかかる汚泥活性
炭は、吸着性能が非常に高く、高品質の活性炭であるか
ら、例えば、悪臭公害の発生源である紙パルプ工場、製
薬工場、動物飼育および処理場、皮革工場、魚処理場、
屎尿処理場、下水処理場、都市生活ごみ焼却処理場、化
学工場などに設置される脱臭装置の脱臭剤として有効に
利用できる。
炭は、吸着性能が非常に高く、高品質の活性炭であるか
ら、例えば、悪臭公害の発生源である紙パルプ工場、製
薬工場、動物飼育および処理場、皮革工場、魚処理場、
屎尿処理場、下水処理場、都市生活ごみ焼却処理場、化
学工場などに設置される脱臭装置の脱臭剤として有効に
利用できる。
【0046】(7) 請求項7記載の発明では、本発明にか
かる製造方法を確実に実施でき、汚泥炭あるいは汚泥活
性炭を効率よく製造でき、また量産化が可能で、工業化
を推進して安価に汚泥炭あるいは汚泥活性炭を得ること
ができる。
かる製造方法を確実に実施でき、汚泥炭あるいは汚泥活
性炭を効率よく製造でき、また量産化が可能で、工業化
を推進して安価に汚泥炭あるいは汚泥活性炭を得ること
ができる。
【図1】本発明にかかる汚泥活性炭の製造方法の一実施
例を示す、製造プロセスのフローシートである。
例を示す、製造プロセスのフローシートである。
1 撹拌機 2 脱水装置 3 混合機 4 乾燥装置 5 真空圧縮成型機 6 遠赤外線放射加熱乾燥機 7 炭化乾留炉(炭化炉) 8 粉砕機 9 整粒選別機(選別機) 10 ガス賦活炉 11 水蒸気発生装置 12 生成ガス燃焼炉 13 洗浄装置 14 乾燥機 15 選別機 16 水噴射装置 17 気相活性炭吸着装置 18 液相活性炭吸着装置
Claims (7)
- 【請求項1】 下水や工場廃水などの濃縮汚泥にケイ素
系無機材料を混合して撹拌したのち、 脱水処理して含水率75〜80%の脱水汚泥ケーキと
し、 この脱水汚泥ケーキを含水率40〜50%まで乾燥し、 ペレット状などの所定形状に圧縮成型し、 この脱水汚泥成型品を含水率5〜10%まで遠赤外線放
射温度100〜200℃にて加熱乾燥し、 この乾燥汚泥成型品を温度600〜1000℃にて乾留
して炭化させることにより、混合したケイ素系無機材料
を発泡させて前記成型品を多孔質化し、 この多孔質化しかつ炭化した汚泥炭を希塩酸および温水
にて数回洗浄して汚泥活性炭を製造することを特徴とす
る汚泥による活性炭製造方法。 - 【請求項2】 前記多孔質化しかつ炭化した汚泥炭を、
炉内温度750〜900℃にて水蒸気賦活処理をしたの
ち、希塩酸および温水にて数回洗浄する請求項1記載の
汚泥による活性炭製造方法。 - 【請求項3】 前記ケイ素系無機材料が硅酸ナトリウム
水溶液である請求項1又は2記載の汚泥による活性炭製
造方法。 - 【請求項4】 前記濃縮汚泥に対する硅酸ナトリウム水
溶液の混合割合を、容積比3〜10%に設定した請求項
3記載の汚泥による活性炭製造方法。 - 【請求項5】 前記脱水ケーキに、おが屑、牛糞、馬糞
などの炭化助剤を混合する請求項1〜4のいずれかに記
載の汚泥による活性炭製造方法。 - 【請求項6】 活性炭の比表面積が600〜1000m
2/gで、同細孔直径が7〜50Åであることを特徴とす
る請求項4又は5記載の製造方法により製造される汚泥
活性炭。 - 【請求項7】 下水や工場廃水などの濃縮汚泥にケイ素
系無機材料を混合して撹拌するための撹拌機と、撹拌し
た濃縮汚泥を含水率75〜80%に脱水処理するための
脱水装置と、脱水処理した脱水汚泥ケーキを含水率40
〜50%まで乾燥するための乾燥機と、乾燥した脱水汚
泥ケーキを所定形状に成型するための圧縮成型機と、脱
水汚泥成型品を含水率5〜10%まで加熱乾燥するため
の加熱乾燥機と、乾燥汚泥成型品を乾留して炭化するた
めの炭化乾留炉と、乾留炭化された汚泥炭を水蒸気によ
り賦活するためのガス賦活炉とを備えたことを特徴とす
る汚泥活性炭の製造装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9224525A JPH1160223A (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 汚泥による活性炭製造方法とその装置および汚泥活性炭 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9224525A JPH1160223A (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 汚泥による活性炭製造方法とその装置および汚泥活性炭 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1160223A true JPH1160223A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=16815173
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9224525A Pending JPH1160223A (ja) | 1997-08-21 | 1997-08-21 | 汚泥による活性炭製造方法とその装置および汚泥活性炭 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1160223A (ja) |
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0497116A2 (de) * | 1991-02-01 | 1992-08-05 | HENZE, Werner | RDS-Rundfunkempfänger |
JP2002356319A (ja) * | 2001-06-04 | 2002-12-13 | Mori Plant:Kk | 多孔質活性炭化物及びその製造方法 |
JP2007186383A (ja) * | 2006-01-13 | 2007-07-26 | Jfe Chemical Corp | 活性炭の製造装置および製造方法 |
JP2013066890A (ja) * | 2005-09-08 | 2013-04-18 | Research Foundation Of The City Univ Of New York | 都市スラッジ、産業スラッジ、コンポストおよびタバコ廃棄物から得られる触媒作用性吸着媒、およびその製造方法 |
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CN103822213A (zh) * | 2014-03-19 | 2014-05-28 | 大连容大资源循环利用咨询设计有限公司 | 一种城市污泥热脱水、余热干燥及流化焚烧一体化工艺及系统 |
US8937032B2 (en) | 2005-09-08 | 2015-01-20 | Research Foundation Of The City University Of New York | Catalytic adsorbents obtained from municipal sludges, industrial sludges, compost and tobacco waste and a rotary drying process for their production |
CN110092557A (zh) * | 2019-06-12 | 2019-08-06 | 大连大学 | 一种污泥资源化利用处理系统及方法 |
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CN112811782A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-18 | 上海源绿水务科技有限公司 | 一种微波升温来炭化处置污泥的方法 |
CN113415803A (zh) * | 2021-08-12 | 2021-09-21 | 中国科学院生态环境研究中心 | 一种废弃物处理的方法 |
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-
1997
- 1997-08-21 JP JP9224525A patent/JPH1160223A/ja active Pending
Cited By (19)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0497116A2 (de) * | 1991-02-01 | 1992-08-05 | HENZE, Werner | RDS-Rundfunkempfänger |
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