JP2009089909A - 電極カテーテル - Google Patents

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Abstract

【課題】カテーテル先端部のほぼ全ての領域で電位を測定することができ、カテーテル先端部の先端によって血管内壁を損傷させることがなく、カテーテル先端部の先端に装着されているチップ電極を、体内において、脱落させることのない電極カテーテルを提供すること。
【解決手段】カテーテル本体10と制御ハンドル20とカテーテル先端部30とリング状電極31とチップ電極32とを備え、前記チップ電極32は、カテーテル先端部30の外径よりも大きな直径を有する球状部分32A、これに連続する円筒状部分32B、及び、円筒状部分32Bの外周に形成された抜け防止用凸部35を有する。
【選択図】 図10

Description

本発明は、カテーテル先端部に電極を備えてなる電極カテーテルに関する。
心臓の拍動は、心臓の一部から定期的に発生する電気信号により心臓の筋肉が順次刺激されることによって行われている。ところが、この電気信号の流れに異常が生じると、心臓が正確に拍動することができなくなる。これがいわゆる心臓病である。
心臓の不整脈を診断または治療するために使用する医療用具として、電極カテーテルが知られている。電極カテーテルは、通常、カテーテル本体と、このカテーテル本体の基端側に接続された制御ハンドルと、カテーテル本体の先端側に接続されたカテーテル先端部とからなり、カテーテル先端部の外周面には、複数のリング状電極が装着されている。
このような電極カテーテルを用いて心臓の不整脈を診断する場合には、電極カテーテルをそのカテーテル先端部より血管内に挿通し、カテーテル先端部を心臓の内壁に押し当てることによって心臓内部の電位を測定する。このため、カテーテル先端部は、測定部位の形状にフィットできるものであることが肝要である。
従来、心臓の肺静脈などの部位における電位を測定するための電極カテーテルとして、ループ状に形成されたカテーテル先端部を有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。カテーテル先端部をループ状に形成することによれば、血管の内周部分を径方向に同時に測定することができる。
図12は、特許文献1に係る電極カテーテルを構成するカテーテル先端部(マッピング組立体)の形状を示す斜視図であり、このカテーテル先端部90は、直線状の基端側領域91と、ループ状の本体領域92と、直線状の先端側領域93とからなり、カテーテル本体95の先端側に接続されている。
カテーテル先端部90の本体領域92はループ状に形成され、当該本体領域92には、複数のリング状電極(図示省略)が装着されている。
先端部90の先端側領域93は、強固に巻かれたステンレス製のコイルスプリングからなり、直線状に形成されている。この先端側領域93(コイルスプリング)はミニガイドワイヤとして機能するものであって、リング状電極は装着されていない。
特開2003−111740号公報
しかし、特許文献1に記載のカテーテルは下記のような問題がある。
(1)カテーテル先端部の先端側領域はガイドワイヤとして機能するものであり、当該先端側領域にはリング状電極が装着されていないので、当該先端側領域において電位を測定することができない。
(2)カテーテル先端部の先端側領域は直線状に延びるコイルスプリングにより構成されており、その先端によって血管内壁が押圧されたり擦過されたりすると、血管が損傷する虞がある。例えば、カテーテル先端部(本体領域)を測定部位に到達させるために、血管内にカテーテルを押し込む(ねじ込む)ときに、コイルスプリングの先端により血管内壁が損傷し、場合によっては、コイルスプリングの先端が血管壁を突き破る虞もある。また、コイルスプリングの先端を支点として(当該先端により血管内壁を押圧した状態で)、カテーテル先端部を回転させるときに、当該先端による押圧部位が損傷する虞がある。
上記のような問題に対して、本出願人は、カテーテル先端部の外周に複数のリング状電極が装着されているとともに、カテーテル先端部の先端に、その外径よりも大きい直径を有する球状のチップ電極が装着されている電極カテーテルを提案している(特願2007−88618号)。
この電極カテーテルによれば、カテーテル先端部の外周に複数のリング状電極が装着されているとともに、その先端に球状のチップ電極が装着されているので、カテーテル先端部のほぼ全ての領域で電位を測定することができる。
しかも、チップ電極が球状であるので、これを先頭にして血管内を押し込む(ねじ込む)ときに、このチップ電極によって血管内壁が押圧または擦過されても、当該血管内壁が損傷する危険性はきわめて低い。従って、目的部位に向けて、電極カテーテルを安全かつスムーズに前進させることができる。
また、球状のチップ電極を支点としてカテーテル先端部を回転させたとしても、支点に位置する内壁(チップ電極による押圧部位)が損傷する危険性はきわめて低い。このように、チップ電極を支点としてカテーテル先端部を回転させることができるので、広範囲の電位を連続的かつ安全に測定することができる。
ところで、電極カテーテルは、通常、先行して留置したシース(シースイントロデューサー)の内孔に挿通され、シースの先端開口から押し出されて血管内(目的部位の近傍)に挿入される。そして、目的部位において電位を測定した後、電極カテーテルは、シースの内孔に引き戻されて、体外に引き出される。
然るに、電極カテーテルをシースの内孔に引き戻す際に、カテーテル先端部の外径よりも大きい直径を有するチップ電極が、シースの先端開口縁に引っ掛かる虞がある。そして、この状態でさらに引っ張り続けると、チップ電極とカテーテル先端部との接着強度を超える負荷が生じた場合には、カテーテル先端部からチップ電極が脱落する虞がある。
本発明は以上のような事情に基いたものである。
本発明の第1の目的は、カテーテル先端部のほぼ全ての領域で電位を測定することができ、カテーテル先端部の先端によって血管内壁を損傷させることがない電極カテーテルを提供することにある。
本発明の第2の目的は、カテーテル先端部の先端に装着されているチップ電極が、体内において、カテーテル先端部から脱落する虞を低減した電極カテーテルを提供することにある。
本発明の電極カテーテルは、少なくとも1つの内孔を有するカテーテル本体と、前記カテーテル本体の基端側に接続された制御ハンドルと、前記カテーテル本体の先端側に接続され、当該カテーテル本体の内孔の少なくとも1つと連通する内孔を有し、円形のループ状に形成されたカテーテル先端部と、前記カテーテル先端部の外周に装着された複数のリング状電極と、前記カテーテル先端部の先端に装着され、前記カテーテル先端部の外径よりも大きな直径を有する球状部分、当該球状部分に連続する円筒状部分、及び、当該円筒状部分の外周に形成された抜け防止用凸部を有するチップ電極とを備えたことを特徴とする。
本発明の電極カテーテルにおいて、前記カテーテル先端部の内孔に前記円筒状部分が挿入固着されていることにより、前記カテーテル先端部の先端に前記チップ電極が装着されていることが好ましい。
また、前記抜け防止用凸部は、フランジ状の形状であることが好ましい。
また、前記抜け防止用凸部は、先端側に向かうに従って拡径するテーパー状に形成されていることが好ましい。
本発明(請求項1)の電極カテーテルは、カテーテル先端部の外周に複数のリング状電極が装着されているとともに、その先端にチップ電極が装着されているので、カテーテル先端部のほぼ全ての領域で電位を測定することができる。
しかも、チップ電極が球状部分を有しているので、これを先頭にして血管内を押し込む(ねじ込む)ときに、このチップ電極によって血管内壁が押圧または擦過されても、当該血管内壁が損傷する危険性はきわめて低い。従って、目的部位に向けて、電極カテーテルを安全かつスムーズに前進させることができる。
また、チップ電極の球状部分を支点としてカテーテル先端部を回転させたとしても、支点に位置する内壁(球状部分による押圧部位)が損傷する危険性はきわめて低い。しかも、カテーテル先端部の外径よりも大きな直径を有する球状部分は、カテーテル先端部を回転させる際の支点として安定感を有する。このように、チップ電極の球状部分を支点としてカテーテル先端部を回転させることができるので、広範囲の電位を連続的かつ安全に測定することができる。
さらに、チップ電極はX線画像において容易に視認することができる。すなわち、X線画像において、相対的に大きい、円形の、鮮明な像として、チップ電極の球状部分を認識することができる。これにより、カテーテル先端部の全体の位置・状態などを容易に把握することができる。
本発明(請求項1)の電極カテーテルによれば、カテーテル先端部の先端に装着されたチップ電極が、前記カテーテル先端部の外径よりも大きな直径を有する球状部分、当該球状部分に連続する円筒状部分、及び、当該円筒状部分の外周に形成された抜け防止用凸部を有するので、前記チップ電極が、カテーテル先端部から脱落する虞を低減することができる。
本発明(請求項2)の電極カテーテルによれば、カテーテル先端部の内孔にチップ電極の円筒状部分(抜け防止用凸部が外周に形成された円筒状部分)が挿入固着されていることにより、前記カテーテル先端部の先端に前記チップ電極が装着されているので、カテーテル先端部の内孔からチップ電極の円筒状部分を引き抜こうとする引張力に対する引抜き抵抗が格段に増大する。これにより、本発明の電極カテーテルを体内において操作している際に、カテーテル先端部の内孔から前記円筒状部分が引き抜かれることが確実に防止され、この結果、カテーテル先端部の先端に装着されているチップ電極が、カテーテル先端部から脱落する虞を低減することができる。
本発明(請求項3)の電極カテーテルによれば、カテーテル先端部の内孔からチップ電極の円筒状部分を引き抜こうとする引張力に対して、高い引抜き抵抗(チップ電極の脱落防止効果)を発揮することができる。
本発明(請求項4)の電極カテーテルによれば、カテーテル先端部の内孔からチップ電極の円筒状部分を引き抜こうとする引張力に対して、高い引抜き抵抗(チップ電極の脱落防止効果)を発揮することができるとともに、抜け防止用凸部が、先端側に向かうに従って拡径するテーパー状に形成されているために、電極カテーテルの製造時(チップ電極の装着時)において、チップ電極の円筒状部分をカテーテル先端部の内孔に挿入する操作をスムーズに行うことができる。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の電極カテーテルの一実施形態を示す斜視図、図2は、図1の部分拡大斜視図、図3は、図1に示した電極カテーテルを先端側から見た説明図(正面図)である。
本実施形態の電極カテーテル1は、カテーテル本体10と、制御ハンドル20と、円形のループ状に形成されたカテーテル先端部30とを備えてなる。
カテーテル本体10は1つの内孔を有する細長い管状構造体であって、第1のチューブ11と第2のチューブ12とからなる。
第1のチューブ11には、一定の柔軟性(屈曲性)、管軸方向の非圧縮性、捩れ剛性が要求される。第1のチューブ11の有する捩れ剛性により、制御ハンドル20からの回転トルクをカテーテル先端部30に伝達することができる。
第1のチューブ11としては特に限定されるものではないが、ポリウレタン、ナイロン、PEBAX(ポリエーテルブロックアミド)などの樹脂からなるチューブをステンレス素線で編組したもの(ブレードチューブ)を挙げることができる。
第1のチューブ11の長さは、例えば50〜200cmとされる。
第2のチューブ12は、カテーテル本体10の先端部分を構成するチューブであって、第1のチューブ11の内孔と連通する内孔を有し、後述する偏向機構(内孔に配置された板バネ)により屈曲する。
第2のチューブ12の構成材料としては無毒性の樹脂を使用することができる。なお、第2のチューブ12は第1のチューブ11よりも柔軟に構成されている。第2のチューブ12を相対的に柔軟に構成する手段としては、特に制限されるものでなく、例えば、第2のチューブ12に、編組しない構成を採用すること等が挙げられる。
第2のチューブ12の長さは、例えば3〜10cmとされ、更に好ましくは4〜7cmとされる。
カテーテル本体10(第1のチューブ11および第2のチューブ12)の外径としては2.6mm以下であることが好ましく、更に好ましくは2.4mm以下、特に好ましくは2.3〜2.4mmとされる。
カテーテル本体10の内径は、ワイヤやリード線などの収容空間を確保するとともに、捩れ剛性(肉厚)を確保する観点から、例えば、外径が2.3〜2.4mmである場合に、1.5〜1.7mm程度であることが好ましい。
制御ハンドル20は、カテーテル本体10(第1のチューブ11)の基端側に接続されている。図1において、21はグリップ、22はノブである。
制御ハンドル20を回転させることにより、その回転トルクは、カテーテル本体10を介してカテーテル先端部30に伝達される。
また、図4に示すように、ノブ22を基端側にスライドさせることによって、後述する偏向機構により第2のチューブ12が屈曲し、これに伴ってカテーテル先端部30が偏向する。
従って、制御ハンドル20を操作して、カテーテル先端部30を回転させ、さらに偏向させることによって、カテーテル先端部30を目的部位に誘導することができる。
カテーテル先端部30は、カテーテル本体10(第2のチューブ12)の先端側に接続された第3のチューブ33が円形のループ状に形成されることにより構成される。
カテーテル先端部30を構成する第3のチューブ33の外径は、例えば0.95〜1.9mmとされ、好適な一例としては1.7mmとされる。
カテーテル先端部30(第3のチューブ33)には、その外周面に9個のリング状電極31が装着されている。さらに、カテーテル先端部30の先端には球状のチップ電極32(厳密には、球状部分を有するチップ電極32)が装着されている。
後述するように、チップ電極32は球状部分と円筒状部分とが一体的に成形されてなるが、チップ電極32の円筒状部分は第3のチューブ33の内孔に挿入され、チップ電極32の球状部分のみが外観として現れる。
図3に示すように、カテーテル先端部30を構成する第3のチューブ33は、実質的に円形のループ状に形成されている。これにより、血管の内周部分を径方向に同時に測定することができる。なお、カテーテル先端部30は、平坦な円形の閉じたループでなく、チップ電極32を最先端とする螺旋形のループである(本発明において「円形」、「楕円形」というときは、厳密には螺旋形であるものを包含する。)。従って、目的部位に向けて血管内を容易に前進させることができる。
カテーテル先端部30を構成する第3のチューブ33は、カテーテル本体10(第2のチューブ12)の内孔と連通する内孔を有している。
第3のチューブ33の構成材料としては、ポリウレタンまたはPEBAXのような生体許容性の樹脂材料を挙げることができる。
カテーテル先端部30に装着されたリング状電極31は、白金、金、イリジウムまたはこれらの合金などの導電性材料からなる。リング状電極31の装着方法としては特に限定されるものではなく、リング状に成形加工された金属材料を接着剤により第3のチューブ33に固定する方法のほか、スパッタリング法、イオンビーム蒸着法などによりリング状電極を成膜形成する方法を挙げることができる。
なお、リング状電極31の数は9個に限定されるものではないことは勿論である。
リング状電極31の数は6〜20個であることが好ましく、更に好ましくは8〜12個とされる。
本実施形態の電極カテーテル1は、円形のループ状に形成されたカテーテル先端部30の先端に球状のチップ電極32が装着されている点に特徴を有している。
これにより、カテーテル先端部30のほぼ全領域、すなわち、最も基端側にあるリング状電極31からチップ電極32が装着されている先端に至る領域を電位の測定領域とすることができる。
しかも、チップ電極32が球状である(球状部分を有している)ことにより、このチップ電極32によって血管内壁を押圧したり擦過したりしても、当該血管を損傷させることはない。
例えば、図5に示すように、肺静脈P内において電極カテーテル1を押し込む(ねじ込む)ときには、肺静脈Pの内壁がチップ電極32により押圧または擦過されることがあるが、チップ電極32が球状であることにより、当該内壁が損傷する危険性はきわめて低く、従って、電極カテーテル1を安全かつスムーズに前進させることができる。
図5において、矢印Aは電極カテーテル1の押し込み方向を示し、矢印Bは押し込み時における通常の回転方向を示している。
また、図6に示すように、球状のチップ電極32(チップ電極の球状部分)を支点として、カテーテル先端部30を回転させたり、ループ径を拡大・縮小させたりしても、支点に位置する内壁S(チップ電極32による押圧部位)が損傷する危険性はきわめて低い。しかも、カテーテル先端部30の外径よりも大きな直径を有する球状のチップ電極32は、カテーテル先端部30を回転させる際の支点として安定感を有する。このように、球状のチップ電極32を支点としてカテーテル先端部30の回転させることができるので、広範囲における電位を連続的かつ安全に測定することができる。
さらに、図7に示すように、肺静脈Pの内壁にリング状電極31を当接または近接させるために、球状のチップ電極32(チップ電極の球状部分)を支点として、カテーテル先端部30のループ径を拡大させる方向(矢印Cで示す方向)に回転トルクを与えたとしても、支点に位置する内壁Sが損傷する危険性はきわめて低く、このようなカテーテル先端部の拡径操作を安全に実施することができる。
チップ電極32(球状部分)の直径(D)は、カテーテル先端部30の外径(d)よりも大きいことが必要であり、具体的には、カテーテル先端部30の外径(d)の1.05倍以上であることが好ましく、更に好ましく1.05〜2.5倍とされる。
比(D/d)が1.05以上であることにより、カテーテル先端部30の先端面がチップ電極32によって十分にカバーされ、カテーテル先端部30の先端縁が露出して血管内壁と接触することが確実に回避され、損傷防止効果が確実に担保される。
また、比(D/d)が1.05以上であることにより、球状のチップ電極32が相対的に大きな表面積を有することになるので、電位の取得が容易となり、測定部位(内壁)からある程度離間していても電位を測定することができる。
図8は、本実施形態の電極カテーテル1の内部構造を模式的に示す断面図である。図8に示すように、電極カテーテル1は、カテーテル先端部30を偏向させるための偏向機構を備えている。この偏向機構は、引張りワイヤ41および板バネ42を有している。なお、図8においては、ループ形状であるカテーテル先端部30を直線的に図示している。
偏向機構を構成する引張りワイヤ41は、カテーテル本体10の内孔に延在している。制御ハンドル20には、ノブ22を、図8に示す状態から基端側にスライドさせることにより引張りワイヤ41を基端側に移動させる(引張る)ピストン機構(図示省略)が設けられており、このピストン機構に引張りワイヤ41の基端部41Bが固定されている。
引張りワイヤ41の構成材料としてはステンレスおよびNi−Ti合金などを挙げることができる。引張りワイヤ41の表面はPTFE「テフロン(登録商標)」などで被覆されていることが好ましい。引張りワイヤ41の直径は、例えば0.1〜0.5mmとされる。
偏向機構を構成する板バネ42は、その基端が、第1のコイルチューブ43の先端に固定されている。
第1のコイルチューブ43は、平角または円形断面の線材がコイル状に巻回されて構成され、第1のチューブ11の内孔に延在して、第1のチューブ11の潰れを防止する補強材として機能している。第1のコイルチューブ43の基端は、制御ハンドル20の内部において固定されている。なお、カテーテル本体10(第1のチューブ11)の基端は、制御ハンドル20に対して固定されている。
引張りワイヤ41の一部(第1のコイルチューブ43の先端から板バネ42の先端部に至る範囲)は、第2のコイルチューブ44により囲まれている。
第2のコイルチューブ44は、その基端が、第1のコイルチューブ43の先端に固定され、その先端が、板バネ42の先端部(引張りワイヤ41の先端部41Aの固定位置より僅かに基端側)に固定されている。
第2のコイルチューブ44の内径は引張りワイヤ41の直径よりも僅かに大きく、引張りワイヤ41は、第2のコイルチューブ44内を移動(摺動)することができる。
第2のコイルチューブ44はステンレスなどの金属材料からなり、その外表面は非導電性部材により被覆されていることが好ましい。
板バネ42の先端部には、引張りワイヤ41の先端部41Aが固定されているとともに、更にその先端側には、形状記憶特性を有するコアワイヤ51の基端部が固定されている。コアワイヤ51は、第3のチューブ33の内孔に沿って延び、その先端部はチップ電極32に固定されている。
コアワイヤ51は、カテーテル先端部30のループ形状を記憶しており、力を加えることによって容易に変形(例えば直線状に変形)するが、力を取り除くとループ形状に戻る。
コアワイヤ51の構成材料としてはNi−Ti合金を挙げることができる。Ni−Ti合金におけるNiとTiの比率は54:46〜57:43であることが好ましい。好ましいNi−Ti合金としてニチノールを挙げることができる。
カテーテル先端部30の偏向機構は次のように作用する。すなわち、オペレータが制御ハンドル20のノブ22を基端側にスライドさせると、制御ハンドル20内における図示しないピストン機構によって引張りワイヤ41が基端側に移動し、これにより、その先端部において引張りワイヤ41の先端部41Aが固定されている板バネ42が曲げられ、この板バネ42を内包するカテーテル本体10の先端部分(第2のチューブ12)が屈曲し、この結果、カテーテル先端部30が偏向する。そして、ノブ22を先端側にスライドさせて元の位置に戻すと、板バネ42が直線状になり、カテーテル先端部30が元の向きに戻る。なお、本発明の電極カテーテルにおける偏向機構は、このようなものに限定されるものではないことは勿論である。
複数のリング状電極31およびチップ電極32には、それぞれリード線61が接続されている。リング状電極31に接続されたリード線61の各々は、第3のチューブ33の管壁に形成された細孔から第3のチューブ33の内孔に進入し、第3のチューブ33の内孔、第2のチューブ12の内孔、第1のチューブ11の内孔、および制御ハンドル20の内孔(図示省略)に沿って延び、リード線61の各基端部は、制御ハンドル20の基端に設けられたコネクタ62に電気的に接続されている。
リード線61は、カテーテル本体10(第2のチューブ12・第1のチューブ11)の内孔において幾分移動可能に配置され、これによって、カテーテル先端部30を偏向させても、これらが破損することはない。
図9は、本実施形態の電極カテーテルを構成するチップ電極32を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は背面図、(c)は(b)のX−X断面図、(d)は(c)の部分拡大断面図(E部の詳細図)である。
チップ電極32は、球状部分32Aと、これに連続する円筒状部分32Bとが一体的に成形されている。
チップ電極32の構成材料としては、リング状電極31を構成するものとして例示した白金、金、イリジウムまたはこれらの合金などの導電性材料挙げることができる。
球状部分32Aの直径は、例えば1.5〜3.0mmとされ、好適な一例として1.8mmとされる。
円筒状部分32Bの長さ(L)は、例えば0.5〜5.0mmとされ、好適な一例としては1.5mmとされる。
円筒状部分32Bの外径(d1)は、例えば0.6〜2.5mmとされ、好適な一例としては0.8mmとされる。
円筒状部分32Bの内径(d2)は、例えば0.5〜1.5mmとされ、好適な一例としては0.65mmとされる。
チップ電極32の円筒状部分32Bの外周には、その全周にわたり、フランジ状の抜け防止用凸部35が形成されている。
図9(d)に示したように、抜け防止用凸部35は、先端側(同図の左側)に向かうに従って拡径するテーパー状に形成されている。
ここに、抜け防止用凸部35の幅(w)としては、例えば0.01〜0.3mmとされ、好適な一例としては0.1mmとされる。
また、高さ(h)としては、例えば0.01〜0.3mmとされ、好適な一例としては0.04mmとされる。
電極カテーテル1の製造時において、カテーテル先端部30を構成する第3のチューブ33の内孔に、チップ電極32の円筒状部分32Bを挿入し、当該部分を接着剤によって固着することにより、チップ電極32がカテーテル先端部30の先端に装着される。
ここに、円筒状部分32Bの外周に形成された抜け防止用凸部35は、先端側に向かうに従って拡径するテーパー状であるために、円筒状部分32Bを第3のチューブ33の内孔に挿入する操作をスムーズに行うことができる。
図10(a)は、そのようにして製造された電極カテーテル1の先端部分の内部構造を示す断面図であり、図10(b)は、同図(a)の部分拡大断面図(F部の詳細図)である。図10に示すように、チップ電極32の円筒状部分32Bに形成された抜け防止用凸部35の一部(頂部)は、第3のチューブ33の内壁にくい込んでいる。また、円筒状部分32Bが挿入された領域における第3のチューブ33の内孔には接着剤層38が形成されている。
本実施形態の電極カテーテル1によれば、チップ電極32の円筒状部分32Bの外周に形成された抜け防止用凸部35により、カテーテル先端部30を構成する第3のチューブ33の内孔に円筒状部分32Bが強固に固着され、カテーテル先端部30を構成する第3のチューブ33の内孔から円筒状部分32Bを引き抜こうとする引張力に対する引抜き抵抗が格段に増大する。
これにより、電極カテーテル1を体内において操作している際に、第3のチューブ33の内孔からチップ電極32の円筒状部分32Bが引き抜かれることが確実に防止され、この結果、カテーテル先端部30の先端に装着されているチップ電極32が、カテーテル先端部30から脱落することを確実に防止することができる。
例えば、電極カテーテル1をシースの内孔に引き戻す際に、チップ電極32がシースの先端開口縁に引っ掛かっている状態で、さらに引っ張り続けたとしても、カテーテル先端部30からチップ電極32が脱落する(第3のチューブ33の内孔から円筒状部分32Bが引き抜かれる)ことはない。また、チップ電極32が球状部分32Aを有していることにより、当該チップ電極32を、シースの内孔にスムーズに収容することができる。
電極カテーテル1は、コネクタ62に接続されたケーブルを介して心電図計に接続され、電極カテーテル1によって測定された電位は、心電図計のモニタに表示される。
本実施形態の電極カテーテル1は、大腿動脈のような主要な動脈または静脈の中に挿入された後に、目的部位(例えば心臓の肺静脈)に向けて血管内を前進する。
このとき、先頭に位置するチップ電極32が後退する方向(図5の矢印Bで示す方向)に回転させながら電極カテーテル1を前進させることが望ましい。
そして、電位の測定部位に到達後、図7に示したように、チップ電極32を支点として、カテーテル先端部30のループ径を拡大させることにより、測定部位の内壁にリング状電極31を当接または近接させる。これらの操作は、通常、X線画像を監視しながら実施するが、チップ電極32はX線画像において容易に視認することができる。すなわち、X線画像において、相対的に大きい、円形の、鮮明な像として、チップ電極32の球状部分32Aを認識することができる。これにより、カテーテル先端部30の全体の位置・状態などを容易に把握することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、図11(a)に示すような、複数の抜け防止用凸部(351,352,353)が円筒状部分32Bに形成されたチップ電極により構成される電極カテーテルであってもよい。
また、図11(b)に示すような、テーパー形状を有しないフランジ状の抜け防止用凸部354が円筒状部分32Bに形成されたチップ電極により構成される電極カテーテルであってもよい。
また、図11(c)に示すような、円筒状部分32Bの外周の一部に抜け防止用凸部(355,356,357,358)が形成されたチップ電極により構成される電極カテーテルであってもよい。
本発明の電極カテーテルは、心臓病の診断に好適に用いることができるが、これに限定されるものでなく、心臓病の治療、例えば、異常電気的活性部位を焼灼する際にも使用することができる。
本発明の電極カテーテルの一実施形態を示す斜視図である。 図1の部分拡大斜視図である。 図1に示した電極カテーテルを先端側から見た説明図である。 図1に示した電極カテーテルのカテーテル先端部が偏向した状態を示す斜視図である。 図1に示した電極カテーテルの使用態様を示す説明図である。 図1に示した電極カテーテルの使用態様を示す説明図である。 図1に示した電極カテーテルの使用態様を示す説明図である。 図1に示した電極カテーテルの内部構造を模式的に示す断面図である。 図1に示した電極カテーテルを構成するチップ電極を示す説明図である。 図1に示した電極カテーテルの先端部分の内部構造を示す断面図である。 本発明の電極カテーテルを構成するチップ電極の変形例を示す説明図である。 従来の電極カテーテルを構成するカテーテル先端部の形状を示す斜視図である。
符号の説明
1 電極カテーテル
2 電極カテーテル
10 カテーテル本体
20 制御ハンドル
30 カテーテル先端部
11 第1のチューブ
12 第2のチューブ
21 グリップ
22 ノブ
33 第3のチューブ
31 リング状電極
32 チップ電極
32A 球状部分
32B 円筒状部分
35 抜け防止用凸部
351〜358 抜け防止用凸部
38 接着剤層
41 引張りワイヤ
42 板バネ
43 第1のコイルチューブ
44 第2のコイルチューブ
51 コアワイヤ
61 リード線
62 コネクタ

Claims (4)

  1. 少なくとも1つの内孔を有するカテーテル本体と、
    前記カテーテル本体の基端側に接続された制御ハンドルと、
    前記カテーテル本体の先端側に接続され、当該カテーテル本体の内孔の少なくとも1つと連通する内孔を有し、円形のループ状に形成されたカテーテル先端部と、
    前記カテーテル先端部の外周に装着された複数のリング状電極と、
    前記カテーテル先端部の先端に装着され、前記カテーテル先端部の外径よりも大きな直径を有する球状部分、当該球状部分に連続する円筒状部分、及び、当該円筒状部分の外周に形成された抜け防止用凸部を有するチップ電極と
    を備えたことを特徴とする電極カテーテル。
  2. 前記カテーテル先端部の内孔に前記円筒状部分が挿入固着されていることにより、前記カテーテル先端部の先端に前記チップ電極が装着されていることを特徴とする請求項1に記載の電極カテーテル。
  3. 前記抜け防止用凸部は、フランジ状の形状である
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電極カテーテル。
  4. 前記抜け防止用凸部は、先端側に向かうに従って拡径するテーパー状に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電極カテーテル。
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