JP5317131B2 - 電極カテーテル - Google Patents

電極カテーテル Download PDF

Info

Publication number
JP5317131B2
JP5317131B2 JP2010227992A JP2010227992A JP5317131B2 JP 5317131 B2 JP5317131 B2 JP 5317131B2 JP 2010227992 A JP2010227992 A JP 2010227992A JP 2010227992 A JP2010227992 A JP 2010227992A JP 5317131 B2 JP5317131 B2 JP 5317131B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catheter
tip
electrode
heart
wall
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010227992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012080976A (ja
Inventor
泰夫 坂野
靖洋 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Lifeline Co Ltd
Original Assignee
Japan Lifeline Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Lifeline Co Ltd filed Critical Japan Lifeline Co Ltd
Priority to JP2010227992A priority Critical patent/JP5317131B2/ja
Priority to PCT/JP2011/067827 priority patent/WO2012046499A1/ja
Priority to TW100131933A priority patent/TW201223503A/zh
Publication of JP2012080976A publication Critical patent/JP2012080976A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5317131B2 publication Critical patent/JP5317131B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B18/00Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
    • A61B18/04Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating
    • A61B18/12Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating by passing a current through the tissue to be heated, e.g. high-frequency current
    • A61B18/14Probes or electrodes therefor
    • A61B18/1492Probes or electrodes therefor having a flexible, catheter-like structure, e.g. for heart ablation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B18/00Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
    • A61B2018/00315Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body for treatment of particular body parts
    • A61B2018/00345Vascular system
    • A61B2018/00351Heart
    • A61B2018/00357Endocardium
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B18/00Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body
    • A61B18/04Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating
    • A61B18/12Surgical instruments, devices or methods for transferring non-mechanical forms of energy to or from the body by heating by passing a current through the tissue to be heated, e.g. high-frequency current
    • A61B18/14Probes or electrodes therefor
    • A61B2018/1467Probes or electrodes therefor using more than two electrodes on a single probe
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B90/00Instruments, implements or accessories specially adapted for surgery or diagnosis and not covered by any of the groups A61B1/00 - A61B50/00, e.g. for luxation treatment or for protecting wound edges
    • A61B90/06Measuring instruments not otherwise provided for
    • A61B2090/064Measuring instruments not otherwise provided for for measuring force, pressure or mechanical tension
    • A61B2090/065Measuring instruments not otherwise provided for for measuring force, pressure or mechanical tension for measuring contact or contact pressure
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B90/00Instruments, implements or accessories specially adapted for surgery or diagnosis and not covered by any of the groups A61B1/00 - A61B50/00, e.g. for luxation treatment or for protecting wound edges
    • A61B90/36Image-producing devices or illumination devices not otherwise provided for
    • A61B90/37Surgical systems with images on a monitor during operation
    • A61B2090/376Surgical systems with images on a monitor during operation using X-rays, e.g. fluoroscopy
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M25/00Catheters; Hollow probes
    • A61M25/0067Catheters; Hollow probes characterised by the distal end, e.g. tips
    • A61M25/0082Catheter tip comprising a tool
    • A61M2025/0096Catheter tip comprising a tool being laterally outward extensions or tools, e.g. hooks or fibres

Description

本発明は、複数のカテーテル先端部を備えた電極カテーテルに関する。
心臓の拍動は、心臓の一部から定期的に発生する電気信号により心臓の筋肉が順次刺激されることによって行われている。ところが、この電気信号の流れに異常が生じると、心臓が正確に拍動することができなくなる。これがいわゆる心臓病である。
心臓の不整脈を診断または治療するために使用する医療用具として、電極カテーテルが知られている。電極カテーテルは、通常、カテーテル本体と、このカテーテル本体の基端側に接続された制御ハンドルと、カテーテル本体の先端から延び出るカテーテル先端部とからなり、カテーテル先端部の外周面にはリング状電極が装着されている。
このような電極カテーテルを用いて心臓の不整脈を診断する場合には、先行して体内に挿入されて患部近傍で開口するシースの内孔に電極カテーテルを挿入して前進させ、カテーテル先端部およびカテーテル本体の先端部分をシースの開口から突出させ、カテーテル先端部に装着された電極を患部(心臓の内壁)に押し当てることによって心臓内部の電位を測定する。このため、カテーテル先端部は、測定部位である心臓内壁の形状にフィットできるものであることが肝要である。
心臓内部の電位の測定後、電極カテーテルを後退させてカテーテル先端部をシース内に戻し、シースの内孔で更に後退させて電極カテーテルを体外に取り出して回収する。
従来、心臓の肺静脈などの部位における電位を測定するための電極カテーテルとして、ループ状に形成されたカテーテル先端部を有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。カテーテル先端部をループ状に形成することによれば、血管の内周部分を径方向に同時に測定することができる。
特許文献1に係る電極カテーテルを構成するカテーテル先端部(マッピング組立体)は、直線状の基端側領域と、ループ状の本体領域と、直線状の先端側領域とからなり、カテーテル本体の先端側に接続されている。
カテーテル先端部の本体領域はループ状に形成され、当該本体領域には、複数のリング状電極が装着されている。
また、心臓内の電気的活性をマッピングするためのカテーテルとして、カテーテル本体の先端から放射状に延び出る複数カテーテル先端部、具体的には5本のカテーテル先端部(突起部14)を備えたカテーテルが知られている(特許文献2および特許文献3参照)。このカテーテルにおけるカテーテル先端部の各々には、先端電極およびリング状電極が装着されており、このカテーテル1本で、カテーテル先端部の長さを半径とする円内領域の電位を同時に測定することができる。
特許文献2および特許文献3において、図1に示されている5本のカテーテル先端部(突起部14)は、カテーテル本体から放射状に外側に延出して外側に湾曲している。
また、同文献の図7に示されている5本のカテーテル先端部の各々は、放射状に外側に折れ曲がり、これらは一体になって、一定のカップ形状を形成している。
さらに、同文献の図8に示されている5本のカテーテル先端部の各々は、カテーテル本体から放射状に外側に延出して実質的に直線状の形状を形成し、カテーテル本体に対して実質的に垂直方向に延びている。
特開2003−111740号公報 特開2003−235821号公報 特開2004−130114号公報
カテーテルを用いる心臓内での診断・治療行為は、通常、X線影像をみながら行われる。然るに、特許文献1に記載されたカテーテルでは、ループ状のカテーテル先端部に装着された電極(複数のリング状電極)の各々が心臓内壁に接触しているか否かをX線影像上で十分に確認することができず、一部のリング状電極が血管内壁から離れた状態で電位の測定を行ってしまうことがある。
特許文献2および特許文献3の図1に示されたカテーテルによれば、5本のカテーテル先端部の各々に装着された先端電極が心臓内壁に当接したとき、カテーテル先端部が変形するので、先端電極が心臓内壁に接触したことをX線影像上で確認することができる。
しかし、特許文献2および特許文献3の図1に示されたカテーテルでは、カテーテル本体の軸方向の押圧力を心臓内壁に作用させるときに、カテーテル先端部の先端電極が心臓内壁を突き刺して、心臓内壁を傷つけるおそれがある。
また、カテーテル先端部の基端側領域を心臓内壁に当接させるためには、かなり大きな押圧力を必要とする。さらに、カテーテル先端部が湾曲形状であるため、カテーテル先端部の基端側領域を心臓内壁に接触させようとすると、カテーテル先端部の先端部分が(先端電極)が心臓内壁から離間してしまうことがある。従って、特許文献2および特許文献3の図1に示されたカテーテルでは、カテーテル先端部の全域を心臓内壁と接触させること(カテーテル先端部の基端側領域に電極を装着すること)は実質的に不可能である。
特許文献2および特許文献3の図7に示されたカテーテルにおいても、カテーテル本体の軸方向の押圧力を心臓内壁に作用させたときに、カテーテル先端部の先端電極が心臓内壁を突き刺して、心臓内壁を傷つけるおそれがある。
また、カテーテル先端部の各々に装着された先端電極が心臓内壁に当接しても、カテーテル先端部の形状(5本のカテーテル先端部により形成されるカップ形状)が変化しないので、カテーテル先端部に装着された先端電極が心臓内壁に接触しているか否かをX線影像上で十分に確認することができができない。
特許文献2および特許文献3の図8に示されたカテーテルによれば、カテーテル先端部の各々が、カテーテル本体に対して実質的に垂直に延びているため、カテーテル本体の軸方向に力を作用させても、先端電極が心臓内壁を突き刺すようなことはなく、先端電極によって心臓内壁を傷つけることはない。
しかし、特許文献2および特許文献3の図8に示されたカテーテルでは、カテーテル先端部の各々に装着された先端電極が心臓内壁に当接したときに、カテーテル先端部の形状が変化しないので、カテーテル先端部に装着された先端電極が心臓内壁に接触しているか否かをX線影像上で十分に確認することができができない。
また、カテーテル本体に対して垂直に延びているカテーテル先端部を折り畳む(閉じる)ことが困難であるため、カテーテル先端部をシース内に戻そうとするときに、うまく閉じることのできなかったカテーテル先端部がシースの開口縁に引っ掛かって、カテーテル先端部をシース内に戻すこと(カテーテルを回収すること)ができなくなるという問題がある。
更に、カテーテル先端部を心臓内壁に対して斜めに当接させようとする場合において、一部のカテーテル先端部に装着されている先端電極が心臓内壁から離間してしまう(一部のカテーテル先端部が浮いてしまう)ことがある。
本発明は以上のような事情に基いてなされたものである。
本発明の目的は、カテーテル本体の先端から延び出る複数のカテーテル先端部を備えた電極カテーテルであって、カテーテル本体の軸方向の押圧力を心臓内壁に作用させても、カテーテル先端部の先端によって心臓内壁が傷つけられることがなく、複数のカテーテル先端部の各々に装着された電極が心臓内壁に接触したことをX線影像上で確認することができ、カテーテル先端部がシースの開口縁に引っ掛かることなく、シースの内孔を経由して体内から確実に回収することができる電極カテーテルを提供することにある。
本発明の他の目的は、カテーテル先端部のほぼ全域を心臓内壁と接触させることができる電極カテーテルを提供することにある。
本発明の更に他の目的は、カテーテル先端部を心臓内壁に対して斜めに当接させる場合であっても、すべてのカテーテル先端部に装着されている電極を心臓内壁に接触させることができる電極カテーテルを提供することにある。
(1)本発明の電極カテーテルは、少なくとも1つの内孔を有するカテーテル本体と、
前記カテーテル本体の基端に接続された制御ハンドルと、
前記カテーテル本体の先端から、当該カテーテル本体の周方向に等角度間隔で、先端方向に延び出る少なくとも3本のカテーテル先端部と、
前記カテーテル先端部の各々に装着された電極とを備えてなり、
前記カテーテル先端部は実質的に直線状であり、当該カテーテル先端部の各々の延びる方向と、前記カテーテル本体とのなす角度が100〜140°であることを特徴とする。
複数のカテーテル先端部の各々の延びる方向と、カテーテル本体とのなす角度が100〜140°(100°以上)であることにより、カテーテル先端部の各々に装着された電極が心臓内壁に当接して、カテーテル本体の軸方向の押圧力が心臓内壁に作用するとき、複数のカテーテル先端部によって形成される形状が変化(電極間の距離が拡大するように更に展開)するので、この形状変化をX線影像で観察することによって、これらの電極が心臓内壁に接触したことを確認することができる。
また、上記の角度が100〜140°(100°以上)であることにより、複数のカテーテル先端部を容易に折り畳む(展開形状を閉じる)ことができるようになり、カテーテル先端部がシースの開口縁に引っ掛かることなく、シースの内孔を経由して体内から電極カテーテルを回収することができる。
また、上記の角度が100〜140°(100°以上)であることにより、カテーテル先端部を心臓内壁に対して斜めに当接させる場合であっても、一部のカテーテル先端部に装着されている電極が心臓内壁から離間してしまうようなことはなく、すべてのカテーテル先端部に装着されている電極を心臓内壁に接触させることができる。
また、上記の角度が100〜140°であることにより、複数のカテーテル先端部の各々の先端が心臓内壁に当接して、カテーテル本体の軸方向の押圧力が心臓内壁に作用するときに、複数のカテーテル先端部によって形成される形状が変化(更に展開)して適度なクッション効果および滑り効果が発現され、心臓内壁に対してカテーテル先端部の先端をソフトに接触させることができる。この結果、カテーテル本体の軸方向の押圧力を心臓内壁に作用させても、カテーテル先端部の先端電極によって心臓内壁が傷つけられることはない。
また、上記の角度が100〜140°であることにより、カテーテル先端部のほぼ全域を心臓内壁と接触させることができ、カテーテル先端部の基端側領域であっても電極を装着することが可能となる。
(2)本発明の電極カテーテルにおいて、前記カテーテル本体の先端から、当該カテーテル本体の周方向に等角度間隔で、先端方向に延び出る4本のカテーテル先端部を備えていることが好ましい。
(3)本発明の電極カテーテルにおいて、前記カテーテル先端部の各々の延びる方向と、前記カテーテル本体とのなす角度が110〜130°であることが好ましい。
(4)本発明の電極カテーテルにおいて、前記カテーテル先端部の各々に、先端電極と、少なくとも1個、特に2〜3個のリング状電極とが装着されていることが好ましい。
(5)また、上記(2)の電極カテーテルにおいて、第1のカテーテル先端部における先端側から1番目のリング状電極の電極幅と、第1のカテーテル先端部の隣にある第2のカテーテル先端部における先端側から2番目のリング状電極の電極幅とが、その他のリング状電極の電極幅より広いことが好ましい。
このような構成を有する本発明の電極カテーテルによれば、X線影像上で、先端側から1番目にある電極幅の広いリング状電極を見つけることにより、このリング状電極が装着されているカテーテル先端部が、第1のカテーテル先端部であると認識することができる。また、先端側から2番目にある電極幅の広いリング状電極を見つけることにより、このリング状電極が装着されているカテーテル先端部が、第2のカテーテル先端部であると認識することができる。そして、第1のカテーテル先端部と、第2のカテーテル先端部とが認識できれば、第2のカテーテル先端部の隣にあるカテーテル先端部が第3のカテーテル先端部であり、さらにその隣にあるカテーテル先端部が第4のカテーテル先端部であると認識することができる。また、カテーテル先端部の各々に装着されているリング状電極の配置位置(先端から何番目に装着された電極であるか)は、X線影像上で容易に把握することができる。これにより、X線影像上におけるすべてのリング状電極について、何れのカテーテル先端部において、何れの配置位置に装着されている電極であるかを容易に把握することができる。
(6)また、上記(2)の電極カテーテルにおいて、第1のカテーテル先端部に装着された先端電極の電極幅が、その他の先端電極の電極幅より広く、第2のカテーテル先端部に装着された1個のリング状電極の電極幅が、その他のリング状電極の電極幅より広いことが好ましい。
このような構成を有する本発明の電極カテーテルによれば、X線影像上で、他の先端電極よりも電極幅の広い先端電極を見つけることにより、この先端電極が装着されているカテーテル先端部が、第1のカテーテル先端部であると認識することができる。また、他のリング状電極よりも電極幅の広いリング状電極を見つけることにより、このリング状電極が装着されているカテーテル先端部が、第2のカテーテル先端部であると認識することができる。そして、第1のカテーテル先端部と、第2のカテーテル先端部とが認識できれば、第2のカテーテル先端部の隣にあるカテーテル先端部が第3のカテーテル先端部であり、さらにその隣にあるカテーテル先端部が第4のカテーテル先端部であると認識することができる。また、カテーテル先端部の各々に装着されている先端電極およびリング状電極の配置位置は、X線影像上で容易に把握することができる。これにより、X線影像上におけるすべての電極(先端電極およびリング状電極)について、何れのカテーテル先端部において何れの配置位置に装着されている電極であるかを容易に把握することができる。
本発明の電極カテーテルによれば、カテーテル本体の軸方向の押圧力を心臓内壁に作用させても、カテーテル先端部の先端によって心臓内壁が傷つけられることがなく、複数のカテーテル先端部の各々に装着された電極が心臓内壁に接触したことをX線影像上で確認することができ、カテーテル先端部がシースの開口縁に引っ掛かることなく、シースの内孔を経由して体内から回収することができる。
また、カテーテル先端部のほぼ全域を心臓内壁と接触させることができる。
更に、カテーテル先端部を心臓内壁に対して斜めに当接させる場合であっても、すべてのカテーテル先端部に装着されている電極を心臓内壁に接触させることができる。
本発明の一実施形態に係る電極カテーテルの正面図である。 図1に示した電極カテーテルの側面図(図1のI−I矢視図)である。 図1に示した電極カテーテルの先端部分における断面図(図2のII−II断面図)である。 図1に示した電極カテーテルの先端部分における断面図(図2のIII −III 断面図)である。 図1に示した電極カテーテルの先端部分における断面図(図1のIV−IV断面図)である。 図1に示した電極カテーテルの使用態様を模式的に示す説明図である。 図1に示した電極カテーテルの使用態様を模式的に示す説明図である。 比較例に係る電極カテーテルの使用態様を模式的に示す説明図である。
以下、本発明の一実施形態に係る電極カテーテルについて説明する。
この実施形態の電極カテーテル1は、例えば、心臓における不整脈の診断または治療に用いられるものである。
電極カテーテル1は、カテーテル本体10と、制御ハンドル20と、4本のカテーテル先端部(第1のカテーテル先端部31、第2のカテーテル先端部32、第3のカテーテル先端部33、第4のカテーテル先端部34)と、カテーテル先端部の各々に装着されている先端電極41a、42a、43a、44aと、カテーテル先端部の各々に2個ずつ装着されている8個のリング状電極41B・41c、42b・42C、43b・43c、44b・44cと、カテーテル本体10の先端部分を屈曲させる偏向機構とを備えてなる。
電極カテーテル1を構成する4本のカテーテル先端部31、32、33、34は、実質的に直線状であり、カテーテル本体10の先端から、カテーテル本体10の周方向に等角度間隔で、カテーテル本体10の半径方向外方に折れ曲がりながら先端方向に延び出ており、カテーテル先端部の各々の延びる方向と、カテーテル本体10とのなす角度は100〜140°である。
カテーテル本体10は、チューブ部材11と、先端部材12とからなる。
なお、図1においては、カテーテル本体10の長さを短く図示してあるが、実際には、制御ハンドル20のZ軸方向長さよりも数倍〜数十倍程度に長い。
カテーテル本体10を構成するチューブ部材11は少なくとも1つの内孔(ルーメン)を有する。チューブ部材11のルーメンには、先端電極およびリング状電極に接続される導線(図示省略)、カテーテル先端部の偏向機構を構成する引張ワイヤ(図4において51,52で示す)が引き通されている。
チューブ部材11は、軸方向に沿って同じ特性の材料で構成してもよいが、軸方向に沿って剛性(硬度)の異なる材料を用いて一体的に形成することが好ましい。具体的には、近位端側の構成材料が相対的に高い剛性を有し、遠位端側の構成材料が相対的に低い剛性を有するものであることが好ましい。
チューブ部材11は、例えばポリオレフィン、ポリアミド、ポリエーテルポリアミド、ポリウレタン、ナイロン、PEBAX(ポリエーテルブロックアミド)などの合成樹脂で構成される。また、チューブ部材11の近位端側は、これらの合成樹脂からなるチューブをステンレス素線で編組したブレードチューブであってもよい。
チューブ部材11の外径は1.0〜3.0mmであることが好ましく、更に好ましくは1.6〜2.7mmとされる。
チューブ部材11の長さは600〜1500mmであることが好ましく、更に好ましくは900〜1200mmとされる。
図3に示すように、カテーテル本体10を構成する先端部材12は、チューブ部材11のルーメンに挿入される円筒状部分121と、4本のカテーテル先端部(31、32、33、34)の各々の基端部分が挿入される4つの細孔を有する保持部分122とが一体に形成されてなる。
先端部材12は、チューブ部材11と同一の材料、例えばPEBAXで構成することができる。
先端部材12(保持部分122)の外径は、チューブ部材11の外径と同一であることが好ましい。
先端部材12(保持部分122)の長さは2〜60mmであることが好ましく、更に好ましくは5〜10mmとされる。
制御ハンドル20は、カテーテル本体10(チューブ部材11)の基端に接続されている。図1において、21は把持部、22は、カテーテル本体の先端部分を屈曲させる偏向機構を構成する回転板である。
この実施形態の電極カテーテル1は、4本のカテーテル先端部(第1のカテーテル先端部31、第2のカテーテル先端部32、第3のカテーテル先端部33、第4のカテーテル先端部34)を備えている。
図1〜図4に示すように、4本のカテーテル先端部の各々は、カテーテル本体10(先端部材12)の先端から、カテーテル本体10の周方向に等角度間隔(図2に示す側面視では90°間隔)で、カテーテル本体10の半径方向外方に折れ曲がりながら、先端方向に延び出ている。
4本のカテーテル先端部の各々は、実質的に直線状である。
直線状のカテーテル先端部であれば、そのほぼ全域を心臓内壁に接触させることができるので、その基端側領域にリング状電極を装着することも可能となる。
これに対して、曲線状のカテーテル先端部では、その基端側領域を心臓内壁に接触させようとすると、カテーテル先端部の先端部分が反り上がって心臓内壁から離間して(浮いて)しまう。このため、特許文献2および特許文献3の図1に示されているような曲線状のカテーテル先端部では、その基端側領域にリング状電極を装着することができず、先端側の領域にのみ電極が装着されている。
本実施形態の電極カテーテル1において、4本のカテーテル先端部の各々の延びる方向(折れ曲がって延びる方向)と、カテーテル本体10とのなす角度(図3および図4において、「θ」で示される角度(鈍角側))は、通常100〜140°とされ、好ましくは110〜130°、好適な一例を示せば、図3および図4で図示された120°とされる。
この角度(θ)が100°以上であることにより、4本のカテーテル先端部の各々に装着された電極(先端電極およびリング状電極)が心臓内壁に接触したことをX線影像上で確認することができる。
すなわち、4本のカテーテル先端部(31、32、33、34)の各々に装着された先端電極(41a、42a、43a、44a)が心臓内壁に当接して、カテーテル本体の軸方向の押圧力が心臓内壁に作用するとき、4本のカテーテル先端部によって形成される形状が変化(先端電極間の距離が拡大するように更に展開)するので、この形状変化をX線影像で観察することによって、これらの先端電極が心臓内壁に接触したことを確認することができる。
また、上記の形状変化(更に展開)に伴って、先ず、先端側から1番目にあるリング状電極(41B、42b、43b、44b)が心臓内壁に接触し、次いで、先端側から2番目にあるリング状電極41c、42C、43c、44cが心臓内壁に接触する。従って、上記の形状変化をX線影像で観察することによって、これらのリング状電極が心臓内壁に接触したことも確認することができる。
角度(θ)が100°未満であると、先端電極が心臓内壁に当接して、カテーテル本体の軸方向の押圧力が心臓内壁に作用したとても、カテーテル先端部の形状は変化しない(角度(θ)≒90°の場合)か、形状変化が僅かであるために、X線影像で視認することはきわめて困難であるので、X線影像で観察しても、先端電極およびリング状電極が心臓内壁に接触しているか否かを確認することができない。
また、この角度(θ)が100°以上であることによって、4本のカテーテル先端部を容易に折り畳む(展開形状を閉じる)ことができるようになる。これにより、シースの内孔を経由して本実施形態の電極カテーテル1を体内から回収するとき(カテーテル先端部をシースの内孔に引き戻そうとするとき)、カテーテル先端部(31、32、33、34)がシースの開口縁に引っ掛かることがなく、電極カテーテル1をスムーズに回収することができる。
角度(θ)が100°未満である場合には、そのような方向に延びているカテーテル先端部を折り畳む(閉じる)ことが困難であるため、カテーテル先端部をシース内に戻そうとするときに、閉じられていないカテーテル先端部がシースの開口縁に引っ掛かって、シース内に戻すこと(カテーテルを回収すること)ができなくなることがある。
また、この角度(θ)が100°以上であることにより、後述するように、カテーテル先端部を心臓内壁に対して斜めに当接させる場合であっても、4本すべてのカテーテル先端部に装着されている電極を心臓内壁に接触させることができる(図7(B)参照)。
角度(θ)が100°未満である場合には、後述するように、カテーテル先端部を心臓内壁に対して斜めに当接させようとする場合に、一部のカテーテル先端部に装着されている先端電極が心臓内壁から離間してしまうことがある(図8(B)参照)。
また、この角度(θ)が100〜140°であること(4本のカテーテル先端部が適度に開いた状態であること)により、4本のカテーテル先端部の各々に装着された先端電極が心臓内壁に当接して、カテーテル本体の軸方向の押圧力が心臓内壁に作用したときに、4本のカテーテル先端部によって形成される形状が変化(更に展開)して適度なクッション効果および滑り効果が発現されることにより、カテーテル先端部の各々に装着された先端電極を心臓内壁に対してソフトに接触させることができる。この結果、カテーテル本体の軸方向の押圧力を心臓内壁に作用させても、カテーテル先端部の先端電極によって心臓内壁が傷つけられることはない。
角度(θ)が100°未満である場合には、上記のクッション効果や滑り効果を十分に発揮することができない。
他方、角度(θ)が140°を超える場合には、カテーテル本体の軸方向の押圧力を心臓内壁に作用させたときに、カテーテル先端部の先端電極が心臓内壁を突き刺して、心臓内壁を傷つけるおそれがある。
また、この角度(θ)が100〜140°であることにより、カテーテル先端部のほぼ全域を心臓内壁と接触させることができる。
角度(θ)が100°未満である場合には、カテーテル先端部によって形成される形状を十分に変化させることができないので、心臓内壁の形状にカテーテル先端部を沿わせることが困難となる。
他方、角度(θ)が140°を超える場合には、カテーテル先端部の基端側領域を心臓内壁に接触させることがきわめて困難となる。
カテーテル先端部(先端部材12から延び出ている部分)の外径は0.3〜1.4mmであることが好ましく、更に好ましくは0.5〜1.0mmとされる。
カテーテル先端部の外径は、チューブ部材11の外径の0.15〜0.4倍であることが好ましい。
カテーテル先端部(先端部材12から延び出ている部分)の長さは5〜50mmであることが好ましく、更に好ましくは10〜30mmとされる。
図3および図5に示すように、カテーテル先端部31、32、33、34は、細長い板状のコア部材311、321、331、341と、被覆チューブ312、322、332、342とから構成されている。
図3に示すように、第1のカテーテル先端部31を構成するコア部材311は、被覆チューブ312の内孔に沿って延び、その先端部は先端電極41aに埋め込まれた状態で固定されている。
また、第3のカテーテル先端部33を構成するコア部材331は、被覆チューブ332の内孔に沿って延び、その先端部は先端電極43aに埋め込まれた状態で固定されている。
なお、第2のカテーテル先端部32および第4のカテーテル先端部34の内部構造も、第1のカテーテル先端部31および第3のカテーテル先端部33と同様である。
コア部材は、カテーテル先端部の形状を記憶しており、力を加えることによって変形するが、力を取り除くと記憶された形状(図1〜図4に示したような展開形状)に戻る。
コア部材の構成材料としてはNi−Ti合金を挙げることができる。Ni−Ti合金におけるNiとTiの比率は54:46〜57:43であることが好ましい。好ましいNi−Ti合金としてニチノールを挙げることができる。
被覆チューブの構成材料としては、ポリウレタンまたはPEBAXのような生体許容性の樹脂材料を挙げることができる。
4本のカテーテル先端部31、32、33、34の基端部分は、それぞれ、先端部材12(保持部分122)に形成された細孔に挿入され、基端部分における被覆チューブ312、322、332、342と、保持部分122とが熱融着され、これにより、カテーテル先端部31、32、33、34の各々が、カテーテル本体10(先端部材12)に固着されている。
カテーテル先端部(第1のカテーテル先端部31、第2のカテーテル先端部32、第3のカテーテル先端部33、第4のカテーテル先端部34)には、それぞれ、先端電極41a、42a、43a、44aと、それぞれに2個のリング状電極41B・41c、42b・42C、43b・43c、44b・44cとが装着されている。
先端電極およびリング状電極に接続される導線(図示省略)は、それぞれが絶縁された状態で、カテーテル先端部(被覆チューブ)の内孔およびカテーテル本体10のルーメンに引き通されている。
先端電極およびリング状電極は、アルミニウム、銅、ステンレス、金、白金、イリジウムまたはこれらの合金など、電気伝導性の良好な金属で構成される。先端電極およびリング状電極の外径は、特に限定されないが、カテーテル先端部の外径と同程度であることが好ましい。
図2に示すように、電極カテーテル1を構成する8個のリング状電極41B・41c、42b・42C、43b・43c、44b・44cのうち、第1のカテーテル先端部31に装着されたリング状電極41Bと、第2のカテーテル先端部32に装着されたリング状電極42Cとは、これらの電極幅(管軸方向の長さ)が、他のリング状電極の電極幅より長く、具体的には1.5〜2.0倍となっている。
ここに、リング状電極41Bおよびリング状電極42C以外のリング状電極の電極幅は、0.5〜4.0mmであることが好ましく、更に好ましくは0.6〜1.2mmとされる。
このような構成の電極カテーテル1によれば、X線影像上で、先端側から1番目にあるリング状電極41B、42b、43b、44bのうち、電極幅の広いリング状電極41Bを見つけることにより、このリング状電極41Bが装着されているカテーテル先端部が、第1のカテーテル先端部31であると認識することができる。
そして、X線影像上で第1のカテーテル先端部31が認識できれば、これに装着されている先端電極およびリング状電極を、それぞれ、先端電極41aおよびリング状電極41B・41cであると認識することができる。
また、X線影像上で、先端側から2番目にあるリング状電極41c、42C、43c、44cのうち、電極幅の広いリング状電極42Cを見つけることにより、このリング状電極42Cが装着されているカテーテル先端部が、第2のカテーテル先端部32であると認識することができる。
そして、X線影像上で第2のカテーテル先端部32が認識できれば、これに装着されている先端電極およびリング状電極を、それぞれ、先端電極42aおよびリング状電極42b・42Cであると認識することができる。
また、X線影像上で、第1のカテーテル先端部31および第2のカテーテル先端部32が認識できれば、第2のカテーテル先端部32の隣(第1のカテーテル先端部31の反対側)にあるカテーテル先端部を第3のカテーテル先端部33と認識することができる。
そして、X線影像上で第3のカテーテル先端部33が認識できれば、これに装着されている先端電極およびリング状電極を、それぞれ、先端電極43aおよびリング状電極43b・43cであると認識することができる。
また、X線影像上で、第1のカテーテル先端部31、第2のカテーテル先端部32および第3のカテーテル先端部33が認識できれば、第3のカテーテル先端部33の隣にある(第3のカテーテル先端部33と第1のカテーテル先端部31との間にある)カテーテル先端部を第4のカテーテル先端部34と認識することができる。
そして、X線影像上で第4のカテーテル先端部34が認識できれば、これに装着されている先端電極およびリング状電極を、それぞれ、先端電極44aおよびリング状電極44b・44cであると認識することができる。
この結果、X線影像上におけるすべての先端電極41a、42a、43a、44aについて、何れのカテーテル先端部に装着されているものであるかを容易に把握することができる。
また、X線影像上におけるすべてのリング状電極41B・41c、42b・42C、43b・43c、44b・44cについても、何れのカテーテル先端部において何れの配置位置に装着されているものであるかを容易に把握することができる。
この実施形態の電極カテーテル1は、隣り合う2本のカテーテル先端部のなす角を二等分する方向に、カテーテル本体10の先端部分を屈曲させる偏向機構とを備えてなる。
すなわち、偏向機構によってカテーテル本体10の先端部分が屈曲する方向(屈曲する先端部分の軌跡を含む平面)と、カテーテル本体10の先端部分が屈曲することに伴って2本のカテーテル先端部のなす角の二等分線が移動する方向(当該二等分線の軌跡を含む平面)とは一致することになる。
このような偏向機構により、カテーテル本体10の先端部分を、カテーテル先端部32とカテーテル先端部33とのなす角を二等分する方向(図1および図2において矢印Aで示す方向)、および、カテーテル先端部34とカテーテル先端部31とのなす角を二等分する方向(図1および図2において矢印Bで示す方向)に屈曲させることができる。
そして、カテーテル本体10の先端部分が、矢印Aまたは矢印Bに示す方向に屈曲することにより、4本のカテーテル先端部31、32、33、34は、矢印Aまたは矢印Bに示す方向に一体的に移動する。
偏向機構としては特に限定されるものではないが、例えば、チューブ部材11の遠位端部分に収容された板バネ(図示省略)と、この板バネの表裏面側において、チューブ部材11のルーメンに引き通される2本の引張ワイヤ(図4において51,52で示す)と、2本の引張ワイヤの各々の近位端が接続された回転板22とを備えてなる機構を挙げることができる。
ここに、2本の引張ワイヤの遠位端の各々は、板バネを挟んで相対する位置において、チューブ部材11の内壁に固定してもよく、板バネの遠位端における平板部の表裏面に固定してもよい。
他方、引張ワイヤ51,52の近位端は、制御ハンドル20の回転板22における互いに離間した位置に接続されており、回転板22は、図1に示すZ軸に垂直な回転軸を中心にして回転自在になっている。
オペレータは、制御ハンドル20の把持部21を片手でつかみ、その片手の指で回転板22を操作(所定の方向に回転)する。これにより、引張ワイヤ51,52の張力が変化し、カテーテル本体10の先端部分が、図1および図2において、矢印Aまたは矢印Bに示す方向に屈曲する。
すなわち、回転板22を、例えば、図1に示すA1方向に回転させると、引張ワイヤ52が引張られ、引張ワイヤ51は弛む。その結果として、カテーテル本体10の先端部分が、カテーテル先端部32とカテーテル先端部33とのなす角を二等分する方向(矢印A方向)に屈曲し、これにより、4本のカテーテル先端部は矢印A方向に一体的に移動する。
同様にして、回転板22を、例えば、図1に示すB1方向に回転させると、引張ワイヤ51が引張られ、引張ワイヤ52は弛む。その結果として、カテーテル本体10の先端部分が、カテーテル先端部34とカテーテル先端部31とのなす角を二等分する方向(矢印B方向)に屈曲し、これにより、4本のカテーテル先端部は矢印B方向に一体的に移動する。
以下に、この実施形態の電極カテーテル1を使用方法の一例を示す。
先ず、カテーテル先端部を閉じた状態(4本のカテーテル先端部が同一の方向に延びている状態)にして、電極カテーテル1をシースの内孔に挿入して前進させ、心臓内の目的部位の近傍において、4本のカテーテル先端部をシースの開口から押し出すことにより、カテーテル先端部の記憶形状(図1〜図4に示したような展開形状)を復元させる。
次に、図6(A)に示すように、4本のカテーテル先端部(31、32、33、34)を目的部位である心臓内壁Wに向けて前進させて、カテーテル先端部の各々に装着された先端電極(41a、42a、43a、44a)を心臓内壁Wに当接させる。
なお、図6および図7において、カテーテル先端部33、34は、それぞれ、カテーテル先端部32、31の裏側(紙面の裏側)に位置している。
そして、心臓内壁Wに当接させた先端電極(41a、42a、43a、44a)によってさらに心臓内壁Wを押し続ける(カテーテル本体10の軸方向の押圧力を心臓内壁Wに作用させる)ことにより、4本のカテーテル先端部によって形成される形状が変化(更に展開)して、図6(B)に示すように、4本のカテーテル先端部におけるほぼ全域(カテーテル先端部の各々に装着されたすべての電極)を心臓内壁Wに接触させることができる。
そして、この形状変化をX線影像で観察(視認)することによって、カテーテル先端部に装着された電極が心臓内壁に接触したことを確認することができる。
また、この形状変化に伴って、カテーテル先端部には、心臓内壁Wに対する適度なクッション性および滑り性が発現され、これにより、心臓内壁Wに対して、カテーテル先端部に装着された先端電極をソフトに接触させることができる。
上記の形状変化をX線影像で視認して、カテーテル先端部に装着されている電極(先端電極およびリング状電極)が心臓内壁に接触したことを確認した後、各電極が接触している部位の電位を測定する。
電位を測定した後、電極カテーテル1を後退させてカテーテル先端部をシース内に戻し、シースの内孔で更に後退させて電極カテーテルを体外に取り出して回収する。
このとき、カテーテル先端部の各々の延びる方向と、カテーテル本体とのなす角度(θ)が100°以上であることにより、4本のカテーテル先端部を容易に折り畳む(展開形状を閉じる)ことができるようになり、カテーテル先端部がシースの開口縁に引っ掛かることなく、シースの内孔を経由して体内から電極カテーテルを回収することができる。
なお、4本のカテーテル先端部(31、32、33、34)を心臓内壁に対して斜めに当接させる場合には、4本のカテーテル先端部の各々に装着された4つの先端電極(41a、42a、43a、44a)を同時に当接させることはできない。この場合には、図7(A)に示すように、4本のカテーテル先端部を目的部位である心臓内壁Wに向けて前進させ、最初に、2本のカテーテル先端部(32、33)の各々に装着されている先端電極(42a、43a)を心臓内壁Wに当接させる。
そして、心臓内壁Wに当接させた先端電極(42a、43a)によってさらに心臓内壁Wを押し続けることにより、2本のカテーテル先端部(32、33)によって形成される形状が変化する(カテーテル先端部が折れ曲がる)。これにより、残りの2本のカテーテル先端部(31、34)の各々に装着されている先端電極(41a、44a)が心臓内壁Wに当接するとともに、4本のカテーテル先端部(31、32、33、34)によって形成される形状が変化(更に展開)し、図7(B)に示すように、4本のカテーテル先端部におけるほぼ全域(カテーテル先端部の各々に装着されたすべての電極)を心臓内壁Wに接触させることができる。
そして、この形状変化をX線影像で観察(視認)することによって、カテーテル先端部に装着された電極が心臓内壁に接触したことを確認することができる。
上記のように、カテーテル先端部の各々の延びる方向と、カテーテル本体10とのなす角度(θ)が100〜140°(100°以上)である本実施形態の電極カテーテル1によれば、4本のカテーテル先端部(31、32、33、34)を心臓内壁Wに対して斜めに当接させる場合であっても、すべてのカテーテル先端部(31、32、33、34)に装着されている電極(先端電極およびリング状電極)を心臓内壁に接触させることができる。
これに対して、カテーテル先端部の各々の延びる方向と、カテーテル本体とのなす角度が100°未満である場合には、図8(A)に示すように、この角度が90°である4本のカテーテル先端部(81、82、83、84)を心臓内壁Wに対して斜めに当接させるようとすると、同図(B)に示すように、カテーテル先端部(81、84)の少なくとも先端部分が心臓内壁Wから浮いてしまい、そこに装着されている先端電極が心臓内壁Wから離間してしまうことがある。
なお、図8において、カテーテル先端部83、84は、それぞれ、カテーテル先端部82、81の裏側(紙面の裏側)に位置している。
この実施形態の電極カテーテル1によれば、カテーテル本体10の軸方向の押圧力を心臓内壁に作用させても、4本のカテーテル先端部(31、32、33、34)に装着された先端電極(41a、42a、43a、44a)によって心臓内壁が傷つけられることがなく、4本のカテーテル先端部の各々に装着されている電極(先端電極およびリング状電極)が心臓内壁に接触したときに、そのことをX線影像上で確認することができる。また、カテーテル先端部がシースの開口縁に引っ掛かることなく、シースの内孔を経由して体内から電極カテーテル1を回収することができる。
また、この実施形態の電極カテーテル1によれば、カテーテル先端部(31、32、33、34)の各々におけるほぼ全域を心臓内壁と接触させることができる。
さらに、カテーテル先端部(31、32、33、34)を心臓内壁に対して斜めに当接させる場合であっても、すべてのカテーテル先端部に装着された電極(先端電極およびリング状態電極)を心臓内壁に接触させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、以下に示すように、種々の変更が可能である。
例えば、カテーテル先端部の各々に装着されるリング状電極の数は2個に限定されるものではなく3個以上であってもよい。また、すべてのリング状電極において電極幅が同じであってもよい。
また、カテーテル先端部の数は4本に限定されるものではなく、3本または5本であってもよい。
本発明の電極カテーテルは、カテーテル先端部の長さを半径とする円内領域の電位を同時に測定することができるので、マッピングカテーテルとして好適に使用することができる。また、心臓内の電気的活性をマッピングすること以外の種々の診断または治療(例えば、アブレーション治療後の確認)に使用することができる。
1 電極カテーテル
10 カテーテル本体
11 チューブ部材
12 先端部材
121 円筒状部分
122 保持部分
20 制御ハンドル
21 把持部
22 回転板
31 第1のカテーテル先端部
32 第2のカテーテル先端部
33 第3のカテーテル先端部
34 第4のカテーテル先端部
311、321、331、341 コア部材
312、322、332、342 被覆チューブ
41a、42a、43a、44a 先端電極
41B・41c、42b・42C、43b・43c、44b・44c リング状電極

Claims (4)

  1. 少なくとも1つの内孔を有するカテーテル本体と、
    前記カテーテル本体の基端に接続された制御ハンドルと、
    前記カテーテル本体の先端から、当該カテーテル本体の周方向に等角度間隔で、先端方向に延び出る少なくとも3本のカテーテル先端部と、
    前記カテーテル先端部の各々に装着された電極とを備えてなり、
    前記カテーテル先端部は実質的に直線状であり、当該カテーテル先端部の各々の延びる方向と、前記カテーテル本体とのなす角度が100〜140°であることを特徴とする電極カテーテル。
  2. 前記カテーテル本体の先端から、当該カテーテル本体の周方向に等角度間隔で、先端方向に延び出る4本のカテーテル先端部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の電極カテーテル。
  3. 前記カテーテル先端部の各々の延びる方向と、前記カテーテル本体とのなす角度が110〜130°であることを特徴とする請求項2に記載の電極カテーテル。
  4. 前記カテーテル先端部の各々に、先端電極と、少なくとも1個のリング状電極とが装着されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の電極カテーテル。
JP2010227992A 2010-10-07 2010-10-07 電極カテーテル Expired - Fee Related JP5317131B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010227992A JP5317131B2 (ja) 2010-10-07 2010-10-07 電極カテーテル
PCT/JP2011/067827 WO2012046499A1 (ja) 2010-10-07 2011-08-04 電極カテーテル
TW100131933A TW201223503A (en) 2010-10-07 2011-09-05 Electrode catheter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010227992A JP5317131B2 (ja) 2010-10-07 2010-10-07 電極カテーテル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012080976A JP2012080976A (ja) 2012-04-26
JP5317131B2 true JP5317131B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=45927498

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010227992A Expired - Fee Related JP5317131B2 (ja) 2010-10-07 2010-10-07 電極カテーテル

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP5317131B2 (ja)
TW (1) TW201223503A (ja)
WO (1) WO2012046499A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101374320B1 (ko) * 2013-10-15 2014-03-17 홍문기 방향 조절 전극 카테터 조립체
ES2529702B1 (es) * 2014-09-12 2015-09-29 Universitat Politècnica De València Catéter y método para la detección de actividad eléctrica en un órgano

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4522212A (en) * 1983-11-14 1985-06-11 Mansfield Scientific, Inc. Endocardial electrode
US6961602B2 (en) * 2001-12-31 2005-11-01 Biosense Webster, Inc. Catheter having multiple spines each having electrical mapping and location sensing capabilities

Also Published As

Publication number Publication date
TW201223503A (en) 2012-06-16
JP2012080976A (ja) 2012-04-26
WO2012046499A1 (ja) 2012-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100949436B1 (ko) 전극 카테터
JP6771878B2 (ja) 微小電極アレイ遠位先端部を有するバスケットカテーテル
JP4350346B2 (ja) マッピング組立体を有するカテーテル
US20210093377A1 (en) Flexible multi-arm catheter with diametrically opposed sensing electrodes
JP2012130392A (ja) 電極カテーテル
EP3178386B1 (en) Catheter
EP3750593B1 (en) Catheter and method for producing same
WO2013145891A1 (ja) 電極カテーテル
JP5317131B2 (ja) 電極カテーテル
JP5339630B2 (ja) 電極カテーテル
JP4925210B2 (ja) 電極カテーテル
WO2011089750A1 (ja) 電極カテーテル
JP4925206B2 (ja) 電極カテーテル
JP5265589B2 (ja) 電極カテーテル
JP6219805B2 (ja) 電極カテーテル
JP5201636B2 (ja) 電極カテーテル
US11857738B2 (en) Stabilized coronary sinus catheter handle
JP2018130543A (ja) 電気生理学装置構造
JP2020110437A (ja) カテーテルの製造方法およびカテーテル
JP2016096874A (ja) 電極カテーテル

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120201

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130417

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130703

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5317131

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees