JP2009087711A - 単室型燃料電池及び単室型燃料電池積層体 - Google Patents

単室型燃料電池及び単室型燃料電池積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】集積度を向上させることが可能な単室型燃料電池、及び、該単室型燃料電池を備える単室型燃料電池積層体を提供する。
【解決手段】第1凹部及び第2凹部、並びに、第1凹部及び第2凹部に挟まれた凸部を有する電解質層と、第1凹部に形成された第1電極層と、第2凹部に形成された第2電極層と、を備え、第1電極層の表面及び第2電極層の表面の高さが、凸部の表面の高さ以下である、単室型燃料電池とし、該単室型燃料電池を、間隔を開けて複数個積層することにより構成される積層体を備える、単室型燃料電池積層体とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスがアノード及びカソードへと供給される単室型燃料電池、及び、複数の単室型燃料電池を備える単室型燃料電池積層体に関する。
燃料電池は、電解質層と、電解質層の表面に配設される電極(アノード及びカソード)とを備える積層体で電気化学反応を起こし、当該電気化学反応により発生した電気エネルギーを、電極と接続された集電体を介して外部に取り出す装置である。燃料電池の中でも、家庭用コージェネレーション・システムや自動車等に使用される固体高分子型燃料電池(以下「PEFC」という。)は、低温領域での運転が可能であり、起動時間が短く、システムが小型軽量であることから、電気自動車の動力源や携帯用電源として注目されている。
しかし、80℃程度等の低温領域で電気化学反応を生じさせるPEFCでは、使用可能な触媒が極めて限定され、高コスト化を招きやすいという問題がある。また、水素以外の改質ガスをPEFCで使用すると、電極の触媒が被毒し、性能が低下しやすいという問題もある。それゆえ、低コスト化と高性能化とを両立可能な燃料電池を得る等の観点からは、PEFCとは異なる形態の燃料電池を用いることが好ましい。
PEFCとは異なる形態の燃料電池のうち、固体酸化物型燃料電池(以下「SOFC」という。)は、発電効率が高く、多種類の燃料を使用することができる。このSOFCは、セラミック系のイオン伝導体を電解質として使用する燃料電池であり、200℃以上の温度領域(例えば、500℃〜800℃程度の温度領域)で電気化学反応を生じさせる。SOFCでは、PEFCよりも高温領域で電気化学反応を生じさせるため、触媒の選択肢が広く、低コスト化を図りやすい。したがって、SOFCは、低コスト化と高性能化とを両立可能な燃料電池として、注目されている。
SOFCには、酸化物イオン伝導型及び水素イオン伝導型があり、反応ガスの供給形態によって、一室型(以下「単室型」という。)と二室型とに分類することができる。ここで、単室型とは、燃料ガスと酸化剤ガスとの混合ガスを一つの空間に配設されたアノード及びカソードへと供給する形態を意味し、二室型とは、燃料ガスを供給されるアノードと酸化剤ガスを供給されるカソードとが隔離された異なる空間に配設される形態を意味する。これらの中でも、単室型のSOFCは、燃料ガスと酸化剤ガスとを分離する必要がなく、セパレータが不要になるため、二室型のSOFCと比較して小型化を図りやすい。それゆえ、単室型のSOFCによれば、単位体積当たりの発電量を増大させることが容易になる。
単室型のSOFCに関する技術として、例えば、特許文献1には、薄板状の電解質、該電解質表側に形成された燃料極、及び前記電解質裏側に形成された空気極を備える単セルの複数個が、直列接続された単室型SOFCであって、隣り合う前記単セル同士が表裏反対向きに面方向に並べて配置され、それら隣り合う単セルが接着剤層の介在下に連結され、隣り合う単セルが直列接続されるように該隣り合う一方の単セルの空気極と他方の単セルの燃料極とがインターコネクタによって接続されていることを特徴とするものが開示されている。そして、かかる単室型SOFCによれば、内部短絡現象を防ぎ、電解質を薄くして出力向上を図ることのできる単室型SOFCが提供される、としている。
特開2006−221884号公報
しかし、特許文献1に開示されている技術では、電解質の表裏面に燃料極及び空気極を形成するので、燃料極及び空気極の表面と電解質の表面との間に段差が生じる。それゆえ、かかる形態の単室型SOFC複数個を間隔を開けて積層し、ガス流路として機能する上記間隔へ反応ガスを供給すると、多くの反応ガスは、隣接する一方の単室型SOFCの電解質と、他方の単室型SOFCの燃料極及び空気極との間を流れ、電解質の表面から突き出た燃料極及び空気極の厚み部分は、ガス流路として機能しにくい。そのため、特許文献1に開示されている単室型SOFCを積層する際には、ガス流路として必要とされる隙間に、燃料極及び空気極の厚み分を加えた間隔を開ける必要があり、単室型SOFCの集積度を向上させにくいという問題があった。
そこで本発明は、集積度を向上させることが可能な単室型燃料電池、及び、該単室型燃料電池を備える単室型燃料電池積層体を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。すなわち、
第1の本発明は、第1凹部及び第2凹部、並びに、第1凹部及び第2凹部に挟まれた凸部を有する電解質層と、第1凹部に形成された第1電極層と、第2凹部に形成された第2電極層と、を備え、第1電極層の表面及び第2電極層の表面の高さが、凸部の表面の高さ以下であることを特徴とする、単室型燃料電池である。
第1の本発明及び以下に示す本発明(以下において単に「本発明」ということがある。)において、「電解質層」とは、200℃以上1000℃以下の温度領域で酸化物イオン又は水素イオンの伝導性能を発現し、かつ、燃料電池運転時の環境(耐熱性等)に耐え得るイオン伝導体を意味する。本発明の単室型燃料電池に備えられる電解質層としては、SOFCの電解質として公知のものを使用することができる。さらに、本発明において、「第1電極層」及び「第2電極層」は、上記温度領域において、アノードやカソードとして機能するものであれば特に限定されるものではなく、供給される燃料ガスに含まれる反応物(例えば、水素や炭化水素等)の酸化反応に対する活性度が互いに異なる物質を適宜組合せて使用することができる。さらに、第1の本発明において、「第1電極層の表面及び第2電極層の表面の高さが、凸部の表面の高さ以下である」とは、第1凹部に形成された第1電極層の表面、及び、第2凹部に形成された第2電極層の表面が、凸部の表面よりも凹んでいること、又は、当該凸部の表面と同一平面を形成することを意味し、第1電極層の表面及び第2電極層の表面が、凸部の表面から突き出ていないことを意味する。
上記第1の本発明において、第1電極層の表面及び第2電極層の表面の高さが、凸部の表面の高さと略同一であることが好ましい。
ここに、「第1電極層の表面及び第2電極層の表面の高さが、凸部の表面の高さと略同一である」とは、第1凹部に形成された第1電極層の表面と、第2凹部に形成された第2電極層の表面と、凸部の表面との間に段差が無く、これらの表面が同一平面を構成するように、第1電極層及び第2電極層が形成されることを意味する。
第2の本発明は、上記第1の本発明にかかる単室型燃料電池を、間隔を開けて複数個積層することにより構成される積層体、を備えることを特徴とする、単室型燃料電池積層体である。
第1の本発明によれば、第1電極層及び第2電極層が電解質層の表面から突き出ていない形態の単室型燃料電池を提供することができる。かかる形態の単室型燃料電池によれば、複数個の単室型燃料電池を積層して積層体を構成する場合に、ガス流路として必要とされる間隔に加えて、第1電極層及び第2電極層の厚み分を考慮する必要がない。それゆえ、第1の本発明によれば、集積度を向上させることが可能な、単室型燃料電池を提供することができる。
第1の本発明において、第1電極層の表面及び第2電極層の表面の高さと凸部の表面の高さとが略同一であることにより、積層された複数の単室型燃料電池の隙間を流通する反応ガスを、第1電極層及び第2電極層へ効率良く供給することができる。したがって、かかる形態とすることにより、上記効果に加え、さらに反応ガスの供給効率を向上することによって性能を向上させることが可能な、単室型燃料電池を提供することができる。
第2の本発明によれば、第1の本発明にかかる単室型燃料電池が複数備えられるので、集積度を向上させて小型化を図ることが可能な、単室型燃料電池積層体を提供することができる。
図面を参照しつつ、本発明について以下に説明する。
1.単室型燃料電池及び単室型燃料電池積層体
図1は、本発明の単室型燃料電池の形態例を示す断面図であり、一部のみを拡大して示している。図1の紙面上下方向が、電解質層の厚み方向である。図2は、図1に示す単室型燃料電池を複数個積層して構成される積層体を備える、単室型燃料電池積層体の一部を示す断面図である。図2の紙面上下方向が、電解質層の厚み方向及び単室型燃料電池の積層方向であり、本発明の単室型燃料電池の構造を理解しやすくするため、図2では一部符号の記載を省略する。図3は、従来の単室型燃料電池の形態例を示す断面図である。図3の紙面上下方向が、電解質層の厚み方向である。図4は、図3に示す単室型燃料電池を複数個積層して構成される積層体の一部を抽出して示す断面図である。図4の紙面上下方向が、電解質層の厚み方向及び単室型燃料電池の積層方向である。図5は、従来の単室型燃料電池の他の形態例を示す断面図である。図5の紙面上下方向が、電解質層の厚み方向である。図6は、図5に示す単室型燃料電池を複数個積層して構成される積層体の一部を抽出して示す断面図である。図6の紙面上下方向が、電解質層の厚み方向及び単室型燃料電池の積層方向である。図5及び図6において、図3及び図4と同様の構成を採るものには、図3及び図4で使用した符号と同符号を付す。
図1に示すように、本発明の単室型燃料電池10は、第1凹部4、4、…、及び、第2凹部5、5、…、並びに、これらに挟まれた凸部6、6、…、及び、第2凸部7、7、…を有する電解質層1と、第1凹部4、4、…に形成された第1電極層2、2、…と、第2凹部5、5、…に形成された第2電極層3、3、…と、第2凸部7、7、…に配設されたインターコネクタ8、8、…と、を備える。単室型燃料電池10において、第1凹部4、4、…を埋めるように形成された第1電極層2、2、…の表面の高さと、凸部6、6、…の表面の高さとは略同一であり、第2凹部5、5、…を埋めるように形成された第2電極層3、3、…の表面の高さと、凸部6、6、…の表面の高さも、略同一である。さらに、第3凹部7、7、…に配設されたインターコネクタ8、8、…は、第1電極層2、2、…、及び、第2電極層3、3、…の表面との間に段差が生じないように配設されている。それゆえ、単室型燃料電池10において、第1電極層2、2、…、及び、第2電極層3、3、…が形成されて、インターコネクタ8、8、…が配設された電解質層1は、表面に凹凸がない板状とされている。
一方、図2に示すように、本発明の単室型燃料電池積層体20は、間隔Xを開けて積層された複数の単室型燃料電池10、10、…を備える。そして、図示されていない支持部材によって複数の単室型燃料電池10、10、…が支持されることにより、上記間隔Xが確保されている。単室型燃料電池積層体20の運転時には、当該間隔Xへ、還元ガス(例えば炭化水素ガス。以下同じ。)と酸化剤ガス(例えば空気。以下同じ。)との混合ガスを供給する。第1電極層2、2、…がアノードとして機能するとともに、第2電極層3、3、…がカソードとして機能し、電解質層1、1、…が酸化物イオンを伝導させる場合には、第1電極層2、2、…において、
2H + 2O2− → 2HO + 4e
の反応が生じ、第2電極層3、3、…において、
4e + O → 2O2−
の反応が生じる。かかる形態の単室型燃料電池積層体20では、第2電極層3、3、…で発生させた酸化物イオンO2−を、電解質層1、1、…を介して第1電極層2、2、…へと伝導させ、当該第1電極層2、2、…において酸化物イオンと水素とを反応させることにより、第1電極層2、2、…と第2電極層3、3、…との間で起電力を得る。
これに対し、電解質層1、1、…が水素イオンを伝導させる場合には、第1電極層2、2、…において、
2H → 4H + 4e
の反応が生じ、第2電極層3、3、…において、
4H + O + 4e → 2H
の反応が生じる。かかる形態の単室型燃料電池積層体20では、第1電極層2、2、…で発生させた水素イオンHを、電解質層1、1、…を介して第2電極層3、3、…へと伝導させ、当該第2電極層3、3、…において水素イオンと酸素とを反応させることにより、第1電極層2、2、…と第2電極層3、3、…との間で起電力を得る。
図1及び図2に示すように、単室型燃料電池10では、第1電極層2、2、…の表面及び第2電極層3、3、…の表面と電解質層1、1、…の表面との間に段差がない。それゆえ、複数の単室型燃料電池10、10、…を積層して単室型燃料電池積層体20を作製する場合には、反応ガス流路として必要とされる間隔Xのみを開けて、複数の単室型燃料電池10、10、…を積層することができる。それゆえ、本発明によれば、集積度を向上させることが可能な単室型燃料電池10、及び、集積度を向上させて小型化を図ることが可能な単室型燃料電池積層体20を提供することができる。
これに対し、図3に示す従来の単室型燃料電池90では、電解質層31の表面に、厚さh1の第1電極層32、及び、厚さh1の第2電極層33が、間隔を開けて形成されている。それゆえ、第1電極層32の表面と電解質層31の表面、及び、第2電極層33の表面と電解質層31の表面に高さh1の段差が生じ、第1電極層32の表面、及び、第2電極層33の表面は、電解質層31の表面から、高さh1だけ突き出ている。かかる形態の単室型燃料電池90、90、…複数個を、間隔Yを開けて複数個積層することにより、単室型燃料電池積層体90aを作製すると(図4参照)、当該単室型燃料電池積層体90aの運転時には、当該間隔Yへ、還元ガスと酸化剤ガスとの混合ガスが供給される。ここで、図3及び図4に示すように、単室型燃料電池90の第1電極層32及び第2電極層33は、電解質層31の表面から高さh1だけ突き出ている。そのため、複数の単室型燃料電池90、90、…の間へと供給される混合ガスの流路として必要とされる最小限の幅(間隔)がXのとき、単室型燃料電池積層体90aでは、隣接する単室型燃料電池90、90の間隔Yを、Y≧X+h1とする必要がある。このように、電解質層31の表面に第1電極層32及び第2電極層33が形成された従来の単室型燃料電池90を備える単室型燃料電池積層体90aでは、間隔YをY≧X+h1とする必要があったが、本発明の単室型燃料電池積層体20によれば、隣接する単室型燃料電池10、10の間隔をXへと低減することができる。それゆえ、本発明によれば、単室型燃料電池90よりも集積度を向上させることが可能な単室型燃料電池10、及び、単室型燃料電池積層体90aよりも集積度を向上させて小型化を図ることが可能な単室型燃料電池積層体20を、提供することができる。
さらに、従来の単室型燃料電池90や単室型燃料電池積層体90aでは、図3及び図4の紙面左右方向へ混合ガスを流通させると、表面から突き出た第1電極層32及び第2電極層33によって混合ガスの流れが乱されるため、当該乱れを防止するには紙面奥/手前方向へ混合ガスを流通させる必要があった。ところが、単室型燃料電池10及び単室型燃料電池20によれば、第1電極層2、2、…、及び、第2電極層3、3、…が凸部6、6、…の表面から突き出ていないので、図1及び図2の紙面左右方向へ混合ガスを流通させた場合であっても、同紙面奥/手前方向へ混合ガスを流通させた場合であっても、第1電極層2、2、…、及び、第2電極層3、3、…によって混合ガスの流れが乱されない。それゆえ、本発明によれば、単室型燃料電池90及び単室型燃料電池積層体90aと比較して混合ガスの流通方向の選択肢を広げることが可能な、単室型燃料電池10及び単室型燃料電池積層体20を提供することができる。
他方、図5に示す従来の単室型燃料電池91では、電解質層31の表面に第1電極層32が形成され、電解質層31の裏面に第2電極層33が形成されている。それゆえ、単室型燃料電池91においても、第1電極層32と電解質層31の表面、及び、第2電極層33の表面と電解質層31の裏面に高さh1の段差が生じ、第1電極層32の表面は電解質層31の表面から、第2電極層33の表面は電解質層31の裏面から、それぞれ高さh1だけ突き出ている。かかる形態の単室型燃料電池91、91、…複数個を、間隔Zを開けて複数個積層することにより、単室型燃料電池積層体91aを作製すると(図6参照)、当該単室型燃料電池積層体91aの運転時には、当該間隔Zへ、還元ガスと酸化剤ガスとの混合ガスが供給される。ここで、図5及び図6に示すように、単室型燃料電池91の第1電極層32及び第2電極層33は、電解質層31の表面及び裏面から高さh1だけ突き出ている。そのため、複数の単室型燃料電池91、91、…の間へと供給される混合ガスの流路として必要とされる最小限の幅(間隔)がXのとき、単室型燃料電池積層体91aでは、隣接する単室型燃料電池91、91の間隔Zを、Z≧X+h1+h1とする必要がある。このように、電解質層31の表面及び裏面に第1電極層32及び第2電極層33がそれぞれ形成された従来の単室型燃料電池91を備える単室型燃料電池積層体91aでは、Z≧X+2h1とする必要があったが、本発明の単室型燃料電池積層体20によれば、隣接する単室型燃料電池10、10の間隔をXへと低減することができる。それゆえ、本発明によれば、単室型燃料電池91よりも集積度を向上させることが可能な単室型燃料電池10、及び、単室型燃料電池積層体91aよりも集積度を向上させて小型化を図ることが可能な単室型燃料電池積層体20を、提供することができる。なお、単室型燃料電池91及び単室型燃料電池積層体91aと比較して、本発明の単室型燃料電池10及び単室型燃料電池積層体20によれば混合ガスの流通方向の選択肢を広げることが可能になる点は、上記単室型燃料電池90及び単室型燃料電池積層体90aと比較した場合と同様である。
本発明の単室型燃料電池10及び本発明の単室型燃料電池積層体20に関する上記説明では、電解質層1の一方の面に備えられる第1凹部4、4、…、及び、第2凹部5、5、…へ、第1電極層2、2、…、及び、第2電極層3、3、…が形成された形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではなく、必要に応じて、電解質層の一方の面(例えば表面)並びに他方の面(例えば裏面)に備えられる第1凹部及び第2凹部へ、第1電極層及び第2電極層がそれぞれ形成された形態とすることも可能である。
また、本発明の単室型燃料電池10及び本発明の単室型燃料電池積層体20に関する上記説明では、第1電極層2、2、…及び第2電極層3、3、…の表面と凸部6、6、…の表面との間に段差が存在しない形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されるものではなく、第1電極層及び第2電極層の表面が、凸部の表面よりも凹んだ状態となるように、第1電極層及び第2電極層が形成されていても良い。ただし、隣接する単室型燃料電池の間へと供給される混合ガスの流れを乱れを低減することにより、第1電極層及び第2電極層への混合ガスの供給効率を向上させて、性能を向上させ得る形態の単室型燃料電池及び単室型燃料電池積層体を提供する等の観点からは、第1電極層及び第2電極層の表面と凸部の表面との間に段差が存在しない形態とすることが好ましい。
2.単室型燃料電池の製造方法
図7は、本発明の単室型燃料電池を製造する際に採り得る工程例を示すフローチャートである。図8は、図1に示す単室型燃料電池10の製造過程を簡略化して示す概念図である。以下、図1、図7、及び、図8を参照しつつ、本発明の単室型燃料電池の製造方法について説明する。
図7及び図8に示すように、本発明の単室型燃料電池の製造方法は、第1工程(工程S1)と、第2工程(工程S2)と、第3工程(工程S3)と、を備え、工程S1乃至工程S3を経て、単室型燃料電池10が製造される。
<工程S1>
工程S1は、第1凹部及び第2凹部、並びに、第1凹部及び第2凹部に挟まれた凸部を有する電解質層を形成する工程である。単室型燃料電池10を製造する場合、単室型燃料電池10の電解質層1は、第1凹部4、4、…、及び、第2凹部5、5、…、並びに、凸部6、6、…、及び、第2凸部7、7、…を有している。そのため、単室型燃料電池10を製造する場合の工程S1は、第1凹部4、4、…、及び、第2凹部5、5、…、並びに、凸部6、6、…、及び、第2凸部7、7、…を有する電解質層1を作製する工程とすることができる。当該形態の電解質層1を作製する方法は特に限定されるものではなく、例えば、型枠に入れて焼成する方法や、板状の電解質層を作製した後に、第1凹部4、4、…、及び、第2凹部5、5、…を形成し、さらに、第2凸部7、7、…を形成する等の方法により、上記形態の電解質層1を作製することができる。
<工程S2>
工程S2は、上記工程S1で作製された電解質層に備えられる第1凹部及び第2凹部に、第1電極層及び第2電極層を形成する工程である。単室型燃料電池10を製造する場合、電解質層1に備えられる複数の第1凹部4、4、…に第1電極層2、2、…が形成され、複数の第2凹部5、5、…に第2電極層3、3、…が形成されている。そのため、単室型燃料電池10を製造する場合の工程S2は、上記工程S1で作製された電解質層1の第1凹部4、4、…へ、凸部6、6、…の表面から突き出ないように第1電極層2、2、…を形成するとともに、当該電解質層1の第2凹部5、5、…へ、凸部6、6、…の表面から突き出ないように第2電極層3、3、…を形成する工程とすることができる。工程S2で第1電極層2、2、…及び第2電極層3、3、…を形成する方法は特に限定されるものではなく、SOFCの電極層を形成する際に用いられる公知の方法により形成することができる。
<工程S3>
工程S3は、第2凸部7、7、…にインターコネクタ8、8、…を配設することにより、上記工程S2で形成された第1電極層2、2、…と第2電極層3、3、…とを電気的に直列に接続して、単一の電解質層1の表面で複数の単電池が電気的に直列に接続された形態の単室型燃料電池10を作製する工程である。インターコネクタ8、8、…として銀ペーストを用いる場合、工程S3は、800℃以上の温度環境下で流動状態にしたインターコネクタを、第2凸部7、7、…へと配置し、その後、温度を室温まで降下させることにより、単一の電解質層1の表面で複数の単電池が電気的に直列に接続された形態の単室型燃料電池10を作製する工程、とすることができる。
このように、上記工程S1乃至工程S3を経ることにより、単室型燃料電池10を製造することができる。かかる方法で製造された単室型燃料電池10は、第1電極層2、2、…の表面、第2電極層3、3、…の表面、及び、インターコネクタ8、8、…の表面と電解質層1の表面(凸部6、6、…の表面)との間に段差がないので、本発明によれば、集積度を向上させ得る形態の単室型燃料電池10を製造することが可能な、単室型燃料電池の製造方法を提供することができる。
本発明において、電解質層1は、200℃以上1000℃以下の温度領域で酸化物イオン又は水素イオンの伝導性能を発現し、かつ、燃料電池運転時の環境(耐熱性等)に耐え得るイオン伝導体(イオン伝導材料)により構成されていれば、その構成材料は特に限定されるものではない。上記温度領域で酸化物イオンの伝導性能を発現するイオン伝導材料の具体例としては、イットリア安定化ジルコニア(YSZ:Y安定化ZrO)、スカンジア安定化ジルコニア(SSZ:Sc安定化ZrO)、ランタンガレート(LaGaO)、セリア系酸化物(例えば、SDC:CeSm1−xOy)、ランタンガリウムペロブスカイト型複合酸化物(LSGM:(La,Sr)(Ga,Mg)O)、GDC(CeGd1−x)、ESB(Bi2−xEr)、及び、DWSB(Bi2−(x+y)Dy)等を挙げることができる。一方、上記温度領域で水素イオンの伝導性能を発現するイオン伝導材料の具体例としては、バリウム・セリア(BaCeO)、及び、ストロンチウム・セリア(SrCeO)等を挙げることができる。
また、本発明において、第1電極層2及び第2電極層3は、上記温度領域で単室型燃料電池のアノード又はカソードとして機能する、燃料電池運転時の環境に耐え得る材料により構成されていれば、その形態は特に限定されるものではない。当該要件を満たすアノード構成材料の具体例としては、ニッケル・ジルコニアサーメット等を挙げることができ、当該要件を満たすカソード構成材料の具体例としては、ランタンマンガナイト(LaMnO)等を挙げることができる。
また、本発明において、第1電極層と第2電極層とを電気的に接続するインターコネクタは、SOFCのインターコネクタを構成する公知の材料によって構成することができる。
本発明の単室型燃料電池の形態例を示す断面図である。 本発明の単室型燃料電池積層体の形態例を示す断面図である。 従来の単室型燃料電池の形態例を示す断面図である。 従来の単室型燃料電池積層体の形態例を示す断面図である。 従来の単室型燃料電池の他の形態例を示す断面図である。 従来の単室型燃料電池積層体の他の形態例を示す断面図である。 単室型燃料電池の製造方法に含まれる工程例を示すフローチャートである。 単室型燃料電池10の製造過程を簡略化して示す概念図である。
符号の説明
1…電解質層
2…第1電極層
3…第2電極層
4…第1凹部
5…第2凹部
6…凸部
7…第2凸部
8…インターコネクタ
10…単室型燃料電池
20…単室型燃料電池積層体
31…電解質層
32…第1電極層
33…第2電極層
90、91…単室型燃料電池
90a、91a…単室型燃料電池積層体

Claims (3)

  1. 第1凹部及び第2凹部、並びに、前記第1凹部及び前記第2凹部に挟まれた凸部を有する電解質層と、前記第1凹部に形成された第1電極層と、前記第2凹部に形成された第2電極層と、を備え、前記第1電極層の表面及び前記第2電極層の表面の高さが、前記凸部の表面の高さ以下であることを特徴とする、単室型燃料電池。
  2. 前記第1電極層の表面及び前記第2電極層の表面の高さが、前記凸部の表面の高さと略同一であることを特徴とする、請求項1に記載の単室型燃料電池。
  3. 請求項1又は2に記載の単室型燃料電池を、間隔を開けて複数個積層することにより構成される積層体、を備えることを特徴とする、単室型燃料電池積層体。
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