JP2009087644A - 照明装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】照射面での色むらを抑制しつつ中心光度が低下しないようにできる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置の装置本体に、LED(光源)13とこのLEDの投光側に位置して反射体21を取付ける。LED13は、LEDチップ(半導体発光素子)13a、及びこのLEDチップを封止して設けられた透光性の封止部材13cを有する。封止部材13cには蛍光体が混ぜられている。この蛍光体は、LEDチップ13aが発した光によって励起されて所定波長の光を放射する。反射体21はLED13から入射した光を反射して投光開口から出射する反射部23を有する。反射部23のLED13に近い部位の内面を鏡面23aで形成する。反射部23の鏡面23aよりも前記投光開口側の部位の内面を拡散面23bで形成したことを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、LED(発光ダイオード)等の半導体発光素子を有した光源を備えて、例えば天井等に埋め込み設置して使用されるダウンライト等の照明装置に関する。
従来、一般の白熱電球に代替する照明装置として、口金と反射笠が設けられたケースにおいて口金と対向する側に設けられた開口部に、LED光源を配置し、このLED光源が発した光を反射笠で前方に反射させる照明装置が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この照明装置のLED光源は、複数のLEDベアチップをプリント基板上に縦横に整列させて二次元の配置で実装するとともに、プリント基板上にLEDベアチップを個々に収容する孔を複数有した反射板を積層し、更に、この反射板上に透光性の封止樹脂を積層して形成されている。そして、LEDベアチップには青色光乃至紫外光を発するものが使用され、封止樹脂には青色光を白色光に変換する蛍光体が混入されている。又、特許文献1には、複数個のLEDベアチップを一括して封止樹脂で封止することに代えて、LEDベアチップ毎に個別に封止樹脂で封止したLED光源についても記載されている。
特開2004−193357号公報(段落0012−0030、図1−図8)
特許文献1の白熱電球に代替する照明装置では、その反射笠で前方に反射された光で照射される照射面に色むらを生じ易い。これは、LED光源の構成に起因している。
すなわち、LED光源のLEDベアチップが点光源であるのに対して、蛍光体が混ぜられた封止樹脂は二次的に発光する面光源をなしていて、この面光源の発光面積は点光源に比較して大きい。一方、所定の配光曲線を得る反射笠の反射面は、一般的に鏡面からなる。
これにより、反射笠の任意の箇所では、そこにLED光源から入射した光、つまり、点光源の大きさに従い光束の断面積が小さい光と、面光源の大きさに従い光束の断面積が大きい光とが入射して、それらを入射角に応じて反射する。そのため、前記任意箇所で反射された夫々の光の広がりが異なり、照射面において反射光が重複した箇所と重複しない箇所とを生じて、色むらが生じる。
具体的には、光束の断面積が小さい点光源からの光は、青色の波長成分が強い青色系の光であり、光束の断面積が大きい面光源からの光は、黄色の波長成分が強い白色系の光である。そのため、これらの光が重複する照射箇所では青みがかった光色が隣接する照射箇所より強く発現されて、照射面に色むらを生じてしまう。
ところで、こうした色むらは、光が照射面に向けて通る反射笠の開口に光拡散板を配置することで改善できる。しかし、この対策では、LED光源の高い輝度によって光拡散板が明るく輝いてまぶしさ感が強まることは避けられないので、照明装置としては好ましくない。しかも、LED光源から出る全ての光を光拡散板で拡散するので、鏡面で反射をする反射笠を用いているにも拘わらず、配光曲線の中心光度(最大光度)が低下することも避けられない。
本発明の目的は、照射面での色むらを抑制しつつ中心光度が低下しないようにできる照明装置を提供することにある。
請求項1の発明は、装置本体と;半導体発光素子、及びこの半導体発光素子を封止して設けられるとともに、前記半導体発光素子が発した光によって励起されて所定波長の光を放射する蛍光体が混ぜられている透光性の封止部材を有して、前記装置本体に配設された光源と;この光源の投光側に位置して、前記光源から入射した光を反射して投光開口から出射する反射部を有し、この反射部の前記光源に近い部位の内面が鏡面で形成されているとともに、前記反射部の前記鏡面よりも前記投光開口側の部位の内面が拡散面で形成されている反射体と;を具備したことを特徴としている。
請求項1の発明の照明装置は、一般の白熱電球に代替する照明装置として、或いは装置本体を天井等の被設置部に設けた埋め込み孔に挿入して設置されるダウンライト等の照明装置として用いることができる。この照明装置の光源が有した半導体発光素子には、例えばLEDチップや有機EL素子等を用いることができる。
請求項1の発明で、半導体発光素子がLEDチップである場合、このLEDチップには、例えば青色発光する青色LEDチップ、紫外光を発する紫外LEDチップ等を好適に用いることができるが、青色LEDチップ、赤色LEDチップ、緑色LEDチップのうちの少なくとも二種のLEDチップを組み合わせて用いることも可能である。そして、例えば発光源に青色LEDチップを用いて白色発光をする照明装置とする場合には、青色の光で励起されて主として黄色の光を放射する蛍光体が混ぜられた封止部材を用いればよく、或いは、紫外光により励起されて主として赤色の光を放射する蛍光体、紫外光により励起されて主として緑色の光を放射する蛍光体、及び紫外光により励起されて主として黄色の光を放射する蛍光体が夫々混ぜられた封止部材を用いればよい。
請求項1の発明で、半導体発光素子を外気及び湿気から遮断してこの素子の寿命低下を防ぐ透光性の封止部材には、透光性の合成樹脂、例えばエポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等を用いることができる他、樹脂以外の封止部材として透明な低融点ガラスを用いることもできる。
請求項1の発明で、反射部の鏡面は、例えば蒸着された金属膜によって好適に設けることができる。請求項1の発明で、反射部の拡散面は、反射体を光拡散性の材料で成形することで形成可能であるとともに、鏡面等に対してシボのような拡散処理を施すことによって形成することもできる。
請求項1の発明では、半導体発光素子及びこれを封止した蛍光体入りの封止部材を有した光源から反射部の鏡面に入射した光は、その入射角度に応じて照射面に向けて反射され投光開口から出射される。この鏡面で反射された光は、光源から反射部に入射することなく照射面に向かった光とともに、照射面での照射領域の中央部の配光を作るのに主として用いられる。又、光源から反射部の拡散面に入射した光は、この拡散面で拡散され投光開口から出射されて照射面に向かい、前記照射領域の周囲の配光を作るのに主として用いられる。したがって、鏡面での反射光により中心光度が低下しないようにできるとともに、拡散面での拡散に伴う配光の広がりにより、拡散面の同じ箇所を経て照射面に到達した光が重複されないようになるので、照射面での色むらを抑制できる。
請求項1の発明の照明装置によれば、照射面での色むらを抑制しつつ中心光度が低下しないようにできる、という効果がある。
図1〜図6を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1〜図3中符号1は照明装置例えばダウンライトを示している。ダウンライト1は、図1に示した被設置部例えば屋内の天井2に埋め込み設置されるものであって、図1中符号3は埋め込み孔を示している。埋め込み孔3は天井2に開けられた孔である。
ダウンライト1は、装置本体5と、光源装置11と、電源装置8と、端子台9と、反射体21と、反射部材31と、透光板35と、一対の取付けばね41を具備している。
図1に示すように装置本体5は、後述するLED(光源)が発する熱を外部に放出する放熱部材を兼ねるために金属製であって、本体主部6に天板7をねじ止めして形成されている。本体主部6は、円形の底壁6aの上側に電源収容部6bを有し、底壁6aの下側に光源収容部6cを有しているとともに、外周に複数の放熱フィン6dを有している。光源収容部6cは下端が開口された短い円筒形状をなしており、その下端開口縁の外側複数個所に連結部6eが形成されている。天板7は電源収容部6bの上端開口を閉じている。
装置本体5には電源装置8と端子台9が取付けられている。詳しくは、電源装置8は電源収容部6bに収容されており、端子台9は天板7の本体主部6の側面に沿って折れ曲がった部位7aに取付けられている。電源装置8は、後述するLEDの点灯電流を制御する機能を有しており、端子台9は電源装置8に商用交流電源を供給するものである。
図1に示すように光源装置11と反射体21が装置本体5に配設されている。光源装置11は、光源基板12の表面に複数の光源例えば図3に示すように6個のLED13を実装して形成されている。
光源基板12は、円形であって、LED13が実装されていない裏面を底壁6aの下面に密に面接触させて光源収容部6cに配置されている。なお、図2中符号6fは、光源収容部6cの内面に複数設けた位置決め凸部例えばリブ(一つのみ図示する。)を示しており、このリブ6fに光源基板12の周部を凹凸係合させることによって、光源装置11が光源収容部6cに対して位置決めされている。
各LED13は、光源基板12の中心部の周りに一定間隔毎すなわち60度間隔で配置されている。これらのLED13は、図5に例示するように複数の半導体発光素子例えばLEDチップ13aと、リフレクタ13bと、透光性の封止部材13cを有して形成されている。
LEDチップ13aには例えば青色発光をするLEDチップが用いられ、これらは光源基板12の図示しない導体パターンが形成された一面に例えばフリップチップ実装により実装されている。なお、各LEDチップ13aの実装はワイヤボンディングによる実装でも良い。この後者の実装では、光源基板12にその導体パターンを避けて各LEDチップ13aをダイボンドし、これらLEDチップ13aの端子と導体パターンとを、これらにわたってワイヤボンディングにより設けられたボンディングワイヤで接続することによってなされる。実装された各LEDチップ13aは互いに直列接続されていて電源装置8により一斉に点灯されるようになっている。
リフレクタ13bは例えば白色の合成樹脂により枠状に形成されて各LEDチップ13aを囲んで光源基板12に接着剤により取付けられている。このリフレクタ13bの内周面は、光源基板12から離れるに従って次第に大径となるテーパ面で形成されている。
封止部材13cは例えば透光性樹脂具体的には透明シリコーン樹脂製であり、この封止部材13cには蛍光体が混ぜられている。封止部材13cはリフレクタ13b内に充填されてLEDチップ13aを埋めた状態に封止している。この封止部材13cに混入された蛍光体には、LEDチップ13aが発した青色の光によって励起されて、所定波長の光を放射する蛍光体、例えば、青色の光に対して補色の関係にある黄色の光を主として放射する蛍光体が用いられている。したがって、LEDチップ13aを点状の一次光源とした各LED13は、面状の二次光源となる封止部材13cから白色の光を投射する。
なお、LED13はリフレクタ13bを省略したものであっても良い。この場合、封止部材13cは、光源基板12上にポッテングすることによって設けられ、それによって、LEDチップ13aを埋めて封止できる。
反射体21は、LED13が発した光の配光を制御する第1の配光制御部材として機能するもので、光源収容部6cにおいてLED13の投光側、つまり、図1においてはLED13の下側に配置されている。
反射体21は、例えば白色で光拡散性の合成樹脂の成形体に後述する鏡面を設けて形成されている。図1及び図4に示すように反射体21は、枠部22の内側に下面が開口された複数の反射部具体的にはLED13と同数の反射部23を有している。枠部22は光源基板12の形状に対応してリング状に形成されている。
各反射部23は、上向きに凸となっていて、その凸の頂部に孔24を有し、かつ、下端を開口して形成されている。反射部23の下端開口からなる投光開口は孔24より大きい。図4に示すように各反射部23は枠部22の周方向に沿って隣接していて、これら隣接された反射部23相互間に下向きの陵部25が形成されている。各陵部25は図1で代表して示すように下方に向かうに従い先細となり断面略V字状をなしている。
各陵部25は、反射体21の中心部から放射状に延びていて、前記中心部と枠部22とにわたっているので、ダウンライト1を下方から見て60度ごとに反射部23を仕切るように設けられている。これらの陵部25は、孔24より下側に形成されているとともに、隣接した陵部25間に孔24が夫々位置されている。各陵部25及び枠部22の内周縁から孔24に至る壁部はその断面が弧状をなす反射壁で形成されている。
反射体21はその裏面に上向きに突出するねじ受けボス26を有している。このねじ受けボス26は、反射体21の中央部裏面に形成されている。反射体21は、底壁6a及び光源基板12の中心部を通ってねじ受けボス26に上方からねじ込まれた取付けねじ27によって光源収容部6cに固定されていて、その各孔24にはLED13が夫々配置されている。更に、この固定に伴って、反射体21の枠部22の上端が底壁6aとの間に光源基板12の周部を挟持して、それにより、光源基板12の裏面が底壁6aの下面に密接して光源収容部6cに固定されている。なお、図4中符号28は枠部22に複数形成された位置決め溝を示している。この位置決め溝28をリブ6fに凹凸係合させることによって、反射体21が光源収容部6c及び光源装置11に対して位置決めされている。
図4及び図5で示すように各反射部23の反射面をなす内面は、鏡面23aとこの鏡面23aに対して光の出射側に連続する拡散面23bとで作られている。
鏡面23aは、図4及び図5において反射部23の上部内面、言い換えれば、反射部23の内で、光源装置11のLED13に近い部位の内面をなしている。この鏡面23aは、そこへの入射光を正反射する面であって、反射部23の上部に金属反射膜を蒸着することによって設けられている。
拡散面23bは、図4及び図5において反射部23の下部内面、言い換えれば、反射部23の内で、光源装置11のLED13から光の出射側に遠ざかって鏡面23aに好ましくは連続した部位の内面をなしている。拡散面23bは、鏡面23aよりも反射部23の下端開口(投光開口)側に部位に設けられていて、そこへの入射光を拡散反射させる面である。本実施形態の場合、この拡散面23bとして、反射体21の鏡面23a以外の基部をなした光拡散性合成樹脂の成形体の地肌面を利用している。なお、図4中二点鎖線は、鏡面23aと拡散面23bとの境界を示している。
反射部材31は、LED13が発した光の配光を制御する第2の配光制御部材として機能するもので、反射体21の成形材料と同種の白色の合成樹脂の一体成形品である。反射部材31は、図1に示すように上端と下端が夫々開口された枠体例えば円形の枠体であって、その上端開口は下端開口より小さい。言い換えれば、反射部材31の内径は上端開口から下端開口に行くに従い次第に大きく成形されている。反射部材31の反射面をなす内面31aは、例えば曲面の一部で形成されている。
反射部材31はその下端部に外向きに突出された環状フランジ32を有している。この環状フランジ32は、天井2の埋め込み孔3より大径であり、ダウンライト1が天井2に埋め込み設置された状態で、埋め込み孔3の周囲に下方から引っ掛かるようになっている。
反射部材31は、反射体21の下側に配置されて、前記本体主部6の各連結部6eを通ってねじ込まれた連結ねじ(1本のみ図1に示す。)32により装置本体5の下端に連結されている。装置本体5に連結された反射部材31の内面31aは、反射体21の反射部23の内面(反射面)に対して面一と連なるように連続している。言い換えれば、反射部23の下端部内面との間に反射体21からの反射光が入射しない段差等の部位が形成されることがないように、反射部材31の内面31aと反射体21の内面(反射面)とが連続されている。それによって、反射部材31の内面31aに陰影が形成されることがなく内面31a全体が明るく光るようになっている。
この反射部材31に絶縁性の透光板35が支持されている。透光板35は反射部23の下端開口(投光開口)及び反射部材31の上端開口を閉じて配置されている。透光板35の周部は、反射部材31の上端開口の縁部に上端開口と連続して形成された環状溝31bに嵌合させて支持されている。更に、この透光板35の周部は、装置本体5への反射部材31の連結に伴い装置本体5の下端面と環状溝31bの溝底との間に挟持されている。透光板35は、例えば透明ガラス板や透明アクリル樹脂板などからなり、光源装置11をその下方に対して電気的に絶縁している。
反射部材31の外面には図示しないが180度離れて一対のばね取付け部が形成されている。これらばね取付け部の夫々に取付けばね41の下端部が取付けられている。それにより、反射部材31の径方向に対応して配置された一対の取付けばね41は、装置本体5に対して斜めに配置される第1の位置と、装置本体5の外側面に沿うように配置される第2の位置とにわたって移動可能である。
ダウンライト1は、その一対の取付けばね41を弾性変形させて第2の位置に配置させた状態で、天井2の埋め込み孔3に挿入して、環状フランジ32が天井2に当たるまで押上げることによって、天井2に埋め込み設置される。この場合、ダウンライト1が押上げられるに伴い、一対の取付けばね41が第1の位置に向けて次第に斜めとなるように開いて、これら取付けばね41の根元部と環状フランジ32とが埋め込み孔3の縁を挟持して、ダウンライト1の埋め込み状態が維持される。
ダウンライト1によるその下方への照明は、LED13が発した光の内で、反射されることなく下方に投射された光、反射体21の各反射部23で反射されて下方に投射された光、及び反射部材31で反射されて下方に投射された光によって行われる。
この照明において、LED13から出射された光は反射部23の内面(反射面)全体に入射する。このため、各反射部23の内面全体で入射光が反射されるので、反射体21の反射面全体が恰も発光したように光る。そして、反射体21で反射された光の内で反射部材31に入射する光は、この反射部材31の内面31a全体に入射するので、反射体21と同様に反射部材31の内面31aは入射光を拡散して反射し恰も発光したように光る。したがって、反射体21と反射部材31の上下二段で反射を担っているにも拘らず、上下に連続した反射体21の内面と反射部材31の内面31aとを連続して光らせることができる。
ところで、既述の照明においてLED13のLEDチップ13a及びこれを封止した蛍光体入りの封止部材13cから反射部23の鏡面23aに入射した光は、その入射角度に応じて照射面に向けて反射され、反射部23の投光開口から出射される。こうして鏡面23aで反射された光は、LED13から反射部23に入射することなく投光開口を通って照射面に向かった光とともに、照射面での照射領域の中央部の配光を作るのに主として用いられる。
そのため、鏡面23aの任意の箇所において、そこにLED13から入射した二系統の光(一方は点光源であるLEDチップ13aから入射する光、他方は面光源となる封止部材13cから入射する光)が反射され、夫々の反射光の広がりが異なることに基づいて、照射面で反射光が重複した箇所を生じるにも拘わらず、所定の中心光度を確保することができる。
この一方で、LED13のLEDチップ13a及びこれを封止した蛍光体入りの封止部材13cから反射部23の拡散面23bに入射した光は、この拡散面23bで拡散されて、反射部23の投光開口から照射面に向けて出射され、前記照射領域の周囲の配光を作るのに主として用いられる。つまり、点光源であるLEDチップ13aの大きさに従い光束の断面積が小さい光と、面光源である封止部材13cの大きさに従い光束の断面積が大きい光とが、拡散面23bの同じ部位に入射するにも拘らず、それらの光を拡散面23bで拡散反射させることによって、反射された光を周囲に広げて照射面で重複しないように配光させることができる。
したがって、鏡面23aでの反射光により中心光度が低下しないようにできるとともに、拡散面23bでの拡散に伴う配光の広がりにより、反射体21の同じ箇所を経て照射面に到達した光が重複されることが抑制されるに伴い、照射面での色むらが抑制される。
以上の照明による配光曲線を図6中実線Aで示す。なお、反射部23の反射面の全てを鏡面とした場合の配光曲線は図6中点線Bで示され、この場合には、中心光度を十二分に得られるが照射面に色むらが出やすい。又、反射部23の反射面の全てを拡散面とした場合の配光曲線は図6中一点鎖線Cで示され、この場合には、照射面の色むらを抑制できるが、中心光度が低下してしまう。
以上のように照射面の色むらを抑制しつつ中心光度を確保するのに、反射部23の反射面を鏡面23aと拡散面23bとで形成したから、反射部23の下面開口に拡散板を配置した場合のようにダウンライト1を斜め方向から見上げたときのまぶしさ感を与えることがない。
しかも、このダウンライト1では、光源装置11の下側に配置された反射体21が有する複数の反射部23が、互いの間に下向きの陵部25を形成して隣接しているので、反射体21を下方から見上げた場合に、図3に示すように各陵部25は各反射部23を仕切るように設けられている。そして、これらの陵部25が、光源装置11のLED13が配置される反射部23の頂部に設けた孔24の下側に位置していて、隣接した陵部25間に孔24が設けられている。したがって、LED13が発した光の一部を各陵部25及び枠部22で遮ることができる。
言い換えれば、隣接した反射部23を仕切るように位置された陵部25に対して斜め上方の奥まった位置にLED13が設けられているので、LED13と陵部25とを通る直線によって規定される光源装置の遮光角を確保できる。したがって、この遮光角によって、光源装置11が有した高輝度のLED13のまぶしさ感を軽減できる。
本発明の一実施形態に係るダウンライトを一部断面して示す側面図。 図1のダウンライトを一部の部品を切欠いて斜め下方から見て示す斜視図。 図1のダウンライトを示す下面図。 図1のダウンライトが備える反射部材を示す斜視図。 図1のダウンライトでの光源と反射体との関係を概略的に示す断面図。 図1のダウンライトの配光曲線を示す図。
符号の説明
1…ダウンライト(照明装置)、4…装置本体、11…光源装置、12…光源基板、13…LED(光源)、13a…LEDチップ(半導体発光素子)、13b…リフレクタ、13c…封止部材、21…反射体、23…反射部、23a…鏡面、23b…拡散面

Claims (1)

  1. 装置本体と;
    半導体発光素子、及びこの半導体発光素子を封止して設けられるとともに、前記半導体発光素子が発した光によって励起されて所定波長の光を放射する蛍光体が混ぜられている透光性の封止部材を有して、前記装置本体に配設された光源と;
    この光源の投光側に位置して、前記光源から入射した光を反射して投光開口から出射する反射部を有し、この反射部の前記光源に近い部位の内面が鏡面で形成されているとともに、前記反射部の前記鏡面よりも前記投光開口側の部位の内面が拡散面で形成されている反射体と;
    を具備したことを特徴とする照明装置。
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