JP2009087414A - 光ピックアップ、記録再生装置及び記録再生装置の光量制御方法 - Google Patents

光ピックアップ、記録再生装置及び記録再生装置の光量制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、光ピックアップ、記録再生装置及び記録再生装置の光量制御方法に関し、例えば相変化型光ディスクの記録再生装置に適用して、発光素子の微分効率が変化した場合でも記録時の各光量を所望の光量に保持できるようにする。
【解決手段】本発明は、フィードバックループによりレーザービームの光量を制御するようにして、このフィードバックループに設けられたループフィルタの出力電圧の変化を監視してレーザービームの出射光量を補正する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ピックアップ、記録再生装置及び記録再生装置の光量制御方法に関し、例えば相変化型光ディスクの記録再生装置に適用することができる。本発明は、フィードバックループによりレーザービームの光量を制御するようにして、このフィードバックループに設けられたループフィルタの出力電圧の変化を監視してレーザービームの出射光量を補正することにより、発光素子の微分効率が変化した場合でも記録時の各光量を所望の光量に保持することができるようにする。
従来、光ディスク装置は、光ディスクに照射するレーザービームの光量を精度良く制御することが求められる。しかしながらレーザービームを出射する発光素子である半導体レーザーは、しきい値電流のばらつき、温度変化が大きい欠点がある。そこで従来、光ディスク装置は、光ピックアップにオートパワーコントロール(APC)回路を設け、半導体レーザーの駆動電流をフィードバック制御している。
ここで図6は、書き換え可能な相変化型光ディスクにおけるレーザービームの光量LPを具体的に示すタイムチャートである。ここで記録データDW(図6(A))は、マーク及びスペースを作成する期間でそれぞれ論理1及び論理0に設定される光ピックアップ駆動用の信号である。光ディスク装置は、記録データDWが論理1に設定されると、レーザービームの光量LPをパルス状にバイアスパワーPbから記録パワーPpに立ち上げ、いわゆるパルス記録方式によりマークを作成する。また記録データDWが論理0に設定されると、記録パワーPpとバイアスパワーPbとの間の光量である消去パワーPeにレーザービームの光量LPを保持してスペースを作成する。ここで消去パワーPeは、書き換え可能な光ディスクにおけるスペース作成用の光量である。なお再生時、光ディスク装置は、消去パワーPeとバイアスパワーPbとの間の光量である再生パワーPrにレーザービームの光量を保持する。
このようなパルス記録方式の記録において、記録パワーPp、バイアスパワーPbは、精度良く測定することが困難なものの、消去パワーPeは、精度良く測定することができる。そこで従来、パルス記録方式による光ディスク装置は、記録時、オートパワーコントロール回路で消去パワーPeの光量検出結果をサンプルホールドし、半導体レーザーの駆動電流をフィードバック制御している。また記録時と再生時とでループフィルタの出力電圧が変化しないようにフィードバックループを構成し、記録再生の動作切り換え時間を短縮している。
ここで図7は、図6の光量制御に係る光ピックアップの構成を示すブロック図である。ここでこの光ピックアップ1において、半導体レーザー2は、例えばレーザーダイオードである。半導体レーザー2は、アノード及びカソードがそれぞれ電源及びレーザー駆動回路3に接続され、レーザー駆動回路3による電流駆動によりレーザービームを出射する。光ピックアップ1は、この半導体レーザー2のレーザービームを図示しない対物レンズで光ディスクに照射し、またその結果得られる光ディスクからの戻り光を図示しない光学系で受光する。光ディスク装置は、この戻り光の受光結果を処理して光ディスクに記録されたデータを再生する。光ピックアップ1は、対物レンズと半導体レーザー2との間に設けられた光学系により、光ディスクに照射するレーザービームの一部を分離して受光素子であるフォトディテクタ4で受光し、いわゆるフロントモニタ方式によりレーザービームの光量に応じて電流値が変化する光量検出信号S1を出力する。
電流電圧変換回路(I−V変換)5は、この光量検出信号S1を電流電圧変換処理し、レーザービームの光量に応じて電圧値が変化する光量検出信号S2を出力する。ディジタルアナログ変換回路(DAC)6は、マイクロコンピュータ7から出力される基準電圧設定データD1をディジタルアナログ変換処理し、再生時の基準電圧を出力する。誤差アンプ8は、差動増幅回路構成の演算増幅回路であり、光量検出信号S2の電圧値と再生時の基準電圧との誤差電圧を出力する。
サンプルホールド回路(SH)9は、パルス発生回路10から出力されるサンプルホールドパルスSHPに応じて光量検出信号S2をサンプルホールドして出力する。ディジタルアナログ変換回路(DAC)11は、マイクロコンピュータ7から出力される基準電圧設定データD2をディジタルアナログ変換処理し、記録時の基準電圧を出力する。誤差アンプ12は、差動増幅回路構成の演算増幅回路であり、サンプルホールド回路9の出力電圧と記録時の基準電圧との誤差信号を出力する。
選択回路13は、マイクロコンピュータ7から出力される制御信号WGにより接点を切り換え、再生時、誤差アンプ8の出力電圧を選択出力する。また記録時、誤差アンプ12の出力電圧を選択出力する。
ループフィルタ14は、抵抗及びコンデンサの並列回路により帰還回路が構成された演算増幅回路であり、選択回路13の出力電圧を帯域制限して出力する。加算回路15は、それぞれスイッチ回路17、18、19を介してディジタルアナログ変換回路20、21、22から光量設定電圧を入力し、ループフィルタ14の出力電圧に加算して出力する。レーザー駆動回路3は、この加算回路15の出力電圧に比例した電流値で半導体レーザー2を電流駆動する。
スイッチ回路17、18、19は、それぞれパルス発生回路10から出力される制御信号WP3、WP2、WP1によりオンオフ動作する。ディジタルアナログ変換回路20、21、22は、それぞれマイクロコンピュータ7から出力される光量設定データD3、D4、D5をディジタルアナログ変換処理し、それぞれ再生パワーPr、記録パワーPp、消去パワーPeの光量設定電圧を出力する。
パルス発生回路10は、マイクロコンピュータ7の制御により記録データDWに応じて各種制御信号WP3、WP2、WP1、サンプルホールドパルスSHPを出力する。マイクロコンピュータ7は、本体装置に設けられたコントローラの制御により、各部の動作を制御する。
ここで図8は、このマイクロコンピュータ7及びパルス発生回路10の動作の説明に供するタイムチャートである。再生時、光ピックアップ1は、マイクロコンピュータ7により選択回路13の接点が誤差アンプ8側に設定され(図8(A))、またスイッチ回路17のみオン動作するように制御信号WP3、WP2、WP1が設定される(図8(B)〜(D)及び(F))。その結果、光ピックアップ1は、再生時、半導体レーザー2、フォトディテクタ4、電流電圧変換回路5、誤差アンプ8、選択回路13、ループフィルタ14、加算回路15、レーザー駆動回路3によりフィードバックループが作成され、ディジタルアナログ変換回路6、20に出力する基準電圧設定データD1、光量設定データD2に応じた光量によりレーザービームを出射する。光ピックアップ1では、この再生時のレーザービームの光量である再生パワーPrが所定の光量となるように、またループフィルタ14の出力電圧がバイアスパワーPbの駆動電流に対応する電圧となるように、基準電圧設定データD1、光量設定データD2が設定される。
また記録時、光ピックアップ1は、マイクロコンピュータ7により選択回路13の接点が誤差アンプ12側に設定され(図8(A))、消去パワーPeの期間で光量検出信号S2をサンプルホールドするようにサンプルホールドパルスSHP(図8(E))が出力される。その結果、光ピックアップ1は、記録時、半導体レーザー2、フォトディテクタ4、電流電圧変換回路5、サンプルホールド回路9、誤差アンプ12、選択回路13、ループフィルタ14、加算回路15、レーザー駆動回路3によりフィードバックループが作成される。
また記録時、光ピックアップ1は、バイアスパワーPbの期間で、スイッチ回路17〜19の全てがオフ動作するように制御信号WP3、WP2、WP1が設定される(図8(B)〜(D))。その結果、光ピックアップ1は、バイアスパワーPbの期間の間、サンプルホールド回路9でサンプルホールドした光量検出信号S2の電圧値が記録時の基準電圧となるようにフィードバックループを形成して半導体レーザー2を電流駆動する。光ピックアップ1は、このバイアスパワーPbの期間におけるレーザービームの光量が所定光量となるように、より具体的にはループフィルタ14の出力電圧がバイアスパワーPbを所定値に設定する駆動電流に対応する電圧となるように、ディジタルアナログ変換回路11に出力する基準電圧設定データD2が設定される。
また光ピックアップ1は、消去パワーPeの期間の間、スイッチ回路19のみオン動作するように、制御信号WP3、WP2、WP1が設定される(図8(B)〜(D))。その結果、光ピックアップ1は、消去パワーPeの期間では、バイアスパワーPbの期間の光量に、ディジタルアナログ変換回路22から出力される光量設定用電圧による光量を加算した光量によりレーザービームを出射する。光ピックアップ1は、この消去パワーPeの期間の光量が、所定光量となるように、ディジタルアナログ変換回路22に出力する光量設定データD5が設定される。
また光ピックアップ1は、記録パワーPpの期間の間、スイッチ回路18及び19のみがオン動作するように、制御信号WP3、WP2、WP1が設定される(図8(B)〜(D))。この結果、光ピックアップ1は、記録パワーPpの期間では、バイアスパワーPbの期間の光量に、ディジタルアナログ変換回路21から出力される光量設定用電圧による光量及びディジタルアナログ変換回路22から出力される光量設定用電圧による光量を加算した光量によりレーザービームを出射する。光ピックアップ1は、この記録パワーPpの期間の光量が所定光量となるように、ディジタルアナログ変換回路21に出力する光量設定データD4が設定される。
光ピックアップ1では、これらの基準電圧設定データD1、D2、光量設定データD3〜D5の設定により、記録再生時、ループフィルタ14の出力電圧をバイアスパワーPbの駆動電流Ibに対応する電圧値に保持した状態で、このループフィルタ14の出力電圧に加算回路15で加算する光量設定電圧をスイッチ回路17〜19により切り換えて再生パワーPr、消去パワーPe、記録パワーPp、バイアスパワーPbを所定の光量に設定する。なお図7では、再生パワーPr、消去パワーPe、記録パワーPp、バイアスパワーPbにおける駆動電流Ir、Ie、Ip、Ibと、ループフィルタ14の出力電圧、ディジタルアナログ変換回路20〜22から出力される各光量設定電圧との関係を駆動電流の符号を用いて符号Ib、Ir−Ib、Ip−Ie、Ie−Ibにより示す。
ここで図9(A)において符号Lにより電流発光特性を示すように、半導体レーザー2は、しきい値電流Ith以下の駆動電流では出射光量がほぼ0である。また駆動電流がしきい値電流Ith以上となると、駆動電流の増大に比例して直線的に出射光量が増大する。半導体レーザーでは、この直線的に出射光量が増大する領域における駆動電流の変化に対する出射光量の変化が微分効率と定義されており、微分効率が大きい場合程、駆動電流の変化に対して出射光量の変化が大きくなる。
従来の光ディスク装置では、しきい値電流Ithがばらつく場合、しきい値電流Ithが温度により変化する場合でも、微分効率はほぼ一定と見なすことができ、その結果、再生パワーPr、消去パワーPe、記録パワーPp、バイアスパワーPbと、対応する駆動電流Ir、Ie、Ip、Ibとの間には、次式の関係式が成立する。なおここでk0は微分効率とする。
Figure 2009087414
光ディスク装置は、この(1)式に対応するように、光量設定データD3〜D4がそれぞれ再生パワーPr及びバイアスパワーPbの光量差と微分係数k0との乗算値に対応する値、記録パワーPp及び消去パワーPeの光量差と微分係数k0との乗算値に対応する値、消去パワーPe及びバイアスパワーPbの光量差と微分係数k0との乗算値に対応する値に設定され、これによりループフィルタ14の出力電圧がバイアスパワーPbの駆動電流Ibに対応する電圧となるようにフィードバック制御して、各光量Pr、Pe、Pb、Ppを所定の光量に保持する。
また図9(B)において矢印により示すように、温度によりしきい値電流Ithが変化した場合でも、このしきい値電流Ithの変化に対応するように、ループフィルタ14の出力電圧がフィードバック制御により補正され、各光量Pr、Pe、Pb、Ppを所定の光量に保持する。
また図10(A)及び(B)に示すように、記録時及び再生時、ループフィルタ14の出力電圧をバイアスパワーPbの駆動電流Ibに対応する電圧値に保持することにより、記録、再生の動作の切り換え時におけるこのループフィルタ14の出力電圧の変動を防止し、記録再生の動作の切り換えを短時間で実行する。
なお光ディスク装置は、工場出荷時、ディジタルアナログ変換回路6、11、20〜22の出力電圧値と半導体レーザー2の出射光量との対応関係が測定され、この測定結果に基づいてマイクロコンピュータ7のメモリに基準電圧設定データD1、D2、光量設定データD3〜D5が設定される。
光ディスク装置における記録時の光量設定に関して、特開平6−338073号公報には、光ディスクへの試し書きにより、半導体レーザーの微分効率を測定し、測定結果に基づいて記録時の光量を補正する方法が提案されている。
ところで実際上、半導体レーザー2では、温度上昇により微分効率が僅かに低下し、その結果、記録時の光量が僅かではあるが変化する問題がある。
すなわち上述した図7の例による場合、図9(C)において矢印により示すように、微分効率の低下により、バイアスパワーPbが増大し、また記録パワーPpが低下することになる。
図11は、このバイアスパワーPb及び記録パワーPpの変化の説明に供するタイムチャートである。再生時(図11(A))、光ディスク装置は、ループフィルタ14の出力電圧をバイアスパワーPbの駆動電流Ibに対応する電圧値に保持するようにフィードバックループが機能し、ディジタルアナログ変換回路20から出力される光量設定電圧を加算回路15でループフィルタ14の出力電圧に加算することにより、この駆動電流Ibを基準にして再生パワーPrが設定される。その結果、微分効率が低下すると、ディジタルアナログ変換回路20の出力電圧の加算による出射光量の増大分が低下し、その結果、再生パワーPrが低下することになる。
また再生から記録に動作を切り換えた直後は(図11(B))、この再生時におけるループフィルタ14の出力電圧をバイアスパワーPbの駆動電流Ibに対応する電圧値に保持するようにフィードバックループが機能した状態で、微分効率が低下した分、ディジタルアナログ変換回路20、21から出力される光量設定電圧の加算による出射光量の増大分が低下し、その結果、消去パワーPe、記録パワーPpが低下することになる。なおこの時点で、バイアスパワーPbは微分効率が低下する前の光量に保持される。
その後、サンプルホールド回路9でサンプルホールドされる消去パワーPeによりループフィルタ14の出力電圧をバイアスパワーPbの駆動電流Ibに対応する電圧値に保持するようにフィードバックループが機能することにより(図11(C))、消去パワーPeは、目的とする光量に設定される。しかしながら消去パワーPeが目的とする光量に設定されると、今度はバイアスパワーPbが目的とする光量から増加することになる。なお記録パワーPpは、目的とする光量から減少したままである。
従来の光ディスク装置において、この微分効率の温度変化による各光量Pp、Pbの変化にあっては、十分に無視できる範囲のものであるものの、これらの光量Pp、Pbの変化は、信頼性を阻害する要因の1つであることから、光ディスクの記録密度が上昇すると無視できなくなる。
この問題を解決する1つの方法として、特開平6−338073号公報に開示の手法を適用することが考えられる。しかしながらこの方法では、光ディスク上に試し書き用の領域を設ける等の制約がある問題がある。
特開平6−338073号公報
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、半導体レーザーの微分効率が変化した場合でも記録時の各光量を所望の光量に保持することができる光ピックアップ、記録再生装置及び記録再生装置の光量制御方法を提案しようとするものである。
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、光量をパルス状に立ち上げてレーザービームを照射してマークを作成すると共に、スペース作成用の一定光量により前記レーザービームを照射してスペースを作成することにより、光記録媒体にマーク及びスペースを作成して所望のデータを記録する記録再生装置に適用して、前記レーザービームを出射する発光素子と、前記レーザービームの光量検出信号を出力する受光素子と、前記スペース作成用の一定光量による前記光量検出信号をサンプルホールドしてサンプルホールド結果を出力するサンプルホールド回路と、前記サンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧を出力する誤差アンプと、前記誤差電圧を処理するループフィルタと、前記ループフィルタの出力電圧に光量設定用電圧を加算する加算回路と、前記加算回路の出力電圧に応じて、前記発光素子を駆動する駆動回路と、前記加算回路で加算する前記光量設定用電圧を切り換えて前記レーザービームの光量を切り換える制御回路とを備え、前記制御回路は、前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視して前記光量設定用電圧を可変する。
また請求項4の発明は、光量をパルス状に立ち上げてレーザービームを照射してマークを作成すると共に、スペース作成用の一定光量により前記レーザービームを照射してスペースを作成することにより、光記録媒体にマーク及びスペースを作成して所望のデータを記録する光ピックアップに適用して、前記レーザービームを出射する発光素子と、前記レーザービームの光量検出信号を出力する受光素子と、前記スペース作成用の一定光量による前記光量検出信号をサンプルホールドしてサンプルホールド結果を出力するサンプルホールド回路と、前記サンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧を出力する誤差アンプと、前記誤差電圧を処理するループフィルタと、前記ループフィルタの出力電圧に光量設定用電圧を加算する加算回路と、前記加算回路の出力電圧に応じて、前記発光素子を駆動する駆動回路と、前記加算回路で加算する前記光量設定用電圧を切り換えて前記レーザービームの光量を切り換える制御回路とを備え、前記制御回路は、前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視して前記光量設定用電圧を可変する。
また請求項5の発明は、光量をパルス状に立ち上げてレーザービームを照射してマークを作成すると共に、スペース作成用の一定光量により前記レーザービームを照射してスペースを作成することにより、光記録媒体にマーク及びスペースを作成して所望のデータを記録する記録再生装置の光量制御方法に適用して、発光素子から前記レーザービームを出射するレーザービーム出射ステップと、受光素子により前記レーザービームの光量検出信号を取得する光量検出ステップと、前記スペース作成用の一定光量による前記光量検出信号をサンプルホールドするサンプルホールドのステップと、前記サンプルホールドのステップのサンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧を生成する誤差電圧生成ステップと、ループフィルタにより前記誤差電圧を処理するループフィルタの処理ステップと、前記ループフィルタの出力電圧に光量設定用電圧を加算する加算ステップと、前記加算ステップの出力電圧に応じて、前記発光素子を駆動する駆動ステップと、前記加算ステップで加算する前記光量設定用電圧を切り換えて前記レーザービームの光量を切り換える光量切り換えステップと、前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視して前記光量設定用電圧を可変する光量設定電圧の可変ステップとを有するようにする。
請求項1又は請求項4の構成により、前記レーザービームを出射する発光素子と、前記レーザービームの光量検出信号を出力する受光素子と、前記スペース作成用の一定光量による前記光量検出信号をサンプルホールドしてサンプルホールド結果を出力するサンプルホールド回路と、前記サンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧を出力する誤差アンプと、前記誤差電圧を処理するループフィルタと、前記ループフィルタの出力電圧に光量設定用電圧を加算する加算回路と、前記加算回路の出力電圧に応じて、前記発光素子を駆動する駆動回路と、前記加算回路で加算する前記光量設定用電圧を切り換えて前記レーザービームの光量を切り換える制御回路とを備えるようにすれば、フィードバックループにより発光素子のしきい値電流のばらつき、温度変化を補正して、レーザービームの光量を光量設定用電圧に応じた光量に設定することができる。このときループフィルタの出力電圧は、発光素子の微分効率の変化による光量の変化を補正するように変動することから、前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視して前記光量設定用電圧を可変すれば、発光素子の微分効率が変化した場合でも記録時の各光量を所望の光量に保持することができる。
また請求項5の構成により、発光素子から前記レーザービームを出射するレーザービーム出射ステップと、受光素子により前記レーザービームの光量検出信号を取得する光量検出ステップと、前記スペース作成用の一定光量による前記光量検出信号をサンプルホールドするサンプルホールドのステップと、前記サンプルホールドのステップのサンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧を生成する誤差電圧生成ステップと、ループフィルタにより前記誤差電圧を処理するループフィルタの処理ステップと、前記ループフィルタの出力電圧に光量設定用電圧を加算する加算ステップと、前記加算ステップの出力電圧に応じて、前記発光素子を駆動する駆動ステップと、前記加算ステップで加算する前記光量設定用電圧を切り換えて前記レーザービームの光量を切り換える光量切り換えステップとを有するようにすれば、フィードバックループにより発光素子のしきい値電流のばらつき、温度変化を補正して、レーザービームの光量を光量設定用電圧に応じた光量に設定することができる。このときループフィルタの出力電圧は、発光素子の微分効率の変化による光量の変化を補正するように変動することから、さらに前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視して前記光量設定用電圧を可変する光量設定電圧の可変ステップとを有するようにすれば、発光素子の微分効率が変化した場合でも記録時の各光量を所望の光量に保持することができる。
本発明によれば、発光素子の微分効率が変化した場合でも記録時の各光量を所望の光量に保持することができる。
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
(1)実施例の構成
図2は、本発明の実施例1の光ディスク装置に適用される光ピックアップを示すブロック図である。この光ピックアップ31において、図6について上述した光ピックアップ1と同一の構成は、対応する符号を付して示し、重複した説明は省略する。
この実施例の光ディスク装置は、撮像結果によるビデオデータ及びオーディオデータ若しくは各種映像機器によるビデオデータ及びオーディオデータをデータ圧縮処理した後、多重化処理し、光ディスクに記録するデータ列を生成する。またこのデータ列に誤り訂正符号等を付加した後、光ディスクへの記録に適した変調方式により変調して記録データDWを生成する。光ディスク装置は、この記録データDWのデータ転送速度に比して高いデータ転送速度でこの記録データDWを所定データ量単位で間欠的に光ディスクに記録する。すなわち光ディスク装置は、大容量のメモリを介してこの記録データDWをこの所定データ量単位で間欠的に光ピックアップ31に入力する。光ピックアップ31は、この間欠的に入力される記録データDWを光ディスクに記録する。なお以下において、この間欠的に記録する所定データ量を記録単位と呼ぶ。
光ピックアップ31は、マイクロコンピュータ7に代えてアナログディジタル変換回路(AD)32、マイクロコンピュータ37が設けられた点を除いて、図6の光ピックアップ1と同一に構成される。従って光ピックアップ31は、ループフィルタ14の出力電圧値がバイアスパワーPbの駆動電流Ibに対応する電圧値となるようにフィードバックループが機能した状態で、加算回路15で加算する電圧の切り換えにより、記録時及び再生時の各光量Pr、Pe、Pb、Ppを所定値に保持する。
ここでアナログディジタル変換回路32は、図3に示すように、マイクロコンピュータ37から出力される制御信号ADTRGにより、記録単位毎に、記録開始直前の時点t1と、記録を開始した後、ループフィルタ14の出力電圧が安定した時点t2とでループフィルタ14の出力電圧をアナログディジタル変換処理する(図3(A)及び(B))。アナログディジタル変換回路32は、このアナログディジタル変換結果をマイクロコンピュータ37に通知する。なおこの図3は、レーザービームの光量が消去パワーPeに連続して保持されている例である。
ここで図10について上述したように、微分効率が温度変化していない場合、再生から記録に動作を切り換えても、ループフィルタ14の出力電圧V14は、バイアスパワーPbの駆動電流値に対応する電圧値に保持されていることになる(図3(C1)及び(D1))。しかしながら微分効率が温度変化している場合には、図11(B)及び(C)について上述したように、再生から記録への動作の切り換えにより、ループフィルタ14の出力電圧V14は、微分効率の変化により消去パワーPeが変化した分だけ、フィードバックループの機能により変化する。その結果、ループフィルタ14の出力電圧V14は、微分効率が減少すると、再生時から上昇することになる(図3(C2)及び(D2))。また微分効率が増大すると、ループフィルタ14の出力電圧V14は、再生時から減少することになる(図3(C3)及び(D3))。
マイクロコンピュータ37は、上位のコントローラにより、記録単位で順次入力される記録データDWを光ディスクに記録するように、また光ディスクに記録されたデータを再生するように各部の動作を制御する。この各部の制御において、マイクロコンピュータ7は、図1の処理手順を実行し、微分効率の変化による記録時の各光量Pb、Ppの変化を補正する。
ここでマイクロコンピュータ37は、光ディスクへの記録を開始すると、ステップSP1からステップSP2に移り、1記録単位だけ光ディスクに記録データDWを記録する。またこのときアナログディジタル変換回路32により時点t1及びt2におけるループフィルタ14の出力電圧V14を検出する。マイクロコンピュータ37は、この時点t1及びt2で検出される出力電圧V14を減算して電圧変化量ΔVを計算する。
続いてマイクロコンピュータ37は、ステップSP3に移り、上位のコントローラから記録の終了が通知されたか否か判断し、ここで肯定結果が得られると、ステップSP3からステップSP4に移ってこの処理手順を終了する。これに対してステップSP3で否定結果が得られると、ステップSP3からステップSP5に移り、電圧変化量ΔVが所定電圧以下か否か判断する。
ここで肯定結果が得られると、マイクロコンピュータ37は、ステップSP2に戻り、続く1記録単位を光ディスクに記録する。これに対してステップSP5で否定結果が得られると、ステップSP5からステップSP6に移る。ここで事前に設定された微小電流値ΔIe及びIpの分だけ、バイアスパワーPb及び記録パワーPpに係る光量設定データD4、D5の値を補正し、ステップSP2に戻る。
(2)実施例の動作
以上の構成において、撮像結果によるビデオデータ及びオーディオデータ、又は各種の映像機器によるビデオデータ及びオーディオデータは、データ圧縮処理された後、多重化処理されて光ディスクに記録するデータ列に変換され、光ディスクに形成するマーク及びスペースに対応する記録データDWに変換される。光ディスク装置では、この記録データDWが所定データ量による記録単位で間欠的に光ピックアップ31に入力される。また光ピックアップ31においては、この記録データDWに応じて光ディスクに照射するレーザービームの光量が切り換えられ、その結果、光ディスクにビデオデータ及びオーディオデータが記録される。
すなわち再生時、光ディスク装置では(図2)、再生パワーPrにより光ディスクにレーザービームが照射される。また記録時、スペースを作成する場合には、再生パワーPrより大きな消去パワーPeによりレーザービームが照射される。またマークを作成する場合には、再生パワーPrより小さなバイアスパワーPbから短い時間間隔でパルス状にレーザービームの光量を記録パワーPpに立ち上げてレーザービームが照射される。光ディスク装置では、光ピックアップ31により、これらの光量Pr、Pe、Pb、Ppによるレーザービームの照射が記録データDWに応じて切り換えられて記録データDWに応じたマーク及びスペースが光ディスクに作成され、ビデオデータ及びオーディオデータが光ディスクに記録される。
また光ピックアップ31(図2)では、このレーザービームが半導体レーザー2から出射され、このレーザービームの一部がフォトディテクタ4で受光されて光量検出信号S1が得られる。またこの光量検出信号S1が電流電圧変換回路5により電流電圧変換処理されて光量検出信号S2が得られる。光ピックアップ31では、この光量検出信号S2を用いたフィードバック制御により、半導体レーザー2のしきい値電圧のばらつき、温度変化を補正してレーザービームの光量が再生パワーPr、消去パワーPe、バイアスパワーPb、記録パワーPpに設定される。
すなわち光ピックアップ31では、再生時、光量検出信号S2の電圧値とディジタルアナログ変換回路6から出力される基準電圧との誤差電圧が誤差アンプ8で求められ、この誤差電圧が選択回路13を介してループフィルタ14に入力される。またこのループフィルタ14の出力電圧にディジタルアナログ変換回路20から出力される光量設定電圧が加算回路15で加算され、この加算回路15の出力電圧に比例した駆動電流によりレーザー駆動回路3で半導体レーザー2が駆動される。その結果、光ピックアップ31では、再生時、半導体レーザー2、フォトディテクタ4、電流電圧変換回路5、誤差アンプ8、選択回路13、ループフィルタ14、加算回路15、レーザー駆動回路3によりフィードバックループが作成され、ディジタルアナログ変換回路6、20に出力する基準電圧設定データD1及び光量設定データD2に応じた光量によりレーザービームを光ディスクに照射する。
また記録時、光ピックアップ31では、消去パワーPeの光量検出信号S2がサンプルホールド回路9でサンプルホールドされ、またこのサンプルホールド回路9の出力電圧とディジタルアナログ変換回路11から出力される基準電圧との誤差電圧が誤差アンプ12で生成される。光ピックアップ31では、記録時、選択回路13の接点がこの誤差アンプ12側に切り換えられる。その結果、記録時、光ピックアップ31は、半導体レーザー2、フォトディテクタ4、電流電圧変換回路5、サンプルホールド回路9、誤差アンプ12、選択回路13、ループフィルタ14、加算回路15、レーザー駆動回路3によりフィードバックループが作成される。
光ピックアップ31では、バイアスパワーPbによりレーザービームを照射する場合、スイッチ回路17〜19が全てオフ状態に設定され、ループフィルタ14の出力電圧に応じた駆動電流で半導体レーザー2が駆動される。光ピックアップ31では、ループフィルタ14の出力電圧が目的とするバイアスパワーPbの駆動電流Ibに対応する電圧となるように、ディジタルアナログ変換回路11に入力される基準電圧設定データD2が事前に設定され、その結果、ループフィルタ14の出力電圧に応じた駆動電流で半導体レーザー2を駆動してレーザービームの光量が目的とするバイアスパワーPbに設定される。その結果、記録時、フィードバック制御によりしきい値電圧のばらつき、温度変化を補正してレーザービームの光量を目的とするバイアスパワーPbに保持することが可能となる。
また再生時においても、ループフィルタ14の出力電圧が目的とするバイアスパワーPbの駆動電流Ibに対応する電圧となるように、ディジタルアナログ変換回路6に出力する基準電圧設定データD1が設定され、その結果、記録、再生の動作の切り換えによるフィードバックループの変動を防止し、短時間で記録再生の動作の切り換えを実行できるように設定される。
また再生時、加算回路15でループフィルタ14の出力電圧に加算するディジタルアナログ変換回路20による光量設定電圧が、目的とする再生パワーPrとバイアスパワーPbとの差分の駆動電流に対応する電圧となるように、ディジタルアナログ変換回路20に出力する光量設定データD3が事前に設定され、その結果、再生時、しきい値電圧のばらつき、温度変化を補正してレーザービームの光量を目的とする再生パワーPrに保持することができる。
これに対して記録時、消去パワーPeによりレーザービームを照射する場合、スイッチ回路19のみがオン状態に設定され、ディジタルアナログ変換回路22から出力される光量設定電圧が加算回路15によりループフィルタ14の出力電圧に加算される。従ってこの場合、ディジタルアナログ変換回路22から出力される光量設定電圧に対応する駆動電流の分だけ、バイアスパワーPbによるレーザービーム照射時に比して大きな駆動電流により半導体レーザー2を駆動する。
また記録時、記録パワーPpによりレーザービームを照射する場合、スイッチ回路18及び19がオン状態に設定され、ディジタルアナログ変換回路21及び22から出力される光量設定電圧が加算回路15によりループフィルタ14の出力電圧に加算される。従ってこの場合、ディジタルアナログ変換回路21及び22から出力されるこれら光量設定電圧に対応する駆動電流の分だけ、バイアスパワーPbによるレーザービーム照射時に比して大きな駆動電流により半導体レーザー2を駆動する。
光ピックアップ31では、この駆動電流の増大分が、それぞれ目的とする消去パワーPeとバイアスパワーPbとの光量差分、目的とする記録パワーPpとバイアスパワーPbとの光量差分の駆動電流となるように、ディジタルアナログ変換回路21、22に出力する光量設定データD4及びD5が事前に設定される。その結果、光ピックアップ31では、消去パワーPe、記録パワーPpによりレーザービームを照射する場合、バイアスパワーPbを基準にしたフィードバック制御により消去パワーPe、記録パワーPpが設定され、この場合も、しきい値電圧のばらつき、温度変化を補正してレーザービームの光量を目的とする消去パワーPe、記録パワーPpに保持することができる。
しかしながらこのように単に加算回路15で加算する光量設定電圧をスイッチ回路17〜19で切り換えて、バイアスパワーPbの駆動電流を基準にしたフィードバック制御により各光量Pr、Pe、Pb、Ppを設定する場合、しきい値電圧のばらつき、温度変化については補正できるものの、微分効率が変化すると、光量Pr、Pb、Ppが変化することになる。その結果、光ディスクに高密度にデータを記録する場合には、ジッタの増大等により正しくデータを記録再生できなくなる。
そこでこの光ピックアップ31では(図3)、記録単位毎に、記録開始直前の時点t1と、記録を開始した後のループフィルタ14の出力電圧V14が安定している時点t2とでループフィルタ14の出力電圧V14がアナログディジタル変換回路32によりアナログディジタル変換処理されてマイクロコンピュータ37に入力される。マイクロコンピュータ37では、この時点t1と時点t2とにおけるループフィルタ14の出力電圧V14により、ループフィルタ14の出力電圧V14の変化を監視し、微分効率が温度変化したか否か判定する。
すなわち光ピックアップ31では、サンプルホールド回路9でサンプルホールドされた消去パワーPeの光量検出信号S2からディジタルアナログ変換回路11の出力信号を減算してループフィルタ14に出力し、バイアスパワーPbの照射時、このループフィルタ14の出力電圧V14により半導体レーザー2を電流駆動してフィードバック制御していることから、半導体レーザー2の微分効率が温度変化すると、この温度変化による微分効率の変化を補うようにループフィルタ14の出力電圧V14が変化することになる(図3)。従ってこのループフィルタ14の出力電圧V14の変化を監視すれば、微分効率の変化を監視することができる。
光ピックアップ31では、この原理に基づいて(図1)、記録単位毎に、時点t1及びt2で検出した出力電圧V14の電位差ΔVを判定し、この電位差ΔVが所定電圧以上の場合には、消去パワーPe及び記録パワーPpの光量設定データD3、D4が微小量だけ補正される。その結果、光ピックアップ31では、微分効率の変化による出射光量の変化が防止され、従来に比して格段的に精度の高いレーザービームの光量制御が可能となり、光ディスク装置においては、従来に比して信頼性を向上することができる。
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、フィードバックループによりレーザービームの光量を制御するようにして、このフィードバックループに設けられたループフィルタの出力電圧の変化を監視してレーザービームの出射光量を補正することにより、発光素子の微分効率が変化した場合でも記録時の各光量を所望の光量に保持することができる。
また記録時と再生時とでループフィルタの出力電圧が変化しないように光量設定データ等を設定して、記録を開始する直前のループフィルタの出力電圧と、記録を開始した後のループフィルタの出力電圧との差分電圧によるこれら出力電圧の比較により、ループフィルタの出力電圧の変化を監視することにより、確実に微分効率の変化を検出して記録時の各光量を所望の光量に保持することができる。
また記録単位毎に、ループフィルタの出力電圧の変化を監視してレーザービームの出射光量を補正することにより、記録の繰り返しによる温度変化に対応して確実に微分効率の変化を検出して記録時の各光量を所望の光量に保持することができる。
図4は、図2との対比により本発明の実施例2の光ディスク装置に適用される光ピックアップを示すブロック図である。また図5は、図3との対比によりこの実施例の光ピックアップの動作の説明に供するタイムチャートである。この実施例の光ピックアップ41では、パルス発生回路40によりアナログディジタル変換回路32の制御信号ADTRGを生成する。またこの制御信号ADTRGを基準にしてマイクロコンピュータ47でアナログディジタル変換回路32のアナログディジタル変換結果を取得する。
ここで図5に示すように、この実施例では、記録単位毎に、記録開始の直前の時点t1に代えて(図3)、記録を開始した直後の、微分効率が変化している場合にループフィルタ14の出力電圧V14が変動している時点t1で、ループフィルタ14の出力電圧V14を取得して過度応答時の電圧変動を検出する点を除いて、実施例1の光ピックアップ31と同一に構成される。
この実施例によれば、記録を開始する直前に代えて、記録を開始した直後にループフィルタの出力電圧を測定して、ループフィルタの出力電圧の変化を監視するようにしても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
この実施例においては、実施例1及び2の構成における記録単位毎の微小量の光量設定データD3、D4の補正に代えて、変化した微分効率を計算して光量設定データD3、D4を設定する点を除いて、実施例1又は2の光ディスク装置と同一に構成される。
ここで光ピックアップ41では、ループフィルタ14の出力電圧V14がバイアスパワーPbの駆動電流に対応する電圧となるようにフィードバック制御し、それぞれ加算回路15により光量設定電圧を加算して再生パワーPr及び消去パワーPeを設定していることから、微分効率の変化によるループフィルタ14の出力電圧V14の変化量ΔVは、次式により表すことができる。なおここでV20及びV22は、ディジタルアナログ変換回路20及び22から出力される光量設定電圧値であり、k0及びk1は、それぞれ変化の前後の微分効率である。
Figure 2009087414
この(2)式を解けば変化した微分効率k1を求めることができる。この実施例においてマイクロコンピュータ47は、この(2)式の関係式を用いて変化した微分効率k1を計算により求め、この求めた微分効率k1により光量設定データD3、D4を補正して消去パワーPe、記録パワーPpを補正する。なおこの場合に、(2)式の関係式を利用して直接、ループフィルタ14の出力電圧V14の変化量ΔVから消去パワーPe、記録パワーPpを求めるようにしてもよい。
この実施例のように、計算式により光量設定データを補正して微分効率の変化による光量の変化を補正するようにしても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
なお上述の実施例1においては、記録時と再生時とでループフィルタの出力電圧が変化しないように基準電圧設定データ等を設定して、記録を開始する直前の時点t1のループフィルタの出力電圧と記録を開始した後の時点t2のループフィルタの出力電圧との比較によりループフィルタの出力電圧の変化を監視する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、記録を開始する直前の時点t1のループフィルタの出力電圧に代えて、例えば直前の記録単位の記録時における時点t2のループフィルタの出力電圧との比較により、ループフィルタの出力電圧の変化を監視するようにしてもよい。
また上述の各実施例においては、記録単位でループフィルタの出力電圧の変化を監視する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば記録を開始した後の一定の時間間隔でループフィルタの出力電圧の変化を監視する場合等、必要に応じて監視の時点は種々に設定することができる。
また上述の実施例においては、ループフィルタの出力電圧がバイアスパワーの駆動電流に対応する電圧となるように設定してレーザービームの光量を制御する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばバイアスパワーの駆動電流に対応する電圧に代えて消去パワーの駆動電流に対応する電圧にループフィルタの出力電圧を設定してレーザービームの光量を制御する場合等、ループフィルタの出力電圧については、種々の電圧に設定する場合に広く適用することができる。
また上述の各実施例においては、記録時と再生時とでループフィルタの出力電圧が変化しないように光量設定データ等を設定して、ループフィルタの出力電圧の変化を監視する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、記録時と再生時とでループフィルタの出力電圧が変化するように設定する場合にあっても、広く適用することができる。なおこの場合、ループフィルタの出力電圧の変化は、例えば直前の記録単位の記録時における記録を開始した後のループフィルタの出力電圧との比較等により監視することができる。
また上述の各実施例においては、再生用及び記録用に誤差アンプをそれぞれ設け、記録再生でループフィルタの入力を切り換える場合について述べたが、本発明はこれに限らず、記録及び再生で誤差アンプを兼用するようにしてもよい。なおこの場合、誤差アンプの入力を記録再生で切り換えることにより記録及び再生で誤差アンプを兼用することができる。またこれとは逆に、記録時と再生時とで、専用のループアンプ等を設ける場合にも広く適用することができる。
また上述の実施例においては、フロントモニタ方式によりレーザービームの光量をモニタする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、リアモニタ方式によりレーザービームの光量をモニタしてもよい。
また上述の各実施例においては、相変化型の光ディスクに所望のデータを記録する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パルス記録方式により所望のデータを記録する場合に広く適用することができる。
本発明は、例えば相変化型光ディスクの記録再生装置に適用することができる。
本発明の実施例1の光ディスク装置に適用される光ピックアップのマイクロコンピュータの処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施例1の光ディスク装置に適用される光ピックアップを示すブロック図である。 図2の光ピックアップの動作の説明に供するタイムチャートである。 本発明の実施例2の光ディスク装置に適用される光ピックアップを示すブロック図である。 図4の光ピックアップの動作の説明に供するタイムチャートである。 書き換え可能な相変化型光ディスクにおけるレーザービームの光量を具体的に示すタイムチャートである。 図6の光量制御に係る光ピックアップの構成を示すブロック図である。 図7の光ピックアップのマイクロコンピュータの動作の説明に供するタイムチャートである。 図7の光ピックアップの動作の説明に供するタイムチャートである。 微分効率が変化しない場合の動作の説明に供するタイムチャートである。 微分効率が変化する場合の動作の説明に供するタイムチャートである。
符号の説明
1、31、41……光ピックアップ、2……半導体レーザー、3……レーザー駆動回路、4……フォトディテクタ、6、11、20、21、22……ディジタルアナログ変換回路、7、37、47……マイクロコンピュータ、8、12……誤差アンプ、10、40……パルス発生回路、13……選択回路、14……ループフィルタ、17〜19……スイッチ回路、32……アナログディジタル変換回路

Claims (5)

  1. 光量をパルス状に立ち上げてレーザービームを照射してマークを作成すると共に、スペース作成用の一定光量により前記レーザービームを照射してスペースを作成することにより、光記録媒体にマーク及びスペースを作成して所望のデータを記録する記録再生装置において、
    前記レーザービームを出射する発光素子と、
    前記レーザービームの光量検出信号を出力する受光素子と、
    前記スペース作成用の一定光量による前記光量検出信号をサンプルホールドしてサンプルホールド結果を出力するサンプルホールド回路と、
    前記サンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧を出力する誤差アンプと、
    前記誤差電圧を処理するループフィルタと、
    前記ループフィルタの出力電圧に光量設定用電圧を加算する加算回路と、
    前記加算回路の出力電圧に応じて、前記発光素子を駆動する駆動回路と、
    前記加算回路で加算する前記光量設定用電圧を切り換えて前記レーザービームの光量を切り換える制御回路とを備え、
    前記制御回路は、
    前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視して前記光量設定用電圧を可変する
    ことを特徴とする記録再生装置。
  2. 前記記録再生装置は、
    再生時、再生時の一定光量により前記レーザービームを照射し、
    前記ループフィルタは、
    再生時、前記サンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧に代えて、前記再生時の一定光量による光量検出信号と再生時の基準電圧との誤差電圧を入力し、
    前記制御回路は、
    前記再生時に得られる前記ループフィルタの出力電圧と前記サンプルホールド結果による誤差電圧との比較により、前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
  3. 前記記録再生装置は、
    再生時、再生時の一定光量により前記レーザービームを照射し、
    前記ループフィルタは、
    再生時、前記サンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧に代えて、前記再生時の一定光量による光量検出信号と再生時の基準電圧との誤差電圧を入力し、
    前記制御回路は、
    記録を開始した後の異なる時点で検出される前記ループフィルタの出力電圧の比較により、前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視する
    ことを特徴とする請求項1に記載の記録再生装置。
  4. 光量をパルス状に立ち上げてレーザービームを照射してマークを作成すると共に、スペース作成用の一定光量により前記レーザービームを照射してスペースを作成することにより、光記録媒体にマーク及びスペースを作成して所望のデータを記録する光ピックアップにおいて、
    前記レーザービームを出射する発光素子と、
    前記レーザービームの光量検出信号を出力する受光素子と、
    前記スペース作成用の一定光量による前記光量検出信号をサンプルホールドしてサンプルホールド結果を出力するサンプルホールド回路と、
    前記サンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧を出力する誤差アンプと、
    前記誤差電圧を処理するループフィルタと、
    前記ループフィルタの出力電圧に光量設定用電圧を加算する加算回路と、
    前記加算回路の出力電圧に応じて、前記発光素子を駆動する駆動回路と、
    前記加算回路で加算する前記光量設定用電圧を切り換えて前記レーザービームの光量を切り換える制御回路とを備え、
    前記制御回路は、
    前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視して前記光量設定用電圧を可変する
    ことを特徴とする光ピックアップ。
  5. 光量をパルス状に立ち上げてレーザービームを照射してマークを作成すると共に、スペース作成用の一定光量により前記レーザービームを照射してスペースを作成することにより、光記録媒体にマーク及びスペースを作成して所望のデータを記録する記録再生装置の光量制御方法において、
    発光素子から前記レーザービームを出射するレーザービーム出射ステップと、
    受光素子により前記レーザービームの光量検出信号を取得する光量検出ステップと、
    前記スペース作成用の一定光量による前記光量検出信号をサンプルホールドするサンプルホールドのステップと、
    前記サンプルホールドのステップのサンプルホールド結果と記録時の基準電圧との誤差電圧を生成する誤差電圧生成ステップと、
    ループフィルタにより前記誤差電圧を処理するループフィルタの処理ステップと、
    前記ループフィルタの出力電圧に光量設定用電圧を加算する加算ステップと、
    前記加算ステップの出力電圧に応じて、前記発光素子を駆動する駆動ステップと、
    前記加算ステップで加算する前記光量設定用電圧を切り換えて前記レーザービームの光量を切り換える光量切り換えステップと、
    前記ループフィルタの出力電圧の変化を監視して前記光量設定用電圧を可変する光量設定電圧の可変ステップとを有する
    ことを特徴とする記録再生装置の光量制御方法。
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