JP2009086875A - 視野角制御が可能なタッチパネル、タッチパネル式ディスプレイ装置、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】片側の面に電極14a、bが設けられた2枚の板状部材10、12が、電極14a、bどうしが所定の間隔で互いに対向するように配置されたタッチパネル層4と、2枚の板状部材12(10)、18の間に、複数のルーバー部材20が所定の角度で取り付けられた視野角制御層6と、を備え、タッチパネル層4を構成する2枚の板状部材10、12のうちの一方の板状部材12(10)が、視野角制御層6を構成する2枚の板状部材のうちの一方の板状部材として用いられるタッチパネル2及びそのタッチパネル2を備えたタッチパネル式ディスプレイ装置の製造方法を提供する。
【選択図】図1
Description
従って、ディスプレイ装置、タッチパネル、及び視野角制御フィルムの間に空気層が存在するので、多数の光学界面(例えば、図2に示す従来例では矢印A〜Eで示す5つの界面が存在する)が生じるので、光の透過率が低下して、表示する画像のコントラストが低下する問題が生じる。
そこで、これに対処するため、ディスプレイ装置、タッチパネル、及び視野角制御フィルムの間に空気層が存在しないように、各部材を互いに接着した視野角制御が可能なタッチパネル式ディスプレイ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
よって、特許文献1に記載された視野角制御が可能なタッチパネル式ディスプレイ装置を製造する場合には、まず、各々独立した製品であるディスプレイ装置、タッチパネル、及び視野角制御フィルムを製造し、その後、接触面に空気層(気泡)が生じないように注意しながら、これらの製品どうしを接着する作業が必要である。
上記の実施態様では、タッチパネル層と視野角制御層とが一体的に構成されており、タッチパネル層と視野角制御層との間に空気層が存在しないので、光学界面の増加による光の透過率の低下及び表示する画像のコントラストの低下を防ぐことができる。
また、タッチパネルを押圧する力に対する十分な強度を与え、電極が設けられた2つの板状部材を貼り合わせる作業をスムーズに実施するために、従来、2つの板状部材の少なくとも一方に厚みのある支持層を接着する必要があったが、本実施態様においては、板状部材と複数のルーバー部材から構成される視野角制御層が所定の厚みを有するので、代わりにこの支持層の機能を果たすことができる。よって、本実施態様においては、厚みのある支持層を設ける必要がない。
本実施態様では、上記のように、視野角制御が可能なタッチパネルの構成部品点数や、接着層の数や、製造工程を減らすことができるので、光の透過性に優れた薄型の視野角制御が可能なタッチタッチパネル式ディスプレイ装置を実現できる。
また、視野角制御層形成工程において、始めに、ルーバー部材を電極が形成された板状部材に取り付け、その後、この板状部材に取り付けられたルーバー部材に他の板状部材を取り付けることもできるし、始めに、ルーバー部材を、他の板状部材に取り付け、その後、この他の板状部材に取り付けられたルーバー部材に電極が形成された板状部材を取り付けることもできる。
始めに、図1を用いて、本発明に係るタッチパネル及びタッチパネル式ディスプレイ装置の1つ実施形態の構造を説明する。ここで、図1は、本発明に係るタッチパネル及びタッチパネル式ディスプレイ装置の構造を模式的に示す断面図であり、図面の上側を表示面側とし、図面の下側を背面側とする。
始めに、図1(a)に示す視野角制御層6がタッチパネル層4の背面側に配置された第1の実施形態の説明を行なう。
タッチパネル層4の構造を説明すると、タッチパネル層4は、透明電極14aが設けられた透明フィルム(板状部材)10と、透明電極14bが設けられた透明フィルム(板状部材)12と、スペーサ16とによって主に構成される。
更に詳細に述べれば、樹脂材料からなる透明フィルム10の片側の面に、透明電極14aが設けられ、樹脂材料からなる透明フィルム12の片側の面にも、透明電極14bが設けられている。そして、透明フィルム10に設けられた透明電極14aと、透明フィルム12に設けられた透明電極14bとが互いに対向するように、透明フィルム10及び透明フィルム12が配置されている。また、透明フィルム10及び透明フィルム12の外周部分には、透明フィルム10と透明フィルム12との間に挿入される形でスペーサ16が取り付けられている。このスペーサ16によって、透明電極14aと透明電極14bとが、所定の間隔をあけて対向するように配置されている。なお、スペーサ16は、透光性を有する材料で構成することできるし、ディスプレイ装置30の表示領域から外れている場合には、透光性を有さない材料で構成することもできる。
また、透明電極の材料としては、ITO(Indium Tin Oxide)を例示することができるが、これに限られるものではない。
次に、視野角制御層6の説明を行なうと、視野角制御層6は、透明フィルム12と、透明フィルム10、12と異なる他の透明フィルム18と、複数のルーバー部材が取り付けられたルーバー層20とから主に構成される。
更に詳細に述べれば、透明フィルム12の透明電極14bが設けられていない背面側の面と、透明フィルム18の表示側の面との間に、複数のルーバー部材が所定の角度で取り付けられたルーバー層20が挿入された構造を有する。つまり、タッチパネル層4を構成する透明フィルム12は、視野角制御層6を構成する透明フィルムとしても用いられている。
従って、第1の実施形態のタッチパネル2は、透明フィルム12を共有する形で、タッチパネル層4と視野角制御層6が一体的に構成されている。また、後述するように、従来のタッチパネルでは、タッチパネルを押圧する力に対する十分な強度を与え、スペーサを介して電極が設けられた2枚の透明フィルムを貼り合わせる作業をスムーズに実施するため、2枚の透明フィルムの少なくとも一方を支持するための支持層を備える必要があるが、本実施形態では、所定の厚みを有する視野角制御層6が、この支持層の機能を果たすことができるので、従来のタッチパネルが要する支持層を備える必要がない。
また、この第1の実施形態のタッチパネル2では、タッチパネル層4が表示面側に配置されているので、タッチパネル層4の表示面側の外面に保護コーティング層を施すことによって(図1(a)の矢印X参照)、指や専用のペン等により表面を押圧した場合においても、表面が傷つくのを防いで、長期間に渡り鮮明な画像表示を実現することができる。
以上のようにタッチパネル層4と視野角制御層6とが一体的に構成された第1の実施形態のタッチパネル2の背面側に、所定の間隔をあけてディスプレイ装置30が配置され、これによって、視野角制御が可能なタッチパネル式ディスプレイ装置1が構成されている。
なお、第1の実施形態では、タッチパネル2とディスプレイ装置30との間に空気層が存在するようになっているが、タッチパネル2の背面側の面(図1(a)の透明フィルム18参照)と、ディスプレイ装置30の表示面とを接着して、タッチパネル2とディスプレイ装置30とが一体的に構成されたタッチパネル式ディスプレイ装置1を得ることもできる(例えば、図3(d)参照)。
次に、図2(a)に示す従来の視野角制御が可能なディスプレイ装置と比較しながら、図1(a)に示す第1の実施形態の特徴を説明する。
図2は、従来のタッチパネル及びタッチパネル式ディスプレイ装置の1つの実施例の構造を模式的に示す断面図であり、図面の上側を表示面側とし、図面の下側を背面側とする。
図2には、タッチパネル104と、視野角制御フィルム106と、ディスプレイ装置130とから構成されるタッチパネル式ディスプレイ装置101が示されている。そして、図2(a)には、タッチパネル104の背面側に、視野角制御フィルム106が所定の間隔をあけて配置され、この視野角制御フィルム106の背面側に、ディスプレイ装置130が所定の間隔をあけて配置された従来例を示す。つまり、図1(a)に示す第1の実施形態に対応する機器配置になっている。なお、後述するように、図2(b)には、図1(b)に示す第2の実施形態に対応する機器配置の従来例が示されている。
更に詳細に述べれば、樹脂材料からなる透明フィルム110の片側の面に、透明電極114aが設けられ、樹脂材料からなる透明フィルム112の片側の面にも、透明電極114bが設けられている。そして、スペーサ116によって、透明フィルム110に設けられた透明電極114aと、透明フィルム112に設けられた透明電極114bとが、所定の間隔をあけて互いに対向するように配置されている。更に、タッチパネル104を押圧する力に対する十分な強度を与え、スペーサ116を介して電極114a、bが設けられた2枚の透明フィルム110、112を貼り合わせる作業をスムーズに実施するため、2枚の透明フィルム110、112の他に所定の厚みを有する支持層122が、透明フィルム112の背面側の面に接着されている。
更に詳細に述べれば、透明フィルム124の背面側の面と、透明フィルム118の表示側の面との間に、複数のルーバー部材が所定の角度で取り付けられたルーバー層120が挿入された構造を有する。
次に、図1(a)に示す本第1の実施形態と、図2(a)に示す従来例を比較すると、図1(a)に示す第1の実施形態では、以下のような特徴がある。
上記のように、第1の実施形態では、透明フィルム12を共有する形で、タッチパネル層4と視野角制御層6とが一体的に構成されている。更に、第1の実施形態では、所定の厚みを有する視野角制御層6が、従来のタッチパネルに存在する支持層(図2(a)の支持層122参照)の機能を果たすので、この厚みのある支持層を備える必要がない。
従って、図1(a)に示す第1の実施形態では、図2(a)に示す従来例の透明フィルム112及び透明フィルム124の一方の透明フィルム、及び支持層122を有さない構成になっており、構成部品点数が減り、またそれに関連した接着作業も減るので、製造コストを低減することができる。また、第1の実施形態では、従来例に比べて、構成部材が減るので、視野角制御層を備えたタッチパネル2の厚みを減じることができ、特に、厚みのある支持層122を削減できるので、全体の厚みを大幅に削減することができる。
一方、従来例においては、透過型のディスプレイ装置130に表示された画像を表示面側から見る場合に、光は、ディスプレイ装置130から出射し、視野角制御フィルム106及びタッチパネル104を透過した後、人の目に入る。よって、図2(a)の矢印A〜Eに示すように、A:透明フィルム110と空気層の間、B:支持層122と空気層の間、C:透明フィルム124と空気層の間、D:透明フィルム118と空気層の間、E:ディスプレイ装置130の表示面と空気層の間の、5つの光学界面を有する。
一方、従来例においては、反射型のディスプレイ装置130に表示された画像を表示面側から見る場合に、光は、タッチパネル104及び視野角制御フィルム106を透過した後、ディスプレイ装置130に入射し、ディスプレイ装置130内の画像表示領域で反射して、ディスプレイ装置130から出射し、再び視野角制御フィルム106及びタッチパネル104を透過した後、人の目に入る。従って、基本的に、光学界面の数は透過型に比べて2倍になり、10個の光学界面を有する。
従って、本発明に係る第1の実施形態は、従来のタッチパネル104、視野角制御フィルム106、及びディスプレイ装置130を接着して一体化した場合に比べて、光の透過率が高く、高いコントラストで画像表示が可能であり、全体の厚みも薄く、製造コストも低減できる
次に、図1(b)に示す視野角制御層6がタッチパネル層4の表示面側に配置された第2の実施形態の説明を行なう。図1(a)に示す実施形態と比較すると、タッチパネル層4と視野角制御層6との配置が異なっているが、構成部材等については、基本的に同一である。
タッチパネル層4の構造を説明すると、図1(a)に示す実施形態と同様に、タッチパネル層4は、透明電極14aが設けられた透明フィルム10と、透明電極14bが設けられた透明フィルム12と、スペーサ16とによって主に構成される。
更に詳細に述べれば、透明フィルム10の片側の面に、透明電極14aが設けられ、透明フィルム12の片側の面にも、透明電極14bが設けられている。そして、透明フィルム10に設けられた透明電極14aと、透明フィルム12に設けられた透明電極14bとが互いに対向するように、透明フィルム10及び透明フィルム12が配置されている。また、透明フィルム10及び透明フィルム12の外周部分には、透明フィルム10と透明フィルム12との間に挿入される形でスペーサ16が取り付けられている。このスペーサ16によって、透明電極14aと透明電極14bとが、所定の間隔をあけて対向するように配置されている。
次に、視野角制御層6の説明を行なうと、視野角制御層6は、表示面側の透明フィルム10と、透明フィルム10、12と異なる他の透明フィルム18と、複数のルーバー部材が取り付けられたルーバー層20とから主に構成される。
更に詳細に述べれば、透明フィルム10の透明電極14aが設けられていない表示面側の面と、透明フィルム18の背面側の面との間に、複数のルーバー部材が所定の角度で取り付けられたルーバー層が挿入された構造を有する。従って、タッチパネル層4を構成する透明フィルム10は、視野角制御層6を構成する透明フィルムとしても用いられている。
従って、第2の実施形態のタッチパネル2は、透明フィルム10を共有する形で、タッチパネル層4と視野角制御層6が一体的に構成されている。また、第2の実施形態では、図1(a)に示す第1の実施形態と同様に、所定の厚みを有する視野角制御層6が、支持層の機能を果たすことができるので、従来のタッチパネルが必要とする支持層を備える必要がない。
なお、図1(b)においては、ルーバー部材が、表示面に対して垂直の方向に配向した視野角制御層6を示しているが、これに限られるものではなく、表示面に対して斜めの方向に配向した視野角制御層6も本発明に含まれる。
また、この第2の実施形態においては、視野角制御層6が表示面側に配置されているので、視野角制御層6の表示面側の外面に保護コーティング層を施すことによって(図1(b)の矢印X参照)、指や専用のペン等により表面を押圧した場合においても、表面が傷つくのを防いで、長期間に渡り鮮明な画像表示を実現することができる
図1(a)に示す第1の実施形態と同様に、図1(b)に示す第2の実施形態においても、タッチパネル層4と視野角制御層6とが一体的に構成された第2の実施形態のタッチパネル2の背面側に、所定の間隔をあけてディスプレイ装置30が配置され、これによって、視野角制御が可能なタッチパネル式ディスプレイ装置1が構成されている。
なお、第2の実施形態では、タッチパネル2とディスプレイ装置30との間に空気層が存在するようになっているが、タッチパネル2の背面側の面(図1(b)の透明フィルム12参照)と、ディスプレイ装置30の表示面とを接着して、タッチパネル2とディスプレイ装置30とが一体的に構成されたタッチパネル式ディスプレイ装置1を得ることもできる。
次に、図2(b)に示す従来の視野角制御が可能なディスプレイ装置と比較しながら、図1(b)に示す第2の実施形態の特徴を説明する。
図2(b)には、視野角制御フィルム106の背面側に、タッチパネル104が所定の間隔をあけて配置され、このタッチパネル104の背面側に、ディスプレイ装置130が所定の間隔をあけて配置された従来例を示す。つまり、図1(b)に示す第2の実施形態に対応する機器配置になっている。また、図2(a)に示す従来例と比較すると、タッチパネル104と視野角制御フィルム106との配置が異なる以外は、同一の構成を有している。
次に、図1(b)に示す第2の実施形態と、図2(b)に示す従来例を比較すると、図1(b)に示す第2の実施形態では、以下のような特徴がある。
上記のように、第2の実施形態では、透明フィルム10を共有する形で、タッチパネル層4と視野角制御層6とが一体的に構成されている。更に、第2の実施形態では、所定の厚みを有する視野角制御層6が、従来のタッチパネルの支持層(図2(b)の支持層122参照)の機能を果たすので、別途、支持層を備える必要がない。
従って、図1(b)に示す第2の実施形態では、図2(b)に示す従来例の透明フィルム110及び透明フィルム118の一方の透明フィルム、及び支持層122を有さない構成になっており、構成部品点数が減り、またそれに関連した接着作業も減るので、製造コストを低減することができる。また、構成部材が減るので、視野角制御層を備えたタッチパネル2の厚みを減じることができ、特に、厚みのある支持層122を削減できるので、厚みを大幅に削減することができる。
一方、従来例においては、透過型のディスプレイ装置130に表示された画像を表示面側から見る場合に、光は、ディスプレイ装置130から出射し、タッチパネル104及び視野角制御フィルム106を透過した後、人の目に入る。よって、図2(b)の矢印A〜Eに示すように、A:透明フィルム124と空気層の間、B:透明フィルム118と空気層の間、C:透明フィルム110と空気層の間、D:支持層122と空気層の間、E:ディスプレイ装置130の表示面と空気層の間の、5つの光学界面を有する。
一方、従来例においては、反射型のディスプレイ装置130に表示された画像を表示面側から見る場合に、光は、視野角制御フィルム106及びタッチパネル104を透過した後、ディスプレイ装置130に入射し、ディスプレイ装置130内の画像表示領域で反射して、ディスプレイ装置130から出射し、再びタッチパネル104及び視野角制御フィルム106を透過した後、人の目に入る。従って、基本的に、光学界面の数は透過型に比べて2倍になり、10個の光学界面を有する。
従って、本発明に係る第2の実施形態は、従来のタッチパネル104、視野角制御フィルム106、及びディスプレイ装置130を接着して一体化した場合に比べて、光の透過率が高く、高いコントラストで画像表示が可能であり、全体の厚みも薄く、製造コストも低減できる
次に、図3を用いて、本発明に係る視野角制御が可能なタッチパネルの製造方法の1つの実施形態の説明を行なう。ここで、図3は、タッチパネルの製造方法の各製造工程を模式的に示す断面図である。本実施形態では、視野角制御層6が、タッチパネル層4の背面側に配置された図1(a)に示す第1の実施形態を製造する場合を示している。
始めに、図3(a)に示すように、スパッタリングにより、透明フィルム10の片方の面に透明電極14aを設け(図3(a1)参照)、透明フィルム12の片方の面に透明電極14bを設ける(図3(a2)参照)電極形成工程を行なう。後述するように、従来のタッチパネルの製造方法においても、始めに透明フィルムの片側の面に透明電極を形成する工程を実施するので(図4(a)参照)、この電極形成工程において、従来のタッチパネルの電極の形成に用いる装置及び治具を、そのまま用いることができる。
なお、本実施形態では、スパタリングにより透明電極を形成しているが、これに限られるものではなく、蒸着を始めとするその他のあらゆる電極形成方法を用いることができる。
次に、図3(b)に示すように、透明フィルム12の透明電極14bが形成されていない面と、2枚の透明フィルム10、12と異なる他の透明フィルム18の片側の面との間に、複数のルーバー部材が取り付けられたルーバー層20を形成する視野角制御層形成工程を行なう。
本実施形態では2つの製造方法が示されており、1つの方法では、図3(b1)に示すように、新たな透明フィルム18の片側の面にルーバー層20を形成し、その後、図3(b3)に示すように、ルーバー層20の透明フィルム18と接していない面と、透明フィルム12の透明電極14bが形成されていない面とを接着して、視野角制御層6を形成する。
次に、図3(c)に示すように、視野角制御層6にタッチパネル層4を設けるタッチパネル層形成工程を行なう。本実施形態では、両面テープをスペーサ16として用いて、視野角制御層6を構成する透明フィルム12に形成された透明電極14bと、透明フィルム10に形成された透明電極14aとが対向するようにして、透明フィルム10と透明フィルム12を貼り合わせる。
更に詳細に述べれば、所定の剛性を有する視野角制御層6を構成する透明フィルム12の透明電極14bが設けられた面の外周部に、所定の厚みの両面テープ(スペーサ)16を貼りつけ、その上に透明フィルム10を載せて、両面テープ(スペーサ)16のもう一方の面(透明フィルム12と接着されていない面)と貼り合わせる。これにより、透明電極14aと透明電極14bが所定の間隔で対向配置されたタッチパネル層4が形成され、図3(c)に示すように、タッチパネル層4と視野角制御層6とが一体的に形成された視野角制御が可能なタッチパネル2を製造することができる。
また、タッチパネル2の表示面側の外面となる透明フィルム10の表示面側の面に、コーティング層を設ける処理を行なうこともできる。
なお、図3(c)において、図面下側の透明フィルム18を表示面とすれば、図1(b)に示す視野角制御層6がタッチパネル層4の表示面側に配置された第2の実施形態に一致し、図3(a)から(c)に示す製造方法によって、図1(b)に示す視野角制御層6がタッチパネル層4の表示面側に配置された第2の実施形態も製造することができる。
本実施形態では、図3(d)に示すように、視野角制御が可能なタッチパネル2とディスプレイ装置30とを接着して、視野角制御が可能なタッチパネル式ディスプレイ装置1を製造する。
更に詳細に述べれば、ディプレイ装置30の表示面と、図3(a)から(c)の各製造工程で製造されたタッチパネル2を構成する透明フィルム18の背面側の面とを、接着剤を用いて接着する。接着に際しては、ディプレイ装置30の表示面と、透明フィルム18の面との間に空気層(気泡)が生じないように貼りつける必要がある。
以上のようにして、本実施形態では、従来の設備及び治具を用いて、容易に確実に、視野角制御が可能なタッチパネル式ディスプレイ装置1を製造することができる。
次に、図4に示す従来のタッチパネル及び視野角制御フィルムを備えたディスプレイ装置の製造方法と比較しながら、本実施形態の特徴を説明する。
従来の製造方法においては、始めに、図4(a)に示すように、スパッタリングや蒸着により、透明フィルム110の片方の面に透明電極14aを設ける(図4(a1)参照)。また、透明フィルム112の片方の面に透明電極14bを設け、更に、透明フィルム112の透明電極14bが形成されていない面に、所定の厚みのある透明フィルムである支持層114を接着する(図4(a2)参照)。
更に、この視野角制御フィルム106を備えたタッチパネル102の透明フィルム118と、ディスプレイ装置130とを、接着剤で接着して、図4(e)に示すような、視野角制御フィルム106及びタッチパネル102を備えたディスプレイ装置101を製造する。
次に、図3に示す本発明に係る製造方法の実施形態と、図4に示す従来例とを比較すると、図3に示す実施形態では、以下のような特徴がある。
まず、図3(a)と図4(a)との比較で明らかなように、図3に示す実施形態においても、始めに透明フィルム10、12に、透明電極14a、14bを形成するので、透明電極の形成作業において、取り扱うフィルムの厚みを従来と同じにすることができ、従来と同じ設備及び治具を用いることができるので、製造コストの低減に寄与することができる。
また、上記のように、本実施形態では、図4(d)に示す従来例の透明フィルム110及び透明フィルム124の一方の透明フィルム、及び支持層122を有さない構成になっており、構成部品点数が減り、製造コストを低減することができる。また、図4(d)に示すように、従来例では、支持層122の接着作業(図4(a2)参照)、及び個別に製造したタッチパネル102と視野角制御フィルム106との接着作業(図4(d)参照)が必要であるが、図3に示す実施形態では、そのような接着作業を行なう必要がないので、製造工程を減らして、製造コストを減らすことができる。
本発明の視野角制御が可能なタッチパネル、このタッチパネルを備えたディスプレイ装置、及びこれらのタッチパネル及びディスプレイ装置の製造方法の実施形態は、上記の実施形態に限られるものではなく、その他の様々な実施形態が本発明に含まれる。
2 視野角制御が可能なタッチパネル
4 タッチパネル層
6 視野角制御層
10 透明フィルム
12 透明フィルム
14a、b 透明電極
16 スペーサ
18 透明フィルム
20 ルーバー層
30 ディスプレイ装置
101 ディスプレイ装置
104 タッチパネル
106 視野角制御フィルム
110 透明フィルム
112 透明フィルム
114a、b 透明電極
116 スペーサ
118 透明フィルム
120 ルーバー層
122 支持層
124 透明フィルム
130 ディスプレイ装置
Claims (7)
- 片側の面に電極が設けられた2枚の板状部材が、前記電極どうしが所定の間隔で互いに対向するように配置されたタッチパネル層と、
2枚の板状部材の間に、複数のルーバー部材が所定の角度で取り付けられた視野角制御層と、
を備え、
前記タッチパネル層を構成する前記2枚の板状部材のうちの一方の前記板状部材が、前記視野角制御層を構成する前記2枚の板状部材のうちの一方の前記板状部材として用いられることを特徴とするタッチパネル。 - 片側の面に電極が設けられた2枚の板状部材を含み、前記電極どうしが所定の間隔で互いに対向するように配置されたタッチパネル層と、
前記2枚の板状部材のうちの一方の前記板状部材と、前記2枚の板状部材と異なる他の板状部材と、複数のルーバー部材とを含み、該一方の板状部材の前記電極が設けられていない面と、該他の板状部材の片側の面との間に、該複数のルーバー部材が所定の角度で取り付けられた視野角制御層と、
を備えたことを特徴とするタッチパネル。 - 前記視野角制御層が前記タッチパネル層に対して表示面側に配置される場合において、前記視野角制御層の表示面側の外面に保護コーティング層を有することを特徴とする請求項1または2に記載のタッチパネル。
- 請求項1から3の何れか1項に記載の前記タッチパネルと、ディスプレイ装置とを備え、
前記タッチパネルの背面側の外面と前記ディスプレイ装置の表示面とが密着していることを特徴とするタッチパネル式ディスプレイ装置。 - 前記ディスプレイ装置が、反射型または透過型の装置であることを特徴とする請求項4に記載のタッチパネル式ディスプレイ装置。
- 2枚の板状部材を準備して、各々の前記板状部材の片側の面に電極を形成する電極形成工程と、
前記電極形成工程の後、前記2枚の板状部材のうちの一方の前記板状部材の前記電極が形成されていない面と、前記2枚の板状部材と異なる他の板状部材の片側の面との間に、複数のルーバー部材を所定の角度で取り付けて視野角制御層を形成する視野角制御層形成工程と、
前記視野角制御層形成工程の後、前記視野角制御層が形成された前記板状部材の前記電極が形成された面と、前記視野角制御層が形成されていない前記板状部材の前記電極が形成された面との間に、所定の厚みのスペーサを挿入し、該2つの面に接着してタッチパネル層を形成するタッチパネル層形成工程と、
を含むことを特徴とするタッチパネルの製造方法。 - ディスプレイ装置の表示面と、請求項7に記載の製造方法で製造された前記タッチパネルの背面側の外面とを接着する工程を含むことを特徴とするタッチパネル式ディスプレイ装置の製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011013904A (ja) * | 2009-07-01 | 2011-01-20 | Toshiba Tec Corp | タッチパネル |
US11016599B2 (en) | 2017-09-29 | 2021-05-25 | Tianma Microelectronics Co., Ltd. | Light distribution controllable touch panel device and display device |
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2007
- 2007-09-28 JP JP2007253959A patent/JP2009086875A/ja active Pending
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