JP2009086189A - マスクレス露光装置及びマスクレス露光方法 - Google Patents

マスクレス露光装置及びマスクレス露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】例えば軸受装置のインナレースやアウタレースの表面ような曲面に温度センサのエレメントなどの露光パターンを高精度に形成することができるマスクレス露光装置を提供する。
【解決手段】 露光用光源14の光をスポット光に整形して被露光表面EFに向けて出射する光学手段18と、光学手段から被露光表面に出射するスポット光の出射領域を変更し、且つ、スポット光の領域が変化する速度を変更する出射領域変更手段12,22と、露光用光源のオン・オフ制御を行い、且つ、出射領域変更手段を制御することで被露光表面に所定の露光パターンを形成する露光パターン制御手段24とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、マスクレス露光装置及びマスクレス露光方法に関し、特に、軸受装置の内輪、外輪表面などの曲面形状に、フォトマスクを用いずに温度センサのエレメントなどの微細な露光パターンを形成する技術に関する。
一般に、回転部品を支持する軸受装置は、組み込んだ後は定期検査を行わず、温度異常等の不具合が発生したときに初めて分解して内部を検査している。そこで、温度異常の不具合を事前に予測することが可能な軸受装置として、チップ型積層サーミスタからなる温度センサを、軸受装置の内部に組み込んだ装置が提案されている(例えば特許文献1)。
ところで、軸受装置のインナレースやアウタレース近傍の温度を測定すると、温度異常を迅速且つ正確に検知することができるが、特許文献1の装置は、小型に形成した温度センサをレース近傍の所望の位置に精密に固定することが難しい。また、温度センサをレース近傍に接着剤で貼り付ける場合も考えられるが、貼り付け時の余分な接着剤が、その熱容量によって正確な温度測定に悪影響を与えるおそれがある。
一方、半導体微細加工技術で広く採用されているフォトリソグラフィ技術は、レジストなどの感光材料を試料表面上に均一にコーティングした後、フォトマスク上のパターンを試料表面上に転写することでパターンを露光する技術であり、最近では、例えばDMD(Digital Micro mirror Device)を用いた技術(例えば特許文献2)や、レーザ描画装置(例えば特許文献3)のように、フォトマスクを使用せずに露光光を直接試料表面に照射するマスクレス露光装置も開発されている。
このマスクレス露光装置を利用して前述した温度センサのエレメント(露光パターン)を試料表面に直接設けると、前述した温度センサを所定の位置に精密に、しかも温度測定に悪影響を与える接着剤を不要として設けることができる。
特開2002−130263号公報 特開2004−363598号公報 特開2006−330165号公報
しかし、特許文献2、3のマスクレス露光装置は、平坦な試料表面に露光光を照射して平面パターンを一括して設ける技術であり、軸受装置のインナレースやアウタレースの表面のような曲面の試料表面に温度センサのエレメント(パターン)を一括して設けることはできない。
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、例えば軸受装置のインナレースやアウタレースの表面ような曲面に温度センサのエレメントなどの露光パターンを高精度に形成することができるマスクレス露光装置及びマスクレス露光方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る請求項1記載のマスクレス露光装置は、被露光対象物の曲面形状に形成されている表面を被露光表面とし、感光材料を塗布した前記被露光表面に、露光用光源の光をフォトマスクを使用せずに照射して所定の露光パターンを形成するマスクレス露光装置であって、前記露光用光源の光をスポット光に整形して前記被露光表面に向けて出射する光学手段と、前記光学手段から前記被露光表面に出射する前記スポット光の出射領域を変更し、且つ、前記スポット光の領域が変化する速度を変更する出射領域変更手段と、前記露光用光源のオン・オフ制御を行い、且つ、前記出射領域変更手段を制御することで前記被露光表面に所定の露光パターンを形成する露光パターン制御手段とを備えたマスクレス露光装置である。
この請求項1の発明によると、露光パターン制御手段により出射領域変更手段を制御することで、曲面形状の被露光表面上に、高精度の露光パターンが形成される。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のマスクレス露光装置において、前記被露光表面に向けて出射する前記スポット光の焦点情報を検出するオートフォーカス機構を備えており、前記露光パターン制御手段は、前記オートフォーカス機構が検出した焦点情報に基づいて前記出射領域変更手段を制御して前記スポット光の焦点補正を行うことを特徴としている。
この請求項2の発明によると、スポット光の焦点補正が行われるので、さらに高精度の露光パターンが形成される。
また、請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のマスクレス露光装置において、前記光学手段は、前記露光用光源の光を平行光に整形するコリメートレンズと、前記平行光の特定の光を透過させるビームスプリッタと、このビームスプリッタを透過した光が前記被露光表面に向かうように光路を変更する反射ミラーと、前記被露光表面及び前記反射ミラーの間に配置され、前記反射ミラーで反射した光を前記スポット光に整形する集光レンズを備えている。
この請求項3の発明によると、簡便な構成で露光用光源の光を被露光表面に局部的に照射することが可能となる。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載のマスクレス露光装置において、前記コリメートレンズと前記ビームスプリッタとの間に、前記コリメートレンズから入射した前記平行光を前記ビームスプリッタに向けて反射しつつ、前記平行光の入射角が変更可能となるように前記露光パターン制御手段の制御により可動自在なスキャナミラーが配置されている。
この請求項4の発明によると、出射領域変更手段の動作の簡便化を図ることが可能となる。
また、請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載のマスクレス露光装置において、前記出射領域変更手段は、前記被露光表面に対して前記スポット光の位置が変化するように前記光学手段を移動させる光学移動手段と、前記スポット光の位置に対して前記被露光表面の位置が変化するように前記被露光対象物を支持しながら移動させる被露光対象物移動手段とを備えている。
この請求項5の発明によると、光学移動手段及び被露光対象物移動手段がスポット光の出射領域を変更することで、露光時間の短縮化が図られる。
また、請求項6記載の発明は、請求項5記載のマスクレス露光装置において、前記被露光対象物は円筒部材であり、前記被露光対象物移動手段は、前記円筒部材の軸が水平方向に延在し、且つ、該軸回りに所定角度まで回転可能となるように前記円筒部材を支持しており、前記光学移動手段は、前記円筒部材の軸に沿うX方向と、このX方向に直交して水平方向に延在するY方向と、これらX方向及びY方向を含む水平面に直交するZ方向と、このZ方向回りのΘ方向とに前記光学手段を移動自在としている。
この請求項6の発明によると、光学移動手段及び被露光対象物移動手段の単純な動作により、円筒部材とした被露光対象物の内周面、或いは外周面の所定位置に効率良く露光パターンを形成することが可能となる。
また、請求項7記載の発明は、請求項1乃至6の何れか1項に記載のマスクレス露光装置において、前記光学手段は、少なくとも前記反射ミラー及び前記集光レンズを収納して前記スポット光を出射する光学ヘッドを備えており、この光学ヘッドは、前記被露光対象物の狭隘な空間に位置して前記被露光表面に対向可能となるように小型形状に形成されている。
この請求項7の発明によると、被露光対象物の微細な位置に露光パターンを形成することが可能となる。
一方、請求項8記載の発明は、被露光対象物の曲面形状に形成されている被露光表面に、感光材料を塗布する工程と、露光用光源の光により整形したスポット光を前記感光材料に局部的に出射する工程と、前記感光材料の曲面形状、且つ、形成すべき所定の露光パターンに基づいて前記スポット光の出射領域を変更して露光パターンを形成する工程とを備えていることを特徴とするマスクレス露光方法である。
この請求項8の発明によると、曲面形状の被露光表面に高精度に露光パターンを形成することが可能となる。
また、請求項9記載の発明は、請求項8記載のマスクレス露光方法において、前記スポット光の出射領域を変更して前記露光パターンを形成する工程を行う際に、前記スポット光の焦点情報を検出して前記スポット光の焦点補正を行う。
この請求項9の発明によると、さらに、曲面形状の被露光表面に高精度に露光パターンを形成することが可能となる。
さらに、請求項10記載の発明は、請求項8又は9項に記載のマスクレス露光方法において、前記被露光対象物は、転がり軸受を構成するインナレース、或いはアウタレースであり、前記インナレースの外周面、或いは前記アウタレースの内周面を前記被露光表面とした。
この請求項10の発明によると、転がり軸受の微細な部位に、高精度に露光パターンを形成することが可能となる。
さらにまた、請求項11記載の発明は、請求項8乃至10の何れか1項に記載のマスクレス露光方法において、前記転がり軸受を構成するインナレースの外周面、或いはアウタレースの内周面に形成した露光パターンは、温度センサ等のように薄型センサのエレメントである。
この請求項11の発明によると、転がり軸受に、高速応答性のセンサを容易に形成することが可能となる。
本発明のマスクレス露光装置によると、露光パターン制御手段により出射領域変更手段を制御し、被露光表面に出射したスポット光の出射領域を変更することで、従来の装置では不可能であった曲面形状の被露光表面上に、高精度に露光パターンを形成することができる。
また、本発明に係るマスクレス露光方法によると、曲面形状の被露光表面上に、高精度に、且つ、短時間で露光パターンを形成することができる。
以下、本発明に係るマスクレス露光装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の1実施形態であるマスクレス露光装置を示す概略構成図であり、図2は、第1実施形態のマスクレス露光装置の要部を示す図であり、図3は、第1実施形態のマスクレス露光装置を使用したマスクレス露光方法の手順を示す図であり、図4は、第2実施形態のマスクレス露光方法を示す図であり、図5は、第3実施形態のマスクレス露光装置の要部を示す図であり、図6は、第3実施形態の光学手段を示すものであり、図7は、第3実施形態の光学手段が動作したときのスポット光の軌跡であり、図8は、第3実施形態の光学手段の動作により形成される直線状の露光パターンを示す図である。
(第1実施形態)
図1の符号2は、転がり軸受を構成するアウタレースである。このアウタレース2が本発明の被露光対象物であり、このアウタレース2の内周面4の所定位置に、所定形状の露光パターン6が形成される。ここで、露光パターン6が形成される領域を被露光表面EFと称する。
第1実施形態のマスクレス露光装置は、軸が略水平方向に延在するようにアウタレース2を保持している保持部8と、固定台10上に設置され、アウタレース2が軸P回りに回転するように保持部8を回転させる回転モータ12と、露光用光源14で発生した露光光(以下、単に光と称する)をスポット状の出力光16(以下、スポット光と称する)に整形して被露光表面EFに出射する光学ユニット18と、固定台20上に設置されており、光学ユニット18全体を移動させる光学ユニット移動ステージ22と、回転モータ12及び光学ユニット移動ステージ22を駆動制御する駆動制御部24を備えている。
図2に示すように、光学ユニット18は、長尺方向が略水平方向に延在している光学ユニットハウジング26内に収納されており、露光用光源14から第1光ファイバ28を介して導入された光を平行光に整形する第1コリメートレンズ30と、整形した平行光から特定の光を透過させる第1、第2ビームスプリッタ32,34と、第2ビームスプリッタ34を透過した光が被露光表面EFに向かうように光路を変更する反射ミラー36と、反射ミラー36から反射した光をスポット光16に集光する集光レンズ38を備えている。
また、光学ユニットハウジング26の長手方向の一端側には、光学ヘッド40が突出して設けられている。この光学ヘッド40は、アウタレース2の内径空間Sで移動可能な小型形状に形成されている。この光学ヘッド40内には、前述した光学ユニット18の反射ミラー36及び集光レンズ38が収納されている。
光学ユニット移動ステージ22は、図2に示すように、光学ユニットハウジング26を、略水平方向(図2の左右方向)であるX軸方向に移動可能であり、略水平方向であってX軸方向に直交するY軸方向に移動可能であり、X軸及びY軸に直交する上下方向であるZ軸方向に移動可能であり、さらに、Z軸回りであるΘ方向に移動可能な、いわゆるZXYΘ方向に光学ユニットハウジング26を移動可能な4軸ステージである。
回転モータ12は、保持部8に保持されたアウタレース2が所定の回転角まで軸P回りに回転させるステッピングモータなどが使用されている。ここで、保持部8に保持されているアウタレース2の軸Pは、光学ユニット移動ステージ22の移動方向であるX軸方向に一致している。
また、光学ユニットハウジング26には、図2に示すように、オートフォーカス機構42と、被露光表面観察機構44が収納されている。
オートフォーカス機構42は、オートフォーカス用光源46から第2光ファイバ48を介して導入された光を平行光に整形する第2コリメートレンズ50と、この第2コリメートレンズ50で整形した平行光から焦点補正用として使用する光(以下、焦点補正用光と称する)のみを透過させる第3ビームスプリッタ52と、反射ミラー36及び集光レンズ38を通過し、被露光表面EFから反射して光学ユニットハウジング26の他端側に光路が向かう焦点補正用光を結像させる中間レンズ54と、この中間レンズ54を通過した焦点補正用光がフィルタ56を介して入力することで焦点補正用のフィードバック信号を生成する4分割フォトダイオード58を備えている。
被露光表面観察機構44は、被露光表面EFに落射照明するLEDランプ60と、落射照明により被露光表面EFから反射し、中間レンズ54により結像した光の一部を透過させる第4ビームスプリッタ62と、第4ビームスプリッタ62を透過した光に基づいて被露光表面EFを撮像するCCDカメラ64を備えている。
駆動制御部24は、マイクロコンピュータ、必要なインターフェース回路、A/D変換器、D/A変換器アンプ、ROM、RAM等の記憶媒体で構成されており、オートフォーカス機構42の4分割フォトダイオード58で生成したフィードバック信号が入力する。
この駆動制御部24は、記憶媒体に記憶されている所定の露光パターンを形成するためのプログラムに基づいて、オートフォーカス機構42から入力したフィードバック信号により被露光表面EFに照射されるスポット光16の焦点補正を行いながら、回転モータ12及び光学ユニット移動ステージ22に対する駆動制御を行い(回転モータ12の回転速度の変更制御、光学ユニット移動ステージ22の移動速度の変更も行う)、露光用光源14に対するオン・オフ制御を行うことで、フォトマスクを使用せずにアウタレース2の内周面4に露光パターン6を設けるようにしている。
なお、本発明の光学手段が光学ユニット18に対応し、本発明の出射領域変更手段が光学ユニット移動ステージ22、保持部8及び回転モータ12に対応し、本発明の露光パターン制御手段が駆動制御部24に対応し、本発明の光学移動手段が光学ユニット移動ステージ22に対応し、本発明の被露光対象物移動手段が保持部8及び回転モータ12に対応している。
次に、上述したマスクレス露光装置を使用してアウタレース2の内周面4に露光パターンとしての薄膜状の温度センサのエレメント(前述した所定形状の露光パターン6)を形成する方法について図3を参照して説明する。
先ず、図3(a)に示すように、アウタレース2の内周面4にネガ型の感光性ポリミドをコーティングしてポリミド層70を形成する工程を行う。
次いで、図3(b)に示すように、アウタレース2の内径空間Sに光学ユニット18の光学ヘッド40を挿入し、被露光表面EFに照射口が向くように光学ヘッド40を配置する。
次いで、駆動制御部24が、曲面形状である被露光表面EFに対応した第1露光パターン情報に基づいて、回転モータ12及び光学ユニット移動ステージ22に対する駆動制御と、露光用光源14に対するオン・オフ制御の工程を行う。この工程により、保持部8に保持されたアウタレース2が軸P回りに所定角度回転し、光学ヘッド40が4軸方向(ZXYΘ方向)に所定量移動し、さらに露光用光源14がオン駆動・オフ駆動することで、光学ヘッド40の照射口から照射したスポット光16によってポリミド層70に所定の露光パターンが形成される。
この際、駆動制御部24は、オートフォーカス機構42から入力したフィードバック信号に基づいてスポット光16の焦点補正値を演算し、この焦点補正値に基づいて回転モータ12及び光学ユニット移動ステージ22に対する駆動制御の補正を行う。
次いで、アウタレース2の内周面4の現像を行うことにより、図3(c)に示すように、被露光表面EF上に絶縁層72を形成する工程を行う。
次いで、図3(d)に示すように、絶縁層72を含むアウタレース2の内周面4にポジ型のレジストをコーティングし、レジスト層74を形成する工程を行う。
次いで、図3(e)に示すように、アウタレース2の内径空間Sに光学ヘッド40を配置し、駆動制御部24が、曲面形状である絶縁層72に対応した第2露光パターン情報に基づいて、回転モータ12、光学ユニット移動ステージ22及び露光用光源14に対する駆動制御の工程を行う。この工程により、保持部8に保持されたアウタレース2が軸P回りに所定角度回転し、光学ヘッド40が4軸方向(ZXYΘ方向)に所定量移動し、さらに露光用光源14がオン駆動・オフ駆動することで、光学ヘッド40の照射口から照射したスポット光16によって絶縁層72上に所定の露光パターンが形成される。
この際、駆動制御部24は、オートフォーカス機構42から入力したフィードバック信号に基づいてスポット光16の焦点補正値を演算し、この焦点補正値に基づいて回転モータ12及び光学ユニット移動ステージ22に対する駆動制御の補正を行う。
次いで、アウタレース2の内周面4の現像を行うことにより、図3(f)に示すように、絶縁層72上に凹状の露光パターン76を形成する工程を行う。
次いで、図3(g)に示すように、凹状の露光パターン76を含むレジスト層74上に例えば白金等の金属膜78の成膜を蒸着により形成する工程を行う。
最後に、図3(h)に示すように、リフトオフプロセスを行って絶縁層72上に金属膜78を設ける工程を行うことで、薄膜状の温度センサのエレメント(所定形状の露光パターン6)が形成される。
なお、各工程の後に、被露光表面観察機構44のCCDカメラ64で、被露光表面EFに形成されている露光パターンを観察する。
そして、薄膜状の温度センサのエレメント(所定形状の露光パターン6)の絶縁層72に電気配線を接続することで、アウタレース2の内周面4に薄膜状の温度センサが形成される。
次に、本実施形態のマスクレス装置の効果について述べる。
本実施形態のマスクレス装置は、アウタレース2の内径空間Sに挿入した光学ユニット18の光学ヘッド40を被露光表面EFに向くように配置し、駆動制御部24が、被露光表面EFや、被露光表面EF上に設けたレジストなどの感光材料の曲面形状に対応した露光パターン情報に基づいて回転モータ12、光学ユニット移動ステージ22及び露光用光源14を駆動制御し、アウタレース2を軸P回りに所定角度回転させ、光学ヘッド40を4軸方向(ZXYΘ方向)に所定量移動し、さらに露光用光源14がオン駆動・オフ駆動して光学ヘッド40からスポット光16を照射することで、アウタレース2の内周面4に高精度に所定の露光パターンを形成することができる。
また、駆動制御部24は、オートフォーカス機構42から得た焦点情報に基づいて回転モータ12及び光学ユニット移動ステージ22に対する駆動制御の補正制御を行い、スポット光16の焦点補正を行って照射するようにしているので、さらに高精度に所定の露光パターンを形成することができる
また、光学ユニットは、露光用光源14から導入した光を第1コリメートレンズ30で平行光に整形し、第1、第2ビームスプリッタ32,34で平行光から特定の光を分岐し、反射ミラー36で被露光表面EFに向かうように光路を変更してから集光レンズ38でスポット光16に形成しているので、簡便な構成で被露光表面EFに露光用光源14の光を局部的に照射することができる。
また、曲面形状の被露光表面EFに所定の露光パターンを形成するためにスポット光16を移動させる手段として、光学ユニット18を4軸方向(ZXYΘ方向)に移動させる光学ユニット移動ステージ22と、アウタレース2を所定の回転各まで軸P回りに回転させる回転モータ12とが使用されているので、マスクレス装置の簡便化を図ることができる。
さらに、光学ユニット18の光学ヘッド40は小型形状に形成されているので、アウタレース2の内径空間Sのように狭い空間であっても、所定の露光パターンが形成されるように高精度にスポット光を照射することができる。
次に、本実施形態のマスクレス装置を使用して、薄膜状の温度センサのエレメントとしての露光パターン6を形成する方法の効果について述べる。
本実施形態の方法によると、アウタレース2の内周面4である曲面形状の被露光表面EFに、一括に露光パターン6を設けることができることから、温度センサ付き転がり軸受を安価に製造することができる。
また、本実施形態のマスクレス装置を使用してアウタレース2の内周面4の特定位置に露光パターン6を簡単に形成することができるので、温度センサの応答性を高めることができる。
さらに、露光パターン6を形成する際には、アウタレース2の内周面4に絶縁層72を形成する工程ではネガ型の感光性ポリミドをコーティングし、絶縁層72上に金属膜78を形成する工程では、ポジ型のレジスト層74を形成してからリフトオフプロセスによって金属膜78を設けており、光学ユニット18の光学ヘッド40から照射するスポット光16の照射範囲が狭くなって露光面積が小さくて済むので、露光時間の短縮化を図ることができる。
(第2実施形態)
次に、図4は、本発明に係る第2実施形態を示す図である。なお、図1から図3で示した第1実施形態と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態は、転がり軸受を構成するインナレース3が本発明の被露光対象物であり、このインナレース3の外周面5の所定位置に、所定形状の露光パターン6が形成される。
本実施形態は、光学ユニット18の光学ヘッド40が、インナレース3の外周面5に対向するように配置されている。
インナレース3の外周面5に露光パターン6を形成するには、図3のアウタレース2の内周面4に設けた被露光表面EFを、本実施形態ではインナレース3の外周面5に設けた被露光表面EFに置き換えるだけで、図3と略同様の手順で行われる。
したがって、インナレース3の外周面5に所定形状の露光パターン6を設ける場合にも、第1実施形態で記載したマスクレス装置及びこのマスクレス装置を使用した露光パターンの形成方法と同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
さらに、図5から図8に示すものは、本発明に係る第3実施形態のマスクレス露光装置を示す図である。本実施形態も、図2で示した第1実施形態と同一構成部分には、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態は、光学ユニット18の第1コリメートレンズ30と第1ビームスプリッタ32との間に、X軸スキャナミラー80が配置されている。このX軸スキャナミラー80は、第1コリメートレンズ30に対向する側に仰角を設けており、第1コリメートレンズ30から入射した平行光が第1ビームスプリッタ32に向けて反射しつつ、平行光の入射角が変更可能となるように、駆動制御部24の制御により、光学ユニットハウジング26の移動方向(ZXYΘ方向)のX軸方向に仰角が変更可能な構造となっている。ここで、本実施形態のX軸方向も、保持部8に保持されているアウタレース2の軸Pに一致している。
なお、本発明のスキャナミラーがX軸スキャナミラー80に対応している。
次に、本実施形態の装置を使用してアウタレース2の内周面4に所定形状の露光パターン6を形成する際に、駆動制御部24がX軸スキャナミラー80を駆動制御し、X軸スキャナミラー80が図6の実線で示す仰角から破線で示す仰角に変化する際の動作について説明する。
X軸スキャナミラー80が、図6の実線で示す仰角位置に位置しているときには、図7及び図8(a)に示すように、スポット光は符号16aで示す位置を照射する。そして、X軸スキャナミラー80の仰角変化とともにスポット光がX軸方向に移動し、図6の破線で示す仰角位置に変化すると、図7及び図8(b)に示すように、スポット光は符号16bで示す位置を照射する。これにより、スポット光16は、被露光表面EFのX軸方向に走査する(符号16aの位置から符号16bまで直線状に走査する)。
したがって、本実施形態は、光学ユニット18に備えたX軸スキャナミラー80の仰角を変更するだけで、スポット光16をX軸方向に走査して直線状の露光パターンを形成することができるので、光学ユニット移動ステージ22の駆動制御の簡便化を図ることができるとともに、露光パターンの形成時間を短縮化することができる。
また、X軸スキャナミラー80の仰角変更によりX軸方向に延在する直線状の露光パターンが、保持部8に保持されているアウタレース2の軸Pと一致していることから、この直線状の露光パターンを形成しているときには、オートフォーカス機構42によるスポット光16の焦点補正が不要となる。
なお、各実施形態では、薄膜状の温度センサのエレメントとしての露光パターンを形成する場合について説明したが、本発明の要旨がこれに限定されるものではなく、例えば、薄膜状の磁気センサ、転がり軸受内部の潤滑剤の劣化を、炭化水素の発生で検知するための酸化物半導体等からなる潤滑剤診断センサや、転がり軸受内部の圧力を検知するための圧力センサであってもよい。
また、上述した実施形態では、転がり軸受のアウタレース2の内周面4、インナレース3の外周面5に露光パターンを形成することについて説明したが、本発明の要旨がこれに限定されるものではなく、他の部材の円筒面の被露光表面、球面形状の被露光表面に露光パターンを形成する場合に適用してもよい。
本発明に係る1実施形態であるマスクレス露光装置を示す概略構成図である。 第1実施形態のマスクレス露光装置の要部を示す図である。 第1実施形態のマスクレス露光装置を使用したマスクレス露光方法の手順を示す図である。 本発明に係る第2実施形態のマスクレス露光方法を示す図である。 本発明に係る第3実施形態のマスクレス露光装置の要部を示す図である。 第3実施形態の光学手段を示すものである。 第3実施形態の光学手段が動作したときのスポット光の軌跡を示す図である。 第3実施形態の光学手段の動作により形成される直線状の露光パターンを示す図である。
符号の説明
2…アウタレース、3…インナレース、4…アウタレースの内周面、5…インナレースの外周面、6…露光パターン、8…保持部、10…固定台、12…回転モータ、14…露光用光源、16,16a,16b…スポット光、18…光学ユニット、20…固定台、22…光学ユニット移動ステージ、24…駆動制御部、26…光学ユニットハウジング、28…第1光ファイバ、30…第1コリメートレンズ、32…第1ビームスプリッタ、34…第2ビームスプリッタ、36…反射ミラー、38…集光レンズ、40…光学ヘッド、42…オートフォーカス機構、44…被露光表面観察機構、46…オートフォーカス用光源、48…第2光ファイバ、50…第2コリメートレンズ、52…第3ビームスプリッタ、54…中間レンズ、56…フィルタ、58…分割フォトダイオード、60…LEDランプ、62…第4ビームスプリッタ、64…CCDカメラ、70…ポリミド層、72…絶縁層、74…レジスト層、76…凹状の露光パターン、78…金属膜、80…X軸スキャナミラー、EF…被露光表面、P…アウタレース及びインナレースの軸、S…アウタレースの内径空間

Claims (11)

  1. 被露光対象物の曲面形状に形成されている表面を被露光表面とし、感光材料を塗布した前記被露光表面に、露光用光源の光をフォトマスクを使用せずに照射して所定の露光パターンを形成するマスクレス露光装置であって、
    前記露光用光源の光をスポット光に整形して前記被露光表面に向けて出射する光学手段と、
    前記光学手段から前記被露光表面に出射する前記スポット光の出射領域を変更し、且つ、前記スポット光の領域が変化する速度を変更する出射領域変更手段と、
    前記露光用光源のオン・オフ制御を行い、且つ、前記出射領域変更手段を制御することで前記被露光表面に所定の露光パターンを形成する露光パターン制御手段と、を備えていることを特徴とするマスクレス露光装置。
  2. 前記被露光表面に向けて出射する前記スポット光の焦点情報を検出するオートフォーカス機構を備えており、前記露光パターン制御手段は、前記オートフォーカス機構が検出した焦点情報に基づいて前記出射領域変更手段を制御して前記スポット光の焦点補正を行うことを特徴とする請求項1記載のマスクレス露光装置。
  3. 前記光学手段は、前記露光用光源の光を平行光に整形するコリメートレンズと、前記平行光の特定の光を透過させるビームスプリッタと、このビームスプリッタを透過した光が前記被露光表面に向かうように光路を変更する反射ミラーと、前記被露光表面及び前記反射ミラーの間に配置され、前記反射ミラーで反射した光を前記スポット光に整形する集光レンズを備えていることを特徴とする請求項1又は2記載のマスクレス露光装置。
  4. 前記コリメートレンズと前記ビームスプリッタとの間に、前記コリメートレンズから入射した前記平行光を前記ビームスプリッタに向けて反射しつつ、前記平行光の入射角が変更可能となるように前記露光パターン制御手段の制御により可動自在なスキャナミラーが配置されていることを特徴とする請求項3記載のマスクレス露光装置。
  5. 前記出射領域変更手段は、前記被露光表面に対して前記スポット光の位置が変化するように前記光学手段を移動させる光学移動手段と、前記スポット光の位置に対して前記被露光表面の位置が変化するように前記被露光対象物を支持しながら移動させる被露光対象物移動手段と、を備えていることを請求項1乃至4の何れか1項に記載のマスクレス露光装置。
  6. 前記被露光対象物は円筒部材であり、前記被露光対象物移動手段は、前記円筒部材の軸が水平方向に延在し、且つ、該軸回りに所定角度まで回転可能となるように前記円筒部材を支持しており、前記光学移動手段は、前記円筒部材の軸に沿うX方向と、このX方向に直交して水平方向に延在するY方向と、これらX方向及びY方向を含む水平面に直交するZ方向と、このZ方向回りのΘ方向とに前記光学手段を移動自在としていることを特徴とする請求項5記載のマスクレス露光装置。
  7. 前記光学手段は、少なくとも前記反射ミラー及び前記集光レンズを収納して前記スポット光を出射する光学ヘッドを備えており、この光学ヘッドは、前記被露光対象物の狭隘な空間に位置して前記被露光表面に対向可能となるように小型形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載のマスクレス露光装置。
  8. 被露光対象物の曲面形状に形成されている被露光表面に、感光材料を塗布する工程と、
    露光用光源の光により整形したスポット光を前記感光材料に局部的に出射する工程と、
    前記感光材料の曲面形状、且つ、形成すべき所定の露光パターンに基づいて前記スポット光の出射領域を変更して露光パターンを形成する工程と、を備えていることを特徴とするマスクレス露光方法。
  9. 前記スポット光の出射領域を変更して前記露光パターンを形成する工程を行う際に、前記スポット光の焦点情報を検出して前記スポット光の焦点補正を行うことを特徴とする請求項8記載のマスクレス露光方法。
  10. 前記被露光対象物は、転がり軸受を構成するインナレース、或いはアウタレースであり、前記インナレースの外周面、或いは前記アウタレースの内周面を前記被露光表面としたことを特徴とする請求項8又は9項に記載のマスクレス露光方法。
  11. 前記転がり軸受を構成するインナレースの外周面、或いはアウタレースの内周面に形成した露光パターンは、温度センサ等のように薄型センサのエレメントであることを特徴とする請求項8乃至10の何れか1項に記載のマスクレス露光方法。
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JP2020154099A (ja) * 2019-03-19 2020-09-24 学校法人近畿大学 露光装置および露光方法

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