JP2009085904A - 磨耗試験機の評価材料取付冶具 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡単な構成で、円柱状の評価材料の側面を別の評価材料に対して線接触させることができる磨耗試験機の評価材料取付冶具を提供することである。
【解決手段】第1の評価材料と第2の評価材料との摩擦、摩耗特性の評価試験を行う磨耗試験機の評価材料取付冶具において、該磨耗試験機に前記第2の評価材料を固定し、該固定した第2の評価材料に荷重をかけて前記第1の評価材料に接触させる評価材料取付冶具であって、所定方向に可撓性を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】第1の評価材料と第2の評価材料との摩擦、摩耗特性の評価試験を行う磨耗試験機の評価材料取付冶具において、該磨耗試験機に前記第2の評価材料を固定し、該固定した第2の評価材料に荷重をかけて前記第1の評価材料に接触させる評価材料取付冶具であって、所定方向に可撓性を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は磨耗試験機の評価材料取付冶具に関し、詳しくは磨耗試験を行う評価材料を磨耗試験機に取り付けるのに用いる評価材料取付冶具に関する。
従来、たとえば機械摺動部品に用いられる表面硬化処理材や表面コーティング材、樹脂材等の摩擦、摩耗特性の評価試験を実施する磨耗試験機が知られている。この磨耗試験機としては、一般にピンオンディスク試験機と呼ばれるものが知られている(非特許文献1参照)。
このピンオンディスク試験機では、円盤状(ディスク)の第1の評価材料と、先端が点形状(ピン)の第2の評価材料とを設け、第1の評価材料の表面に第2の評価材料の先端を突き立てた状態で荷重を加え、第1の評価材料を回転させて、第1の評価材料と第2の評価材料との点接触部分での摩擦、磨耗状態を観測するようにしている。
摩擦磨耗評価技術の紹介、[online]、川重テクノサービス株式会社、[平成19年7月31日検索]、インターネット<URL:http://www.kawaju.co.jp/techno-wm/bn_012/showroom01.html>
非特許文献1に記載のピンオンディスク試験機のような従来の磨耗試験機では、上述のように、点接触での摩擦、磨耗状態を観測するものであり、球状のボールベアリングの試験を行うのには適している。
最近では円柱状のコロベアリングが普及し、このコロベアリングの試験を行う要望が出てきている。ところが、上述の従来の磨耗試験機では、第1の評価材料と第2の評価材料とを点接触させることを前提に構成されており、たとえば円柱状のコロベアリングのように円柱の側面にて線接触する部材の試験を行うことはできなかった。
すなわち、従来の磨耗試験機では、円盤状の第1の評価材料に対して、コロベアリングのように円柱状の第2の評価材料の側面を接触させようとすると、片側のみが接触してしまって、側面全体で線接触させることが困難であるという問題があった。
本発明は上記の点にかんがみてなされたもので、簡単な構成で、たとえば円柱状の評価材料の側面を別の評価材料に対して線接触させることができる磨耗試験機の評価材料取付冶具を提供することを目的とする。
本発明は、第1の評価材料と第2の評価材料との摩擦、摩耗特性の評価試験を行う磨耗試験機の評価材料取付冶具において、該磨耗試験機に前記第2の評価材料を固定し、該固定した第2の評価材料に荷重をかけて前記第1の評価材料に接触させる評価材料取付冶具であって、所定方向に可撓性を有することを特徴とする。
また本発明は、前記第2の評価材料と前記第1の評価材料との摺動方向と並行ではない方向に可撓性を有することを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で、たとえば円柱状の評価材料の側面を別の評価材料に対して線接触させることができる磨耗試験機の評価材料取付冶具を提供することができる。
また、本発明によれば、評価材料取付冶具のシャフトが可撓性を有するので、第2の評価材料の円柱側面と第1の評価材料との接触を均一な線接触とすることができる。
また、本発明によれば、評価材料取付冶具のシャフトが可撓性を有するので、第2の評価材料の円柱側面と第1の評価材料との接触を線接触とするための向きや位置の調整等が不要である。
また、本発明によれば、評価材料取付冶具のシャフトが可撓性を有するので、第2の評価材料のたとえば円柱側面と第1の評価材料との接触を線接触とすることが再現性よく実現できる。
また、本発明によれば、評価材料取付冶具のシャフトが可撓性を有するので、荷重により自動調心性を発揮することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態による評価材料取付冶具を取り付けた磨耗試験機の概略を示す斜視図である。
本実施の形態の磨耗試験機1は、図1に示すように、ガイド2に評価材料取付冶具3を固定し、これに対して荷重をかける加圧ウェイト6を設けて構成される。
評価材料取付冶具3の下端には第2の評価材料である円柱状部材4が固定され、その下側には第1の評価材料である平板状部材5が載置される。
平板状部材5の上には、評価材料取付冶具3に固定された円柱状部材4が載せられ、この円柱状部材4には加圧ウェイト6による荷重がかけられる。この状態で、平板状部材5は図1に示す矢印方向にスライドし、これによって円柱状部材4と平板状部材5との摩擦、磨耗試験が実施される。
図2は、図1に示した評価材料取付冶具3を示す図であり、(a)は評価材料取付冶具3を下方から見た斜視図であり、(b)は評価材料取付冶具3を円柱状部材4の底面側から見た側面図であり、(c)は評価材料取付冶具3を円柱状部材4の側面側から見た側面図である。
本実施の形態の評価材料取付冶具3は、上端をガイド2に固定されるシャフト3aと、円柱状部材4を固定するマウント3bとを有して構成される。
シャフト3aには溝部3cが設けられている。この溝部3cは、図2(a)、(b)、(c)に示すように、マウント3bに固定される円柱状部材4の上面側および底面側にのみ設けられ、シャフト3aがこの方向(軸方向)に対してのみ可撓性を有する(第2の評価材料(円柱状部材4)と第1の評価材料(平板状部材5)との摺動方向と並行ではない方向に可撓性を有する)ように構成されている。この部分が本実施の形態において可撓部を構成する。
マウント3bは円柱状部材4を嵌め込むための評価材料収容部を有しており、本実施の形態では、図2(a)、(b)、(c)に示すように、この評価材料収容部が斜めに設けられており、外側から挿入された押さえネジ3dがマウント3bを貫通して円柱状部材4を評価材料収容部の内壁に押し付け、3点支持で円柱状部材4をマウント3bに固定するようにしている。
本実施の形態の評価材料取付冶具3によれば、上述のように、シャフト3aが、円柱状部材4の上面側および底面側の方向に対して可撓性を有する(第2の評価材料(円柱状部材4)と第1の評価材料(平板状部材5)との摺動方向と並行ではない方向に可撓性を有する)ので、円柱状部材4の側面を平板状部材5に線接触させることができ、線接触状態での摩擦、磨耗試験を実現することができる。この点について、実験結果を参照しながら、以下に詳説する。
図3は、図2(a)、(b)、(c)に示した評価材料取付冶具3の調心性能を試験する調心性能試験機の概略を示す斜視図である。
図3に示す調心性能試験機10は、ガイド12に本実施の形態の評価材料取付冶具3を固定し、これに対して荷重をかける加圧ウェイト16を設けて構成される。
評価材料取付冶具3の下端には第2の評価材料である円柱状部材4が固定され、その下側には試験用紙15が載置される。
試験用紙15は感圧紙であり、圧力がかけられることによって発色するものであり、その発色具合によって、評価材料取付冶具3に固定された円柱状部材4による試験用紙15の加圧位置を観測し、調心性能を測定することができる。
すなわち、円柱状部材4の側面において平板状部材5との線接触を望む場合には、調心性能試験機10による試験結果として、円柱状部材4の底面から上面までの長さと同じ長さで試験用紙15が発色するのが望ましい。
図4は、図3に示した調心性能試験機10による試験を実施した試験用紙15の様子を示す図であり、(a)は、評価材料取付冶具として可撓性を有さないシャフトを用いた場合の試験用紙15を示す図であり、(b)は、本実施の形態の評価材料取付冶具3を用いた場合の試験用紙15を示す図である。
図4(a)の試験用紙15は、評価材料取付冶具として可撓性を有さないシャフトを用いる以外は図3の調心性能試験機10と同じ環境で、加圧ウェイト16によって10[N]の加圧を行い、試験用紙15を長手方向にずらして、再度、加圧ウェイト16によって10[N]の加圧を行う操作を繰り返し、10回の加圧を行った結果である。
また、図4(b)の試験用紙15は、本実施の形態の評価材料取付冶具3を用いた図3の調心性能試験機10で、加圧ウェイト16によって10[N]の加圧を行い、試験用紙15を長手方向にずらして、再度、加圧ウェイト16によって10[N]の加圧を行う操作を繰り返し、10回の加圧を行った結果である。
図4(a)と図4(b)とを比較してわかるように、図4(a)の試験用紙15では円柱状部材4の底面から上面までの長さの一部しか発色していないのに対して、図4(b)の試験用紙15では円柱状部材4の底面から上面までの長さの全体で発色しており、所望の結果が得られたことがわかる。
なお、本発明による評価材料取付冶具において対象とする評価材料の形状は、上述した円柱形上に限られるものではなく、平軸受などのように角柱形状のものであってもよいし、中空の筒状のものであってもよいことはいうまでもない。
1 磨耗試験機
2 ガイド
3 評価材料取付冶具
3a シャフト
3b マウント
3c 溝部
3d 押さえネジ
4 円柱状部材
5 平板状部材
2 ガイド
3 評価材料取付冶具
3a シャフト
3b マウント
3c 溝部
3d 押さえネジ
4 円柱状部材
5 平板状部材
Claims (4)
- 第1の評価材料と第2の評価材料との摩擦、摩耗特性の評価試験を行う磨耗試験機において、
該磨耗試験機に前記第2の評価材料を固定し、該固定した第2の評価材料に荷重をかけて前記第1の評価材料に接触させる評価材料取付冶具が、所定方向に可撓性を有することを特徴とする磨耗試験機。 - 前記評価材料取付冶具が、前記第2の評価材料と前記第1の評価材料との摺動方向と並行ではない方向に可撓性を有することを特徴とする請求項1に記載の磨耗試験機。
- 第1の評価材料と第2の評価材料との摩擦、摩耗特性の評価試験を行う磨耗試験機の評価材料取付冶具において、
該磨耗試験機に前記第2の評価材料を固定し、該固定した第2の評価材料に荷重をかけて前記第1の評価材料に接触させる評価材料取付冶具であって、所定方向に可撓性を有することを特徴とする磨耗試験機の評価材料取付冶具。 - 前記第2の評価材料と前記第1の評価材料との摺動方向と並行ではない方向に可撓性を有することを特徴とする請求項3に記載の磨耗試験機の評価材料取付冶具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007259466A JP2009085904A (ja) | 2007-10-03 | 2007-10-03 | 磨耗試験機の評価材料取付冶具 |
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KR102458796B1 (ko) | 2021-01-21 | 2022-10-26 | 한국기계연구원 | 몰드 슬라이딩 재료 마모 시험 시스템 및 방법 |
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