JP2009085305A - 筒型防振装置及びその製作方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インナ部材とアウタ部材とゴム弾性体を含む一体加硫成形品を、ゴム弾性体に有効な予備圧縮を加え得る構造とし、そしてそのような一体加硫成形品を用いて筒型防振装置を良好な製作性にて得る手法を提供する。
【解決手段】厚肉の第一円弧形状部12aとそれより曲率半径の大きな薄肉の第二円弧形状部12bとが周方向に設けられた筒状のアウタ部材12を用い、その筒内にインナ部材14を同軸的に又は偏心して配置した状態で、ゴム弾性体16を一体加硫成形して、第二円弧形状部12bとインナ部材14とを連結すると共に、第一円弧形状部12aとインナ部材14との間に軸方向に貫通するすぐり部18を有する一体加硫成形品10を形成し、そしてこの一体加硫成形品10を真円形状に絞り加工して、第二円弧形状部12bを縮径せしめ、ゴム弾性体16に予備圧縮を加えて、筒型防振装置を製作する。
【選択図】図1

Description

本発明は、防振連結される二つの部材の一方に取り付けられるアウタ部材と他方に取り付けられるインナ部材とが、それらの間に介装されたゴム弾性体によって、弾性的に連結されてなる構造の筒型防振装置及びその製作方法に係り、特に、アウタ部材とインナ部材の軸直角方向の相対変位量を制限するストッパ機構を備えた筒型防振装置を有利に製造し得る技術に関するものである。
従来から、振動伝達系を構成する部材間に介装される防振連結体乃至は防振支持体の一種として、特許文献1等に明らかにされているように、互いに所定距離を隔てて配されたインナ部材と筒状のアウタ部材とをゴム弾性体によって弾性連結せしめてなる構造の筒型防振装置が知られており、例えば、自動車用エンジンマウント等に用いられて来ている。また、このような筒型防振装置においては、被連結体乃至は被支持体の過大な変位を防止するために、一般に、インナ部材とアウタ部材の軸直角方向における相対的変位量を制限するストッパ機構が設けられることとなる。そして、そのようなストッパ機構としては、例えば、上記特許文献1にも記載されているように、ゴム弾性体に対して軸方向に貫通して延びるすぐり部(空所)を形成し、このすぐり部を挟んで対向位置せしめられたインナ部材側部分とアウタ部材側部分との当接によって、それらの相対的変位量を制限するようにしたものが、採用されることとなる。
ところで、そのようなインナ部材とアウタ部材の軸直角方向における相対的変位量を制限するストッパ機構としては、一般に、ゴム弾性体に設けたすぐり部内において、インナ部材とアウタ部材との間の距離を制御すべく、インナ部材側及び/又はアウタ部材側から径方向に相手部材側に向かって所定高さで突出するストッパ部を設けたり、アウタ部材を非円形の異形形状としたりする等の構造が採用されているが、構造が複雑となったり、ゴム弾性体の加硫成形操作が困難となる場合があり、また先の特許文献1に明らかにされている如き、異形のアウタ部材を用いた構造にあっては、通常、筒型防振装置におけるゴム弾性体の予備圧縮のために採用されている如き、アウタ部材に対する絞り加工が、そのまま適用され得ず、そのために、異形のアウタ部材内にゴム弾性体を一体的に加硫成形してなる一体加硫成形品においては、ゴム弾性体における残留歪みの解消が困難となり、また、アウタ部材やインナ部材とゴム弾性体との間の加硫接着部位の耐久性においても、大きな問題を内在するものであった。
また、特許文献2や3等においては、インナ部材とアウタ部材との間のすぐり部内に、別体のストッパ部材を嵌入、装着せしめてなる構造が明らかにされ、更に特許文献4においては、アウタ部材の内周面に設けられたストッパ部内に金属製の中間金具を埋設して、インナ部材との当接による変位量を規制することによって、過大変位を阻止するようにした構造が明らかにされ、加えて特許文献5においては、ゴム弾性体内に埋設される中間金具をアウタ部材側に取り付けて、インナ部材側との間での変位量を規制するようにした構造のものが明らかにされているが、それらは、何れも、その製作上等の点において、少なからぬ問題を内在している。例えば、別体のストッパ部材を用いる構造にあっては、ストッパ部材自体を予め別途に作製しておく必要があり、またそのようなストッパ部材を、ゴム弾性体の加硫成形後に、そこに形成されたすぐり部内に挿入して組み付ける作業が必要となる等、製作上において手間が掛かる問題を内在しているのであり、また後者の中間金具を埋設する構造にあっては、それが、ゴム弾性体の加硫成形操作と同時に実現されるものであるところから、加硫成形操作が面倒となり、また複雑となる他、ストッパ強度も充分でない等の問題も内在しているのである。
特公昭56−12734号公報 実公平6−47147号公報 特開平11−82607号公報 特開平10−38012号公報 特開平8−128483号公報
ここにおいて、本発明は、かくの如き事情を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、インナ部材とアウタ部材とゴム弾性体を含む一体加硫成形品において、かかるゴム弾性体に有効な予備圧縮を加えることの出来る構造を提供することにあり、また、そのような一体加硫成形品を用いて、目的とする筒型防振装置を良好な製作性において有利に得ることの出来る方法を提供することにもあり、更には、耐久性に優れた筒型防振装置を生産性良く提供することにもある。
そして、本発明は、上記した課題又は明細書全体の記載や図面から把握される課題を解決するために、以下に列挙する各種の態様において、好適に実施され得るものであるが、また、以下に記載の各態様は、任意の組合せにおいても採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載並びに図面に開示の発明思想に基づいて認識され得るものであることが、理解されるべきである。
(1) 内面を径方向内方に突出又は膨出させてなる厚肉部にて構成される少なくとも一つの第一円弧形状部と、該第一円弧形状部の周方向両側に位置して、該第一円弧形状部の外周部の曲率半径よりも大なる曲率半径の外周部を有する、該第一円弧形状部よりも厚さの薄い薄肉部にて構成される少なくとも一つの第二円弧形状部とが、周方向に設けられてなる筒状のアウタ部材を準備する工程と;該アウタ部材の筒内にインナ部材を同軸的に若しくは偏心して位置せしめた状態において、ゴム弾性体を一体加硫成形することにより、該ゴム弾性体にて、該アウタ部材の少なくとも前記第二円弧形状部と該インナ部材とを連結すると共に、該アウタ部材の少なくとも一つの前記第一円弧形状部と該インナ部材との間において、その軸方向に貫通するすぐり部の少なくとも一つを形成してなる一体加硫成形品を形成する工程と;前記アウタ部材の外周部が全体として真円形状を呈するように、該一体加硫成形品を絞り加工して、少なくとも前記第二円弧形状部の外径を縮径せしめ、前記ゴム弾性体に予備圧縮を加える工程とを、含むことを特徴とする筒型防振装置の製作方法。
(2) 前記アウタ部材が、前記インナ部材を挟んで対向するように前記第一円弧形状部の二つを有していると共に、該二つの第一円弧形状部の対向方向に直角な方向において対称的に位置する前記第二円弧形状部の二つを有していることを特徴とする上記態様(1)に記載の筒型防振装置の製作方法。
(3) 前記一体加硫成形品が、前記インナ部材を挟んで、その両側に形成された二つの前記すぐり部を有していることを特徴とする上記態様(2)に記載の筒型防振装置の製作方法。
(4) 前記第一円弧形状部の少なくとも一つが、径方向内方に突出した凸部を有する厚肉部にて構成されていることを特徴とする上記態様(1)乃至(3)の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
(5) 前記第一円弧形状部の少なくとも一つが、円弧状の外周部と弦状の内周部を与える厚肉部にて構成されていることを特徴とする上記態様(1)乃至(4)の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
(6) 前記アウタ部材における第一円弧形状部の外周部が、前記絞り加工にて実現される真円形状の曲率半径に等しい曲率半径を有していることを特徴とする上記態様(1)乃至(5)の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
(7) 前記アウタ部材が、前記第一円弧形状部と前記第二円弧形状部との間に、外周部の曲率半径が該第一円弧形状部から該第二円弧形状部へと漸次変化する円弧状の移行部を有していることを特徴とする上記態様(1)乃至(6)の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
(8) 前記アウタ部材が、少なくとも前記第二円弧形状部の外周部に、その軸方向に延びる少なくとも一つの凹溝を有していることを特徴とする上記態様(1)乃至(6)の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
(9) 前記アウタ部材が、前記第一円弧形状部と前記第二円弧形状部との境界位置の外周部に軸方向に延びる凹溝を有していることを特徴とする上記態様(1)乃至(6)及び(8)のうちの何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
(10) 前記凹溝が、U字型断面形状を有していることを特徴とする上記態様(8)又は(9)に記載の筒型防振装置の製作方法。
(11) 前記凹溝が、円形の底部と、かかる底部を径方向外方に開口せしめる狭幅化された開口部と、該開口部の前記第二円弧形状部側の壁部を前記第一円弧形状部側の壁部よりも径方向外方に突出せしめてなる立上り壁とを有し、前記絞り加工によって、該立上り壁が前記第一円弧形状部側の壁部に向かって倒されて、前記開口部が閉塞せしめられることを特徴とする上記態様(9)に記載の筒型防振装置の製作方法。
(12) 内面を径方向内方に突出又は膨出させてなる厚肉部にて構成される少なくとも一つの第一円弧形状部と、該第一円弧形状部の周方向両側に位置して、該第一円弧形状部の外周部の曲率半径よりも大なる曲率半径の外周部を有する、該第一円弧形状部よりも厚さの薄い薄肉部にて構成される少なくとも一つの第二円弧形状部とが、周方向に設けられてなる筒状のアウタ部材と;該アウタ部材の筒内に同軸的に若しくは偏心して位置せしめられたインナ部材と;該アウタ部材と該インナ部材との間の間隙内に一体加硫成形によって形成され、該アウタ部材の少なくとも前記第二円弧形状部と該インナ部材とを連結すると共に、該アウタ部材の少なくとも一つの前記第一円弧形状部と該インナ部材との間において、その軸方向に貫通するすぐり部の少なくとも一つを備えたゴム弾性体とを、有することを特徴とする筒型防振装置用一体加硫成形品。
(13) 上記態様(12)に記載の一体加硫成形品を用い、前記アウタ部材の外周部が全体として真円形状を呈するように、該一体加硫成形品を絞り加工して、該アウタ部材の少なくとも前記第二円弧形状部の外径を縮径せしめ、前記ゴム弾性体に予備圧縮を加えることにより、得られた筒型防振装置。
(14) 上記態様(1)乃至(11)のうちの何れか一つに記載の方法によって製作された筒型防振装置。
このように、本発明にあっては、曲率半径の小さな第一円弧形状部と曲率半径の大きな第二円弧形状部とが周方向に設けられた筒状のアウタ部材を用い、それとインナ部材との間にゴム弾性体を一体加硫成形して、かかるアウタ部材の少なくとも第二円弧形状部とインナ部材とをゴム弾性体にて連結するようにすると共に、アウタ部材の第一円弧形状部とインナ部材との間に軸方向に貫通するすぐり部を形成することにより、一体加硫成形品を構成していることにより、そのような一体加硫成形品に対して絞り加工を施すと、その縮径作用が、主として、薄肉部にて構成される第二円弧形状部に対して働くこととなることによって、当該部分の曲率半径が小さくなるような変形を容易に且つ有利に惹起せしめ得て、第一円弧形状部との間で曲率半径が等しくされ得るのであり、以て、真円形状の外周部を有するアウタ部材が容易に実現されることとなるのである。
しかも、そのような構成の一体加硫成形品にあっては、ゴム弾性体が、縮径されるアウタ部材の第二円弧形状部に加硫接着せしめられて、そのような第二円弧形状部とインナ部材とを連結しているところから、ゴム弾性体には、縮径作用に基づくところの予備圧縮が一定に加わることとなり、以て、そのようなゴム弾性体の加硫成形において内在する残留歪みが効果的に解消され得るようになると共に、ゴム弾性体に対する予備圧縮を有効に発揮させることが出来るのである。
また、そのような一体加硫成形品を真円形状に絞り加工して得られる筒型防振装置にあっては、すぐり部を挟んで対向する、インナ部材と、アウタ部材における第一円弧形状部を構成する厚肉部とによって、筒型防振装置の軸直角方向における相対的変位量を制限するストッパ機構が構成されて、それらインナ部材とアウタ部材との間の過大な変位が防止され得るようになっているため、ストッパ強度も充分に確保することが出来る。
従って、本発明によれば、上述せる如き構成の一体加硫成形品を用いることにより、通常の絞り加工操作にてアウタ部材に対して有効な縮径が容易に実現され得ることとなり、以て、予備圧縮作用が効果的に発揮せしめられ得ることにより、ゴム弾性体とアウタ部材との間の連結性が向上され、ひいては筒型防振装置としての耐久性の向上にも大きく寄与し得ることとなった他、そのような優れた特徴を有すると共に、ストッパ機能においても優れた筒型防振装置を、製作性良く、また安価に得ることが出来ることとなったのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明に従う幾つかの実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従う筒型防振装置の一つである自動車のエンジンマウントを与える一体加硫成形品の一例が、示されている。そこにおいて、一体加硫成形品10は、アウタ部材としての外筒金具12とインナ部材としての内筒金具14とそれら両金具を連結するゴム弾性体16とから構成され、通常の一体加硫成形操作によって、一体的構造の物品として形成されている。また、この一体加硫成形品10においては、内筒金具14を挟んでその両側に位置するように、軸方向に貫通するすぐり部(空所)18の二つが、ゴム弾性体16を切り欠いた形態において設けられている。
より具体的には、外筒金具12は、図1(a)において上下方向となる径方向において内筒金具14を挟んで対向するように、二つの第一円弧形状部12a,12aを有し、また、図1(a)における左右方向となる径方向において内筒金具14を挟んで対向するように、第一円弧形状部12a,12aの外周部の曲率半径よりも大なる曲率半径の外周部を有する、二つの第二円弧形状部12b,12bを対称的に有している。即ち、外筒金具12は、第一円弧形状部12aと第二円弧形状部12bとを交互に設けてなる、外周部が全体として略楕円形状を呈する筒体にて、構成されているのである。また、ここでは、第一円弧形状部12aの外周部の曲率半径は、後述するように、絞り加工後の真円形状にて与えられる曲率半径に一致させられて、外筒金具12の絞り加工が容易に行なわれ得るようになっている。
そして、そのような外筒金具12における二つの第一円弧形状部12aのうちの、図1(a)において上方に位置するものが、円弧状の外周部12a1 と、そのような円弧形状の両端部を繋ぐように直線的に延びる弦状の内周部12a2 とを有する、内面が径方向内方に突出乃至は膨出した形態において厚さの厚い筒壁を与える厚肉部にて構成されている一方、図1(a)において下方に位置する他の一つの第一円弧形状部12aは、その内面から径方向内方に突出し、軸方向の全長に亘って延びる台形状の凸部13を有し、この凸部13にて筒壁部の厚さが厚くされて、厚肉部を構成している。なお、それら厚肉部から構成される第一円弧形状部12a,12aは、何れも、ストッパとして機能させられ得るものであって、ストッパ強度を有利に確保し得るものとなっている。一方、第二円弧形状部12bは、第一円弧形状部12aを構成する厚肉部よりも厚さの薄い筒壁部を与える薄肉部にて構成されており、ここでは、均一な厚さにおいて設けられている。更に、それら第一円弧形状部12aと第二円弧形状部12bとの境界位置の外周部(4箇所)と共に、それぞれの第二円弧形状部12bの外周部の中間位置に、外方に開口する略U字型断面形状の凹溝19a,19bが、外筒金具12の軸方向に延びるように、その全長に亘って、それぞれ形成されている。そして、このような凹溝19a,19bの存在によって、絞り加工がより一層容易に遂行され得るようになっているのである。
また、かかる一体加硫成形品10を構成する内筒金具14は、等しい筒壁厚を有する筒体にて構成されて、上記した外筒金具12内に偏心した形態において、換言すれば、その軸が後述する絞り加工にて実現される外筒金具12の真円形状の中心(軸)から変位した形態において、配置されている。
さらに、ゴム弾性体16は、かかる内筒金具14を前記した外筒金具12に対して偏心させて位置せしめた状態において、一体加硫成形することによって形成され、図1(a)から明らかな如く、八の字形態(逆V字状形態)において、内筒金具14と外筒金具12における第二円弧形状部12bとにそれぞれ加硫接着せしめられて、それら内筒金具14と外筒金具12を一体的に連結している。そして、そのような一体加硫成形操作によって、内筒金具14の両側に位置する二つのすぐり部18,18が、同時に形成されると共に、外筒金具12の内周面全体が所定厚さのゴム層にて覆われるようになっている。なお、そのようなゴム弾性体16の第二円弧形状部12bに対する連結部(加硫接着部)を周方向において挟むように、前記した凹溝19a,19bが、外筒金具12の外周部に設けられるようになっている。
また、図2には、図1に示される一体加硫成形品10とは異なる、別の一体加硫成形品20が、図1と対応する断面形態において示されている。
この図2に示される一体加硫成形品20においては、外筒金具22の軸方向全長に亘って延びる凹溝29が、第一円弧形状部22aと第二円弧形状部22bとの四つの境界位置の外周部に、それぞれ設けられているのみである。特に、かかる凹溝29は、図5(b)に拡大して示されている如く、円形の底部29aと、この底部29aを径方向外方に開口せしめる狭幅化された開口部29bと、この開口部29bの第二円弧形状部22b側の壁部を第一円弧形状部22a側の壁部よりも径方向外方に突出せしめてなる立上り壁29cを与える断面形状において、設けられているのである。また、外筒金具22における下方の第一円弧形状部22aを構成する厚肉部を与える凸部23が、図2(b)に示される如く、外筒金具22の軸方向長さよりも短い長さにおいて、その中間部位に設けられ、そしてこの凸部23に対向した内筒金具24の外周部が凸部23に向かって突出せしめられて、凸部24aが形成されてなる異形のインナ部材24が、構成されている。なお、かかる一体加硫成形品20のその他の部分は、図1に示される一体加硫成形品10と同様な構成であるところから、そのような一体加硫成形品10において用いた番号に10を加えた番号にて、同様な構成を示すこととし、ここでは、更なる説明は省略することとする。
そして、本発明にあっては、かかる図1や図2に示される如き一体加硫成形品10,20を用いて、それぞれの外筒金具12,22の外周部が全体として真円形状を呈するように、それら一体加硫成形品10,20を絞り加工して、少なくともそれぞれの第二円弧形状部12b,22bの外径を縮径せしめ、それぞれのゴム弾性体16,26に予備圧縮を加えることにより、目的とする筒型防振装置が製作されることとなるのである。
すなわち、図1に示される一体加硫成形品10は、図3に示される如く、従来と同様な絞り加工操作によって、外筒金具12の外周部が全体として真円形状となるように絞られることにより、外筒金具12における少なくとも第二円弧形状部12bの二つの外径がそれぞれ縮径せしめられて、図3における右の図に示されるように、略真円形状の外径形状となった筒型防振装置であるエンジンマウント30が、形成されるのである。なお、ここで、外筒金具12の二つの第一円弧形状部12a,12aは、何れも、絞り加工後のエンジンマウント30の外径形状(真円形状)の曲率半径に等しい曲率半径とされているところから、そのような絞り加工によって、二つの第一円弧形状部12a,12aは殆ど縮径されることなく、二つの第二円弧形状部12b,12bに対して、主として縮径作用が加わり、以て、絞り加工後の第二円弧形状部12b,12bの外周部の曲率半径は、第一円弧形状部12aの外周部の曲率半径に略等しくなるのであり、これにより、全体として真円形状の外筒金具12’が形成されるのである。
また、図4には、図2に示される一体加硫成形品20を用いて、それに対して絞り加工を加えて得られる、外径形状が略真円形状を呈する外筒金具22’を備えた、筒型防振装置であるエンジンマウント32の断面形態が示されている。そこにおいても、外筒金具22’における二つの第一円弧形状部22a,22aの外周部の曲率半径は、絞り加工によって得られるエンジンマウント32の略真円形状の曲率半径に等しくなるように構成されているところから、そのような絞り加工によって、外筒金具22には、殆ど、その第二円弧形状部22b,22bに対して縮径作用が働き、以て、図4の如き略真円形状の外径形状を呈する外筒金具22’を有するエンジンマウント32が、得られることとなる。
ところで、上記した一体加硫成形品10,20に対する絞り加工において、それぞれの外筒金具12,22には、それらの軸方向全長に亘って延びる凹溝19a,19b;29が設けられているところから、それらの凹溝が起点となって、それら外筒金具12,22における第二円弧形状部12b,22bを容易に変形させ得て、縮径させることが出来るようになっているのである。即ち、図5(a)においては、図1に示される一体加硫成形品10の外筒金具12に設けられた凹溝19aが、絞り加工によって変形する形態が示されているが、そこにおいて、曲率半径の大なる第二円弧形状部12bが、絞り加工によって、その凹溝19a側の端部において凹溝19a内に入り込むように変形せしめられて縮径され、以て、第一円弧形状部12aの外周部の曲率半径と同様な曲率半径を有する外周部に縮径された第二円弧形状部12b’が形成されることによって、全体として略真円形状の外筒金具12’とされるのである。
特に、凹溝19aは、図示の如く、第一円弧形状部12aと第二円弧形状部12bの四つの境界位置の外周部の全てに設けられているところから、絞り加工時に、そのような境界部位の凹溝19aが起点となって、異形の外筒金具12における第二円弧形状部12bの外周部外径が縮径されることとなり、以て、境界部位の形状を滑らかに変形させつつ、そのような異形の外筒金具12の外径が絞り易くなっているのである。また、第二円弧形状部12bの中間部位の外周部に設けられた凹溝19bにあっても、その両側に位置する溝壁部が、それぞれ、絞り加工時に溝内に入り込むように変形せしめられることにより、第二円弧形状部12bの変形が容易に行なわれ、その外周部の縮径が有利に実現され得ることとなるのである。
また、図2に示される一体加硫成形品20の絞り加工においては、外筒金具22における第一円弧形状部22aと第二円弧形状部22bの境界位置の外周部の全てに設けられた四つの凹溝29は、図5(b)に示される如く、それぞれ、第二円弧形状部22b側の立上り壁29cが、第一円弧形状部22a側の壁部に向かって、開口部29b内に倒れ込むように変形させられて、変形の起点となることにより、第二円弧形状部22bの縮径が効果的に行なわれ、以て、第一円弧形状部22aの外周部の曲率半径と同様な曲率半径を有する、縮径された第二円弧形状部22b’が実現され、これにより、略真円形状の外径形状を呈する外筒金具22’が形成されるのである。なお、凹溝29は、その開口部29bが狭幅化されてなる構造とされていることにより、絞り加工による立上り壁29cの倒れ込み変形によって、そのような開口部29bが、図5(b)に示される如く閉塞されることとなるのであり、これによって、後述するように、取付けブラケットの円筒部に対するエンジンマウント32の圧入に際して、その外周部の接触面積の低下を効果的に抑制乃至は阻止することが出来、以て、取付けブラケットからの抜け力の低下を有利に阻止することが出来るようになっている。
なお、上記した二つの一体加硫成形品10,20においては、何れも、外筒金具12,22の外周部の所定位置に、凹溝19a,19b;29が設けられていたが、そのような凹溝を外筒金具に設けることなく、一体加硫成形品を構成することも可能であり、その一例が、図6に示されている。かかる図6においては、一体加硫成形品40は、先の二つの一体加硫成形品10,20と同様に、外筒金具42と内筒金具44とゴム弾性体46とから構成され、且つ内筒金具44の両側に、軸方向に貫通する二つのすぐり部48,48が設けられてなる一体化物品であるが、先のものとは、外筒金具42の構成において、大きな差異を有している。
すなわち、外筒金具42には、相対向して設けられた二つの第一円弧形状部42a,42aとそれら第一円弧形状部42a,42aの対向方向に直角な方向において対称的に位置する二つの第二円弧形状部42b,42bとの間に、それぞれ、円弧状の移行部42cが設けられているのである。そして、それら第一円弧形状部42aと第二円弧形状部42bとの間に配設された移行部42cは、その外周部の曲率半径が、第一円弧形状部42aから第二円弧形状部42bへと漸次変化する、換言すれば漸次増大する曲率半径を有する円弧形状において、形成されているのである。
そして、このような構成の一体加硫成形品40に対して、通常の絞り加工操作を実施して、その縮径を行なうと、曲率半径の大きな薄肉部からなる第二円弧形状部42bに大きな縮径作用が加わり、次いで縮径作用が、第一円弧形状部42aと第二円弧形状部42bの間に設けた移行部42cに対して加わるようになるところから、それら第二円弧形状部42bや移行部42cが縮径されて、図6の右図に示されるように、略真円形状の外径形状とされた外筒金具42’を有するエンジンマウント50が、形成されることとなるのである。なお、ここで、第一円弧形状部42aと第二円弧形状部42bとの外周面を滑らかに接続する移行部42cの存在により、絞り加工操作を施しても、第一円弧形状部42aと第二円弧形状部42bとの間の曲率半径の相違に基づくところの段差の形成が効果的に回避され得ることとなり、以て、図示のような滑らかな略真円形状の外周面を有する外筒金具42’が、形成されるようになっている。
かくの如く、上記した所定の構造を有する一体加硫成形品10,20,40を用いて、それらに、通常の絞り加工操作を施すことにより、外周面形状が略真円形状とされた、目的とするエンジンマウント30,32,50が、容易に得られるのである。また、そのような絞り加工によって、それぞれのゴム弾性体16,26,46が加硫接着されて、内筒金具14,24,44に対して連結される、外筒金具12,22,42における第二円弧形状部12b,22b,42bが、縮径されることとなることにより、それらゴム弾性体16,26,46に対する縮径圧の一定化を有利に図り得ることとなったのであり、以て、有効な予備圧縮が、それぞれのゴム弾性体16,26,46に対して加えることが出来るのである。そして、これにより、エンジンマウント30,32,50の耐久性を有利に向上せしめ得ることとなったのであり、またそのような優れた特徴を有するエンジンマウント30,32,50が通常の絞り加工操作にて容易に作製することが出来ることとなったことによって、その製作コストの低減も、効果的に図り得たのである。
なお、上記した一体加硫成形品10,20,40は、何れも、従来と同様な一体加硫成形手法によって製造することが可能であり、例えば、所定の外筒金具12,22,42と内筒金具14,24,44を成形型内にセットして形成される成形キャビティ内に、従来と同様にして、ゴム弾性体16,26,46を形成せしめるべく、所定のゴム材料を注入し、加硫成形することにより、容易に製造することが可能であって、その一例が、図7に示されている。
すなわち、図7では、図1に示される一体加硫成形品10を製造するために、第一の型52と第二の型54から構成される成形型が用いられ、それら二つの型52,54の型合せによって形成される空間内に、外筒金具12と内筒金具14をセットせしめ、そしてそこに形成される成形キャビティ内に、所定のゴム材料56を注入して、従来と同様に加硫成形することにより、図1に示される如き一体加硫成形品10が容易に得られるようになっているのである。
そして、上記の如くして絞り加工して得られたエンジンマウント30,32,50は、それぞれ、所定の取付けブラケットの円筒部内に圧入されて、自動車のエンジンの支承等に用いられることとなるのであるが、その一例が、図8に示されている。この図8においては、図2に示される一体加硫成形品20を用いて得られた、図4に示される如きエンジンマウント32を、取付けブラケット58の円筒部58a内に圧入せしめてなる構造が示されている。そして、このように、エンジンマウント32が圧入保持せしめられてなる取付けブラケット58は、例えば、その脚部58bにおいて、自動車のボデー側に取り付けられる一方、圧入されたエンジンマウント32の内筒金具24において、パワーユニット側に取り付けられて、パワーユニットをボデーに対して防振支持せしめるようになっているのである。なお、そのような装着状態下においては、パワーユニットの支持荷重が、ゴム弾性体26に及ぼされると、内筒金具24と外筒金具22’とが略同軸上に位置せしめられるようになることとなる。また、そこにおいて、バウンド方向及びリバウンド方向となる上下方向の過大変位は、下側の第一円弧形状部22aの凸部23の内筒金具24側への当接及び上側の第一円弧形状部22aに対する内筒金具24側の当接によって、良好に阻止されるようになっている。
ところで、本発明にあっては、上述の如き一体加硫成形品10,20,40の他にも、各種の形状のものが採用され得るところであり、例えば、図9に示される一体加硫成形品60においては、図1の構造において、上方に位置する第一円弧形状部12aがなく、左右の第二円弧形状部12b,12bが同じ厚さで上方まで回り込んで連結されてなる形態のものとして、構成されている。即ち、図において下方に位置する一つの第一円弧形状部62aと、その両側に位置し、残りの円周部を形成する、第一円弧形状部62aよりも薄肉の筒壁部とされた第二円弧形状部62bとから、外筒金具62が、構成されているのである。勿論、ここでも、第一円弧形状部62aの外周部の曲率半径よりも、第二円弧形状部62bの外周部の曲率半径の方が大きくなるように構成され、絞り加工の適用により、第二円弧形状部62bが縮径されて、略真円形状の外周部を有する外筒金具62’を有するエンジンマウント61が、形成され得るようになっている。
また、すぐり部は、内筒金具の両側に設けられるばかりでなく、片側のみに設けることも可能であり、その一例が、図10に示されている。即ち、この図10に示される一体加硫成形品70は、図2に示される一体加硫成形品20において、上方のすぐり部28をゴム弾性体76にて埋めて、それを消失せしめた形態のものとしたものであって、それを絞り加工すると、図において左右に位置する第二円弧形状部72b,72bが縮径されて、その外周部の曲率半径が、第一円弧形状部72aの外周部の曲率半径と同様となるように構成されることにより、略真円形状の外周部とされた外筒金具72’を有するエンジンマウント71が、得られることとなる。
さらに、図11に示される一体加硫成形品80においては、外筒金具82に対して、内筒金具84が同軸的に配置された状態において、ゴム弾性体86にて一体的に加硫接着されて連結されていると共に、内筒金具84の両側に、二つのすぐり部88,88が軸方向に貫通して設けられてなる構造とされている。なお、外筒金具82は、図1に示される一体加硫成形品10における外筒金具12と同様に、相対向する二つの第一円弧形状部82a,82aと同じく二つの第二円弧形状部82b,82bとを有し、また、その外周面の所定位置に、凹溝89aの四つと凹溝89bの二つとが、形成されている。
そして、このような一体加硫成形品80を絞り加工することによって、外筒金具82の第二円弧形状部82b,82bが、それぞれ縮径されて、全体として真円形状の外周部を与える外筒金具82’を有するエンジンマウント81が、得られるようになっているのである。このようなエンジンマウント81は、一般に、内筒金具84と外筒金具82’との間に大きな初期荷重が加わることのない部位における防振支持に、好適に用いられることとなる。
なお、本発明において、外筒金具における第一円弧形状部は、厚肉部で構成されているために、大きく絞ることが困難であるところから、その外周部の曲率半径は、目的とするエンジンマウントの外周部の曲率半径と同一とすることが望ましいのであるが、そのような第一円弧形状部の外周部をある程度絞って、その曲率半径を目的とするエンジンマウントの外周部の曲率半径に一致せしめるようにすることも可能であり、その一例が、図12に示されている。そこにおいて、一体加硫成形品90は、図1に示される一体加硫成形品10と同様な構造を有しているものではあるが、その外筒金具92における対向した二つの第一円弧形状部92a,92aの外周部の曲率半径が、絞り加工して得られるエンジンマウント91の外周部の曲率半径よりも僅かに大きくされているのである。勿論、第一円弧形状部92aの外周部の曲率半径は、薄肉部にて構成される第二円弧形状部92bの外周部の曲率半径よりも小さくなるように、構成されている。そして、絞り加工によって、外筒金具92は、その第一円弧形状部92a,92aにおいても縮径作用を受けることとなるが、そのような縮径作用は、主として第二円弧形状部92b,92bにおいて受けることとなり、以て、図12の右図に示される如く、略真円形状に縮径された外筒金具92’を有するエンジンマウント91が、得られることとなるのである。
また、以上の各実施形態においては、何れも、図1に示される一体加硫成形品と同様な部分には、図2の一体加硫成形品の場合と同様に、1位の数字を同じとした2桁の数字が用いられており、そしてそれによって詳細な説明が省略されている。
以上、本発明の代表的な実施形態の幾つかについて詳述してきたが、それらは、あくまでも、例示に過ぎないものであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、上述した実施形態においては、一体加硫成形品10における如く、内面を径方向内方に突出乃至は膨出させてなる厚肉部(12a)として、弓状の内周面12a2 を形成したり、台形状の突部13を軸方向に延びるように一体的に設けたりしているが、そのような厚肉部の形状は、適宜に選定され得るものであって、すぐり部18を挟んで対向する、厚肉部(12a)と内筒金具14とが、有効なストッパー機能を奏し得るように適宜の形状のものが選択され、例示の如き形状の他にも、例えば、第一円弧形状部12aの内面に沿って周方向に同じ高さで延びる突部を設けることによって、両端部において2つの山が形成されるような形状のものとすることも、可能である。
また、絞り加工の施されるアウタ部材となる外筒金具12,22・・・の材質にあっても、インナ部材である内筒金具14,24・・・と共に、鉄やアルミニウム合金等の金属材質とすることが望ましいものであるが、従来から知られているように、樹脂材質とすることも可能である。そして、樹脂材質のアウタ部材を用いた場合にあっては、それを縮径状態に維持した形態において、図8に示される如き、取付けブラケット(58)の円筒部(58a)内に、そのまま嵌入されて、固定せしめられることとなる。また、樹脂材質のアウタ部材を用いた場合における一体加硫成形品を、図8に示される如き取付けブラケット(58)の円筒部(58a)内に、圧入しながら第二円弧形状部12b,22b・・・の外径を縮径せしめて、ゴム弾性体16,26・・・に予備圧縮を加えるようにしてもよい。即ち、取付けブラケット(58)の円筒部(58a)内への圧入加工が絞り加工となり、ゴム弾性体16,26・・・に予備圧縮が加えられると共に、取付けブラケット(58)の円筒部(58a)内に、固定せしめられるようにしてもよい。
さらに、一体加硫成型品10,20・・・における外筒金具12,22・・・の外周部に設けられる、軸方向に延びる凹溝19a,19b;29・・・としては、例示の如き断面構造を有するものの他、V字溝や矩形溝等の各種形状の溝として設けることが可能であり、その大きさ(深さ)や個数にあっても、外筒金具12,22・・・の厚さや材質、強度等を考慮して、適宜に設定されるものである。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う一体加硫成形品の一例を示す説明図であって、(a)は、その縦断面説明図(図1(b)におけるIA−IA断面説明図)であり、(b)は、(a)におけるIB−IB断面説明図である。 本発明に従う一体加硫成形品の他の例を示す説明図であって、(a)は、その縦断面説明図(図2(b)におけるIIA−IIA断面説明図)であり、(b)は、(a)におけるIIB−IIB断面説明図である。 図1に示される一体加硫成形品の絞り加工前後の形状を、図1(a)に相当する断面形態において示す説明図である。 図2に示される一体加硫成形品を絞り加工した後の形態を示す、図2(a)に相当する断面説明図である。 図3や図4における一体加硫成形品の絞り加工によって、外筒金具の外周部に設けられた凹溝が変形する形態を示す断面説明図であって、(a)は、図3の一体加硫成型品における、第一円弧形状部と第二円弧形状部の境界位置に設けられた凹溝の絞り加工前後の形状を示す部分拡大断面説明図であり、(b)は、図4における、凹溝の絞り加工前後の形態を示す部分拡大断面説明図である。 本発明に従う一体加硫成形品の異なるものについての、図3に対応する断面説明図である。 図1に示される一体加硫成形品を得るための成形型に、外筒金具と内筒金具とをセットし、所定のゴム材料を注入した状態を示す断面説明図であって、(a)は、(b)におけるVIIA−VIIA断面に相当する、その縦断面説明図であり、(b)は、(a)におけるVIIB−VIIB断面説明図である。 図4に示されるエンジンマウントを取付ブラケットの円筒部内に圧入してなる形態を示す断面説明図であって、(a)は、(b)におけるVIIIA−VIIIA断面に相当する説明図であり、(b)は、(a)におけるVIIIB−VIIIB断面に相当する説明図である。 本発明に従う一体加硫成形品の他の一つの例についての、絞り加工前後の形態を示す、図3に相当する断面説明図である。 本発明に従う一体加硫成形品の更に他の例についての、絞り加工前後の断面形態を示す、図3に相当する説明図である。 本発明に従う一体加硫成形品の別の例についての、絞り加工前後の形態を示す、図3に相当する断面説明図である。 本発明に従う一体加硫成形品の更に別の例における、絞り加工前後の形態を示す、図3に相当する断面説明図である。
符号の説明
10,20,40,60,70,80,90 一体加硫成形品
12,12’22,22’,42,42’,62,62’72,72’,82,82’,92 92’ 外筒金具
12a,22a,42a,62a,72a,82a,92a 第一円弧形状部
12b,12b’,22b,22b’,42b,62b,72b,82b,92b 第二円弧形状部
12a1 円弧状の外周部 12a2 弦状の内周部
13,23,24a 凸部 14,24,44,84 内筒金具
16,26,46,86 ゴム弾性体 18,28,48,88 すぐり部(空所)
19a,19b,29,89a.89b 凹溝
30,32,50,61,71,81,91 エンジンマウント
29a 底部 29b 開口部
29c 立上り壁 42c 移行部
52 第一の型 54 第二の型
56 ゴム材料 58 取付けブラケット
58a 円筒部 58b 脚部

Claims (14)

  1. 内面を径方向内方に突出又は膨出させてなる厚肉部にて構成される少なくとも一つの第一円弧形状部と、該第一円弧形状部の周方向両側に位置して、該第一円弧形状部の外周部の曲率半径よりも大なる曲率半径の外周部を有する、該第一円弧形状部よりも厚さの薄い薄肉部にて構成される少なくとも一つの第二円弧形状部とが、周方向に設けられてなる筒状のアウタ部材を準備する工程と、
    該アウタ部材の筒内にインナ部材を同軸的に若しくは偏心して位置せしめた状態において、ゴム弾性体を一体加硫成形することにより、該ゴム弾性体にて、該アウタ部材の少なくとも前記第二円弧形状部と該インナ部材とを連結すると共に、該アウタ部材の少なくとも一つの前記第一円弧形状部と該インナ部材との間において、その軸方向に貫通するすぐり部の少なくとも一つを形成してなる一体加硫成形品を形成する工程と、
    前記アウタ部材の外周部が全体として真円形状を呈するように、該一体加硫成形品を絞り加工して、少なくとも前記第二円弧形状部の外径を縮径せしめ、前記ゴム弾性体に予備圧縮を加える工程とを、
    含むことを特徴とする筒型防振装置の製作方法。
  2. 前記アウタ部材が、前記インナ部材を挟んで対向するように前記第一円弧形状部の二つを有していると共に、該二つの第一円弧形状部の対向方向に直角な方向において対称的に位置する前記第二円弧形状部の二つを有していることを特徴とする請求項1に記載の筒型防振装置の製作方法。
  3. 前記一体加硫成形品が、前記インナ部材を挟んで、その両側に形成された二つの前記すぐり部を有していることを特徴とする請求項2に記載の筒型防振装置の製作方法。
  4. 前記第一円弧形状部の少なくとも一つが、径方向内方に突出した凸部を有する厚肉部にて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
  5. 前記第一円弧形状部の少なくとも一つが、円弧状の外周部と弦状の内周部を与える厚肉部にて構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
  6. 前記アウタ部材における第一円弧形状部の外周部が、前記絞り加工にて実現される真円形状の曲率半径に等しい曲率半径を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
  7. 前記アウタ部材が、前記第一円弧形状部と前記第二円弧形状部との間に、外周部の曲率半径が該第一円弧形状部から該第二円弧形状部へと漸次変化する円弧状の移行部を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
  8. 前記アウタ部材が、少なくとも前記第二円弧形状部の外周部に、その軸方向に延びる少なくとも一つの凹溝を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
  9. 前記アウタ部材が、前記第一円弧形状部と前記第二円弧形状部との境界位置の外周部に軸方向に延びる凹溝を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項6及び請求項8のうちの何れか一つに記載の筒型防振装置の製作方法。
  10. 前記凹溝が、U字型断面形状を有していることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の筒型防振装置の製作方法。
  11. 前記凹溝が、円形の底部と、かかる底部を径方向外方に開口せしめる狭幅化された開口部と、該開口部の前記第二円弧形状部側の壁部を前記第一円弧形状部側の壁部よりも径方向外方に突出せしめてなる立上り壁とを有し、前記絞り加工によって、該立上り壁が前記第一円弧形状部側の壁部に向かって倒されて、前記開口部が閉塞せしめられることを特徴とする請求項9に記載の筒型防振装置の製作方法。
  12. 内面を径方向内方に突出又は膨出させてなる厚肉部にて構成される少なくとも一つの第一円弧形状部と、該第一円弧形状部の周方向両側に位置して、該第一円弧形状部の外周部の曲率半径よりも大なる曲率半径の外周部を有する、該第一円弧形状部よりも厚さの薄い薄肉部にて構成される少なくとも一つの第二円弧形状部とが、周方向に設けられてなる筒状のアウタ部材と、
    該アウタ部材の筒内に同軸的に若しくは偏心して位置せしめられたインナ部材と、
    該アウタ部材と該インナ部材との間の間隙内に一体加硫成形によって形成され、該アウタ部材の少なくとも前記第二円弧形状部と該インナ部材とを連結すると共に、該アウタ部材の少なくとも一つの前記第一円弧形状部と該インナ部材との間において、その軸方向に貫通するすぐり部の少なくとも一つを備えたゴム弾性体とを、
    有することを特徴とする筒型防振装置用一体加硫成形品。
  13. 請求項12に記載の一体加硫成形品を用い、前記アウタ部材の外周部が全体として真円形状を呈するように、該一体加硫成形品を絞り加工して、該アウタ部材の少なくとも前記第二円弧形状部の外径を縮径せしめ、前記ゴム弾性体に予備圧縮を加えることにより、得られた筒型防振装置。
  14. 請求項1乃至請求項11のうちの何れか一つに記載の方法によって製作された筒型防振装置。
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