JP2009084703A - 複合構造物作製装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 長時間エアロゾルを発生させても、初期状態と同じ濃度でエアロゾルを発生させることを可能とし、且つエアロゾル濃度の濃淡を高度に且つ高速で調整可能とする。
【解決手段】 微粒子をガス中に分散したエアロゾルを発生するエアロゾル発生部5と、このエアロゾルを高速で基板へ向けて噴出するノズル10とを備え、エアロゾルを基板へ衝突させることで前記微粒子と基材とからなる複合構造物を作製する複合構造物作製装置であって、前記エアロゾル発生部5へ供給するメインガス流量を調整するメイン調整部2と、前記エアロゾル発生部5によって発生したエアロゾル濃度を読み取るセンサ7と、前記エアロゾル経路に補正ガスを供給するガス導入路と、このガス導入路を流れる補正ガス流量を調整する補正調整部3と、前記センサ7の検出値に基づいて、メイン調整部2と補正調整部3を制御する制御手段8と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微粒子を含むエアロゾルを基材に吹き付け、微粒子材料からなる構造物を基材上に形成させることによって、基材と構造物からなる複合構造物を作製する複合構造物作製装置および複合構造物作製方法に関する。
近年、粉体をガス中に分散させてエアロゾルを発生させるエアロゾル発生装置が、エアロゾルディポジション法による脆性材料微粒子の常温製膜技術等に利用されている(例えば、特許文献1参照。)。
このエアロゾルディポジション法では、基本的に0.1〜5μm程度の脆性材料微粒子をガス中に分散させて得たエアロゾルを基板に亜音速程度の高速で吹き付けて製膜体を得る。ここにおいて、均質な製膜を行うには、エアロゾル中の脆性材料微粒子ができるだけ凝集していない状態で基板に吹き付けられるようにする必要がある。そのために、上記エアロゾル発生装置として、例えば、ガス導入口とエアロゾル導出口を備えた脆性材料微粒子の粉体を収容する容器を揺動させる構成としたエアロゾル発生装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、上記エアロゾル発生装置では長時間揺動させると、粉体の凝集固着も著しくなってくる。また、濃度調整を高度に行なう機構もない。そのために、初期状態と同じ濃度でエアロゾルを発生させるのが困難となる問題点があった。
一方で、セラミック微粒子を含むエアロゾルを高速で基板に吹き付けてセラミック構造物を形成させるガスデポジション法において、構造物の体積高さを調節する場合、フィードバック制御回路を使用し、エアロゾル中のセラミック微粒子の量をセンサで感知し、出力された信号をエアロゾル発生器へ送信することによって、エアロゾル発生器の駆動部やエアの量を制御し、基板に衝突するセラミック微粒子の量を制御して供給する方法が提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2001−181859号公報 特開2001−348658公報 特開2001−348659号公報
しかしながら、例えば金属酸化物微粒子のような凝集固着性の強い粉体について、上記特許文献3の装置を用いた場合、粉体自体の流動性が悪くまた容易に凝集するため粉末容器から粉末供給体の溝に安定した量とかさ比重で粉体を入れることができないなどの現象が発生し、発生するエアロゾル濃度を一定に保つことが困難であり、さらにはエアロゾル濃度が安定しないため、高速で濃度の微妙な調整を行なうことも不可能であった。また、ノズルから噴出されるエアロゾル速度等のエアロゾルの性状が変更されてしまうという課題があった。このため、複合構造物を形成した場合、エアロゾル濃度に起因する形成物の厚みやそのバラツキを高度に制御することができないという問題点があった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、長時間エアロゾルを発生させても、初期状態と同じ濃度でエアロゾルを発生させることを可能とし、且つエアロゾル濃度の濃淡を高度に且つ高速で調整可能とする複合構造物形成装置を提供することを目的とする。
まず本発明のエアロゾル調整機構を用いたエアロゾルデポジション法について説明する。
延展性を持たない脆性材料(セラミックス)に機械的衝撃力を付加すると、結晶子同士の界面などの劈開面に沿って結晶格子のずれを生じたり、あるいは破砕される。そして、これらの現象が起こると、ずれ面や破面には、もともと内部に存在し別の原子と結合していた原子が剥き出しの状態となった新生面が形成される。この新生面の原子一層の部分は、もともと安定した原子結合状態から外力により強制的に不安定な表面状態に晒され、表面エネルギーが高い状態となる。この活性面が隣接した脆性材料表面や同じく隣接した脆性材料の新生面あるいは基板表面と接合して安定状態に移行する。外部からの連続した機械的衝撃力の付加は、この現象を継続的に発生させ、微粒子の変形、破砕などの繰り返しにより接合の進展、緻密化が行われ、脆性材料構造物が形成される。
そして、上記機械的衝撃を搬送ガスにて脆性材料を基材に衝突させるようにした方法がエアロゾルデポジション法である。
この方法はガスデポジション法より発展してきた手法であり、脆性材料の微粒子をガス中に分散させたエアロゾルを搬送し、高速で基材表面に噴射して衝突させ、微粒子を破砕・変形せしめ、基板との界面にアンカー層を形成して接合させるとともに、破砕した断片粒子同士を接合させることにより、基材との密着性が良好で強度の大きい脆性材料構造物を基材上にダイレクトに形成させることができる。
本発明はエアロゾルデポジション法に限らずガスデポジション法などの微粒子を噴射させる方法などにも利用できる。
本発明においては、微粒子をガス中に分散したエアロゾルを発生するエアロゾル発生部と、このエアロゾルを高速で基板へ向けて噴出するノズルとを備え、エアロゾルを基板へ衝突させることで前記微粒子と基材とからなる複合構造物を作製する複合構造物作製装置であって、前記エアロゾル発生部へ供給するメインガス流量を調整するメイン調整部と、前記エアロゾル発生部によって発生したエアロゾル濃度を読み取るセンサと、前記エアロゾル経路に補正ガスを供給するガス導入路と、このガス導入路を流れる補正ガス流量を調整する補正調整部と、前記センサの検出値に基づいて、メイン調整部と補正調整部を制御する制御手段と、を備えたことを特徴とする複合構造物作製装置を用いる。センサによりエアロゾル濃度を読みとり、補正調整部にて補正ガスを流すことによりエアロゾル濃度の高精度で高速な調整を行なうことが可能となる。
また、前記制御手段は、メインガス流量と補正ガス流量との和が略一定となるように、前記メイン調整部とサブ調整部とを制御する。前記制御により、補正ガスが供給されても、ノズルより噴出されるガス流量は一定流量を保ち、成形物を均一に安定して作製することが可能となる。
本発明において、前記エアロゾル濃度を読み取るセンサは、前記エアロゾル発生部から前記ノズルへ至るエアロゾル経路に設けられており、前記ガス導入路は、前記センサよりもエアロゾル発生部側において補正ガスを供給する。センサ位置をエアロゾル発生器の後段に配置することによりエアロゾル発生器より送られるエアロゾルの濃度を高精度にかつ早い段階で検出することが可能となることでエアロゾル発生量の高精度のセンシングを行なえる。また、濃度補正したエアロゾルを再度センサでセンシングするフィードバック制御を行なうことによりエアロゾル濃度の高精度、高速制御が可能となる。
さらに本発明においては、前記エアロゾル濃度を読み取るセンサは、前記エアロゾル発生部から前記ノズルへ至るエアロゾル経路に設けられており、前記ガス導入路は、前記センサよりもエアロゾル発生部側及びノズル側の両方において補正ガスを供給することも可能である。センサよりもエアロゾル発生部側にガス導入路を設けることにより前記したようにエアロゾル濃度の高精度,高速制御が可能となり、さらにはセンサ通過後のエアロゾル濃度をセンサよりノズル側の補正ガスにて制御することが可能となる。
さらに本発明においては、前記エアロゾル濃度を読み取るセンサは、前記エアロゾル発生部から前記ノズルへ至るエアロゾル経路に設けられた第一センサと、前記ノズルの噴出口と基材の間に設けられ噴出されたエアロゾル濃度を読み取る第二センサとからなり、前記第一センサで読み取ったエアロゾル濃度に基づいて、前記エアロゾル発生部から前記センサへ至るエアロゾル経路間に供給する補正ガスの流量を制御手段により補正調整部で調整すると共に、前記第二センサで読み取ったエアロゾル濃度に基づいて、前記センサから前記ノズルへ至るエアロゾル経路間に供給する補正ガスの流量を制御手段により補正調整部で調整し、エアロゾル濃度を制御する。これによりエアロゾル発生器より発生する濃度を高速・高精度で制御することは前記したとおりであるが、基材に近い部分のエアロゾル濃度を第二センサでセンシング、補正ガスをフィードバックすることにより、第一センサーと第二センサー間で発生したエアロゾル濃度の変動を補正しより高速・高精度な制御を行なうことが可能である。
また、前記制御手段は、メインガス流量と前記センサよりもエアロゾル発生部側の補正ガス流量と前記センサよりもノズル側の補正ガス流量との和が略一定となるように、前記メイン調整部とサブ調整部とを制御することを特徴とする請求項5記載の複合構造物作製装置である。前記制御により、補正ガスが供給されても、ノズルより噴出されるガス流量は一定流量を保ち、成形物を均一に安定して作製することが可能となる。
請求項7の発明は、微粒子をガス中に分散したエアロゾルをノズルより高速で噴射し、噴射されたエアロゾルを基板へ衝突させることで前記微粒子と基材とからなる複合構造物を作製する複合構造物作製方法であって、前記エアロゾル濃度に基づいて、エアロゾルを発生させるエアロゾル発生器からのエアロゾル流量を調整すると共に、このエアロゾルに対して混合される微粒子の混ざっていない補正ガス流量を調整し、前記ノズルから噴出されるエアロゾル濃度を調整することを特徴とする複合構造物作製方法である。本発明によれば、濃度調整のためにエアロゾル発生器からノズルまでのエアロゾル経路の途中にガスを供給することが可能であり、エアロゾル発生器に発生量をフィードバックしたりする必要が無い。また、エアロゾル発生器からのエアロゾル発生後でも途中経路にガスを供給すれば濃度調整が可能であるためフィードバック制御を速く、高速で行なうことが可能である。さらに、ガスの流量制御は高精度、高速で行なえるため、エアロゾル濃度調整の高精度での制御が可能である。
請求項8は前記複合構造物製膜方法において、前記ノズルから噴出されるエアロゾル流量が略一定となるように、前記エアロゾル流量と補正ガス流量とが調整されることを特徴とする請求項7記載の複合構造作製方法である。エアロゾル流量が変動すると、基材上に形成される複合構造物の形成速度や性状が変動し、厚みや密度、その他の物性値に不安定要因を与える。本発明によれがエアロゾル濃度を常に制御し、且つエアロゾル流量を一定つことが可能で、複合構造物の膜厚や物性を高度に管理することが可能である。
本発明によれば、長時間であっても、初期状態と同じ濃度でエアロゾルを発生させ、且つエアロゾル濃度の濃淡を高度に且つ高速で調整可能とする複合構造物形成方法と複合構造膜形成装置を提供することが可能となる。
本発明の複合構造物作製装置の一般的な装置構成を説明する。
図1は複合構造物作製装置の装置図であり窒素やヘリウムなどを内蔵するボンベ1は減圧弁とガス搬送管を介しエアー配管継ぎ手などで分岐され、ガス流量メイン調整部2、ガス流量補助調整部3、ガス流量補助調整部4に連結される。ガス調整部はマスフローコントローラやピエゾバルブなど、なるべく反応速度が速く、微小な流量調整が可能なものを使用する。例えば、株式会社エステック社製のピエゾバルブなどを使用するとよい。
上記メインガス調整部2はエアロゾル発生装置5に搬送管を介し連結される。図2はエアロゾル発生器の一例である。粉体収容部71と、粉体輸送手段72と、エアロゾル化手段74とを備え、前記粉体輸送手段72は、前記粉体収容部71から齎される粉体84が充填される溝73を有する回転体と、該回転体を回転駆動させる手段からなり、前記エアロゾル化手段74は、エアロゾル導出口742と、該エアロゾル導出口742に近接した位置に溝側に突き出すように形成された粉体解砕手段82とを有してなることを特徴とするエアロゾル発生装置などを使用する。また溝側に突き出すように形成された粉体解砕手段82を設けることによって、例えば、固着しやすい粉体で溝に固着してしまって従来の方法ではエアロゾル化できない粉体を、溝内で解す或いは溝から掻き出すことが可能となり、搬送ガスが前記エアロゾル導出口742の外部へ排出されるときに発生する吸引力によって、粉体84をエアロゾル化して前記エアロゾル導出口742から導出することが可能になる。また前記エアロゾル発生装置において、前記エアロゾル化部の前記エアロゾル導出口742と前記粉体解砕手段82の近接した位置に前記ガスメイン調整部より供給されたガスの導入口741を備えるようにする。そうすることにより、粉体解砕手段が解し或いは掻き出した粉体をガス導入口から直接搬送ガスを吹き付けてエアロゾル化して導出することになるため、例えば吸引力だけではエアロゾル化できない程度にまで凝集した重量の大きい粉体が生じた場合にもそれをエアロゾル化して供給することが可能である。
エアロゾル発生器より導出されたエアロゾルは、粉体解砕・拡散機構6に搬送管にて輸送される。粉体解砕機構と粉体拡散機構は異なった働きをする装置要素のため、以下個別に説明する。
本発明における粉体解砕機構の目的は2次粒子もしくは凝集粒子を解砕し、好ましくは一次粒子にすることを目的としている。装置構成の一例を図3に示す、エアロゾル発生器より搬送されてきたガスの導入口31、エアロゾルが解砕される衝突板30、衝突し解砕されたエアロゾルの導出口32からなる。エアロゾル発生器5より搬送されてきたエアロゾル粒子は解砕が不十分であったり搬送の途中などで凝集していることがあり、これらの粒子が粉体解砕機構内部に配置した吹出し口33などから噴出され、板や回転する円盤30などに高速で衝突する。この衝突のエネルギーで前記凝集粒子は解砕され均一なエアロゾル粒子を得ることができる。解砕されたエアロゾル粒子はエアロゾル導出口32より吸引される。
本発明における粉体拡散機構の目的はエアロゾル濃度を高め、かつ常に安定してエアロゾルを取り出すことにある。装置構成の一例を図4に示す。エアロゾル発生器もしくは解砕機構から搬送されてきたエアロゾルを取り込む導入部41とエアロゾルを蓄える容器42とエアロゾルの導出口43からなる。導入部41より取り込まれたエアロゾル44は凝集しないように容器42内に拡散されに一旦収容される。本発明では粉体の容器内濃度は、ノズルより噴出されるエアロゾル濃度より濃くする必要がある。よって濃度が薄くならないよう、エアロゾル発生器5より供給されるエアロゾルは十分この濃度を満たすように発生量を調整してある。
粉体解砕・拡散機構は上記の装置目的の両方を満たすものである。構成の一例を図5に示す。エアロゾルの蓄える容器42内に図3と同様の解砕機構が設置されており、解砕したエアロゾル44がそのまま容器内に収容される。このためエアロゾルが搬送管など通過する必要が無いため、再度凝集を起こす確立が減少し、かつ装置的に見て部品点数が減らせるため効率的である。
本発明では粉体解砕機構のあとにエアロゾル拡散機構を設置することを説明したが、エアロゾル拡散機構の後に粉体解砕機構をつけてもよい。
本発明においては、粉体解砕機構または粉体拡散機構もしくはこの二つの機構を併せ持つ粉体解砕・拡散機構のどれかひとつの機構を使用する、もしくはこれらの機構無しでも機能を発揮することができる。
以上のように送られてきたエアロゾルはエアロゾルセンサー7に搬送される。センサー7では送られてきたエアロゾルの濃度を測定する。エアロゾル濃度とはガス中に含まれる粉体の濃度である。センサー種類及びセンシング方法としては静電容量センサー、光電センサ、レーザー錯乱光をサンプリングするなどが挙げられる。測定した信号は制御手段8に送られる。
制御手段8はコンピュータや制御装置などが使用され、センサ7でセンシングされたエアロゾル濃度を必要なエアロゾル濃度に補正するプログラムが組まれており、瞬時に補正ガス流量の指令を補正調整部3に送る。具体的な制御として、前記センサ7でセンシングされたエアロゾル濃度は、前記したとおり必要なエアロゾル濃度より高くなるようにシステムが構築されている。このため、このエアロゾルの濃度を必要な値に調整するために、粉体を含まないガスを補充することで濃度をエアロゾルの調整が可能である。ガスの補充は制御部8でプログラムされた補正ガス流量の指令に従い補正調整部3で調整され、前記エアロゾル発生部5から前記センサ7へ至るエアロゾル経路間に前記補正ガスを供給する。また、補充したガスによりエアロゾル流量の総和が変動しないよう、制御部8によりメイン調整部2と補正調整部3の流量を制御しガスの和が略一定になるよう制御される。
前記濃度調整されたエアロゾルはチャンバー12内のノズル10に搬送管を介し連結される。ノズル10より噴出されたエアロゾルは基材11に衝突し、複合構造物として形成される。ノズル10と基材11の間にはエアロゾル濃度を測定するための濃度センサー9を配置している。センサー9ではノズルより噴出されたエアロゾルの濃度を測定する。センサー種類及びセンシング方法としては静電容量センサー、光電センサ、レーザー錯乱光をサンプリングするなどが挙げられる。測定した信号は制御手段8に送られる。また、前記チャンバー12は真空ポンプ13に接続され、常に排気された状態である。
上記したとおり制御手段8は、必要なエアロゾル濃度にセンサ9でセンシングされたエアロゾル濃度を補正すべくプログラムが組まれており、瞬時に補正ガス流量の指令を補正調整部3、補正調整部4に送る。前記センサ9でセンシングするエアロゾルは、一度センサ7で補正されたエアロゾル濃度ではあるが、粉体がノズルやエアロゾル配管の壁面へ付着することによる損失や気体の圧縮、偶発的要因による粉体の詰まりなどでノズルから噴出されるまでに、濃度が変動する可能性がある。そこでセンサー9でフィードバックすることにより外乱に対する濃度管理を行なうことも可能となる。
ガスの補充は制御部8でプログラムされた補正ガス流量の指令に従い補正調整部3補正調整部4で調整される。センサ9でセンシングされたエアロゾル濃度が濃い場合は粉体を含まないガスを補充することで濃度を調整することが可能である。ガスの補充は制御部8でプログラムされた補正ガス流量の指令に従い補正調整部4で調整され、センサ7からノズル10へ至るエアロゾル経路管に前記補正ガスを供給する。逆に濃度が薄い場合は補正ガスの流量を減らす必要があり、補正調整部4のガス流量を減少させることで対応可能な場合は補正制御部3の流量は変更せずに、補正調整部4の調整のみで対応することが制御速度の面で有利である。ただし補正調整部4よりガスを供給しない状態でセンサ9のセンシングしたエアロゾル濃度が薄い場合は、さらに補正供給するガスを減らす必要がある。この場合は制御部8の指令で補正調整部3の流量を調整し、所定のエアロゾル濃度に調整する。さらには、補充したガスによりエアロゾル流量の総和が変動しないよう、制御部8によりメイン調整部2、補正調整部3、補正調整部4の流量を制御しガスの和が略一定になるよう制御される。
以上のように第一センサー7を粉体解砕・拡散機構の近傍に設置し、かつ第2センサー9をノズルのエアロゾル噴出口近傍に設置し、制御することで、制御系の経路を短くすることが可能となり、これにより制御系の剛性をあげ、ガス流量の補正速度・反応速度を早められ、これにより高精度・高速でエアロゾル濃度を制御することが可能となる。
また、ノズルより噴出する前にエアロゾル濃度を高度に制御するフィードフォーワード効果があるため、異常量のエアロゾルが基材に到達して基材に悪影響を与えることを防止する効果もある。さらには補正ガスを供給してもノズルより噴出されるエアロゾルの流量を一定に制御してやることにより安定した複合構造物の成形を行なうことが可能となる。
本発明においては第一センサー7と第2センサー9を併せ持つ複合構造物形成装置・形成方法を説明したが、センサー7もしくはセンサー9のどちらか一方を持つ複合構造物形成装置・形成方法でも良い。
図6及び図7に本発明における制御のフローチャートの一例を示す。ここでは目標とする流量をx(L/min)、エアロゾル濃度をY%とした(S1)。
高圧ガスボンベ1((S2)からガスを送り制御部8(S4)からの信号でメイン調整部2を調整しx(L/min)のガスを流す(S3)。このガスはエアロゾル発生器5に入りエアロゾルを発生させる(S5)。スタート時、エアロゾル濃度がY%以上となるようにエアロゾル発生器5は設定してある。
エアロゾル発生器5より発生したエアロゾルは粉体解砕、拡散機構6で処理され(S6)第一センサ7に到達する。センサ7にてエアロゾル濃度を測定し(S7)、濃度がY%以下の場合はエアロゾル発生器5の設定を変更し、エアロゾル濃度を濃くする指令をエアロゾル発生器に送る(S7−Y)。(図1には記載していないが、このフィードバックを制御部8で行なっていも良い)
センサ7で測定(S8)したエアロゾル濃度がY%以上であればその信号が制御部8に送られる(S8−Y)。
そして制御部8で必要な補正ガスの量が計算される(S13)。例えばセンサ7での濃度をY%とするために補正ガスがy(L/min)必要な時、補正調整部3からy(L/min)のガスが流れるよう,制御部8より指令が送られる。あわせて補正部2と3の流量の和が略一定となる演算処理が制御部8では行なわれており、そのためメイン調整部2の流量はx−y(L/min)に制御される(S14)。エアロゾル濃度がY%となった場合、エアロゾルはノズル10を通過し(S9)、基材11に向けて噴出される。噴出されたエアロゾルは第二センサ9にて濃度測定が行なわれる(S10)。濃度がY%以下の場合(S10−Y)は前提の濃度設定を変更し濃度をY=Y+α%に補正し(S16)センサ7の信号を再度確認する(S7)。補正されたY+α%のエアロゾルが第二センサ9に到達し濃度測定が行なわれる(S11)。エアロゾル濃度がY+α%以上であればその信号が制御部8に送られる(S11−Y)。
そして制御部8で必要な補正ガスの量が計算される(S17)。例えばセンサ9での濃度をY+α%とするために補正ガスがz(L/min)必要な時、補正調整部4からz(L/min)のガスが流れるよう,制御部8より指令が送られる。あわせて補正部2と3と4の流量の和が略一定となる演算処理が制御部8では行なわれいる。例えば補助調整部3の流量はx−z(L/min)に制御される(S18)。エアロゾル発生部から発生するエアロゾル濃度は常に変動するため、上記の制御を常に行なうことにより設定したエアロゾル濃度値を保ったまま、安定した複合構造物の形成が可能となる。
本発明の複合構造物形成装置の全体構成図 エアロゾル発生装置の一例 粉体解砕機構の一例 粉体拡散機構の一例 粉体解砕・拡散機構の一例 本発明における制御フローチャート(その1) 本発明における制御フローチャート(その2)
符号の説明
1.高圧ガスボンベ 2.メイン調整部 3.補正調整部 4.補正調整部
5.エアロゾル発生装置 6.粉体解砕・拡散機構 7.第1濃度センサー
8.制御手段 9.第2濃度センサー 10.ノズル 11.基材
12.チャンバー 13.真空ポンプ
30.エアロゾル衝突板 31.ガス導入口 32.ガス導出口
33.吹き出し口 41.ガス導入口 42.容器 43.導出口
44.エアロゾル 71.粉体収容部 72.粉体輸送手段
73.溝 74.エアロゾル化手段 742エアロゾル導入口
741エアロゾル導出口

Claims (3)

  1. 微粒子をガス中に分散したエアロゾルを発生するエアロゾル発生部と、このエアロゾルを高速で基板へ向けて噴出するノズルとを備え、エアロゾルを基板に衝突させることで前記微粒子と前記基板とからなる複合構造物を作製する複合構造物作製装置であって、前記エアロゾル発生部は粉体収容部とエアロゾル化手段とを備え、前記エアロゾル発生部へメインガスを供給するガス導入口と、メインガス流量を調整するメイン調整部と、前記エアロゾル発生部によって発生したエアロゾルの濃度を読み取るセンサと、前記エアロゾル発生器から前記ノズルへ至るエアロゾル経路に補正ガスを供給するガス導入路と、このガス導入路を流れる補正ガス流量を調整する補正調整部と、前記センサの検出量に基づいて、前記メイン調整部と前記補正調整部を制御する制御手段とを有し、前記メインガス流量と前記補正ガス流量を、前記メイン調整部と前記補正調整部とを制御することで、前記ノズルより噴出されるエアロゾル濃度とガス流量とが常に一定となるようにすることを特徴とする複合構造物作製装置。
  2. 前記センサは、前記エアロゾル経路に設けられており、前記ガス導入路は、前記センサよりも前記エアロゾル発生部側において前記補正ガスを供給する、ことを特徴とする請求項1記載の複合構造物作製装置。
  3. 微粒子をガス中に分散したエアロゾルをノズルより高速で噴射し、噴射されたエアロゾルを基板へ衝突させることで前記微粒子と前記基板とからなる複合構造物を作製する複合構造物作製方法であって、前記エアロゾル濃度に基づいて、エアロゾルを発生させるエアロゾル発生器からのエアロゾル流量を調整すると共に、このエアロゾルに対して混合される微粒子の混ざっていない補正ガス流量を調整し、前記ノズルより噴出されるエアロゾル濃度とガス流量とが常に一定となるようにすることを特徴とする複合構造物作製方法。
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