JP2009203542A - エアロゾル生成器及びそれを備える成膜装置 - Google Patents

エアロゾル生成器及びそれを備える成膜装置 Download PDF

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Abstract

【課題】エアロゾルの濃度、エアロゾルを構成する粒子の粒子径及びエアロゾルの流量を調整することが可能なエアロゾル生成器及びそれを備える成膜装置を提供することを目的とする。
【解決手段】生成容器1と、生成容器1の内部空間を仕切り、その上に粉体8が載置される透孔部材4と、生成容器1の透孔部材4より下側の部分に開口するように形成され、粉体8を流動化するキャリアガスを導入するためのキャリアガス導入路15と、生成容器1の透孔部材4より上側の部分に開口するように形成され、粉体8がキャリアガスに分散されることにより形成されたエアロゾルを導出するためのエアロゾル導出路17と、生成容器1の壁を貫通し、その開口が粉体8の粉面と透孔部材4との間に位置しかつ開口から粉体8の粒子の凝集物を解砕する解砕ガスを噴出するように形成された解砕ガス流路16と、を備える、エアロゾル生成器。
【選択図】図2

Description

本発明は、エアロゾル生成器及びそれを備える成膜装置に関し、特にエアロゾル生成器の構造に関する。
エアロゾルデポジション法(以下、AD法という)は、予め準備された材料粒子をガスと混合分散してエアロゾル化し、減圧下の雰囲気でノズルを通して基板に高速で噴射して被膜を形成する技術である。
このようなAD法を用いた成膜装置では、均一な成膜を行うためには、エアロゾルの濃度、エアロゾルを構成する粒子の粒子径及びエアロゾルの流量が均一であることが必要であるが、エアロゾルの生成を長時間行うと粉体粒子が凝集して、キャリアガス中に分散されなくなり、結果としてエアロゾルの濃度が初期状態に比べて低下するという問題があった。
この問題に対して、凝集した粉体粒子(以下、凝集粒子という)を解砕するためのエアロゾル生成容器に微小な振動を与える振動手段と、エアロゾル生成容器が所定の運動を行うように、エアロゾル生成容器を駆動する駆動手段と、を具備する成膜装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示されている成膜装置では、エアロゾルの生成が行われる容器に、微小な振動と共に所定の運動を与えるので、これらの振動と運動を与えない場合に比べると、凝集した粉体粒子が容器の一部に留まることがなくなり、安定的にエアロゾルを生成することができる。
特開2004−113931号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている成膜装置では、エアロゾル生成容器に単調な運動を与えるのみである。このため、解砕されない凝集粒子が存在し、未だ改善の余地があった。また、特許文献1に開示されている成膜装置では、エアロゾルの濃度、エアロゾルを構成する材料粒子の粒子径及びエアロゾルの流量を調整することができないため、未だ改善の余地があった。
本発明は、以上の課題を鑑みてなされたものであり、エアロゾルの濃度、エアロゾルを構成する材料粒子の粒子径及びエアロゾルの流量を調整することができるエアロゾル生成器及びそれを備える成膜装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るエアロゾル生成器は、その中でエアロゾルを生成するための生成容器と、前記生成容器の内部空間を仕切るように配設され、その上に材料粒子の粉体が載置される多数の透孔が形成された板状の透孔部材と、前記生成容器の内部空間の前記透孔部材より下側の部分に開口するように形成された、前記粉体を流動化するキャリアガスを前記生成容器の外部から導入するためのキャリアガス導入路と、前記生成容器の内部空間の前記透孔部材より上側の部分に開口するように形成された、前記粉体が前記キャリアガスに分散されることにより形成されたエアロゾルを前記生成容器の外部に導出するためのエアロゾル導出路と、前記生成容器の壁を貫通し、その開口が前記生成容器の高さ方向において前記粉体の粉面と前記透孔部材との間に位置し、かつ、前記開口から前記粉体の粒子の凝集物を解砕する解砕ガスを噴出するように形成された解砕ガス流路と、を備える。
これにより、凝集した材料粒子を的確に解砕することによりエアロゾルの濃度を調整することができ、また、生成容器内に供給されるキャリアガスと解砕ガスの流量を調整することにより、エアロゾルの流量を調整することができる。さらに、エアロゾルの流量を調整して、流量を一定にすることにより、エアロゾルを形成する材料粒子の粒子径分布を均一にすることができる。
また、本発明に係るエアロゾル生成器では、前記解砕ガス流路内の圧力が、前記キャリアガス導入路内の圧力よりも高くなるように構成されていてもよい。
また、本発明に係るエアロゾル生成器では、前記解砕ガス流路内の圧力が、5〜100kpaであることが好ましい。解砕ガス流路内の圧力は、凝集した粉体を解砕するための観点からすると、5kpa以上であることが好ましく、生成容器内のエアロゾル生成空間内で、主にキャリアガスによってエアロゾルをスムーズに上昇させて安定して供給するという観点、及び、径の大きい粒子をエアロズル生成空間内に巻き上げエアロゾル内に含有させてしまうことを防ぐ、という観点からすると、100kpa以下であることが好ましい。
また、本発明に係るエアロゾル生成器では、前記エアロゾル導出路の前記生成容器の外部に位置する部分に接続された、前記エアロゾルの濃度調整用のキャリアガスを前記エアロゾル導出路に供給するための濃度調整ガス流路を備えてもよい。
これにより、エアロゾル導出路内を流通するエアロゾルの濃度をより高度に調整することができる。
さらに、本発明に係るエアロゾル生成器では、前記生成容器の内部空間の前記粉面より上側の部分に開口し、該開口から流出するキャリアガスにより前記生成容器の内部空間に略鉛直な軸の周りに旋回するガス流を形成するように構成された旋回ガス流路を備えてもよい。
これにより、ノズルに供給されるエアロゾルを構成する材料粒子の粒子径を調整することができる。
また、本発明に係る成膜装置は、前記エアロゾル生成器と、成膜チャンバと、前記成膜チャンバ内に配置された噴射ノズルとを備え、前記エアロゾル生成器で生成されたエアロゾルを前記エアロゾル導出路によって導出し、導出されたエアロゾルをエアロゾル流として前記噴射ノズルから前記成膜チャンバ内に配置された被処理物に吹き付けることにより、前記材料粒子の膜を前記被処理物上に形成する。
これにより、基板に均一な膜を形成させることができる。
本発明のエアロゾル生成器及びそれを備える成膜装置によれば、エアロゾルの濃度、エアロゾルを構成する粒子の粒子径及びエアロゾルの流量を調整することが可能で、基板に均一な膜を形成させることが可能となる。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、全ての図面において、同一または相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する。(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る成膜装置の概略構成を示す模式図である。
図1に示すように、本実施の形態1に係る成膜装置400は、エアロゾルを生成するエアロゾル生成機構100と、エアロゾル生成機構100で生成されたエアロゾルを基板に噴射して成膜する成膜機構200と、エアロゾル生成機構100及び成膜機構200を制御する制御装置300と、を備えている。
まず、エアロゾル生成機構100について説明する。
図2は、図1に示すエアロゾル生成機構100の概略構成を示す模式図である。
図2に示すように、エアロゾル生成機構100は、ガス供給手段11と、キャリアガス導入路15と、第1流量調整器12と、解砕ガス流路16と、第2流量調整器13と、エアロゾル生成器101と、を備えている。
ガス供給手段11は、エアロゾル生成器101にキャリアガス導入路15及び解砕ガス流路16を介して、ガスを供給するように構成されており、ここでは、ガスボンベを使用している。また、ガス供給手段11からエアロゾル生成器101へのガスの供給量は、キャリアガス供給路15又は解砕ガス流路16の途中に設けられた第1又は第2流量調整器12、13によって調整される。第1及び第2流量調整器12、13は、ここでは、マスフローコントローラを使用しているが、ピエゾバルブやニードルバルブ、ダイヤフラムバルブ、グローブバルブのような微小な流量調整ができ、その応答速度が速い流量調整器を使用することができる。なお、エアロゾル生成器101に供給されるガスとしては、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスや、空気、酸素、窒素等を使用することができる。
エアロゾル生成器101は、鉛直方向に中心軸を有する円筒状の生成容器1を有している。生成容器1の両端には、その内部空間を塞ぐように、円板状の第1及び第2蓋部材2、3が設けられており、生成容器1の内部には、内部空間を2つに仕切るように板状の透孔部材4が設けられている。生成容器1における内部空間のうち、透孔部材4で仕切られた上方の空間によりエアロゾル生成空間9が構成され、一方、下方の空間により、キャリアガス緩衝空間10が構成される。また、透孔部材4には、多数の透孔が設けられており、透孔部材4の上には材料粒子の粉体8が載置されている。ここで、本発明において、透孔とは、板状の部材を厚み方向に直線的に貫通する孔を意味し、これには、メッシュのように網状の部材における網目も含まれる。
なお、材料粒子としては、AD法に使用できるものであれば特に限定されず、例えば、圧電材料であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)や、アルミナ等の無機粉体、樹脂等の有機粉体を使用することができる。また、材料粒子の粒子径としても、AD法に使用可能な粒子径であれば、特に限定されないが、例えば、数百nm〜数十μmのものでもよい。
ガス供給手段11と生成容器1とは、第1流量調整器12とキャリアガス導入配管5を有するキャリアガス導入路15によって接続されている。キャリアガス導入配管5の上流側は、ガス供給手段11に接続されており、また、キャリアガス導入配管5の下流側は、生成容器1の周壁を貫通し、その先端がキャリアガス緩衝空間10と連通するように(開口するように)接続されている。そして、キャリアガス導入配管5の途中には、第1流量調整器12が設けられている。
また、キャリアガス導入配管5のガス供給手段11と第1流量調整器12との間には、第2流量調整器13と解砕ガス配管6を有する解砕ガス流路16の上流側が接続されている。換言すると、解砕ガス流路16は、キャリアガス導入路15の第1流量調整器12の上流から分岐されている。そして、解砕ガス流路16の途中には、第2流量調整器13が設けられている。一方、解砕ガス流路16の下流側は、生成容器1と接続されている。具体的には、解砕ガス流路16を構成する解砕ガス配管6が、第1蓋部材2を貫通して下方に延びるように設けられており、その先端(開口)が、透孔部材4近傍にまで達している。よって、生成容器1内に粉体8が収容されると、解砕ガス配管6の下流側端部に形成された開口は、該粉体8に埋没する。
そして、解砕ガス配管6の下流側端部から噴出される解砕ガスは、キャリアガス導入配管5の下流側端部から噴出されるキャリアガスよりも噴出速度が速くなるように、すなわち、解砕ガス配管6の管内圧力は、キャリアガス導入配管5に比べて高くなるように構成されており、凝集した粉体を解砕するための観点から、解砕ガス配管6の管内圧力は、5kpa以上であることが好ましく、生成容器内のエアロゾル生成空間内で、主にキャリアガスによってエアロゾルをスムーズに上昇させて安定して供給するという観点、及び、径の大きい粒子をエアロズル生成空間内に巻き上げエアロゾル内に含有させてしまうことを防ぐ、との観点からすると、100kpa以下であることが好ましい。これにより、凝集した粉体粒子(以下、凝集粒子という)を解砕することができる。なお、解砕ガス配管6における下流側端部の形状は、凝集粒子を解砕することができれば、特に限定はされないが、凝集は生成容器の壁面近傍で生じやすいので、凝集粒子を確実に解砕するという観点から、下流側端部の形状は、解砕ガスが生成容器1の内壁に向かって噴射されるように形成されていることが好ましい。
また、第1蓋部材2には、エアロゾル導出路17を構成するエアロゾル導出配管7が設けられている。エアロゾル導出配管7は、第1蓋部材2を貫通して下方に延びており、その上流側端部に形成された開口は、生成容器1のエアロゾル生成空間9の上部に位置するため(例えば、第1蓋部材2と透孔部材4の間の距離に対して、開口と透孔部材4の距離が80%以上となるような位置)、生成容器1内に粉体8が収容されても、この開口が該粉体8に埋没することはない。一方、エアロゾル導出配管17の下流側は、噴射ノズル19と接続されている。
なお、図2において、キャリアガス導入路16等の各流路は、エアロゾル生成器101近傍においてのみ、キャリアガス導入配管6等の各配管を描写している。
次に、成膜機構200について、図1を参照しながら説明する。
成膜機構200は、第1及び第2真空ポンプ31、32が接続された成膜チャンバ30を有している。成膜チャンバ30は内部を減圧可能に構成されており、第1及び第2真空ポンプ31、32により減圧される。第1真空ポンプ31は、ここでは、公知のブースターポンプを使用し、第2真空ポンプ32は、公知のロータリーポンプを使用しているが、成膜チャンバ30内を減圧することができれば、どのような減圧装置を使用してもよい。また、ここでは、第1及び第2真空ポンプ31、32と、2つの真空ポンプを使用したがこれに限定されず、例えば、1つの真空ポンプによって、成膜チャンバ30内を減圧してもよく、また、3つ以上の真空ポンプを用いてもよい。
成膜チャンバ30には、その底壁を貫通して上方に延びるように、エアロゾル導出配管7が接続されている。エアロゾル導出配管7の下流側端部には、噴射ノズル19の基端部が接続されている。噴射ノズル19は筒状に形成されており、その中心軸が鉛直方向を向くように配置されている。そして、噴射ノズル19の内部空間をエアロゾルが通流するように構成されている。また、噴射ノズル19の流路(内部空間)の一部には、下流に進むにつれて横断面積が狭くなるようなテーパ部が形成されており、噴射ノズル19における先端部の開口(以下、単に噴射ノズル19の開口という)は、スリット状に形成されている。
また、成膜チャンバ30の内部には、噴射ノズル19の上方に、該噴射ノズル19の開口と対向するように基板ホルダ21が設けられている。基板ホルダ21は、板状のホルダ部21aと支持部21bを有している。ホルダ部21aは、その下面に基板20を水平状態で保持することができるように構成されている。一方、支持部21bは、基板ホルダ駆動機構22に取り付けられており、基板ホルダ駆動機構22は、基板ホルダ21を水平方向に駆動するように構成されている。これにより、基板ホルダ21に保持された基板20は、噴射ノズル19の開口に対して相対的に移動することができる。なお、噴射ノズル19と基板20との間にマスクを設置して、基板20の噴射ノズル19の開口と対向する面の任意の位置に任意の形状になるように成膜されるようにしてもよい。また、基板20の材料としては、特に限定されず、例えば、金属、シリコン、半導体、樹脂等であってもよい。
次に、制御装置300について説明する。
制御装置300は、マイコン等のコンピュータによって構成されており、CPU等からなる演算処理部、メモリ等からなる記憶部、モニター等の表示部、及びキーボード等の操作入力部を有している(いずれも図示せず)。演算処理部は、記憶部に格納された所定の制御プログラムを読み出し、これを実行することにより、成膜装置400に関する各種の制御を行う。また、演算処理部は、記憶部に記憶されたデータや操作入力部から入力されたデータを処理する。そして、特に、第1及び第2流量調整器12、13を制御して、エアロゾル生成器101に供給されるガスの流量を調整し、エアロゾル生成器101内で生成されるエアロゾルの濃度及び流量を制御する。エアロゾルの濃度及び流量の制御については、後述する。
ここで、本明細書において、制御装置とは、単独の制御装置だけでなく、複数の制御装置が協働して成膜装置の制御を実行する制御装置群をも意味する。このため、制御装置は、単独の制御装置から構成される必要はなく、複数の制御装置が分散配置され、それらが協働して成膜装置を制御するように構成されていてもよい。
次に、本実施の形態1に係る成膜装置400の動作について、図1及び図2を参照しながら説明する。なお、以下の諸動作は、制御装置300によって制御される。
まず、成膜チャンバ30内の基板ホルダ21に基板20を配置し、また、生成容器1内の透孔部材4の上に材料粒子の粉体8を載置する。
次に、ガス供給手段11からキャリアガス導入路15及び解砕ガス流路16を介して生成容器1内にガスを供給する。具体的には、キャリアガスを、キャリアガス導入路15を構成するキャリアガス導入配管5の下流側端部の開口からキャリアガス緩衝空間10に導入する。キャリアガス緩衝空間10では、導入されたキャリアガスの流れが均一化され、透孔部材4の透孔からキャリアガスが一様に流出される。そして、流出されたキャリアガスは、透孔部材4の上に載置された粉体8を吹き上げて分散させ、エアロゾル生成空間9にエアロゾルが生成される。
一方、解砕ガスは、解砕ガス流路16を構成する解砕ガス配管6の先端から生成容器1の内壁に向かって噴射される。この解砕ガス配管6の管内圧力は、キャリアガス導入配管5に比べて高くなるように制御されており、例えば、解砕ガス配管6の管内圧力は5〜100kpaに、キャリアガス導入配管5の管内圧力は、それ以下となるように制御されている。このため、解砕ガス配管6から噴射される解砕ガスは、材料粒子の凝集粒子を吹き飛ばして生成容器1の内壁に衝突させるので、凝集粒子を解砕することができる。このとき、制御装置300は、第1及び第2流量調整器12、13を制御して、エアロゾル生成器101に供給されるガスの流量を調整し、エアロゾル生成器101内で生成されるエアロゾルの濃度及び流量を制御するが、この制御については、後述する。
次に、第1及び第2ポンプ31、32の真空引きによって、成膜チャンバ30内が真空状態に近くなるまで減圧する。これに伴い、成膜チャンバ30と生成容器1内の差圧により、生成容器1内のエアロゾルが、エアロゾル導出路17を通流して噴射ノズル19に供給される。
前述したとおり、噴射ノズル19は、その内部にテーパ部を有するため、エアロゾルが加速され、高速のエアロゾルがエアロゾル流として噴射ノズル19の開口から噴出され、噴出されたエアロゾル流が基板20の表面に衝突する。これにより、エアロゾルを構成する材料粒子が破砕され、破砕された材料粒子が基板20の表面に堆積して、成膜される。
次に、本実施の形態1に係る成膜装置400のエアロゾル濃度の調整方法について説明する。なお、特開2006−159137号公報に開示されているように、基板20の電位とエアロゾルの濃度とは相関関係(但し、基板20の表面に形成された膜の膜厚が所定の範囲を超えない厚みまで)があり、以下の図3、図5、及び図7においては、基板20の電位をエアロゾル濃度として表している。
図3は、本実施の形態1に係る成膜装置400のエアロゾル濃度の調整方法の概要を示す模式図である。図3(a)は、キャリアガス及び解砕ガスの流量を示す表であり、図3(b)は、エアロゾル濃度の変化を示すグラフである。
上述したように、本実施の形態1に係る成膜装置400では、制御装置300が、噴射ノズル19から噴出されるエアロゾルの濃度が所定の値になるように、第1及び第2流量調整器12、13に指令を出し、第1及び第2流量調整器12、13は、それぞれ、キャリアガス導入路15を通流するキャリアガス及び解砕ガス流路16を通流する解砕ガスの流速を調整する。例えば、キャリアガスの流速を6.0L/min、解砕ガスの流速を0.0L/minとしたときのエアロゾル濃度が−200mVになるとする。図3(a)及び(b)に示すように、時刻t0において、第1及び第2流量調整器12、13は、制御装置300の指令に従って、ガスの流速をそれぞれ調整する。これにより、キャリアガスによって粉体8のうち微小な材料粒子が、エアロゾル生成空間9に吹き上げられて分散され、エアロゾルが生成される。
そして、キャリアガス及び解砕ガスの流速をそのまま維持すると、粉体8のうち、キャリアガスによってエアロゾルになる微小な材料粒子が、エアロゾル生成器101から導出されるため減少し、また、微小な材料粒子が、凝集して粒子径の大きい凝集粒子を形成し、キャリアガスによって吹き上げられなくなる。このため、図3(b)に示すように、エアロゾル濃度は、時刻t0における−200mVから徐々に減少していく。
そこで、本実施の形態1に係る成膜装置400では、解砕ガスの流速を増加させ、それに伴ってキャリアガスの流速を減少させて、エアロゾル生成器101に供給されるガスの総量が同じになるように、ガスの流量を調整する。具体的には、制御装置300が、時刻t1でキャリアガスの流速を5.0L/min、解砕ガスの流速を1.0L/minになるように変更する。これにより、凝集粒子が解砕ガスによって解砕されて、微小な材料粒子が増加し、この微小な材料粒子をキャリアガスが分散することによってエアロゾルが生成されるので、エアロゾル濃度は−200mVまで回復する。また、時間の経過にかかわらず、エアロゾル生成器101に供給されるガスの総流量は同じであるため、キャリアガス及び解砕ガスによって吹き上げられる粉体8の総量は同じである。このため、エアロゾル生成器101内で生成されるエアロゾルを構成する粒子の粒子径分布がほぼ同じになる。さらに、噴射ノズル19に供給されるガスの総流量も同じであるため、噴射ノズル19の開口から噴出されるエアロゾル流の噴出速度も一定にすることができ、基板20に均一にエアロゾル流を吹き付けることができる。
しかし、キャリアガス及び解砕ガスの流速をそのまま維持すると、1.0L/minの流速で解砕できる大きさの凝集粒子が消費されて、微小な材料粒子が生成されなくなるため、再びエアロゾル濃度が減少する。このため、制御装置300の指令により、第1及び第2流量調整器12、13は、解砕ガスの流速を1.5L/min、キャリアガスの流速を4.5L/minに変更する。このように、解砕ガスの流速を増加し、より大きな凝集粒子を解砕ガスで解砕できるように、それぞれのガスの流速を調整する(時刻t2)。
これにより、凝集粒子が解砕ガスによって解砕されて、エアロゾルが生成されるので、濃度は、−200mVにまで回復する。なお、時刻t1と同様に、エアロゾル生成器101に供給されるガスの総量が同じになるように調整しているため、エアロゾル生成器101内で生成されるエアロゾルは一定を構成する粒子の粒子径は、ほぼ同じになる。また、噴射ノズル19に供給されるガスの総流量が同じであるため、基板20に均一にエアロゾル流を吹き付けることができ、均一な膜を基板20の表面に形成させることができる。
そして、キャリアガス及び解砕ガスの流速をそのまま維持すると、時刻t1〜t2と同様に、1.5L/minの流速で解砕できる大きさの凝集粒子が消費されて、微小な材料粒子が生成されなくなるため、エアロゾル濃度が減少する。このため、時刻t3で、解砕ガスの流速を2.0L/min、キャリアガスの流速を4.0L/minに変更する。このように、解砕ガスの流速を更に増加して、エアロゾルの濃度を−200mVまで回復させる。
なお、図3(b)においては、充分に時間が経過してから解砕ガスの流速を増加させているため、エアロゾル濃度が増減しているが、第1及び第2流量調整器12、13がキャリアガス及び解砕ガスの流速を頻繁に調整することにより、エアロゾル濃度を一定に保つことができる。
このように、本実施の形態1に係る成膜装置400では、エアロゾルを形成する微小な材料粒子が減少し、凝集粒子が増加してエアロゾル濃度が減少するような場合に、解砕ガスによって、凝集粒子を解砕して微小な材料粒子を増加させることにより、生成されるエアロゾルを増加させ、エアロゾル濃度を一定に保つことができる。また、解砕ガスの増加に伴ってキャリアガスの流速を減少させて、エアロゾル生成器101に供給されるガスの総量を一定に保つことにより、エアロゾル生成器101内で生成されるエアロゾルを構成する粒子の粒子径分布を、ほぼ同じに保つことができる。さらに、噴射ノズル19に供給されるガスの総流量が同じであるため、噴射ノズル19の開口から噴出されるエアロゾル流の噴出速度も一定にすることができる。このため、本実施の形態1に係る成膜装置400では、基板20に均一にエアロゾル流を吹き付けることができ、均一な膜を基板20の表面に形成させることができる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態2に係る成膜装置のエアロゾル生成機構の概略構成を示す模式図である。
本実施の形態2に係るエアロゾル生成機構100は、基本的構成は、実施の形態1に係るエアロゾル生成機構100と同じであるが、以下の点が異なる。
図4に示すように、本実施の形態2に係るエアロゾル生成機構100は、ガス供給手段11から供給されるガスの一部が、エアロゾル濃度調整用のキャリアガスとして直接エアロゾル導出配管7に供給されるように構成されている。具体的には、キャリアガス導入路15のガス供給手段11と第1流量調整器12の間と、エアロゾル導出路17と、を接続するように濃度調整ガス流路42が設けられている。そして、濃度調整ガス流路42の途中には、第3流量調整器43が設けられており、濃度調整ガス流路42を構成する濃度調整ガス配管41の下流端は、エアロゾル導出配管7の途中に接続されている。これにより、エアロゾル生成器101で生成されたエアロゾルを濃度調整用のキャリアガス(以下、濃度調整用ガスという)で希釈することにより、エアロゾル濃度を微調整することができる。
なお、第3流量調整器43は、第1又は第2流量調整器12、13と同様に構成されているので、その詳細な説明は省略する。また、濃度調整ガス配管41の下流端は、ここでは、直接エアロゾル導出配管7に接続される構成としたが、これに限定されず、エアロゾルの流れを妨げないように濃度調整用ガスを流入することができれば、エアロゾル生成空間9にエアロゾル濃度調整用ガスを導入させる構成としてもよい。
次に、本実施の形態2に係る成膜装置400のエアロゾル濃度の調整方法について説明する。なお、本実施の形態2に係る成膜装置400の基本的動作は、実施の形態1に係る成膜装置400と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
図5は、本実施の形態2に係る成膜装置400のエアロゾル濃度の調整方法の概要を示す模式図である。図5(a)は、キャリアガス及び解砕ガスの流量を示す表であり、図5(b)は、エアロゾル濃度の変化を示すグラフである。
まず、図5(a)及び(b)に示すように、実施の形態1に係る成膜装置400と同様に、制御装置300の指令に基づいて、第1乃至第3流量調整器12、13、43は、キャリアガスの流速を6.0L/min、解砕ガスの流速を0.0L/min、及び濃度調整用ガスの流速を0.0L/minとなるようにそれぞれのガスの流速を調整する。そして、図5(b)に示すように、キャリアガス、解砕ガス、及び濃度調整用ガスの流速をそのまま維持すると、エアロゾルの濃度が減少する。
そこで、本実施の形態2に係る成膜装置400では、時刻t1において、キャリアガスの流速を3.0L/min、解砕ガスの流速を1.5L/min、及び濃度調整用ガスの流速を1.5L/minとなるように、ガスの流速をそれぞれ変更する。すると、解砕ガスによって凝集粒子が解砕されて、微小な材料粒子が増加するが、解砕ガスの流速を大きくすることにより、エアロゾル生成空間9には、目標とする濃度(−200mV)よりもエアロゾル濃度が高くなるようにエアロゾルが生成される。そして、成膜チャンバ30内が減圧されると、エアロゾル生成空間9中のエアロゾルがエアロゾル導出路17を通流するが、このとき、ガス供給手段1から濃度調整ガス流路42を介して濃度調整用ガスをエアロゾル導出路17に供給することで、エアロゾル導出路17を通流するエアロゾルを目標とする濃度になるように制御している。
このように、エアロゾル生成空間9が、目標とする濃度よりもエアロゾル濃度が高くなるようにキャリアガス及び解砕ガスの流速を調整するので、図5(b)に示すように、キャリアガス、解砕ガス、及び濃度調整用ガスの流速を維持しても、エアロゾル濃度の急激な減少が抑制される。また、噴射ノズル19に供給されるガスの総流量が同じであるため、噴射ノズル19の開口から噴出されるエアロゾル流の噴出速度も一定にすることができ、基板20に均一にエアロゾル流を吹き付けることができ、均一な膜を基板20の表面に形成させることができる。
なお、時刻t2及びt3においても、制御装置300は、時刻t1と同様に、解砕ガスの流速を増加させて、エアロゾル生成空間9が目標とする濃度よりもエアロゾル濃度が大きくなるように制御しているが、材料粒子がエアロゾルとして消費されてエアロゾル生成器101内には粉体8が減少していること等から、エアロゾル生成空間9に生成されるエアロゾルは、時間が経過するにつれて減少する。このため、時刻t2及びt3においては、制御装置300は、キャリアガスの流速を減少させずに濃度調整用ガスの流速を減少させることで、エアロゾルの濃度を調整している。
また、本実施の形態2に係る成膜装置400では、以下の理由から、エアロゾル濃度をより高度に調整することができる。
例えば、図3(b)に示すように、解砕ガスの流速を増加させると、エアロゾル濃度が急激に増加する。このため、例えば、エアロゾル濃度を−200mVから−210mVに変更したいような場合、解砕ガスの流速の増加(変更)では、対応し切れない場合がありうる。しかしながら、本実施の形態2に係る成膜装置400では、エアロゾル生成空間9で生成されるエアロゾル濃度が目標とする濃度よりも高くなったような場合でも、エアロゾル導出路17に濃度調整用ガスを混合させることにより、目標とする濃度に微調整することができる。
このように、本実施の形態2に係る成膜装置400では、解砕ガスの流速を増加させて、エアロゾル生成器101内で生成されるエアロゾルを目標とする濃度よりも濃度を高くし、濃度調整用ガスで噴射ノズル19に供給されるエアロゾルの濃度を調整することにより、エアロゾル濃度を一定に保つことができ、また、キャリアガス、解砕ガス、及び濃度調整用ガスの流速を維持しても、エアロゾル生成器101内で生成されるエアロゾルの濃度の減少を抑制することができる。また、エアロゾル生成器101内で生成されるエアロゾルが目標とするエアロゾル濃度よりも濃度が高くなったような場合でも、濃度調整用ガスをエアロゾル導出路17に供給することにより、噴射ノズル19に供給されるエアロゾル濃度を微調整することができる。このため、本実施の形態2に係る成膜装置400では、基板20に均一な膜を形成することができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3に係る成膜装置のエアロゾル生成機構の概略構成を示す模式図である。
本実施の形態3に係るエアロゾル生成機構100は、基本的構成は、実施の形態2に係るエアロゾル生成機構100と同じであるが、以下の点が異なる。
図6に示すように、本実施の形態3に係るエアロゾル生成機構100は、ガス供給手段11から旋回ガス流路45を介して供給されるガスの一部が、エアロゾル生成空間9に略鉛直な軸の周りに旋回するガス流(以下、旋回流という)を形成するガス(以下、旋回流ガスという)として供給されるように構成されている。具体的には、キャリアガス導入路15のガス供給手段11と第1流量調整器12の間と、キャリアガス生成器101と、を接続するように旋回ガス流路45が設けられており、旋回ガス流路45の途中には、第4流量調整器46が設けられている。また、旋回ガス流路45を構成する旋回ガス配管44は、第1蓋部材2を厚み方向に貫通するように設けられ、その下流側端部の開口が粉体8の粉面より上方に位置するように設けられている。そして、旋回ガス配管44の下流側端部の形状は、旋回流ガスが生成容器1の内壁の接線方向に向かって噴射されるように構成されている。これにより、生成容器1内に旋回流が形成され、旋回流の遠心力によりエアロゾルを構成する材料粒子がその重量に応じて(粒子径に応じて)生成容器1の径方向に運動軌跡が変化するため、旋回ガス配管44の下流側端部の開口から噴出される旋回流ガスの流量を調整することにより、エアロゾルを構成する材料粒子を分級することができる。
なお、第4流量調整器46は、第1乃至第3流量調整器12、13、43と同じ構成であるので、その詳細な説明は省略する。また、旋回ガス配管44は、ここでは、第1蓋部材2を貫通するように構成したが、これに限定されず、生成容器2の周壁を貫通するように構成されていてもよい。
次に、本実施の形態3に係る成膜装置400のエアロゾル濃度の調整方法について説明する。なお、本実施の形態3に係る成膜装置400の基本的動作は、実施の形態1に係る成膜装置400と同じであるので、その詳細な説明は省略する。
図7は、本実施の形態3に係る成膜装置400のエアロゾル濃度の調整方法の概要を示す模式図である。図7(a)は、キャリアガス及び解砕ガスの流量を示す表であり、図7(b)は、エアロゾル濃度の変化を示すグラフである。
まず、図7(a)及び(b)に示すように、実施の形態1に係る成膜装置400と同様に、制御装置300の指令に基づいて、第1乃至第4流量調整器12、13、43、46は、キャリアガスの流速を6.0L/min、解砕ガスの流速を0.0L/min、濃度調整用ガスの流速を0.0L/min、及び旋回流ガスの流速を0.0L/minとなるようにそれぞれのガスの流速を調整する。そして、図7(b)に示すように、キャリアガス、解砕ガス、濃度調整用ガス、及び旋回流ガスの流速をそのまま維持すると、エアロゾルの濃度が減少する。
そこで、本実施の形態3に係る成膜装置400では、図7(a)及び(b)に示すように、時刻t1において、キャリアガスの流速を1.5L/min、解砕ガスの流速を2.0L/min、濃度調整用ガスの流速を1.5L/min、及び旋回流ガスの流速を1.0L/minとなるように、ガスの流速をそれぞれ変更する。これにより、上述した実施の形態2に係る成膜装置400と同様に、キャリアガス及び解砕ガスによってエアロゾル生成器101のエアロゾル生成空間9には、目標とするエアロゾル濃度を大きく超えたエアロゾルが生成される。
しかし、エアロゾル生成空間9には、旋回流ガス路45の下流側端部の開口から噴射される旋回流ガスによって旋回流が形成されるので、材料粒子は旋回流の遠心力によって、生成容器1の径方向に運動軌跡が変化して、粒子径の大きい材料粒子は、生成容器1の周壁に衝突し、壁面を伝って粉体8の粉面に戻される。このため、エアロゾル生成空間9には、所定の粒子径を有する材料粒子のみでエアロゾルを構成させることができる(エアロゾルを構成する材料粒子を分級することができる)。なお、旋回流によって、材料粒子を分級することで、エアロゾル生成空間9に存在するエアロゾルの濃度を若干下げることができる。
そして、制御装置300は、ガス供給手段1から濃度調整ガス流路42を介して濃度調整用ガスをエアロゾル導出路17に供給することで、エアロゾル導出路17を通流するエアロゾルを目標とする濃度になるように制御している。
これにより、エアロゾル生成空間9は、エアロゾルが目標とする濃度より高い濃度に保たれ、また、旋回流によって材料粒子が粉体8の粉面に戻されるときに凝集粒子を解砕するので、図7(b)に示すように、キャリアガス、解砕ガス、濃度調整用ガス、及び旋回流ガスの流速をそのまま維持しても(時刻t1〜t2)、エアロゾル濃度の急激な減少を充分に抑制することができる。
なお、制御装置300は、時刻t2及びt3においても、時刻t1と同様に、解砕ガスの流速を増加させて、エアロゾル生成空間9に、目標とする濃度よりもエアロゾル濃度が高くなるように制御しているが、材料粒子がエアロゾルとして消費されてエアロゾル生成器101内には粉体8が減少していること等から、エアロゾル生成空間9に生成されるエアロゾルは、時間が経過するにつれて減少する。このため、時刻t2及びt3においては、制御装置300は、キャリアガス及び解砕ガスの流速を増加させて、エアロゾル生成空間に生成されるエアロゾルの濃度を高く保つことで、キャリアガス、解砕ガス、濃度調整用ガス、及び旋回流ガスの流速をそのまま維持しても、エアロゾル濃度が一定になるように調整している。
このように、本実施の形態3に係る成膜装置400では、旋回流ガスによって分級してエアロゾルを構成する材料粒子の粒子径を均一にすることができ、また、噴射ノズル19に供給されるガスの総流量が同じであるため、噴射ノズル19の開口から噴出されるエアロゾル流の噴出速度も一定にすることができる。さらに、キャリアガス、解砕ガス、濃度調整用ガス、及び旋回流ガスの流速を維持しても、エアロゾル生成器101内で生成されるエアロゾルの濃度の急激な減少を充分に抑制して噴射ノズル19に供給されるエアロゾルの濃度を一定にすることができる。このため、本実施の形態3にかかる成膜装置400では、基板20に形成される膜を均一に形成することができる。
なお、上記実施の形態では、第2、第3、又は第4流量調整器13、43、46は、それぞれ、1のガス供給手段11から供給される構成としたが、これに限定されず、複数のガス供給手段から別々に供給される構成としてもよい。
本発明のエアロゾル生成器及びそれを備える成膜装置では、エアロゾルの濃度、エアロゾルを構成する粒子の粒子径及びエアロゾルの流量を調整することができ、均一な膜厚を形成することができるので、成膜の技術分野において有用である。
本発明の実施の形態1に係る成膜装置の概略構成を示す模式図である。 図1に示すエアロゾル生成機構の概略構成を示す模式図である。 本実施の形態1に係る成膜装置のエアロゾル濃度の調整方法の概要を示す模式図である。 本発明の実施の形態2に係る成膜装置におけるエアロゾル生成機構の概略構成を示す模式図である。 本実施の形態2に係る成膜装置のエアロゾル濃度の調整方法の概要を示す模式図である。 本発明の実施の形態3に係る成膜装置におけるエアロゾル生成機構の概略構成を示す模式図である。 本実施の形態3に係る成膜装置のエアロゾル濃度の調整方法の概要を示す模式図である。
符号の説明
1 生成容器
2 第1蓋部材
3 第2蓋部材
4 透孔部材
5 キャリアガス導入配管
6 解砕ガス配管
7 エアロゾル導出配管
8 粉体
9 エアロゾル生成空間
10 キャリアガス緩衝空間
11 ガス供給手段
12 第1流量調整器
13 第2流量調整器
15 キャリアガス導入路
16 解砕ガス流路
17 エアロゾル導出路
19 噴射ノズル
20 基板
21 基板ホルダ
21a ホルダ部
21b 支持部
22 基板ホルダ駆動機構
30 成膜チャンバ
31 第1真空ポンプ
32 第2真空ポンプ
41 濃度調整ガス配管
42 濃度調整ガス流路
43 第3流量調整器
44 旋回ガス配管
45 旋回ガス流路
46 第4流量調整器
100 エアロゾル生成機構
101 エアロゾル生成器
200 成膜機構
300 制御装置
400 成膜装置

Claims (6)

  1. その中でエアロゾルを生成するための生成容器と、
    前記生成容器の内部空間を仕切るように配設され、その上に材料粒子の粉体が載置される多数の透孔が形成された板状の透孔部材と、
    前記生成容器の内部空間の前記透孔部材より下側の部分に開口するように形成された、前記粉体を流動化するキャリアガスを前記生成容器の外部から導入するためのキャリアガス導入路と、
    前記生成容器の内部空間の前記透孔部材より上側の部分に開口するように形成された、前記粉体が前記キャリアガスに分散されることにより形成されたエアロゾルを前記生成容器の外部に導出するためのエアロゾル導出路と、
    前記生成容器の壁を貫通し、その開口が前記生成容器の高さ方向において前記粉体の粉面と前記透孔部材との間に位置し、かつ、前記開口から前記粉体の粒子の凝集物を解砕する解砕ガスを噴出するように形成された解砕ガス流路と、を備える、エアロゾル生成器。
  2. 前記解砕ガス流路内の圧力が、前記キャリアガス導入路内の圧力よりも高い、請求項1に記載のエアロゾル生成器。
  3. 前記解砕ガス流路内の圧力が、5〜100kpaである、請求項1又は2記載のエアロゾル生成器。
  4. 前記エアロゾル導出路の前記生成容器の外部に位置する部分に接続された、前記エアロゾルの濃度調整用のキャリアガスを前記エアロゾル導出路に供給するための濃度調整ガス流路を備える、請求項1記載のエアロゾル生成器。
  5. 前記生成容器の内部空間の前記粉面より上側の部分に開口し、該開口から流出するキャリアガスにより前記生成容器の内部空間に略鉛直な軸の周りに旋回するガス流を形成するように構成された旋回ガス流路を備える、請求項4記載のエアロゾル生成器。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のエアロゾル生成器と、成膜チャンバと、前記成膜チャンバ内に配置された噴射ノズルとを備え、
    前記エアロゾル生成器で生成されたエアロゾルを前記エアロゾル導出路によって導出し、導出されたエアロゾルをエアロゾル流として前記噴射ノズルから前記成膜チャンバ内に配置された被処理物に吹き付けることにより、前記材料粒子の膜を前記被処理物上に形成する、成膜装置。
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