JP2009084427A - 防振ゴム組成物およびそれを用いた防振ゴム - Google Patents

防振ゴム組成物およびそれを用いた防振ゴム Download PDF

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Abstract

【課題】物性低下を引き起こさず、これまで検討されてきた手法よりも優れた低動倍率化効果を得ることができる防振ゴム組成物およびそれを用いた防振ゴムを提供する。
【解決手段】下記の(A)〜(C)を必須成分とする防振ゴム組成物およびそれを用いた防振ゴムとする。
(A)天然ゴム(NR)。
(B)アゾ開始剤。
(C)カーボンブラック。
【選択図】なし

Description

本発明は、防振ゴム組成物およびそれを用いた防振ゴムに関するものであり、詳しくは、自動車等のエンジンの支持機能および振動伝達を抑制するためのエンジンマウント、サスペンションブッシュ、キャブマウント等に使用される防振ゴム組成物およびそれを用いた防振ゴムに関するものである。
一般に、自動車等のエンジンの支持機能および振動伝達を抑制するためのエンジンマウント等には、防振ゴム組成物からなる防振ゴムが用いられている。防振性能を高めるためには、動倍率〔動的ばね定数(Kd)/静的ばね定数(Ks)〕の値を小さくすること(低動倍率化)が有効であり、また、支持機能を満足させる為には、ある程度の弾性(静的ばね定数)が必要とされる。これら特性の制御は、主に、カーボンブラックの添加量等を調整することにより行っている。カーボンブラックの添加量を増加させると、静的ばね定数増加の効果が見られ、支持機能を満足させるという点では有効である。しかしながら、カーボンブラックの添加量増は静的ばね定数増加だけでなく、動的ばね定数増加にも影響を及ぼし、特に後者へ与える影響が大きい。その結果、静的ばね定数の増加よりも、動的ばね定数の増加が大きくなり、結局、動倍率が高くなり、低動倍率化を図ることは困難となっている。
そこで、カーボンブラックを増量せずに、低動倍率化を図る手法としては、カーボンブラックの粒径が大きいものを使用する手法が提案されている。しかし、上記の手法では、カーボンブラックの比表面積(BET比表面積)が小さく、ゴム−カーボンブラック間や、カーボンブラック間同士の物理的結合力が低下し、防振ゴムの耐久性が悪化する。
この問題を解決するため、例えば、天然ゴム等のジエン系ゴム成分と、特定のヒドラジン誘導体と、大粒径・ハイストラクチャーカーボンブラックとを含むゴム組成物からなるゴム部材を備えてなる防振ゴムが提案されている(特許文献1)。
特開2006−143859公報
上記特許文献1に記載の防振ゴムは、大粒子径・ハイストラクチャーカーボンブラックとヒドラジンの併用により、低動倍率化を図ることを目的とするものであるが、低動倍率化効果が充分ではなく、さらに優れた低動倍率化効果を得るためには改良の余地がある。また、他の方法として、ブタジエンゴム(BR)等をブレンドして低動倍率化を達成する方法等も提案されているが、このような方法であっても、物性を低下させずに低動倍率化効果を得ることは難しい。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、物性低下を引き起こさず、これまで検討されてきた手法よりも優れた低動倍率化効果を得ることができる防振ゴム組成物およびそれを用いた防振ゴムの提供をその目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、下記の(A)〜(C)を必須成分とする防振ゴム組成物を第1の要旨とする。また、本発明は、上記防振ゴム組成物を用いた防振ゴムを第2の要旨とする。
(A)天然ゴム(NR)。
(B)アゾ開始剤。
(C)カーボンブラック。
すなわち、本発明者らは、物性を低下させずに、優れた低動倍率化効果を得ることができる防振ゴム組成物を得るため、鋭意研究を重ねた。そして、天然ゴムに、アゾ開始剤とカーボンブラックとを併用することにより、所期の目的が達成できることを見いだし、本発明に到達した。
このような現象が起きる理由は明らかではないが、つぎのように考えられる。すなわち、上記アゾ開始剤は、ラジカルを発生させて天然ゴムのポリマーやカーボンブラックに反応するため、図1に示すような架橋形態をとる〔図において、1はポリマー(ゴムの分子鎖)、2はアゾ開始剤、3はカーボンブラック、4は加硫剤による架橋部を示す。〕。そして、図のように、ポリマー1が、部分的に、カーボンブラック3を介し物理的に架橋するようになることから、物性低下を引き起こさずに、静的ばね定数が高くなり、その結果、動倍率が小さくなるものと考えられる。さらに、この架橋形態により、アゾ開始剤2により発生したラジカルがカーボンブラック3にトラップされているため、カーボンブラック3とポリマー1との摩擦や、カーボンブラック3同士の摩擦が低下し、それによりゴム材料の補強性が上がることも、上記理由の一つと考えられる。
このように、本発明の防振ゴム組成物は、天然ゴムに、アゾ開始剤と、カーボンブラックとを併用したものである。そのため、物性低下を引き起こさず、これまで検討されてきた手法よりも優れた低動倍率化効果を得ることができるようになる。そして、本発明の防振ゴム組成物は、特に、エンジンマウント、サスペンションブッシュ、キャブマウント等の、自動車等の車輌用防振ゴムの用途に有利に用いることができる。
特に、上記アゾ開始剤の含有割合が、天然ゴム100重量部に対して0.2〜5重量部の範囲に設定すると、低動倍率化効果が、より得られるようになる。
つぎに、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の防振ゴム組成物は、天然ゴム(NR)(A成分)と、アゾ開始剤(B成分)と、カーボンブラック(C成分)とを用いて得ることができる。
上記B成分のアゾ開始剤としては、例えば、水溶性アゾ重合開始剤、油溶性アゾ重合開始剤、高分子アゾ重合開始剤等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。なかでも、ポリマー(天然ゴム)やオイルとの親和性が好適に得られる点で、高分子アゾ重合開始剤や油溶性アゾ開始剤が好ましく用いられる。
上記水溶性アゾ重合開始剤としては、例えば、2, 2′−アゾビズ[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩酸塩、2, 2′−アゾビズ[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二硫酸塩二水和物、2, 2′−アゾビズ(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2, 2′−アゾビズ[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミド]、2, 2′−アゾビズ{2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒドロクロライド、2, 2′−アゾビズ [2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕、2, 2′−アゾビズ(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−メチルプロパン)二塩酸塩、2, 2′−アゾビズ{2−メチル−N−[1,1−ビズ(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}、2, 2′−アゾビズ[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、4, 4′−アゾビズ(4−シアノ吉草酸)等があげられる。
また、上記油溶性アゾ重合開始剤としては、例えば、1, 1′−アゾビズ(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2, 2′−アゾビズ(2−メチルブチロニトリル)、2, 2′−アゾビズイソブチロニトリル、2, 2′−アゾビズ(2, 4−ジメチルバレロニトリル)、2, 2′−アゾビズ(4−メトキシ−2, 4−ジメチルバレロニトリル)、2, 2′−アゾビズイソ酪酸ジメチル、2, 2′−アゾビズ(N−ブチル−2−メチルプロピオンアミド)、2, 2′−アゾビズ(N−シクロヘキシル−2−メチルプロピオンアミド)、ジメチル−1, 1′−アゾビズ(1−シクロヘキサンカルボキシレート)、2, 2′−アゾビズ[N−(2−プロペニル)−2−メチルプロピオンアミド]等があげられる。
また、上記高分子アゾ重合開始剤としては、例えば、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)とポリエチレングリコールとの重縮合物からなる高分子アゾ開始剤が用いられる。このアゾ開始剤は、例えば、下記の一般式(1)に示される。
Figure 2009084427
上記一般式(1)において、mは30〜150の範囲であり、nは5〜14の範囲である。そして、上記C成分のアゾ開始剤は、その数平均分子量(Mn)が、6000〜100000の範囲の高分子アゾ開始剤である必要がある。好ましくは、数平均分子量(Mn)15000〜40000の範囲である。すなわち、このような数平均分子量のものは、ポリマー(天然ゴム)との親和性が好適に得られるようになるからである。なお、このような高分子アゾ開始剤としては、市販のものでは、和光純薬社製のVPE−0201、VPE−0601等があげられる。
上記アゾ開始剤(B成分)の配合量は、天然ゴム(A成分)100重量部(以下、「部」と略す)に対して0.2〜5部の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは、0.5〜3部の範囲である。すなわち、この範囲内であると、低動倍率化効果が、より得られるようになるからである。なお、上記アゾ開始剤(B成分)の配合量が下限未満であると、アゾ開始剤による低動倍率化効果が不充分となる。逆に、アゾ開始剤(B成分)の配合量が上限を超えた場合、低動倍率の改善効果は、それ以上得ることはできない。
上記C成分のカーボンブラックとしては、例えば、SAF級,ISAF級,HAF級,MAF級,FEF級,GPF級,SRF級,FT級,MT級等の種々のグレードのカーボンブラックがあげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、コスト、耐久性等の点から、FEF級カーボンブラックが好適に用いられる。
上記カーボンブラック(C成分)の配合量は、天然ゴム(A成分)100部に対して、10〜100部の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは、30〜70部の範囲である。すなわち、上記カーボンブラック(C成分)の配合量が下限未満であると、アゾ開始剤とカーボンブラックの反応が不充分となるからであり、逆に、上記カーボンブラック(C成分)の配合量が上限を超えると、粘度が上昇し、加工性が悪化する等の問題が生じるからである。
なお、本発明の防振ゴム組成物においては、上記A〜C成分とともに、加硫剤、加硫促進剤、加硫助剤、老化防止剤、ステアリン酸、プロセスオイル等を必要に応じて適宜に配合することも可能である。
上記加硫剤としては、例えば、硫黄(粉末硫黄,沈降硫黄,不溶性硫黄)等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。
上記加硫剤の配合量は、上記天然ゴム(A成分)100部に対して、0.3〜7部の範囲が好ましく、特に好ましくは1〜5部の範囲である。すなわち、上記加硫剤の配合量が少なすぎると、架橋反応性が悪くなる傾向がみられ、逆に加硫剤の配合量が多すぎると、ゴム物性(破断強度,破断伸び)が低下する傾向がみられるからである。
上記加硫促進剤としては、例えば、チアゾール系,スルフェンアミド系,チウラム系,アルデヒドアンモニア系,アルデヒドアミン系,グアニジン系,チオウレア系等の加硫促進剤があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、架橋反応性に優れる点で、スルフェンアミド系加硫促進剤が好ましい。
また、上記加硫促進剤の配合量は、上記天然ゴム(A成分)100部に対して、0.5〜7部の範囲が好ましく、特に好ましくは0.5〜5部の範囲である。
上記チアゾール系加硫促進剤としては、例えば、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム塩(NaMBT)、2−メルカプトベンゾチアゾール亜鉛塩(ZnMBT)等があげられる。これらは単独であるいは二種以上併せて用いられる。これらのなかでも、特に架橋反応性に優れる点で、ジベンゾチアジルジスルフィド(MBTS)、2−メルカプトベンゾチアゾール(MBT)が好適に用いられる。
上記スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(NOBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾイルスルフェンアミド(BBS)、N,N′−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾイルスルフェンアミド等があげられる。
上記チウラム系加硫促進剤としては、例えば、テトラメチルチウラムジスルフィド(TMTD)、テトラエチルチウラムジスルフィド(TETD)、テトラブチルチウラムジスルフィド(TBTD)、テトラキス(2−エチルヘキシル)チウラムジスルフィド(TOT)、テトラベンジルチウラムジスルフィド(TBzTD)等があげられる。
上記加硫助剤としては、例えば、亜鉛華(ZnO)、ステアリン酸、酸化マグネシウム等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
また、上記加硫助剤の配合量は、上記天然ゴム(A成分)100部に対して、1〜25部の範囲が好ましく、特に好ましくは3〜10部の範囲である。
上記老化防止剤としては、例えば、カルバメート系老化防止剤、フェニレンジアミン系老化防止剤、フェノール系老化防止剤、ジフェニルアミン系老化防止剤、キノリン系老化防止剤、イミダゾール系老化防止剤、ワックス類等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
また、上記老化防止剤の配合量は、上記天然ゴム(A成分)100部に対して、1〜10部の範囲が好ましく、特に好ましくは2〜5部の範囲である。
上記プロセスオイルとしては、例えば、ナフテン系オイル、パラフィン系オイル、アロマ系オイル等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
また、上記プロセスオイルの配合量は、上記天然ゴム(A成分)100部に対して、1〜50部の範囲が好ましく、特に好ましくは3〜30部の範囲である。
本発明の防振ゴム組成物は、例えば、つぎのようにして調製することができる。すなわち、上記天然ゴム(A成分)と、アゾ開始剤(B成分)と、カーボンブラック(C成分)と、必要に応じて加硫助剤,老化防止剤,プロセスオイル等を適宜に配合し、これらをバンバリーミキサー等を用いて、100〜130℃で、3〜5分間程度混練を行う。つぎに、これに、加硫剤,加硫促進剤等を適宜に配合し、オープンロールを用いて、所定条件(例えば、50℃×4分間)で混練することにより、防振ゴム組成物を作製する。つぎに、得られた防振ゴム組成物を、高温(150〜170℃)で5〜30分間、加硫することにより、目的とする防振ゴムを得ることができる。
本発明の防振ゴム組成物は、例えば、自動車の車両等に用いられる、エンジンマウント、サスペンションブッシュ、キャブマウント等の防振材料として、好適に用いられる。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。ただし、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
まず、実施例および比較例に先立ち、下記に示す材料を準備した。
〔天然ゴム(NR)〕
RSS#3
〔ブタジエンゴム(BR)〕
ウベポールBR150、宇部興産社製
〔酸化亜鉛〕
酸化亜鉛二種、堺化学工業社製
〔ステアリン酸〕
ルーナックS30、花王社製
〔老化防止剤〕
ノクラック6C、大内新興化学社製
〔ワックス〕
サンノック、大内新興化学社製
〔カーボンブラック〕
FEF級カーボンブラック、シーストSO、東海カーボン社製
〔ナフテン系オイル〕
フツコールニューフレックス#1150W、富士興産社製
〔アゾ開始剤A〕
V−601(数平均分子量:約230、油溶性アゾ重合開始剤)、和光純薬社製
〔アゾ開始剤B〕
VA−061(数平均分子量:約250、水溶性アゾ重合開始剤)、和光純薬社製
〔アゾ開始剤C〕
VPE−0201(数平均分子量:約15000〜30000、高分子アゾ重合開始剤)、和光純薬社製
〔加硫促進剤〕
ノクセラーCZ−G、大内新興化学社製
〔硫黄〕
サルファックス200S、鶴見化学社製
〔実施例1〕
NR100部と、アゾ開始剤Cを1部と、カーボンブラック53部と、加硫助剤である酸化亜鉛5部と、加硫助剤であるステアリン酸2部と、老化防止剤3部と、ワックス2部と、ナフテン系オイル5部とを配合し、これらをバンバリーミキサーを用いて、100〜130℃で4分間混練を行った。つぎに、これに、加硫剤(硫黄)2.5部と、加硫促進剤1部とを配合し、オープンロールを用いて、約50℃で4分間混練することにより、防振ゴム組成物を調製した。
〔実施例2〜7、比較例1〜3〕
下記の表1に示すように、各成分の配合量等を変更する以外は、実施例1に準じて、防振ゴム組成物を調製した。
Figure 2009084427
このようにして得られた実施例および比較例の防振ゴム組成物を用い、下記の基準に従って、各特性の評価を行った。その結果を、後記の表2および表3に併せて示した。
〔初期物性〕
各防振ゴム組成物を、150℃×20分の条件でプレス成形し、JIS5号ダンベルで打ち抜き、厚み2mmのゴムシートを作製した。そして、このゴムシートを用い、JIS K 6251に準拠して、破断強度(TS)、破断伸び(Eb)および硬度(Hs)をそれぞれ測定した。
〔動特性〕
(静的ばね定数:Ks)
各防振ゴム組成物を用い、150℃×30分の加硫条件でプレス加硫して、円柱形状(直径50mm、高さ25mm)の加硫ゴム試料を作製した後、この加硫ゴム試料の上下面に対して、円板状金具(直径60mm、厚み6mm)の一対を、接着剤にて接着することにより、テストピースを作製した。つぎに、上記テストピースを円柱軸方向に7mm圧縮させ、2回目の往きの荷重たわみ曲線から1.5mmと3.5mmのたわみ時の荷重を読み取って、静的ばね定数(Ks)を算出した。
(動的ばね定数:Kd100)
上記テストピースを円柱軸方向に2.5mm圧縮し、この2.5mm圧縮の位置を中心、下方から100Hzの周波数により、振幅0.05mmの定変位調和圧縮振動を与え、上方のロードセルにて動的荷重を検出して、JIS K 6394に準じて、動的ばね定数(Kd100)を算出測定した。
(動倍率:Kd100/Ks)
動倍率は、動的ばね定数(Kd100)/静的ばね定数(Ks)の値として求めた。
〔損失係数:tanδ〕
JIS K 6385に準じて、周波数15Hzでの損失係数(tanδ)を求めた。
Figure 2009084427
Figure 2009084427
上記の結果から、実施例品は、初期物性を損なうことなく、低動倍率化効果が得られており、特に、比較例品と対比した場合、比較例品よりも静的ばね定数(Ks)の値が大きくても、低動倍率化効果が得られていることがわかる。
これに対し、比較例1品は、低動倍率であるが、静的ばね定数(Ks)の値が小さく、逆に、比較例2品は、静的ばね定数(Ks)の値は大きいが、実施例品に比べ、動倍率が高い。また、比較例3品は、NRにBRをブレンドすることにより低動倍率化がなされているが、初期物性に劣ることがわかる。
本発明の防振ゴム組成物は、自動車の車両等に用いられるエンジンマウント、スタビライザブッシュ、サスペンションブッシュ等の防振材料として、好適に用いられる。
ゴムの架橋形態を示す模式図である。

Claims (5)

  1. 下記の(A)〜(C)を必須成分とすることを特徴とする防振ゴム組成物。
    (A)天然ゴム(NR)。
    (B)アゾ開始剤。
    (C)カーボンブラック。
  2. 上記(B)成分のアゾ開始剤が、水溶性アゾ重合開始剤、油溶性アゾ重合開始剤および高分子アゾ重合開始剤からなる群から選ばれた少なくとも一つである請求項1記載の防振ゴム組成物。
  3. 上記高分子アゾ重合開始剤が、4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)とポリエチレングリコールとの重縮合物からなるアゾ開始剤である請求項2記載の防振ゴム組成物。
  4. 上記(A)成分の天然ゴム100重量部に対して、上記(B)成分のアゾ開始剤の含有割合が0.2〜5重量部の範囲に設定されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の防振ゴム組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の防振ゴム組成物を用いることを特徴とする防振ゴム。
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