JP2009084293A - S/oサスペンション及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】微細なS/O粒子が分散しており、内包物の封入量が多く、封入物の漏洩が抑制されたS/O/Wエマルション及びその製造方法を提供することを主な目的とする。
【解決手段】W/Oエマルションを脱水することにより、平均粒径20nm〜10μmの粒子として水溶性固体物質が油相中に分散したS/Oサスペンションを製造することを特徴とするS/Oサスペンションの製造方法に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、S/Oサスペンション及びその製造方法に関する。
微細なキャリア製剤は、医薬品分野、食品分野、化粧品分野などで多くの用途が期待されているが、求められるスペックは非常に高度である。例えば、静注型DDS製剤の薬物キャリアは、まず、肝臓内などの貪食細胞に捕捉されない範囲、通常100〜300nmに粒径を制御することが第一条件であり、次に、キャリア表面を修飾して高い機能性を付与する必要がある。そこで脂質2分子膜リポソームを中心に新たなキャリア開発が盛んに検討されているが、リポソームは薬物の封入量が低く、調製が非常に煩雑である。
一方、乳化型のDDS製剤、特に、W/O/Wエマルションを基剤とする製剤も検討されている。W/O/Wエマルションはリポソームに比べて調製が容易であり、薬物の封入量を多くできるメリットがある反面、微細なものを調製することが難しい。即ち、W/O/Wエマルションの微細化には、構造上、その内水相粒子をより小さく、ナノスケールにする必要があり、仮に、内水相粒子が大きい場合、W/O/Wエマルションは不安定で封入した物質が簡単に漏洩することになる。しかしながら、ナノスケール領域で内水相粒子の大きさを制御する技術は現在のところ存在せず、W/O/Wエマルションの利用は困難であると考えられてきた。この他、W/O/Wエマルションでは、分子量の小さな物質を内封した際にその封入物質が油相を透過して漏洩する問題があり、実用化が困難である。
S/O/Wエマルションも検討されたことがあるが、そのほとんどは水溶性固体物質をミキサーにより強制的に油剤に分散したS/Oサスペンションを外水相に分散して調製する。こうした方法では、固体物質の分散粒径を微細化できず、また、油剤中の固体物質が凝集し易いため、安定性に富んだS/O/Wエマルションが得られない。S/O粒子の大きさを制御して小さくすることも不可能である。
逆ミセルを用いて内封物質をナノスケールの水滴(water pool)に閉じ込めた逆ミセルW/Oエマルションを外水相に分散する方法が提案されている。しかし、この場合も、封入量が少なく、使用できる油剤と界面活性剤が限られ、また、それらに毒性のあるという問題を有している。
本発明は、微細なS/O粒子が分散しており、内包物の封入量が多く、封入物の漏洩が抑制されたS/O/Wエマルション及びその製造方法を提供することを主な目的とする。
すなわち、本発明は、下記のS/Oサスペンション及びその製造方法に係わるものである。
1. W/Oエマルションを脱水することにより、平均粒径20nm〜10μmの粒子として水溶性固体物質が油相中に分散したS/Oサスペンションを製造することを特徴とするS/Oサスペンションの製造方法。
2. W/Oエマルションが、あらかじめ調製されたW/Oエマルションを多孔質膜に透過することにより得られる、前記項1に記載のS/Oサスペンションの製造方法。
3. W/Oエマルションを脱水してS/Oサスペンションを得た後に、下記の工程(a)及び(b)
(a)該S/Oサスペンションに水相を加えて乳化する工程、及び
(b)該混合物を脱水してS/Oサスペンションを得る工程
を繰り返すことを特徴とする前記項1又は2に記載の製造方法。
4. 繰り返しが2〜10回であることを特徴とする前記項3に記載の製造方法。
5. 水溶性固体物質が抗癌剤であることを特徴とする前記項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
6. 多孔質膜が多孔質ガラス膜であることを特徴とする前記項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、以下のような優れた効果を得ることができる。
(1)従来のW/O/Wエマルションでは困難であった微細化が、当該S/O/Wエマルションでは比較的容易に行うことができる。特に、本発明S/O/Wエマルションは、医薬品分野、食品分野、化粧品分野など求められる微細なキャリア粒子として好適である。
(2)W/Oエマルションを脱水してS/Oサスペンションを調製する本発明方法では、従来技術よりも水溶性固体物質を微細化して油相に分散でき、且つその分散粒子を安定して保持できる。このため、かかるS/Oサスペンションを用いてS/O/Wエマルションを調製した場合も、安定性に優れたS/O/Wエマルションを得ることができる。
(3)膜乳化によりS/O/Wエマルションを調製した場合、S/O粒径を500nm以下、例えば、肝臓内などの貪食細胞に捕捉されない範囲100〜300nmにも粒径を制御することができ、静注型DDS製剤の薬物キャリアとして利用することが期待できる。
1.S/Oサスペンション
S/Oサスペンションとは、油相中に水溶性の固体物質が均一に分散した懸濁状態をいう。従って、水溶性固体物質を水溶液に溶解した分散水相を油相中に分散した乳化状態、すなわち、W/Oエマルションとは異なる。なお、本発明では、油相中に水溶性固体物質の分散粒子と分散水相が共存する状態、あるいは分散水相中に固体物質が析出している状態は、S/Oサスペンションに含まれる。
本発明の水溶性固体物質(以下、単に「固体物質」という場合がある)は、水溶性であって、常温で固体のものであれば用途に応じて適宜選択することができる。例えば、S/Oサスペンションを用いて調製するS/O/Wエマルションの用途がDDS製剤である場合は、抗癌剤、タンパク質製剤、酵素薬物、DNAなどいずれの水溶性薬物であってもよい。同様に、食品、化粧品、高分子、電子機器、農薬などに使用する場合でも、用途に応じた水溶性の固体物質を適宜選択することができる。
本発明の油相とは、油剤と乳化剤の混合物のことを言う。
油剤は、添加する乳化剤が十分溶解あるいは均一に分散できるものであれば良く、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、油脂類、石油系油剤、有機溶剤、合成系油剤などの油剤を単独もしくは2種以上を混合して使用できる。S/Oサスペンションを用いて調製するS/O/Wエマルションの用途がDDS製剤であれば、植物油、脂肪酸、パラフィン類などが挙げられる。
乳化剤は、水溶液に溶解する水性乳化剤と油剤に溶解する油性乳化剤があるが、(S/Oサスペンションを調製するために用いる)W/Oエマルションを安定に保つことができるのであればいずれであってもよく、分散粒子の用途に応じて適宜選択すれば良い。また、添加量も(S/Oサスペンションを調製するために用いる)W/Oエマルションの安定化に適した濃度に調整すれば良く、望ましくは油相の全重量に対して0.5〜10重量%程度の範囲が好ましい。
本発明のS/Oサスペンションにおける固体分散粒子の平均粒径は、特に限定されるものではなく、S/Oサスペンションの用途に応じて適宜設定することができるが、通常、10nm〜50μm程度、好ましくは20nm〜10μm程度である。
2.S/Oサスペンションの製造方法
本発明の特徴の1つであるS/Oサスペンション製造方法について、図1に従って説明する。
まず、水相と油相を乳化してW/Oエマルションを調製する。次に、W/Oエマルションを脱水して水相の水を除去して、水相に溶解しておいた水溶性固体物質を析出させることにより、固体物質の微細粒子が油相に分散した本発明のS/Oサスペンションを製造することができる。
ここで、水相とは、上記水溶性固体物質を溶解した水溶液のことである。水相における水溶性固体物質の溶解量は、水溶性固体物質の種類、S/Oサスペンションの用途等に応じて適宜選択すればよいが、通常0.1〜300g/l程度である。
また、W/Oエマルションや後述するS/Oサスペンションの安定性が損なわれない限り、水相に上記水性乳化剤あるいは目的に応じた他の添加剤(例えば、析出した固体粒子を強固にするためのキトサンやアルギン酸等の多糖類;固体粒子の結晶調整のためのシリカ微粒子等の結晶種)を加えてもよい。
水相と油相の体積比は、通常水相:油相=0.1:100〜70:30程度、好ましくは5:100〜50:50程度の範囲に設定することができる。
W/Oエマルションの乳化方法は、安定なW/Oエマルションが調製できるものであれば特に限定されるものではない。例えば、攪拌による方法、高圧ホモジナイザー、高速ホモミキサーなどを用いる方法など、一般的な乳化操作によりW/Oエマルションを調製することができる。例えば、ホモミキサーを用いる場合の条件は、特に限定されるものではないが、通常、600〜50,000程度(好ましくは7,000〜24,000rpm程度)にて0.5〜60分間程度(好ましくは1〜10分間程度)である。
しかし、W/Oエマルションの水相粒子はできるだけ小さく、且つ均一であることが、S/Oサスペンションの安定性や、S/Oサスペンションを後述するS/O/Wエマルションの製造に用いる場合には望ましい。このようなW/Oエマルションを調製するためには、多孔質膜を介して水相を油相に透過分散するか、もしくは、あらかじめ調製したW/Oエマルションを多孔質膜に透過する乳化方法(以下「膜乳化法」という)を利用して水相粒径を制御することが好ましい。
膜乳化法に用いる多孔質膜の形状は特に限定されず、本発明粒子の製造条件等に応じて適宜決定すれば良い。例えば、板状(平膜状)、円筒状(パイプ状)等の形状が挙げられる。また、多孔質膜の細孔径も限定的でなく、所望の粒径等に応じて適宜選択すれば良い。本発明では、多孔質膜の相対累積細孔分布曲線において、細孔容積が全体の10%を占める時の細孔径が全体の90%を占める時の細孔径で除した値が実質的に1から1.5までの範囲内にあるミクロ多孔質膜がより好ましい。このような膜自体は、公知の方法によって製造することができる。貫通孔(細孔)は、その断面形状が円形、楕円状、長方形(スリット状)、正方形等のいずれの形状であっても良い。また、貫通孔は、膜面に対して垂直に貫通していても良いし、斜めに貫通していても良い。或いは、貫通孔どうしが絡み合った状態になっても良い。
多孔質膜の材質も限定的でなく、例えば、ガラス、セラミックス(例えば、多孔質アルミナ、多孔質ジルコニア)、シリコン、樹脂(例えば、ポリカーボネート)、金属、酸化物膜等が挙げられる。
本発明では、多孔質膜として、特に多孔質ガラス膜を用いることが望ましい。多孔質ガラス膜としては、例えば、ガラスのミクロ相分離を利用して製造される多孔質ガラス膜が好適である。具体的には、特許第1504002号に開示されたCaO−B−SiO−Al系多孔質ガラス、特許第1518989号に開示されたCaO−B−SiO−Al−NaO系多孔質ガラス、CaO−B−SiO−Al−NaO−MgO系多孔質ガラス等が挙げられる。これらの多孔質ガラス膜でも、その相対累積細孔分布曲線において、細孔容積が全体の10%を占める時の細孔径が全体の90%を占める時の細孔径で除した値が実質的に1から1.5までの範囲内にあるミクロ多孔質ガラス膜が好ましい。
膜乳化法では、多孔質膜表面の界面化学的性質が単分散エマルション調製にとって非常に重要であり(特許第2106958号及び特許第2733729号)、W/Oエマルションを調製する場合は疎水性膜が好適である。従って多孔質膜の表面が疎水性であればそのまま使用することができ、親水性であれば、表面改質により膜表面を疎水化した方が単分散W/Oエマルションを安定して生成することができる。
疎水化の方法には、シランカップリング剤など種々の反応試薬を用いて炭化水素基を導入する方法、あるいは有機系コーティング剤を付与する方法等があるが、表面改質によって多孔質膜自体の細孔構造が損なわれない限り、特に方法は限定されない。
この場合の多孔質膜の細孔径は、所望のW/Oエマルションが得られる限り特に限定されるものではないが、平均径が0.05〜20μm程度のものを用いるのが好ましい。
多孔質膜への透過の条件も、所望のW/Oエマルションが得られる限り特に限定されるものではないが、通常、加圧下(1kPa〜20MPa程度)で、0℃〜95℃程度である。
本発明では、W/Oエマルションの脱水操作は、水相粒子が合一、分離あるいは分裂しなければ特に限定されるものではなく、加熱脱水、真空脱水などの通常の方法を採用することができる。例えば、加熱脱水する場合は、油剤の沸点や分解温度、乳化剤の曇点(乳化力がなくなる上限温度)、水溶性固体物質の分解温度を考慮し、それらを越えない温度に加熱して脱水することができる。真空脱水する場合は、水が沸騰しない真空度で脱気する。温度と真空度を調節しながら脱水できるエバポレーターのような市販の装置を使用することもできる。この場合の温度の上限は、通常95℃程度である。また、0℃以下の温度で油相が液体である場合は、凍結した水相を真空脱気することにより、昇華によって脱水することもできる。その場合の温度の下限は、特に限定されないが、通常−20℃程度である。脱水操作は、脱水された水の量が当該W/Oエマルションを調製する際に用いた水相に含まれる水の量と同程度になった時点で終了すればよい。
こうして得られたS/Oサスペンション中には、W/Oエマルションの水相に溶解させた量の水溶性固体物質が微細粒子として分散している。
いったん得られたS/Oサスペンションに再度水相を加え、上記のようにして乳化を行うと、油相中に水相と固体分散粒子が共存した状態になり、これを脱水すると、再度加えた水相に溶解していた水溶性固体物質から新たな固体分散粒子が生成され、最初に存在していた固体分散粒子と合わせると、固体物質の量が増加することになる。すなわち、図1の矢印で示すように、S/Oサスペンション→水相添加→乳化→脱水→S/Oサスペンションの工程を、例えば、2〜10回程度、繰り返すことにより、S/Oサスペンション中に分散する固体物質の量を所望の濃度まで増加させることができる。
このようにW/Oエマルションを脱水することにより、W/Oエマルションの平均水相粒径と粒径分布はそのまま小さい方へシフトして、S/Oサスペンションの平均粒径と粒径分布に移行する。水相粒子が合一することなく固体分散粒子を形成するならば、固体分散粒子の粒径DsとW/Oエマルションの水相粒径Dwには次の関係式が成立することになる。
Ds=(MsCs/ρ)1/3Dw
ここでMsは固体物質の分子量、Csは水相中の固体物質濃度、ρは固体物質の密度を示す。従って、水溶性物質の初期濃度が低いものほど小さな固体分散粒子になり、水相粒径が小さいほど固体分散粒径も小さくなる。すなわち、水相粒子の粒径分布が均一であれば、均一な固体分散粒子が得られることになる。本発明では、このようにして上記式に従って固体分散粒子の粒径を調製することができる。
また、図2に示すようにW/Oエマルションの水相粒子(1)は油相(2)の中で油性乳化剤(3)に囲まれて安定化している。これを本発明では脱水することになり、油性乳化剤(3)が一様に配向した固体分散粒子(4)が析出すると考えられ、このことが固体分散粒子を油相中で安定化する要因になっている。
本発明には、上記したようなW/Oエマルションの製造方法及び該方法により得られるW/Oエマルションも含まれる。
3.S/O/Wエマルション
本発明のS/O/Wエマルションは、図3に示すように、上記の方法で製造したS/Oサスペンションを分散相とし、その粒子(5)(水溶性固体物質を油相中に閉じこめた粒子、以下「S/O粒子」という)は積算体積分布を有しており、
1) 当該分布の50体積%に対応する粒径(以下「平均粒径」あるいは「50%径」という。)が100nm〜100μmの範囲内にあり、
2) 当該分布の10体積%に対応する粒径(以下「10%径」という。)が上記50%径の50%以上であり、
3) 当該分布の90体積%に対応する粒径(以下「90%径」という。)が上記50%径の150%以下である
ことを特徴とする。
S/O/Wエマルションの外水相(6)は、水性乳化剤と添加剤を溶解した水溶液のことを言う。
ここで用いられる乳化剤は、水溶液に溶解させる水性乳化剤であり、その種類は、S/O/Wエマルションを安定に保つことができる限り当該エマルションの用途に応じて、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン・ソルビタン系界面活性剤、レシチン、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油系界面活性剤、ポロクサマー系界面活性剤、コール酸ナトリウム等胆汁酸構成成分等の水性乳化剤等から適宜選択すれば良い。また、水性乳化剤の添加量についても、S/O/Wエマルションの安定化に適した濃度に設定すればよいが、外水相全重量に対して0.1〜10重量%となるような量が好ましい。
外水相には、添加剤として浸透圧調整剤やその他の添加剤を配合することもできる。浸透圧調整剤は、浸透圧を調節すると共に、S/O/Wエマルションの安定化にも寄与している。
S/O/Wエマルションにおいて、仮に、水溶性固体物質の飽和溶解度における浸透圧よりも、外水相の浸透圧が低い場合、浸透圧差を駆動力にして水が外水相から固体物質へ油相透過し、固体分散粒子が溶解する傾向にある。固体分散粒子が溶解してしまうと、S/O/WエマルションはW/O/Wエマルションへと変化し、固体物質の放出につながって安定性を保持し難くなる。従って、本発明のS/O/Wエマルションの場合、水の移動が発生しないように、水溶性固体物質の飽和溶解度における浸透圧よりも、外水相の浸透圧を高く設定することが好ましい。
外水相の浸透圧をどの程度高く設定するかについては、水溶性固体物質の種類や量などに応じて適宜設定すればよく、特に限定されるものではないが、一般に、水溶性固体物質飽和溶解度の浸透圧の1倍程度以上とするのが好ましく、1.5倍程度以上とするのがより好ましい。
本発明で用いる浸透圧調整剤は、S/O/Wエマルションの安定化を妨げないものであれば特に制限されない。例えば、食塩などの無機塩類、グルコースやラクトースなどの糖類、グリセリンなどが好適である。
浸透圧調整剤の配合量は、所望の浸透圧が達成される限り特に限定されるものではなく、S/O/Wエマルションにおいて、水溶性固体物質の飽和溶解度における浸透圧よりも、外水相の浸透圧が高くなるような量とするのが好ましい。
他の添加剤としては、安定性を向上させる目的の増粘剤(例えば、アルギン酸、カラギーナン等)、酸化防止剤(例えば、アスコルビン酸等)、防腐剤、pH調整剤などが挙げられる。
S/O/WエマルションにおけるS/O粒子の体積の割合は、用途に応じて適宜決定すれば良いが、安定性を考慮した場合、S/O/Wエマルション全体積に対して、50容積%以下が望ましい。
4.S/O/Wエマルションの製造方法
本発明では、S/Oサスペンションを外水相に乳化させて、S/O/Wエマルションを調製する。S/O/Wエマルションを調製するための乳化方法に特に制限はなく、安定なS/O/Wエマルションが調製できれば良い。例えば、攪拌したり、高圧ホモジナイザー、高速ホモミキサーなどを用いた一般的な乳化操作により調製することができる。S/O/WエマルションのS/O粒子をできるだけ小さく、且つ均一にすることが望まれる場合には、膜乳化法が最適である。すなわち、多孔質膜を介してS/Oサスペンションを外水相に透過分散するか、もしくは、あらかじめ調製したS/O/Wエマルションを多孔質膜に透過する膜乳化法を利用してS/O粒径を所望の範囲に制御することができる。多孔質膜への透過は、1回でもよいし、繰返し(例えば、2〜10回程度)行ってもよい。
膜乳化法に用いる多孔質膜の形状、多孔質膜の細孔径、多孔質膜の細孔断面形状、材質等は、特に限定されるものではなく、上記「2.S/Oサスペンションの製造方法」で記載したようなものを用いることができる。
S/O/Wエマルションを製造する場合、多孔質膜表面の界面化学的性質は親水性とするのが好適である。従って多孔質膜の表面が親水性であればそのまま使用することが好ましく、疎水性であれば表面改質により膜表面を親水化した方が単分散S/O/Wエマルションを安定して生成することができる。親水化の方法には、シランカップリング剤など種々の反応試薬を用いて−OH基や−COOH基を導入する方法、あるいは親水性コーティング剤を付与する方法等があるが、表面改質によって多孔質膜自体の細孔構造が損なわれない限り、特にその方法は限定されない。
膜乳化法により微細なS/O/Wエマルションを製造する場合は、S/O/Wエマルションの界面張力を低く(例えば、5mN/m程度以下)設定することが好ましい。界面張力が低い場合は、例えば、図4に示すように、多孔質膜の細孔(7)(孔径Dm)より大きなS/O粒子(8)(粒径Ds/o)を有するS/O/Wエマルションを多孔質膜に対して透過すると、透過後のS/O粒子(9)はDs/o<Dmの粒径にまで微細化される。さらにそのS/O粒子(9)を再度膜透過すると、より微細化したS/O粒子(10)に変化する。このように、界面張力が低い場合は、膜透過を繰り返すことにより、多孔質膜の細孔径よりも小さなS/O粒子を製造できる。
一方、S/O/Wエマルションの界面張力が高い(例えば、5mN/m程度を越える)場合は、例えば、図5に示すように、多孔質膜の細孔(7)より大きなS/O粒子(8)は多孔質膜を透過した後でもDs/o>DmのS/O粒子(11)となり、これを何度繰り返してもS/O粒径は細孔よりも小さくなることはない。
なお、油相中の固体分散粒子(12)(粒径Ds)が多孔質膜の細孔より大きい場合は、高い頻度で目詰まりが発生し、S/O/Wエマルションを調製することが困難である。従って、図4および図5のいずれの場合であっても、Ds<Dmの関係であるように、固体分散粒子の粒径や多孔質膜の細孔径を選択する必要がある。
この場合に用いる多孔質膜の細孔径は、所望のW/O粒子が得られる限り特に限定されるものではないが、平均径が0.05〜20μm程度のものを用いるのが好ましい。
多孔質膜への透過の条件も、所望のW/O粒子が得られる限り特に限定されるものではないが、通常、加圧下(1kPa〜20MPa程度)で、0℃〜95℃程度、好ましくは4〜60℃程度である。
このようにして、上記「3.S/O/Wエマルション」に示すようなS/O/Wエマルションを得ることができる。
得られたS/O/Wエマルションは、医薬品分野、食品分野、化粧品分野などの種々の分野で用いることができる。例えば、S/O粒径が1μm以下であり、水溶性固体物質が抗癌剤である場合、このS/O/Wエマルションは静注DDS製剤として用いることができる。特に、抗癌剤が塩酸イリノテカンである場合、抗腫瘍効果の高い塩酸イリノテカン静注製剤が得られる。
5.水溶性固体物質の放出方法
上述したように、S/O/Wエマルションの安定性を保つために、外水相の浸透圧は水溶性固体物質の飽和溶解度における浸透圧よりも高く設定するのが望ましい。しかし、逆に、そのように浸透圧を設定したS/O/Wにおいて、外水相の浸透圧をその浸透圧より低くした時点で水溶性固体物質は放出を開始することになる。従って、これをスイッチング技術として利用することができる。浸透圧を下げることは外水相を希釈、すなわち、S/O/Wエマルションに水を加えることよって行うことができる。
放出させる際に外水相の浸透圧をどの程度低くするかについては、所望の量の水溶性固体物質を放出できれば特に限定されるものではないが、一般に、水溶性固体物質飽和溶解度の浸透圧の1/2以下程度とするのが好ましく、1/10以下程度とするのがより好ましい。
このような放出方法は、特に、医薬分野のDDS製剤の薬物放出機能として利用することができる。
以下、実施例を示し、本発明の特徴とするところをより一層明瞭にする。なお、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。
実施例1
本発明のS/Oサスペンションとその製法、並びに粒径制御を確認するため、水溶性固体物質の濃度とW/Oエマルションの水相粒径がS/Oサスペンション固体分散粒子の粒径に及ぼす効果を調べた。
水溶性固体物質として色素のメチレンブルー(和光純薬工業製)、油性乳化剤にはショ糖エルカ酸エステル(三菱化学フーズ製、ER−290)、油剤には大豆油を用いた。
まず、上記メチレンブルーを純水に溶解し、2.7、13、27および53mmol/lの4種類の水溶液を調合した。次に、ER−290を5重量%溶解した大豆油(油相)に対して、これら水溶液の一定量(油相1mlに対して0.25ml)を添加してホモミキサーにより24000rpm、15分間の条件で乳化し、比較的微細なW/Oエマルションを得た。レーザー回折/散乱式粒度分布計(島津製作所製、SALD−2000)により測定した水相粒子の積算体積分布(13)を図6に示す。平均水相粒径はDw・=・507・nmであった。
このW/Oエマルションをエバポレーターにより窒素ガス雰囲気下で2〜3時間かけて脱水した。W/Oエマルションの水相粒子から水が蒸発し、それに溶解していたメチレンブルーは固体分散粒子になり、S/Oサスペンションが生成した。固体分散粒子の積算体積分布を図6に示す。初期のメチレンブルー濃度が2.7mmol/lの場合(14)の積算体積分布、13mmol/lでは(15)、27mmol/lでは(16)、53mmol/lでは(17)となり、濃度が低いものほど分散粒子の粒径は小さくなった。
これら(14)〜(17)の平均粒径とメチレンブルー初期濃度の関係を図7にまとめた。図7中、○は、実測値を示す。これに上述の関係式
Ds=(MsCs/ρ)1/3Dw
に基づいて計算した結果(18)を実線で併せて示したところ、実測した値と関係式はよく一致した。すなわち、上記関係式に従えば、S/Oサスペンションの分散粒子粒径を十分コントロールできることが確認できた。
実施例2
本発明のS/Oサスペンションとその製法、並びに粒径制御をさらに確認した。すなわち、水溶性固体物質として抗癌剤の塩酸イリノテカン(ヤクルト製)、油性乳化剤にテトラグリセリン縮合リシノレイン酸エステルTGCR(阪本薬品工業製、CR−310)、油剤に大豆油を用い、塩酸イリノテカンを純水に溶解し、2.7、13、27および53mmol/lの4種類の水溶液を調合した。
次に、TGCRを10重量%溶解した油相に対して、これら水溶液の一定量(油相1mlに対して0.25ml)を添加してホモミキサーにより16000rpm、1分間の条件で乳化し、水相の平均粒径が約1μmの粗W/Oエマルションを得た。これを細孔径400nmの疎水性多孔質ガラス膜に3.5MPaで透過し、平均水相粒径Dw=500nmの単分散W/Oエマルションを調製した。この後、実施例1と同様の方法で脱水した結果、図6および図7とほぼ同じ結果が得られた。
また、塩酸イリノテカンの初期濃度53mmol/lの水溶液を用いて調製したS/Oサスペンションに、再度、同じ水溶液を加えてホモミキサーにより16,000rpm、1分間の条件で乳化し、W/Oエマルションを生成した。これを平均細孔径400nmの疎水性多孔質ガラス膜に3.5MPaで透過した。さらに、これを脱水してS/Oサスペンションを得るという操作を3度繰り返した。その結果、図6の(17)と類似の累積体積分布を持ちながら、塩酸イリノテカンの含有量が4倍であるS/Oサスペンションが製造できた。
上記のようにして調製したS/Oサスペンションは、いずれも、3ヶ月放置しても分散固体粒子が凝集したり、沈降したりせず、極めて安定であった。
実施例3
本発明のS/O/Wエマルションとその製法、並びに膜乳化における膜孔径と界面張力がS/O/WエマルションのS/O粒径に及ぼす効果を調べた。
水溶性固体物質としてメチレンブルー、油性乳化剤としてER−290又はTGCRを5重量%溶解した大豆油を用い、実施例2と同様の方法で平均分散粒子がDs=95nmのS/Oサスペンションを製造した。これを分散相として、以下の外水相との組み合わせで2種類のS/O/Wエマルションを調製した。
a−S/O/Wエマルション:油性乳化剤がER−290、外水相の水性乳化剤にPoloxamer−188(Green Cross社製)を1重量%、コール酸ナトリウム(和光純薬工業製)を1重量%添加;
b−S/O/Wエマルション:油性乳化剤がTGCR、外水相の水性乳化剤にPoloxamer−188を1重量%、コール酸ナトリウムを1重量%添加;
いずれも浸透圧調整剤としてグルコースを5重量%添加した。分散相と外水相の体積比は1:9である。
S/O/Wエマルションの調製は、まず、上記a又はb−S/O/Wエマルション組成の分散相と外水相を混合攪拌し、S/O粒径が5〜500μmの範囲に分布する粗なS/O/Wエマルションを調製した。a及びb−S/O/Wエマルションの界面張力は、いずれも1.9mN/mであった。これらを細孔径Dm=1.70μmの親水性多孔質ガラス膜に4回透過し、その後Dm=0.36μmの親水性多孔質ガラス膜に4回透過して、透過流速J、S/O粒径と膜細孔径の関係 Ds/o/Dm、粒径分散係数εの変化を調べた。粒径分散係数εは、粒子累積体積分布の10%径、50%径(平均粒径)、90%径をそれぞれ10Ds/o、50Ds/o、90Ds/oとした時、
ε=│10Ds/o− 90Ds/o│/50Ds/o
と定義される粒子の単分散性を表す指標で、ε<0.5が単分散である。
得られた結果を図8に示す。○印のa−S/O/Wエマルション(19)と□印のb−S/O/Wエマルション(20)では、Ds/o/Dm=1(21)、すなわち、細孔径と同じ大きさであることを示すラインより小さなS/O粒子が生成し、膜透過を4回繰り返すことによってさらに小さくなった。また、5回目の透過から、Dm=0.36μmの膜に代えてもその傾向は続いた。このため膜抵抗が低下してa−S/O/Wエマルションの透過流束(22)とb−S/O/Wエマルションの透過流束(23)は上昇した。得られたS/O/Wエマルションは、この間、粒径分散係数が全てε=0.5(26)の単分散であった。
実施例4
本発明のS/O/Wエマルションとその製法、並びに膜乳化における膜孔径とS/O粒径が固体物質の封入率に及ぼす効果を調べた。
水溶性固体物質としてメチレンブルーの代わりに塩酸イリノテカンを用い、油性乳化剤としてER−290の代わりにTGCRを5重量%溶解した大豆油を用いる以外は、実施例1と同様にして、平均分散粒子が粒径Ds=95nmのS/Oサスペンションを製造した。これを分散相として、実施例3と同様にして(予め粗なS/O/Wエマルションを調製し、次いで多孔質ガラス膜に4回透過させる)b−S/O/Wエマルションを調製した。b−S/O/Wエマルションでは、あらかじめ調製しておいた疎なエマルションを細孔径Dm=0.45μmの親水性多孔質ガラス膜に透過してS/O粒径Ds/o=300nmのS/O/Wエマルションにした。次に、これを細孔径Dm=0.36μmの親水性多孔質ガラス膜に透過して、□印で表した透過流束J(27)、S/O粒径Ds/o(28)および塩酸イリノテカン封入率(29)の経時変化を調べた。得られた結果を図9に示す。
b−S/O/Wエマルションは、多孔質ガラス膜の細孔径より小さなS/O粒子が膜を透過する。従って、S/O粒子は細孔壁との相互作用が少なく、同粒子内に存在する塩酸イリノテカン分散粒子の目詰まりが起こらないため、高い封入率と透過流束を確保できた。また、200nmのS/O粒径を得ることもできた。
以上のことから、本発明のS/O/Wエマルションでは、高い封入率を維持したままS/O粒径を小さい範囲、例えば200nm以下に制御することが可能であることがわかった。また、塩酸イリノテカンを封入できたことから、静注用マイクロキャリアの製法として利用できることがわかった。
S/Oサスペンション製造方法を示すフロー図を示す図である。 W/OエマルションおよびS/Oサスペンションの概念を示す図である。 S/O/Wエマルションの概念を示す図である。 S/O/Wエマルションを膜透過して微細化する場合の概念を示す図である。 界面張力が高い場合の膜透過の概念を示す図である。 実施例1のW/OエマルションとS/Oサスペンションの粒子累積体積分布の比較を示す図である。 実施例1のS/Oサスペンション固体分散粒子の平均粒径とメチレンブルー初期濃度の関係を示す図である。 実施例3のS/O/Wエマルション製法における多孔質膜細孔径と界面張力の効果を示す図である。 実施例4のS/O/Wエマルション製法における多孔質膜細孔径、S/O粒径および界面張力の効果を示す図である。
符号の説明
(1)W/Oエマルションの水相粒子
(2)油相
(3)油性乳化剤
(4)S/Oサスペンションの固体分散粒子
(5)S/O/Wエマルションの分散相粒子(S/O粒子)
(6)外水相
(7)多孔質膜の細孔
(8)多孔質膜を透過する前のS/O粒子
(9)多孔質膜を透過した後のS/O粒子
(10)微細化したS/O粒子
(11)界面張力が高い場合に多孔質膜を透過して生成したS/O粒子
(12)油相中の固体分散粒子
(13)W/Oエマルション水相粒子の積算体積分布
(14)メチレンブルー初期濃度2.7mmol/lの場合に生成した分散粒子の粒子累積体積分布
(15)メチレンブルー初期濃度13mmol/lの場合に生成した分散粒子の粒子累積体積分布
(16)メチレンブルー初期濃度27mmol/lの場合に生成した分散粒子の粒子累積体積分布
(17)メチレンブルー初期濃度53mmol/lの場合に生成した分散粒子の粒子累積体積分布
(18)平均粒径とメチレンブルー初期期濃度の計算結果
(19)a−S/O/WエマルションのS/O粒径変化
(20)b−S/O/WエマルションのS/O粒径変化
(21)細孔径と同じ大きさであることを示す関係 Ds/o/Dm=1のライン
(22)a−S/O/Wエマルションの透過流束変化
(23)b−S/O/Wエマルションの透過流束変化
(26)粒径分散係数ε=0.5のライン
(27)b−S/O/Wエマルションの透過流束変化
(28)b−S/O/WエマルションのS/O粒径変化
(29)b−S/O/Wエマルションの封入率変化

Claims (6)

  1. W/Oエマルションを脱水することにより、平均粒径20nm〜10μmの粒子として水溶性固体物質が油相中に分散したS/Oサスペンションを製造することを特徴とするS/Oサスペンションの製造方法。
  2. W/Oエマルションが、あらかじめ調製されたW/Oエマルションを多孔質膜に透過することにより得られる、請求項1に記載のS/Oサスペンションの製造方法。
  3. W/Oエマルションを脱水してS/Oサスペンションを得た後に、下記の工程(a)及び(b)
    (a)該S/Oサスペンションに水相を加えて乳化する工程、及び
    (b)該混合物を脱水してS/Oサスペンションを得る工程
    を繰り返すことを特徴とする請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 繰り返しが2〜10回であることを特徴とする請求項3に記載の製造方法。
  5. 水溶性固体物質が抗癌剤であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. 多孔質膜が多孔質ガラス膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
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