JP2009083639A - 自動車用ウエザストリップ - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易で組付けが容易な自動車用ウエザストリップを提供することを目的とする。
【解決手段】ウエザストリップ10は、押出成形部と、型成形部から形成され、取付基部20と、中空シール部30を有する。型成形部の取付基部底壁21には、中子取出しスリット28を設け、中子取出しスリット28の端面の両側に相互に突出する底壁凸係合部22,23をそれぞれ複数個形成し、端面の同じ側では、長手方向に隣り合うように底壁凸係合部22、23は、それぞれ中子取出しスリット28の端面が交互に取付基部底壁の内側と外側にずれて形成されるとともに、向かい合う端面の底壁凸係合部22、23も内側と外側に互い違いに形成され、中子取出しスリット28が閉じられると、内側と外側にずれて形成された底壁凸係合部22、23は相互に上下に重なり合うように係合される自動車用ウエザストリップである。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車ドア、トランクリッド、スライディングルーフ等の車体開口部を開閉する車体開口部開閉部材と車体開口部周縁との間をシールする自動車用ウエザストリップに関するものである。
以下、本発明について、図6に示すように、ドアフレーム2の外周に取付けられて、自動車のドアと車体開口部周縁6との間をシールするドアウエザストリップ10を例に取り説明する。
自動車ドアと車体開口部周縁6との間のシールは、図8に示すように、ドアフレーム2等の外周に取付けられるドアウエザストリップ110及び/または、車体開口部周縁6のフランジ7に取付けられるオープニングトリムウエザストリップ170によりなされる。なお、ドアガラス5とドアとの間のシールは、ドアフレーム2の内周のチャンネル3に取付けられるガラスラン160によってなされる。
ガラスラン160は、チャンネル3に取付けられ、車外側側壁161、底壁163と車内側側壁162からなる断面略U字形の内部にドアガラス5の端部を収納し、車外側側壁161と車内側側壁162の先端から延設した車外側シールリップ164と車内側シールリップ165をドアガラス5の車外側面・車内側面に当接させてシールしている。
車体開口部周縁6のフランジ7に取付けられたオープニングトリムウエザストリップ170は、断面略U字形のトリム部171によりフランジ7に取付けられ、中空シール部172をドアフレーム2のドア膨出部2aの車内側面に当接させてシールしている。
ドアのドアフレーム2とドアパネル1の外周に取付けられたドアウエザストリップ110は、取付基部121とその上部に一体に形成されたシール部122から構成され、シール部122は、中空シール部123、シールリップ部124から構成される。取付基部121は、ドアフレーム2の外周に取付けられたリテーナー4に嵌め込まれてドアフレーム2に固定される。このとき、シールリップ部124は、車体開口部周縁6の最も車外側の先端の部分に当接して、車体開口部周縁6とドアフレーム2の間をシールしている。
そのとき、中空シール部123は、車体開口部周縁6のシールリップ部124が当接する部分よりも車内側の膨出部分に当接して、ドアフレーム2と車体開口部周縁6との間を2重にシールしている。
また、ドアウエザストリップ110は、ドアフレーム2に装着される部分とドアパネル1に装着される部分とでは、その断面形状が異なる場合があり、そのため、ドアフレーム2とドアパネル1の接合部分の付近で、図5に示すように、ドアウエザストリップ110は型成形により形成された接続部112により接合されているものもある。また、コーナー部においても、コーナー部の曲げのために接続部112で接続されている。
また、オープニングウエザストリップ210の型成形部では、図9に示すように、中空シール部230に中空部を成形するためには、金型に中子を設けて、図9に示すように、成形後に型成形部の取付基部220の中子取出しスリット222からその中子を抜き出す必要がある。そして、型成形後には、取付基部220、320を確実に保持させて、シール性を確保するために、中子取出しスリット222の対向する面同士を接着剤で接着していた。
しかしながら、この接着処理のため手間がかかり生産性がよくないとともにコストも増加していた。このため、図10に示すように、ドアウエザストリップ410の取付基部420の中子取出しスリット428の対抗面に突出部422を設けて、他方の対向面に当接させるものがある(例えば、特許文献1参照。)。
この場合には、リテーナー4にドアウエザストリップ410を取付けると、突出部422が他方の対向面に当接して、対向面がずり上がり、中子取出しスリット428が充分に閉鎖されなかった。
また、図11に示すように、ドアウエザストリップ510において、取付基部520に係合突起部522を形成して、係合突起部522を中子取出しスリット528に嵌め込んで、中子取出しスリット528の開口部を封鎖するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、この場合には、係合突起部522を取付基部520に形成する工程が複雑になるとともに、係合突起部522を中子取出しスリット528に嵌め込む作業に手間がかかり、生産性がよくなかった。
実開昭62−19454号公報 特開2006−82679号
このため、本発明は、製造が容易で組付けが容易な自動車用ウエザストリップを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために請求項1の本発明は、自動車の車体開口部開閉部材と自動車の車体開口部周縁との間をシールするウエザストリップにおいて、
ウエザストリップは、押出成形により形成された押出成形部と、押出成形部の端部に型成形により形成された型成形部から形成され、押出成形部と型成形部は、それぞれ車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のいずれか一方の部材に取付けられる取付基部と、取付基部に一体に形成され他方の部材に当接してシールする中空シール部を有し、
型成形部の取付基部の底壁には、中空シール部を形成する金型の中子を取出す中子取出しスリットを設け、
中子取出しスリットの端面の両側に相互に突出する底壁凸係合部をそれぞれ複数個形成し、長手方向に隣り合う底壁凸係合部は、中子取出しスリットの端面から交互に形成されるとともに、向かい合う端面の底壁凸係合部も互い違いに形成され、中子取出しスリットが閉じられると、向かい合う互い違いに形成された底壁凸係合部は相互に長手方向に互い違いに係合されることを特徴とする自動車用ウエザストリップである。
請求項1の本発明では、自動車の車体開口部開閉部材と自動車の車体開口部周縁との間をシールするウエザストリップにおいて、ウエザストリップは、押出成形により形成された押出成形部と、押出成形部の端部に型成形により形成された型成形部から形成されている。このため、車体開口部開閉部材と車体開口部周縁の形状に沿って、一連のウエザストリップの形状を形成して、取付けてシールすることができる。
押出成形部と型成形部は、それぞれ車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のいずれか一方の部材に取付けられる取付基部と、取付基部に一体に形成され他方の部材に当接してシールする中空シール部を有している。このため、車体開口部開閉部材の周囲又は車体開口部周縁に取付基部を取付けると、車体開口部開閉部材の閉時に中空シール部が
車体開口部周縁又は車体開口部開閉部材に当接して、車体開口部開閉部材と車体開口部周縁との間をシールすることができる。
型成形部の取付基部には、中空シール部を形成する金型の中子を取出す中子取出しスリットを設けている。このため、型成形部で中空部を形成することができるとともに、上部からは目立たないように取付基部に中子取出しスリットを設けたため、見栄えとシール性を確保できる。
中子取出しスリットの端面の両側に相互に突出する底壁凸係合部をそれぞれ複数個形成し、長手方向に隣り合う底壁凸係合部は、中子取出しスリットの端面から交互に突出して形成されるとともに、向かい合う端面の底壁凸係合部も互い違いに形成される。このため、中子取出しスリットの端面の両側に形成された底壁凸係合部は、中子取出しスリットが閉じられると、相互にかみ合うように係合されて、中子取出しスリットを封鎖することができ、中子取出しスリットの部分から、異音や雨水が浸入することがなく、シール性を確保することができる。
中子取出しスリットが閉じられると、向かい合う互い違いに形成された底壁凸係合部は相互に長手方向に互い違いに係合されているため、中子取出しスリットの端面が相互に圧迫されても、相互に上下に長手方向に互い違いに係合する底壁凸係合部が互いに取付基部底壁の外側と内側の方向にずれることを防止することができ、中子取出しスリット部分がずれることがなく、シール性を確保することができる。
請求項2の本発明は、中子取出しスリットが閉じられると、向かい合う取付基部座壁の外側と内側に互い違いに形成された座壁待合部は相互に上下に重なり合うように係合された自動車用ウエザストリップである。
中子取出しスリットが閉じられると、向かい合う取付基部座壁の外側と内側に互い違いに形成された座壁待合部は相互に上下に重なり合うように係合されたため、中子取出しスリットの端面が相互に圧迫されても、相互に上下に重なり合って係号する座壁凸係合部が互いに取付基部座壁外側と内側の方向にずれることを防することができ、シール性を確保することができる。
請求項3の本発明は、取付基部底壁は、平板状に形成され、取付基部底壁の外側に形成された底壁凸係合部は、取付基部底壁と外面が同一である自動車用ウエザストリップである。
請求項3の本発明では、取付基部底壁は、平板状に形成され、取付基部底壁の外側に形成された底壁凸係合部は、取付基部底壁と外面が同一であるため、中子取出しスリットが閉じられたときに、取付基部の底壁は平坦になり、車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のいずれかに形成されたリテーナーに取付基部の底壁は密着して取付けられることができ、取付基部が安定し、中空シール部が所定の部分に確実に当接してシールすることができる。
請求項4の本発明は、型成形部は、車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のコーナー部に取付けられる自動車用ウエザストリップである。
請求項4の本発明では、型成形部は、車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のコーナー部に取付けられるため、車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のコーナー部の形状に合わせて形成された型成形部であるウエザストリップのコーナー部を取付けて、確実にコーナー部をシールすることができるとともに、コーナー部の中子取出しスリットを確実に閉じて係合し、ドアフレームや車体開口部周縁のコーナー部のチャンネルやリテーナーから取付基部が外れることを防止することができる。
請求項5の本発明は、型成形部と押出成形部は、スポンジゴムにより形成された自動車用ウエザストリップである。
請求項5の本発明では、型成形部と押出成形部は、スポンジゴムにより形成されたため、柔軟性と弾力性を有して、車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁の形状に沿って容易に取付けることができるとともに、シール性を確保することができる。
請求項6の本発明は、型成形部と押出成形部の取付基部の裏面に両面接着テープが貼着され、車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のいずれか一方の部材に接着された自動車用ウエザストリップである。
請求項6の本発明では、型成形部と押出成形部の取付基部の裏面に両面接着テープが貼着され、車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のいずれか一方の部材に接着されたため、車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁に両面接着テープを押圧するのみで、確実に強固に固定することができる。
請求項7の本発明は、車体開口部開閉部材はドアであり、ウエザストリップは、ドアの外周に取付けられるドアウエザストリップであり、押出成形部と型成形部の中空シール部は、ドア閉時に車体開口部周縁に当接する自動車用ウエザストリップである。
請求項7の本発明では、車体開口部開閉部材はドアであり、ウエザストリップは、ドアウエザストリップであるため、車体開口部周縁とドアとの間を確実にシールすることができる。押出成形部と型成形部の中空シール部は、ドア閉時に車体開口部周縁に当接するため、オープニングトリムウエザストリップと合わせて、車体開口部周縁とドアとの間を2重にシールすることができる。
中子取出しスリットの端面の両側に相互に突出する底壁凸係合部をそれぞれ複数個形成し、端面の同じ側では、長手方向に隣り合う底壁凸係合部は、中子取出しスリットの端面が交互に取付基部底壁の外側と内側にずれて形成されるとともに、向かい合う端面の底壁凸係合部も取付基部底壁の外側と内側に互い違いに形成されたため、底壁凸係合部は、中子取出しスリットが閉じられると、相互にかみ合うように係合されて、中子取出しスリットを封鎖することができ、中子取出しスリットの部分から、異音や雨水が浸入することがなく、シール性を確保することができる。
また、中子取出しスリットが閉じられると、取付基部底壁の外側と内側にずれて形成された底壁凸係合部は相互に上下に重なり合うように係合されているため、中子取出しスリットの端面が相互に圧迫されても、相互に上下に重なり合って係合する底壁凸係合部が互いに取付基部底壁の外側と内側方向にずれることを防止することができる。
本発明の実施の形態を、車体開口部開閉部材としてドアと、ウエザストリップとしてドアウエザストリップ10を例にとり説明する。本発明は、ドアウエザストリップ10以外にも、オープニングトリムウエザストリップ、スライディングルーフウエザストリップ、ラッゲージウエザストリップ、バックドアウエザストリップ等の自動車の車体開口部と、その開口部を閉じる開閉部材に使用される中空シール部と、取付基部を有するウエザストリップにも使用することができる。
以下、本発明の実施の形態を図1〜図7に基づき説明する。
図6は、本発明のドアウエザストリップ10が装着される自動車の側面図である。ドアウエザストリップ10は、自動車のドアパネル1とドアフレーム2からなるドアの外周に装着される。本実施の形態では、リヤドアに装着されるドアウエザストリップ10について説明するが、本発明は、フロントドアに装着されるドアウエザストリップ10についても同様に実施することができる。
図5は、ドアパネル1とドアフレーム2に装着されるドアウエザストリップ10の全体斜視図である。
ドアウエザストリップ10は、ドアフレーム2に装着されるドアフレーム部11、ドアパネル1に取付けられるドアパネル部13及び、ドアフレーム部11とドアパネル部13を接続し、ドアパネル1とドアフレーム2の接続部分に装着される型成形部12から形成されている。
さらに図5に示すように、ドアフレーム部11は、押出成形で形成される直線状の押出成形部14と、コーナー部において型成形で形成される型成形部12とから構成されている。押出成形部14は、ドアフレーム2のフロント側縦辺部と、上辺部と、リヤ側の斜辺部に対応する部分からそれぞれ形成され、フロント側縦辺部の押出成形部14と上辺部の押出成形部14とをフロント側のコーナー部において型成形部12で接続している。
また、同様に上辺部とリヤ側の斜辺部の押出成形部14とを、リヤ側のコーナー部において型成形部12で接続している。
ドアパネル部13は、押出成形で形成される直線状の押出成形部14をドアパネル1の外周の形状に沿って撓ませながら曲げている。ドアパネル1はドアフレーム2よりも、コーナー部の曲率が大きく、ドアパネル部13の下辺部の断面形状が、ドアフレーム部11の断面形状と比べて、複雑でないため、折れ曲がりにくく、皺がよりにくく、特に型成形で成形される接続部は無い。しかし、コーナー部の曲率が小さくなった場合等では型成形で成形される接続部を使用することができる。
さらに、ドアフレーム部11とドアパネル部13は、リヤ側とフロント側で型成形部12によりその端部同士が接続されている。
まず、本発明の実施の形態について、リヤドアのドアウエザストリップ10のドアフレーム部11とドアパネル部13の接続部分に取付けられる直線状の型成形部12のフロント側の接続部分を例にとり説明する。リヤ側のコーナー部の接続部分に取付けられる型成形部12及びドアフレーム部11のコーナー部についても同様である。
フロント側の接続部分において、まず、ドアフレーム部11とドアパネル部13の押出成形部14の形状について、ドアフレーム部11の断面形状を例に取り説明する。
ドアウエザストリップ10のドアフレーム部11の押出成形部14は、図2の左側に記載した断面図に示すように、それぞれドアフレーム2に取付けられる取付基部20と、取付基部20から一体的に形成され車体開口部周縁6に当接する中空シール部30と、取付基部20の車外側から一体的に形成され、ドアフレーム2の外周縁部の内面に当接するシールリップ部40から形成される。中空シール部30によりドアフレーム2と車体開口部周縁6との間をシールすることができ、シールリップ部40により、ドアフレーム2とドアウエザストリップ10との間をシールすることができる。
取付基部20の内部には、中空シール部30と隣接して取付基部中空部26が形成されている。このため、取付基部20の柔軟性を増加させ、ドアウエザストリップ10をドアフレーム2やドアパネル1に沿って曲げやすくし、さらに重量の低減を図っている。中空シール部30と取付基部中空部26の間には、ブリッジ部27が形成され、中空シール部30の剛性を高くして中空シール部30の異常変形を防止し、中空シール部30のシール性を向上させている。
取付基部20の底面には、平板状の取付基部底壁21が形成されている。平板状に形成されたためリテーナー4に密着して取付けられることができ、取付基部20が安定し、中空シール部30が所定の部分に確実に当接してシールすることができる。
次に、型成形で形成された型成形部12について説明する。
図1は、型成形部12のリテーナー4に取り付ける前の取付基部20の中子取出しスリット28が開いた状態の取付基部20側から見た斜視図である。図2は、型成形部12のリテーナー4に取り付けた後の取付基部20の中子取出しスリット28が閉じた状態の取付基部20側から見た斜視図である。図3と図4は、それぞれ図1におけるA−A線とB−B線に沿った断面図である。
型成形部12は、図1〜図4に示すように、押出成形で形成されたドアフレーム部11の端部に型成形で形成されドアフレーム部11と同様に、ドアフレーム2に取付けられる取付基部20と、取付基部20から一体的に形成され、ドア閉時に車体開口部周縁6に当接して、シールする中空シール部33と、取付基部20の車外側から一体的に形成され車体開口部周縁6に当接するシールリップ部40から構成されている。
取付基部20の取付基部底壁21には、型成形時に中空シール部30を形成する金型の中子を取出すための中子取出しスリット28が形成される。型成形部12は、中子を使用して中空部を形成するため、取付基部中空部26と中空シール部中空部32が一体に1つの中空部として形成され、ブリッジ部27がない。
取付基部底壁21の両側端は、張出して取付基部張出部29を形成している。取付基部張出部29は、ドアフレーム2に形成されて、ドアウエザストリップ10を取付けるときに、リテーナー4に嵌めこまれて、ドアウエザストリップ10を保持することができる。
中子取出しスリット28の端面の両側には、図3と図4に示すように、相互に向かい合うように突出する内側底壁凸係合部22をそれぞれ複数個形成している。内側底壁凸係合部22は、取付基部底壁21の内面と段差無く、取付基部底壁21の肉厚の略半分の厚さで、中子取出しスリット28の他方の端面に向かって交互に延設されている。
内側底壁凸係合部22の外面側、即ち、図3と図4における上方には、取付基部スリット端部23を係合させることができるように、外側に凹んだ外側底壁凹係合部25が形成されている。また、取付基部スリット端部23の内面側、即ち、図3と図4における下方には、内側底壁凸係合部22を係合させることができるように、内側に凹んだ内側底壁凹係合部24が形成されている。
そして、中子取出しスリット28の端面の両側に相互に突出する内側底壁凸係合部22をそれぞれ複数個形成し、長手方向に隣り合う内側底壁凸係合部22は、中子取出しスリット28の端面で交互に長手方向にずれて形成されるとともに、向かい合う端面の内側底壁凸係合部22と長手方向で互い違いに形成される。
このため、中子取出しスリット28が閉じられると、内側底壁凸係合部22は、中子取出しスリット28の端面の向かい側の内側底壁凹係合部24に係合し、取付基部スリット端部23は、外側底壁凹係合部25に位置して、内部底壁凸係合部22と重なり合う。
このように、内側底壁凸係合部22、内側底壁凹係合部24は、長手方向に交互に隙間なく形成されているため、中子取出しスリット28が閉じられると、長手方向に相互にかみ合うように係合されて、中子取出しスリット28を全長に亘り確実に、封鎖することができ、中子取出しスリット28の部分から、異音や雨水が浸入することがなく、シール性を確保することができる。
上述のように、中子取出しスリット28が閉じられると、図2に示すように、長手方向にずれて形成された内側底壁凸係合部22と内側底壁凹係合部24は、互い違いに相互に上下に重なり合うように係合されているため、ドアウエザストリップ10の取付基部底壁21をリテーナー4に嵌め込む時に、中子取出しスリット28の端面が相互に圧迫されても、相互に上下に重なり合って係合する内側底壁凸係合部22と内側底壁凹係合部24が互いに上下方向にずれることを防止することができ、中子取出しスリット28がずれることがなく、シール性を確保することができる。
型成形部12の取付基部20の取付基部底壁21は、押出成形部14の取付基部底壁21よりも幅方向に張り出して、取付基部張出部29を形成することができる。この場合は、型成形部12の取付基部底壁21の底面積を大きくすることができ、車体開口部開閉部材又は車体開口部周縁に安定して取り付けることができる。
押出成形部14と型成形部12の取付基部20の取付基部底壁21の裏面の一部又は全部には、両面接着テープを貼着することができる。ドアウエザストリップ10は、ドアフレーム2に形成されたリテーナー4に嵌挿されて取付けることができるが、両面接着テープを使用すれば、中子取出しスリット28のズレを一層少なくすることができるとともに、ドアフレーム2の外周に直接接着することができ、車両の軽量化と取付作業の効率化を計ることができる。
型成形部12において、コーナー部の形状は図7に示すように、ドアフレーム部11を接続して、ドアフレーム2のコーナー部の形状に沿って屈曲して形成されている。ドアフレーム部11の断面形状は、上述の通り、取付基部20、中空シール部30とシールリップ部40から形成され、取付基部20には取付基部中空部26とブリッジ部27が形成されている。コーナー部の取付基部20には中子取出しスリット28が形成されている。この中子取出しスリット28の端面の両側には、上述の直線状の型成形部12と同様に、内側底壁凸係合部22、取付基部スリット端部23、内側底壁凹係合部24及び外側底壁凹係合部25を設けることができる。なお、座壁凸係合部22を相互に上下に重なり合うように係合させることもできる。
ドア閉時に、ドアウエザストリップ10の型成形部12において、中空シール部30が車体開口部周縁6に当接し、車体開口部周縁6とドアフレーム2又はドアパネル1の間をシールすることができる。また、このとき、シールリップ部40は、ドアフレーム2に当接し、ドアフレーム2に沿って雨水や埃が浸入することを防止することができる。
同様に、押出成形部14においても、中空シール部16が車体開口部周縁6とドアフレーム2又はドアパネル1の間をシールすることができる。また、シールリップ部40が、ドアフレーム2に当接し、ドアフレーム2に沿って雨水や埃が浸入することを防止することができる。
次に、ドアウエザストリップ10の製造方法について説明する。フロントドアのドアウエザストリップ10、リヤドアのドアウエザストリップ、バックドアウエザストリップ等の自動車用のドアウエザストリップにおいては、その製造方法は、略同様であり、リヤドアのドアウエザストリップ10を例にとり説明する。
ドアウエザストリップ10のドアフレーム部11とドアパネル部13の押出成形部14の成形においては、成形材料は、合成ゴム、熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂が使用され、例えば合成ゴムでは、EPDMゴム、熱可塑性エラストマーでは、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂では、軟質ポリエチレン、軟質塩化ビニル等が使用される。柔軟性を向上させるためにこれらの材料を発泡させてスポンジ材として使用することが好ましい。
合成ゴムの場合は、押出成形後に加硫槽に搬送されて、熱風や高周波等により加熱されて加硫、発泡が行われる。熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂の場合は、押出成形と同時にあるいは押出成形の後に加熱されて発泡して、冷却され固化される。その後、所定の長さに切断されて、押出成形部分は製造される。
次に、型成形による型成形部12の成形は、上記により製造された押出成形部14を所定寸法に切断して、その切断した押出成形部14の端部を、型成形部12を型成形で成形する金型に挟持して、その金型のキャビティーに、型成形部12を形成するスポンジ材又はソリッド材を注入する。型成形部12の断面形状は押出成形部14の断面形状と略同じである。成形材料は、押出成形部14に使用した材料と同じ種類のものを使用することが好ましい。その後、中子取出しスリット28から中子を取出す。
合成ゴムの場合は、金型に注入した後に金型を加熱して加硫、発泡する。このとき、押出成形部分と型成形部分は、同じ材料あるいは同種類の材料を使用して加硫接着をすることができるため、一体的に固着する。熱可塑性エラストマー、軟質合成樹脂の場合は、金型に注入されたときに注入材料は溶融されているため、その熱と圧力とで押出成形部分と型成形部分は一体的に融着される。
本発明の実施の形態であるドアウエザストリップの接続部分の中子取出しスリットが開いた状態を示す、部分斜視図である。 本発明の実施の形態であるドアウエザストリップの接続部分の中子取出しスリットが閉じた状態を示す、部分斜視図である。 本発明の実施の形態であるドアウエザストリップの図1におけるA−A線に沿った断面図である。 本発明の実施の形態であるドアウエザストリップの図1におけるB−B線に沿った断面図である。 本発明のドアウエザストリップの全体の斜視図である。 自動車の側面図である。 ドアウエザストリップのコーナー部の斜視図である。 従来のドアウエザストリップを自動車のドアフレームに取付けた状態における、ドアフレームの上辺の断面図である。 従来のウエザストリップの接続部の斜視図である。 従来のドアウエザストリップの断面図である。 従来の他のドアウエザストリップの断面図である。
符号の説明
2 ドアフレーム
6 車体開口部周縁
10 ドアウエザストリップ
12 型成形部
20 取付基部
21 取付基部底壁
22 内側底壁凸係合部
23 取付基部スリット端部
24 内側底壁凹係合部
25 外側底壁凹係合部
28 中子取出しスリット
30 中空シール部
40 シールリップ部

Claims (7)

  1. 自動車の車体開口部開閉部材と自動車の車体開口部周縁との間をシールするウエザストリップにおいて、
    該ウエザストリップは、押出成形により形成された押出成形部と、該押出成形部の端部に型成形により形成された型成形部から形成され、上記押出成形部と型成形部は、それぞれ上記車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のいずれか一方の部材に取付けられる取付基部と、該取付基部に一体に形成され他方の部材に当接してシールする中空シール部を有し、
    上記型成形部の取付基部底壁には、上記中空シール部を形成する金型の中子を取出す中子取出しスリットを設け、
    該中子取出しスリットの端面の両側に相互に突出する底壁凸係合部をそれぞれ複数個形成し、長手方向に隣り合う上記底壁凸係合部は、上記中子取出しスリットの端面から交互に突出して形成されるとともに、向かい合う上記端面の上記底壁凸係合部も互い違いに形成され、上記中子取出しスリットが閉じられると、向かい合う互い違いに形成された上記底壁凸係合部は相互に長手方向に互い違いに係合されることを特徴とする自動車用ウエザストリップ。
  2. 上記中子取出しスリットが閉じられると、向かい合う互い違いに形成された上記底壁凸係合部は相互に上下に重なり合うように係合された請求項1に記載の自動車用ウエザストリップ。
  3. 上記取付基部底壁は、平板状に形成され、上記取付基部底壁の外側に形成された底壁凸係合部は、取付基部底壁と外面が同一である請求項1又は請求項2に記載の自動車用ウエザストリップ。
  4. 上記型成形部は、上記車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のコーナー部に取付けられる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の自動車用ウエザストリップ。
  5. 上記型成形部と押出成形部は、スポンジゴムにより形成された請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の自動車用ウエザストリップ。
  6. 上記型成形部と押出成形部の取付基部の裏面に両面接着テープが貼着され、上記車体開口部開閉部材又は自動車の車体開口部周縁のいずれか一方の部材に接着された請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の自動車用ウエザストリップ。
  7. 上記車体開口部開閉部材はドアであり、上記ウエザストリップは、ドアの外周に取付けられるドアウエザストリップであり、上記押出成形部と型成形部の中空シール部は、ドア閉時に車体開口部周縁に当接する請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の自動車用ウエザストリップ。
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