JP2009083488A - インクジェットプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】各圧電素子に関して2つの信号生成器を用いる場合に、2つの信号生成器の各信号生成器が、信号を圧電素子の別の電極に印加し、時間においてさまざまな可能な信号推移を増大すること。
【解決手段】本発明は、インクが位置している実質的に閉じたインクダクトを収容するインクジェットプリンタに関し、上記ダクトは、圧電素子に動作可能に接続され、方法は、第1の信号生成器および第2の信号生成器によって生成される適切な波形を有する多数の作動信号によって圧電素子を作動して、ダクトノズルからインク液滴を噴出し、圧力波が、作動パルスによってダクト内に生成され、この圧力波は、電気信号を結果として生成する圧電素子の変形を生じる。第1の信号の波形および第2の信号の波形は、異なっていてもよく、時間において直接的に連続していなくてもよい。
【選択図】図3
【解決手段】本発明は、インクが位置している実質的に閉じたインクダクトを収容するインクジェットプリンタに関し、上記ダクトは、圧電素子に動作可能に接続され、方法は、第1の信号生成器および第2の信号生成器によって生成される適切な波形を有する多数の作動信号によって圧電素子を作動して、ダクトノズルからインク液滴を噴出し、圧力波が、作動パルスによってダクト内に生成され、この圧力波は、電気信号を結果として生成する圧電素子の変形を生じる。第1の信号の波形および第2の信号の波形は、異なっていてもよく、時間において直接的に連続していなくてもよい。
【選択図】図3
Description
本発明は、印刷ヘッドを備え、印刷ヘッドは、複数のインクダクトおよび複数の圧電素子を備え、各圧電素子は、複数のインクダクトの1つに動作可能に結合され、第1の電極および第2の電極を有し、複数の第1の信号生成器および第2の信号生成器とを備えるインクジェット印刷装置に関する。
圧電素子を備えるインクジェットプリンタは、従来技術から周知である。これらのプリンタにおいて、各インクダクト(インクチャンバともいう)は、圧電素子に動作可能に接続される。圧電素子を作動させることによって、圧電素子を変形させ、この圧電素子に関連するインクダクトにおいて容量の変化が達成される。ダクトに生成される結果として生じる圧力波が、十分に強ければ、ダクトのノズルから噴出されるインクの液滴をもたらす。一旦、圧力波が十分に小さくなると、関連する圧電素子は、別のインクの液滴を噴出するために再作動されてもよい。圧電素子の作動は、インクの液滴を噴出するほど十分に大きい、信号生成器によって生成される電極間の信号によって確立される。これに関して、十分な電圧範囲を有する信号生成器を有することが有利である。80Vの範囲が、好ましい。
IC技術から一般的に公知であることは、集積回路は、そのような回路の電圧範囲が大きくなると、さらに高価になることである。これは、費用増加が範囲増大と線形ではなく、線形成長より優れた技術的適応の個々の対策を講じているために、特に不利である。したがって、集積回路として実装される唯一の信号生成器の使用は、電圧範囲が比較的大きくなければならないため、高価である。
US5521618から、正または負の制御信号を圧電素子に選択的に送信し、圧電素子の同一の電極に正または負の電圧をそれぞれ結果として生じる各圧電素子に関して2つの切り替え素子を備える切り替え構造の使用が、公知である。この特許の欠点は、2種類の電圧源、すなわち正の電圧源および負の電圧源を必要とし、構造の複雑さを増大させ、全体的なコストの望ましくない増大につながることである。
WO96/14987Aから、前文によれば、印刷ヘッドを備え、印刷ヘッドは、複数のインクダクトを備えるインクジェット印刷装置が、公知である。圧電素子は、各インクダクトに関連付けられ、圧電素子は、第1の電極および第2の電極を有する。圧電素子は、行および列に配置され、各列は、第1の信号生成器に接続され、各行は、第2の信号生成器に接続される。この配置の欠点は、各信号生成器に関して順序がばらばらであり、複数の圧電素子が、たとえば、完全な列の圧電素子または完全な行の圧電素子が、それ以上使用可能ではないことである。
米国特許第5521618号明細書
国際公開第96/14987A号明細書
欧州特許出願公開第0778132号明細書
米国特許出願公開第2006/103698号明細書
本発明の目的は、上述の問題を未然に防ぎ、各圧電素子に関して2つの信号生成器を用いる場合に、2つの信号生成器の各信号生成器が、信号を圧電素子の別の電極に印加し、時間においてさまざまな可能な信号推移を増大することである。このように、信号に関する所望の電圧範囲は、圧電素子の電圧の2分の1であり、その結果、より廉価な信号生成器の使用をもたらす。本発明によれば、本目的は、各第1の信号生成器は、第1の電極に第1の信号を印加するための複数の圧電素子のうちの各圧電素子の第1の電極に独占的に接続され、第2の信号生成器は、圧電素子の各第2の電極に第2の信号を印加するための圧電素子の第2の電極に接続され、その結果、第1の信号および第2の信号が、各時間に関して作動信号Upeを確立し、圧電素子が、作動期間において個別のインクダクトからインク液滴の噴出をもたらすことを特徴とする、前文による装置によって達成される。
本発明によれば、第1のおよび第2の信号は、圧電素子に印加され、作動期間においてインクダクトからインク液滴の噴出をもたらす。インク液滴の噴出のために、第1および第2の信号の一方または両方のいずれかにおいて、作動期間中に少なくとも1つの非ゼロ部分がなければならない。以後、「信号」なる表現は、少なくとも1つの非ゼロ部分がある限りにおいて、作動期間中の電圧の推移を意味する。
作動信号Upeの時間の特定の信号推移を生成し、圧電素子の作動を結果として生じるために、第1の信号の非ゼロ部分と第2の信号の非ゼロ部分との間の時間間隔を選択することもまた、可能である。作動周波数は、プリンタの制御ユニットによって決定され、作動期間の長さに反比例し、第1の信号の長さ、第2の信号の長さおよび作動信号の長さに等しい。作動期間の始まりはまた、第1の信号の始まりおよび第2の信号の始まりでもある。第1の信号および第2の信号は、圧電素子の対向する電極に印加される。第1の信号および第2の信号は、信号がノズルから噴出されることになっている完全なインク液滴を作成するのに最適化されるように選択される。この最適化は、ダクトの幾何学的形状、インクタイプ、ノズルの形状、印刷中の作動周波数などに左右される可能性がある。あまり完全でないインク液滴、たとえば、サテライトインク液滴を有するインク液滴および長い尾成分を有するインク液滴などは、適切な信号を選択することによって回避され得る。ノズルプレートの汚染は、このように回避され得る。さらに、研究はまた、完全なインク液滴の噴出に関するほとんどすべての態様に調整するために、モデルが構築され、信号生成器に適用され得ることを示している。
実施形態において、第1の信号生成器および第2の信号生成器は、正のみまたは負のみであるように定義された各単極信号を生成する。両方の信号生成器に関して正信号のみまたは両方の信号生成器に関して負信号のみを選択することによって、信号生成器当たりの電圧範囲が小さくなり、IC技術においてより廉価であり、圧電素子に関する範囲が2倍になる。圧電素子の対向する電極に正のみの信号または負のみの信号を印加することによって、圧電素子に関して2極信号が達成される。
好ましい実施形態において、インクジェット装置は、複数の圧電素子、複数の第1の信号生成器を含み、各第1の信号生成器は、各圧電素子の1つの第1の電極に独占的に接続され、第2の信号生成器が上記圧電素子の複数の第2の電極に接続される。たとえば、第1の信号は、インクを噴出するように選択されるインクダクトに属する圧電素子の第1の電極に印加され、第2の信号は、圧電素子のすべての第2の電極に印加される。これは、インクを噴出しなくてもよいダクト内のインクが、第2の信号によって移動し続け、望ましくない障害物がそのようなインクダクト内に生じることを防止するという利点を有する。別の利点は、インクジェットプリンタの回路が、各圧電素子に関する第2の信号生成器の代わりに、1つの印刷ヘッドに関して第2の信号生成器を1つだけ実装することによって、複雑さが緩和されるということである。
一実施形態において、複数の圧電素子は、印刷ヘッドに存在し、各圧電素子の電極は、第1および第2の信号生成器に接続され、圧電素子の一部は作動され、相補部分は作動されない。これは、第1の信号生成器をいわゆる3値状態(高インピーダンス)にある相補部分の圧電素子の電極に接続させることによって達成され得る。このように、第2の電極における信号を元通り第1の信号生成器の3値状態に維持することが可能である。この場合には、この相補部分の圧電素子に関する作動信号は、0ボルトである。これはまた、圧電素子の第2の電極が前の実施形態において記載したように、1つの共通の第2の信号生成器に接続される場合に有用である。
一実施形態において、第1の信号は、非ゼロ部分および後続のゼロ部分からなり、第2の信号は、ゼロ部分および後続の非ゼロ部分からなる。通常、第2の信号の非ゼロ部分は、時間において第1の信号の非ゼロ部分に続く。第1の信号の非ゼロ部分は、インク液滴の噴出を結果として生じるのに対し、第2の信号の非ゼロ部分は、インクダクト内へのインクの適宜回収を管理するからである。
一実施形態において、時間間隔は、第1の信号の非ゼロ部分と第2の信号の非ゼロ部分との間に作成される。これは、残りの圧力変動に起因して、第1の信号の非ゼロ部分の後で、ダクト内のインクが依然として振動している場合に特に有用である。インクをさらに休止状態にするために、第2の信号の非ゼロ部分は、後に発生され得、これらの残存圧力変動の一部またはすべてを打ち消す。このように、減衰は、低減される。この低減を認識すると、次のインク液滴の噴出を時間においてより早くすることができるために、制御ユニットは、より高い作動周波数に関して調整され得る。
別の有利な実施形態は、第1の信号および第2の信号の非ゼロ部分の形状が、任意の形状、たとえば、台形、三角形または正弦波形から選択される。さらに、第1の信号の非ゼロ部分の形状は、第2の信号の非ゼロ部分とは異なる。また、第1および第2の信号の振幅は、異なっていてもよい。これは、大部分の場合には、第2の信号に関して、第1の信号より小さい振幅を有することで十分であるか、または期間が、第1の信号の非ゼロ部分の期間より短い非ゼロ部分を有することで十分であるために、有用である。
別の実施形態において、第1の信号の非ゼロ部分および第2の信号の非ゼロ部分の順序が交換され、その結果、第2の信号の非ゼロ部分が、時間において、1つの作動に関して第1の信号の非ゼロ部分の前にある。このように、第2の信号の非ゼロ部分は、インクダクト内へのインクの回収を結果として生じ、第1の信号の非ゼロ部分が印加される前に、余分なキーパルスを管理し、信号のこの順序は、より大きなインク液滴を結果として生じる。さらに、このように信号を用いることによって、より大きな制御が、インク液滴のサイズで確立される。
別の実施形態において、第1および第2の信号の非ゼロ部分が重なっており、その結果、重なっている領域における作動信号は、第1および第2の信号の電圧の減算である。これは、第2の信号がすべての第2の電極に関して同一の形状からなり、第1の電極のうちの1つまたは複数の電極の偏差が望ましい場合に適用される。
一実施形態において、第1および第2の信号は、第1の信号生成器または第2の信号生成器から信号の2つ以上の非ゼロ部分からなる。信号のさらなる非ゼロ部分は、インクダクト内の残存圧力変動を正確に打ち消すように調整され得る。
本発明は、ここで、以下の実施例を参照してさらに説明される。
インクジェットプリンタは、図1に示されている。この実施形態によれば、プリンタは、紙または透明紙のシートなどの受容媒体2を支持し、それをキャリッジ3に沿って移動させるために用いられるローラ1を備える。このキャリッジは、その上に4つの印刷ヘッド4a、4b、4c、4dが取り付けられたキャリア5を備える。各印刷ヘッドは、それ自身の色、この場合にはシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)をそれぞれ収容している。印刷ヘッドは、加熱素子9を用いて加熱される。加熱素子は、各印刷ヘッド4の後部およびキャリア5に装着されている。印刷ヘッドの温度は、中央制御ユニット(コントローラ)10の適用によって正しいレベルに維持されている。
ローラ1は、矢印Aによって示されたそれ自身の軸の周囲を回転してもよい。このようにして、受容媒体は、キャリア5に対して副走査方向(X方向と呼ばれることが多い)に移動されてもよく、その結果、印刷ヘッド4に対しても移動されうる。キャリッジ3は、ローラ1に平行な両矢印Bによって示される方向に、適切な駆動機構(図示せず)を用いて、往復移動してもよい。このために、キャリア5は、ガイドロッド6および7を端から端まで動く。この方向は一般に、主走査方向またはY方向と呼ばれる。このようにして、受容媒体は、印刷ヘッド4によって完全に走査されうる。
この図に示されたような実施形態によれば、各印刷ヘッド4は、多数の内部インクダクト(図示せず)を備え、それぞれがそれ自体の出口開口部(ノズル)8を有する。この実施形態におけるノズルは、ローラ1の軸に対して垂直に印刷ヘッド当たり1列を形成する(すなわち、列は、副走査方向に延在する)。インクジェットプリンタの実際的な実施形態によれば、印刷ヘッド当たりのインクダクトの数は、何倍も多く、ノズルは、2列またはそれ以上の列の上に配置される。各インクダクトは、圧電素子(図示せず)を備え、圧電素子は、インクダクト内に圧力波を生成し、インク液滴が、受容媒体の方向において関連するダクトのノズルから噴出するようにしてもよい。圧電素子は、中央制御ユニット10の印加によって関連する電気駆動回路(図示せず)を介して、画像のように(image−wise)作動されてもよい。このようにして、インク液滴から構成された画像は、受容媒体2上に形成されてもよい。受容媒体が、インク液滴がインクダクトから噴出されるようなプリンタを用いて印刷される場合には、この受容媒体またはその一部は、仮想的に、画素の列および画素の行の規則的な領域を形成する固定位置に分割される。一実施形態によれば、画素の列は、画素の行に対して垂直である。このように作成された個別の配置はそれぞれ、1つまたは複数のインク液滴を備えてもよい。画素の列および画素の行に平行な方向において、単位長さ当たりの配置の数は、印刷される画像の解像度と呼ばれ、たとえば、400×600d.p.i.(「ドットパーインチ」)として表される。インクジェットプリンタの一列の印刷ヘッドノズルを画像のように作動させることによって、キャリア5が移動するときに、印刷ヘッドノズルが受容媒体に対して移動されると、インク液滴から構成された画像またはその一部が、受容媒体上または、少なくともノズル列の長さと同じ幅のストリップに形成される。
圧電素子16を備えるインクダクト13が、図2に示されている。インクダクト13は、ベースプレート14における溝によって形成され、主に圧電素子16によって上部で制限される。インクダクト13は、端部で出口開口部8に変化し、この開口部は、凹部がダクトの高さに形成されたノズルプレート20によって部分的に形成される。信号が作動回路17を介して第1の信号生成器18によって圧電素子16に印加される場合に、この圧電素子は、ダクトの方向に屈曲する。これは、ダクト内に急激な圧力上昇を生じ、今度は、ダクト内に圧力波を生成する。圧力波が十分に強い場合には、インク液滴は、出口開口部8から噴出される。インク液滴噴出プロセスの終了後に、圧力波またはその一部は依然として、ダクト内に残っており、後に圧力波は、時間と共に完全に減衰する。今度は、この圧力波が、圧電素子16の変形を結果として生じる。
同一の作動期間の始まりで、第2の信号が、第2の信号生成器19を介して送信される。第2の信号の非ゼロ部分が、線15を介して圧電素子16に印加されると、この圧電素子は、ダクトの反対方向に屈曲する。この屈曲は、ダクト内に急激な圧力低下を生じ、今度は、ダクト内に反対の圧力波を生じる。この圧力波は、出口開口部8からインクの回収を結果として生じる。このように、インク液滴が形成され得、第1の圧力波の減衰が低減またはさらに削減される。
図3において、ブロック図は、第1の実施形態による圧電素子16、第1の信号生成器18、第2の信号生成器19および制御ユニット33を示している。双方向スイッチ25が、線17と線29との間で閉鎖される場合のみに、第1の信号生成器18および第2の信号生成器19からの信号による作動が生じる。一旦、信号が信号生成器18または信号生成器19によって圧電素子16に印加されると、今度は圧電素子16が変形され、インクダクト内に圧力波を結果として生じる。この変形はまた、圧電素子16によって電気信号に変換される。第2の信号の振幅が一定になる瞬間の後、双方向スイッチ25は、線29を線24に接続するように変換され、圧電素子16は、作動されない。この線24には、測定システム34が配置され、その結果、圧電素子によって生成される電気信号が、線24を介した測定システムによって受信され、フィードバックが、制御ユニット33に送られ得る。制御ユニット33は、線35を介してプリンタ(この図には図示せず)の中央制御ユニットに接続され、プリンタの残存部分および/または外部と情報を交換することを可能にする。
図4aから図4cは、時間tにおける第1の信号46、第2の信号47および第1の信号46および第2の信号47によってもたらされた作動信号Upe48の実施例をそれぞれ示している。
図4aは、矢印49によって表される作動期間中の正部分40および直後に続くゼロ部分41からなる第1の信号46を示している。図4bは、矢印49によって表される同一の作動期間中のゼロ部分42および直後に続く正部分43からなる第2の信号47を示している。図4cは、矢印49によって表される同一の作動期間中の正部分44および直後に続く負部分45からなる作動信号Upe48を示している。第1の信号46の振幅および第2の信号47の振幅は、同一である。第1の信号の形状および第2の信号の形状は、ブロック状である。時間において第1の信号46の正部分40の直後に第2の信号47の正部分43を置くことによって、作動信号Upe48の電圧は、第1の信号の非ゼロ部分に対応する正電圧から、第2の信号の非ゼロ部分に対応する負電圧に降下する。このように、第1の信号の振幅の2倍である電圧範囲が、圧電素子に関して実現される。
図4dから図4fは、時間tにおける第1の信号56、第2の信号57および第1の信号56および第2の信号57によってもたらされた作動信号Upe58の実施例をそれぞれ示している。図4dは、矢印59によって表される作動期間中の正部分50および直後に続くゼロ部分51からなる第1の信号56を示している。図4eは、矢印59によって表される同一の作動期間中のゼロ部分52および直後に続く正部分53からなる第2の信号57を示している。図4fは、矢印59によって表される同一の作動期間中の正部分54および直後に続く負部分55からなる作動信号Upe58を示している。第1の信号56の振幅および第2の信号57の振幅は、異なる。この場合には、インク液滴の噴出が、第2の信号57が第1の信号56の振幅と同じ大きさの振幅を有することを必要としないことから、エネルギの無駄を防止するために、第2の信号57の正の信号部分53の振幅は、第1の信号56の正部分50の振幅より小さい。
図4gから図4iは、時間tにおける第1の信号66、第2の信号67および第1の信号66および第2の信号67によってもたらされた作動信号Upe68の実施例をそれぞれ示している。図4gは、矢印69によって表される作動期間中の正部分60および直後に続くゼロ部分61からなる第1の信号66を示している。図4hは、矢印69によって表される同一の作動期間中のゼロ部分62および直後に続く正部分63および直後に続くゼロ部分62aからなる第2の信号67を示している。図4iは、矢印69によって表される同一の作動期間中の正部分64および直後に続く負部分65および直後に続くゼロ部分62bからなる作動信号Upe68を示している。第1の信号66の形状および第2の信号67の形状は、異なる。この場合には、第2の信号67の正の信号部分63の期間は、インク液滴の噴出効果をもたらす第1の信号66の正の信号部分60の期間より短い。これはまた、各作動に関するエネルギを節約する。
図5aから図5cは、時間tにおける第1の信号76、第2の信号77および第1の信号76および第2の信号77によってもたらされた作動信号Upe78の実施例をそれぞれ示している。図5cにおいて、時間間隔Taは、作動信号Upe78の正の信号部分74の終了時間と作動信号Upe78の負の信号部分75の開始時間との間に存在し、第1の信号76の正の信号部分70の終了時間と第2の信号77の正の信号部分73の開始時間との間の時間間隔のために、ゼロ信号部分74aを含む。図5aから図5cは、矢印79によって表される同一の作動期間に関する信号を示している。図4aから図4iにおいて既に見たように、第1の信号76および第2の信号77の振幅および形状は、可変であってもよい。時間間隔Taの影響は、矢印79によって表される作動期間中に負の信号部分73が印加される前に、正の信号部分70に起因する残存圧力変動が、適切な状態におけるインクを得ることに無感覚になる可能性があることである。
図6cは、矢印89によって表される作動期間中に、負の信号部分84および正の信号部分85が、時間において交換される場合に、時間tにおける圧電素子の作動信号Upe88の実施例を示している。これは、圧電素子の対向する電極にゼロ信号部分80、続いて正の信号部分81からなる図6aに示されるような第1の信号86と、正の信号部分82、続いてゼロ信号部分83からなる図6bに示されるように第2の信号87と、を印加し、矢印89によって表される同一の作動期間中に両方の信号を印加することによって達成される。この交換の利点は、インク液滴のサイズを調整することができることである。信号部分82が、時間において最初にあるために、インクは、信号部分81が印加される直前に回収される。これは、インクの噴出に関する余分なパルスのほか、より大きなインク液滴も生じる。
図6fは、矢印99によって表される作動期間中に、図6dに示される第1の信号の非ゼロ部分および図6eに示される第2の信号の非ゼロ部分の重なりに起因する正の信号部分94および正の信号部分95が、確立される場合に、時間tにおける圧電素子の作動信号Upe98の実施例を示している。これは、圧電素子の対向する電極に正の信号部分90、続いてゼロ信号部分91からなる第1の信号96と、ゼロ信号部分92、続いて正の信号部分93からなる第2の信号97と、を印加し、矢印99によって表される同一の作動期間中に両方の信号を印加することによって達成される。信号部分93の開始時間が、時間において、信号部分90の終了の前にあるために、時間の重なりが、信号部分90と信号部分93との間に存在する。第2の信号97が、すべての第2の電極に関して同一の形状からなる場合には、第1の電極のうちの1つまたは複数の電極における第1の信号96の偏差は、それらの電極の圧電素子に関して第1の信号96および第2の信号97の正の部分の重なりを用いることによって容易に作成される。これは、一部のインクダクトがなんらかの方法で汚染されるか、または支障を来たしており、それにもかかわらずインク液滴が、他の支障を来たしていないインクダクトのインク液滴と同一のサイズからなる必要がある場合に有用である。
図6iは、第1の信号106および第2の信号107に両方が、2つ以上の統合された非ゼロ信号部分からなる場合に、図6gに示される第1の信号106および図6hに示される第2の信号107によって確立される時間tにおける作動信号Upe108の実施例を示している。これは、圧電素子の対向する電極に正の信号部分100、110、およびゼロ信号部分101、111からなる図6gに示される第1の信号106と、ゼロ信号部分102、112、および正の信号部分103、113からなる図6hに示される第2の信号107と、を印加し、矢印109によって表される同一の作動期間中に両方の信号を印加することによって達成される。正の信号部分104および負の信号部分105の後に、ゼロ部分116、正の信号部分114および負の信号部分115が続く。さらなる信号部分115は、矢印109によって示されているように1つの作動の所定の期間内だけにある。さらなる信号部分114および115は、インクダクトにおける残存圧力変動を打ち消すために用いられる。このように、インクダクトは、次の作動期間が始まる前に、さらなる休止状態に入る。
図6lは、矢印119によって表される作動期間中に、第1の信号116が3値状態(図6jにおける破線120)である場合に、図6jに示される第1の信号116および図6kに示されるゼロ信号部分121および非ゼロ信号部分122からなる第2の信号117によって確立される時間tにおける作動信号Upe118の実施例を示している。達成される作動信号Upe118は、ゼロ部分123のみを有し、第1の信号116および第2の信号117が印加される電極の圧電素子に属するインクダクトからのインク液滴噴出を結果として生じない。
本発明は、このように記載されているが、同一物が様々な方法により変更されてもよいことは明白である。そのような変形は、本発明の趣旨および範囲を逸脱するものと考えられるべきではなく、当業者にとって明白であるようなそのような改変のすべては、以下の請求項の範囲内に包含されることを意図している。
1 ローラ
2 受容媒体
3 キャリッジ
4a、4b、4c、4d 印刷ヘッド
5 キャリア
6、7 ガイドロッド
8 出口開口部
9 加熱素子
10 中央制御ユニット
13 インクダクト
14 ベースプレート
15、17、24、29、35 線
16 圧電素子
17 作動回路
18 第1の信号生成器
19 第2の信号生成器
20 ノズルプレート
25 双方向スイッチ
30 第2の電極
33 制御ユニット
34 測定システム
36 第1の電極
40、43、44、50、53、54、60、63、64、70、73、74、81、82、85、90、93、94、95,100、103、104、110、113、114 信号の正部分
41、42、51、52、61、62、62a、62b、74a、80、83、91、92、101、102、111、112、116、121、123 信号のゼロ部分
45、55、65、73、75、84、105、115 信号の負部分
46、56、66、76、96、106、116 第1の信号
47、57、67、77、97、107、117 第2の信号
48、58、68、78、88、98、108、118 作動信号
49、59、69、79、89、99、109、119、A、B 矢印
122 信号の非ゼロ部分
t 時間
Ta 時間間隔
2 受容媒体
3 キャリッジ
4a、4b、4c、4d 印刷ヘッド
5 キャリア
6、7 ガイドロッド
8 出口開口部
9 加熱素子
10 中央制御ユニット
13 インクダクト
14 ベースプレート
15、17、24、29、35 線
16 圧電素子
17 作動回路
18 第1の信号生成器
19 第2の信号生成器
20 ノズルプレート
25 双方向スイッチ
30 第2の電極
33 制御ユニット
34 測定システム
36 第1の電極
40、43、44、50、53、54、60、63、64、70、73、74、81、82、85、90、93、94、95,100、103、104、110、113、114 信号の正部分
41、42、51、52、61、62、62a、62b、74a、80、83、91、92、101、102、111、112、116、121、123 信号のゼロ部分
45、55、65、73、75、84、105、115 信号の負部分
46、56、66、76、96、106、116 第1の信号
47、57、67、77、97、107、117 第2の信号
48、58、68、78、88、98、108、118 作動信号
49、59、69、79、89、99、109、119、A、B 矢印
122 信号の非ゼロ部分
t 時間
Ta 時間間隔
Claims (9)
- 印刷ヘッド(4)を備え、印刷ヘッドが、複数のインクダクト(13)および複数の圧電素子を備え、複数の圧電素子のそれぞれ(16)が、複数のインクダクトの1つに動作可能に結合され、第1の電極(36)および第2の電極(30)を有し、複数の第1の信号生成器および第2の信号生成器(19)を備えるインクジェット装置であって、各第1の信号生成器(18)が、複数の圧電素子のうちの1つの圧電素子が第1の電極(36)に第1の信号を印加するたびに、1つの第1の電極(36)に独占的に接続され、第2の信号生成器(19)が、前記圧電素子の各第2の電極(30)に第2の信号を印加するための前記圧電素子の第2の電極に接続され、その結果、圧電素子が、作動期間において個別のインクダクトからインク液滴の噴出をもたらすたびに第1の信号および第2の信号が、作動信号(Upe)を確立することを特徴とする、インクジェット装置。
- 第1の信号および第2の信号が、圧電素子を変形し、第1の信号の正の部分が、インクダクトの容量が減少されるような圧電素子の変形に寄与し、第2の信号の正の部分が、インクダクトの容量が増大されるような圧電素子の変形に寄与することを特徴とする、請求項1に記載のインクジェット装置。
- 第2の信号の第1の非ゼロ部分が、時間において第1の信号の第1の非ゼロ部分に直接的に連続していることを特徴とする、請求項1から2のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 第1の信号の第1の非ゼロ部分が、時間において第2の信号の第1の非ゼロ部分に直接的に連続していることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- ゼロより大きい時間間隔が、第1の信号の第1の非ゼロ部分と第2の信号の第1の非ゼロ部分との間に存在することを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 第1の信号の非ゼロ部分が、第2の信号の非ゼロ部分と時間において重なっていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 第1の信号の振幅が、第2の信号の振幅とは異なることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 第1の信号の形状が、第2の信号の形状とは異なることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
- 第1の信号の非ゼロ部分および第2の信号の非ゼロ部分が、第1の信号生成器または第2の信号生成器または両方の信号生成器からの1つまたは複数の非ゼロ部分によって続けられ、すべての前記非ゼロ部分が、作動期間中に印加されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のインクジェット装置。
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---|---|---|---|
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
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---|---|
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-
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