JP2009079603A - クラッチ装置 - Google Patents

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Kotaro Hoshihara
光太郎 星原
Shinichi Takeuchi
伸一 竹内
Masao Matsumura
将生 松村
Katsuhiro Iwasaki
克弘 岩崎
Yasuaki Hattori
恭明 服部
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Aisin Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】簡単な構造でクラッチ急係合を回避できるようなクラッチ装置を提供する。
【解決手段】駆動源からの駆動力の伝達・遮断を行うクラッチ機構を油圧により係合・解放させるように構成されたクラッチ装置において、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量を変更可能な流量可変装置80がフレキシブルホース40の中間部に設けられている。流量可変装置80には、ハウジング81に固定された円盤状部材82と、クラッチペダル20の踏み込み操作に連動して回転可能な円盤状部材83とが設けられている。円盤状部材82の連通孔821と円盤状部材83の連通孔831とが重なり合って形成される連通路W1の面積が、クラッチ機構の係合動作時には、クラッチ機構の完全係合状態および完全解放状態の場合に比べて小さくなるように、円盤状部材83が円盤状部材82に対し回転される。
【選択図】図2

Description

本発明は、駆動源からの駆動力の伝達・遮断を行う自動車に備えられるクラッチ機構を流体圧により係合・解放させるように構成されたクラッチ装置に関する。
一般に、マニュアルトランスミッション(手動式変速機)が搭載された自動車においては、自動車を発進させる場合や、変速機の変速段を切り換える場合には、クラッチペダルの踏み込み操作によってクラッチ機構の係合・解放を行い、エンジンと変速機との間のトルクの伝達を行っている。このようなクラッチ機構の係合・解放は、流体圧(例えば油圧)により行われる。具体的には、クラッチペダルの踏み込み操作量(ペダルストローク)によって、クラッチマスタシリンダで発生する油圧が変化し、これにともなって、クラッチ機構の係合度合い(クラッチ伝達容量)が変化する。
ところで、急発進時等に、運転者がクラッチペダルから足を離したりして、その踏み込み操作を急に解除すると、クラッチ機構が急係合される。しかし、このような急係合が起きると、変速機に入力されるトルクが過大になり、これにともなうショックが大きくなり、その結果、クラッチ機構や変速機構の劣化を招いてしまう。
従来、クラッチ機構の急係合の回避を図るために、例えば、特許文献1に示されるような技術が提案されている。具体的に、特許文献1には、油圧クラッチの流体経路(油圧経路)に可変オリフィスを設け、その可変オリフィスの開口度を制御することで、クラッチマスタシリンダへのオイル戻し流量を制御してクラッチ係合波形を制御することが示されている。
特開平5−44736号公報
ところが、上記従来例のように、複雑なクラッチ係合波形を制御によって得ようとする場合、高コストの制御デバイスが必要になり、また、制御漏れなども懸念される。
一方、制御によらずハード構成のみによって、クラッチ機構の急係合の回避を機械的に図る技術として、例えば、クラッチマスタシリンダのピストンなどによって突起やスライド板を押して管路を調整する構造のものがある。しかし、そのような突起構造やスライド構造を利用してクラッチマスタシリンダへのオイル戻し流量を可変とする構成では、次のような問題点が懸念される。
突起構造やスライド構造の場合、突起やスライド板が直接ピストンなどによって押されて動作する構造となるため、突起やスライド板を設ける場所が制限され、設計の自由度が制約されるという問題点がある。また、突起構造の場合、管路に突起が出入りする孔を設ける構造となるため、その部分のシールが難しくなるという問題点がある。さらに、スライド構造の場合、スライド板がピストン側の片方だけで支持される構造となるため、そのスライド板に過大な油圧が作用すると、スライド板が曲がる可能性がある。そして、スライド板が曲がると、スライド板とケース(シリンダボディ)との隙間が大きくなり、その分、オリフィス作用が低減するという問題点がある。一方、スライド板の曲げを防ぐには、ケースにガイドなどを別途設ける必要があり、構造が複雑になるという問題点がある。
本発明は、そのような問題点を鑑みてなされたものであり、簡単な構造でクラッチ急係合を回避できるようなクラッチ装置を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、本発明は、駆動源からの駆動力の伝達・遮断を行うクラッチ機構を流体圧により係合・解放させるように構成されたクラッチ装置であって、前記クラッチ機構への流体経路に配置され、第1の連通孔を有する第1の連通手段と、前記第1の連通手段と相対回転可能に設けられ、その回転にともない回転軸方向から見た前記第1の連通孔に対する相対位置が変更可能な第2の連通孔を有する第2の連通手段とを備えている。そして、前記第1の連通孔と前記第2の連通孔とが重なり合って形成される連通部分の面積が、前記クラッチ機構の係合動作時には、クラッチ機構の完全係合状態および完全解放状態の場合に比べて小さくなることを特徴としている。より具体的には、前記連通部分の面積が、前記クラッチ機構の係合動作の初期および終期に比べて、その中間の時期には小さくなっている。
上記構成によれば、クラッチ機構の係合動作時には、流体経路を通じて作動流体(クラッチフルード)が戻されるが、このとき、第2の連通手段の回転位置の変化に応じて上記連通部分の面積が変化するので、上記連通部分を介して戻されるクラッチフルードの単位時間当たりの流量が変化する。具体的には、上記連通部分を介して戻されるクラッチフルードの単位時間当たりの流量が、クラッチ機構の係合動作時には、クラッチ機構の完全係合状態および完全解放状態の場合に比べて小さくなる。これにともなって、クラッチ機構の係合度合いが、クラッチ機構の完全解放状態から完全係合状態まで、同じ速度で一様に増加するのではなく、クラッチ係合波形が段付き形状になるように変化するようになる。
これにより、クラッチ機構が完全解放状態から直ちに完全係合状態になるわけではなく、上記連通部分の絞り作用(オリフィス作用)によってクラッチ機構が緩やかに係合される状態を経て完全係合状態に至る。その結果、複雑な構造や複雑な制御を要することなく、簡単なハード構成のみによってクラッチ急係合を回避でき、また急係合にともなうショックを低減することができる。
本発明において、前記クラッチ機構の係合・解放を操作するクラッチペダルのペダルストロークに連動して前記第2の連通手段を回転させる連結手段が設けられていることが好ましい。
この構成では、クラッチ機構の係合動作時には、クラッチペダルのペダルストロークに連動して第2の連通手段の回転位置が変化し、これに応じて上記連通部分の面積が変化するので、その連通部分を介して戻されるクラッチフルードの単位時間当たりの流量が変化する。これにより、段付き形状に変化するようなクラッチ係合波形が機械的に得られ、簡単なハード構成のみによってクラッチ急係合を確実に回避できる。
また、本発明において、前記第2の連通手段は、回転軸方向に沿って移動可能に設けられており、前記第2の連通手段は、前記クラッチ機構の係合動作時には流体圧により前記第1の連通手段に近づく方向に移動される一方、前記クラッチ機構の解放動作時には流体圧により前記第1の連通手段から離れる方向に移動されることが好ましい。
この構成では、クラッチ機構の解放動作時には、上記連通部分だけではなく第1,第2の連通手段の間に生じる隙間を通ってクラッチフルードが供給されるので、クラッチ機構の係合動作時の場合とは異なって、クラッチフルードの供給が妨げられることを回避できる。これにより、クラッチ機構の解放動作を速やかに行うことができる。
本発明によれば、クラッチ機構の係合動作時には、第2の連通手段の回転位置の変化に応じて第1の連通孔と第2の連通孔とが重なり合って形成される連通部分の面積が変化するので、その連通部分を介して戻される作動流体(クラッチフルード)の単位時間当たりの流量が変化する。具体的には、上記連通部分を介して戻されるクラッチフルードの単位時間当たりの流量が、クラッチ機構の係合動作時には、クラッチ機構の完全係合状態および完全解放状態の場合に比べて小さくなる。これにより、クラッチ機構が完全解放状態から直ちに完全係合状態になるわけではなく、上記連通部分の絞り作用(オリフィス作用)によってクラッチ機構が緩やかに係合される状態を経て完全係合状態に至る。その結果、複雑な構造や複雑な制御を要することなく、簡単なハード構成のみによってクラッチ急係合を回避でき、また急係合にともなうショックを低減することができる。
本発明を実施するための最良の形態について添付図面を参照しながら説明する。
まず、この実施形態に係るクラッチ装置の概略構成について、図1を用いて説明する。図1は、実施形態に係るクラッチ装置の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、クラッチ装置10は、クラッチペダル20と、クラッチマスタシリンダ30と、フレキシブルホース40と、クラッチカバー50と、クラッチレリーズシリンダ60と、レリーズフォーク70と、流量可変装置80とを備えている。
クラッチペダル20は、ペダルレバー22の下端部に踏み込み部であるペダル部23が一体形成されて構成されている。そして、車室内とエンジンルーム内とを区画するダッシュパネルに取り付けられた図示しないクラッチペダルブラケットによってペダルレバー22の上端近傍位置が水平軸回りに回動自在に支持されている。ペダルレバー22には、ペダルリターンスプリング21によって手前側(運転者側)に向かう回動方向への付勢力が付与されている。このペダルリターンスプリング21の付勢力に抗して運転者がペダル部23の踏み込み操作を行うことにより、クラッチ機構の解放動作(レリーズ動作)が行われるようになっている。また、運転者がペダル部23の踏み込み操作を解除することにより、クラッチ機構の係合動作が行われるようになっている。
クラッチマスタシリンダ30は、シリンダボディ31の内部に図示しないピストン等が組み込まれた構成となっている。このピストンの車室内側の端面には、プッシュロッド33の一端が接続されており、このプッシュロッド33の他端(車室内側の端部)がペダルレバー22の中間部に接続されている。シリンダボディ31の車室内側の端部の外周囲には、フランジ34が設けられており、このフランジ34がダッシュパネルにボルト止めされることで、クラッチマスタシリンダ30が車体に支持されている。シリンダボディ31の上部には、このシリンダボディ31内へクラッチフルード(オイル)を供給するリザーブタンク35が設けられている。
クラッチマスタシリンダ30は、運転者によるクラッチペダル20の踏み込み操作による操作力を受けることで、シリンダボディ31内でピストンが移動することにより油圧を発生するようになっている。このとき、運転者の踏み込み操作力がペダルレバー22の中間部からプッシュロッド33に伝達されてシリンダボディ31内で油圧が発生する。クラッチマスタシリンダ30で発生する油圧は、シリンダボディ31内のピストンのストローク位置に応じて変更されるようになっている。
このクラッチマスタシリンダ30によって発生する油圧は、フレキシブルホース40内のオイルによってクラッチレリーズシリンダ60へ伝達される。このフレキシブルホース40の中途部には、流量可変装置80が配設されている。つまり、流量可変装置80が油圧の伝達経路(流体経路)の途中に介在されている。流量可変装置80の詳細については後述する。
クラッチレリーズシリンダ60は、上述のクラッチマスタシリンダ30と同様に、シリンダボディの内部にピストン等が組み込まれた構成となっている。クラッチレリーズシリンダ60のピストンのストローク位置は、このピストンが受ける油圧に応じて変更されるようになっている。クラッチレリーズシリンダ60は、フレキシブルホース40を介してクラッチマスタシリンダ30から圧送されるオイルによって油圧を受け、これにともなって、レリーズフォーク70を作動させる。これにより、クラッチカバー50が図示しないクラッチディスクに対し進退移動することで、クラッチ機構の係合・解放が行われる。
ここで、クラッチ機構の係合・解放動作について説明する。
運転者がクラッチペダル20の踏み込み操作を行うと、その踏み込み操作量(ペダルストローク)に応じてクラッチマスタシリンダ30で油圧が発生する。具体的には、クラッチペダル20の踏み込み操作量が大きいほど、プッシュロッド33を介してピストンに伝達されるクラッチペダル20の踏み込み操作力が大きくなり、クラッチマスタシリンダ30で発生する油圧が大きくなる。このとき、クラッチマスタシリンダ30からクラッチレリーズシリンダ60へオイルが送られる。そして、クラッチレリーズシリンダ60のピストンが受ける油圧が大きくなると、レリーズフォーク70がクラッチカバー50をクラッチディスクから切り離す方向へ移動する。このレリーズフォーク70の動作にともなって、クラッチカバー50がクラッチディスクから徐々に切り離され、クラッチ機構の解放動作が行われる。この場合、クラッチペダル20の踏み込み操作量が所定量を超えると、クラッチ機構が完全に切り離される完全解放状態になる。
一方、クラッチペダル20の踏み込み操作量が小さいほど、プッシュロッド33を介してピストンに伝達されるクラッチペダル20の踏み込み操作力が小さくなり、クラッチマスタシリンダ30で発生する油圧が小さくなる。このとき、クラッチレリーズシリンダ60からクラッチマスタシリンダ30へオイルが戻される。そして、クラッチレリーズシリンダ60のピストンが受ける油圧が小さくなると、レリーズフォーク70がクラッチカバー50をクラッチディスクに係合する方向へ移動する。このレリーズフォーク70の動作にともなって、クラッチカバー50がクラッチディスクに徐々に係合され、クラッチの係合動作が行われる。この場合、クラッチペダル20の踏み込み操作量が所定量を下回ると、クラッチ機構が完全に係合される完全係合状態になる。
この実施形態の特徴部分は、クラッチ機構の油圧経路に、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量を変更可能な流量可変装置80を設けた点にある。次に、この流量可変装置80の具体構成について、図1〜図3を用いて説明する。図2は、流量可変装置80の内部の構造を示す断面図である。図3は、流量可変装置80の2つの円盤状部材82,83を軸方向から見た図である。
図1〜図3に示すように、流量可変装置80は、ハウジング(ケース)81と、2つの円盤状部材82,83とを備えている。
ハウジング81は、2つの円盤状部材82,83を収納するもので、2つの円盤状部材82,83によってハウジング81の内部が2つの油室811,812に仕切られている。言い換えれば、ハウジング81の2つの油室811,812の間に、2つの円盤状部材82,83が設けられている。ハウジング81には、このハウジング81の内外を連通する連通口(貫通孔)813,814が形成されている。各連通口813,814は、それぞれ油室811,812に臨む位置に設けられている。各連通口813,814には、それぞれフレキシブルホース40が接続されている。
2つの油室811,812のうち一方の油室811は、クラッチマスタシリンダ30側(図2では右側)に設けられている。この油室811は、連通口813を介してクラッチマスタシリンダ30まで延びるフレキシブルホース40に連通されている。他方の油室812は、クラッチレリーズシリンダ60側(図2では左側)に設けられている。この油室812は、連通口814を介してクラッチレリーズシリンダ60まで延びるフレキシブルホース40に連通されている。
そして、クラッチ機構の係合動作時には、クラッチレリーズシリンダ60側の油室812からクラッチマスタシリンダ30側の油室811へオイルが流れる。逆に、クラッチ機構の解放動作時には、クラッチマスタシリンダ30側の油室811からクラッチレリーズシリンダ60側の油室812へオイルが流れる。なお、ハウジング81は、その一側(図2では左側)が開放された構造になっているが、カバー816によってその開放部分は密閉されており、ハウジング81のシール性は確保されている。
2つの円盤状部材82,83のうち、一方の円盤状部材82(第1の連通手段)は、クラッチマスタシリンダ30側(図2では右側)に設けられている。この円盤状部材82は、ハウジング81に固定されており、ハウジング81と一体的に設けられている。円盤状部材82は、ハウジング81の2つの油室811,812の境に形成された段部815によって位置決めされている。
円盤状部材82には、オイルが流通可能な円形の連通孔(貫通孔)821が形成されている。この実施形態では4つの連通孔821が円盤状部材82に円周方向に等間隔で(90度ごとに)設けられている。なお、連通孔821は円盤状部材82に少なくとも1つ設けられていればよい。また、円盤状部材82の中心部には、軸部材84が挿通される挿通孔(貫通孔)822が形成されている。
2つの円盤状部材82,83のうち、他方の円盤状部材83(第2の連通手段)は、クラッチレリーズシリンダ60側(図2では左側)に設けられている。この円盤状部材83は、上述の円盤状部材82に対向して設けられている。円盤状部材83は、円盤状部材82に比べ小径に形成されている。
また、円盤状部材83は、円盤状部材82に対し相対回転可能に設けられている。具体的には、円盤状部材83は、軸部材84に相対回転不能かつ軸方向(回転軸方向:図2では左右方向)に移動可能に支持されている。軸部材84は、ハウジング81にベアリング85などの軸受け部材を介して回転自在に支持されている。この軸部材84の一端部(図2では右端部)は、ハウジング81の外部に突出されており、そのハウジング81から突出した部分にプーリ86が取り付けられている。プーリ86は、ワイヤ87などの連結部材を介してクラッチペダル20に連結されている。このため、円盤状部材83は、クラッチペダル20の踏み込み操作に連動してその中心軸まわりに回転するようになっている。この円盤状部材83の動作の詳細については後述する。なお、軸部材84の一端部がハウジング81の内外を貫通する構造となっているので、ハウジング81のシール性を確保するために、シール部材89が設けられている。
また、円盤状部材83は、円盤状部材82に対し軸方向に相対移動可能に設けられている。つまり、円盤状部材83の円盤状部材82との軸方向の距離が可変になっている。具体的には、円盤状部材83は、軸部材84に対し、例えばスプライン嵌合などによって軸方向にのみ移動可能に支持されている。この円盤状部材83とハウジング81(この場合、ハウジング81のカバー816)との間には、巻きバネ(コイルスプリング)88が配置されている。このコイルスプリング88によって円盤状部材83が軸方向の一方側の円盤状部材82側に付勢されている。また、コイルスプリング88によって円盤状部材83が円周方向の他方側(図3、図4のX2方向側)に付勢されている。
そして、クラッチ機構の解放動作時には、油室811から油室812へオイルが流れるので、円盤状部材83に作用するその油圧による力とコイルスプリング88の付勢力とが釣り合う位置まで、円盤状部材83が軸方向の他方側(円盤状部材82から離れる方向側)へ移動する。これにより、円盤状部材83が円盤状部材82から離間し、円盤状部材83と円盤状部材82との間に隙間が生じる。一方、クラッチ機構の係合動作時には、油室812から油室811へオイルが流れるので、円盤状部材83が円盤状部材82に突き当たることによって円盤状部材83の軸方向の一方側への移動が規制される。
円盤状部材83には、オイルが流通可能な円形の連通孔(貫通孔)831が形成されている。連通孔831は、連通孔821に比べ小径に形成されている。この実施形態では4つの連通孔831が円盤状部材83に円周方向に等間隔で(90度ごとに)設けられている。連通孔831は、円盤状部材82の連通孔821と対応する位置に設けられている。具体的には、クラッチ機構の完全係合状態および完全解放状態では、図3に示すように、連通孔821,831が軸方向から見て互いに重なり合うようになっている。また、クラッチ機構の係合動作時および解放動作時には、円盤状部材83の回転にともない、連通孔831の連通孔821に対する軸方向から見た相対位置が変更されるようになっている(図4参照)。
続いて、流量可変装置80の動作について説明する。図4は、クラッチ係合時の2つの円盤状部材82,83の位置関係を示す図である。
円盤状部材82はハウジング81に固定されており、回転不能になっているのに対し、円盤状部材83はクラッチペダル20の踏み込み操作に連動して所定の角度範囲(例えば、0°〜90°)回転可能になっている。このため、円盤状部材83が円盤状部材82に対し相対回転可能になっている。具体的には、円盤状部材83と一体的に設けられているプーリ86と連結されたワイヤ87が、クラッチペダル20のペダルレバー22の下端部に連結されている。なお、この場合、ワイヤ87がペダル部23に連結されていてもよい。
クラッチペダル20の踏み込み操作に連動した円盤状部材83の回転動作は、ワイヤ87が緊張した状態で行われ、ワイヤ87が弛緩した状態では行われない。クラッチペダル20の踏み込み操作を行っていないとき、つまり、クラッチ機構の完全係合状態では、ペダルレバー22の下端部とプーリ86とが最大限離れており、ワイヤ87は緊張した状態にある。このとき、円盤状部材83は円周方向の一方側(図3、図4のX1方向側)に最大限回転された状態になっている(図4(e)に示す状態)。この状態からクラッチペダル20を踏み込むと(クラッチペダル20の踏み込み操作量が大きくなると)、ペダルレバー22の下端部がプーリ86に近づくため、ワイヤ87が弛緩した状態になる。この場合、コイルスプリング88によって円盤状部材83がX2方向側に回転される。そして、クラッチペダル20の踏み込み操作量が所定量を超えたクラッチ機構の完全解放状態では、円盤状部材83はX2方向側に最大限回転された状態になっている(図4(a)に示す状態)。
クラッチペダル20の踏み込み操作量が上記所定量以下の場合において、クラッチペダル20の踏み込み操作量が小さくなるとき(クラッチペダル20の踏み込みが解除されたとき)、ペダルレバー22の下端部がプーリ86から遠ざかるので、ワイヤ87が緊張した状態が維持される。したがって、このとき、クラッチペダル20の踏み込み操作量に連動した円盤状部材83の回転動作が可能になる。
ワイヤ87が緊張した状態において、クラッチペダル20の踏み込み操作量が小さくなるとき、つまり、クラッチ機構の係合動作時(クラッチ係合時)には、円盤状部材83は、X1方向側に回転する。円盤状部材83は、クラッチペダル20の踏み込み操作量の変化に応じて、所定の角度範囲(例えば、0°〜90°)でX1方向側へ回転する。そして、クラッチ係合時には、軸方向から見た円盤状部材82の連通孔821と円盤状部材83の連通孔831との位置関係が、例えば、図4(a)〜(e)に示すように変化する。これにともない、連通孔821,831が互いに重なり合って形成される連通路(連通部分)W1の面積が変化する。図4では網掛けを施した部分が連通路W1になっている。
図4(a)は、クラッチ機構の完全解放状態に対応しており、円盤状部材83はX1方向側へは回転していない。この状態では、小径の連通孔831の全領域が大径の連通孔821内に含まれており、上記連通路W1の面積は最大になっている。ここでは、上記連通路W1の最大の面積は連通孔831の面積と等しくなる。
図4(a)の状態からクラッチペダル20の踏み込み操作量が小さくなり円盤状部材83がX1方向側へ回転すると、連通孔831の全領域が連通孔821内に含まれている間は、上記連通路W1の面積は最大に保たれる。しかし、例えば、図4(b)に示すように、連通孔831の一部の領域しか連通孔821内に含まれないようになると、言い換えれば、連通孔831が円盤状部材82の連通孔821以外の部分(遮断部)と重なり合うようになると、円盤状部材83の回転にともなって上記連通路W1が絞られ、その面積が減少していく。図4(b)は、円盤状部材83が図4(a)の状態からX1方向側へ22.5°だけ回転した状態を示している。
図4(b)の状態からクラッチペダル20の踏み込み操作量が小さくなり円盤状部材83がX1方向側へ回転して、例えば、図4(c)に示すように、連通孔831の全領域が円盤状部材82の連通孔821以外の部分(遮断部)と重なり合うようになると、上記連通路W1がさらに絞られ、その面積が最小になる。図4(c)は、円盤状部材83が図4(a)の状態からX1方向側へ45°だけ回転した状態を示している。ここでは、上記連通路W1の最小の面積は「0」に設定されているが、その最小の面積を「0」よりも大きい値に設定してもよい。
図4(c)の状態からクラッチペダル20の踏み込み操作量が小さくなり円盤状部材83がX1方向側へ回転すると、連通孔831の全領域が円盤状部材82の連通孔821以外の部分(遮断部)と重なり合っている間は、上記連通路W1の面積は最小に保たれる。しかし、例えば、図4(d)に示すように、連通孔831の一部の領域が連通孔821内に含まれるようになると、円盤状部材83の回転にともなって上記連通路W1が拡がり、その面積が増大していく。図4(d)は、円盤状部材83が図4(a)の状態からX1方向側へ67.5°だけ回転した状態を示している。
図4(d)の状態からクラッチペダル20の踏み込み操作量が小さくなり円盤状部材83がX1方向側へ回転して、例えば、図4(e)に示すように、連通孔831の全領域が連通孔821内に含まれるようになると、上記連通路W1がさらに拡がり、その面積が最大になる。図4(e)は、円盤状部材83が図4(a)の状態からX1方向側へ90°だけ回転した状態を示しており、クラッチ機構の完全係合状態に対応している。
この実施形態では、クラッチ係合時に、クラッチペダル20の踏み込み操作量の変化、つまり、円盤状部材83の回転位置の変化に応じて、上記連通路W1の面積が変化するので、次のような作用効果が得られる。
クラッチ係合時には、クラッチレリーズシリンダ60から流量可変装置80を介してクラッチマスタシリンダ30へオイルが戻される。このとき、流量可変装置80においては、上記連通路W1を通って、クラッチレリーズシリンダ60側の油室812からクラッチマスタシリンダ30側の油室811へオイルが戻される。なお、クラッチ係合時には、円盤状部材82に円盤状部材83が突き当たっており、両者82,83の間に隙間は生じていない。このため、上記連通路W1だけを介して、クラッチマスタシリンダ30側へのオイル戻しが行われるようになっている。
そして、上記連通路W1の面積は、円盤状部材83の回転位置の変化に応じて変化するので、上記連通路W1を通ってクラッチマスタシリンダ30側へ戻されるオイルの単位時間当たりの流量(以下、単に「流量」という。)が変化する。これにより、クラッチ機構の係合が、図5に示すようにして行われる。図5は、クラッチ機構の係合度合い(クラッチ伝達容量)の経時変化を示しており、クラッチ機構の完全解放状態(クラッチ伝達容量が0パーセントの状態)から完全係合状態(クラッチ伝達容量が100パーセントの状態)までを示している。図5では、この実施形態のクラッチ係合波形を実線S1で示している。
まず、クラッチ機構の係合動作が完全解放状態から開始される際、図4(a)に示すように、上記連通路W1の面積が最大になっており、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量が最大になる。この連通路W1の面積が最大の間は、クラッチペダル20の踏み込み操作量が小さくなって円盤状部材83がX1方向側へ回転しても、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量が最大に保たれる。これにより、係合動作の初期には、図5の傾斜部分Saで示すように、クラッチ係合度合いが最大の速度で増加する。
次に、円盤状部材83のX1方向側への回転にともなって、例えば、図4(b)に示すように、上記連通路W1が絞られその面積が徐々に小さくなると、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量が徐々に減少していく。これにより、図5の湾曲部分Sbで示すように、クラッチ係合度合いの増加する速度が徐々に小さくなる。
次に、円盤状部材83のX1方向側への回転にともなって、例えば、図4(c)に示すように、上記連通路W1がさらに絞られその面積が最小になると、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量が最小になる。この連通路W1の面積が最小の間は、円盤状部材83がX1方向側へ回転しても、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量が最小に保たれる。これにより、図5の水平部分Scで示すように、クラッチ係合度合いの増加する速度が最小になる。なお、ここでは、水平部分Scの間だけ、クラッチ係合度合いの増加する速度が一時的に「0」になっている。
次に、円盤状部材83のX1方向側への回転にともなって、例えば、図4(d)に示すように、上記連通路W1が拡がりその面積が徐々に大きくなると、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量が徐々に増加していく。これにより、図5の湾曲部分Sdで示すように、クラッチ係合度合いの増加する速度が徐々に大きくなる。
次に、円盤状部材83がX1方向側への回転にともなって、例えば、図4(e)に示すように、上記連通路W1がさらに拡がりその面積が最大になると、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量が最大になる。この連通路W1の面積が最大の間は、クラッチペダル20の踏み込み操作量が小さくなって円盤状部材83がX1方向側へ回転しても、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量が最大に保たれる。これにより、係合動作の終期には、図5の傾斜部分Seで示すように、クラッチ係合度合いが最大の速度で増加し、クラッチ機構は完全係合状態に至る。
ところで、クラッチ機構の油圧経路にこの実施形態のような絞り(オリフィス)を設けない構成を採用した場合(以下、「オリフィスを設けない場合」という。)には、図5の一点鎖線S2で示すように、クラッチ係合度合いが、クラッチ機構の完全解放状態から完全係合状態まで、一様な速度で増加する。また、クラッチ機構の油圧経路にこの実施形態のような面積が可変の絞りではなく、面積が一定の絞り(オリフィス)を設けた場合(以下、「オリフィスを設けた場合」という。)には、図5の破線S3で示すように、クラッチ係合度合いが、クラッチ機構の完全解放状態から完全係合状態まで、オリフィスを設けない場合に比べて小さい速度で一様に増加する。
この実施形態では、クラッチ係合度合いが、クラッチ機構の完全解放状態から完全係合状態まで、同じ速度で一様に増加するのではなく、クラッチ係合波形が図5に示すようないわゆる段付き形状になるように変化する。したがって、例えば、急発進時等に、運転者がクラッチペダル20の踏み込み操作を急に解除した場合などであっても、クラッチ機構が完全解放状態から直ちに完全係合状態になるのではなく、上記連通路W1の絞り作用(オリフィス作用)によってクラッチ機構が緩やかに係合される図5のSb,Sc,Sdの状態を経て完全係合状態に至る。
これにより、急発進時等の場合であっても、例えば図6に示すように、変速機に入力されるピークトルクを低減することができる。図6は、急発進時等の際に変速機に入力されるトルク(ここではドライブシャフトのトルク)の経時変化を示している。図6の実線T1はこの実施形態の場合を示し、一点鎖線T2は、図5の一点鎖線S2で示すオリフィスを設けない場合を示し、破線T3は、図5の破線S3で示すオリフィスを設けた場合を示している。
図6に示すように、この実施形態では、オリフィスを設けない場合やオリフィスを設けた場合に比べて、急発進時等の際、変速機に入力されるピークトルクを低減することができる。具体的には、オリフィスを設けない場合に比べてそのピークトルク値を約25パーセント低減することができる。これにより、複雑な構造や複雑な制御を要することなく、簡単なハード構成のみによってクラッチ急係合を確実に回避でき、また急係合にともなうショックを低減することができる。しかも、クラッチ機構の係合動作の開始直後(係合動作の初期)には、上記連通路W1は絞られず、その面積は最大に保たれているので、オリフィスを設けた場合に比べて、クラッチ機構の係合動作の開始直後に変速機に入力されるトルクを速やかに増加させることができる。これにより、発進の際の優れた応答性を確保することができる。
ここで、クラッチ機構の解放動作時(クラッチ解放時)には、クラッチマスタシリンダ30から流量可変装置80を介してクラッチレリーズシリンダ60へオイルが送られる。このとき、流量可変装置80においては、上記連通路W1を通ってクラッチマスタシリンダ30側の油室811からクラッチレリーズシリンダ60側の油室812へオイルが送られる。
クラッチ解放時には、円盤状部材83は、コイルスプリング88によってX2方向側に回転される。このため、軸方向から見た円盤状部材82の連通孔821と円盤状部材83の連通孔831との位置関係が、上述したクラッチ係合時の場合とは、逆の順序で変化し、これにともなって、上記連通路W1の面積も変化する。また、クラッチ解放時には、円盤状部材83に作用する油圧によって円盤状部材83と円盤状部材82との間に隙間が生じる。したがって、この実施形態では、クラッチ解放時、上記連通路W1だけではなく上記隙間を通ってクラッチレリーズシリンダ60側へオイルが送られるので、上述したクラッチ係合時の場合とは異なって、クラッチレリーズシリンダ60側へのオイル送りが妨げられることを回避できる。これにより、クラッチ機構の解放動作を速やかに行うことができる。
さらに、流量可変装置80においては、従来構造(突起構造やスライド構造)に対して次のような利点もある。
従来の突起構造の場合、管路に突起が出入りする孔を設ける構造となるため、その部分のシールが難しくなる。これに対し、流量可変装置80では、円盤状部材83とハウジング81の外部のプーリ86との連結を軸部材84によって行う構造となっているので、突起構造の場合に比べてシール部材89によるシールを容易に行うことができ、しかも、そのシールの安定性も良好になる。
従来のスライド構造の場合、スライド板がピストン側の片方だけで支持される構造となるため、そのスライド板に過大な油圧が作用すると、スライド板が曲がる可能性がある。そして、スライド板が曲がると、スライド板とケース(シリンダボディ)との隙間が大きくなり、その分、オリフィス作用が低減する可能性がある。これに対し、流量可変装置80では、クラッチ係合時に、円盤状部材83の油室812側の面全体で油圧を受ける構造となっているので、スライド構造の場合に比べて強度的に優れている。また、流量可変装置80では、クラッチ係合時に油圧の作用する方向が円盤状部材83を円盤状部材82に近づける方向となっているので、スライド構造の場合に比べてオリフィス作用の精度向上が期待できる。
従来の突起構造やスライド構造の場合、突起やスライド板が直接ピストンなどによって押されて動作する構造となるため、突起やスライド板を設ける場所が制限され、設計の自由度が制約される。これに対し、流量可変装置80では、ワイヤ87によってクラッチペダル20の踏み込み操作を伝える構造となっているので、突起構造やスライド構造の場合に比べてその設置場所が制限されず、設計の自由度も向上する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、ここに示した実施形態は一例であり、さまざまに変形することが可能である。その一例を以下に挙げる。
(1)流量可変装置は、クラッチ機構の油圧経路に、クラッチマスタシリンダ30へのオイル戻し流量を変更可能な構成であれば、その構成部材の形状や大きさ、配置箇所などは、上述した場合だけに限定されない。言い換えれば、流量可変装置は、クラッチ係合波形を図5の実線S1のような段付き形状にすることが可能な構成であれば、その第1の連通手段や第2の連通手段などの構成部材の形状や大きさ、配置箇所などは、さまざまに変更することが可能である。
例えば、流量可変装置の第1の連通手段および第2の連通手段の形状は円盤状以外であってもよい。第1の連通手段に比べ第2の連通手段が大きくてもよい。なお、上記実施形態のように、第1の連通手段に比べ第2の連通手段を小さくすれば、クラッチ解放時の油圧による第2の連通手段の軸方向への移動が容易になる。
また、第1の連通手段の連通孔および第2の連通手段の連通孔の形状は円形以外であってもよい。第1の連通手段の連通孔および第2の連通手段の連通孔の数は4つ以外であってもよい。第1の連通手段の連通孔に比べ第2の連通手段の連通孔が大きくてもよい。なお、上記実施形態のように、第1の連通手段の連通孔に比べ第2の連通手段の連通孔を小さくすれば、クラッチ解放時に油圧が第2の連通手段に作用しやすくなり、第2の連通手段の軸方向への移動がスムーズに行える。
また、クラッチ係合時にクラッチペダル20の踏み込み操作に連動して第2の連通手段を回転させるのに、ワイヤ以外の連結手段を用いてもよい。第2の連通手段の回転可能な角度範囲は0°〜90°以外であってもよい。また、クラッチ解放時に第2の連通手段を軸方向に移動させるのに、油圧によってだけでなく他の手段を併用してもよい。
また、第1の連通手段および第2の連通手段のうち、一方が他方に対し相対回転可能な構成であればよいので、回転不能な第1の連通手段をクラッチマスタシリンダ30側に設け、回転可能な第2の連通手段をクラッチレリーズシリンダ60側に設ける構成としてもよい。この場合、クラッチレリーズシリンダ60側の回転不能な第1の連通手段を軸方向に移動可能に設ける構成としてもよい。
また、回転不能な第1の連通手段を流量可変装置のハウジングに一体形成してもよい。例えば、流量可変装置のハウジングに形成された壁部を第1の連通手段として利用する構成としてもよい。具体的には、クラッチマスタシリンダ側の油室とクラッチレリーズシリンダ側の油室との間に両油室を仕切る壁部を形成し、この壁部に連通孔を形成する構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、流量可変装置がフレキシブルホース40の中間部に設けられた場合、つまり、流量可変装置がクラッチ機構への油圧経路の途中に設けられている場合について説明したが、流量可変装置の配置箇所はそれ以外であってもよい。例えば、流量可変装置をクラッチマスタシリンダ30またはクラッチレリーズシリンダ60に一体的に設ける構成としてもよい。
(3)クラッチ装置として、クラッチレリーズシリンダを備えない構成を採用してもよい。また、クラッチ装置のクラッチレリーズシリンダとして、レリーズフォークを介さずに直接クラッチカバーを動かすダイレクトシリンダタイプのものを採用してもよい。
実施形態に係るクラッチ装置の概略構成を示す斜視図である。 流量可変装置の内部の構造を示す断面図である。 流量可変装置の2つの円盤状部材を回転軸方向の一方から見た図である。 クラッチ係合時の流量可変装置の2つの円盤状部材の位置関係を示す図である。 クラッチ係合時の係合度合いの経時変化を示す図である。 クラッチ急係合の際に変速機に入力されるトルクの経時変化を示す図である。
符号の説明
10 クラッチ装置
20 クラッチペダル
30 クラッチマスタシリンダ
40 フレキシブルホース
50 クラッチカバー
60 クラッチレリーズシリンダ
80 流量可変装置
81 ハウジング
811,812 油室
82 円盤状部材(第1の連通手段)
821 連通孔(第1の連通孔)
83 円盤状部材(第2の連通手段)
831 連通孔(第2の連通孔)
W1 連通路(連通部分)
87 ワイヤ(連結手段)

Claims (4)

  1. 駆動源からの駆動力の伝達・遮断を行うクラッチ機構を流体圧により係合・解放させるように構成されたクラッチ装置において、
    前記クラッチ機構への流体経路に配置され、第1の連通孔を有する第1の連通手段と、
    前記第1の連通手段と相対回転可能に設けられ、その回転にともない回転軸方向から見た前記第1の連通孔に対する相対位置が変更可能な第2の連通孔を有する第2の連通手段とを備え、
    前記第1の連通孔と前記第2の連通孔とが重なり合って形成される連通部分の面積が、前記クラッチ機構の係合動作時には、クラッチ機構の完全係合状態および完全解放状態の場合に比べて小さくなることを特徴とするクラッチ装置。
  2. 請求項1に記載のクラッチ装置において、
    前記連通部分の面積が、前記クラッチ機構の係合動作の初期および終期に比べて、その中間の時期には小さくなることを特徴とするクラッチ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のクラッチ装置において、
    前記クラッチ機構の係合・解放を操作するクラッチペダルのペダルストロークに連動して前記第2の連通手段を回転させる連結手段が設けられていることを特徴とするクラッチ装置。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のクラッチ装置において、
    前記第2の連通手段は、回転軸方向に沿って移動可能に設けられており、
    前記第2の連通手段は、前記クラッチ機構の係合動作時には流体圧により前記第1の連通手段に近づく方向に移動される一方、前記クラッチ機構の解放動作時には流体圧により前記第1の連通手段から離れる方向に移動されることを特徴とするクラッチ装置。
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