JP2009077722A - 新規なニトリルヒドラターゼ - Google Patents

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俊文 八巻
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伸一 番場
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Abstract

【課題】新規な変異点を有するニトリルヒドラターゼのアミノ酸配列及び該遺伝子の塩基配列を提供する。
【解決手段】シュードノカルディア・サーモフィラPseudonocardia thermophila JCM3095由来であり、ヘテロな2種のサブユニットから構成されるニトリルヒドラターゼに新規な変異を導入し、得られる変異体のアミノ酸配列及び該遺伝子の塩基配列。該遺伝子が挿入されたプラスミドを作製し、該プラスミドを導入した形質転換体を、ニトリル化合物を対応するアミド化合物に変換する触媒として用いる。
【選択図】図1

Description

本発明は、新規なニトリルヒドラターゼ及びそれをコードする遺伝子、該遺伝子を含有するプラスミド、該プラスミドにより形質転換された細胞株、該細胞株を用いてニトリルヒドラターゼを産生する方法、及び該細胞株を培養して得られる培養液・細胞・細胞処理物を用いてニトリル化合物から対応するアミド化合物を製造する方法に関する。
近年、種々の化合物のニトリル基を水和によりアミド基に変換するニトリル水和活性を有する酵素であるニトリルヒドラターゼが発見され、該酵素を産生する微生物株が多数開示されている。ニトリルヒドラターゼを用いてニトリル化合物よりアミド化合物を工業的に製造するためには、アミド化合物の製造コストに占める該酵素の製造コストを下げることが重要である。より具体的には、酵素調製物の単位重量あたりの該酵素含有量を高くする必要がある。そこで、該酵素の遺伝子を用いて遺伝子工学の手法により該酵素を大量に発現させることを目的として、該酵素の遺伝子をクローニングする試みが為されている。
ニトリルヒドラターゼ活性を有する微生物としては、シュードノカルディア・サーモフィラ(本菌株は、理化学研究所微生物系統保存施設(埼玉県和光市広沢2−1)に番号JCM3095として保管され、何人にも請求により自由に分譲される。)が見い出されている(特許文献1参照)。
また、同株よりニトリルヒドラターゼが単離され、同酵素がαサブユニット及びβサブユニットより構成されることが確認されている。そして、同株よりニトリルヒドラターゼ遺伝子が単離され、そのアミノ酸配列及び塩基配列を明らかにされるとともに、同酵素の機能を実質的に変化させない置換変異部位を有するニトリルヒドラターゼが見い出された。さらに、このニトリルヒドラターゼを形質転換体内で大量に発現できるプラスミド及び同プラスミドにより形質転換された細胞株(一例としてMT−10822:ブタペスト条約に則って、受託番号FERM BP−5785として独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されている。)が作出された。加えて、該細胞株による該ニトリルヒドラターゼの生産及び該細胞株若しくはそれより得られる該ニトリルヒドラターゼをニトリル化合物と接触させる事による対応するアミド化合物の製造が可能となっている(特許文献2参照)。
しかし、ニトリルヒドラターゼの機能を実質的に変化させない置換変異部位が該公報に記載されているもの以外に存在するのか、存在するならばその置換変異部位は遺伝子配列上の何処に相当する部位であるかに関しては未だ明らかとなっていなかった。
なお、ニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子を宿主細胞で発現させて酵素活性のあるニトリルヒドラターゼを生産する場合にこの酵素の活性化に関与するタンパク質が存在する点が特許文献3に開示されている。
特開平8−56684号公報 特開平9−275978号公報 特開平11−253168号公報
本発明の目的は、機能を実質的に変化させない新規な置換変異部位を有するニトリルヒドラターゼのアミノ酸配列及び該遺伝子の塩基配列を提供する事である。さらに、該遺伝子を含むプラスミド、該プラスミドにより形質転換された細胞株、該細胞株を用いた該酵素の産生方法、及び該細胞株を培養して得られる培養液・細胞・細胞処理物を用いてニトリル化合物から対応するアミド化合物を製造する方法をも提供する事である。
本発明者らはかかる状況の下、特開平9−275978号公報に開示されているニトリルヒドラターゼ遺伝子に、該公報には開示されていない新規な置換変異部位を導入し、該変異導入後の該遺伝子の塩基配列を決定した。さらに、該遺伝子を含むプラスミド、該プラスミドにより形質転換された細胞株を作製した。また、該細胞株を用いた該酵素の産生や該細胞株を培養して得られる培養液・細胞・細胞処理物を用いたニトリル化合物からの対応アミド化合物の製造に関しても鋭意検討を重ねた結果、本願発明を完成させるに至った。
本発明にかかるニトリルヒドラターゼのαサブユニットは、配列番号:1に示されるαサブユニットのアミノ酸配列の36番目、71番目、148番目、及び204番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換した変異を有するアミノ酸配列を有することを特徴とする。
本発明にかかるニトリルヒドラターゼのβサブユニットは、配列表の配列番号:2に示すβサブユニットのアミノ酸配列の10番目、32番目、37番目、41番目、46番目、48番目、51番目、72番目、118番目、127番目、146番目、160番目、186番目及び217番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換した変異を有するアミノ酸配列を有することを特徴とする。
本発明にかかるニトリルヒドラターゼは、αサブユニットとβサブユニットを有し、これらのサブユニットの少なくとも一方が上記の変異を有することを特徴とする。
本発明にかかるニトリルヒドラターゼのαサブユニットをコードする遺伝子は、上記のαサブユニットにおける変異を有するアミノ酸配列をコードすることを特徴とする。
本発明にかかるニトリルヒドラターゼのβサブユニットをコードする遺伝子は、上記のβサブユニットにおける変異を有するアミノ酸配列をコードすることを特徴とする。
本発明にかかるニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子は、αサブユニットをコードする遺伝子とβサブユニットをコードする遺伝子とを有し、これらのサブユニットの少なくとも一方が上記の変異を有することを特徴とする。
本発明のプラスミドは、上記の遺伝子のいずれかを有することを特徴とする。
本発明の形質転換体は、上記のプラスミドを用いて宿主細胞を形質転換することに得られたものであることを特徴とする。
本発明のニトリルヒドラターゼの製造は、上記の形質転換体、該形質転換体の培養液、または該形質転換体や該培養液の処理物からニトリルヒドラターゼを回収する工程を有することを特徴とする。
本発明のアミド化合物の製造方法は、水性媒体中でニトリル化合物を上記のニトリルヒドラターゼとを接触させて該ニトリル化合物を対応するアミド化合に変換する工程を有することを特徴とする。
本発明により、シュードノカルディア・サーモフィラ由来のニトリルヒドラターゼの本質的な機能を変化させる事の無い新規な変異点を有するニトリルヒドラターゼのアミノ酸配列及び該遺伝子の塩基配列が提供される。さらに、該遺伝子を含むプラスミド、該プラスミドを含む形質転換体、該形質転換体を用いた該酵素の産生方法、及び該形質転換体を用いたニトリル化合物からの対応するアミド化合物の製造方法が提供される。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
本発明のニトリルヒドラターゼは、シュードノカルディア・サーモフィラ由来のニトリルヒドラターゼに変異を導入して得られたものである。具体的には、配列表の配列番号:1及び2に示すアミノ酸配列の所定の部位の少なくとも1つ以上におけるアミノ酸を他のアミノ酸で置換したものにより基本的に構成される。
すなわち、本発明は、配列表の配列番号:1に示される205個のアミノ酸の配列により表されるαサブユニットの内の少なくとも1個以上を他のアミノ酸で置換したものを構成要素とするニトリルヒドラターゼ、配列表の配列番号:2に示される233個のアミノ酸の配列により表されるβサブユニットの構成アミノ酸計438個の内の少なくとも1個以上を他のアミノ酸で置換したものを構成要素とするニトリルヒドラターゼ及びその両方を構成要素とするニトリルヒドラターゼを含んでいる。
本発明のニトリルヒドラターゼに用いられる具体的なアミノ酸配列には、以下のものが含まれる。
(a−0) 配列番号:1のαサブユニットのアミノ酸配列
(a−1) 配列番号:1に示されるαサブユニットのアミノ酸配列の36番目、71番目、148番目、及び204番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換した変異を有するアミノ酸配列
(a−2) 配列表の配列番号:1に示されるαサブユニットのアミノ酸配列の6番目、19番目、38番目、77番目、90番目、102番目、106番目、126番目、130番目、142番目、146番目、187番目、194番目、及び203番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換した変異を有するアミノ酸配列
(b−0) 配列表の配列番号:2に示されるβサブユニットのアミノ酸配列
(b−1) 配列表の配列番号:2に示すβサブユニットのアミノ酸配列の10番目、32番目、37番目、41番目、46番目、48番目、51番目、72番目、118番目、127番目、146番目、160番目、186番目及び217番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換した変異を有するアミノ酸配列
(b−2) 配列表の配列番号:2に示すβサブユニットのアミノ酸配列の20番目、21番目、108番目、200番目、及び212番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換した変異を有するアミノ酸配列
上記の各変異は、変異前のニトリルヒドラターゼ活性を少なくとも維持し得るものである。
本発明のニトリルヒドラターゼは、上記の(a−0)〜(b−2)から選択されたアミノ酸配列を有する以下の構成要素からなる。
(A−1) αサブユニットが上記の(a−1)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(A−2) αサブユニットが上記の(a−1)及び(a−2)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(B−1) βサブユニットが上記の(b−1)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(B−2) βサブユニットが上記の(b−1)及び(b−2)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(A−3) αサブユニットが上記の(a−1)の変異を含むアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−0)のアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(A−4) αサブユニットが上記の(a−1)の変異を含むアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−1)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(A−5) αサブユニットが上記の(a−1)の変異を含むアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−2)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(A−6) αサブユニットが上記の(a−1)の変異を含むアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−1)及び(b−2)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(A−7) αサブユニットが上記の(a−1)及び(a−2)の変異を含むアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−0)のアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(A−8) αサブユニットが上記の(a−1)及び(a−2)の変異を含むアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−1)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(A−9) αサブユニットが上記の(a−1)及び(a−2)の変異を含むアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−2)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(A−10) αサブユニットが上記の(a−1)及び(a−2)の変異を含むアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−1)及び(b−2)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(B−3) αサブユニットが上記の(a−0)のアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−1)のアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(B−4) αサブユニットが上記の(a−0)のアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−1)及び(b−2)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
(B−5) αサブユニットが上記の(a−2)の変異を含むアミノ酸配列を有し、βサブユニットが上記の(b−1)及び(b−2)の変異を含むアミノ酸配列を有するニトリルヒドラターゼ
なお、上記の特定された変異部位以外のアミノ酸については、上記の特定部位の変異による目的とするニトリルヒドラターゼ活性を損なわない範囲内で、アミノ酸の置換、挿入、欠失が生じてもよい。
本発明においてニトリルヒドラターゼ遺伝子には、ニトリルヒドラターゼのαサブユニットをコードする遺伝子及びニトリルヒドラターゼのβサブユニットをコードする遺伝子が含まれる。
本発明にかかる遺伝子は、シュードノカルディア・サーモフィラ由来のニトリルヒドラターゼ遺伝子に変異導入を施したものであり、これには、αサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子;βサブユニットをコードする遺伝子;及びαサブユニットをコードする遺伝子とβサブユニットをコードする遺伝子の両方を有するニトリルヒドラターゼ遺伝子が含まれる。
具体的には、以下のものを挙げることができる。
(G−1) 先に挙げた(a−1)の変異を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子;
(G−2) 先に挙げた(a−1)及び(a−2)の変異を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子;
(G−3) 先に挙げた(b−1)の変異を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子;
(G−4) 先に挙げた(b−1)及び(b−2)の変異を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子;及び
(G−3) 先に挙げた(A−1)〜(B−4)のいずれかのニトリルヒドラターゼをコードする塩基配列を有する遺伝子。
上記の変異の基礎となる配列番号:1のαサブユニットのアミノ酸配列をコードする塩基配列としては、配列番号:3の塩基配列が好ましい。また、上記変異の基礎となる配列番号:2のβサブユニットのアミノ酸配列をコードする塩基配列としては、配列番号:4の塩基配列が好ましい。
例えば、配列番号:3を基礎とした場合の上記(a−1)の変異は、配列番号:3の塩基配列の106番目から108番目、211番目から213番目、442番目から444番目、及び610番目から612番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換して得ることができる。
また、配列番号:3を基礎とした場合の上記(a−2)の変異は、配列番号:3の塩基配列の16番目から18番目、55番目から57番目、112番目から114番目、229番目から231番目、268番目から270番目、304番目から306番目、316番目から318番目、376番目から378番目、388番目から390番目、424番目から426番目、436番目から438番目、559番目から561番目、580番目から582番目、及び607番目から609番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換した塩基配列の一部を置換して得ることができる。
一方、配列番号:4を基礎とした場合の上記(b−1)の変異は、配列番号:4の塩基配列の28番目から30番目、94番目から96番目、109番目から111番目、121番目から123番目、136番目から138番目、142番目から144番目、151番目から153番目、214番目から216番目、352番目から354番目、379番目から381番目、436番目から438番目、478番目から480番目、556番目から558番目、及び649番目から651番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換して得ることができる。
また、配列番号:4を基礎とした場合の上記(b−2)の変異は、配列番号:4の塩基配列の58番目から60番目、61番目から63番目、322番目から324番目、598番目から600番目、及び634番目から636番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換した塩基配列の一部を置換して得ることができる。
これらの置換は、各遺伝子がコードするα及びβサブユニットの少なくとも一方が組み込まれたニトリルヒドラターゼの活性が置換前の状態を維持、またはそれよりも向上するような範囲内で行われる。なお、変異導入手段に関しては特に限定されない。
本発明のニトリルヒドラターゼ遺伝子における上記の(a−1)、(a−2)、(b−1)及び(b−2)の変異部位以外の部位については、それがニトリルヒドラターゼ活性を有するタンパク質の鋳型として機能できる範囲内で、塩基の置換、挿入または削除による更なる変異を有するものでもよい。
このような更なる変異については以下のような例をあげることができる。ある一定の塩基配列を有する遺伝子を鋳型として転写・翻訳された場合であっても、それを導入する宿主細胞の種類や培養に使用する栄養培地の成分や組成若しくは培養時の温度やpH等によっては、遺伝子発現後の宿主細胞内酵素による修飾などにより、所期の酵素作用は保持しているものの配列表におけるN末端付近のアミノ酸の1個又は2個以上が欠失したり、N末端に1個又は2個以上のアミノ酸が新たに付加した異型体を産生する事があり得る。その為、そのような異型なニトリルヒドラターゼも本発明に含まれるものとする。
一方、本発明のニトリルヒドラターゼ生産用のプラスミドは上記のニトリルヒドラターゼ遺伝子を用いて調製することができる。具体例としては以下のものを挙げるこのができる。
(P−1) 先に挙げた(a−1)の変異を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するプラスミド;
(P−2) 先に挙げた(a−1)及び(a−2)の変異を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するプラスミド;
(P−3) 先に挙げた(b−1)の変異を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するプラスミド;
(P−4) 先に挙げた(b−1)及び(b−2)の変異を有するアミノ酸配列をコードする塩基配列を有するプラスミド;及び
(P−3) 先に挙げた(A−1)〜(B−4)のいずれかのニトリルヒドラターゼをコードする塩基配列を有するプラスミド。
また、本発明にかかる形質転換体または細胞株は、このプラスミドを用いて任意の宿主細胞を形質転換して得られたものである。本発明のニトリルヒドラターゼの生産方法は、上記の形質転換体や細胞株を培養してニトリルヒドラターゼを産生させる工程を有する。また、本発明のアミド化合物の製造方法は、このようなニトリルヒドラターゼを産生する形質転換体や細胞株を培養して得られる培養液、細胞または細胞処理物を媒体中にてニトリル化合物と接触させて対応するアミド化合物を製造させる工程を有する。
本発明におけるプラスミドは、ニトリルヒドラターゼのαサブユニットをコードする遺伝子、βサブユニットをコードする遺伝子またはニトリルヒドラターゼ遺伝子に加え、各遺伝子の発現に必要な制御領域及び自律複製に必要な領域などの、任意の宿主細胞を形質転換して得られる形質転換体や細胞株によるニトリルヒドラターゼの産生を可能せしめる構成を有することができる。ここでいう任意の宿主細胞とは、後述の実施例の様にその一例として大腸菌が挙げられるが、これに限定されるのものではなく、枯草菌等のバチルス属菌、酵母や放線菌等の他の微生物も用いる事ができる。
発現に必要な制御領域としては、プロモーター配列(転写を制御するオペレーター配列を含む。)、リボゾーム結合配列(SD配列)、転写終結配列等を挙げることができる。具体的なプロモーター配列の例としては、大腸菌由来のトリプトファンオペロンのtrpプロモーター、ラクトースオペロンのlacプロモーター、ラムダファージ由来のPLプロモーター及びPRプロモーターや、枯草菌由来のグルコン酸合成酵素プロモーター(gnt)、アルカリプロテアーゼプロモーター(apr)、中性プロテアーゼプロモーター(npr)、α−アミラーゼプロモーター(amy)等が挙げられる。また、tacプロモーターやtrcプロモーターのように人為的に設計・改変された配列も利用できる。
リボゾーム結合配列としては、大腸菌由来や枯草菌由来又はシュードノカルディア本来の配列が挙げられるが、大腸菌や枯草菌等の所望の宿主細胞内で機能する配列であれば特に限定されるものではない。たとえば、16SリボゾームRNAの3'末端領域に相補的な配列が4塩基以上連続したコンセンサス配列をDNA合成により作成してこれを利用してもよい。転写終結配列は必ずしも必要ではないが、ρ因子非依存性のもの、例えばリポプロテインターミネーター・trpオペロンターミネーター等が利用できる。これら制御領域のプラスミド上での配列順序は、プロモーター配列とリボゾーム結合配列はニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子より5'末端側上流に位置する事が望ましく、転写終結配列はニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子より3'末端側下流に位置する事が望ましい。また、その様な制御領域によりαサブユニット遺伝子及びβサブユニット遺伝子が各々独立のシストロンとして発現されてもよいし、共通の制御領域によりポリシストロンとして発現されてもよい。
以上の要件を満たしているプラスミドベクターの例としては、大腸菌中での自律複製可能な領域を有しているpBR322、pUC18、pBluescript、pKK223−3、pSC101や、枯草菌中での自律複製可能な領域を有しているpUB110、pTZ4、pC194、ρ11、φ1、φ105等を挙げる事ができる。また、2種類以上の宿主細胞内での自律複製が可能なプラスミドベクターの例として、pHV14、TRp7、YEp7及びpBS7を挙げる事ができる。
このようなプラスミドベクターに本発明のニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子を該ニトリルヒドラターゼの活性発現に必要な領域と共に挿入して本発明のプラスミドを構築する方法、該プラスミドを所望の宿主細胞に形質転換する方法及び該形質転換体内でニトリルヒドラターゼを産生させる方法には、例えば「Molecular Cloning 3rd Edition」(J.Sambrookら;Cold Spring Harbor Laboratory Press,2001)等に記載されている分子生物学・生物工学・遺伝子工学の分野において公知の一般的な方法と宿主細胞が利用できる。
なお、宿主細胞が微生物の場合、該形質転換体を培養する培地としてLB培地やM9培地などが一般的に用いられるが、より好ましくはそのような培地成分にFeイオン及びCoイオンを0.1μg/mL以上存在させるとよく、該形質転換体を植菌した後、適当な培養温度(一般的には、20℃〜50℃)で生育させればよい。
本発明のニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子を発現させて所望の酵素活性を有するニトリルヒドラターゼを生産する場合、該ニトリルヒドラターゼの活性化に関与するタンパク質をコードする遺伝子が必要となる。
このニトリルヒドラターゼの活性化に関与するタンパク質とは、該タンパク質の発現の有無が、ニトリルヒドラターゼの活性化を直接左右する性質を有しているタンパク質の事であり、特開平11−253168号公報に記載されるシュードノカルディア・サーモフィラ由来のニトリルヒドラターゼ活性化に関与するタンパク質(ニトリルヒドラターゼ活性化タンパク質)をその代表例として挙げる事が出来る。具体的には、ニトリルヒドラターゼ活性化タンパク質としては、配列番号:5のアミノ酸配列に示される144個のアミノ酸の配列により構成されるものをその代表例として挙げる事が出来る。また、配列番号:5のアミノ酸配列の一部でのアミノ酸の置換、欠失、削除または挿入により得られた異型タンパク質も、ニトリルヒドラターゼの活性化に関与するものであれば、ニトリルヒドラターゼ活性化タンパク質に含まれるものとする。この異型タンパク質としては、配列番号5のアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸の欠失、置換または付加による変異を有し、ニトリルヒドラターゼの活性化に関与する性質を維持しているものを挙げることができる。
ニトリルヒドラターゼ活性化タンパク質をコードする遺伝子としては、ニトリルヒドラターゼ活性化タンパク質をコードする遺伝子であれば特に限定されるものではない。この遺伝子としては、上記の配列番号:5のアミノ酸配列をコードする塩基配列を有する遺伝子及び上記の異型タンパク質をコードする遺伝子を挙げることができる。更に、このニトリルヒドラターゼ活性化タンパク質をコードする遺伝子の好ましい例としては、配列番号:6の塩基配列を有する遺伝子を挙げる事が出来る。更に、ニトリルヒドラターゼ活性化タンパク質をコードする遺伝子には、配列番号:6に記載の塩基配列配列の1個または2個以上について塩基の置換、欠失、削除又は挿入が行われた配列であっても、それがニトリルヒドラターゼの活性化に関与するタンパク質の鋳型として機能する場合には、ニトリルヒドラターゼ活性化タンパク質をコードする遺伝子の範囲に含まれるものとする。
ニトリルヒドラターゼ活性化タンパク質をコードする遺伝子は、遺伝子組換え技術を用いたニトリルヒドラターゼの生産に利用するプラスミド中に、αサブユニットをコードする遺伝子及びβサブユニットをコードする遺伝子とともに組み込まれることが好ましい。その場合におけるこれらのプラスミド上における順序は特に限定されず、また、3つの遺伝子が同一の制御領域により制御されてもよく、2つの遺伝子が同一の制御領域により制御され、残る1つの遺伝子が他の2つとは異なる制御領域により制御されてもよく、3つの遺伝子が各々異なる制御領域により制御されてもよい。
本発明のニトリルヒドラターゼ又はニトリルヒドラターゼ活性を有する形質転換体を利用して、ニトリル化合物から対応するアミド化合物を製造するには、所望のニトリル化合物を、ニトリルヒドラターゼ酵素精製物や粗酵素調製物、該形質転換体の培養液、培養液から得られる形質転換体又は形質転換体の処理物と水性媒体中で接触させればよい。ここでいう処理物とは、該形質転換体からの抽出物や磨砕物、これらの抽出物や磨砕物のニトリルヒドラターゼ活性画分を分離して得られる粗酵素調製物や更に精製して得られる酵素精製物などの後分離物、該形質転換体や該形質転換体の抽出物、磨砕物または後分離物を適当な手段を用いて固定化した固定化物の事を示している。接触させる温度は特に限定されないが、好ましくは該ニトリルヒドラターゼが失活しない温度範囲内であり、より好ましくは0℃〜60℃である。ニトリル化合物としては、本発明のニトリルヒドラターゼが基質として作用できる化合物であれば特に限定されないが、好ましくはアセトニトリル、プロピオニトリル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、n−ブチロニトリル、イソブチロニトリル、クロトノニトリル、α−ヒドロキシイソブチロニトリル等といった炭素数2〜4のニトリル化合物がその代表例として挙げられる。該ニトリル化合物の水性媒体中での濃度は、特に限定されるものではなく、また、反応温度も特に限定されないが、好ましくは該ニトリルヒドラターゼが失活しない温度範囲内であり、より好ましくは0℃〜50℃である。
以下の実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によって何等限定されるものではない。
[参考例1]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(1)
αサブユニットの6番目のLeuをMetに置換するために、宝酒造社製の「LA PCR in vitro mutagenesis Kit」を用いた部位特異的な変異導入を行った。以後、「LA PCR in vitro mutagenesis Kit」を単にキットと呼ぶ。以下の参考例では、基本的にキットの原理及び操作方法を踏襲した。
30mLの試験管に10mLのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mLとなるようにアンピシリンを添加した後、MT−10822を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mLを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により該菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドpPT−DB1を調製した。
各々10ngのpPT−DB1を鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:7記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返す事により行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。Microcon100(宝酒造社製)を用いてそれぞれのPCR反応終了液より過剰なプライマー及びdNTPを除去した後、TEを加えて各々50μLの溶液を調製した。該TE溶液を各0.5μLずつ含む全量47.5μLのアニーリング溶液(組成はキットに記載の条件による)を調製し、熱変性処理(98℃)を10分間行った後、37℃まで60分間かけて一定の速度で冷却を行い、続いて37℃で15分間保持することによってアニーリング処理を行った。アニーリング処理液にTaKaRa LA Taqを0.5μL加えて72℃で3分間加熱処理を行い、ヘテロ2本鎖を完成させた。これにM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol加えて全量を50μLとした後、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことによるPCR反応No.3を行った。PCR反応No.3の反応終了液5μLを用いたアガロース電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.8重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、約2kbの増幅DNA産物の存在が確認できた。続いて、アガロースゲルから約2KbのDNA断片のみを切り出し、該アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mLのTE溶液に懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って該DNA断片を精製し、最終的に10μLのTEに溶解した。精製した約2kbの増幅DNA断片を制限酵素EcoRI及びHindIIIにより切断した後、この制限酵素処理液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って該DNA断片を精製し、最終的に10μLのTEに溶解した。同様に、EcoRI及びHindIIIによりpPT−DB1を切断し、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約2.7KbのDNA断片のみを切り出した。切りだしたアガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mLのTE溶液に懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って該DNA断片を精製し、最終的に10μLのTEに溶解した。この様にして得られた約2kbと約2.7KbのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させた後、大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.1を得た。
得られた形質転換体を用いたアミド化合物の製造における転化率及び選択率を以下の方法により求めた。
500mLのバッフル付三角フラスコに40μg/mLの硫酸第二鉄・七水和物及び10μg/mLの塩化コバルト・二水和物を含む100mLのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mLとなるようにアンピシリンを添加した後、形質転換体No.1を一白金耳植菌し、37℃・130rpmにて約20時間培養した。該培養終了液から遠心分離(5000G×15分)により菌体を分離した。続いて、分離した該菌体を50mLの生理食塩水に再懸濁した後に、再度遠心分離(5000G×15分)により菌体を分離した。該菌体0.1gを20mLの50mMリン酸カリウム水溶液(pH7.0)に懸濁し、これに1mLのアクリロニトリル又はメタアクリロニトリルを添加して10℃で緩やかに攪拌しながら1時間反応させた。反応終了後、HPLCを用いて反応液の分析を行った結果、反応液中には添加したニトリル化合物(アクリロニトリル又はメタアクリロニトリル)に相当するモル量のアミド化合物(アクリルアミド又はメタアクリルアミド)のみが存在しており、ニトリル化合物(アクリロニトリル又はメタアクリロニトリル)及び対応する有機酸(アクリル酸又はメタアクリル酸)の存在は認められなかった。すなわち、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表1に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがMetに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例2]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(2)
αサブユニットの6番目のLeuをThrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:11記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。
以後、PCR反応No.2を含む参考例1における操作と全く同じ操作により、形質転換体No.2を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表2に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがThrに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例3]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(3)αサブユニットの6番目のLeuをAlaに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:12記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.3を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表3に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがAlaに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例4]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(4)αサブユニットの6番目のLeuをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:13記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.4を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表4に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがValに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例5]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(5)αサブユニットの19番目のAlaをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:14記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.5を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表5に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの19番目のAlaがValに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例6]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(6)αサブユニットの38番目のMetをLeuに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:15記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.6を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表6に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの38番目のMetがLeuに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例7]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(7)αサブユニットの77番目のThrをSerに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:16記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.7を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表7に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの77番目のThrがSerに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例8]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(8)αサブユニットの90番目のGlyをAlaに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:17記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.8を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表8に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの90番目のGlyがAlaに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例9]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(9)αサブユニットの102番目のValをAlaに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:18記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.9を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表9に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの102番目のValがAlaに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例10]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(10)
αサブユニットの106番目のValをIleに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:19記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.10を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表10に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの106番目のValがIleに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例11]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(11)
αサブユニットの126番目のPheをTyrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:20記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.11を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表11に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの126番目のPheがTyrに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例12]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(12)
αサブユニットの130番目のGlnをGluに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:21記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.12を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表12に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの130番目のGlnがGluに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例13]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(13)
αサブユニットの142番目のLeuをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:22記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.13を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表13に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの142番目のLeuがValに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例14]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(14)
αサブユニットの146番目のGluをAspに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:23記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.14を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表14に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの146番目のGluがAspに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例15]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(15)
αサブユニットの187番目のAlaをThrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:24記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.15を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表15に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの187番目のAlaがThrに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例16]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(16)
αサブユニットの194番目のSerをLeuに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:25記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.16を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表16に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの194番目のSerがLeuに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例17]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(17)
αサブユニットの203番目のAlaをGluに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:26記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.17を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表17に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの203番目のAlaがGluに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例18]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(18)
βサブユニットの20番目のAlaをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:27記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。
以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.18を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表18に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの20番目のAlaがValに変換されていた。
Figure 2009077722
[参考例19]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(19)
βサブユニットの21番目のAspをAsnに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:28記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.19を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表19に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの21番目のAspがAsnに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例20]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(20)
βサブユニットの108番目のGluをAspに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:29記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.20を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表20に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがAspに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例21]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(21)
βサブユニットの108番目のGluをProに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:30記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.21を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表21に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがProに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例22]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(22)
βサブユニットの108番目のGluをSerに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:31記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.22を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表22に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがSerに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例23]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(23)
βサブユニットの108番目のGluをArgに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:32記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.23を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表23に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがArgに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例24]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(24)
βサブユニットの108番目のGluをCysに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:33記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.24を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表24に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがCysに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例25]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(25)
βサブユニットの108番目のGluをLeuに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:34記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.25を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表25に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがLeuに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例26]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(26)
βサブユニットの108番目のGluをThrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:35記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.26を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表26に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがThrに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例27]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(27)
βサブユニットの200番目のAlaをAspに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:36記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.27を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表27に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの200番目のAlaがAspに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例28]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(28)
βサブユニットの200番目のAlaをIleに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:37記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.28を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表28に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの200番目のAlaがIleに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例29]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(29)
βサブユニットの200番目のAlaをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:38記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.29を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表29に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの200番目のAlaがValに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例30]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(30)
βサブユニットの200番目のAlaをGluに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:39記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.30を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表30に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの200番目のAlaがGluに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例31]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(31)
βサブユニットの212番目のSerをTyrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、参考例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
参考例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:40記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.31を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表31に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの212番目のSerがTyrに置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例32]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(32)
クローンNo.5のアミノ酸変異(αサブユニットの19番目:AlaがVal)とクローンNo.11のアミノ酸変異(αサブユニットの126番目:PheがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例11で得られたクローンNo.11を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.11のプラスミドDNAを調製した。
クローンNo.11のプラスミドDNA1μgを鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:14記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.32を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表32に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの126番目のPheがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例33]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(33)
クローンNo.1のアミノ酸変異(αサブユニットの6番目:LeuがMet)とクローンNo.32のアミノ酸変異(αサブユニットの19番目のAlaがVal;αサブユニットの126番目のPheがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例32で得られたクローンNo.32を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.32のプラスミドDNAを調製した。
クローンNo.32のプラスミドDNA1μgを鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:7記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.33を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表33に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがMetに、αサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの126番目のPheがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例34]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(34)
クローンNo.2のアミノ酸変異(αサブユニットの6番目:LeuがThr)とクローンNo.32のアミノ酸変異(αサブユニットの19番目のAlaがVal;αサブユニットの126番目のPheがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
参考例33で調製したクローンNo.32のプラスミドDNA1μgを鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:11記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.34を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表34に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがThrに、αサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの126番目のPheがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例35]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(35)
クローンNo.3のアミノ酸変異(αサブユニットの6番目:LeuがAla)とクローンNo.32のアミノ酸変異(αサブユニットの19番目のAlaがVal;αサブユニットの126番目のPheがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
参考例33で調製したクローンNo.32のプラスミドDNA1μgを鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:12記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.35を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表35に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがAlaに、αサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの126番目のPheがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例36]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(36)
クローンNo.20のアミノ酸変異(βサブユニットの108番目:GluがAsp)とクローンNo.31のアミノ酸変異(βサブユニットの212番目:SerがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例31で得られたクローンNo.31を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.31のプラスミドDNAを調製した。
クローンNo.31のプラスミドDNA1μgを鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:29記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.36を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表36に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがAspに、βサブユニットの212番目のSerがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例37]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(37)
クローンNo.23のアミノ酸変異(βサブユニットの108番目:GluがArg)とクローンNo.31のアミノ酸変異(βサブユニットの212番目:SerがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
参考例36で調製したクローンNo.31のプラスミドDNA1μgを鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:32記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.37を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表37に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがArgに、βサブユニットの212番目のSerがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例38]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(38)
クローンNo.27のアミノ酸変異(βサブユニットの200番目:AlaがAsp)とクローンNo.31のアミノ酸変異(βサブユニットの212番目:SerがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
参考例36で調製したクローンNo.31のプラスミドDNA1μgを鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:36記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.38を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表38に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの200番目のAlaがAspに、βサブユニットの212番目のSerがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例39]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(39)
クローンNo.30のアミノ酸変異(βサブユニットの200番目:AlaがGlu)とクローンNo.31のアミノ酸変異(βサブユニットの212番目:SerがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
参考例36で調製したクローンNo.31のプラスミドDNA1μgを鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番39記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。
以後、参考例1と全く同じ操作により、形質転換体No.39を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表39に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの200番目のAlaがGluに、βサブユニットの212番目のSerがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例1]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(40)
αサブユニットの36番目のThrをMetに置換するために、宝酒造社製の「LA PCR in vitro mutagenesis Kit」を用いた部位特異的な変異導入を行った。以後、「LA PCR in vitro mutagenesis Kit」を単にキットと呼ぶ。以下の実施例では、基本的にキットの原理及び操作方法を踏襲した。
30mLの試験管に10mLのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mLとなるようにアンピシリンを添加した後、MT−10822を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mLを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により該菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドpPT−DB1を調製した。
各々10ngのpPT−DB1を鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:41記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返す事により行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。
PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。Microcon100(宝酒造社製)を用いてそれぞれのPCR反応終了液より過剰なプライマー及びdNTPを除去した後、TEを加えて各々50μLの溶液を調製した。該TE溶液を各0.5μLずつ含む全量47.5μLのアニーリング溶液(組成はキットに記載の条件による)を調製し、熱変性処理(98℃)を10分間行った後、37℃まで60分間かけて一定の速度で冷却を行い、続いて37℃で15分間保持することによってアニーリング処理を行った。アニーリング処理液にTaKaRa LA Taqを0.5μL加えて72℃で3分間加熱処理を行い、ヘテロ2本鎖を完成させた。これにM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol加えて全量を50μLとした後、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことによるPCR反応No.3を行った。PCR反応No.3の反応終了液5μLを用いたアガロース電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.8重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、約2kbの増幅DNA産物の存在が確認できた。続いて、アガロースゲルから約2KbのDNA断片のみを切り出し、該アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mLのTE溶液に懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って該DNA断片を精製し、最終的に10μLのTEに溶解した。精製した約2kbの増幅DNA断片を制限酵素EcoRI及びHindIIIにより切断した後、この制限酵素処理液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って該DNA断片を精製し、最終的に10μLのTEに溶解した。同様に、EcoRI及びHindIIIによりpPT−DB1を切断し、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約2.7KbのDNA断片のみを切り出した。切りだしたアガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mLのTE溶液に懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って該DNA断片を精製し、最終的に10μLのTEに溶解した。この様にして得られた約2kbと約2.7KbのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させた後、大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.40を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表40に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの36番目のThrがMetに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例2]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(41)
αサブユニットの71番目のArgをHisに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:42記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.41を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表41に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの71番目のArgがHisに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例3]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(42)
αサブユニットの148番目のGlyをAspに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:43記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。
以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.42を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表42に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの148番目のGlyがAspに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例4]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(43)
αサブユニットの204番目のValをArgに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:44記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.43を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表43に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの204番目のValがArgに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例5]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(44)
αサブユニットの204番目のValをLysに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:45記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.44を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表44に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの204番目のValがLysに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例6]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(45)
αサブユニットの204番目のValをTrpに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:46記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。
以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.45を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表45に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの204番目のValがTrpに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例7]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(46)
αサブユニットの204番目のValをThrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:47記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.46を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表46に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのαサブユニットの204番目のValがThrに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例8]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(47)
βサブユニットの10番目のThrをAspに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:48記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.47を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表47に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの10番目のThrがAspに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例9]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(48)
βサブユニットの10番目のThrをGluに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:49記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.48を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表48に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの10番目のThrがGluに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例10]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(49)
βサブユニットの10番目のThrをTrpに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:50記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.49を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表49に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの10番目のThrがTrpに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例11]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(50)
βサブユニットの10番目のThrをGlyに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:51記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.50を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表50に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの10番目のThrがGlyに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例12]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(51)
βサブユニットの10番目のThrをTyrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:52記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.51を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表51に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの10番目のThrがTyrに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例13]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(52)
βサブユニットの10番目のThrをCysに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:53記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.52を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表52に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの10番目のThrがCysに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例14]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(53)
βサブユニットの32番目のValをGlyに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:54記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.53を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表53に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの32番目のValがGlyに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例15]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(54)
βサブユニットの37番目のPheをThrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:55記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.54を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表54に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの37番目のPheがThrに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例16]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(55)
βサブユニットの37番目のPheをAlaに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:56記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.55を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表55に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの37番目のPheがAlaに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例17]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(56)
βサブユニットの37番目のPheをLeuに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:57記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.56を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表56に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの37番目のPheがLeuに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例18]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(57)
βサブユニットの37番目のPheをIleに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:58記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.57を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表57に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの37番目のPheがIleに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例19]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(58)
βサブユニットの37番目のPheをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:59記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.58を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表58に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの37番目のPheがValに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例20]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(59)
βサブユニットの41番目のPheをGluに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:60記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.59を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表59に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの41番目のPheがGluに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例21]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(60)
βサブユニットの41番目のPheをThrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:61記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.60を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表60に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの41番目のPheがThrに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例22]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(61)
βサブユニットの41番目のPheをAlaに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:62記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.61を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表61に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの41番目のPheがAlaに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例23]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(62)
βサブユニットの41番目のPheをLeuに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:63記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.62を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表62に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの41番目のPheがLeuに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例24]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(63)
βサブユニットの41番目のPheをIleに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:64記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.63を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表63に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの41番目のPheがIleに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例25]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(64)
βサブユニットの41番目のPheをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:65記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.64を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表64に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの41番目のPheがValに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例26]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(65)
βサブユニットの46番目のMetをGlyに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:66記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.65を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表65に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの46番目のMetがGlyに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例27]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(66)
βサブユニットの46番目のMetをTyrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:67記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.66を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表66に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの46番目のMetがTyrに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例28]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(67)
βサブユニットの46番目のMetをLeuに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:68記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.67を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表67に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの46番目のMetがLeuに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例29]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(68)
βサブユニットの46番目のMetをLysに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:69記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.68を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表68に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの46番目のMetがLysに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例30]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(69)
βサブユニットの46番目のMetをAspに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:70記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.69を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表69に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの46番目のMetがAspに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例31]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(70)
βサブユニットの48番目のLeuをGlyに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:71記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.70を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表70に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの48番目のLeuがGlyに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例32]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(71)
βサブユニットの48番目のLeuをAlaに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:72記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.71を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表71に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの48番目のLeuがAlaに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例33]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(72)
βサブユニットの48番目のLeuをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:73記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.72を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表72に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの48番目のLeuがValに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例34]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(73)
βサブユニットの48番目のLeuをSerに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:74記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.73を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表73に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの48番目のLeuがSerに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例35]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(74)
βサブユニットの48番目のLeuをThrに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:75記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.74を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表74に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの48番目のLeuがThrに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例36]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(75)
βサブユニットの48番目のLeuをArgに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:76記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.75を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表75に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの48番目のLeuがArgに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例37]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(76)
βサブユニットの51番目のPheをAlaに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:77記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.76を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表76に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの51番目のPheがAlaに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例38]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(77)
βサブユニットの51番目のPheをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:78記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.77を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表77に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの51番目のPheがValに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例39]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(78)
βサブユニットの72番目のTrpをPheに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:79記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.78を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表78に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの72番目のTrpがPheに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例40]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(79)
βサブユニットの118番目のPheをAlaに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:80記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.79を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表79に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの118番目のPheがAlaに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例41]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(80)
βサブユニットの118番目のPheをLeuに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:81記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.80を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表80に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの118番目のPheがLeuに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例42]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(81)
βサブユニットの118番目のPheをIleに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:82記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.81を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表81に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの118番目のPheがIleに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例43]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(82)
βサブユニットの118番目のPheをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:83記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.82を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表82に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの118番目のPheがValに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例44]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(83)
βサブユニットの127番目のLeuをAlaに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:84記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.83を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表83に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの127番目のLeuがAlaに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例45]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(84)
βサブユニットの127番目のLeuをValに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:85記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.84を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表84に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの127番目のLeuがValに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例46]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(85)
βサブユニットの127番目のLeuをSerに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:86記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.85を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表85に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの127番目のLeuがSerに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例47]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(86)
βサブユニットの146番目のArgをGlyに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:87記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.86を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表86に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの146番目のArgがGlyに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例48]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(87)
βサブユニットの160番目のArgをLeuに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:88記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.87を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表87に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの160番目のArgがLeuに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例49]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(88)
βサブユニットの160番目のArgをTrpに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:89記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.88を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表88に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの160番目のArgがTrpに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例50]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(89)
βサブユニットの186番目のLeuをGluに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:90記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.89を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表89に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの186番目のLeuがGluに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例51]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(90)
βサブユニットの186番目のLeuをAspに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:91記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.90を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表90に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの186番目のLeuがAspに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例52]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(91)
βサブユニットの186番目のLeuをLysに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:92記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.91を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表91に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの186番目のLeuがLysに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例53]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(92)
βサブユニットの186番目のLeuをArgに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:93記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.92を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表92に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの186番目のLeuがArgに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例54]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(93)
βサブユニットの186番目のLeuをAsnに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:94記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.93を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表93に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの186番目のLeuがAsnに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例55]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(94)
βサブユニットの186番目のLeuをSerに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:95記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.94を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表94に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの186番目のLeuがSerに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例56]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(95)
βサブユニットの186番目のLeuをGlyに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:96記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.95を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表95に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの186番目のLeuがGlyに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例57]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(96)
βサブユニットの217番目のAspをGlyに置換するために、pPT−DB1プラスミドDNAを鋳型として、実施例1と同様の操作により部位特異的な変異導入を行った。
実施例1で調製したpPT−DB1のプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:97記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μLの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1及びNo.2の反応終了液各5μLを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.96を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表96に示したクローンにおいてニトリルヒドラターゼのβサブユニットの217番目のAspがGlyに置換されている事を確認した。
Figure 2009077722
[実施例58]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(97)
クローンNo.40のアミノ酸変異(αサブユニットの36番目:ThrがMet)とクローンNo.11のアミノ酸変異(αサブユニットの126番目:PheがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例11で得られたクローンNo.11を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:41記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.97を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表97に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの36番目のThrがMetに、αサブユニットの126番目のPheがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例59]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(98)
クローンNo.42のアミノ酸変異(αサブユニットの148番目:GlyがAsp)とクローンNo.43のアミノ酸変異(αサブユニットの204番目:ValがArg)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例4で得られたクローンNo.43を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:43記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.98を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表98に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの14番目のGlyがAspに、αサブユニットの204番目のValがArgにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例60]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(99)
クローンNo.77のアミノ酸変異(βサブユニットの51番目:PheがVal)とクローンNo.20のアミノ酸変異(βサブユニットの108番目:GluがAsp)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例20で得られたクローンNo.20を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:78記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.99を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表99に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの51番目のPheがValに、βサブユニットの108番目のGluがAspにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[参考例40]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(100)
クローンNo.20のアミノ酸変異(βサブユニットの108番目:GluがAsp)とクローンNo.30のアミノ酸変異(βサブユニットの200番目:AlaがGlu)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例30で得られたクローンNo.30を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:29記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.100を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表100に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの108番目のGluがAspに、βサブユニットの200番目のAlaがGluにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例61]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(101)
クローンNo.82のアミノ酸変異(βサブユニットの118番目:PheがVal)とクローンNo.30のアミノ酸変異(βサブユニットの200番目:AlaがGlu)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例30で得られたクローンNo.30を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:83記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.101を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表101に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの118番目のPheがValに、βサブユニットの200番目のAlaがGluにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例62]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(102)
クローンNo.88のアミノ酸変異(βサブユニットの160番目:ArgがTrp)とクローンNo.92のアミノ酸変異(βサブユニットの186番目:LeuがArg)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例53で得られたクローンNo.92を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:89記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.102を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表102に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの160番目のArgがTrpに、βサブユニットの186番目のLeuがArgにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例63]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(103)
クローンNo.2のアミノ酸変異(αサブユニットの6番目:LeuがThr)とクローンNo.97のアミノ酸変異(αサブユニットの36番目:ThrがMet;αサブユニットの126番目:PheがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例58で得られたクローンNo.97を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:11記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.103を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表103に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがThrに、αサブユニットの36番目のThrがMetに、αサブユニットの126番目のPheがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例64]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(104)
クローンNo.41のアミノ酸変異(αサブユニットの71番目:ArgがHis)とクローンNo.32のアミノ酸変異(αサブユニットの19番目:AlaがVal;αサブユニットの126番目:PheがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例32で得られたクローンNo.32を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:42記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.104を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表104に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの71番目のArgがHisに、αサブユニットの126番目のPheがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例65]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(105)
クローンNo.40のアミノ酸変異(αサブユニットの36番目:ThrがMet)とクローンNo.98のアミノ酸変異(αサブユニットの148番目:GlyがAsp;αサブユニットの204番目:ValがArg)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例59で得られたクローンNo.98を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:41記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.105を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表105に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの36番目のThrがMetに、αサブユニットの148番目のGlyがAspに、αサブユニットの204番目のValがArgにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例66]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(106)
クローンNo.47のアミノ酸変異(βサブユニットの10番目:ThrがAsp)とクローンNo.101のアミノ酸変異(βサブユニットの118番目:PheがVal;βサブユニットの200番目:AlaがGlu)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例61で得られたクローンNo.101を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:48記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.106を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表106に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの10番目のThrがAspに、βサブユニットの118番目のPheがValに、βサブユニットの200番目のAlaがGluにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例67]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(107)
クローンNo.56のアミノ酸変異(βサブユニットの37番目:PheがLeu)とクローンNo.100のアミノ酸変異(βサブユニットの108番目:GluがAsp;βサブユニットの200番目:AlaがGlu)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例40で得られたクローンNo.100を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:57記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.107を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表107に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの37番目のPheがLeuに、βサブユニットの108番目のGluがAspに、βサブユニットの200番目のAlaがGluにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例68]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(108)
クローンNo.58のアミノ酸変異(βサブユニットの37番目:PheがVal)とクローンNo.100のアミノ酸変異(βサブユニットの108番目:GluがAsp;βサブユニットの200番目:AlaがGlu)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例40で得られたクローンNo.100を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:59記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.108を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表108に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの37番目のPheがValに、βサブユニットの108番目のGluがAspに、βサブユニットの200番目のAlaがGluにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例69]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(109)
クローンNo.63のアミノ酸変異(βサブユニットの41番目:PheがIle)とクローンNo.99のアミノ酸変異(βサブユニットの51番目:PheがVal;βサブユニットの108番目:GluがAsp)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例60で得られたクローンNo.99を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:64記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.109を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表109に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの41番目のPheがIleに、βサブユニットの51番目のPheがValに、βサブユニットの108番目のGluがAspにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例70]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(110)
クローンNo.68のアミノ酸変異(βサブユニットの46番目:MetがLys)とクローンNo.37のアミノ酸変異(βサブユニットの108番目:GluがArg;βサブユニットの212番目:SerがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例37で得られたクローンNo.37を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:69記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.110を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表110に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの46番目のMetがLysに、βサブユニットの108番目のGluがArgに、βサブユニットの212番目のSerがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例71]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(111)
クローンNo.72のアミノ酸変異(βサブユニットの48番目:LeuがVal)とクローンNo.37のアミノ酸変異(βサブユニットの108番目:GluがArg;βサブユニットの212番目:SerがTyr)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例37で得られたクローンNo.37を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:73記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.111を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表111に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの48番目のLeuがValに、βサブユニットの108番目のGluがArgに、βサブユニットの212番目のSerがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例72]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(112)
クローンNo.85のアミノ酸変異(βサブユニットの127番目:LeuがSer)と クローンNo.102のアミノ酸変異(βサブユニットの160番目:ArgがTrp;βサブユニットの186番目:LeuがArg)を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例62で得られたクローンNo.102を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)により菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりプラスミドDNAを調製した。
調製したプラスミドDNA10ngを各々鋳型として2種類のPCR反応を行った。PCR反応No.1は、配列表の配列番号:86記載のプライマー及びM13プライマーM4(配列表の配列番号:8に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、熱変性(98℃)15秒、アニーリング(55℃)30秒、伸長反応(72℃)120秒の条件を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR反応No.2は、MUT4プライマー(配列表の配列番号:9に配列を記載)及びM13プライマーRV(配列表の配列番号:10に配列を記載)を各々50pmol含む全量50μlの系(組成はキットに記載の条件による)で、PCR反応No.1と同様の操作により行った。PCR反応No.1およびNo.2の反応終了液各5μlを用いたアガロース電気泳動(アガロース濃度1.0重量%)によりDNA増幅産物の分析を行ったところ、増幅DNA産物の存在が確認できた。以後、実施例1と全く同じ操作により、形質転換体No.112を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表112に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのβサブユニットの127番目のLeuがSerに、βサブユニットの160番目のArgがTrpに、βサブユニットの186番目のLeuがArgにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例73]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(113)
クローンNo.34のアミノ酸変異とクローンNo.110のアミノ酸変異を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例34で得られたクローンNo.34および実施例70で得られたクローンNo.110を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)によりそれぞれの菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.34及びクローンNo.110のプラスミドDNAをそれぞれ調製した。
クローンNo.110のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度1.0%)を行い、アガロースゲルから約770bpのDNA断片を切り出した。同様に、クローンNo.34のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約3.8kbpのDNA断片を切り出した。切りだした両アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mlのTE溶液にそれぞれ懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って各DNA断片を精製し、最終的に10μlのTEに溶解した。
この様にして得られたクローンNo.110由来の約770bpのDNA断片とクローンNo.34由来の約3.8KbpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させてプラスミドを構築した。このプラスミドにより大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.113を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表113に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがThrに、αサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの126番目のPheがTyrに、βサブユニットの46番目のMetがLysに、βサブユニットの108番目のGluがArgに、βサブユニットの212番目のSerがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例74]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(114)
クローンNo.34のアミノ酸変異とクローンNo.111のアミノ酸変異を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例34で得られたクローンNo.34および実施例71で得られたクローンNo.111を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)によりそれぞれの菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.34及びクローンNo.111のプラスミドDNAをそれぞれ調製した。
クローンNo.111のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度1.0%)を行い、アガロースゲルから約770bpのDNA断片を切り出した。同様に、クローンNo.34のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約3.8kbpのDNA断片を切り出した。切りだした両アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mlのTE溶液にそれぞれ懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って各DNA断片を精製し、最終的に10μlのTEに溶解した。
この様にして得られたクローンNo.111由来の約770bpのDNA断片とクローンNo.34由来の約3.8KbpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させてプラスミドを構築した。このプラスミドにより大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.114を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表114に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがThrに、αサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの126番目のPheがTyrに、βサブユニットの48番目のLeuがValに、βサブユニットの108番目のGluがArgに、βサブユニットの212番目のSerがTyrにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例75]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(115)
クローンNo.35のアミノ酸変異とクローンNo.112のアミノ酸変異を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、参考例35で得られたクローンNo.35および実施例72で得られたクローンNo.112を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)によりそれぞれの菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.35及びクローンNo.112のプラスミドDNAをそれぞれ調製した。
クローンNo.112のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度1.0%)を行い、アガロースゲルから約770bpのDNA断片を切り出した。同様に、クローンNo.35のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約3.8kbpのDNA断片を切り出した。切りだした両アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mlのTE溶液にそれぞれ懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って各DNA断片を精製し、最終的に10μlのTEに溶解した。
この様にして得られたクローンNo.112由来の約770bpのDNA断片とクローンNo.35由来の約3.8KbpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させてプラスミドを構築した。このプラスミドにより大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.115を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表115に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがAlaに、αサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの126番目のPheがTyrに、βサブユニットの127番目のLeuがSerに、βサブユニットの160番目のArgがTrpに、βサブユニットの186番目のLeuがArgにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例76]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(116)
クローンNo.103のアミノ酸変異とクローンNo.106のアミノ酸変異を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例63で得られたクローンNo.103および実施例66で得られたクローンNo.106を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)によりそれぞれの菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.103及びクローンNo.106のプラスミドDNAをそれぞれ調製した。
クローンNo.106のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度1.0%)を行い、アガロースゲルから約770bpのDNA断片を切り出した。同様に、クローンNo.103のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約3.8kbpのDNA断片を切り出した。切りだした両アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mlのTE溶液にそれぞれ懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って各DNA断片を精製し、最終的に10μlのTEに溶解した。
この様にして得られたクローンNo.106由来の約770bpのDNA断片とクローンNo.103由来の約3.8KbpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させてプラスミドを構築した。このプラスミドにより大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.116を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表116に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの6番目のLeuがThrに、αサブユニットの36番目のThrがMetに、αサブユニットの126番目のPheがTyrに、βサブユニットの10番目のThrがAspに、βサブユニットの118番目のPheがValに、βサブユニットの200番目のAlaがGluにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例77]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(117)
クローンNo.104のアミノ酸変異とクローンNo.107のアミノ酸変異を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例64で得られたクローンNo.104および実施例67で得られたクローンNo.107を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)によりそれぞれの菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.104及びクローンNo.107のプラスミドDNAをそれぞれ調製した。
クローンNo.107のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度1.0%)を行い、アガロースゲルから約770bpのDNA断片を切り出した。同様に、クローンNo.104のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約3.8kbpのDNA断片を切り出した。切りだした両アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mlのTE溶液にそれぞれ懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って各DNA断片を精製し、最終的に10μlのTEに溶解した。
この様にして得られたクローンNo.107由来の約770bpのDNA断片とクローンNo.104由来の約3.8KbpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させてプラスミドを構築した。このプラスミドにより大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.117を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表117に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの71番目のArgがHisに、αサブユニットの126番目のPheがTyrに、βサブユニットの37番目のPheがLeuに、βサブユニットの108番目のGluがAspに、βサブユニットの200番目のAlaがGluにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例78]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(118)
クローンNo.104のアミノ酸変異とクローンNo.108のアミノ酸変異を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例64で得られたクローンNo.104および実施例68で得られたクローンNo.108を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)によりそれぞれの菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.104及びクローンNo.108のプラスミドDNAをそれぞれ調製した。
クローンNo.108のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度1.0%)を行い、アガロースゲルから約770bpのDNA断片を切り出した。同様に、クローンNo.104のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約3.8kbpのDNA断片を切り出した。切りだした両アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mlのTE溶液にそれぞれ懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って各DNA断片を精製し、最終的に10μlのTEに溶解した。
この様にして得られたクローンNo.108由来の約770bpのDNA断片とクローンNo.104由来の約3.8KbpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させてプラスミドを構築した。このプラスミドにより大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.118を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表118に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの19番目のAlaがValに、αサブユニットの71番目のArgがHisに、αサブユニットの126番目のPheがTyrに、βサブユニットの37番目のPheがValに、βサブユニットの108番目のGluがAspに、βサブユニットの200番目のAlaがGluにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例79]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(119)
クローンNo.105のアミノ酸変異とクローンNo.109のアミノ酸変異を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例65で得られたクローンNo.105および実施例69で得られたクローンNo.109を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)によりそれぞれの菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.105及びクローンNo.109のプラスミドDNAをそれぞれ調製した。
クローンNo.109のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度1.0%)を行い、アガロースゲルから約770bpのDNA断片を切り出した。同様に、クローンNo.105のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約3.8kbpのDNA断片を切り出した。切りだした両アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mlのTE溶液にそれぞれ懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って各DNA断片を精製し、最終的に10μlのTEに溶解した。
この様にして得られたクローンNo.109由来の約770bpのDNA断片とクローンNo.105由来の約3.8KbpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させてプラスミドを構築した。このプラスミドにより大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.119を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表119に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの36番目のThrがMetに、αサブユニットの148番目のGlyがAspに、αサブユニットの204番目のValがArgに、βサブユニットの41番目のPheがIleに、βサブユニットの51番目のPheがValに、βサブユニットの108番目のGluがAspにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
[実施例80]ニトリルヒドラターゼ活性を保持したアミノ酸置換体の取得(120)
クローンNo.98のアミノ酸変異とクローンNo.100のアミノ酸変異を共に有しているアミノ酸置換体においてもニトリルヒドラターゼ活性が保持されていることを確認した。
30mlの試験管に10mlのLB液体培地を調製し、121℃・20分間のオートクレーブにより滅菌した。この培地に終濃度が100μg/mlとなるようにアンピシリンを添加した後、実施例59で得られたクローンNo.98および参考例40で得られたクローンNo.100を一白金耳植菌し、37℃・300rpmにて約20時間培養した。該培養液1mlを適当な遠心チューブに分取した後、遠心分離(15000rpm×5分)によりそれぞれの菌体を分離した。続いてアルカリSDS抽出法により該菌体よりクローンNo.98及びクローンNo.100のプラスミドDNAをそれぞれ調製した。
クローンNo.100のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度1.0%)を行い、アガロースゲルから約770bpのDNA断片を切り出した。同様に、クローンNo.98のプラスミドDNAをEcoRIおよびNotIによって切断した後、アガロースゲル電気泳動(シグマ社製タイプVII低融点アガロース使用;アガロース濃度0.7%)を行い、アガロースゲルから約3.8kbpのDNA断片を切り出した。切りだした両アガロース片(約0.1g)を細かく粉砕し1mlのTE溶液にそれぞれ懸濁後、55℃で1時間保温してアガロースを完全に融解させた。この融解液に対してフェノール/クロロホルム抽出とエタノール沈澱を行って各DNA断片を精製し、最終的に10μlのTEに溶解した。
この様にして得られたクローンNo.100由来の約770bpのDNA断片とクローンNo.98由来の約3.8KbpのDNA断片をDNAライゲーションキット(宝酒造社製)を用いて連結させてプラスミドを構築した。このプラスミドにより大腸菌HB101のコンピテントセル(東洋紡績社製)を形質転換し、形質転換体No.120を得た。
次に、参考例1と同じ方法により添加率及び選択率を求めたところ、転化率及び選択率は100%であった。
また、上記菌体からアルカリSDS抽出法によりプラスミドを調製した。続いて、ABI社製のシークエンシングキットとオートシークエンサー373Aを用いたダイデオキシ法によってニトリルヒドラターゼ遺伝子部分の塩基配列を決定した。その結果、表120に示したように野生型のニトリルヒドラターゼのαサブユニットの148番目のGlyがAspに、αサブユニットの204番目のValがArgに、βサブユニットの108番目のGluがAspに、βサブユニットの200番目のAlaがGluにそれぞれ置換されていた。
Figure 2009077722
プラスミドpPT−DB1の制限酵素切断点地図を示す。
符号の説明
bla:β−ラクタマーゼをコードする遺伝子を示す。
ColE1-ori:ColE1系の複製開始部位を示す。
lacZ:pUC18由来のラクトースオペロンのプロモーターおよびオペレーター領域を示す。
NHα:シュードノカルディア・サーモフィラ由来のニトリルヒドラターゼのαサブユニットをコードする遺伝子を示す。
NHβ:シュードノカルディア・サーモフィラ由来のニトリルヒドラターゼのβサブユニットをコードする遺伝子を示す。
P16:シュードノカルディア・サーモフィラ由来のニトリルヒドラターゼの活性化に関与するタンパク質をコードする遺伝子を示す。

Claims (55)

  1. αサブユニットとβサブユニットとを有するニトリルヒドラターゼにおいて、
    前記αサブユニットが、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の36番目、71番目、148番目及び204番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列を有することを特徴とするニトリルヒドラターゼ。
  2. 前記αサブユニットのアミノ酸配列の6番目、19番目、38番目、77番目、90番目、102番目、106番目、126番目、130番目、142番目、146番目、187番目、194番目及び203番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項1に記載のニトリルヒドラターゼ。
  3. 前記βサブユニットが配列表の配列番号:2のアミノ酸配列を有する請求項1または2に記載のニトリルヒドラターゼ。
  4. 前記βサブユニットのアミノ酸配列の10番目、32番目、37番目、41番目、46番目、48番目、51番目、72番目、118番目、127番目、146番目、160番目、186番目及び217番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸にさらに置換されている請求項3に記載のニトリルヒドラターゼ。
  5. 前記βサブユニットのアミノ酸配列の20番目、21番目、108番目、200番目及び212番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項4に記載のニトリルヒドラターゼ。
  6. 前記βサブユニット及び前記αサブユニットの少なくとも一方の有する前記アミノ酸配列の前記アミノ酸置換位置以外の位置において1個または数個のアミノ酸が、ニトリルヒドラターゼ活性が損なわれない範囲で置換、挿入または削除されている請求項1〜5に記載のニトリルヒドラターゼ。
  7. αサブユニットとβサブユニットとを有するニトリルヒドラターゼにおいて、
    βサブユニットが、配列表の配列番号:2のアミノ酸配列の10番目、32番目、37番目、41番目、46番目、48番目、51番目、72番目、118番目、127番目、146番目、160番目、186番目及び217番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列を有することを特徴とするニトリルヒドラターゼ。
  8. 前記βサブユニットのアミノ酸配列の20番目、21番目、108番目、200番目及び212番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項7に記載のニトリルヒドラターゼ。
  9. 前記αサブユニットが、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列を有する請求項7または8に記載のニトリルヒドラターゼ。
  10. 前記αサブユニットの36番目、71番目、148番目及び204番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に置換されている請求項9に記載のニトリルヒドラターゼ。
  11. 前記αサブユニットのアミノ酸配列の6番目、19番目、38番目、77番目、90番目、102番目、106番目、126番目、130番目、142番目、146番目、187番目、194番目及び203番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項10に記載のニトリルヒドラターゼ。
  12. 前記αサブユニット及び前記βサブユニットの少なくとも一方有する前記アミノ酸配列の前記アミノ酸置換位置以外の位置において、1個または数個のアミノ酸が、ニトリルヒドラターゼ活性が損なわれない範囲で置換、挿入または削除されている請求項7〜11に記載のニトリルヒドラターゼ。
  13. ニトリルヒドラターゼのαサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子において、
    前記アミノ酸配列が、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の36番目、71番目、148番目及び204番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列であることを特徴とする遺伝子。
  14. 前記アミノ酸配列の6番目、19番目、38番目、77番目、90番目、102番目、106番目、126番目、130番目、142番目、146番目、187番目、194番目及び203番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項13に記載の遺伝子。
  15. 前記αサブユニットのアミノ酸配列の有する前記アミノ酸置換位置以外の位置において、1個または数個のアミノ酸が、ニトリルヒドラターゼ活性が損なわれない範囲で置換、挿入または削除されている請求項13または14に記載の遺伝子。
  16. 配列表の配列番号:3の塩基配列の106番目から108番目、211番目から213番目、442番目から444番目及び610番目から612番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換して得られる塩基配列を有する請求項13に記載の遺伝子。
  17. 前記塩基配列の16番目から18番目、55番目から57番目、112番目から114番目、229番目から231番目、268番目から270番目、304番目から306番目、316番目から318番目、376番目から378番目、388番目から390番目、424番目から426番目、436番目から438番目、559番目から561番目、580番目から582番目及び607番目から609番目の何れか一つ以上の塩基配列が他の塩基配列にさらに置換されている請求項16に記載の遺伝子。
  18. ニトリルヒドラターゼのβサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子において、
    前記アミノ酸配列が、配列表の配列番号:2のアミノ酸配列の10番目、32番目、37番目、41番目、46番目、48番目、51番目、72番目、118番目、127番目、146番目、160番目、186番目及び217番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列である遺伝子。
  19. 前記アミノ酸配列の20番目、21番目、108番目、200番目及び212番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項18に記載の遺伝子。
  20. 前記βサブユニットのアミノ酸配列の有する前記アミノ酸置換位置以外の位置において、1個または数個のアミノ酸が、ニトリルヒドラターゼ活性が損なわれない範囲で置換、挿入または削除されている請求項18または19に記載の遺伝子。
  21. 配列表の配列番号:4記載の塩基配列の28番目から30番目、94番目から96番目、109番目から111番目、121番目から123番目、136番目から138番目、142番目から144番目、151番目から153番目、214番目から216番目、352番目から354番目、379番目から381番目、436番目から438番目、478番目から480番目、556番目から558番目及び649番目から651番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換して得られる塩基配列を有する請求項18に記載の遺伝子。
  22. 前記塩基配列の58番目から60番目、61番目から63番目、322番目から324番目、598番目から600番目及び634番目から636番目の何れか一つ以上の塩基配列が他の塩基配列に更に置換されている請求項21に記載の遺伝子。
  23. ニトリルヒドラターゼのαサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子とβサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子とを有するニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子において、
    前記αサブユニットのアミノ酸配列が、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の36番目、71番目、148番目及び204番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列であることを特徴とする遺伝子。
  24. 前記αサブユニットのアミノ酸配列の6番目、19番目、38番目、77番目、90番目、102番目、106番目、126番目、130番目、142番目、146番目、187番目、194番目及び203番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項23に記載の遺伝子。
  25. 前記αサブユニットのアミノ酸配列の有する前記アミノ酸置換位置以外の位置において、1個または数個のアミノ酸が、ニトリルヒドラターゼ活性が損なわれない範囲で置換、挿入または削除されている請求項23または24に記載の遺伝子。
  26. 前記αサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子が、配列表の配列番号:3の塩基配列の106番目から108番目、211番目から213番目、442番目から444番目及び610番目から612番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換して得られる塩基配列を有する請求項23に記載の遺伝子。
  27. 前記塩基配列の16番目から18番目、55番目から57番目、112番目から114番目、229番目から231番目、268番目から270番目、304番目から306番目、316番目から318番目、376番目から378番目、388番目から390番目、424番目から426番目、436番目から438番目、559番目から561番目、580番目から582番目及び607番目から609番目の何れか一つ以上の塩基配列が他の塩基配列にさらに置換されている請求項26に記載の遺伝子。
  28. 前記βサブユニットのアミノ酸配列が配列表の配列番号:2のアミノ酸配列である請求項23〜27のいずれかに記載の遺伝子。
  29. 前記βサブユニットのアミノ酸配列が、前記配列番号:2のアミノ酸配列の10番目、32番目、37番目、41番目、46番目、48番目、51番目、72番目、118番目、127番目、146番目、160番目、186番目及び217番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列である請求項23〜27のいずれかに記載の遺伝子。
  30. 前記βサブユニットのアミノ酸配列の20番目、21番目、108番目、200番目及び212番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項29に記載の遺伝子。
  31. 前記βサブユニットのアミノ酸配列の有する前記アミノ酸置換位置以外の位置において、1個または数個のアミノ酸が、ニトリルヒドラターゼ活性が損なわれない範囲で置換、挿入または削除されている請求項29または30に記載の遺伝子。
  32. 前記βサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子が、配列表の配列番号:4の塩基配列を有する請求項28に記載の遺伝子。
  33. 前記βサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子が、配列表の配列番号:4記載の塩基配列の28番目から30番目、94番目から96番目、109番目から111番目、121番目から123番目、136番目から138番目、142番目から144番目、151番目から153番目、214番目から216番目、352番目から354番目、379番目から381番目、436番目から438番目、478番目から480番目、556番目から558番目及び649番目から651番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換して得られる塩基配列を有する請求項29に記載の遺伝子。
  34. 前記塩基配列の58番目から60番目、61番目から63番目、322番目から324番目、598番目から600番目及び634番目から636番目の何れか一つ以上の塩基配列が他の塩基配列に更に置換されている請求項33に記載の遺伝子。
  35. ニトリルヒドラターゼのαサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子とβサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子とを有するニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子において、
    前記βサブユニットのアミノ酸配列が、配列表の配列番号:2のアミノ酸配列の10番目、32番目、37番目、41番目、46番目、48番目、51番目、72番目、118番目、127番目、146番目、160番目、186番目及び217番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列であることを特徴とする遺伝子。
  36. 前記アミノ酸配列の20番目、21番目、108番目、200番目及び212番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項35に記載の遺伝子。
  37. 前記βサブユニットのアミノ酸配列の有する前記アミノ酸置換位置以外の位置において、1個または数個のアミノ酸が、ニトリルヒドラターゼ活性が損なわれない範囲で置換、挿入または削除されている請求項35または36に記載の遺伝子。
  38. 前記βサブユニットのアミノ酸配列をコードする塩基配列が、配列表の配列番号:4記載の塩基配列の28番目から30番目、94番目から96番目、109番目から111番目、121番目から123番目、136番目から138番目、142番目から144番目、151番目から153番目、214番目から216番目、352番目から354番目、379番目から381番目、436番目から438番目、478番目から480番目、556番目から558番目及び649番目から651番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換して得られる塩基配列を有する請求項35に記載の遺伝子。
  39. 前記塩基配列の58番目から60番目、61番目から63番目、322番目から324番目、598番目から600番目及び634番目から636番目の何れか一つ以上の塩基配列が他の塩基配列に更に置換されている請求項38に記載の遺伝子。
  40. 前記αサブユニットのアミノ酸配列が、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列を有する請求項35〜39のいずれかに記載の遺伝子。
  41. 前記αサブユニットのアミノ酸配列が、配列表の配列番号:1のアミノ酸配列の36番目、71番目、148番目及び204番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸を他のアミノ酸に置換したアミノ酸配列である請求項35〜39のいずれかに記載の遺伝子。
  42. 前記αサブユニットのアミノ酸配列の6番目、19番目、38番目、77番目、90番目、102番目、106番目、126番目、130番目、142番目、146番目、187番目、194番目及び203番目のアミノ酸の何れか一つ以上のアミノ酸が他のアミノ酸に更に置換されている請求項41に記載の遺伝子。
  43. 前記αサブユニットのアミノ酸配列の有する前記アミノ酸置換位置以外の位置において、1個または数個のアミノ酸が、ニトリルヒドラターゼ活性が損なわれない範囲で置換、挿入または削除されている請求項41または42に記載の遺伝子。
  44. 前記αサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子が、配列表の配列番号:3の塩基配列を有する請求項40に記載の遺伝子。
  45. 前記αサブユニットのアミノ酸配列をコードする遺伝子が、配列表の配列番号:3の塩基配列の106番目から108番目、211番目から213番目、442番目から444番目及び610番目から612番目の何れか一つ以上の塩基配列を他の塩基配列に置換して得られる塩基配列を有する請求項41に記載の遺伝子。
  46. 前記塩基配列の16番目から18番目、55番目から57番目、112番目から114番目、229番目から231番目、268番目から270番目、304番目から306番目、316番目から318番目、376番目から378番目、388番目から390番目、424番目から426番目、436番目から438番目、559番目から561番目、580番目から582番目及び607番目から609番目の何れか一つ以上の塩基配列が他の塩基配列にさらに置換されている請求項45に記載の遺伝子。
  47. 請求項1〜12のいずれかに記載のニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子を有することを特徴とするプラスミド。
  48. 前記ニトリルヒドラターゼのαサブユニットをコードする遺伝子が、配列番号:3の塩基配列または請求項13〜17のいずれかに記載の遺伝子である請求項47に記載のプラスミド。
  49. 前記ニトリルヒドラターゼのβサブユニットをコードする遺伝子が、配列番号:4の塩基配列または請求項18〜22のいずれかに記載の遺伝子である請求項47または48に記載のプラスミド。
  50. 請求項23〜46のいずれかに記載のニトリルヒドラターゼをコードする遺伝子を有することを特徴とするプラスミド。
  51. 前記ニトリルヒドラターゼの宿主細胞での発現のための構成を有する請求項47〜50のいずれかに記載のプラスミド。
  52. 請求項51に記載のプラスミドによって宿主細胞を形質転換して得られた形質転換体。
  53. ニトリルヒドラターゼの生産方法において、
    請求項52に記載の形質転換体を培地で培養して、該形質転換体に前記プラスミドの有するニトリルヒドラターゼ遺伝子に基づくニトリルヒドラターゼを生産させる工程を有することを特徴とする生産方法。
  54. 前記培養後の形質転換体、培養液及びそれらの処理物からニトリルヒドラターゼを回収する工程を更に有する請求項53に記載の生産方法。
  55. ニトリル化合物を水性媒体中でニトリルヒドラターゼを接触させて対応するニトリル化合物を得るニトリル化合物の製造方法において、
    前記ニトリルヒドラターゼが請求項1〜12のいずれかに記載のものである
    ことを特徴とする製造方法。
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