JP2009076247A - 燃料電池システムおよびその制御方法 - Google Patents

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隆 福田
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亮 松永
Kazuhiro Kageyama
和弘 影山
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光徳 熊田
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Abstract

【課題】起動時に高濃度の水素がシステム下流側へと送り込まれることを有効に防止できるようにする。
【解決手段】システム停止制御を行う際に空気系入口弁24および空気系出口弁25の開口面積を調整し、システムの運転停止から次の起動時までの間に、カソード流路1bの出口側の水素濃度が入口側の水素濃度よりも低くなるように、カソード流路1bにおける水素濃度を低減させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池に燃料ガスと酸化剤ガスとを供給して発電を行う燃料電池システムおよびその制御方法に関する。
燃料電池システムは、水素を含有する燃料ガスと酸素を含有する酸化剤ガスとを燃料電池に供給し、燃料電池内部で水素と酸素とを電気化学的に反応させて出力を取り出す発電システムであり、例えば、燃料電池車両の動力源として利用されている。
この種の燃料電池システムでは、システムの運転停止後の放置期間や次の起動時などに燃料電池内部で不用意な電池反応が起こると電解質膜の劣化を招くことが知られており、それを防止するための対策として、システムの運転停止時に、燃料電池のコンディショニングを最適化する制御を行うことが提案されている。
例えば、特許文献1には、燃料電池に対する主要負荷の接続を解除し、酸化剤ガスの供給を停止した後に、燃料電池に補助負荷を接続して燃料電池内部に残存している酸化剤ガスを消費させるとともに燃料電池の電圧を低下させ、その後、燃料電池の内部の気体組成を、体積で1.0%〜4.0%の水素を含有する状態にし、システムの運転を停止させている期間は必要に応じて水素を添加するなどして、上記の気体組成を維持することが記載されている。
特表2005−518632号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている停止動作を実施した場合、運転停止後の放置期間において燃料電池の酸化剤極における水素濃度が比較的高い状態に維持され、放置期間が長くなる場合には、特に酸化剤の出口マニフォールド内の水素濃度が上がり、次の起動時(酸化剤ガスの供給開始時)に水素が高濃度のままシステム下流側へと送り込まれてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、起動時に高濃度の水素がシステム下流側へと送り込まれることを有効に防止できる燃料電池システムおよびその制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池システムは、燃料極と酸化剤極とが電解質膜を挟んで対向配置されてなり、燃料極に水素を含有する燃料ガスが供給され、酸化剤極に酸素を含有する酸化剤ガスが供給されることで発電する燃料電池と、燃料電池の酸化剤極に水素が存在する状態でシステムの運転を停止するシステム停止制御手段と、システムの運転停止から次回の起動時までの間に、前記酸化剤極に水素を存在させた状態で、酸化剤極より下流における水素濃度を低減させる水素濃度低減手段と、を備える。
本発明によれば、システムの運転停止から次回の起動時までの間に、水素濃度低減手段によって酸化剤極に水素を存在させた状態で、酸化剤極より下流における水素濃度が低減されるので、燃料電池の性能劣化を抑制しつつ、起動時に高濃度の水素がシステム下流側へと送り込まれるといった不都合を有効に防止することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1実施形態]
〈全体構成〉
図1は、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。同図に示す燃料電池システムは、例えば、燃料電池車両の動力源として車両に搭載されて、車両の駆動モータや燃料電池発電用の補機などの負荷装置に電力を供給するものであり、燃料ガスと酸化剤ガスとが供給されることで発電する燃料電池スタック1を備える。
燃料電池スタック1は、例えば、燃料ガスの供給を受ける燃料極(アノード)と酸化剤ガスの供給を受ける酸化剤極(カソード)とが固体高分子電解質膜を挟んで対向配置されてなる膜電極接合体をセパレータで挟持したもの(燃料電池セル)を、多段に積層した構造とされる。この燃料電池スタック1を構成する各燃料電池セルのセパレータには、アノード側に燃料ガスが流れるアノード流路1a、カソード側には酸化剤ガスが流れるカソード流路1bがそれぞれ設けられている。そして、燃料電池スタック1は、各燃料電池セルのアノード側に水素を含有する燃料ガスが供給され、カソード側に酸素を含有する酸化剤ガス(空気)が供給されることで、水分を媒体として固体高分子電解質膜中をそれぞれのイオンが移動して接触し、発電を行う。この燃料電池スタック1には負荷装置2が電気的に接続され、燃料電池スタック1で発電された電力は負荷装置2によって取り出される。
燃料電池システムは、燃料電池スタック1のほかに、燃料電池スタック1に燃料ガス(純水素もしくは水素含有ガス)を供給するための水素系10と、燃料電池スタック1に酸化剤ガスである空気を供給するための空気系20と、燃料電池システム全体の動作を統括的に制御する制御装置30とを備えている。
水素系10は、例えば、燃料電池スタック1に供給する燃料ガスを貯蔵する燃料タンク11を備え、この燃料タンク11から取り出した燃料ガスを、燃料タンク11と燃料電池スタック1のアノード流路1a入口(入口側マニフォールド)とを接続する燃料ガス供給流路12を介して、燃料電池スタック1のアノードに供給する。燃料ガス供給流路12中には、燃料タンク11から供給される燃料ガスの流量及び圧力を調整する燃料ガス流量調整弁13と、供給される燃料ガスの圧力を測定する圧力センサ14とが設置されている。
燃料電池スタック1のアノード流路1a出口(出口側マニフォールド)には、燃料ガス循環流路15が接続されている。この燃料ガス循環流路15の他方の端部は燃料ガス供給流路12に接続されており、燃料ガス循環流路15中にはポンプやブロアなどからなる燃料ガス循環装置16が設置されている。燃料電池スタック1のアノード流路1a出口から排出された排出燃料ガスは、燃料ガス循環装置16の作動によって燃料ガス循環流路15を介して、再度、燃料ガス供給流路12から燃料電池スタック1のアノード流路1aへと供給され、これにより、燃料ガスの供給流量過剰率(SRa)を大きくすることを可能にしている。なお、ポンプやブロアなどの燃料ガス循環装置16を設ける代わりに、或いは燃料ガス循環装置16と併用して、燃料ガス循環流路15と燃料ガス供給流路12との合流部にエゼクタを設置することで、燃料ガスを循環させる構成としてもよい。
また、燃料ガス循環流路15には、この燃料ガス循環流路15内に混入した窒素やアルゴンなどの不純物を排出するための循環ガス排出流路17が接続されており、この循環ガス排出流路17中に循環ガス排出制御弁18が設置され、その下流側に排水素処理装置19が設置されている。そして、循環ガス排出制御弁18が制御されることで、循環ガス排出流路17から排水素処理装置19へと排出されるガス流量が制御され、これにより、燃料ガス循環流路15内の燃料ガス濃度を調整することを可能にしている。
空気系20は、例えば、外気を取り込んで加圧する空気コンプレッサ21を備え、この空気コンプレッサ21からの酸化剤ガスとしての空気を、空気コンプレッサ21と燃料電池スタック1のカソード流路1b入口(入口側マニフォールド)とを接続する酸化剤ガス供給流路22(入口側ガス流路)を介して、燃料電池スタック1のカソードに供給する。また、燃料電池スタック1のカソード流路1b出口(出口側マニフォールド)には、酸化剤ガス排出流路23(出口側ガス流路)が接続されており、燃料電池スタック1のカソード流路1bから排出された排出酸化剤ガスは、この酸化剤ガス排出流路23を介して、排水素処理装置19に供給される。
また、特に本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池スタック1のカソード流路1b入口側に接続された酸化剤ガス供給流路22中に空気系入口弁24、燃料電池スタック1のカソード流路1b出口側に接続された酸化剤ガス排出流路23中に空気系出口弁25がそれぞれ設けられている。これら空気系入口弁24と空気系出口弁25は、システムの通常運転時には開状態とされて、酸化剤ガス供給流路22及び酸化剤ガス排出流路23の圧力損失を低減する一方で、後述するシステム停止制御の際に閉状態に切替えられることで、次の起動時までのシステム停止期間においては、酸化剤ガス供給流路22及び酸化剤ガス排出流路23のガス拡散係数を低減させる。なお、これら空気系入口弁24や空気系出口弁25としては、例えば回転動形のバタフライ弁、ボール弁、ロータリ弁、プラグ弁などや、往復動形のグローブ弁、アングル弁、ダイヤフラム弁、ゲート弁など、どのような形態のものも使用可能である。
排水素処理装置19は、循環ガス排出流路17から循環ガス排出制御弁18を介して排出される未反応燃料ガスや、燃料電池スタック1のアノード流路1aからカソード流路1bへと移動して酸化剤ガス排出流路12から排出された燃料ガスを可燃濃度以下に処理し、システム外部に排出する。この排水素処理装置19としては、例えば白金触媒を用いて酸化剤ガス中の酸素と排出燃料ガス中の水素とを反応させる触媒燃焼器や、換気装置を備えて新たに希釈ガスを供給して水素濃度を低減する希釈装置などが用いられる。また、酸化剤ガス排出流路12から排出されるガス中の燃料ガス濃度が可燃濃度に対して十分に低い場合、循環ガス排出流路17から排出される未反応燃料ガスを酸化剤ガス排出流路12から排出されるガスと混合することで可燃濃度以下に濃度を低減してシステム外部に排出する混合器を排水素処理装置19として用いるようにしてもよい。
制御装置30は、燃料電池システム全体の動作を統括的に制御するものであり、例えば、各種半導体素子などによって構成されたコンピュータ等の情報処理装置が用いられる。この制御装置30には、水素系10の圧力センサ14をはじめ、システム内に設けられた各種センサ(図示せず)からのセンサ信号が入力される。制御装置30は、これら各種センサからのセンサ信号に基づいてシステムの運転状態を判断し、システムに要求される電力が燃料電池スタック1から取り出されるように、燃料ガス流量調整弁13や燃料ガス循環装置16、循環ガス排出制御弁18、空気コンプレッサ21などの動作を制御する。すなわち、これら燃料ガス流量調整弁13や燃料ガス循環装置16、循環ガス排出制御弁18、空気コンプレッサ21には、それぞれ供給・排出流量を調整するためのアクチュエータ13a、16a、18a、21aが設けられており、制御装置30は、これらアクチュエータへの指令値を演算して各アクチュエータに出力するとともに、負荷装置2による燃料電池スタック1からの電力取り出しを制御することで、燃料電池システム全体としての動作を制御する。
〈制御装置による燃料電池システムの動作制御〉
制御装置30は、例えば燃料電池スタック1が発電中であれば、外部から指令される要求電力に合わせて目標燃料ガス圧力を決定し、圧力センサ16によって測定される圧力をフィードバックすることで燃料ガス流量調整弁13のアクチュエータ13aを制御すると同時に、あらかじめ制御装置30内に記憶された目標電力に対する酸化剤ガス流量、及び燃料ガス供給流量過剰率(SRa)の関係を用い、空気コンプレッサ21のアクチュエータ21a及び燃料ガス循環装置16のアクチュエータ16aを制御し、同時に負荷装置2によって外部に取り出す電力を制御することで、要求電力に応じた発電を可能とする。
また、制御装置30は、システムの運転停止時には、例えば図2に示すようなシステム停止制御を行う。すなわち、制御装置30は、燃料電池システムの起動制御が完了して通常運転に移行すると(ステップS1,S2)、例えば燃料電池車両のイグニッションオフなど、燃料電池システムの運転を停止させる旨の何らかのトリガ発生を常に監視する(ステップS3)。そして、燃料電池車両のイグニッションオフなど、システム停止のトリガを検出すると、まず、空気コンプレッサ21のアクチュエータ21aを停止して燃料電池スタック1のカソード流路1bへの酸化剤ガスの供給を停止させるとともに、燃料電池スタック1のカソード流路1bへの酸化剤ガスの供給を停止させた状態で、負荷装置2に電力指令を出して外部に電力を放出し、燃料電池スタック1の電圧を低下させる(ステップS4)。そして、燃料電池スタック1の電圧を所定値未満にまで低下させた状態にしてから(ステップS5)、燃料ガス流量調整弁13を閉じ、燃料ガス循環装置16のアクチュエータ16a、排水素処理装置19、負荷装置2を停止させて(ステップS6)、燃料電池システムの動作を停止させる。
なお、以上説明したシステム運転停止時の制御例では、燃料電池スタック1の電圧を低下させるのに負荷装置2を使用しているが、燃料電池スタック1の両端子間に放電抵抗を接続することで燃料電池スタック1の電圧を低下させるようにしてもかまわない。また、燃料電池スタック1の電圧が十分に低下したか否かを判定するための所定値(電圧閾値)は、低く設定するほどシステム停止状態及びシステム起動操作時の燃料電池スタック1の効率低下及び出力劣化代が小さくなる一方で、放電にかかる時間が長くなるため、各電圧閾値ごとにシステム起動停止耐久試験を実施することで起動回数―劣化率曲線を得、この結果と各システムに要求される寿命目標及び停止時間目標に合わせて設定することが望ましい。また、以上はシステム運転停止時の代表的な制御例であるが、本発明が有効なシステム停止制御としては、燃料電池スタック1のアノード流路1a内に大量の水素が残存した状態で停止動作を完了する場合など、システムの運転停止から次の起動時までの間に燃料電池スタック1のカソード流路1b内の燃料ガス濃度が上昇する可能性がある(或いは燃料ガス濃度を上昇させて停止する)システム停止制御すべてが当てはまる。
〈水素濃度低減手段〉
上述したシステム停止制御は、燃料電池システムの運転停止から次の起動時までの間や次の起動時の起動制御において、燃料電池スタック1内部で不用意な電池反応が起きないようにして固体高分子電解質膜の劣化を抑制するための制御である。このため、燃料電池スタック1のカソード側への酸化剤ガスの供給を停止させた状態で燃料電池スタック1から電力を取り出して、カソード流路1b内の酸素を消費させるようにしているが、カソード流路1bが大気開放された状態でシステムの運転が停止されると、次の起動時までの間にカソード流路1b内に大気が進入して不用意な電池反応を生じさせる要因となる。そこで、本実施形態の燃料電池システムでは、上述したように、酸化剤ガス供給流路22中に空気系入口弁24、酸化剤ガス排出流路23中に空気系出口弁25をそれぞれ設けて、システム停止制御のステップS4からステップS6までの間の任意のタイミングで、これら空気系入口弁24および空気系出口弁25を閉状態に切替えることで、システム運転停止後にカソード流路1b内に大気が進入することを抑制するようにしている。
すなわち、これら空気系入口弁24および空気系出口弁25にはそれぞれの弁状態を調整するアクチュエータ24a,25aが設けられており、システム停止制御の際には、制御装置30からの指令によってこれらのアクチュエータ24a,25aが駆動され、空気系入口弁24および空気系出口弁25が開状態から閉状態へと切替えられる。これら空気系入口弁24および空気系出口弁25のアクチュエータ24a,25aを駆動する指令値の形態としては、電圧値、電流値(PWM、DUTYなども含む)、開度、開口面積などの値を用い、運転時と停止時とでアクチュエータ24a,25aへの指令値を切り替えることで空気系入口弁24および空気系出口弁25の開口面積を切り替える。本実施形態では代表して、直接開口面積を指令できる可変開度弁及びアクチュエータを前提とする。
ところで、上述したシステム停止制御を行った場合、カソード流路1b内の酸素を消費させた状態でシステムの運転が停止されるため、次の起動時までの間において、カソード流路1bにはアノード流路1aから固体高分子電解質膜を通して水素が透過してきて、カソード流路1b内の水素濃度が上昇する傾向にある。特に、システムの運転停止から次の起動時までの間に、空気系入口弁24および空気系出口弁25によって、これらの間の流路(厳密には、燃料電池スタック1内部のカソード流路1bと、酸化剤ガス供給流路22の空気系入口弁24後段および酸化剤ガス排出流路23の空気系出口弁25前段とを含むが、以下では簡単のために、これら酸化剤ガス供給流路22および酸化剤ガス排出流路23の一部も含めてカソード流路1bという。)を完全に封止した場合、カソード流路1b内の水素濃度が上昇してしまう。そのため、次の起動時にコンプレッサ21を稼動させてカソード流路1b内への空気供給を開始させたときに、高濃度の水素が酸化剤ガス排出流路23の下流側に排出されてしまう虞がある。特に、カソード流路1bの入口側の水素は出口側へと移動する過程で供給空気と触媒によって反応し消費することも可能であるが、カソード流路1bの出口側の水素は触媒反応により消費されない(触媒と接触しない或いは反応できるほど接触できない)ため、高濃度のまま下流側へと排出されることになる。本実施形態では、上述したように、酸化剤ガス排出流路23の下流側に排水素処理装置19を設置しているが、システム起動時に高濃度の水素が酸化剤ガス排出流路23の下流側に排出されるシステムであると、これを確実に処理できるようにするために大型で高性能の排水素処理装置19を設ける必要があり、コスト、レイアウト性などに悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、本実施形態の燃料電池システムにおいては、上述したシステム停止制御を行ってシステムの運転を停止させた後、次の起動時までの間に、燃料電池スタック1内部のカソード流路1b内(特に酸化剤極)に水素を存在させたまま、より詳しくは平均水素濃度を所定濃度(上述した劣化抑制可能な濃度)に維持しつつ、カソード流路1b内(燃料電池スタック1内部のカソード流路1b内(特に酸化剤極)より通常運転時における酸化剤ガスの流れ方向で下流)の水素濃度を低減できる構成(水素濃度低減手段)とし、特にカソード流路1bの出口側の水素濃度が入口側の水素濃度よりも低くなるように、カソード流路1b内の水素濃度を低減させるようにしている。
具体的には、本実施形態では、このカソード流路1b内の水素濃度を低減させる手段として、酸化剤ガス供給流路22および空気系入口弁24、酸化剤ガス排出流路23および空気系出口弁25を利用している。すなわち、空気系入口弁24および空気系出口弁25を、閉状態においてガス拡散現象を生じうる(ガスの移動を完全に遮断しない)ように僅かに開口させ、空気系入口弁24前後の酸化剤ガス供給流路22におけるガス拡散係数と、空気系出口弁25前後の酸化剤ガス排出流路23におけるガス拡散係数とを、閉状態とされた空気系入口弁24と空気系出口弁25との開口面積をコントロールすることで調整し、特にカソード流路1bの出口側の水素濃度が入口側の水素濃度よりも低くなるように、カソード流路1b内の水素濃度を低減させるようにしている。なお、燃料電池スタック1内部のカソード流路1bとその出口側のマニフォールド、出口側マニフォールドと酸化剤ガス排出流路23の間にはそれぞれ流路径の差による圧力損失があり、カソード流路1bの出口側でのガス拡散現象がカソード流路1b全体のガス組成を均一にするには長時間を要するため、次のシステム起動時までの間といった過渡的な停止期間では、カソード流路1bは水素の濃度分布を持った状態が維持されることになる。
図3は、空気系入口弁24および空気系出口弁25の開口面積に対するガス移動量の関係を示す図である。本実施形態の燃料電池システムでは、燃料電池スタック1のカソード流路1bの上流側と下流側とでその構成が異なるため、空気系入口弁24と空気系出口弁25とで開口面積に対するガス移動量が図3に示すように異なっている。また、空気系入口弁24や空気系出口弁25、関連する部品の設計ばらつきなどの影響によって、開口面積に対するガス移動量にばらつきをもつ。
この図3に示す相関は、カソード流路1bの上流から大気開放されるまでの流路内ある部品、及び、下流から大気開放されるまでの流路上にある部品のガス拡散特性及びそのばらつきを測定または設計値として定義し、それらを積み上げることによって得られる。また、それぞれのシステムに対して適合を行える場合は、対象とするシステムに対し、空気系入口弁24の位置で流路を閉塞させた状態と、空気系出口弁25の位置で流路を閉塞させた状態とで、それぞれカソード流路1b内に燃料ガスを封入して各経過時間ごとにそのカソード流路1b内のガスをサンプリングし、ガス分析装置にて濃度を測定することで、放置時間と燃料ガス濃度の関係から放出量を見積もることが可能である。このような実験をもとに測定された関係、すなわちシステムに適合させたときの空気系入口弁24と空気系出口弁25の開口面積に対するガス移動量の関係は、図3中一点鎖線で示している。
図3の関係を考慮し、開状態から閉状態へと切替える際の空気系入口弁24のアクチュエータ24aに対する指令値を設定可能な最小値(図3に示す例では開口面積0)とした上で、開状態から閉状態へと切替える際の空気系出口弁25のアクチュエータ25aに対する指令値を図3中のAd以上の開度指令値とし、空気系入口弁24を介して拡散するガス移動量よりも空気系出口弁25を介して拡散するガス移動量の方が大きくなるように設定する。また、図3中一点鎖線で示す関係が予め実験等で測定されている場合は、開状態から閉状態へと切替える際の空気系入口弁24のアクチュエータ24aに対する指令値を設定可能な最小値(図3に示す例では開口面積0)とした上で、開状態から閉状態へと切替える際の空気系出口弁25のアクチュエータ25aに対する指令値を図3中のAd’以上の開度指令値とし、空気系入口弁24を介して拡散するガス移動量よりも空気系出口弁25を介して拡散するガス移動量の方が大きくなるように設定する。
なお、このとき、空気系出口弁25の開口面積は、当該空気系出口弁25を通過するガス移動量が空気系入口弁24を通過するガス移動量よりも大きくなる範囲で最小の開口面積とすることが望ましい。これにより、停止期間中に燃料電池スタック1のカソード流路1b内に大気が多く進入してしまう不都合を抑制しながら、カソード流路1bの出口側で必要最低限のガスの拡散現象を生じさせて水素濃度を低減させることができる。
実際に、上述したシステム停止制御を行いながら、空気系入口弁24および空気系出口弁25の停止期間中の開度を以上の例のように制御した場合(実施例)と、停止期間中の空気系入口弁24および空気系出口弁25の停止期間中の開度をそれぞれ設定可能な最小値に制御した場合(比較例)とで、それぞれ、カソード流路1b内の水素濃度が上昇するのに十分な時間が経過した後、システムに起動操作を実施させ、空気コンプレッサ21の稼動によりカソード流路1bに酸化剤ガスを供給した際の排水素処理装置19の入口部での水素濃度を測定した。その測定結果を図4に示す。
この図4に示す測定結果から、空気系入口弁24および空気系出口弁25の停止期間中の開度を以上の例のように制御することにより、酸化剤ガス排出流路23の下流側に排出される水素濃度が低下する傾向が確認でき、本システムを用いた実験においては、開度最小値に設定した場合と比較して30%以上低減することが可能となることが確認できた。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の燃料電池システムによれば、システム停止制御によって燃料電池スタック1の固体高分子電解質膜の劣化を有効に抑制しながら、システム停止制御を行ってシステムの運転を停止させた後は、特にカソード流路1b出口側での水素濃度を低減させることができ、次回の起動時に高濃度の水素が酸化剤ガス排出流路23の下流側へと送り込まれるといった不都合を有効に防止することができる。
なお、以上説明した例では、空気系入口弁24および空気系出口弁25の双方に可変開度弁を用いるようにしているが、空気系入口弁24には弁閉の状態で開口面積がほぼゼロになる開閉弁を用い、空気系出口弁25のみに可変開度弁を用いて、システム停止制御の際に空気系入口弁24を閉状態とするとともに、空気系出口弁25の開口面積を調整してカソード流路1bの出口側でのみガスの拡散現象を生じさせて水素濃度の低減を図るようにしてもよい。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態の燃料電池システムは第1の実施形態の変形例であり、空気系入口弁24として弁閉の状態で開口面積がほぼゼロになる開閉弁を用い、空気系出口弁25として弁閉の状態で所定の開口面積で開口する開閉弁を用い、システム停止制御の際にこれら空気系入口弁24と空気系出口弁25の双方を閉状態とすることで、カソード流路1bの出口側でのみガスの拡散現象を生じさせて水素濃度の低減を図るようにしたものである。なお、燃料電池システムの基本的な構成やシステム停止制御の概要は上述した第1の実施形態と同様であるので、ここでは重複した説明は省略する。
本実施形態では、空気系入口弁24および空気系出口弁25の双方に開閉弁を用いており、システム停止制御の際にこれら空気系入口弁24のアクチュエータ24aや空気系出口弁25のアクチュエータ25aに対する通電を遮断することで、これら空気系入口弁24および空気系出口弁25が開状態から閉状態へと切替えられる。ここで、空気系入口弁24は閉状態のときに開口面積がほぼゼロになる開閉弁であるのに対し、空気系出口弁25は閉状態のときに所定の開口面積で開口する開閉弁であるため、システムの運転停止から次の起動時までの間は、空気系出口弁25を通過するガスの移動のみが可能となり、カソード流路1bの出口側でのみガスの拡散現象が生じて水素濃度の低減が図られる。
空気系出口弁25として用いられる開閉弁、すなわち閉状態のときに所定の開口面積で開口する開閉弁としては、例えば図5に示すように、弁体25bに小穴25cを設けて全閉の状態でも小穴25cで開口するようにしたものや、図6に示すように、弁ハウジング25dに弁体25bが全閉状態となることを規制する開度ストッパ25eを設けて、閉状態でも所定の開口面積で開口した状態が維持されるようにしたものが挙げられる。
以上のように、本実施形態の燃料電池システムによれば、空気系入口弁24として弁閉の状態で開口面積がほぼゼロになる開閉弁を用い、空気系出口弁25として弁閉の状態で所定の開口面積で開口する開閉弁を用い、システム停止制御の際にこれら空気系入口弁24と空気系出口弁25の双方を閉状態とすることで、カソード流路1bの出口側でのみガスの拡散現象を生じさせて水素濃度の低減を図るようにしているので、上述した第1の実施形態と同様に、システム停止制御によって燃料電池スタック1の固体高分子電解質膜の劣化を有効に抑制しながら、システム停止制御を行ってシステムの運転を停止させた後は、特にカソード流路1b出口側での水素濃度を低減させることができ、次回の起動時に高濃度の水素が酸化剤ガス排出流路23の下流側へと送り込まれるといった不都合を有効に防止することができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態の燃料電池システムは、第1の実施形態や第2の実施形態で説明した空気系入口弁24および空気系出口弁25を設けずに、酸化剤ガス排出流路23の圧力損失を酸化剤ガス供給流路22の圧力損失よりも小さくすることで、カソード流路1bの出口側の水素濃度が入口側の水素濃度よりも低くなるように、カソード流路1bにおける水素濃度を低減させるようにしたものである。
すなわち、上述した第1の実施形態や第2の実施形態では、システムの運転停止から次の起動時までの間にカソード流路1bの出口側の水素濃度を低減させる手段として、酸化剤ガス供給流路22および空気系入口弁24、酸化剤ガス排出流路23および空気系出口弁25を利用したが、本実施形態では、水素濃度低減手段として酸化剤ガス供給流路22と酸化剤ガス排出流路23とを利用し、酸化剤ガス排出流路23の圧力損失を酸化剤ガス供給流路22の圧力損失よりも小さくすることで、カソード流路1bの出口側の水素濃度を低減させるようにしている。
具体的には、本実施形態の燃料電池システムでは、例えば図7に示すように、空気系20の酸化剤ガス供給流路22中に、当該酸化剤ガス供給流路22を流れるガス流量を制限するオリフィス26(流量制限手段)を設置し、酸化剤ガス供給流路22をガスが流れにくくなるようにすることで、酸化剤ガス排出流路23の圧力損失を酸化剤ガス供給流路22の圧力損失よりも小さくする。酸化剤ガス排出流路23の圧力損失が酸化剤ガス供給流路22の圧力損失よりも小さければ、ガスを強制的に流していない停止状態において生じるガス拡散現象は、酸化剤ガス供給流路22よりも酸化剤ガス排出流路23のほうが支配的になる。したがって、第1の実施形態で説明したシステム停止制御を行った後、次の起動時までの間に、酸化剤ガス排出流路23側、つまりカソード流路1bの出口側の水素濃度が入口側の水素濃度よりも低くなるように、カソード流路1bにおける水素濃度を低減させることができる。
なお、図7に示した例では、酸化剤ガス供給流路22中にオリフィス26を設置することで、酸化剤ガス排出流路23の圧力損失を酸化剤ガス供給流路22の圧力損失よりも小さくするようにしているが、酸化剤ガス排出流路23の流路径を酸化剤ガス供給流路22の流路径よりも大きくすることで、酸化剤ガス排出流路23の圧力損失を酸化剤ガス供給流路22の圧力損失よりも小さくするようにしてもよい。
以上のように、本実施形態の燃料電池システムによれば、酸化剤ガス排出流路23の圧力損失を酸化剤ガス供給流路22の圧力損失よりも小さくすることで、カソード流路1bの出口側の水素濃度が入口側の水素濃度よりも低くなるように、カソード流路1bにおける水素濃度を低減させるようにしているので、上述した第1の実施形態や第2の実施形態と同様に、システム停止制御によって燃料電池スタック1の固体高分子電解質膜の劣化を有効に抑制しながら、システム停止制御を行ってシステムの運転を停止させた後は、特にカソード流路1b出口側での水素濃度を低減させることができ、次回の起動時に高濃度の水素が酸化剤ガス排出流路23の下流側へと送り込まれるといった不都合を有効に防止することができる。
[第4の実施形態]
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。本実施形態の燃料電池システムは、基本的なシステム構成を上述した第1の実施形態と同様とし、燃料電池スタック1内部のカソード流路1b出口から空気系出口弁25までの間の酸化剤ガス排出流路23の流路容積を、燃料電池スタック1内部のカソード流路1b入口から空気系入口弁24までの間の酸化剤ガス供給流路22の流路容積よりも大とすることで、カソード流路1bの出口側の水素濃度が入口側の水素濃度よりも低くなるように、カソード流路1bにおける水素濃度を低減させるようにしたものである。
図8は、本実施形態の燃料電池システムの概要を説明する構成図である。本実施形態の燃料電池システムでは、図1に示した第1の実施形態の構成と比べて、空気系出口弁25が酸化剤ガス排出流路23の下流側に配置されて、燃料電池スタック1内部のカソード流路1b出口から空気系出口弁25までの間の酸化剤ガス排出流路23の流路容積が増大されている。そして、この空気系出口弁25までの酸化剤ガス排出流路23の流路容積が、燃料電池スタック1内部のカソード流路1b入口から空気系入口弁24までの間の酸化剤ガス供給流路22の流路容積よりも大きくされている。酸化剤ガス排出流路23の流路容積が酸化剤ガス供給流路22の流路容積よりも大きければ、ガスを強制的に流していない停止状態において生じるガス拡散現象は、酸化剤ガス供給流路22よりも酸化剤ガス排出流路23のほうが支配的になる。したがって、第1の実施形態で説明したシステム停止制御を行った後、次の起動時までの間に、酸化剤ガス排出流路23側、つまりカソード流路1bの出口側の水素濃度が入口側の水素濃度よりも低くなるように、カソード流路1bにおける水素濃度を低減させることができる。
なお、本実施形態では、酸化剤ガス排出流路23の流路容積を酸化剤ガス供給流路22の流路容積よりも大きくすることで、特にカソード流路1bの出口側において水素濃度低減が図られるようにしているので、第1の実施形態で説明したような空気系入口弁24と空気系出口弁25との開口面積の制御は必ずしも必要としないが、本実施形態の燃料電池システムの構成において、第1の実施形態で説明したような空気系入口弁24と空気系出口弁25との開口面積の制御を行うようにすれば、より大きな効果が期待できる。
以上のように、本実施形態の燃料電池システムによれば、燃料電池スタック1内部のカソード流路1b出口から空気系出口弁25までの間の酸化剤ガス排出流路23の流路容積を、燃料電池スタック1内部のカソード流路1b入口から空気系入口弁24までの間の酸化剤ガス供給流路22の流路容積よりも大とすることで、カソード流路1bの出口側の水素濃度が入口側の水素濃度よりも低くなるように、カソード流路1bにおける水素濃度を低減させるようにしているので、上述した第1乃至第3の実施形態と同様に、システム停止制御によって燃料電池スタック1の固体高分子電解質膜の劣化を有効に抑制しながら、システム停止制御を行ってシステムの運転を停止させた後は、特にカソード流路1b出口側での水素濃度を低減させることができ、次回の起動時に高濃度の水素が酸化剤ガス排出流路23の下流側へと送り込まれるといった不都合を有効に防止することができる。
以上、本発明の具体的な実施形態として第1乃至第4の実施形態を例示したが、本発明の技術的範囲は、以上の各実施形態の説明で開示した内容に限定されるものではなく、これらの開示から容易に導き得る様々な代替技術も含まれることは勿論である。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 燃料電池システムの運転停止時に実行されるシステム停止制御の流れを示すフローチャートである。 空気系入口弁および空気系出口弁の開口面積に対するガス移動量の関係を示す図である。 本発明の効果を説明する図であり、実施例と比較例とでシステム起動時に空気系の下流側で測定された水素濃度を対比して示す図である。 第2実施形態に係る燃料電池システムにおいて空気系出口弁として用いられる開閉弁の一例を示す図であり、(a)は当該開閉弁の正面図、(b)は(a)のA−A線に沿って一部を断面して示す図である。 第2実施形態に係る燃料電池システムにおいて空気系出口弁として用いられる開閉弁の他の例を示す図であり、(a)は当該開閉弁の正面図、(b)は(a)のA−A線に沿って一部を断面して示す図である。 第3の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 第4の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。
符号の説明
1 燃料電池スタック
1a アノード流路
1b カソード流路
2 負荷装置
19 排水素処理装置
20 空気系
21 空気コンプレッサ
22 酸化剤ガス供給流路(入口側ガス流路)
23 酸化剤ガス排出流路(出口側ガス流路)
24 空気系入口弁(入口弁)
25 空気系出口弁(出口弁)
30 制御装置

Claims (11)

  1. 燃料極と酸化剤極とが電解質膜を挟んで対向配置されてなり、前記燃料極に水素を含有する燃料ガスが供給され、前記酸化剤極に酸素を含有する酸化剤ガスが供給されることで発電する燃料電池と、
    前記燃料電池の酸化剤極に水素が存在する状態でシステムの運転を停止するシステム停止制御手段と、
    システムの運転停止から次回の起動時までの間に、前記酸化剤極に水素を存在させた状態で、前記酸化剤極より下硫における水素濃度を低減させる水素濃度低減手段と、を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記水素濃度低減手段は、前記燃料電池の酸化剤極出口側の水素濃度が酸化剤極入口側の水素濃度よりも低くなるように、前記酸化剤極における水素濃度を低減させることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記水素濃度低減手段として、
    前記燃料電池の酸化剤極入口側に接続された入口側ガス流路と、
    前記燃料電池の酸化剤極出口側に接続された出口側ガス流路と、
    前記入口側ガス流路に設置された入口弁と、
    前記出口側ガス流路に設置された出口弁とを備え、
    システム運転停止時に前記出口弁を通過するガス移動量を前記入口弁を通過するガス移動量よりも大とすることで、前記燃料電池の酸化剤極出口側の水素濃度が酸化剤極入口側の水素濃度よりも低くなるように、前記酸化剤極における水素濃度を低減させることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  4. 少なくとも前記出口弁は開口面積を調整可能なの可変開度弁であり、
    システム運転停止時に前記出口弁を通過するガス移動量が前記入口弁を通過するガス移動量よりも大となるように、可変開度弁よりなる前記出口弁の開口面積を調整することを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  5. 前記入口弁は弁閉の状態で開口面積がほぼゼロになる開閉弁であり、
    前記出口弁は弁閉の状態で所定の開口面積で開口する開閉弁であり、
    システム運転停止時に、前記入口弁と前記出口弁とを弁閉の状態とすることで、前記出口弁を通過するガス移動量を前記入口弁を通過するガス移動量よりも大とすることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システム。
  6. システム停止時における前記出口弁の開口面積を、当該出口弁を通過するガス移動量が前記入口弁を通過するガス移動量よりも大きくなる範囲で最小の開口面積とすることを特徴とする請求項3乃至5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記水素濃度低減手段として、
    前記燃料電池の酸化剤極入口側に接続された入口側ガス流路と、
    前記燃料電池の酸化剤極出口側に接続された出口側ガス流路とを備え、
    前記出口側ガス流路の圧力損失を前記入口側ガス流路の圧力損失よりも小さくすることで、前記燃料電池の酸化剤極出口側の水素濃度が酸化剤極入口側の水素濃度よりも低くなるように、前記酸化剤極における水素濃度を低減させることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  8. 前記入口側流路に流量制限手段を設置することで、前記出口側ガス流路の圧力損失を前記入口側ガス流路の圧力損失よりも小さくしたことを特徴とする請求項7に記載の燃料電池システム。
  9. 前記出口側ガス流路の流路径を前記入口側ガス流路の流路径よりも大きくすることで、前記出口側ガス流路の圧力損失を前記入口側ガス流路の圧力損失よりも小さくしたことを特徴とする請求項7に記載の燃料電池システム。
  10. 前記水素濃度低減手段として、
    前記燃料電池の酸化剤極入口側に接続された入口側ガス流路と、
    前記燃料電池の酸化剤極出口側に接続された出口側ガス流路と、
    前記入口側ガス流路に設置された入口弁と、
    前記出口側ガス流路に設置された出口弁とを備え、
    前記燃料電池から前記出口弁までの前記出口側ガス流路の流路容積を、前記燃料電池から前記入口弁までの前記入口側ガス流路の流路容積よりも大とすることで、前記燃料電池の酸化剤極出口側の水素濃度が酸化剤極入口側の水素濃度よりも低くなるように、前記酸化剤極における水素濃度を低減させることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システム。
  11. 燃料極と酸化剤極とが電解質膜を挟んで対向配置されてなる燃料電池の前記燃料極に水素を含有する燃料ガスを供給し、前記酸化剤極に酸素を含有する酸化剤ガスを供給して、前記燃料電池から電力を取り出す燃料電池システムの制御方法において、
    前記燃料電池の酸化剤極に水素が存在する状態でシステムの運転を停止し、
    システムの運転停止から次回の起動時までの間に、前記酸化剤極に水素を存在させた状態で、前記酸化剤極より下流における水素濃度を低減させることを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
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