JP2014150036A - 燃料電池システムの制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池のカソード側のバイパス弁の異常の有無を検知し、バイパス弁の異常時に適切な制御を行なう。
【解決手段】燃料電池スタック11のカソード11Bに接続された酸化剤ガス供給路51および酸化剤ガス排出路52を接続し、カソード11Bを迂回して空気を酸化剤ガス供給路51から酸化剤ガス排出路52に通流させるバイパス路53と、バイパス路53を開閉可能なバイパス弁18と、を備える燃料電池システム10の制御方法であって、燃料電池システム10の起動信号または停止信号を受信する信号受信工程と、信号受信工程によって起動信号または停止信号を受信した後に、所定流量の空気を供給するようにエアーコンプレッサー13を駆動する駆動工程と、駆動工程におけるエアーコンプレッサー13の駆動時にバイパス弁18の異常の有無を検知する検知工程と、を含む。
【選択図】図1

Description

この発明は、燃料電池システムの制御方法に関する。
従来、燃料電池のカソードに反応ガスを供給するためのカソード側供給流路と燃料電池のカソードから反応ガスを排出するためのカソード側排出流路とをバイパス流路によって接続し、このバイパス流路に開閉弁(バイパス弁)を設けた燃料電池システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この燃料電池システムは、燃料電池のカソードに供給される反応ガスの一部を、燃料電池を迂回させてカソード側排出流路に流通可能である。
特開2012−69437号公報
ところで、上記従来技術に係る燃料電池システムによれば、バイパス弁の異常の有無を検知し、バイパス弁の異常時に適切な制御を行なうことが望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、燃料電池のカソード側のバイパス弁の異常の有無を検知し、バイパス弁の異常時に適切な制御を行なうことが可能な燃料電池システムの制御方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明の第1の発明に係る燃料電池システムの制御方法は、アノード(例えば、実施の形態でのアノード11A)の燃料およびカソード(例えば、実施の形態でのカソード11B)の酸化剤によって発電する燃料電池(例えば、実施の形態での燃料電池スタック11)と、前記燃料を含む燃料ガスを前記アノードに供給する燃料ガス供給手段(例えば、実施の形態での水素タンク21および水素供給弁22)と、前記酸化剤を含む酸化剤ガスを前記カソードに供給するために通流させる酸化剤ガス供給路(例えば、実施の形態での酸化剤ガス供給路51)と、前記カソードから排出される前記酸化剤ガスを通流させる酸化剤ガス排出路(例えば、実施の形態での酸化剤ガス排出路52)と、前記酸化剤ガスとして空気を前記酸化剤ガス供給路に供給する空気供給手段(例えば、実施の形態でのエアーコンプレッサー13)と、前記酸化剤ガス供給路と前記酸化剤ガス排出路とを接続し、前記カソードを迂回して前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス供給路から前記酸化剤ガス排出路に通流させるバイパス路(例えば、実施の形態でのバイパス路53)と、前記バイパス路を開度調整可能なバイパス弁(例えば、実施の形態でのバイパス弁18)と、を備える燃料電池システムの制御方法であって、前記燃料電池システムの起動を指示する起動信号または停止を指示する停止信号を受信する信号受信工程と、前記信号受信工程によって前記起動信号または前記停止信号を受信した後に、所定流量の前記空気を供給するように前記空気供給手段を駆動する駆動工程と、前記駆動工程における前記空気供給手段の駆動時に前記バイパス弁の異常の有無を検知する検知工程と、を含む。
さらに、本発明の第2の発明に係る燃料電池システムの制御方法では、前記燃料電池システムは、前記酸化剤ガス供給路および前記酸化剤ガス排出路を開閉可能であって前記燃料電池の前記カソードを封止可能な封止弁(例えば、実施の形態での封止入口弁15および封止出口弁16)を備え、前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記封止弁の開弁を指示する開弁信号を出力する開弁信号出力工程と、前記開弁信号出力工程によって前記開弁信号を出力した後に、前記封止弁の開弁が完了するまでの期間に亘って、前記空気供給手段から前記酸化剤ガス供給路に供給される前記空気の流量を所定値以下に規制する流量規制工程と、を含む。
さらに、本発明の第3の発明に係る燃料電池システムの制御方法では、前記燃料電池システムは、前記アノードから排出される前記燃料ガスを通流させる燃料ガス排出路(例えば、実施の形態での燃料ガス排出路56)と、前記燃料ガス排出路および前記酸化剤ガス排出路に接続されて前記燃料ガスを前記空気によって希釈する希釈手段(例えば、実施の形態での希釈器32)と、前記燃料電池と前記希釈手段との間で前記燃料ガス排出路を開閉可能なパージ弁(例えば、実施の形態でのパージ弁30)と、を備え、前記パージ弁から前記希釈手段に前記燃料ガスを供給しない状態かつ前記封止弁の開弁状態で前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路を介して前記カソードに前記空気を供給する空気供給工程と、前記パージ弁の開弁状態で前記燃料ガス供給手段によって前記アノードに前記燃料ガスを供給するアノードパージ工程と、を含み、前記信号受信工程によって前記起動信号を受信した場合の前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記アノードパージ工程の実行に先立って前記空気供給工程を実行し、前記空気供給工程の実行完了後に前記アノードパージ工程の実行を許可する。
さらに、本発明の第4の発明に係る燃料電池システムの制御方法は、前記信号受信工程によって前記起動信号を受信した場合の前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記バイパス弁の異常を検知しなかった場合に比べて、前記空気供給工程での前記空気の流量を増量する。
さらに、本発明の第5の発明に係る燃料電池システムの制御方法では、前記燃料電池システムは、前記燃料電池と電気負荷(例えば、実施の形態でのモータM)との接続と遮断とを切替可能な断接手段(例えば、実施の形態でのコンタクタ39)を備え、前記信号受信工程によって前記停止信号を受信した場合の前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路に前記空気を供給しない状態かつ前記封止弁の閉弁状態で前記断接手段を接続状態にして、前記燃料電池の発電を行なう封止弁閉弁発電工程を含む。
さらに、本発明の第6の発明に係る燃料電池システムの制御方法では、前記燃料電池システムは、前記燃料電池と電気負荷(例えば、実施の形態でのモータM)との接続と遮断とを切替可能な断接手段(例えば、実施の形態でのコンタクタ39)を備え、前記信号受信工程によって前記停止信号を受信した場合の前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路に前記空気を供給する状態かつ前記封止弁の開弁状態で前記断接手段を接続状態にして、前記カソードの酸素濃度を低下させつつ前記燃料電池の発電を行なう封止弁開弁発電工程を含む。
さらに、本発明の第7の発明に係る燃料電池システムの制御方法では、前記燃料電池システムは、前記アノードから排出される前記燃料ガスを通流させる燃料ガス排出路(例えば、実施の形態での燃料ガス排出路56)と、前記燃料ガス排出路および前記酸化剤ガス排出路に接続されて前記燃料ガスを前記空気によって希釈する希釈手段(例えば、実施の形態での希釈器32)と、を備え、前記燃料電池の発電に先立って、前記封止弁の開弁状態で前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路と前記カソードと前記酸化剤ガス排出路とを介して前記希釈手段に前記空気を供給する掃気工程を含む。
さらに、本発明の第8の発明に係る燃料電池システムの制御方法は、前記封止弁開弁発電工程の実行完了後に前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路に前記空気を供給しない状態かつ前記封止弁の閉弁状態で前記断接手段を接続状態にして、前記燃料電池の発電を行なう閉弁発電工程を含む。
本発明の第1の発明に係る燃料電池システムの制御方法によれば、起動信号または停止信号を受信した後に、通常の起動処理または停止処理を実行することに先立って、バイパス弁の異常の有無を検知し、バイパス弁の異常時には通常の起動処理または停止処理とは異なる適切な制御を行なうことができる。
本発明の第2の発明に係る燃料電池システムの制御方法によれば、バイパス弁の異常として開弁状態にならない閉故障を検知した場合であっても、空気供給手段と封止弁との間で空気の圧力が過大になることを防止することができる。
本発明の第3の発明に係る燃料電池システムの制御方法によれば、先ず空気供給工程によって、アノードに比べて水素濃度が低いカソードを空気によって希釈し、希釈手段の空気濃度を増大させた後に、アノードパージ工程の実行を許可する。これによって、バイパス弁の異常として開弁状態にならない閉故障を検知した場合であっても、アノードパージ工程でアノードから希釈手段に排出される燃料ガスによって希釈手段の水素濃度が増大することを抑制することができる。
本発明の第4の発明に係る燃料電池システムの制御方法によれば、バイパス弁の異常として開弁状態にならない閉故障を検知した場合に、空気供給手段からカソードを介して希釈手段に空気を供給する場合であっても、バイパス弁を介して希釈手段に空気を供給する場合に比べて、希釈手段への空気の供給量が低下することを防ぎ、空気による所望の希釈を行なうことができる。
本発明の第5または第6の発明に係る燃料電池システムの制御方法によれば、燃料電池の発電によってカソードの酸素濃度を低下させる際に、カソードにおける空気の圧力が過大になることを防止することができる。
本発明の第7の発明に係る燃料電池システムの制御方法によれば、先ず希釈工程によって、希釈手段の空気濃度を増大させた後に、燃料電池の発電を実行する。これによって、燃料電池の発電時に、空気供給手段から希釈手段に空気を供給することができない、または空気供給手段から希釈手段に僅かな空気しか供給することができない場合であっても、アノードから希釈手段に排出された燃料ガスによって希釈手段の水素濃度が増大することを抑制することができる。
本発明の第8の発明に係る燃料電池システムの制御方法によれば、カソードに空気が供給されることを防止し、カソードの酸素濃度が増大することを防止することができる。
本発明の実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの制御装置による制御動作(つまり、燃料電池システムの制御方法)を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る燃料電池システムの制御装置による制御動作(つまり、燃料電池システムの制御方法)を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態に係る燃料電池システムの制御方法について添付図面を参照しながら説明する。
本実施形態による燃料電池システム10は、例えば、走行駆動用のモータMおよびモータMを制御するパワードライブユニットPDUを備える車両1に電源として搭載されている。
なお、車両1は、例えばイグニッションスイッチなどのように、運転者による入力操作に応じて車両1の起動を指示する起動信号または停止を指示する停止信号を出力するスイッチ2を備えている。
燃料電池システム10は、図1に示すように、燃料電池スタック11と、インテイク12と、エアーコンプレッサー13と、加湿器14と、封止入口弁15と、封止出口弁16と、圧力制御弁17と、バイパス弁18と、排気再循環ポンプ19と、逆止弁20と、水素タンク21と、水素供給弁22と、遮断弁23と、インジェクタ24と、エゼクタ25と、バイパスインジェクタ26と、気液分離器27と、水素ポンプ28と、逆止弁29と、パージ弁30と、ドレイン弁31と、希釈器32と、エアフローセンサー33と、温度センサ34と、圧力センサ35と、水素温度センサ36と、水素圧力センサ37と、電圧センサ38と、コンタクタ39と、電圧調整器(FCVCU)40と、制御装置41と、を備えている。
燃料電池スタック11は、複数の燃料電池セルが積層された積層体(図示略)と、この積層体を積層方向の両側から挟み込む一対のエンドプレート(図示略)と、を備えている。
燃料電池セルは、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、この膜電極接合体を接合方向の両側から挟み込む一対のセパレータと、を備えている。
膜電極接合体は、アノード触媒およびガス拡散層からなる燃料極(アノード)11Aと、カソード触媒およびガス拡散層からなる酸素極(カソード)11Bと、アノード11Aおよびカソード11Bによって厚さ方向の両側から挟み込まれた陽イオン交換膜などからなる固体高分子電解質膜11Cと、を備えている。
燃料電池スタック11のアノード11Aには、燃料として水素を含む燃料ガス(反応ガス)が水素タンク21から供給され、カソード11Bには、酸化剤として酸素を含む酸化剤ガス(反応ガス)である空気がエアーコンプレッサー13から供給される。
アノード11Aに供給された水素は、アノード触媒上で触媒反応によりイオン化され、水素イオンは、適度に加湿された固体高分子電解質膜11Cを介してカソード11Bへと移動する。水素イオンの移動に伴って発生する電子は直流電流として外部回路(電圧調整器40など)に取り出し可能である。
アノード11Aからカソード11Bのカソード触媒上へと移動した水素イオンは、カソード11Bに供給された酸素と、カソード触媒上の電子と反応して、水を生成する。
なお、燃料電池スタック11の複数の燃料電池セルには、例えばDHE(Dynamic Hydrogen Electrode)などの参照電極(図示略)が接続されていてもよい。
参照電極は、例えば、水素を参照電位(0V)として、参照電位に対するアノード11Aの電位(アノード電位)を測定して、測定結果の信号を制御装置41に出力可能である。
参照電極は、例えば、複数の燃料電池セルの全てに設けられていてもよいし、複数の燃料電池セルのうちの所定の燃料電池セルにのみ設けられていてもよい。
エアーコンプレッサー13は、制御装置41により駆動制御されるモータなどを備え、このモータの駆動力によってインテイク12を介して外部から空気を取り込んで圧縮し、圧縮後の空気をカソード11Bに接続された酸化剤ガス供給路51に排出する。
加湿器14は、例えば中空糸膜などの水透過膜を備え、燃料電池スタック11のカソード排出口11bから酸化剤ガス排出路52に排出された空気などの排出ガス(カソードオフガス)を加湿用のガスとして用いて、エアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に排出された空気(カソードガス)を加湿する。
より詳細には、加湿器14は、エアーコンプレッサー13から排出された空気と燃料電池スタック11のカソード排出口11bから排出された湿潤状態の排出ガスとを水透過膜を介して接触させることで、排出ガスに含まれる水分(特に、水蒸気)のうち水透過膜の膜穴を透過した水分を空気(カソードガス)に添加する。
封止入口弁15は、エアーコンプレッサー13と、燃料電池スタック11のカソード11Bに空気を供給可能なカソード供給口11aと、を接続する酸化剤ガス供給路51に設けられ、制御装置41の制御によって酸化剤ガス供給路51を開閉可能であって、カソード11Bを封止可能である。
封止出口弁16は、燃料電池スタック11のカソード11Bから空気などの排出ガス(カソードオフガス)を排出可能なカソード排出口11bと、希釈器32と、を接続する酸化剤ガス排出路52に設けられ、制御装置41の制御によって酸化剤ガス排出路52を開閉可能であって、カソード11Bを封止可能である。
圧力制御弁17は、酸化剤ガス排出路52における加湿器14と希釈器32との間に設けられ、制御装置41の制御によって酸化剤ガス排出路52を流通するカソードオフガスの圧力を制御する。
バイパス弁18は、酸化剤ガス供給路51におけるエアーコンプレッサー13と加湿器14との間と、酸化剤ガス排出路52における圧力制御弁17と希釈器32との間と、を接続するバイパス路53に設けられている。
バイパス弁18は、エアーコンプレッサー13から供給された空気を、酸化剤ガス供給路51から分岐してカソード11Bを迂回するバイパス路53を介して、希釈器32に供給可能であり、制御装置41の制御によってバイパス路53を開閉可能である。
排気再循環ポンプ19は、酸化剤ガス供給路51における封止入口弁15とカソード供給口11aとの間と、酸化剤ガス排出路52におけるカソード排出口11bと封止出口弁16との間と、を接続する排気再循環路54に設けられている。
排気再循環ポンプ19は、燃料電池スタック11のカソード11Bを通過してカソード排出口11bから酸化剤ガス排出路52に排出されたカソードオフガスの少なくとも一部を排気再循環路54に通流させる。そして、排気再循環路54を流通したカソードオフガスを、封止入口弁15からカソード供給口11aに向かい酸化剤ガス供給路51を流通する空気(カソードガス)に混合して、カソード11Bに再び供給する。
逆止弁20は、酸化剤ガス排出路52から酸化剤ガス供給路51に向かう方向を順方向として、排気再循環路54に設けられている。
水素タンク21は、圧縮された水素を貯留し、水素を排出可能である。
水素供給弁22は、水素タンク21と、燃料電池スタック11のアノード11Aに水素を供給可能なアノード供給口11cと、を接続する燃料ガス供給路55に設けられている。
水素供給弁22は、制御装置41の制御またはエアーコンプレッサー13から排出される空気の圧力による信号圧などに応じた圧力を有する水素を、水素タンク21から燃料ガス供給路55に供給する。
遮断弁23は、燃料ガス供給路55において水素供給弁22とアノード供給口11cとの間に設けられ、制御装置41の制御によって燃料ガス供給路55を遮断可能である。
インジェクタ24は、燃料ガス供給路55において遮断弁23とアノード供給口11cとの間に設けられ、制御装置41の制御によって目標圧力の水素をアノード供給口11cへ所定の周期で間欠的に供給する。これによって、燃料電池スタック11のカソード11Bとアノード11Aとの間の極間差圧を所定の圧力に保持する。
エゼクタ25は、燃料ガス供給路55においてインジェクタ24とアノード供給口11cとの間に設けられている。
エゼクタ25は、燃料電池スタック11のアノード11Aを通過してアノード排出口11dから燃料ガス排出路56に排出された未反応の水素を含む排出ガス(アノードオフガス)の少なくとも一部を、燃料ガス排出路56と燃料ガス供給路55とを接続する燃料ガス循環路57に通流させる。そして、燃料ガス循環路57を流通したアノードオフガスを、インジェクタ24からアノード供給口11cに向かい燃料ガス供給路55を流通する水素に混合して、アノード11Aに再び供給する。
バイパスインジェクタ26は、燃料ガス供給路55における遮断弁23とアノード供給口11cとの間でインジェクタ24およびエゼクタ25を迂回して燃料ガス供給路55に接続された迂回路58に設けられている。
バイパスインジェクタ26は、制御装置41の制御によってインジェクタ24を補助するようにして目標圧力の水素をアノード供給口11cへ供給する。
気液分離器27は、燃料ガス排出路56においてアノード排出口11dと燃料ガス循環路57との間に設けられている。
気液分離器27は、燃料電池スタック11のアノード11Aを通過してアノード排出口11dから排出されたアノードオフガスに含まれる水分を分離する。そして、分離後のアノードオフガスを燃料ガス排出路56に接続されたガス排出口(図示略)から排出し、分離後の水分を水分排出路59に接続された水分排出口(図示略)から排出する。
水素ポンプ28は、燃料ガス排出路56における気液分離器27とパージ弁30との間と、エゼクタ25の副流導入口(図示略)とに接続された燃料ガス循環路57に設けられている。
水素ポンプ28は、燃料電池スタック11のアノード11Aを通過してアノード排出口11dから燃料ガス排出路56に排出されたアノードオフガスの少なくとも一部を、燃料ガス循環路57に通流させる。そして、燃料ガス循環路57を流通したアノードオフガスを、インジェクタ24からアノード供給口11cに向かい燃料ガス供給路55を流通する水素に混合して、アノード11Aに再び供給する。
逆止弁29は、燃料ガス排出路56から燃料ガス供給路55に向かう方向を順方向として、燃料ガス循環路57に設けられている。
パージ弁30は、燃料ガス排出路56において気液分離器27のガス排出口と希釈器32との間に設けられている。パージ弁30は、制御装置41の制御によって燃料ガス排出路56を開閉可能であって、気液分離器27のガス排出口から排出されたアノードオフガスを制御装置41の制御によって希釈器32に供給可能である。
ドレイン弁31は、水分排出路59において気液分離器27の水分排出口と希釈器32との間に設けられている。ドレイン弁31は、制御装置41の制御によって水分排出路59を開閉可能であって、気液分離器27の水分排出口から排出された水分を制御装置41の制御によって希釈器32に供給可能である。
希釈器32は、酸化剤ガス排出路52と、燃料ガス排出路56と、水分排出路59と、に接続されている。
希釈器32は、パージ弁30から供給されたアノードオフガスの水素濃度を、バイパス弁18から供給された空気または圧力制御弁17から供給されたカソードオフガスによって希釈する。そして、希釈後の水素濃度が所定濃度以下に低減された排出ガスを外部(例えば、大気中など)に排出する。
エアフローセンサー33は、インテイク12の下流側に設けられ、インテイク12を介して外部から取り込まれる空気の流量Gaを検出し、検出結果の信号を制御装置41に出力する。
温度センサ34は、燃料電池スタック11のカソード11Bに供給される空気の温度Taを検出し、検出結果の信号を制御装置41に出力する。
圧力センサ35は、例えば酸化剤ガス供給路51において封止入口弁15よりも上流側かつ酸化剤ガス供給路51と排気再循環路54との接続位置よりも下流側に設けられている。圧力センサ35は、燃料電池スタック11のカソード11Bに供給される空気の圧力Paを検出し、検出結果の信号を制御装置41に出力する。
水素温度センサ36は、燃料電池スタック11のアノード11Aに供給される燃料ガスの温度Thを検出して、検出結果の信号を制御装置41に出力する。
水素圧力センサ37は、燃料電池スタック11のアノード11Aに供給される燃料ガスの圧力Phを検出し、検出結果の信号を制御装置41に出力する。
電圧センサ38は、燃料電池スタック11の正極および負極間の電圧(つまり、複数の燃料電池セルの電圧の総和である総電圧)VFCを検出して、検出結果の信号を制御装置41に出力する。
コンタクタ39は、燃料電池スタック11の正極および負極に接続され、制御装置41の制御によって、燃料電池スタック11と電気負荷(例えば、パワードライブユニットPDUなど)との接続と遮断とを切り替える。
電圧調整器(FCVCU)40は、コンタクタ39を介した燃料電池スタック11の正極および負極と、電気負荷との間に配置され、制御装置41の制御によって、燃料電池スタック11から出力される電圧および電流を調整する。
制御装置41は、スイッチ2から出力される信号と、各センサ33−38から出力される検出結果の信号に基づいて、燃料電池システム10の動作を制御する。
なお、燃料電池システム10は、例えば、車両1に搭載された走行駆動用のモータMおよび蓄電装置(図示略)などの電気機器に加えて、制御装置41の制御によって燃料電池スタック11に対する接続および遮断が切り替え可能かつ負荷電流が変更可能とされた電気負荷(例えば、ディスチャージ抵抗や電子負荷など)を備えていてもよい。この場合、制御装置41は、燃料電池スタック11の発電時の放電(ディスチャージ)として、電気負荷への放電を制御可能である。
本実施形態による燃料電池システム10は上記構成を備えており、次に、この燃料電池システム10の制御装置41による制御動作(つまり、燃料電池システム10の制御方法)について説明する。
以下に、燃料電池システム10の起動時の制御方法について説明する。
先ず、図2に示すステップS01においては、信号受信工程として、スイッチ2に対する運転者の入力操作などによって燃料電池システム10の起動を指示する起動信号を受信したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS01の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、封止入口弁15および封止出口弁16を閉弁状態にして、ステップS02に進む。
次に、ステップS02においては、バイパス弁18の異常として開弁状態にならずに閉弁状態が維持される閉故障の有無を判定する。
より詳細には、先ず、駆動工程として、封止入口弁15および封止出口弁16の閉弁状態でエアーコンプレッサー13を駆動し、所定流量(例えば、流量を適正に制御可能な最低流量など)の空気を酸化剤ガス供給路51に供給するように制御する。
次に、検知工程として、封止入口弁15および封止出口弁16の閉弁状態でエアーコンプレッサー13を駆動した状態で、バイパス弁18の開弁を指示する開弁信号を出力する。そして、圧力センサ35によって検出された空気の圧力Paに基づき、例えば空気の圧力Paの上昇速度が所定速度以上であるか否か、例えば空気の圧力Paの絶対値が所定圧力以上であるか否か、などの判定処理を実行する。そして、これらの判定結果に応じて、例えば空気の圧力Paの上昇速度が所定速度以上である場合、例えば空気の圧力Paの絶対値が所定圧力以上である場合、などには、バイパス弁18が閉故障であると判定する。
なお、バイパス弁18の異常を検知した場合には、適宜の表示器(図示略)やスピーカ(図示略)などによって、バイパス弁18の異常を車両1の運転者に報知してもよい。
次に、ステップS03においては、バイパス弁18が閉故障であると判定したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS07に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS04に進む。
そして、ステップS04においては、先ず、開弁信号出力工程として、封止入口弁15および封止出口弁16の開弁を指示する開弁信号を出力する。次に、流量規制工程として、封止入口弁15および封止出口弁16の開弁が完了するまでの期間に亘って、エアーコンプレッサー13の回転数を制御する。この回転数の制御では、エアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に供給される空気の流量を所定値以下に規制する。なお、この回転数の制御では、エアーコンプレッサー13の駆動を停止して、空気の流量をゼロにしてもよい。
次に、ステップS05においては、所定時間に亘って実行する空気供給工程として、パージ弁30から希釈器32にアノードオフガスを供給しない状態かつ封止入口弁15および封止出口弁16の開弁状態で、エアーコンプレッサー13からカソード11Bを介して希釈器32に空気を供給する。これによって、エアーコンプレッサー13から順次、酸化剤ガス供給路51とカソード11Bと酸化剤ガス排出路52とを介して、希釈器32に空気を供給し、カソード11Bの雰囲気を空気によって置換するとともに、希釈器32の水素を空気によって希釈する。
なお、パージ弁30から希釈器32にアノードオフガスを供給しない状態は、例えばパージ弁30または遮断弁23の閉状態などである。
また、この空気供給工程においては、エアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に供給される空気の流量を、バイパス弁18の閉故障が検知されていない場合にエアーコンプレッサー13からバイパス路53を介して希釈器32に空気を供給する場合に比べて、所定流量だけ増量する。
また、この空気供給工程においては、排気再循環ポンプ19を駆動して、カソード11Bから排出されたカソードオフガスの少なくとも一部をカソード11Bに循環させてもよい。
また、この空気供給工程においては、圧力制御弁17によって酸化剤ガス排出路52を流通するカソードオフガスの圧力を制御してもよい。
次に、ステップS06においては、アノードパージ工程として、燃料電池スタック11を電気負荷から遮断した無負荷(つまり非発電状態)かつパージ弁30および遮断弁23の開弁状態で、水素タンク21からアノード11Aを介して希釈器32に水素を供給する。これによって、水素タンク21から順次、燃料ガス供給路55とアノード11Aと燃料ガス排出路56とを介して、希釈器32に水素を供給し、アノード11Aの雰囲気を水素によって置換する。このとき、パージ弁30から希釈器32に供給された水素は、アノードパージ工程に先立って実行された空気供給工程によってエアーコンプレッサー13からカソード11Bを介して希釈器32に供給された空気によって希釈される。そして、ステップS06の実行完了によって、燃料電池システム10の起動は完了し、エンドに進む。
また、ステップS07においては、バイパス弁18の開弁状態かつ封止入口弁15および封止出口弁16の閉弁状態でエアーコンプレッサー13を駆動する。これによって、エアーコンプレッサー13から順次、酸化剤ガス供給路51とバイパス路53と酸化剤ガス排出路52とを介して、希釈器32に空気を供給する。
次に、ステップS08においては、アノードパージ工程として、燃料電池スタック11を電気負荷から遮断した無負荷(つまり非発電状態)かつパージ弁30および遮断弁23の開弁状態で、水素タンク21からアノード11Aを介して希釈器32に水素を供給する。これによって、水素タンク21から順次、燃料ガス供給路55とアノード11Aと燃料ガス排出路56とを介して、希釈器32に水素を供給し、アノード11Aの雰囲気を水素によって置換する。このとき、パージ弁30から希釈器32に供給された水素は、エアーコンプレッサー13からバイパス路53を介して希釈器32に供給された空気によって希釈される。
次に、ステップS09においては、バイパス弁18およびパージ弁30の閉弁状態かつ封止入口弁15および封止出口弁16の開弁状態で、エアーコンプレッサー13からカソード11Bを介して希釈器32に空気を供給する。これによって、エアーコンプレッサー13から順次、酸化剤ガス供給路51とカソード11Bと酸化剤ガス排出路52とを介して、希釈器32に空気を供給し、カソード11Bの雰囲気を空気によって置換するとともに、希釈器32の水素を空気によって希釈する。そして、ステップS09の実行完了によって、燃料電池システム10の起動は完了し、エンドに進む。
以下に、燃料電池システム10の停止時の制御方法について説明する。
先ず、図3に示すステップS11においては、信号受信工程として、スイッチ2に対する運転者の入力操作などによって燃料電池システム10の停止を指示する停止信号を受信したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS11の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、封止入口弁15および封止出口弁16を閉弁状態にして、ステップS12に進む。
次に、ステップS12においては、バイパス弁18の異常として開弁状態にならずに閉弁状態が維持される閉故障の有無を判定する。
より詳細には、先ず、駆動工程として、封止入口弁15および封止出口弁16の閉弁状態でエアーコンプレッサー13を駆動し、所定流量(例えば、流量を適正に制御可能な最低流量など)の空気を酸化剤ガス供給路51に供給するように制御する。
次に、検知工程として、封止入口弁15および封止出口弁16の閉弁状態でエアーコンプレッサー13を駆動した状態で、バイパス弁18の開弁を指示する開弁信号を出力する。そして、圧力センサ35によって検出された空気の圧力Paに基づき、例えば空気の圧力Paの上昇速度が所定速度以上であるか否か、例えば空気の圧力Paの絶対値が所定圧力以上であるか否か、などの判定処理を実行する。そして、これらの判定結果に応じて、例えば空気の圧力Paの上昇速度が所定速度以上である場合、例えば空気の圧力Paの絶対値が所定圧力以上である場合、などには、バイパス弁18が閉故障であると判定する。
なお、バイパス弁18の異常を検知した場合には、適宜の表示器(図示略)やスピーカ(図示略)などによって、バイパス弁18の異常を車両1の運転者に報知してもよい。
次に、ステップS13においては、バイパス弁18が閉故障であると判定したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS17に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS14に進む。
そして、ステップS14においては、先ず、開弁信号出力工程として、封止入口弁15および封止出口弁16の開弁を指示する開弁信号を出力する。次に、流量規制工程として、封止入口弁15および封止出口弁16の開弁が完了するまでの期間に亘って、エアーコンプレッサー13の回転数を制御する。この回転数の制御では、エアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に供給される空気の流量を所定値以下に規制する。なお、この回転数の制御では、エアーコンプレッサー13の駆動を停止して、空気の流量をゼロにしてもよい。
次に、ステップS15においては、掃気工程を実行し、掃気工程の実行完了後に、酸素欠乏発電工程を実行する。
先ず、所定時間に亘って実行する掃気工程では、パージ弁30から希釈器32にアノードオフガスを供給しない状態かつ封止入口弁15および封止出口弁16の開弁状態で、エアーコンプレッサー13からカソード11Bを介して希釈器32に空気を供給する。これによって、エアーコンプレッサー13から順次、酸化剤ガス供給路51とカソード11Bと酸化剤ガス排出路52とを介して、希釈器32に空気を供給し、希釈器32の水素を空気によって希釈し、希釈器32の水素濃度を低下させる。
なお、パージ弁30から希釈器32にアノードオフガスを供給しない状態は、例えばパージ弁30または遮断弁23の閉状態などである。
次に、酸素欠乏発電工程として、例えば、封止弁開弁発電工程を実行する。この封止弁開弁発電工程では、エアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に空気を供給する状態かつ封止入口弁15および封止出口弁16の開弁状態でコンタクタ39を接続状態にする。そして、エアストイキを通常エアストイキよりも低下させて、カソード11Bの酸素濃度を低下させつつ燃料電池スタック11の発電を行なう。これによって、カソード11Bの窒素濃度を増大させる。この封止弁開弁発電工程では、カソード11Bから酸化剤ガス排出路52を介して希釈器32に僅かな空気が供給される。このとき、希釈器32の水素は、酸素欠乏発電工程に先立って実行された掃気工程によってエアーコンプレッサー13からカソード11Bを介して希釈器32に供給された空気と、封止弁開弁発電工程によってカソード11Bから希釈器32に僅かに供給される空気と、によって希釈される。
なお、エアストイキは、燃料電池スタック11のカソード11Bに供給される反応ガスとしての空気の理論消費量に対する供給量の比率を示し、通常エアストイキは、例えば燃料電池スタック11の発電効率を優先させるようになどして設定されている。
この封止弁開弁発電工程においては、排気再循環ポンプ19を駆動して、カソード11Bから排出されたカソードオフガスの少なくとも一部をカソード11Bに循環させてもよい。
次に、ステップS16においては、閉弁発電工程として、エアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に空気を供給しない状態かつ封止入口弁15および封止出口弁16の閉弁状態でコンタクタ39を接続状態にして、燃料電池スタック11の発電を行なう。これによって、燃料電池スタック11から電気負荷への放電を行ない、燃料電池スタック11の電圧を低下させる。なお、エアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に空気を供給しない状態は、例えばエアーコンプレッサー13の停止状態などである。そして、ステップS16の実行完了によって、燃料電池システム10の停止は完了し、エンドに進む。
なお、上述したステップS15においては、酸素欠乏発電工程として、封止弁開弁発電工程の代わりに、例えば、封止弁閉弁発電工程を実行してもよい。この封止弁閉弁発電工程では、エアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に空気を供給しない状態かつ封止入口弁15および封止出口弁16の閉弁状態でコンタクタ39を接続状態にして、燃料電池スタック11の発電を行なう。これによって、カソード11Bの酸素濃度を低下させるとともに、燃料電池スタック11から電気負荷への放電を行ない、燃料電池スタック11の電圧を低下させる。このとき、希釈器32の水素は、酸素欠乏発電工程に先立って実行された掃気工程によってエアーコンプレッサー13からカソード11Bを介して希釈器32に供給された空気によって希釈される。
この封止弁閉弁発電工程においては、排気再循環ポンプ19を駆動して、カソード11Bから排出されたカソードオフガスをカソード11Bに循環させてもよい。また、上述したステップS16は省略されてもよい。
また、ステップS17においては、バイパス弁18の開弁状態でエアーコンプレッサー13を駆動する。これによって、エアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に供給された空気の少なくとも一部を、バイパス路53に分岐させ、カソード11Bを迂回するようにして、順次、バイパス路53と酸化剤ガス排出路52とを介して、希釈器32に供給する。
次に、ステップS18においては、封止入口弁15および封止出口弁16のうち少なくとも封止出口弁16を閉弁状態とし、EGR発電を実行する。このEGR発電では、排気再循環ポンプ19を駆動してカソードオフガスをカソード11Bに循環させ、コンタクタ39を接続状態にして、燃料電池スタック11の発電を行なう。これによって、カソード11Bの酸素濃度を低下させ、窒素濃度を増大させるとともに、燃料電池スタック11から電気負荷への放電を行ない、燃料電池スタック11の電圧を低下させる。このとき、封止入口弁15の開弁状態によって、エアーコンプレッサー13からカソード11Bに供給される空気の所定圧力を確保しつつ、バイパス弁18の開弁状態によって、カソード11Bに供給される空気の圧力が過剰になることを防止する。さらに、バイパス弁18の開弁状態によって、エアーコンプレッサー13からバイパス路53を介して希釈器32に供給される空気によって、希釈器32の水素を希釈する。そして、ステップS18の実行完了によって、燃料電池システム10の停止は完了し、エンドに進む。
上述したように、本実施形態による燃料電池システム10の制御方法によれば、起動信号または停止信号を受信した後に、通常の起動処理または停止処理を実行することに先立って、バイパス弁18の異常の有無を検知する。これによって、バイパス弁18の異常時には通常の起動処理または停止処理とは異なる適切な制御を行なうことができる。バイパス弁18の異常として開弁状態にならずに閉弁状態が維持される閉故障を検知した場合であっても、エアーコンプレッサー13からカソード11Bに供給される空気の圧力が過大になることを防止することができる。
さらに、燃料電池システム10の起動時におけるバイパス弁18の閉故障時に、封止入口弁15および封止出口弁16の開弁を指示してから開弁が完了するまでの期間に亘って、空気の流量を所定値以下に規制する。これによって、エアーコンプレッサー13と封止入口弁15または封止出口弁16との間で空気の圧力が過大になることを防止することができる。
さらに、先ず空気供給工程によって、アノード11Aに比べて水素濃度が低いカソード11Bの雰囲気を空気によって置換し、希釈器32の空気濃度を増大させた後に、アノードパージ工程の実行を許可する。これによって、アノードパージ工程でアノード11Aから希釈器32に排出される水素によって希釈器32の水素濃度が増大することを抑制することができる。
さらに、空気供給工程においてエアーコンプレッサー13から酸化剤ガス供給路51に供給される空気の流量を、バイパス弁18の閉故障が検知されていない場合に比べて、所定流量だけ増量する。これによって、希釈器32への空気の供給量が低下することを抑制し、空気による所望の希釈を行なうことができる。
さらに、燃料電池システム10の停止時におけるバイパス弁18の閉故障時に、酸素欠乏発電工程を実行することによって、カソード11Bの空気の圧力が過大になることを防止することができる。
さらに、先ず希釈工程によって、希釈器32の空気濃度を増大させた後に、燃料電池スタック11の発電を実行する。これによって、燃料電池スタック11の発電時に、エアーコンプレッサー13から希釈器32に空気を供給することができない、または僅かな空気しか供給することができない場合であっても、アノード11Aから希釈器32に排出された水素によって希釈器32の水素濃度が増大することを抑制することができる。
さらに、閉弁発電工程を実行することによって、カソード11Bに空気が供給されることを防止し、カソード11Bの酸素濃度が増大することを防止することができる。
なお、上述した実施形態においては、バイパス弁18は、バイパス路53を開閉可能としたが、開閉弁に限らず、バイパス路53を開度調整可能な調圧弁などであってもよい。
以上、説明した本実施形態は、本発明を実施するうえでの一例を示すものであり、本発明が前記した実施形態に限定して解釈されるものではないことは言うまでもない。
10 燃料電池システム
11 燃料電池スタック(燃料電池)
11A アノード
11B カソード
13 エアーコンプレッサー(空気供給手段)
15 封止入口弁(封止弁)
16 封止出口弁(封止弁)
18 バイパス弁
21 水素タンク(燃料ガス供給手段)
22 水素供給弁(燃料ガス供給手段)
30 パージ弁
32 希釈器(希釈手段)
39 コンタクタ(断接手段)
41 制御装置
51 酸化剤ガス供給路
52 酸化剤ガス排出路
53 バイパス路
55 燃料ガス供給路
56 燃料ガス排出路

Claims (8)

  1. アノードの燃料およびカソードの酸化剤によって発電する燃料電池と、
    前記燃料を含む燃料ガスを前記アノードに供給する燃料ガス供給手段と、
    前記酸化剤を含む酸化剤ガスを前記カソードに供給するために通流させる酸化剤ガス供給路と、
    前記カソードから排出される前記酸化剤ガスを通流させる酸化剤ガス排出路と、
    前記酸化剤ガスとして空気を前記酸化剤ガス供給路に供給する空気供給手段と、
    前記酸化剤ガス供給路と前記酸化剤ガス排出路とを接続し、前記カソードを迂回して前記酸化剤ガスを前記酸化剤ガス供給路から前記酸化剤ガス排出路に通流させるバイパス路と、
    前記バイパス路を開度調整可能なバイパス弁と、
    を備える燃料電池システムの制御方法であって、
    前記燃料電池システムの起動を指示する起動信号または停止を指示する停止信号を受信する信号受信工程と、
    前記信号受信工程によって前記起動信号または前記停止信号を受信した後に、所定流量の前記空気を供給するように前記空気供給手段を駆動する駆動工程と、
    前記駆動工程における前記空気供給手段の駆動時に前記バイパス弁の異常の有無を検知する検知工程と、
    を含むことを特徴とする燃料電池システムの制御方法。
  2. 前記燃料電池システムは、前記酸化剤ガス供給路および前記酸化剤ガス排出路を開閉可能であって前記燃料電池の前記カソードを封止可能な封止弁を備え、
    前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記封止弁の開弁を指示する開弁信号を出力する開弁信号出力工程と、
    前記開弁信号出力工程によって前記開弁信号を出力した後に、前記封止弁の開弁が完了するまでの期間に亘って、前記空気供給手段から前記酸化剤ガス供給路に供給される前記空気の流量を所定値以下に規制する流量規制工程と、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの制御方法。
  3. 前記燃料電池システムは、前記アノードから排出される前記燃料ガスを通流させる燃料ガス排出路と、前記燃料ガス排出路および前記酸化剤ガス排出路に接続されて前記燃料ガスを前記空気によって希釈する希釈手段と、前記燃料電池と前記希釈手段との間で前記燃料ガス排出路を開閉可能なパージ弁と、を備え、
    前記パージ弁から前記希釈手段に前記燃料ガスを供給しない状態かつ前記封止弁の開弁状態で前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路を介して前記カソードに前記空気を供給する空気供給工程と、
    前記パージ弁の開弁状態で前記燃料ガス供給手段によって前記アノードに前記燃料ガスを供給するアノードパージ工程と、を含み、
    前記信号受信工程によって前記起動信号を受信した場合の前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記アノードパージ工程の実行に先立って前記空気供給工程を実行し、前記空気供給工程の実行完了後に前記アノードパージ工程の実行を許可する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の燃料電池システムの制御方法。
  4. 前記信号受信工程によって前記起動信号を受信した場合の前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記バイパス弁の異常を検知しなかった場合に比べて、前記空気供給工程での前記空気の流量を増量する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システムの制御方法。
  5. 前記燃料電池システムは、前記燃料電池と電気負荷との接続と遮断とを切替可能な断接手段を備え、
    前記信号受信工程によって前記停止信号を受信した場合の前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路に前記空気を供給しない状態かつ前記封止弁の閉弁状態で前記断接手段を接続状態にして、前記燃料電池の発電を行なう封止弁閉弁発電工程を含む、
    ことを特徴とする請求項2から請求項4の何れか1つに記載の燃料電池システムの制御方法。
  6. 前記燃料電池システムは、前記燃料電池と電気負荷との接続と遮断とを切替可能な断接手段を備え、
    前記信号受信工程によって前記停止信号を受信した場合の前記検知工程によって前記バイパス弁の異常を検知した場合に、前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路に前記空気を供給する状態かつ前記封止弁の開弁状態で前記断接手段を接続状態にして、前記カソードの酸素濃度を低下させつつ前記燃料電池の発電を行なう封止弁開弁発電工程を含む、
    ことを特徴とする請求項2から請求項4の何れか1つに記載の燃料電池システムの制御方法。
  7. 前記燃料電池システムは、前記アノードから排出される前記燃料ガスを通流させる燃料ガス排出路と、前記燃料ガス排出路および前記酸化剤ガス排出路に接続されて前記燃料ガスを前記空気によって希釈する希釈手段と、を備え、
    前記燃料電池の発電に先立って、前記封止弁の開弁状態で前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路と前記カソードと前記酸化剤ガス排出路とを介して前記希釈手段に前記空気を供給する掃気工程を含む、
    ことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の燃料電池システムの制御方法。
  8. 前記封止弁開弁発電工程の実行完了後に前記空気供給手段によって前記酸化剤ガス供給路に前記空気を供給しない状態かつ前記封止弁の閉弁状態で前記断接手段を接続状態にして、前記燃料電池の発電を行なう閉弁発電工程を含む、
    ことを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システムの制御方法。
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