JP6031564B2 - 燃料電池システムの起動方法および燃料電池システム - Google Patents
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Description
また、従来、燃料電池スタックのアノードおよびカソードに空気が充満している状態からの燃料電池システムの始動方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
この始動方法においては、燃料電池システムの起動時に、先ず、アノードの再循環流路内に可燃性比率の水素と酸素を含まないように水素の供給流量を調整しつつアノードに水素を供給することによって水素と空気の混合状態を形成する。そして、アノードの再循環流路内に酸素が存在しなくなるまでアノードの触媒上での水素と酸素の反応によって水を生成させる。次に、アノードおよびカソードに通常の流量で水素および空気の供給を開始し、かつ燃料電池スタックに電気負荷を接続して発電を行なう。この始動方法においては、アノードに水素の供給を開始するより前において、カソードに空気を供給せずに燃料電池スタックに補助負荷抵抗を接続して発電し、アノードの再循環流路内に酸素が存在しなくなるまでセル電圧を所定電圧以下に維持する。
また、上記従来技術に係る燃料電池システムの始動方法によれば、燃料電池スタックのアノードおよびカソードに空気が充満している状態のようにアノードにおける水素の濃度が所望の濃度よりも低い状態で発電を行なうと燃料電池スタックが劣化する虞がある。
さらに、アノードにアノードガスが存在しない状態で燃料電池に電気負荷が接続されること(つまり燃料電池が発電すること)を防止することができ、発電時のアノードガスの不足に起因して燃料電池が劣化することを防止することができる。
また、発電判断工程を含むことにより、無負荷での過大な電位の上昇(例えば、カソードの電位の上昇など)を防止し、過大な電位の上昇に起因して燃料電池が劣化してしまうことを防止することができる。
また、アノードのアノードガスの濃度を的確に所望の濃度にするとともに、過大な電圧上昇を適切に防ぐことができる。
さらに、アノードにアノードガスが存在しない状態で燃料電池に電気負荷が接続されること(つまり燃料電池が発電すること)を防止することができ、発電時のアノードガスの不足に起因して燃料電池が劣化することを防止することができる。
また、発電判断工程を含むことにより、無負荷での過大な電位の上昇(例えば、カソードの電位の上昇など)を防止し、過大な電位の上昇に起因して燃料電池が劣化してしまうことを防止することができる。
また、アノードのアノードガスの濃度を的確に所望の濃度にするとともに、過大な電圧上昇を適切に防ぐことができる。
なお、車両1は、例えばイグニッションスイッチなどのように、運転者による入力操作などに応じて車両1の起動を指示する信号を出力するスイッチ2を備えている。
燃料電池セルは、例えば、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)(図示略)と、この膜電極接合体を接合方向の両側から挟み込む一対のセパレータ(図示略)と、を備えている。
膜電極接合体は、例えば、アノード触媒およびガス拡散層からなる燃料極(アノード)11Aと、カソード触媒およびガス拡散層からなる酸素極(カソード)11Bと、アノードおよびカソードによって厚さ方向の両側から挟み込まれた陽イオン交換膜などからなる固体高分子電解質膜11Cと、を備えている。
アノード11Aに供給された水素は、アノード触媒上で触媒反応によりイオン化され、水素イオンは、適度に加湿された固体高分子電解質膜11Cを介してカソード11Bへと移動する。水素イオンの移動に伴って発生する電子は直流電流として外部回路(図示略)に取り出し可能である。
アノード11Aからカソード11Bのカソード触媒上へと移動した水素イオンは、カソードに供給された酸素と、カソード触媒上の電子と反応して、水を生成する。
参照電極は、例えば、水素を参照電位(0V)として、参照電位に対するアノード11Aの電位(アノード電位)を測定して、測定結果の信号を制御装置32に出力可能である。
参照電極は、例えば、複数の燃料電池セルの全てに設けられていてもよいし、複数の燃料電池セルのうちの所定の燃料電池セルにのみ設けられていてもよい。
なお、例えば、インテイク12にはエアフローセンサー33が備えられ、エアフローセンサー33は、エアポンプ13によって外部から取り込まれる空気の流量Fbを検出し、検出結果の信号を出力する。
すなわち、加湿器14は、例えば、エアポンプ13から供給された空気と燃料電池スタック11のカソード排出口11bから排出された湿潤状態の排出ガスとを水透過膜を介して接触させることで、排出ガスに含まれる水分(特に、水蒸気)のうち水透過膜の膜穴を透過した水分を空気(カソードガス)に添加する。
バイパス弁18は、例えば、エアポンプ13から供給された空気を、カソードガス流路41から分岐して、バイパス流路43を介して希釈器24に供給可能であり、かつ制御装置32の制御によってバイパス流路43を遮断可能である。
水素遮断弁20は、例えば、水素タンク19と、燃料電池スタック11のアノード11Aに水素を供給可能なアノード供給口11cと、を接続するアノードガス流路44に設けられ、制御装置32の制御によってアノードガス流路44を遮断可能である。
エゼクタは、例えば、循環ポンプ22の未作動時などにおいて、燃料電池スタック11のアノード11Aを通過してアノード排出口11dから排出された未反応の水素の少なくとも一部を、水素遮断弁20からアノードガス流路44に供給された水素に混合して、燃料電池スタック11のアノード11Aに再び供給する。
循環ポンプ22は、燃料電池スタック11のアノード11Aを通過してアノード排出口11dから排出された未反応の水素の少なくとも一部を、水素供給弁21からアノードガス流路44に供給された水素に混合して、燃料電池スタック11のアノード11Aに再び供給する。
この場合、制御装置32は、燃料電池スタック11の発電時の放電(ディスチャージ)として、電気負荷への放電を制御可能である。
制御装置32は、例えば、第1工程では、アノードガス流路44に水素が存在するか否かを判定する。
制御装置32は、例えば、第2工程では、第1工程にてアノードガス流路44に水素が存在すると判定された場合に、コンタクタ30を接続状態にする。
制御装置32は、例えば、第6工程では、カソードガス流路41を介してカソード11Bに空気を供給する。
制御装置32は、例えば、第7工程では、電圧センサ34によって検出された電圧VFCが所定電圧に到達した場合に、燃料電池スタック11に電気負荷を接続して、出力される電圧VFCを所定電圧以下に維持しつつ燃料電池スタック11の発電(つまり電気負荷へのディスチャージ)を行なう。
また、例えば、制御装置32は、燃料電池スタック11の電圧VFCが所定電圧以下であれば、アノード11Aに水素が存在すると判定する。一方、燃料電池スタック11の電圧VFCが所定電圧よりも高い場合には、カソード11Bに酸素が存在していることにより、アノード11Aに水素が供給されることに起因して、電圧VFCが上昇する可能性があると判定する。
また、例えば、制御装置32は、アノード11Aの圧力Paが所定圧力以上あるいは燃料電池システム10の停止放置中のアノード11Aの圧力Paの変化幅が減少傾向であれば、アノード11Aに水素が存在すると判定する。
また、例えば、制御装置32は、アノード11Aまたはカソード11Bの酸素濃度が所定濃度以下であれば、アノード11Aに水素が存在すると判定する。
これに対し、ソーク時間の増大に伴い、アノード11Aからの水素の流出およびアノード11Aへの空気の流入に伴う水素の消費によって、アノード11Aの水素濃度および圧力は低下傾向に変化する。
そして、ソーク時間の増大によって、例えば時刻ta以降のように、アノード11Aの水素濃度が所定濃度以下に低下すると、アノード11Aに流入した空気が残留することによって、燃料電池スタック11の電圧VFCはゼロから増大し、アノード11Aの圧力は増大傾向に変化する。
したがって、燃料電池スタック11の電圧VFCが所定電圧以下の場合と、アノード11Aの圧力Paの変化幅が減少傾向の場合とにおいて、アノード11Aに水素が存在すると判定される。
制御装置32は、例えば、バイパス弁18を開成した後に、バイパス弁18を閉じつつ、かつ封止入口弁15および封止出口弁16を開成して第6工程を実行する。
制御装置32は、例えば、定電圧制御などによって、電圧センサ34によって検出された燃料電池スタック11の電圧VFCが所定範囲の電圧になるようにして第7工程を実行する。
通常発電モードは、例えば、燃料電池システム10のアイドル運転状態などを含む運転モードであって、起動時発電モードに比べて、エアストイキ(つまり、所望の発電電流を出力するために必要とされるカソードガスの理論消費量に対する供給量の比率)がより小さく、かつ発電電流がより小さい状態の運転モードである。
制御装置32は、例えば、第2工程では、コンタクタ30を開放状態から接続状態へと切り替える。
制御装置32は、例えば、第3工程では、循環ポンプ22を駆動する。
制御装置32は、例えば、第4工程では、アノードガス流路44に水素の供給を開始するとともにパージ弁23を開成する。
制御装置32は、例えば、第6工程では、カソードガス流路41を介してカソード11Bに空気を供給する。
制御装置32は、例えば、第7工程では、電圧センサ34によって検出された電圧VFCが所定電圧に到達した場合に、燃料電池スタック11に電気負荷を接続して、出力される電圧VFCを所定電圧以下に維持しつつ燃料電池スタック11の発電(つまり電気負荷へのディスチャージ)を行なう。
これらの判定結果の少なくともいずれか1つが「YES」の場合には、アノード11Aに水素が存在すると判定し、ステップS02に進む。そして、ステップS02においては、起動時ディスチャージ実施フラグF_STDCHGOKのフラグ値に、燃料電池スタック11の発電(つまり電気負荷へのディスチャージ)の実施を示す「1」を設定する。
一方、これらの判定結果の全てが「NO」の場合には、アノード11Aに水素が存在しないと判定し、ステップS03に進む。そして、ステップS03においては、起動時ディスチャージ実施フラグF_STDCHGOKのフラグ値に、燃料電池スタック11の発電(つまり電気負荷へのディスチャージ)の禁止を示す「0」を設定する。
そして、循環ポンプ22を駆動し、循環ポンプ22の回転数に対する指令値として所定の起動時指令値(所定循環ポンプ指令値)を設定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS07の判定処理を繰り返す。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS08に進む。
そして、ステップS09においては、水素のパージ量(つまり、パージ弁23からの水素の排出量)は所定のOCVパージ量よりも大きいか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS09の判定処理を繰り返す。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、パージ弁23を閉じて、ステップS10に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS10の判定処理を繰り返す。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS11に進む。
次に、ステップS11においては、遮断状態の封止入口弁15および封止出口弁16を開放状態に切り替える。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS15に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS13に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS15に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS14に進む。
そして、ステップS14においては、燃料電池スタック11の発電(つまり電気負荷へのディスチャージ)を開始する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS15の判定処理を繰り返す。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS16に進む。
そして、ステップS16においては、バイパス弁18を閉じる。
次に、ステップS17においては、エアポンプ13の回転数に対する指令値として、例えば、エアポンプ13のアイドル運転状態などでカソードガス流路41に排出される所定の通常運転時空気量に対応した所定の起動後指令値(例えば、所定アイドル指令値など)を設定し、エンドに進む。
このアノード置換では、バイパス弁18および水素遮断弁20および水素供給弁21は遮断状態から開成(OPEN)状態へと切り替えられる。そして、コンタクタ30は開放状態から接続(ON)状態へと切り替えられる。そして、循環ポンプ22は駆動が開始される。
さらに、エアポンプ13は、時刻t1つまりコンタクタ30の接続(ON)タイミングから所定時間後の時刻t2において駆動が開始される。
そして、例えば時刻t3において、アノード11Aの圧力Paが所定のパージ許可圧力P1に到達すると、パージ弁23は遮断状態から開成状態へと切り替えられる。
そして、例えば、水素のパージ量(つまり、パージ弁23からの水素の排出量)が所定のOCVパージ量よりも大きくなった時刻t4において、パージ弁23は開成状態から遮断状態へと切り替えられる。
また、例えば、燃料電池スタック11の電圧VFCが所定の発電許可電圧V1に到達する時刻t7において、定電圧制御によって燃料電池スタック11の発電(つまり電気負荷へのディスチャージ)が開始され、燃料電池スタック11の発電電流はゼロから所定電流I1へと変化する。
これに対して、燃料電池スタック11の発電(つまり電気負荷へのディスチャージ)を実行せずに燃料電池システム10を起動した場合には、例えば図5(B)に示す比較例のように、燃料電池スタック11の複数の燃料電池セルのカソード11Bの電位が所定電位Vaよりも高い電位Vb程度まで上昇し、カソード触媒が劣化する虞がある。
さらに、アノード11Aに水素が存在しない状態で燃料電池スタック11に電気負荷を接続することを防止し、燃料電池スタック11の発電時のアノードガスの不足に起因して燃料電池スタック11が劣化することを防止することができる。
また、電圧VFCを所定電圧以下に維持しつつ燃料電池スタック11の発電(つまり電気負荷へのディスチャージ)を行なうことにより、無負荷での過大な電位の上昇(例えば、カソード11Bの電位の上昇など)を防止し、過大な電位の上昇に起因して燃料電池スタック11が劣化することを防止することができる。
さらに、カソードガス流路41に供給された空気が、カソード11Bとバイパス流路43とに分岐して流通することから、カソード11Bに導入される空気を少なくすることができ、カソード11Bから排出される水素の濃度が過大となることを防止することができる。
また、アノード置換の実行時に封止入口弁15および封止出口弁16によるカソード11Bの封止状態を維持することによって、カソード11Bの系内の空気の酸素が大気よりも低濃度となる状態を維持させ、面内電流の発生を抑制(つまり水素イオンの極間移動を抑制)することができる。
また、予めアノード11Aに存在する水素の濃度が所定濃度以上である場合には、アノード置換、つまりアノード11Aへの水素の供給およびパージ弁23の所定期間に亘る開成は省略されてもよい。
この場合であっても、予めアノード11Aに水素が存在することを把握していることから、アノードストイキ(つまり、所望の発電電流を出力するために必要とされるアノードガスの理論消費量に対する供給量の比率)が不足することを防ぐことができ、燃料電池スタック11の劣化を防止することができる。
2 スイッチ
10 燃料電池システム
11 燃料電池スタック(燃料電池)
11A アノード
11B カソード
13 エアポンプ(カソードガス供給手段)
15 封止入口弁(カソードガス供給手段、封止弁)
16 封止出口弁(カソードガス供給手段、封止弁)
18 バイパス弁
19 水素タンク(アノードガス供給手段)
20 水素遮断弁(アノードガス供給手段)
21 水素供給弁(アノードガス供給手段)
22 循環ポンプ(循環手段)
23 パージ弁
30 コンタクタ
32 制御装置(制御手段)
34 電圧センサ(電圧検出手段)
41 カソードガス流路
42 カソードガス排出流路
43 バイパス流路
44 アノードガス流路
45 アノードガス排出流路
46 循環流路(アノードガス循環流路)
Claims (10)
- アノードに供給されたアノードガスおよびカソードに供給されたカソードガスによって発電する燃料電池と、
前記アノードに接続されたアノードガス流路と、前記アノードガスを前記アノードガス流路に供給するアノードガス供給手段と、
前記カソードに接続されたカソードガス流路と、前記カソードガスを前記カソードガス流路に供給するカソードガス供給手段と、
前記燃料電池の電圧を検出する電圧検出手段と、
前記アノードガス供給手段および前記カソードガス供給手段を制御する制御手段と、
前記燃料電池と接続される電気負荷と、
を備える燃料電池システムの起動方法であって、
前記燃料電池システムは、
前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在するか否かを判定する判定手段を備え、
前記燃料電池の起動時発電モードとして、
前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在するか否かを判定する第1工程と、
前記第1工程にて前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在すると判定された場合に前記カソードガス供給手段を駆動し、前記カソードガス流路を介して前記カソードに前記カソードガスを供給する工程と、
前記第1工程において前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在すると判定し、かつ前記電圧検出手段によって検出された前記燃料電池の電圧が所定電圧に到達した場合には、前記電気負荷を接続して前記電圧を所定電圧以下に維持しつつ前記燃料電池の発電を行い、前記第1工程において前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在しないと判定した場合には前記燃料電池の発電を開始しない発電判断工程と、
を含むことを特徴とする燃料電池システムの起動方法。 - 前記燃料電池システムは、
前記アノードガスを循環可能なアノードガス循環流路に設けられ、前記アノードを通過して排出された未反応の前記アノードガスの少なくとも一部を前記アノードに循環させる循環手段と、
前記燃料電池と電気負荷との接続と遮断とを切替可能なコンタクタと、
前記燃料電池と前記電気負荷との間に配置され、前記燃料電池から出力される電圧および電流を調整する調整手段と、
を備え、
前記電気負荷は、前記循環手段を含み、
前記コンタクタを開放状態から接続状態へと切り替え、前記調整手段により前記燃料電池から出力される電圧および電流を調整することで前記循環手段を駆動可能とし、前記アノードに前記アノードガスを循環させる工程を含むことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システムの起動方法。 - 前記燃料電池システムは、
前記アノードの排出側に接続されたアノードガス排出流路と、
前記アノードガス排出流路の外部に対する開放と遮断とを切替可能なパージ弁と、
を備え、
前記発電判断工程を実施する前に、前記アノードガス流路に前記アノードガスの供給を開始するとともに前記パージ弁を開成する工程と、
前記パージ弁を開成した後、前記アノードの排出量が所定量よりも大きい場合には、前記パージ弁を閉じる工程と、
を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システムの起動方法。 - 前記燃料電池システムは、
前記パージ弁から供給された前記アノードガスの濃度を希釈する希釈器と、
前記燃料電池の前記カソードを迂回して前記カソードガスをカソードガス排出流路に流通可能なバイパス流路に設けられたバイパス弁と、
を備え、
前記パージ弁を開成する工程の前に前記バイパス弁を開成する工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の燃料電池システムの起動方法。 - 前記判定手段は、
前記燃料電池システムの停止放置時間が所定時間以内であるか否かを判定する第1判定と、
前記燃料電池の電圧が所定電圧以下であるか否かを判定する第2判定と、
前記アノードの圧力が所定圧力以上であるか否か、あるいは前記燃料電池システムの停止放置中の前記アノードの圧力の変化幅が減少傾向であるか否かを判定する第3判定と、
を行い、
前記第1判定から第3判定の少なくともいずれか1つの判定結果が「YES」の場合には、前記アノードに前記アノードガスが存在すると判定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の燃料電池システムの起動方法。 - アノードに供給されたアノードガスおよびカソードに供給されたカソードガスによって発電する燃料電池と、
前記アノードに接続されたアノードガス流路と、前記アノードガスを前記アノードガス流路に供給するアノードガス供給手段と、
前記カソードに接続されたカソードガス流路と、前記カソードガスを前記カソードガス流路に供給するカソードガス供給手段と、
前記燃料電池の電圧を検出する電圧検出手段と、
前記アノードガス供給手段および前記カソードガス供給手段を制御する制御手段と、
前記燃料電池と接続される電気負荷と、
を備える燃料電池システムであって、
前記燃料電池システムは、
前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在するか否かを判定する判定手段を備え、
前記制御手段は、前記燃料電池の起動時発電モードとして、
前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在するか否かを判定する第1工程と、
前記第1工程にて前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在すると判定された場合に前記カソードガス供給手段を駆動し、前記カソードガス流路を介して前記カソードに前記カソードガスを供給する工程と、
前記第1工程において前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在すると判定し、かつ前記電圧検出手段によって検出された前記燃料電池の電圧が所定電圧に到達した場合には、前記電気負荷を接続して前記電圧を所定電圧以下に維持しつつ前記燃料電池の発電を行い、前記第1工程において前記アノードガス流路に前記アノードガスが存在しないと判定した場合には前記燃料電池の発電を開始しない発電判断工程と、
を実行することを特徴とする燃料電池システム。 - 前記燃料電池システムは、
前記アノードガスを循環可能なアノードガス循環流路に設けられ、前記アノードを通過して排出された未反応の前記アノードガスの少なくとも一部を前記アノードに循環させる循環手段と、
前記燃料電池と電気負荷との接続と遮断とを切替可能なコンタクタと、
前記燃料電池と前記電気負荷との間に配置され、前記燃料電池から出力される電圧および電流を調整する調整手段と、
を備え、
前記電気負荷は、前記循環手段を含み、
前記制御手段は、前記コンタクタを開放状態から接続状態へと切り替え、前記調整手段により前記燃料電池から出力される電圧および電流を調整することで前記循環手段を駆動可能とし、前記アノードに前記アノードガスを循環させる工程を実行することを特徴とする請求項6に記載の燃料電池システム。 - 前記燃料電池システムは、
前記アノードの排出側に接続されたアノードガス排出流路と、
前記アノードガス排出流路の外部に対する開放と遮断とを切替可能なパージ弁と、
を備え、
前記制御手段は、
前記発電判断工程を実施する前に、前記アノードガス流路に前記アノードガスの供給を開始するとともに前記パージ弁を開成する工程と、
前記パージ弁を開成した後、前記アノードの排出量が所定量よりも大きい場合には、前記パージ弁を閉じる工程と、
を実行することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の燃料電池システム。 - 前記燃料電池システムは、
前記パージ弁から供給された前記アノードガスの濃度を希釈する希釈器と、
前記燃料電池の前記カソードを迂回して前記カソードガスをカソードガス排出流路に流通可能なバイパス流路に設けられたバイパス弁と、
を備え、
前記制御手段は、前記パージ弁を開成する工程の前に前記バイパス弁を開成する工程を実行することを特徴とする請求項8に記載の燃料電池システム。 - 前記判定手段は、
前記燃料電池システムの停止放置時間が所定時間以内であるか否かを判定する第1判定と、
前記燃料電池の電圧が所定電圧以下であるか否かを判定する第2判定と、
前記アノードの圧力が所定圧力以上であるか否か、あるいは前記燃料電池システムの停止放置中の前記アノードの圧力の変化幅が減少傾向であるか否かを判定する第3判定と、
を行い、
前記制御手段は、前記第1判定から第3判定の少なくともいずれか1つの判定結果が「YES」の場合には、前記アノードに前記アノードガスが存在すると判定することを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載の燃料電池システム。
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