JP2009075066A - ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】基準ガスとしての大気の導入は容易でありながら水滴の侵入が起こり難く、耐久性に優れた構造のガスセンサを提供する。
【解決手段】少なくとも、ガス濃度検出素子10と、ガス濃度検出素子10を収容するケーシング310と検出電位を外部に引き出すリード線114と、リード線114を絶縁保持するインシュレータ330と、柱状弾性封止部材370と、ケーシング310内側に大気を導入する通気孔314と、撥水フィルタ350とを具備するガスセンサ1において、撥水フィルタ350は、略筒状に形成し、ケーシング310とインシュレータ330との間に挿入し、撥水フィルタ350とケーシング310との間、又は、撥水フィルタ350とインシュレータ330との間の少なくともいずれか一方に、筒状弾性部材340を介挿し、上記ケーシング310の加締めによって撥水フィルタ350と筒状弾性部材340とを固定する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車エンジン等の燃焼排気中の特定ガス成分濃度を検出するガスセンサの構造に関するものである。
従来、自動車エンジン等の内燃機関の燃焼排気流路に、燃焼排気中に含まれる酸素等の特定ガス成分の濃度を検知するガスセンサを配設して、検知された特定ガス成分の濃度によって空燃比制御や排気処理触媒の温度制御等を行っている。
このようなガスセンサとして、ジルコニア等の酸素イオン伝導性固体電解質の基体表面に被測定ガスに接する測定電極層と基準ガスとして導入された大気に接する基準電極層とを施した酸素濃度検出素子を具備し、被測定ガス中の酸素濃度と基準ガス中の酸素濃度との差によって両電極間に発生する電位差を検出して被測定ガス中の酸素濃度を測定する酸素センサ等が広く用いられている。
このようなガスセンサは、通常極めて高温の環境下で使用され、また、エンジンルーム以外に車両の足回りに近い排気管等にも搭載され、厳しい環境下に晒されている。外部からの水滴等の侵入があるとガス濃度検出素子の破損や誤動作を招く虞があり、これを防止するために高い防水性が必要とされている。一方、基準電極層は基準ガスとなる大気に接しなければならず、外部との良好な通気性が確保されなければならない。このため、ガスセンサにおいては防水性と通気性との二律背反する課題を同時に解決する必要がある。
特許文献1には、酸素センサのリード線周りの気密を行うゴムブッシュと、該ゴムブッシュの外側に配設された金属筒体とを備えた酸素センサの防水構造において、前記金属筒体が加締めによってゴムブッシュを径方向に圧縮する部分にて、該ゴムブッシュと前記金属筒体との間にポリテトラフルオロエチレン層を設けた酸素センサが開示されている。
特許文献2には、軸状をなす酸素検知素子と、該酸素検知素子を収容する筒状のケーシングと、前記ケーシングの後方側に同軸的に設けられる筒状形態をなすとともに、内部が該ケーシングと連通し、かつ壁部に1ないし複数の気体導入孔が形成されたフィルタ保持部と、該フィルタ保持部の前記気体導入孔を塞ぐように配置され、液体の透過は阻止し気体の透過は許容するフィルタとを有し、前記フィルタ及び前記気体導入孔を経て外気を前記ケーシング内に導入させる気体導入構造部と、その気体導入構造部を外側から覆う筒状に設けられ、前記フィルタへの直接的な液滴の噴射あるいは油や汚れ等の付着物の付着を阻止ないし抑制する防護カバーとを備えた酸素センサが開示されている。
また、特許文献1や特許文献2にあるような従来のガスセンサの構造においては、いずれの場合も、撥水フィルタとして、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂からなり筒状に形成された多孔質繊維構造体を、同心に配設された外筒と内筒との間に挟んで加締め固定し、外筒に設けられた通気孔からの水滴の侵入を防止している(特許文献1図4、特許文献2図3参照)。
特開平9−178694号公報 特開平11−72464号公報
ところが、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素系樹脂からなる多孔質繊維構造体を撥水フィルタとして使用した場合、加締め部において外筒の形状に沿うように塑性変形されている。このため、加締め部において、機械的又は熱的な応力を一定時間以上受けたときに不可逆的な変形を生じるクリープを引起し易くなっている。したがって、従来のガスセンサの構造では、撥水フィルタに生じたクリープによって、外筒又は内筒と撥水フィルタとの間に間隙が形成され、特に雰囲気温度の高い環境化に曝された場合においては、この間隙が徐々に拡大され、水滴の侵入を許す虞がある。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、簡易な構造で、基準ガスとしての大気の導入は容易でありながらも水滴の侵入が起こり難く、耐久性に優れた構造のガスセンサを提供するものである。
請求項1の発明では、少なくとも、固体電解質からなる基体と該基体の一方の表面に設けられ基準ガスに接する基準電極層と、上記基体の他方の表面に設けられ被測定ガスに接する測定電極層とで構成されて被測定ガス中の特定成分の濃度を検出するガス濃度検出素子と、上記ガス濃度検出素子を収容する略筒状のケーシングと、上記基準電極層又は上記測定電極層のいずれかに接続され外部に引き出されるリード線と、上記リード線と上記筒状ケーシングとを電気的に絶縁しつつ上記リード線を保持するインシュレータと、上記リード線の周囲を覆い上記ケーシングの基端側で固定する略柱状の封止部材と、上記ケーシングの基端側に設けられ、上記ケーシング内側に上記基準ガスとして大気を導入する通気孔と、気体の透過は許容し、液体の透過は遮断する撥水フィルタとを具備するガスセンサにおいて、略筒状に形成した上記撥水フィルタを上記ケーシングと上記インシュレータとの間に挿入し、筒状に形成した弾性部材を、上記撥水フィルタと上記ケーシングとの間、又は、上記撥水フィルタと上記インシュレータとの間の少なくともいずれか一方に挿入し、上記ケーシングを加締めて、上記撥水フィルタと上記筒状弾性部材とを上記ケーシングと上記インシュレータとの間に固定する。
請求項1の発明によれば、上記撥水フィルタを加締めたときに上記撥水フィルタが上記ケーシングに沿って変形しても、上記筒状弾性部材が上記撥水フィルタを常に弾性的に押圧し、上記ケーシングと上記撥水フィルタと上記筒状弾性部材と上記インシュレータとが互いに密着状態となるので、上記撥水フィルタがクリープ変形しても、上記ケーシングと上記撥水フィルタと上記筒状弾性部材と上記インシュレータとの間に間隙が形成されることがない。したがって、撥水フィルタによる防水効果が確実となりガスセンサの耐久性、信頼性が向上する。
請求項2の発明では、少なくとも、固体電解質からなる基体と該基体の一方の表面に設けられ基準ガスに接する基準電極層と、上記基体の他方の表面に設けられ被測定ガスに接する測定電極層とで構成されて被測定ガス中の特定成分の濃度を検出するガス濃度検出素子と、上記ガス濃度検出素子を収容する略筒状の第1のケーシングと、上記第1のケーシングの外側に上記第1のケーシングと同心に配設される略筒状の第2のケーシングと、上記基準電極層又は上記測定電極の少なくともいずれかに接続され外部に引き出されるリード線と、上記リード線の周囲を覆い上記ケーシングの基端側で固定する略柱状の封止部材と、上記リード線を挿入するリード線挿入孔とを具備し、上記リード線と上記第1のケーシングとを電気的に絶縁しつつ上記リード線を保持するインシュレータと、上記第1のケーシングと上記第2のケーシングとに設けられて、上記ケーシング内側に上記基準ガスとして大気を導入する通気孔と、気体の透過は許容し、液体の透過は遮断する撥水フィルタとを具備するガスセンサにおいて、
略筒状に形成した上記撥水フィルタを上記第1のケーシングと上記第2のケーシングとの間に挿入し、筒状に形成した弾性部材を、上記撥水フィルタと上記第1のケーシングとの間、又は、上記撥水フィルタと上記第2のケーシングとの間の少なくともいずれか一方に挿入し、上記第2のケーシングを加締めて、上記撥水フィルタと上記筒状弾性部材とを上記第1のケーシングと上記第2のケーシングとの間に固定する。
請求項2の発明によれば、上記撥水フィルタを加締めたときに上記撥水フィルタが上記第2のケーシングに沿って変形しても、上記筒状弾性部材が上記撥水フィルタを常に弾性的に押圧し、上記第1のケーシングと上記撥水フィルタと上記筒状弾性部材と上記第2のケーシングとが互いに密着状態となるので、上記撥水フィルタがクリープ変形しても、上記第1のケーシングと上記撥水フィルタと上記筒状弾性部材と上記第2のケーシングとの間に間隙が形成されることがない。したがって、撥水フィルタによる防水効果が確実となりガスセンサの耐久性、信頼性が向上する。
具体的には、請求項3の発明のように、上記筒状弾性部材は、JIS−K6253:2006又はISO48:1994及びISO7916−1:2004により求めたゴム硬度が50〜90(デュロメータA)とするのが望ましい。上記筒状弾性部材のゴム硬度を請求項3に記載の範囲に設定することによって、最も効果的に、撥水フィルタのクリープを補完することができる。したがって、撥水フィルタによる防水効果が確実となりガスセンサの耐久性、信頼性が向上する。
また、請求項4の発明のように、上記筒状弾性部材は、肉厚が1mm以上とするのが望ましい。上記筒状弾性部材の肉厚を請求項5に記載の範囲に設定することによって、上記筒状弾性部材が長期に渡って弾性力を維持でき、最も効果的に、撥水フィルタのクリープを補完することができる。したがって、撥水フィルタによる防水効果が確実となりガスセンサの耐久性、信頼性が向上する。
請求項5の発明では、上記筒状弾性部材の上端又は下端の少なくともいずれか一方には、端部における熱的又は機械的応力による変形を吸収する変形吸収領域を設ける。
請求項5の発明によれば、上記筒状弾性部材が加締め固定されたときに端面に膨らみが発生したり、上記ケーシングや上記インシュレータに比べて熱膨張係数の大きい上記筒状弾性部材の熱膨張によってその端面に膨らみが発生したりしても、上記撥水フィルタに過剰な応力を与えることがなく、安定して上記撥水フィルタの位置を固定できる。また、上記筒状弾性部材の端面に外部からの圧縮力が働かず、長期間に渡って使用しても永久変形することなく弾性力を維持できる。したがって、撥水フィルタによる防水効果が更に確実となりガスセンサの耐久性、信頼性が向上する。
具体的には、請求項6の発明のように、上記変形吸収領域は、上記筒状弾性部材の端縁の肉厚を先端に向かって径小となるテーパ状又はR状若しくは段付き形状のいずれかの形状に切り欠いた肉薄部を形成することによって実現できる。したがって、高い防水性と良好な通気性を兼ね備えた耐久性、信頼性の高いガスセンサが実現できる。
請求項7の発明では、上記インシュレータに設けられ上記リード線を挿入するリード線挿入孔の少なくとも一部には、上記リード線外径との間に0.1mm以上の間隙となる縦溝部を形成する。
請求項7の発明によれば、上記撥水フィルタによって水滴の侵入を阻止された大気が上記縦溝部を通って上記基準電極に導入できる。したがって、高い防水性と良好な通気性を兼ね備えた耐久性、信頼性の高いガスセンサが実現できる。
請求項8の発明では、上記リード線は、その被覆部先端を上記リード線挿入孔内に挿入係止せしめる。
請求項8の発明によれば、上記リード線が上記インシュレータに固定され、振動等によるリード線の断線を回避できる。また、上記筒状弾性部材が外部から上記インシュレータに加わる振動を吸収する緩衝部材としても作用し、よりリード線の断線を起こりがたくできる。したがってガスセンサの信頼性が更に向上する。
請求項9の発明では、上記柱状封止部材の下端面と上記筒状弾性部材の上端面との間に上記通気孔と連通する基準ガス導入路を形成する。
請求項9の発明によれば、上記撥水フィルタによって水滴の侵入を阻止された大気が上記基準ガス導入路を通って上記基準電極に導入できる。したがって、高い防水性と良好な通気性を兼ね備えた耐久性、信頼性の高いガスセンサが実現できる。
具体的には、請求項10の発明のように、上記基準ガス導入路は、上記柱状封止部材と上記筒状弾性部材とを別体で設けて、上記柱状封止部材の下端面と上記筒状弾性部材の上端面との間に距離を設けて載置して形成しても良い。
請求項10の発明によれば、上記柱状封止部材を加締め固定したときや上記柱状封止部材が熱膨張したときに、その下端面が膨らんでも上記基準ガス導入路が閉鎖されることがなく、上記撥水フィルタによって水滴の侵入を阻止された大気が上記基準ガス導入路を通って確実に上記基準電極に導入できる。したがって、高い防水性と良好な通気性を兼ね備えた耐久性、信頼性の高いガスセンサが実現できる。
また、請求項11の発明のように、上記基準ガス導入路は、上記封止部材の下端面を基端側に向かって溝状に窪ませた溝部によって形成しても良い。
請求項11の発明によれば、請求項10の発明と同様に、上記柱状封止部材を加締め固定したときや上記柱状封止部材が熱膨張したときに、その下端面が膨らんでも上記基準ガス導入路が閉鎖されることがなく、上記撥水フィルタによって水滴の侵入を阻止された大気が上記基準ガス導入路を通って確実に上記基準電極に導入できる。したがって、高い防水性と良好な通気性を兼ね備えた耐久性、信頼性の高いガスセンサが実現できる。
更にまた、請求項12の発明のように、上記基準ガス導入路は、上記インシュレータの上端面を先端側に向かって溝状に窪ませた溝部によって形成しても良い。
請求項12の発明によれば、請求項10の発明と同様に、上記柱状封止部材を加締め固定したときや上記柱状封止部材が熱膨張したときに、その下端面が膨らんでも上記基準ガス導入路が閉鎖されることがなく、上記撥水フィルタによって水滴の侵入を阻止された大気が上記基準ガス導入路を通って確実に上記基準電極に導入できる。したがって、高い防水性と良好な通気性を兼ね備えた耐久性、信頼性の高いガスセンサが実現できる。
また、請求項13の発明のように、上記基準ガス導入路は、柱状に形成した上記封止部材の下端面の外周部を筒状に延設して上記筒状弾性部材と一体となし、当該筒状の延設部位の内外を連通するように形成した弾性部材通気孔によって形成しても良い。
請求項13の発明によれば、予め膨らみを考慮して弾性部材通気孔の内径を設けることが可能で、請求項10の発明と同様に、上記柱状封止部材を加締め固定したときに、その下端面が膨らんでも上記基準ガス導入路が閉鎖されることがなく、上記撥水フィルタによって水滴の侵入を阻止された大気が上記基準ガス導入路を通って確実に上記基準電極に導入できる。加えて、組み付けが容易である。したがって、高い防水性と良好な通気性を兼ね備えた耐久性、信頼性の高いガスセンサが実現できる。
請求項14の発明では、上記基準ガス導入路は、開口部の開口径を内側より径大となるように形成し、開口部に水滴滞留領域を形成する。
上記撥水フィルタは気体の透過は許容するので、水蒸気は透過し、これが冷却され凝縮水として上記濃度検出素子に到達する虞があるが、請求項14の発明によれば、該凝縮水が上記水滴滞留領域に滞留し素子内への侵入を防ぐと期待できる。したがってガスセンサの信頼性が更に向上する。
請求項15の発明では、上記撥水フィルタは発泡部材である。
請求項15の発明によれば、上記撥水フィルタを加締め固定したときに、上記撥水フィルタの加締め部位では、上記筒状弾性部材と上記ケーシングとからの圧縮力によって緻密化し、透過性を失い密性が向上するので、加締めによって圧縮されていない上記通気孔に連通する部位のみにおいて気体の透過が確保される。したがってガスセンサの信頼性が更に向上する。
請求項16の発明では、上記撥水フィルタはポリテトラフルオロエチレンからなる多孔質繊維構造体である。
請求項16の発明によれば、上記筒状弾性部材によって上記撥水フィルタのクリープが補完され耐久性が向上し、優れた通気性と防水性を兼ね備えた信頼性の高いガスセンサの実現が可能となる。
図1は、本発明の第1の実施形態におけるガスセンサ1の全体を示す断面図である。本実施形態におけるガスセンサ1は、自動車エンジン、自動二輪車エンジン等の内燃機関の燃焼排気流路において内燃機関の排気筒に近い位置に載置され、燃焼排気の高い温度を利用してガス濃度検出素子を活性化するヒータレスタイプのガスセンサである。
ガス濃度検出素子10は、ジルコニア等の酸素イオン伝導性の固体電解質材料を用いて、先端が閉塞する有底筒状に形成された固体電解質基体100と、固体電解質基体100の内周表面と外周表面とに形成された、白金又は白金合金からなる多孔質な基準電極層110と測定電極層120とによって形成されている。固体電解質基体100の内側は基準ガス導入室101となり、固体電解質基体100の中腹には、外側に向かって拡径された基体係止部102が形成されている。
接続金具111は、固体電解質基体100の内径よりも僅かに大きい径の一部切り欠き管状の接続部を縮径しながら固体電解質基体100の内側に挿嵌されている。上記接続部は、基準電極層110と弾性的に密着し、基準電極層110と導通状態となっている。更に、接続金具111の基端側には端子部112が形成されており、端子部112は、圧着金具113によりリード線114と接続されている。リード線114は、図略の電子制御装置に接続されている。
リード線114は、段付き筒状のインシュレータ330によってケーシング310内に電気的絶縁を維持しながら保持されている。インシュレータ330は、保持金具320によってケーシング310内に固定されている。インシュレータ330の小径部には、略筒状の撥水フィルタ350が挿嵌され、撥水フィルタ350とケーシング310との間にゴム等からなる筒状弾性部材340が挿入され、ケーシング310の加締めによって、インシュレータ330の基端側小径部とケーシング310との気密が保持されている。
更に、ケーシング310の基端側には、略柱状の弾性封止部材370が挿嵌され、ケーシング310の基端部と弾性封止部材370との間に撥水フィルタ350の基端側が挿入され、ケーシング310の基端側の加締めによって封止されている。ケーシング310には、通気孔314が穿設されており、基準ガスとして大気が導入され、撥水フィルタ350によって液体の侵入が阻止され、気体のみがケーシング310の内側に導入されるようになっている。また、ケーシング310の内側に導入された大気に含まれる水蒸気は、撥水フィルタ350を透過して排出可能である。
固体電解質基体100は、ステンレス等の耐熱性金属材料によって略筒状に形成されたハウジング300に挿入され、基体係止部102がハウジング300の内側が縮径されたハウジング係止部305に係止し、金属製シール部材500、セラミック粉末501、セラミック成形体502、セラミック製保持部材503、金属製封止部材504等を介してハウジング加締め部302を加締めて固定されている。測定電極層120は、金属製シール部材500を介してハウジング300と電気的に導通状態となっている。
ハウジング300の基端側にはボス部301が形成され、段付き筒状に形成されたケーシング310の先端側の大径部がボス部301に挿嵌されレーザ溶接306等により固着されている。
ハウジング300の外周には、ネジ部303が形成され、図略の内燃機関の燃焼排気流路壁面600にガスケット601を介して螺結され、ガス濃度検出素子10の先端部を燃焼排気流路620内に配設している。測定電極層120はハウジング300を介して燃焼排気流路壁面600をグランドとして接地状態となっている。
更に、ガス濃度検出素子10の被測定ガスに晒される部位は、これを保護する略ハット型のカバー体400によって覆われている。カバー体400の基端側にはフランジ部401が形成され、ハウジング300の先端に設けられたカバー体加締め部304によって加締め固定されている。
カバー体400の側面並びに底面には、被測定ガスをカバー体内に導入、導出するための側面開口402並びに底面開口403がそれぞれ複数穿設されている。
ここで、図2を参照して本発明の要部であるガスセンサ1の基端側要部の構造について更に詳述する。
図2(a)は、本実施形態におけるガスセンサ1の基端側の要部断面図、(b)は、本図中A−Aに沿った矢視断面図である。
インシュレータ330は、ケーシング310の内側に載置され、リード線114とケーシング310との電気的絶縁を保持している。インシュレータ330の大径部331の外周壁がケーシング310の大径部311の内周壁によって拘束され、インシュレータ330は、ケーシング310の径変部底面312と図1に示したインシュレータ保持金具320とによって挟持固定されている。
インシュレータ330に形成されたリード線挿入孔334にリード線114の先端を係止して端子部112からリード線114までをケーシング310と電気的に絶縁し保持している。リード線114の先端はリード線挿入孔334に深さE(0mm以上)だけ挿入されている。リード線挿入孔334の内径φD334はリード線114の被覆外径φD114と同程度又は僅かに小径に形成されている。更にリード線挿入孔334には、リード線114の被覆外径φD114よりも大きい径で縦溝部335が形成されている。縦溝部335の内径φD335は、リード線挿入孔334とリード線114との間に少なくとも0.1mm以上の間隙が形成されるように設定してある。これによりインシュレータ330の内側への大気の導入が容易となっている。
インシュレータ330の小径部332には、本発明の要部である略筒状の撥水フィルタ350の先端側352が嵌着されている。更に、ケーシング310の小径部313と撥水フィルタ350との間に略筒状の弾性部材340が挿嵌され、ケーシング310の第1の加締め部312が内側に凸となるように外部から加締められ固定されている。
撥水フィルタ350は、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂の成形体を融点以下の加熱温度で1軸以上の方向に延伸することにより、気体の透過は許容し、液体の透過は阻止する多孔質繊維構造体としたものをチューブ状に形成してある。
撥水フィルタ350の第1の加締め部352は、ケーシング310の第1の加締め部312からの押圧が筒状弾性部材340を介して弾性的に伝達されているのでクリープによって間隙を発生することなくインシュレータ330の小径部332に固定されている。
さらに、撥水フィルタ350の加締め部352は長期の使用に伴うクリープによって、ケーシング310の第1の加締め部213との間に間隙を生じる虞があるが、筒状弾性部材340の弾性力によって補完されるので、常に気密性、水密性が確保され、水滴の侵入を阻止できる。
ケーシング310には、ケーシング310の内側に基準ガスとして大気を導入する通気孔314が形成されている。筒状弾性部材340の上端部341は通気孔314よりも先端側に位置し、ケーシング310は、通気孔314の近傍から基端側に向かって径小となっており、撥水フィルタ350と通気孔314との間に空隙が形成されている。このため、筒状弾性部材340が撥水フィルタ350とともにケーシング310の第1の加締め部312によって圧縮されても、上端部341には圧縮力が加わらず、長期間に渡る使用によっても永久変形することなく弾性力の劣化を防ぐことができる。
さらに、筒状弾性部材340の下端部343は、径小となるように切り欠かれており、ケーシング310との間に空隙が形成されている。
これらの空隙は、変形吸収領域となって、ケーシング310やインシュレータ330に比べて熱膨張係数の大きい筒状弾性部材340の熱膨張によって上端部341と下端部343とに膨らみが発生したりしても、撥水フィルタ350に過剰な応力を与えることがなく、安定して撥水フィルタ350の位置を固定できる。
更に、通気孔314から、水滴を伴って大気が侵入しても撥水フィルタ350により、侵入を阻止された水滴は、上端部341とケーシング310との間に形成される大きな空隙が水滴滞留領域347となって留まり、ガス濃度検出素子側へ侵入することがない。
柱状弾性封止部材370は、ケーシング310の第2の加締め部316を外部から中心に向かって凸となるように加締めて、撥水フィルタ350とともに固定されている。
撥水フィルタ350の第2の加締め部356は、ケーシング310の第2の加締め部316の形状に沿って変形し、ケーシング310の第2の加締め部316と柱状弾性封止部材370の加締め部376とによって圧縮され緻密化され、気密性が高くなっている。
尚、筒状弾性部材340と柱状弾性封止部材370とは、JIS−K6253:2006、又は、ISO48:1994及びISO7916−1:2004により求めたゴム硬度が50〜90(デュロメータA)のゴム等からなる弾性部材によって形成するのが望ましい。
尚、JIS−K6253:2006は、ISO48:1994及びISO7916−1:2004に相当するものである。
筒状弾性部材340のゴム硬度をこの範囲に設定することによって、最も効果的に、撥水フィルタ350のクリープを補完できることが判明した。
また、筒状弾性部材340の肉厚は、1mm以上とするのが望ましい。筒状弾性部材340の肉厚をこの範囲に設定することによって、筒状弾性部材340が長期に渡って弾性力を維持でき、最も効果的に、撥水フィルタ350のクリープを補完できることが判明した。
また、フッ素ゴム、シリコーンゴム等の耐熱性の高い弾性部材を用いれば、更に耐久性の向上が期待できる。
図3及び図4を参照して本発明の第2の実施形態におけるガスセンサ1aについて説明する。
なお、以下の実施形態の説明において、上記実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、また、上記実施形態と類似の機能、形態を有する部位については、同一の番号に枝番として各実施形態ごとに対応するアルファベット記号を付加したので詳細な説明を省略し、各実施形態における特徴的な相違点を中心に説明する。
本実施形態において、筒状弾性部材340aをインシュレータ330の小径部332に嵌着し、撥水フィルタ350aを筒状弾性部材340aとケーシング310aとの間に挿嵌した点が上記実施形態と相違する。
図3は、本発明の第2の実施形態におけるガスセンサ1aの全体を示す断面図である。図4は、本実施形態におけるガスセンサ1aの基端側の要部断面図である。
インシュレータ330の小径部332には、本発明の要部である略筒状の弾性部材340aが嵌着されている。更に、ケーシング310aの小径部313aと筒状弾性部材340aとの間に撥水フィルタ350aが挿嵌され、ケーシング310aの第1の加締め部312aが内側に凸となるように外部から加締められ固定されている。
撥水フィルタ350aの第1の加締め部352aは、ケーシング310aの第1の加締め部312aの形状に沿って変形し、また筒状弾性部材340aから弾性的に押圧されているので、緻密化され第1の加締め部352aの気密性が向上している。
ケーシング310aには、ケーシング310aの内側に基準ガスとして大気を導入する通気孔314aが形成されている。筒状弾性部材340aの上端部341a並びに下端部343aは、テーパ状に切り欠かれている。このため筒状弾性部材340aが撥水フィルタ350aとともにケーシング310aの第1の加締め部312aによって圧縮されても、上端部341a及び下端部343aには圧縮力が加わらず、長期間に渡る使用によっても永久変形することなく弾性力の劣化を防ぐことができる。
また、ケーシング310aやインシュレータ330に比べて熱膨張係数の大きい筒状弾性部材340aの熱膨張によって上端部341aと下端部343aとに膨らみが発生したりしても、撥水フィルタ350aに過剰な応力を与えることがなく、安定して撥水フィルタ350aの位置を固定できる。
更に、上端部341aをテーパ状にすることによって、柱状弾性封止部材370aの下端面との間に形成される空間が大きくなり、これを水滴滞留領域347aとして利用できる。
インシュレータ330の上端面と、柱状弾性封止部材370aの下端面との間には距離C(0.1mm以上)が維持され基準ガス導入路333aを形成している。
大気中に含まれる水蒸気は、撥水フィルタ350aを透過し、ケーシング310a内に侵入し得る。このような水蒸気が、低温の外気によって冷却されると、ケーシング310aの内周壁表面又は撥水フィルタ350aの内周壁表面で結露、凝縮して水滴状態となる虞がある。しかし、水滴滞留領域347aが外側に向かって径大となっているので、ケーシング310a内で水滴が発生しても、水滴滞留領域347a内に留めることができ、ガス濃度検出素子10内へ移動することがない。
図5(a)〜(d)に本実施形態に用いることのできる筒状弾性部材340の形状例の断面切り欠き斜視図を示す。本図(a)は、上述した第1の実施形態に用いた筒状弾性部材340であり、上端部341は水平に切り欠いた形状とし、下端部343が小径となるように段付き状に切り欠いてある。
また、本図(b)は、上記第2の実施形態に用いた筒状弾性部材340aであり、上端部341aと下端部343aとが先端に向かって徐々に径小となる略円錐テーパ状に形成してある。また、(c)に示すように、上端部341cと下端部341cとが径小となるように段付き状に切り欠いても第2の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、(d)に示すように、上端部341dを水平に切り欠いた形状とし、下端部343dが徐々に径小となる略円錐テーパ状に形成してもよい。
図6(a)〜(c)に本実施形態に適用可能なガスセンサ要部の変形例を示す要部断面図である。(a)は、柱状弾性封止部材の下端面を筒状に延設して筒状弾性部材と一体の弾性部材340bとなし、複数の基準ガス導入路333bを形成してあり、基準ガス導入路333bの開口部347bは通気口314よりも開口径を大きくしてある。(b)は、柱状弾性封止部材370cの下端面を基端側に向かって溝状に窪ませた溝部377cが形成してあり、柱状弾性封止部材370cを加締めたときに、下端面が膨らんでインシュレータ330の上端面と接しても基準ガス導入路333が塞がれることがなく、確実に大気をガス濃度検出素子へ導入できる。(c)は、インシュレータ330の上端面を先端側に向かって溝状に窪ませた溝部336bが形成してあり、柱状弾性封止部材370を加締めたときに、下端面が膨らんでインシュレータ330の上端面と接しても基準ガス導入路333が塞がれることがなく、確実に大気をガス濃度検出素子へ導入できる。
尚、これらの実施形態は組み合わせて採用しても良いし、以下に述べる他の実施形態にも適宜採用可能である。
図7を参照して、本発明の第3の実施形態におけるガスセンサ1eについて説明する。本実施形態において第2の実施形態と同一又は実質的に同一の部分につては、図面に同じ符号を付したので説明を省略し、本実施形態における特徴的な部分について詳述する。
図7(a)は、ガスセンサ1eの全体構成を示す断面図で、(b)は本図中A−Aに沿った矢視断面図である。本実施形態においては、測定電極層120はハウジング300と電気絶縁性が保たれている点、ガス濃度検出素子を活性化するためのヒータ200が挿入されている点が第2の実施形態と異なる。本実施形態は、第2の実施形態に比べてより高い精度でのガス濃度の検出が要求されるガスセンサに適用可能である。
接続金具111は、固体電解質基体100の内径よりも僅かに径大の一部切り欠き管状に形成され、これを縮径しながら、固体電解質基体100内に挿嵌し、基準電極層110と弾性的に接続状態となっている。その先端側には、ヒータ100を保持するヒータ保持部115が形成されている。ヒータ保持部115はヒータ100の外径よりも僅かに小径となる一部切り欠き管状に形成され、これを拡径した状態でヒータ100を挿入し、ヒータ100を弾性的に保持している。更に基端側には端子部112が形成され、リード線114と圧着金具113によって接続されている。
接続金具121は、固体電解質基体100頭部の外径よりも僅かに径小の一部切り欠き管状に形成され、これを拡径しながら、固体電解質基体100頭部に挿嵌して、測定電極層120と弾性的に接続状態となっている。基端側には端子部122が形成され、リード線124と圧着金具123によって接続されている。
ヒータ200の基端側には、ヒータ端子210、220が形成され、端子線211、221がロウ付けされている。更に端子線211、221は、圧着金具212、213によって導通線213、214と接続されている。
ヒータ200の先端にはヒータ端子210、220への通電によって発熱する発熱体230が内蔵されている。
リード線114、124、通電線213、223は、図略の電子制御装置に接続されている。リード線114、124、通電線213、223は、インシュレータ330eと柱状弾性封止部材370eとによってケーシング310eとの電気的絶縁性を維持しながら保持されている。
インシュレータ330の小径部には筒状弾性部材340が挿嵌されている。筒状弾性部材340とケーシング310との間には、撥水フィルタ350挿入され、加締め固定されている。
ガス濃度検出素子10は、被水をより防止するため2重筒構造のカバー体400、410で覆われている。カバー体400、410は、被測定ガスの導入導出のために、それぞれ側面開口402、412、底部開口403、413が複数穿設され、基端側に形成されたフランジ部401、402でハウジング300の加締め部304に加締め固定されている。
本実施形態のガスセンサ1eにおいては、通気孔314から導入された大気は、撥水フィルタ350によって液体の侵入が阻止され、気体のみが基準ガス導入路333を通ってガス濃度検出素子10の基準ガス室101内へ導入される。
また、筒状弾性部材340と柱状弾性封止部材370eとが、それぞれの加締め部において、撥水フィルタ350を弾性的に押圧し、撥水フィルタ350のクリープを補完できるので、ガスセンサ1eの耐久性が向上している。
図8、9、10にそれぞれ本発明の第4、5、6の実施形態におけるガスセンサ1f、1g、1hを示す。これらの実施形態は、上記第3の実施形態を基本構造とし、筒状弾性部材、撥水フィルタ、ケーシングの構造が相違する。
図8に示すように、第4の実施形態におけるガスセンサ1fでは、第1のケーシング310fの外側を覆う第2のケーシング360fを配設して、筒状弾性部材340fと撥水フィルタ350fとを第1のケーシング310fと第2のケーシング360fとの間に挿入し、第2のケーシング360fを加締めて、これらを固定してある。
更に、本実施形態においては、筒状弾性部材340fと撥水フィルタ350fとインシュレータ330fの小径部とを通気孔314fよりも基端側上方に延設して、水滴の侵入を更に起こり難くしている。
このため筒状弾性部材340fと第2のケーシング360fとには、第1のケーシング310fに穿設された通気孔314fの位置に合わせてそれぞれ通気孔344f、通気孔364fが穿設されている。
加えて筒状弾性部材340fの通気孔344fの開口径は外側が径大となるようにテーパ状に形成してある。このように形成することによって、水滴滞留部341fを形成することができる。更に、第2のケーシング360fは、通気孔364fの上下に第2の加締め部345f、第1の加締め部342fを形成している。通気孔364fを挟んで2箇所で加締め固定することにより、撥水フィルタ350fの通気部の上下(345f、342f、355f、352f、365f、362f)が加締められ、緻密化し、防水性が向上しているので更に水滴の侵入が起こり難くなっている。
本実施形態においても本発明の要部である筒状弾性部材340fの弾性力によって、撥水フィルタ350fのクリープが補完され、気密性、水密性が長期に渡って確保され、ガスセンサ1fの耐久性の向上を図ることができる。
また、図9に示すように、本発明の第5の実施形態におけるガスセンサ1gでは、筒状弾性部材340gと撥水フィルタ350gとの配設順を上記実施形態とは逆に撥水フィルタ350gの外側に筒状弾性部材340gを挿入してある。このような構成としても上記実施形態と同様の効果が得られ、ガスセンサ1gの耐久性の向上を図ることができる。
更に、図10に示すように、本発明の第6の実施形態におけるガスセンサ1hでは、複数の筒状弾性部材を配設して、第1の筒状弾性部材340hと第2の筒状弾性部材390hとの間に撥水フィルタ350hを挿入してある。このような構成とすることで加締め部位での撥水フィルタ350hのクリープが更に補完され、ガスセンサ1hの耐久性が向上すると期待できる。
図11に本発明の第7の実施形態におけるガスセンサ1iの全体構成を示す。本実施形態においては、ガス濃度検出素子として積層型ガス濃度検出素子10iを用いた点が相違している。
積層型ガス濃度検出素子10iは、平板状の固体電解質基体100iの対向する表面に基準電極層110iと測定電極層120iとが印刷等により形成され、これに積層して基準電極層110iに大気を導入する基準ガス室を構成する基準ガス室形成層と通電によって発熱する発熱体230iの内蔵されたヒータ層とが積層され一体となっており、基端側に検出信号を取り出す基準電極端子111i、測定電極端子121i、ヒータ通電端子210i、220iが形成されている。
積層型ガス濃度検出素子10iはハウジング300に絶縁部材503i等を介して固定され、先端側は、2重円筒状のカバー体400、410によって保護されている。
基準電極端子111i、測定電極端子121i、ヒータ通電端子210i、220iは、それぞれ金属端子112i、122i、211i、221i、圧着端子113i、123i、212i、222i等を介してリード線114i、124i、通電線213i、223iに接続され更に図略の電子制御装置に接続されている。
上記実施形態と類似の方法により、リード線114i、124i、通電線213i、223iは、ケーシング310iによって、撥水フィルタ350i、筒状弾性部材340i、柱状弾性封止部材370i、インシュレータ330iを介して加締め固定されている。
通気孔331iから導入された大気は、撥水フィルタ350iによって液体の流入を阻止され、基準電極層110iに導入される。
本実施形態においても、撥水フィルタ350iは、筒状弾性部材340iによって、クリープの発生が補完され、上記実施形態と同様に高い通気性と防水性を兼ね備え耐久性に優れたガスセンサ1iが実現できる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態においては、濃度検出素子として酸素イオン導電性の固体電解質体の内外面に電極層を形成した酸素濃度センサの場合について説明したが、本発明は、測定部に複数の電極層と固体電解質層を形成したNOxセンサ等においても適宜採用し得るものである。
本発明の第1の実施形態におけるガスセンサの全体構成を示す断面図。 本発明の第1の実施形態における本発明の効果を示す要部拡大断面図。 本発明の第2の実施形態におけるガスセンサの全体構成を示す断面図。 本発明の第2の実施形態における本発明の効果を示す要部拡大断面図。 (a)〜(d)は、本発明に用いられる筒状弾性部材の形状例を示す一部切り欠き斜視図。 (a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態における変形例を示す要部断面図。 (a)は、本発明の第3の実施形態におけるガスセンサの全体構成を示す断面図、(b)は、本図中B−B断面に沿った矢視断面図。 本発明の第4の実施形態におけるガスセンサの要部断面図。 本発明の第5の実施形態におけるガスセンサの要部断面図。 本発明の第6の実施形態におけるガスセンサの要部断面図。 本発明の第7の実施形態におけるガスセンサの全体構成を示す断面図。
符号の説明
1 ガスセンサ
10 ガス濃度検出素子
114 リード線
310 ケーシング
314 通気孔
330 インシュレータ
340 筒状弾性部材
350 撥水フィルタ
370 柱状弾性封止部材

Claims (16)

  1. 少なくとも、固体電解質からなる基体と該基体の一方の表面に設けられ基準ガスに接する基準電極層と、上記基体の他方の表面に設けられ被測定ガスに接する測定電極層とで構成されて被測定ガス中の特定成分の濃度を検出するガス濃度検出素子と、上記ガス濃度検出素子を収容する略筒状のケーシングと、上記基準電極層又は上記測定電極層のいずれかに接続され外部に引き出されるリード線と、上記リード線と上記筒状ケーシングとを電気的に絶縁しつつ上記リード線を保持するインシュレータと、上記リード線の周囲を覆い上記ケーシングの基端側で固定する略柱状の封止部材と、上記ケーシングの基端側に設けられ、上記ケーシング内側に上記基準ガスとして大気を導入する通気孔と、気体の透過は許容し、液体の透過は遮断する撥水フィルタとを具備するガスセンサにおいて、
    略筒状に形成した上記撥水フィルタを上記ケーシングと上記インシュレータとの間に挿入し、
    筒状に形成した弾性部材を、上記撥水フィルタと上記ケーシングとの間、又は、上記撥水フィルタと上記インシュレータとの間の少なくともいずれか一方に挿入し、
    上記ケーシングを加締めて、上記撥水フィルタと上記筒状弾性部材とを上記ケーシングと上記インシュレータとの間に固定したことを特徴とするガスセンサ。
  2. 少なくとも、固体電解質からなる基体と該基体の一方の表面に設けられ基準ガスに接する基準電極層と、上記基体の他方の表面に設けられ被測定ガスに接する測定電極層とで構成されて被測定ガス中の特定成分の濃度を検出するガス濃度検出素子と、上記ガス濃度検出素子を収容する略筒状の第1のケーシングと、上記第1のケーシングの外側に上記第1のケーシングと同心に配設される略筒状の第2のケーシングと、上記基準電極層又は上記測定電極の少なくともいずれかに接続され外部に引き出されるリード線と、上記リード線の周囲を覆い上記ケーシングの基端側で固定する略柱状の封止部材と、上記リード線を挿入するリード線挿入孔とを具備し、上記リード線と上記第1のケーシングとを電気的に絶縁しつつ上記リード線を保持するインシュレータと、上記第1のケーシングと上記第2のケーシングとに設けられて、上記ケーシング内側に上記基準ガスとして大気を導入する通気孔と、気体の透過は許容し、液体の透過は遮断する撥水フィルタとを具備するガスセンサにおいて、
    略筒状に形成した上記撥水フィルタを上記第1のケーシングと上記第2のケーシングとの間に挿入し、
    筒状に形成した弾性部材を、上記撥水フィルタと上記第1のケーシングとの間、又は、上記撥水フィルタと上記第2のケーシングとの間の少なくともいずれか一方に挿入し、
    上記第2のケーシングを加締めて、上記撥水フィルタと上記筒状弾性部材とを上記第1のケーシングと上記第2のケーシングとの間に固定したことを特徴とするガスセンサ。
  3. 上記筒状弾性部材は、JIS−K6253:2006又はISO48:1994及びISO7916−1:2004により求めたゴム硬度が50〜90(デュロメータA)である請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 上記筒状弾性部材は、肉厚が1mm以上である請求項1ないし3のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  5. 上記筒状弾性部材の上端又は下端の少なくともいずれか一方には、端部における熱的又は機械的応力による変形を吸収する変形吸収領域を設けた請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  6. 上記変形吸収領域は、上記筒状弾性部材の端縁の肉厚を先端に向かって径小となるテーパ状又はR状若しくは段付き形状のいずれかの形状に切り欠いた肉薄部である請求項5に記載のガスセンサ。
  7. 上記インシュレータに設けられ上記リード線を挿入するリード線挿入孔の少なくとも一部には、上記リード線外径との間に0.1mm以上の間隙となる縦溝部を形成した請求項1ないし6のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  8. 上記リード線は、その被覆部先端を上記リード線挿入孔内に挿入係止せしめた請求項1ないし7項に記載のガスセンサ。
  9. 上記柱状封止部材の下端面と上記筒状弾性部材の上端面との間に上記通気孔と連通する基準ガス導入路を形成した請求項1ないし8のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  10. 上記基準ガス導入路は、上記柱状封止部材と上記筒状弾性部材とを別体で設けて、上記柱状封止部材の下端面と上記筒状弾性部材の上端面との間に距離を設けて載置して形成した請求項9に記載のガスセンサ。
  11. 上記基準ガス導入路は、上記封止部材の下端面を基端側に向かって溝状に窪ませた溝部である請求項9に記載のガスセンサ。
  12. 上記基準ガス導入路は、上記インシュレータの上端面を先端側に向かって溝状に窪ませた溝部である請求項9に記載のガスセンサ。
  13. 上記基準ガス導入路は、柱状に形成した上記封止部材の下端面の外周部を筒状に延設して上記筒状弾性部材と一体となし、当該筒状の延設部位の内外を連通するように形成した弾性部材通気孔である請求項9に記載のガスセンサ。
  14. 上記基準ガス導入路は、開口部の開口径を内側より径大となるように形成し、開口部に水滴滞留領域を形成した請求項9ないし13のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  15. 上記撥水フィルタは発泡部材である請求項1ないし13のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  16. 上記撥水フィルタはポリテトラフルオロエチレンからなる筒体である請求項1ないし15のいずれか1項に記載のガスセンサ。
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