JP2009074807A - 無機塩の定性定量分析方法およびその分析装置 - Google Patents

無機塩の定性定量分析方法およびその分析装置 Download PDF

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Abstract

【課題】水溶液中の無機塩、および凍結状態の氷中の無機塩を、非破壊で定性定量分析をすることができる分析方法、およびその分析装置を提供する。
【解決手段】無機塩を含む凍結されている水溶液を被分析試料とし、0.1〜10THzの電磁波42を前記被分析試料に照射し、透過した電磁波44を測定することにより得られる吸収特性スペクトルと、既知の無機塩を既知濃度の水溶液とした後に凍結した標準試料に0.1〜10THzの電磁波42を照射し、透過した電磁波44を測定することにより得られる標準吸収スペクトルとを比較し、前記吸収特性スペクトルとピーク位置が一致する標準吸収スペクトルを抽出し、抽出した標準吸収スペクトルと係数の積から得られる理論吸収特性スペクトルと前記吸収特性スペクトルとの誤差が最小となる前記係数を算出することよりなる。
【選択図】図1

Description

本発明は無機塩の定性定量分析方法、およびその分析装置に関する。
食品分野や医療分野を始め、多方面において安全・安心の確保が極めて重要なテーマの1つとなっている。そして、安全・安心の維持管理の一手段として高度な分析技術、特に非破壊・非侵襲な分析技術が要求されている。
水溶液中の無機塩の定性・定量分析法としては、炎色反応法、指示薬等を用いて選択的な酸化還元反応による沈殿法、呈色反応法、化学反応前後の質量変化による定量法、滴定法、吸光光度法・蛍光分光法、蛍光X線法等の各種分光法、質量分析法、電気化学分析法等が従来から知られている。
一方、有機物の代表的な非破壊検査法として、フーリエ変換赤外吸収分光法が広く知られている。フーリエ変換赤外吸収分光法は1〜10THz領域のスペクトルを測定することで、物質の特定を行うことができ、多分野にて利用されている。
また、赤外吸収スペクトルよりも長波長の周波数領域を含むテラヘルツ波(0.1〜10THzの電磁波)では、赤外吸収スペクトルとは異なる性質の分析が行えることがわかってきている(例えば、非特許文献1等)。近年まで未開拓な電磁周波数帯となっていたテラヘルツ波は、その技術向上によって応用開拓が可能となり、多分野にてその利用が検討されている。また、テラヘルツ波は可視光や赤外光に比べて水に対する感度が高いため、植物や食品中の水分を計測するツールとして利用できることが報告されている(例えば、非特許文献2等)。
味戸克裕,富田勲,R.Rungsawang,上野祐子、「テラヘルツ分光を用いた化学センシング」、Electrochemistry、電気化学会、2006年、74、P.506−511 テラヘルツテクノロジー動向調査委員会編、「テラヘルツ技術」、株式会社オーム社、平成18年、P.127−134
しかしながら、上述したこれまでの無機塩の代表的な分析法は、氷に含まれる無機塩を、氷の状態のままでは分析を行うことが困難であり、例えば氷河や永久凍土から採取した試料、隕石等の天文学的な試料等、凍った状態で分析したい試料に対応できない等の問題があった。また、代表的な非破壊検査方法であるフーリエ変換赤外分光吸収法では、水溶液中の無機塩の分析には適当ではなかった。
他方、上述したようにテラヘルツ波は水に対する感度が高いため、水の状態変化を捉えることができる半面、既存の分析技術では水溶液中の無機塩の定性・定量分析には適していなかった。
そこで、本発明では、水溶液中の無機塩、および凍結状態の氷中の無機塩を、非破壊で定性定量分析をすることができる分析方法、およびその分析装置を提供する。
本発明の無機塩の定性定量分析方法は、無機塩を含有した水溶液を凍結し、または凍結されている前記水溶液の氷を被分析試料とした定性定量分析方法であって、0.1〜10THzの電磁波を前記被分析試料に照射し、透過した電磁波を測定することにより得られる吸収特性スペクトルと、既知の無機塩を既知濃度の水溶液とした後に凍結した標準試料に0.1〜10THzの電磁波を照射し、透過した電磁波を測定して算出された標準吸収スペクトルとを比較し、前記吸収特性スペクトルとピーク位置が一致する標準吸収スペクトルを抽出し、抽出した標準吸収スペクトルと係数の積から得られる理論吸収特性スペクトルと、前記吸収特性スペクトルとの誤差が最小となる前記係数を算出して得られた係数に基づいて、被分析試料中の無機塩の濃度を得ることを特徴とする。
前記分析方法は、前記標準吸収スペクトルの算出と、被分析試料の吸収特性スペクトルの測定を複数の温度条件で行い、抽出された前記標準吸収スペクトルと係数の積から得られる理論吸収特性スペクトルと、吸収特性スペクトルの誤差が最小となる前記係数を各温度で算出し、各温度で得られた係数から平均値と標準偏差を算出し、被分析試料中の無機塩の濃度とその誤差範囲を得ることが好ましい。
本発明の無機塩の定性定量方法における前記無機塩は、前記水溶液中において、亜鉛、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、ナトリウム、マグネシウム、マンガン、リン、バナジウム、ストロンチウム、アンモニウムのいずれかの陽イオンを生じ、またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、水酸、亜硫酸、炭酸、硝酸、リン酸、ホウ酸のいずれかの陰イオンを生じていることが好ましい。
本発明の無機塩の定性定量分析装置は、請求項1〜3のいずれかに記載の無機塩の定性定量分析方法に使用される分析装置であって、1〜10THzの電磁波を発生させて試料に照射する手段と、前記試料の温度を変化させる手段と、液体の試料を凍結する手段と、前記試料の厚さを測定する手段と、前記理論吸収特性スペクトルを導くための係数を算出する手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、水溶液中の無機塩、および凍結状態の氷中の無機塩を、非破壊で定性定量分析をすることができる。
本発明の無機塩の定性定量分析方法および無機塩の定性定量分析装置の実施形態の一例について、図1を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる無機塩の定性定量分析装置10の模式図である。
無機塩の定性定量装置(以下、分析装置という)10には、光源12と、分光装置14と、計算・制御装置16が備えられている。分光装置14は、パルス発生器20と検出器26が備えられ、パルス発生器20と検出器26の間には、厚さ測定器24を内蔵した凍結機能付温度可変チャンバ(以下、チャンバという)22が備えられている。チャンバ22、厚さ測定器24および検出器26は、それぞれ計算・制御装置16と電気的に接続されている。
光源12は、0.1〜10THzの電磁波(以下、テラヘルツ波ということもある)を励起させることができれば特に限定されることはなく、例えばフェムト秒レーザ励起光であるパルスレーザやチタンサファイアレーザ等が挙げられる。
分光装置14のパルス発生器20は、パルスレーザからの励起光を受け、テラヘルツ波を発生することができるものであれば特に限定されず、例えば非線形光学結晶、光伝導アンテナ、半導体、量子井戸、高温伝導薄膜等が挙げられる。
検出器26は特に限定されることなく、試料30を透過したテラヘルツ波を検出できればよく、例えば光伝導アンテナ等が挙げられる。
チャンバ22は凍結機能を有するものであれば特に限定されることはないが、−190℃〜室温において、任意の温度に調節維持できることが好ましい。また、凍結機能においては、後述する試料30調製時の必要性から、凍結速度は10℃/分以上であることが好ましく、30℃/分以上であることがより好ましい。このようなチャンバとして、日本サーマル社製チャンバー等が挙げられる。
厚さ測定器24は特に限定されず、既存の装置を使用することができ、ミツトヨ製ノギス等が挙げられる。
本発明の無機塩の定性定量分析方法は、凍結されている試料にテラヘルツ波を照射し、得られたスペクトルパターンにより、非分析試料中の無機塩の定性定量分析を行う方法である。
前記分析装置10を使用した被分析試料中の無機塩の定性定量分析方法の一例について説明する。
チャンバ22を任意の温度に設定する。チャンバ22内の温度データは計算・制御装置16へ送られる。任意の温度となったチャンバ22内に備えられた、厚さ測定器24に凍結されている試料30を設置し、試料30の厚さを測定する。測定された試料30の厚さのデータは、計算・制御装置16に送られて記憶される。次いで、光源12から励起光40を、パルス発生器20に照射する。前記励起光40の照射を受けたパルス発生器20はテラヘルツ波42を発生し、チャンバ22内の試料30に照射する。照射されたテラヘルツ波42は、試料30に照射されると、無機塩が水に溶解したことにより生じる同種または異種のイオン同士もしくはイオンと周囲の水分子の間に生じる水素結合、ファンデルワールス結合、π電子相互作用、静電相互作用等の弱い相互間のエネルギーと共鳴する。そして、試料30を透過したテラヘルツ波44は、検出器26に至る。同時に、検出器26には励起光40の一部を照射して、サンプリング検出する。検出器26で検知されたテラヘルツ波44と、前記サンプリング検出の検出値がデータとして計算・制御装置16へ送られ、フーリエ変換により、0.1〜10THzの周波成分の連続スペクトルに変換される。併せて、チャンバ22内の温度ならびに厚さ測定器24から計算・制御装置16に送られた試料30の厚さの値を元に、定性定量分析実施温度における単位厚さ当たりに正規化されたスペクトル(以下、吸収特性スペクトルということがある)を算出する。
次いで、計算・制御装置16で以下の作業を行う。
計算・制御装置16は理論吸収特性スペクトルを導くための係数を算出する手段を有する計算・制御装置であって、標準吸収スペクトルと、試料30の吸収特性スペクトルを用いて、理論吸収特性スペクトルを導くための係数を算出する。
具体的には、前記の試料30の吸収特性スペクトルと、既知成分・既知濃度の無機塩水溶液を凍結した標準試料にテラヘルツ波を照射して得られた単位厚さ、ならびに単位濃度当たりに正規化された吸収特性スペクトル(以下、標準吸収スペクトルという)とを、計算・制御装置16にて比較する。試料30から得られた単位厚さ当たりに正規化された吸収特性スペクトルの中から、ピーク位置が一致する標準吸収スペクトルを抽出する。ここで、抽出された標準吸収スペクトルと係数の積から得られるスペクトルであって、試料30から得られた吸収特性スペクトルとの誤差が最小となるようなスペクトルが理論吸収特性スペクトルである。この理論吸収特性スペクトルが得られるような係数を計算・制御装置16にて算出する。
試料30は、少なくとも無機塩が1成分以上溶解している水溶液、あるいは凍結されている水溶液の氷であれば特に限定されず、例えば、海水、湖水、水道水、リンゲル液、氷河、流氷等が挙げられる。
また、テラヘルツ波は弱い相互作用と共鳴しやすい性質を有するため、前記無機塩が水に溶解し、同種または異種のイオン同士もしくはイオンと周囲の水分子の間の水素結合、ファンデルワールス結合、π電子相互作用、静電相互作用等の相互間のエネルギーが生じるものであることが好ましい。亜鉛、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、ナトリウム、マグネシウム、マンガン、リン、バナジウム、ストロンチウム、アンモニウム、リチウム、ベリリウム、金、銀、スカンジウム、チタン、コバルト、ガリウム、ゲルマニウム、ヒ素、珪素、硫黄、ホウ素、バリウム、カドミウム、鉛、スズ、ルテニウム、アルミニウム、セシウム、クロム、コバルト、水銀、ニッケル等の陽イオンを生じ、またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、水酸、亜硫酸、炭酸、硝酸、リン酸、ホウ酸、ヨウ素酸、過マンガン酸、硫酸等の陰イオンを生じる無機塩を測定対象とすることが好ましい。このような無機塩として、ヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、フッ化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。
さらに、本発明の分析方法は水に溶解されている無機塩の相互間力を利用するため、前記水溶液中における無機塩の濃度分布は均一であることが好ましい。
試料30の厚さは特に限定されることなく、分光装置14や厚さ測定器24の性能や大きさ等に応じて決定することができる。ただし、試料30の厚さが薄すぎると、試料中の無機塩濃度が低くなるため、定性定量の精度が低くなる。一方、試料30の厚さが厚すぎると、テラヘルツ波42を透過しにくくなる。加えて、テラヘルツ波42と試料30の厚さとの干渉とを考慮すると、試料30の厚さは1〜3mmで調製することが好ましい。
試料30は特に温度は限定されないが、凍結状態で分析することが必要である。テラヘルツ波は液体の水に照射すると高い吸収強度を示すため、水溶液の状態では分析に適さない。したがって、例えば氷河のような凍結状態の試料を分析するには、凍結状態を維持したまま、被分析試料として分析に供されることが必要である。一方、海水、リンゲル液等の液体を試料とする場合には、試料を凍結して被分析試料とすることが必要である。この際、緩慢な凍結では試料30中の無機塩が析出し、正確な分析を阻害することがある。したがって、できる限り液体試料を急速に凍結する必要性から、凍結速度は10℃/分以上であることが好ましく、30℃/分以上であることがより好ましい。
分析時におけるチャンバ内の温度は、試料30が解凍されない条件であれば特に限定されることはない。ただし、測定温度は低いほど熱的ゆらぎがなく、シャープなスペクトルが得られる。また、温度に応じて吸収特性スペクトルが変化することがあるため、複数の温度条件で吸収特性スペクトルを得ることが好ましい。
吸収特性スペクトルの単位厚さ当たりの正規化は、厚さと吸収強度の比例関係を利用する。具体的には、厚さ測定器24で測定された試料30の厚さで、その吸収特性スペクトルを除算したものである。
本発明における定性定量分析は、吸収特性スペクトルと標準吸収スペクトルとの比較において行う。したがって、標準吸収スペクトルは、試料30中の分析対象となる成分(以下、標的物質という)全てについて、それぞれ準備する必要がある。
標準吸収スペクトルは、標的物質を純水に溶解して調製した既知濃度の水溶液を凍結した標準試料について、分析装置10を用いて分析する。得られた吸収特性スペクトルを基に標準吸収スペクトルを算出する。
前記標的物質としては一般的にはヨウ化ナトリウム、臭化ナトリウム、フッ化ナトリウム、塩化マグネシウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。
標的物質の濃度は特に限定されないが、0.5〜6.0mol/Lの範囲で調製した標準試料について分析することが好ましい。標準試料中の標的物質の濃度が高いほど、標準吸収スペクトルのピークが顕著に現れるが、標的物質の溶解に時間を要すため、一般的には2〜3mol/Lの標準試料を用いる。なお、定量精度の向上の観点から、標的物質毎に複数の濃度において吸収特性スペクトルを得ることが好ましい。
前記水溶液の凍結は標的物質の析出等を避けるため、できる限り液体試料を急速に凍結する必要性から、凍結速度は10℃/分以上であることが好ましく、30℃/分以上であることがより好ましい。
標準試料の分析温度は標準試料の凍結状態が維持される温度であれば特に限定はされないが、測定温度は低いほど熱的ゆらぎがなく、シャープなスペクトルが得られる。また、温度に応じて吸収特性スペクトルが変化することがあるため、複数の温度条件で吸収特性スペクトルを得ることが好ましい。
標準吸収スペクトルの算出方法を説明する。
まず、標準試料の厚さと吸収強度の比例関係を利用して、標準試料における吸収特性スペクトルの単位厚さ当たりの正規化を行う。具体的には、厚さ測定器24で測定された標準試料の厚さで、その吸収特性スペクトルを除算したものである。
また、標準試料の吸収特性スペクトルの単位濃度当たりの正規化は次のようにして行う。標的物質を含まない純水のみを試料30として、単位厚さ当たりに正規化した吸収特性スペクトル(1)を得る。次いで、前述の標準試料について得られた単位厚さ当たりに正規化した吸収特性スペクトル(2)の吸収強度を、前記吸収特性スペクトル(1)の吸収強度で減算する。減算して得られた吸収特性スペクトルを標的物質の濃度で除算して、該標的物質の標準吸収スペクトルを得る。
理論吸収特性スペクトルを得るための係数の算出方法は、同一の温度条件における試料30の吸収特性スペクトルと、標準吸収スペクトルとを比較することによって算出する。算出する際に用いる前記温度条件は特に限定されることはなく、単一の温度条件でも良い。しかし、分析時の温度により吸収特性スペクトルが変化することがあるため、複数の温度条件における比較を行うことが好ましい。具体的には定量精度の向上と、実験の煩雑さの観点から、2〜8種類の温度条件にて比較と算出を行うことが好ましい。
また、各温度において算出された前記係数の平均値と標準偏差を算出することが好ましい。
本実施形態の無機塩の定性定量分析方法によれば、凍結された試料にテラヘルツ波を照射して得られる試料30の吸収特性スペクトルと、ピークが一致して抽出された標準吸収スペクトルによって、試料30に含まれる無機物を特定することができる(定性分析)。
また、各標準吸収スペクトルは、単位厚さ当たり、単位濃度当たりで正規化されている。このため、各温度条件において算出された前記係数の平均値により、試料30中における標的物質の濃度を分析できる(定量分析)。
そして、凍結された試料を解凍することなしに、試料中の無機塩を定性定量分析することができる。
上述の実施形態では、0.1〜10THzの周波成分に展開された試料30に関する吸収特性スペクトルと標準吸収スペクトルとの比較により定性定量分析を行っているが、次の理由により吸収特性スペクトルのデータを除去して分析することもできる。0.5THz未満の周波数領域では、試料の界面でおこる多重反射等の影響による誤差が大きくなる。一方、2.0THzを超える周波数領域では、高周波側ほど、吸収強度が強くなるに応じて、ノイズレベルが大きくなる傾向がある。このため、各濃度毎の0.1〜10THzの標準吸収特性スペクトルの誤差が大きくなり、定量分析の精度が低くなる。
したがって、本発明の定量分析に不適当な周波数領域のスペクトルデータを除去し、試料30と標準吸収スペクトルの比較を行っても良い。ここで、分析に不適当な周波数領域とは、該周波数領域が除かれた結果、それぞれの標的物質の濃度における標準吸収スペクトルの誤差が10%未満になる範囲である。具体的には、0.5〜2THzの周波数領域における吸収特性スペクトルを各温度条件で比較することが好ましい。
上述の実施形態ではベースラインの補正を行っていないが、被分析試料の吸収特性スペクトルは、実験装置に含まれるレーザの出力安定性や光学部品の熱作用等により、そのベースラインが変化することがある。そのような場合、理論吸収特性スペクトルと、試料30の吸収特性スペクトルの誤差が大きくなってしまう場合がある。
このような場合、ベースラインの補正を行うことが好ましい。ベースラインの補正は理論吸収特性スペクトルと、試料30の吸収特性スペクトルの誤差が大きい周波数領域のみを抽出して、誤差が小さくなる方向に行う。具体的には、試料30の吸収特性スペクトルに定数を加算または減算すること、もしくは、周波数に対して一定の関係を有する値を加算または減算することで行う。周波数に対して一定の関係とは特に限定されず、一次関数による直線的な関係でもよく、二次関数以上の曲線的な関係でも良い。
このようなベースライン補正を行った後に、再度、誤差が最小となる係数を算出することで、実験装置の安定性に関わらず、より正確に理論吸収特性スペクトルに算出することができ、被分析試料中の標的物質の濃度をより正確に分析することができる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、実施例に限定されるものではない。
図1に示す分析装置10を用いて試料中の無機塩の分析を行った。以下、実施例について図1を用いて説明する。分析装置10は、パルス発生器20(光伝導アンテナ、浜松ホトニクス社製)、検出器26(光伝導アンテナ、浜松ホトニクス社製)を備えた分光装置14(THz−TDS2004、先端赤外社製)にチャンバと厚さ測定器を取り付けたものを用いた。光源にはTi−sapphire laserであるVitesse(100フェムト秒型、コヒレント社製)を用いた。
(純水の吸収特性スペクトル)
後述の標準試料の調製に用いる純水0.1mLを直径6mmの試料ホルダに滴下し、チャンバ22内で−30℃/分で−190℃まで冷却し、厚さ約2mmの試料とした。得られた試料を厚さ測定器24に設置し、テラヘルツ波の周波数領域において分析を実施した。得られた吸収特性スペクトルを単位厚さ当たりに正規化し、純水の吸収特性スペクトルとした。
(標準吸収スペクトル)
<標準試料の調製>
標準試料は、臭化ナトリウム(NaBr)0.77mol/L、フッ化ナトリウム(NaF)1.54mol/L、塩化マグネシウム(MgCl)1.02mol/L、塩化ナトリウム(NaCl)0.77mol/L、ヨウ化カリウム(KI)1.0mol/Lとなるように、各標的物質毎に水溶液を調製した。得られた水溶液0.1mLを直径6mmの試料ホルダに滴下し、チャンバ22内で−30℃/分で−190℃まで冷却し、厚さ約2mmの標準試料とした。
<標準試料の分析>
前記標準試料を厚さ測定器24に設置し、テラヘルツ波の周波数領域において分析を実施した。この際、チャンバ22内の温度は、−190℃とした。得られた吸収特性スペクトルを単位厚さ当たりに正規化した。正規化した前記吸収特性スペクトルから、0.5〜2.0THzの周波数領域における吸収特性スペクトルを抽出した。そして、前記の純水の吸収特性スペクトルの吸収強度を減算し、標準試料の濃度で除算して、標準吸収スペクトルを得た。以上の操作を標的物質毎、濃度毎、測定温度毎に行った。
<試料調製>
被分析対象として、異なる場所から海水A、海水B、海水Cを採取した。採取した3種の海水0.1mLをそれぞれ直径6mmの試料ホルダに滴下し、チャンバ22内で−30℃/分で−190℃まで冷却し、厚さ約2mmの凍結試料とした。
[海水の分析]
(実施例1)
前記試料調製で得られた海水Aの凍結試料を、厚さ測定器24に設置し、テラヘルツ波の周波数領域において分析を実施した。チャンバ22内の温度は標準試料の分析時と同様に、−190℃とした。得られた吸収特性スペクトルを単位厚さ当たりに正規化した。正規化した前記吸収特性スペクトルから0.5〜2.0THzの周波数領域における吸収特性スペクトルを抽出した。そして、前記の純水の吸収特性スペクトルの吸収強度を減算して、海水Aの吸収特性スペクトルを得た。
得られた海水Aの吸収特性スペクトルと前記標準吸収スペクトルを比較し、ピーク位置が一致する標準吸収スペクトルを抽出した。得られた海水Aの吸収特性スペクトルと抽出した標準吸収スペクトルの一例を図2に示す。
次いで、抽出された標準吸収スペクトルが、海水Aの吸収特性スペクトルに対する理論吸収特性スペクトルとなるような係数を算出した。前記係数を算出する作業を測定温度毎に行い、海水A中の無機塩濃度として得た。測定結果を表1に示す。
(実施例2)
海水Aの凍結試料を、海水Bの凍結試料とした以外は、実施例1と同様にして分析を行った。測定結果を表1に示す。
(実施例3)
海水Aの凍結試料を、海水Cの凍結試料とした以外は、実施例1と同様にして分析を行った。測定結果を表1に示す。
(比較例1〜3)
海水A、B、C中の臭化ナトリウム、フッ化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、ヨウ化カリウムについて、既知の定量方法(EDTA滴定、沈殿滴定等)により濃度測定を行った。測定結果を表1に示す。
Figure 2009074807
表1、図2を参考に定性定量分析結果を説明する。
図2は横軸にテラヘルツ波を、縦軸には各テラヘルツ波に応答する吸収強度を示したスペクトルを表している。各スペクトルは次の通りである。
(X)・・・海水Aの吸収特性スペクトル
(a)・・・塩化ナトリウムの標準吸収スペクトル
(b)・・・塩化マグネシウムの標準吸収スペクトル
(c)・・・ヨウ化カリウムの標準吸収スペクトル
海水Aの吸収特性スペクトル(X)には、標準吸収スペクトル(a)、(b)、(c)と一致する、いくつかのピークが観測された。これらの一致したピークから、海水A中に含まれる無機塩を同定できた。
さらに、標準吸収スペクトルと係数の積から求まる理論吸収特性スペクトルが、(X)との誤差が最小になるような係数を算出して、海水A中の各標的物質の濃度を求めた。同様にして、海水B、海水Cに含まれる無機塩を同定し、同定した無機塩の濃度を算出した。いずれの結果も、既知の定量方法による結果との差異は小さかった。
このことから、無機塩が溶解している水溶液が凍結した状態で、無機塩の定性定量分析ができることがわかった。
<試料調製>
被分析対象として、異なる場所から食塩泉(温泉水A)とアルカリ単純泉(温泉水B)とを採取した。採取した2種の温泉水0.1mLをそれぞれ直径1mLの試料ホルダに滴下し、チャンバ22内で−30℃/分で−190℃まで冷却し、厚さ約2mmの凍結試料とした。
[温泉水の分析]
(実施例4)
海水Aの凍結試料を、温泉水Aの凍結試料とした以外は、実施例1と同様にして分析を行った。
(実施例5)
海水Aの凍結試料を、温泉水Bの凍結試料とした以外は、実施例1と同様にして分析を行った。
温泉水Aの吸収特性スペクトルからは、塩化ナトリウムの標準吸収スペクトルと一致するピークが確認された。一方、温泉水Bの吸収特性スペクトルからは、塩化ナトリウムの標準吸収スペクトルと一致するピークは確認できなかった。このことから、温泉の種類を判別できることがわかった。
本発明の一実施形態にかかる無機塩の定性定量分析装置の模式図である。 実施例1における海水Aの吸収特性スペクトルと標準吸収スペクトルの一例である。
符号の説明
10 無機塩の定性定量分析装置
12 光源
14 分光装置
16 計算・制御装置
20 パルス発生器
22 凍結機能付温度可変チャンバ
24 厚さ測定器
26 検出器

Claims (4)

  1. 無機塩を含有した水溶液を凍結し、または凍結されている前記水溶液の氷を被分析試料とした定性定量分析方法であって、
    0.1〜10THzの電磁波を前記被分析試料に照射し、透過した電磁波を測定することにより得られる吸収特性スペクトルと、
    既知の無機塩を既知濃度の水溶液とした後に凍結した標準試料に0.1〜10THzの電磁波を照射し、透過した電磁波を測定して算出された標準吸収スペクトルとを比較し、
    前記吸収特性スペクトルとピーク位置が一致する標準吸収スペクトルを抽出し、
    抽出した標準吸収スペクトルと係数の積から得られる理論吸収特性スペクトルと、
    前記吸収特性スペクトルとの誤差が最小となる前記係数を算出して得られた係数に基づいて、被分析試料中の無機塩の濃度を得ることを特徴とする定性定量分析方法。
  2. 前記標準吸収スペクトルの算出と、被分析試料の吸収特性スペクトルの測定を複数の温度条件で行い、
    抽出された前記標準吸収スペクトルと係数の積から得られる理論吸収特性スペクトルと、吸収特性スペクトルの誤差が最小となる前記係数を各温度で算出し、
    各温度で得られた係数から平均値と標準偏差を算出し、
    被分析試料中の無機塩の濃度とその誤差範囲を得ることを特徴とする、請求項1に記載の定性定量分析方法。
  3. 前記無機塩は、前記水溶液中において、亜鉛、カリウム、カルシウム、クロム、セレン、鉄、銅、ナトリウム、マグネシウム、マンガン、リン、バナジウム、ストロンチウム、アンモニウムのいずれかの陽イオンを生じ、またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、水酸、亜硫酸、炭酸、硝酸、リン酸、ホウ酸のいずれかの陰イオンを生じていることを特徴とする、請求項1または2に記載の無機塩の定性定量分析方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の無機塩の定性定量分析方法に使用される分析装置であって、
    0. 1〜10THzの電磁波を発生させて試料に照射する手段と、
    前記試料の温度を変化させる手段と、
    液体の試料を凍結する手段と、
    前記試料の厚さを測定する手段と、
    前記理論吸収特性スペクトルを導くための係数を算出する手段と、
    を有することを特徴とする、無機塩の定性定量分析装置。
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