JP2009074608A - 油圧クラッチの油圧制御装置および油圧制御方法 - Google Patents

油圧クラッチの油圧制御装置および油圧制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧クラッチに油圧指令を与えるに際して初期圧指令よりもフィリング圧指令を高く設定せざるを得ない場合であったとしても、油圧クラッチの係合時のショックを抑制できるようにする。
【解決手段】油圧クラッチのフィリング完了時期Saよりも手前の時期Sbに達すると、その時点から油圧指令Pが徐々に低下されて、フィリング完了時期Saで初期圧指令Pi若しくは初期圧指令Pi近傍のフィリング圧終点指令Paにされる。具体的には、ピストンストークSがフィリング圧減圧指令開始しきい値Sbになると、その時点から油圧指令Pが徐々に低下される。そして、ピストンストークSがフィリング認識しきい値Saになると、油圧指令Pが初期圧指令Pi若しくは初期圧指令Pi近傍のフィリング圧終点指令Paにされる。
【選択図】図5

Description

本発明は、油圧クラッチの油圧制御装置および油圧制御方法に関し、特に油圧指令を与えることで油圧クラッチに供給される油圧を制御する装置および方法に関するものである。
従来よりシリンダに圧油が供給されることで係合動作する油圧クラッチが知られている。油圧クラッチは、たとえばダンプトラック等の作業車両のトランスミッションの変速クラッチに使用される。
油圧クラッチの油圧制御装置の構成を図1(a)に示す。
油圧制御装置1は、油圧クラッチ10と、クラッチ制御回路20と、コントローラ30とからなる。
油圧クラッチ10は、シリンダ11と、シリンダ11内に摺動自在に配置されたピストン12と、シリンダ11とピストン12によって画成され、クラッチ制御回路20から圧油が供給されて充填されるシリンダ室13と、ピストン12に当接されたばねであってシリンダ室13内の充填圧油の油圧に対向するばね力を発生するばね14とから構成されている。ピストン12の位置、つまりピストンストロークSは、クラッチ本体の移動位置に対応している。
クラッチ制御回路20は、圧力制御弁21とパイロット弁22と絞り23と油圧ポンプ24とフィルスイッチ25と含んで構成されている。
コントローラ30は、油圧指令P(電流値)を生成して、パイロット弁22の比例ソレノイド22aに加える。なお、以下では油圧指令をPとし、実際の油圧には、Pに´「ダッシュ」を付与して区別する。
油圧ポンプ24の吐出口24aは、オリフィス23の出口23dを介して圧力制御弁21のパイロットポート21aおよびパイロット弁22の絞り22bに連通している。パイロット弁22の比例ソレノイド22aでは、コントローラ30から加えられる油圧指令Pに対応する推力が発生する。この推力に応じてパイロット弁22の絞り22bの開口面積が調節されタンクに排出されるオイルドレイン量が調節される。このようにコントローラ30から加えられる油圧指令Pに応じてパイロット弁22の絞り22bの開口面積が調節され、それに応じてオイルドレイン量が調節されるため、絞り22bの前段にある絞り23の出口23dで、油圧指令Pに対応するパイロット圧P0´が発生する。パイロット圧P0´は、圧力制御弁21のパイロットポート21aに加えられる。圧力制御弁21は、パイロット圧P0´と圧力制御弁21の出口ポート21cの圧油の油圧P´との差圧とばね21bのばね力とがバランスするように出口ポート21cの油圧P´を制御する。
圧力制御弁21により制御された油圧P´の圧油は、シリンダ室13に導かれる。
シリンダ室13に圧油が充満されたことは、圧力制御弁21の出口ポート21cとシリンダ室13を連通する配管に設けられたフィルスイッチ25で検出される。
シリンダ室13に圧油が充満されると、フィルスイッチ25の接点がオンし、シリンダ室13への圧油のフィリングが完了したことを示すフィリング完了信号がコントローラ30に出力される。
図1(a)では、クラッチ制御回路20に、圧力制御弁21以外にパイロット弁22を設けた構成例を示しているが、図1(b)に示すように、パイロット弁22を省略したクラッチ制御回路20´で構成してもよい。図1(b)では、圧力制御弁21の比例ソレノイド21dにコントローラ30から油圧指令Pを与えることにより、図1(a)と同様に、油圧指令Pに応じた制御油圧P´が圧力制御弁21の出口ポート21cで発生する。
図2は、図1に示す油圧制御装置1の動作を示したグラフである。
図2(a)は、油圧指令Pの時間変化を示した図で、図2(b)は、油圧クラッチ10のシリンダ室13の油圧P´の時間変化を示した図である。
(トリガ中)
最初にトリガ指令Ptが与えられる。トリガ指令Ptが与えられることにより、圧力制御弁21から圧油がシリンダ室13に供給され、シリンダ室13へ圧油が充填し始められる。シリンダ室13に圧油が充満する直前まで供給される(図2(a);第1の工程Q1)。
(フィリング中)
シリンダ室13に圧油が充満する直前まで供給された後、油圧指令Pがトリガ指令Ptよりも低いフィリング圧指令Pf0まで下げられる。これによりシリンダ室13への圧油供給量が所定の小流量まで絞られる。以後、シリンダ室13に圧油が実充満するまで、つまりフィリングが完了するまで所定の小流量で圧油が供給され続けられる(図2(a);第2の工程Q2)。
(フィリング完了時)
シリンダ室13への圧油の充満が完了すると、フィルスイッチ25からフィリング完了信号がコントローラ30に出力される。フィリング完了時点の近傍でピストンストロークSはストロークエンドとなり、クラッチ本体の回転体同士が摩擦接触し始め、両回転体の相対回転数が低下し始める(図2(a);第2の工程Q2と第3の工程Q3の境界点)。
(油圧指令漸増;クラッチ係合)
フィリング圧指令Pf0は、油圧指令漸増の初期の圧力指令Piよりも高く設定されている。コントローラ30に、フィリング完了信号が入力されると、それに対応して油圧指令Pはフィリング圧指令Pf0よりも低い初期圧指令Piまで下げられる。そして、初期圧指令Piから所定の漸増率にて徐々に油圧指令を漸増させる油圧指令Pが圧力制御弁21に与えられる。油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkになるまで漸増される。クラッチ係合の指示がされている限りは、油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkに維持される(図2(a);第3の工程Q3)。
上述した油圧クラッチの油圧制御に関する発明は、下記特許文献1、2等に開示されている。
なお、フィリング圧指令Pf0を初期圧指令Piよりも高く設定するという技術は、従来の実施技術である。
特開2001−343032号公報 特開2002−250432号公報
油圧クラッチ係合時の変速ショックは、有段の変速機では避けることができない。これは選択された油圧クラッチ10の回転体同士で生じている回転数差を摩擦接触させて滑らせることにより整合させるためである。油圧クラッチ10の回転体同士が滑ることにより発生するトルク変動がショックとなる。
上述したように従来技術によっては、フィリング圧指令Pf0を初期圧指令Piよりも高く設定している。その理由は、つぎのとおりである。
・ クラッチ制御回路20の油路から油圧クラッチ10のシリンダ室13までの油路(配管)が長く、配管抵抗が大きい。このため初期圧指令Piよりもフィリング圧指令Pf0を高くしておかないと、シリンダ室13に圧油を充満させる時間が長くなる。
・ シリンダ室13の圧力を油圧クラッチ10の回転体の遠心力に打ち勝って充満できる程度の圧力にしておく必要があるが、スペースの制約などによりクラッチ回転体の遠心力の影響をキャンセルする構造がとれない。
以上のような理由から、初期圧指令Piよりもフィリング圧指令Pf0を高くしておかざるを得ない。
しかし、初期圧指令Piよりもフィリング圧指令Pf0を高く設定すると、図2(b)にAで示すように、フィリング完了時点で、フィリング圧指令Pf0から初期圧指令Piに落とすため、その圧力指令差に応じて、フィリング完了時の実フィリング圧Pf0´相当の水撃ピーク圧が立つ。このため油圧クラッチ10の係合時に、トルクの急激な変化が発生し、オペレータはショックを受けることになる。またショックにより作業車両に悪影響を与えることになる。なお、図2(b)に示すBは、ショックを受けない理想的な実油圧のカーブである。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、油圧クラッチ10に油圧指令Pを与えるに際して初期圧指令Piよりもフィリング圧指令Pf0を高く設定せざるを得ない場合であったとしても、油圧クラッチ10で発生するショックを抑制できるようにすることを解決課題とするものである。
第1発明は、シリンダに、圧油が供給されることで係合動作する油圧クラッチに適用され、シリンダへの圧油のフィリングが完了した時点でフィリング圧指令よりも低い初期圧指令から徐々に油圧指令を漸増するようにシリンダへ供給される圧油の油圧を制御する油圧クラッチの油圧制御装置において、
油圧クラッチのフィリング完了時期よりも手前の時期に達したことを検出する検出手段と、
油圧クラッチのフィリング完了時期よりも手前の時期に達したことが検出された場合に、その検出時点から油圧指令を徐々に低下させて、フィリング完了時期で初期圧指令若しくは初期圧指令近傍に達するように油圧を制御する油圧制御手段と
が備えられたことを特徴とする。
第2発明は、第1発明において、
検出手段は、ピストンのストロークを検出するストロークセンサであること
を特徴とする。
第3発明は、第1発明において、
検出手段は、シリンダへ供給される圧油の油圧を検出する油圧センサであること
を特徴とする。
第4発明は、
シリンダに、圧油が供給されることで係合動作する油圧クラッチに適用され、シリンダへの圧油のフィリングが完了した時点でフィリング圧指令よりも低い初期圧指令から徐々に油圧指令を漸増するようにシリンダへ供給される圧油の油圧を制御する油圧クラッチの油圧制御方法において、
油圧クラッチを係合動作させるに際して、
フィリング圧指令を与えて油圧クラッチのシリンダ室に圧油を供給するフィリング工程と、
油圧クラッチのフィリング完了時期よりも手前の時期に達すると、その時点から油圧指令を徐々に低下させて、フィリング完了時期で初期圧指令若しくは初期圧指令近傍にする油圧指令低下工程と、
フィリング完了時期に達すると、初期圧指令から徐々に油圧指令を漸増させる油圧指令漸増工程と
を含むことを特徴とする。
図5は、本第1発明、第4発明の動作を示したグラフである。
(フィリング工程)
フィリング工程では、フィリング圧指令Pf0が与えられて油圧クラッチ10のシリンダ室13に圧油が供給される。
(油圧指令低下工程)
油圧クラッチ10のフィリング完了時期Saよりも手前の時期Sbに達すると、その時点から油圧指令Pが徐々に低下されて、フィリング完了時期Saで初期圧指令Pi若しくは初期圧指令Pi近傍のフィリング圧終点指令Paにされる。具体的には、ピストンストークSがフィリング圧減圧指令開始しきい値Sbになると、その時点から油圧指令Pが徐々に低下される。そして、ピストンストークSがフィリング認識しきい値Saになると、油圧指令Pが初期圧指令Pi若しくは初期圧指令Pi近傍のフィリング圧終点指令Paにされる。
(油圧指令漸増工程;クラッチ係合)
フィリング完了時期Saに達すると、初期圧指令Piから徐々に油圧指令Pが漸増される。油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkになるまで漸増される。
本発明によれば、油圧クラッチ10のフィリング完了時期Saよりも手前の時期Sbに達すると、その時点から油圧指令Pが徐々に低下されて、フィリング完了時期Saで初期圧指令Pi若しくは初期圧指令Pi近傍になるようにしたので、初期圧指令Piよりもフィリング圧指令Pf0が高く設定されたとしても、図5(c)に示すように、水撃ピーク圧のない理想的な実油圧のカーブとなり、オペレータや車体にショックを与えることがない。このように本発明によれば、油圧クラッチ10に油圧指令Pを与えるに際して初期圧指令Piよりもフィリング圧指令Pf0を高く設定せざるを得ない場合であったとしても、油圧クラッチ10の係合時のショックを抑制できる。
第2発明では、図5(b)に示すように、ストロークセンサ16によって、フィリング圧減圧指令開始しきい値Sbが検出されることによって、フィリング完了時期Saよりも手前の減圧指令開始時期Sbに達したことが検出される。
第3発明では、図7(b)に示すように、油圧センサ17によって、フィリング圧減圧指令開始しきい値Pb´が検出されることによって、フィリング完了時期Pa´よりも手前の減圧指令開始時期Pb´に達したことが検出される。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図3(a)は、実施形態の油圧クラッチの制御装置の構成を示す図であり、たとえばダンプトラックなどの作業車両のトランスミッションの変速クラッチとして使用される油圧クラッチの制御装置の構成を、本発明に係る部分について示している。
なお、本実施形態では、ダンプトラックのトランスミッションの変速クラッチを想定しているが、これは一例であり、油圧クラッチの適用対象、適用車種は任意である。
油圧制御装置1は、油圧クラッチ10と、クラッチ制御回路20と、コントローラ30とからなる。
油圧クラッチ10は、シリンダ11と、シリンダ11内に摺動自在に配置されたピストン12と、シリンダ11とピストン12によって画成され、圧油が供給されるシリンダ室13と、ピストン12に当接されたばねであってシリンダ室13内の充填圧油の油圧に対向するばね力を発生するばね14とから構成されている。ピストン12の位置、つまりピストンストロークSとクラッチ本体の移動位置は対応している。
ピストン12には、ピストン12のストロークSを検出するストロークセンサ16が付設されている。ストロークセンサ16を配設する場所は任意であり、16´に示すようにピストン12を挟んで反対側に設けてもよい。
ストロークセンサ16の検出ストロークSを示す信号は、コントローラ30に入力される。
クラッチ制御回路20は、圧力制御弁21とパイロット弁22と絞り23と油圧ポンプ24とフィルスイッチ25と含んで構成されている。
コントローラ30は、油圧指令P(電流値)を生成して、パイロット弁22の比例ソレノイド22aに加える。
油圧ポンプ24の吐出口24aは、オリフィス23の出口23dを介して圧力制御弁21のパイロットポート21aおよびパイロット弁22の絞り22bに連通している。パイロット弁22の比例ソレノイド22aでは、コントローラ30から加えられる油圧指令Pに対応する推力が発生する。この推力に応じてパイロット弁22の絞り22bの開口面積が調節されタンクに排出されるオイルドレイン量が調節される。このようにコントローラ30から加えられる油圧指令Pに応じてパイロット弁22の絞り22bの開口面積が調節され、それに応じてオイルドレイン量が調節されるため、絞り22bの前段にある絞り23の出口23dで、油圧指令Pに対応するパイロット圧P0´が発生する。パイロット圧P0´は、圧力制御弁21のパイロットポート21aに加えられる。圧力制御弁21は、パイロット圧P0´と圧力制御弁21の出口ポート21cの圧油の油圧P´との差圧とばね21bのばね力とがバランスするように出口ポート21cの油圧P´を制御する。
圧力制御弁21により制御された油圧P´の圧油は、シリンダ室13に導かれる。
図3(a)では、クラッチ制御回路20に、圧力制御弁21以外にパイロット弁22を設けた構成例を示しているが、図1(b)と同様に、パイロット弁22を省略したクラッチ制御回路20´で構成してもよい。
(第1実施例)
図4は、第1実施例の処理の手順を示すフローチャートである。また、図5は、第1実施例の動作を説明する図で図3(a)に示す油圧制御装置1の動作を示したグラフである。図5(a)は、Pa>Piの場合の油圧指令Pの時間変化を示した図で、図5(b)は、ピストンストロークセンサ16で検出されるピストンストークSの時間変化を示した図で、図5(c)は、油圧クラッチ10のシリンダ室13の実油圧P´の時間変化を示した図である。図5(d)は、Pa≦Piの場合のピストンストロークセンサ16で検出されるピストンストークSの時間変化を示した図である。
まず、本実施例に用いられる符号について定義する。
P:油圧指令(電流値)
Pt:トリガ指令
Pf0:減圧前のフィリング圧指令
Pf(S):減圧指令開始後のフィリング圧指令(ピストンストロークSの関数値)
Pa:フィリング圧終点指令(SaをPf(S)に代入したときの油圧指令P)
Pi:初期圧指令
Ps:ばね14のばね力相当の油圧指令
Pk:クラッチセット圧指令
S:ピストン12のストローク
Sa:フィリング認識しきい値(=α×Se)
Sb:フィリング圧減圧指令開始しきい値(=Sa×β)
Se:ストロークエンド
ここで、フィリング圧指令Pf0は、油圧指令漸増の初期の圧力指令Piよりも高く設定されている。
つぎに、ストロークエンドSe、フィリング認識しきい値Sa、フィリング圧減圧指令開始しきい値Sb、減圧指令開始後のフィリング圧指令Pf(S)について説明する。
図8(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、ピストン12のストロークSと、シリンダ室13に充填される圧油の油量、油圧指令P、油圧クラッチ10のシリンダ室13に供給される圧油の実際の油圧P´との対応関係を示している。
ピストンストロークSが増加するに伴い、シリンダ室13に充填される圧油の油量が徐々に増加する。ピストン12の動き始め位置をS0とし、ピストン12の動きが終了する位置をSe(ストロークエンド)とする(図8(a)、(b))。
ピストンストロークSがフィリング圧減圧指令開始しきい値Sbに達すると、関数Pf(S)に従い、減圧前のフィリング圧指令Pf0から油圧指令Pが徐々に低下し、フィリング認識しきい値Saでばね14のばね力相当の油圧指令Psよりもやや大きい圧力指令Pa(フィリング圧終点指令)となる(図8(a)、(c))。これにより破線Aで示すような水撃ピーク圧のない理想的な実油圧のカーブ(実線)となる(図8(d))。減圧指令開始後のフィリング圧指令の関数Pf(S)については、実験、シミュレーション、実測などにより予め求めておかれる。Pf(S)は、たとえば、ピストンストロークSの増加に伴い油圧指令Pが単調減少する関数である。
フィリング認識しきい値Saは、ストロークエンドSeと定数αに基づいて求めることができる。またフィリング圧減圧指令開始しきい値Sbは、フィリング認識しきい値Saと定数βを用いて求めることができる。結局、フィリング認識しきい値Sa、フィリング圧減圧指令開始しきい値Sbは、ストロークエンドSeから求められる。ストロークエンドSeは、クラッチ本体の磨耗状態、経時変化などによって変動する。したがって、ストロークエンドSeが実験、シミュレーション、実測などにより予め求めておかれ、予め求められたストロークエンドSeに基づき計算によりフィリング認識しきい値Sa、フィリング圧減圧指令開始しきい値Sbが予め求められる。
図9に、ストロークエンドSeを求めるための制御アルゴリズムを例示する。
同図9に示すように、油圧クラッチ10が係合する度に、ストロークエンドSeが記憶される。油圧クラッチ10が係合したときのストロークセンサ16の検出ストロークSがストロークエンドSeとして記憶される(ステップ303)。つぎに過去数回分の記憶された各ストロークエンドSe値を平均して最新のストロークエンドSeが算出される(ステップ301)。つぎに、算出された最新のストロークエンドSeを用いて、フィリング認識しきい値Sa、フィリング圧減圧指令開始しきい値Sbが算出される。算出されたフィリング認識しきい値Sa、フィリング圧減圧指令開始しきい値Sbを用いて油圧指令Pが出力されて油圧クラッチ10が係合動作する。油圧クラッチ10へ供給される圧油の油圧を制御する処理は、図4、図5にて後述する(ステップ302)。以下ステップ303〜ステップ301〜ステップ302の処理が繰り返される。
つぎに、図4、図5を併せ参照して油圧クラッチ10の油圧制御処理について説明する。
まず、Pa>Piの場合の処理について、図4と図5(a)、図5(b)、図5(c)を用いて説明する。
(トリガ工程)
最初にコントローラ30からトリガ指令Ptが与えられる。トリガ指令Ptが与えられることにより、圧力制御弁21から圧油がシリンダ室13に供給され、シリンダ室13へ圧油が充填し始められる。シリンダ室13に圧油が充満する直前まで供給される(ステップ101)。
(フィリング工程)
シリンダ室13に圧油が充満する直前まで供給された後、コントローラ30から油圧指令Pとしてトリガ指令Ptよりも低いフィリング圧指令Pf0が与えられる。これによりシリンダ室13への圧油供給量が所定の小流量まで絞られる。以後、シリンダ室13に圧油が実充満するまで、つまりフィリングが完了するまで所定の小流量で圧油が供給され続けられる(ステップ102)。
コントローラ30では、現在のピストンストロークSがフィリング圧減圧指令開始しきい値Sbに達したか否かが、つまりS>Sbであるか否かが判断される(ステップ103)。現在のピストンストロークSがフィリング圧減圧指令開始しきい値Sbに達していない(ステップ103の判断NO)限りは、コントローラ30から圧力制御弁21にフィリング圧指令Pf0が与えられる(ステップ102)。
(油圧指令低下工程)
油圧クラッチ10のフィリング完了時期Saよりも手前の時期Sbに達すると、その時点から油圧指令Pが徐々に低下される。本実施例の場合には、現在のピストンストロークSがフィリング圧減圧指令開始しきい値Sbに達すると(ステップ103の判断YES)、その時点から減圧指令開始後のフィリング圧指令Pf(S)に従い、油圧指令Pが出力される。これによりピストンストロークSの増加に伴って油圧指令Pが徐々に低下される(ステップ104)。
コントローラ30では、現在のピストンストロークSがフィリング認識しきい値Saに達したか否かが、つまりS>Saであるか否かが判断される(ステップ105)。現在のピストンストロークSがフィリング認識しきい値Saに達していない(ステップ105の判断NO)限りは、減圧指令開始後のフィリング圧指令Pf(S)に従い、油圧指令Pが出力される(ステップ104)。
(フィリング完了時)
ピストンストークSがフィリング認識しきい値Saに達すると、初期圧指令Pi近傍であって初期圧指令Piよりも大きいフィリング圧終点指令Paが出力される。ピストンストークSがフィリング認識しきい値Saに達した時点でシリンダ室13への圧油の充満が完了したと判断される。フィリング完了時点の近傍でピストンストロークSはストロークエンドとなり、クラッチ本体の回転体同士が摩擦接触し始め、両回転体の相対回転数が低下し始める。なお、従来のフィルスイッチ25あるいは圧力スイッチをフィリング完了の検出、判定に併用する実施も可能である。
(油圧指令漸増;クラッチ係合)
現在のピストンストロークSがフィリング認識しきい値Saを超えた時点で(ステップ105の判断YES)、油圧指令Pが強制的にフィリング圧終点指令Paから初期圧指令Piに下げられる。そして、初期圧指令Piから所定の漸増率で徐々に油圧指令を漸増させる油圧指令Pが圧力制御弁21に与えられる。油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkになるまで漸増される。クラッチ係合の指示がされている限りは、油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkが維持される(ステップ106)。このときの検出ストロークSがストロークエンドSeとして、コントローラ30で記憶されることになる(ステップ303)。
つぎに、Pa≦Piの場合の処理について、図4と図5(d)、図5(b)、図5(c)を用いて説明する。
(トリガ工程)
Pa>Piの場合と同様に、最初にコントローラ30から油圧指令Pとしてトリガ指令Ptが与えられる(ステップ101)。
(フィリング工程)
Pa>Piの場合と同様に、コントローラ30から油圧指令Pとしてトリガ指令Ptよりも低いフィリング圧指令Pf0が与えられる(ステップ102)。現在のピストンストロークSがフィリング圧減圧指令開始しきい値Sbに達していない(ステップ103の判断NO)限りは、コントローラ30から圧力制御弁21にフィリング圧指令Pf0が与えられる(ステップ102)。
(油圧指令低下工程)
現在のピストンストロークSがフィリング圧減圧指令開始しきい値Sbに達すると(ステップ103の判断YES)、その時点から減圧指令開始後のフィリング圧指令Pf(S)に従い、油圧指令Pが出力される。現在のピストンストロークSがフィリング認識しきい値Saに達していない(ステップ105の判断NO)限りは、減圧指令開始後のフィリング圧指令Pf(S)に従い油圧指令Pが出力される。ただし、関数値Pf(S)が初期圧指令Piに到達すると初期圧指令Piが出力される(ステップ104)。
(フィリング完了時)
ピストンストークSがフィリング認識しきい値Saに達すると、フィリング圧終点指令Paとして初期圧指令Piが出力される。ピストンストークSがフィリング認識しきい値Saに達っした時点でシリンダ室13への圧油の充満が完了したと判断される。フィリング完了時点の近傍でピストンストロークSはストロークエンドとなり、クラッチ本体の回転体同士が摩擦接触し始め、両回転体の相対回転数が低下し始める。
(油圧指令漸増;クラッチ係合)
現在のピストンストロークSがフィリング認識しきい値Saを超えると(ステップ105の判断YES)、初期圧指令Piから所定の漸増率で徐々に油圧指令を漸増させる油圧指令Pが圧力制御弁21に与えられる。油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkになるまで漸増される。クラッチ係合の指示がされている限りは、油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkが維持される(ステップ106)。
以上のように、本実施例によれば、油圧クラッチ10のフィリング完了時期Saよりも手前の時期Sbに達すると、その時点から油圧指令Pが徐々に低下されて、フィリング完了時期Saで初期圧指令Pi若しくは初期圧指令Pi近傍になるようにしたので、初期圧指令Piよりもフィリング圧指令Pf0が高く設定されたとしても、図5(c)に示すように、水撃ピーク圧のない理想的な実油圧のカーブとなり、オペレータや車体にショックを与えることがない。このように本実施例によれば、油圧クラッチ10に油圧指令Pを与えるに際して初期圧指令Piよりもフィリング圧指令Pf0を高く設定せざるを得ない場合であったとしても、油圧クラッチ10の係合時のショックを抑制できる。
上述した実施例では、ストロークセンサ16によって、フィリング圧減圧指令開始しきい値Sbを検出することによって、油圧クラッチ10のフィリング完了時期Saよりも手前の減圧指令開始時期Sbに達したことを検出するようにしている。しかし、油圧クラッチ10のフィリング完了時期よりも手前の減圧指令開始時期に達したことを検出する手段は、任意である。たとえば、図3(b)に示すように、実油圧Pを検出する油圧センサ17を使用する実施も可能である。
(第2実施例)
図6は、第2実施例の処理の手順を示すフローチャートである。また、図7は、第2実施例の動作を説明する図で図3に示す油圧制御装置1の動作を示したグラフである。図7(a)は、図7(b)は、Pa>Piの場合の油圧指令Pの時間変化を示した図で、図7(b)は、油圧センサ17で検出される実油圧P´の時間変化を示した図である。図7(c)は、Pa≦Piの場合の油圧指令Pの時間変化を示した図である。
図3(b)は、第2実施例に適用される油圧クラッチの制御装置の構成図である。図3(b)に示すように、油圧クラッチ10のシリンダ室13と圧力制御弁21の出口ポート21cとを連通する配管上に、実油圧P´を検出する油圧センサ17が設けられている。なお、図3(a)で設けられていたストロークセンサ16の配設は省略される。
まず、本実施例に用いられる符号について定義する。
P:油圧指令(電流値)
Pt:トリガ指令
Pf0:減圧前のフィリング圧指令
Pa:フィリング圧終点指令(t1を後述する(1)式(P=Pf0−Δt×θ1)に代入したときの油圧指令P)
Pi:初期圧指令
Ps:ばね14のばね力相当の油圧指令
Pk:クラッチセット圧指令
Pb´:フィリング圧減圧指令開始しきい値(=Pa´×β´)
Pa´:フィリング認識しきい値
θ1:実油圧P´がPb´に達してからt1秒後にフィリング完了にするための目標油圧指令勾配(=(Pf0−Pa)/t1)
Δt:プログラムの1ループのサイクルタイム
ここで、フィリング圧指令Pf0は、油圧指令漸増の初期の圧力指令Piよりも高く設定されている。
フィリング圧減圧指令開始しきい値Pb´、フィリング認識しきい値Pa´、目標温度指令勾配θ1については、たとえば図8、図9で説明したのと同様にして実験、シミュレーション、実測などにより予め求めておかれる。減圧指令開始後の油圧指令Pは、減圧前のフィリング圧指令Pf0、目標温度指令勾配θ1、サイクルタイムΔtを用いて、下記(1)式のごとくなる。
P=Pf0−Δt×θ1 …(1)
つぎに、図6、図7を併せ参照して油圧クラッチ10の油圧制御処理について説明する。
まず、Pa>Piの場合の処理について、図6と図7(a)、図7(b)を用いて説明する。
(トリガ工程)
最初にコントローラ30からトリガ指令Ptが与えられる。トリガ指令Ptが与えられることにより、圧力制御弁21から圧油がシリンダ室13に供給され、シリンダ室13へ圧油が充填し始められる。シリンダ室13に圧油が充満する直前まで供給される(ステップ201)。
(フィリング工程)
シリンダ室13に圧油が充満する直前まで供給された後、コントローラ30から油圧指令Pとしてトリガ指令Ptよりも低いフィリング圧指令Pf0が与えられる。これによりシリンダ室13への圧油供給量が所定の小流量まで絞られる。以後、シリンダ室13に圧油が実充満するまで、つまりフィリングが完了するまで所定の小流量で圧油が供給され続けられる(ステップ202)。
コントローラ30では、現在の実油圧P´がフィリング圧減圧指令開始しきい値Pb´に達したか否かが、つまりP´>Pb´であるか否かが判断される(ステップ203)。現在の実油圧P´がフィリング圧減圧指令開始しきい値Pb´に達していない(ステップ203の判断NO)限りは、コントローラ30から圧力制御弁21にフィリング圧指令Pf0が与えられる(ステップ202)。なお、図7(b)にCで示すように、トリガ指令Ptが与えられているときに実油圧P´がフィリング圧減圧指令開始しきい値Pb´に達することがあるが、トリガ工程中におけるステップ203の判断結果は無視するものとする。
(油圧指令低下工程)
油圧クラッチ10のフィリング完了時期Pa´よりも手前の時期Pb´に達すると、その時点から油圧指令Pが徐々に低下される。本実施例の場合には、現在の実油圧P´がフィリング圧減圧指令開始しきい値Pb´に達すると(ステップ203の判断YES)、その時点から上記(1)式(P=Pf0−Δt×θ1)を用いて油圧指令Pが算出されて圧力制御弁21に出力される。これによりサイクルタイムΔtが経過する毎に油圧指令Pが徐々に低下される(ステップ204)。
コントローラ30では、現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´に達したか否かが、つまりP´>Pa´であるか否かが判断される(ステップ205)。現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´に達しておらず(ステップ205の判断NO)、上記(1)式で算出される油圧指令Pがフィリング圧終点指令Paを上回っている限りは(ステップ206の判断NO)、上記(1)式(P=Pf0−Δt×θ1)に従い油圧指令Pが出力される(ステップ204)。ただし、現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´に達しておらず(ステップ205の判断NO)、上記(1)式で算出される油圧指令Pがフィリング圧終点指令Pa以下になると(ステップ206の判断YES)、上記(1)式(P=Pf0−Δt×θ1)にかかわらず、油圧指令Pをフィリング圧終点指令Paに保持して、圧力制御弁21に出力する(ステップ207)。
(フィリング完了時)
現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´に達すると、初期圧指令Pi近傍であって初期圧指令Piよりも大きいフィリング圧終点指令Paが出力される。
現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´に達した時点でシリンダ室13への圧油の充満が完了したと判断される。フィリング完了時点の近傍でピストンストロークSはストロークエンドとなり、クラッチ本体の回転体同士が摩擦接触し始め、両回転体の相対回転数が低下し始める。なお、従来のフィルスイッチ25あるいは圧力スイッチをフィリング完了の検出、判定に併用する実施も可能である。
(油圧指令漸増;クラッチ係合)
現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´を超えた時点で(ステップ205の判断YES)、油圧指令Pが強制的にフィリング圧終点指令Paから初期圧指令Piに下げられる。そして、初期圧指令Piから所定の漸増率で徐々に油圧指令を漸増させる油圧指令Pが圧力制御弁21に与えられる。油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkになるまで漸増される。クラッチ係合の指示がされている限りは、油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkが維持される(ステップ208)。
つぎに、Pa≦Piの場合の処理について、図6と図7(c)、図7(b)を用いて説明する。
(トリガ工程)
Pa>Piの場合と同様に、最初にコントローラ30から油圧指令Pとしてトリガ指令Ptが与えられる(ステップ201)。
(フィリング工程)
Pa>Piの場合と同様に、コントローラ30から油圧指令Pとしてトリガ指令Ptよりも低いフィリング圧指令Pf0が与えられる(ステップ202)。現在の実油圧P´がフィリング圧減圧指令開始しきい値Pb´に達していない(ステップ203の判断NO)限りは、コントローラ30から圧力制御弁21にフィリング圧指令Pf0が与えられる(ステップ202)。
(油圧指令低下工程)
現在の実油圧P´がフィリング圧減圧指令開始しきい値Pb´に達すると(ステップ203の判断YES)、その時点から上記(1)式(P=Pf0−Δt×θ1)に従い油圧指令Pが出力される(ステップ204)。
P>Piの場合;
現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´に達しておらず(ステップ205の判断NO)、上記(1)式で算出される油圧指令Pが初期圧指令Piを上回っている限りは(ステップ206の判断NO)、上記(1)式(P=Pf0−Δt×θ1)に従い油圧指令Pが出力される(ステップ204)。
P≦Piの場合;
現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´に達しておらず(ステップ205の判断NO)、上記(1)式で算出される油圧指令Pが初期圧指令Pi以下になると(ステップ206の判断YES)、上記(1)式(P=Pf0−Δt×θ1)にかかわらず、油圧指令Pを初期圧指令Piに保持して、圧力制御弁21に出力する(ステップ207)。
(フィリング完了時)
現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´に達すると、フィリング圧終点指令Paとして初期圧指令Piが出力される。
現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´に達した時点でシリンダ室13への圧油の充満が完了したと判断される。フィリング完了時点の近傍でピストンストロークSはストロークエンドとなり、クラッチ本体の回転体同士が摩擦接触し始め、両回転体の相対回転数が低下し始める。
(油圧指令漸増;クラッチ係合)
現在の実油圧P´がフィリング認識しきい値Pa´を超えると(ステップ205の判断YES)、初期圧指令Piから徐々に油圧指令を漸増させる油圧指令Pが圧力制御弁21に与えられる。油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkになるまで漸増される。クラッチ係合の指示がされている限りは、油圧指令Pはクラッチセット圧指令Pkが維持される(ステップ208)。
この第2実施例によれば、第1実施例と同様の効果が得られる。
図1(a)、(b)は、従来の油圧クラッチの油圧制御装置の構成図である。 図2(a)、(b)は、図1に示す従来の油圧制御装置の動作を示したグラフである。 図3(a)、(b)は、実施形態の油圧クラッチの制御装置の構成を示す図である。 図4は、第1実施例の処理の手順を示すフローチャートである。 図5(a)、(b)、(c)、(d)は、第1実施例の動作を説明する図で、図3に示す油圧制御装置の動作を示したグラフである。 図6は、第2実施例の処理の手順を示すフローチャートである。 図7(a)、(b)、(c)は、第2実施例の動作を説明する図で、図3に示す油圧制御装置の動作を示したグラフである。 図8(a)、(b)、(c)、(d)はそれぞれ、ピストンのストロークと、シリンダ室に充填される圧油の油量、油圧指令、油圧クラッチのシリンダ室に供給される圧油の実際の油圧との対応関係を示した図である。 図9は、ストロークエンドを求めるための制御アルゴリズムを例示した図である。
符合の説明
10 油圧クラッチ、11 シリンダ、12 ピストン、13 シリンダ室、16 ストロークセンサ、17 油圧センサ、20 クラッチ制御回路、30 コントローラ

Claims (4)

  1. シリンダに、圧油が供給されることで係合動作する油圧クラッチに適用され、シリンダへの圧油のフィリングが完了した時点でフィリング圧指令よりも低い初期圧指令から徐々に油圧指令を漸増するようにシリンダへ供給される圧油の油圧を制御する油圧クラッチの油圧制御装置において、
    油圧クラッチのフィリング完了時期よりも手前の時期に達したことを検出する検出手段と、
    油圧クラッチのフィリング完了時期よりも手前の時期に達したことが検出された場合に、その検出時点から油圧指令を徐々に低下させて、フィリング完了時期で初期圧指令若しくは初期圧指令近傍に達するように油圧を制御する油圧制御手段と
    が備えられたことを特徴とする油圧クラッチの油圧制御装置。
  2. 検出手段は、ピストンのストロークを検出するストロークセンサであること
    を特徴とする請求項1記載の油圧クラッチの油圧制御装置。
  3. 検出手段は、シリンダへ供給される圧油の油圧を検出する油圧センサであること
    を特徴とする請求項1記載の油圧クラッチの油圧制御装置。
  4. シリンダに、圧油が供給されることで係合動作する油圧クラッチに適用され、シリンダへの圧油のフィリングが完了した時点でフィリング圧指令よりも低い初期圧指令から徐々に油圧指令を漸増するようにシリンダへ供給される圧油の油圧を制御する油圧クラッチの油圧制御方法において、
    油圧クラッチを係合動作させるに際して、
    フィリング圧指令を与えて油圧クラッチのシリンダ室に圧油を供給するフィリング工程と、
    油圧クラッチのフィリング完了時期よりも手前の時期に達すると、その時点から油圧指令を徐々に低下させて、フィリング完了時期で初期圧指令若しくは初期圧指令近傍にする油圧指令低下工程と、
    フィリング完了時期に達すると、初期圧指令から徐々に油圧指令を漸増させる油圧指令漸増工程と
    を含むことを特徴とする油圧クラッチの油圧制御方法。
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