JP2009074412A - 密閉型ロータリ圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータリ圧縮機の回転軸にはたらく遠心力を偏心軸部でつり合わせることで、主軸にはたらく遠心力を最小にし、さらに圧縮機構部分の製造工程を簡単にすることを目的とする。
【解決手段】主軸の中心軸にクランク軸の偏心部の重心がくるようにクランク軸の偏心部に比重の高い金属等を挿入した。これによって、回転軸にはたらく遠心力を偏心軸部でつり合わせ、主軸にはたらく遠心力を最小にし、起動時の消費電力の低減、立ち上がり時間の短縮、主軸での焼付き、かじりの減少による全運転周波数での能力向上、振動、騒音の低下を実現することができる。
【選択図】図2
【解決手段】主軸の中心軸にクランク軸の偏心部の重心がくるようにクランク軸の偏心部に比重の高い金属等を挿入した。これによって、回転軸にはたらく遠心力を偏心軸部でつり合わせ、主軸にはたらく遠心力を最小にし、起動時の消費電力の低減、立ち上がり時間の短縮、主軸での焼付き、かじりの減少による全運転周波数での能力向上、振動、騒音の低下を実現することができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、冷媒の圧縮を行う圧縮機に関するものである。
従来密閉型ロータリ圧縮機は、主軸の回転軸に対してクランク軸の重心が偏心しているため、運転時の主軸周りに生じる遠心力を釣り合わせるため、ロータの上下にバランサを取り付けていた(例えば、特許文献1参照)。又、主軸とクランク軸の中心軸を含む平面上にクランク軸の重心がくるようにクランク軸を切り欠いたものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−159274号公報
特開昭62−75092号公報
しかし、近年インバータ制御による高速運転により主軸に働く曲げモーメントが増大し、主軸の上部がふれるため主軸受けでの焼き付き、かじりの発生、入力、振動、騒音等の増加を促している。
上記問題を解決するために、この曲げモーメントを減少させるべく、図示していないが、ローラ5内に、バランサを主軸4に取り付けたものもある。しかしこの方法では、バランサを取り付けるため構造が複雑になるという欠点があった。又、主軸とクランク軸の中心軸を含む平面上にクランク軸の重心がくるようにクランク軸を切り欠いたものでは、主軸の中心とクランク軸の重心を同一軸にすることはできず、アンバランスは解消できなかった。
本発明は、回転軸にはたらく遠心力を偏心軸部でつり合わせることで、主軸にはたらく遠心力を最小にし、さらに圧縮機構部分の製造工程を簡単にすることを目的とする。
前記従来の課題を解決するために本発明の密閉型ロータリ圧縮機は、主軸の中心軸にクランク軸の偏心部の重心がくるようにクランク軸の偏心部に穴を設け、比重の高い金属等を挿入したものである。
これによって、回転軸にはたらく遠心力を偏心軸部でつり合わせることで、主軸にはたらく遠心力を最小にし、起動時の消費電力の低減、立ち上がり時間の短縮、主軸での焼付き、かじりの減少による全運転周波数での能力向上、振動、騒音の低下を実現することができる。
本発明によれば、起動時の消費電力の低減、立ち上がり時間の短縮、主軸での焼付き、かじりの減少による全運転周波数での能力向上、振動、騒音の低下になる。
本発明は、主軸の中心軸にクランク軸の偏心部の重心がくるようにクランク軸の偏心部に穴を設け、比重の高い金属等を挿入したロータリ圧縮機に関する。
以下図面を参照しながら本発明の一実施例について説明する。図1は本発明の一実施例を示す圧縮機の断面図である。
(実施の形態1)
1は密閉空間を形成する容器1で、密閉空間下方部に圧縮機構部、上方部に電動機構部を収納する。圧縮機構部は、容器1に圧入固定されたシリンダ2と、主軸3のクランク軸4によりシリンダ2内を回転するローラ5と、このローラ5に当接して圧縮機を2つの空間に仕切る図示しないブレードと、ブレードをローラ5に当接するように付勢する図示しないバネと、シリンダ2の上面に取り付けられ、主軸3をガイドする主軸受8と、シリンダ2の下面に取り付けられ、主軸3の副軸受部9をガイドする副軸受10より構成されている。電動機構部は、圧縮機構部と主軸3を介して速動しており、主軸3と主軸3の外周に圧入固定されたロータ11の外面と一定間隔をおいているステータ12より構成されている。
1は密閉空間を形成する容器1で、密閉空間下方部に圧縮機構部、上方部に電動機構部を収納する。圧縮機構部は、容器1に圧入固定されたシリンダ2と、主軸3のクランク軸4によりシリンダ2内を回転するローラ5と、このローラ5に当接して圧縮機を2つの空間に仕切る図示しないブレードと、ブレードをローラ5に当接するように付勢する図示しないバネと、シリンダ2の上面に取り付けられ、主軸3をガイドする主軸受8と、シリンダ2の下面に取り付けられ、主軸3の副軸受部9をガイドする副軸受10より構成されている。電動機構部は、圧縮機構部と主軸3を介して速動しており、主軸3と主軸3の外周に圧入固定されたロータ11の外面と一定間隔をおいているステータ12より構成されている。
図2は本発明に係わる主軸3のクランク部4の正面図と上面図である。主軸3のクランク部4の中心軸20は、主軸3の回転軸21より距離22偏心している。クランク部4の偏心方向の反対側には、図2では、主軸の中心軸と並行で且つクランク軸の偏心部の主軸受側から副軸受側に向かって、貫通しない穴を設け、そこに比重の高い物質を挿入している。
図3では、貫通しない穴に挿入する比重の高い物質23をピン状にしたものである。
図4では、図2に示した穴をクランク軸に複数個を設け、そこに比重の高い物質23を挿入している。挿入したピン状の重りによりクランク部4の重心24は、主軸の回転軸21方向に移動すると共に、挿入した物質の比重を上げることや、ピンの長さを変えることで、重心は主軸の中心21に合わせることができる。
又、穴径、ピンの径を大きくすること、貫通しない穴の深さを深くすることで、重心は主軸の中心21に合わせることもできる。尚、挿入している比重の重い物質は、例えばタングステン等の比重の高い金属でもよい。又、挿入する金属は、圧入や溶融等で挿入固定の必要はなく、極小の隙間をもって挿入すればよい。
以上の構成により、クランク部に設けた穴に重りを圧入や溶融させ流しこみ固定する必要がなくなり、容易に製造可能となる。この構成により、運転されるロータリ圧縮機は、挿入した重りによりクランク部4の重心24は、主軸の回転軸21方向に移動すると共に、挿入した物質の比重を上げることで、重心は主軸の中心21にすることができ、主軸3に働く遠心力が減少し、又釣り合わせることができ、バランサ13を不要とすることができる。これにより主軸3に働く曲げモーメントも減少するため、主軸受8でのかじり、焼付き等がなく摩擦損失がへる。その結果起動時の低電流化を実現でき、立ち上がり時間を短縮できる。又、COPの向上や振動、騒音の低減ができる。
以上のように、本発明にかかる密閉型圧縮機は、簡単に製造が可能であり、性能向上、振動、騒音の低減ができるので、小型から大型の空調用、冷蔵庫用、或いは、給湯用密閉型圧縮機に適用できる。
1 容器
2 シリンダ
3 主軸
4 クランク部
5 ローラ
8 主軸受
9 副軸受部
10 副軸受
11 ロータ
12 ステータ
2 シリンダ
3 主軸
4 クランク部
5 ローラ
8 主軸受
9 副軸受部
10 副軸受
11 ロータ
12 ステータ
Claims (3)
- 圧縮機構部と電動機構部を有するロータリ圧縮機において、主軸の中心軸にクランク軸の偏心部の重心がくるようにクランク軸の偏心部の内、主軸の中心軸に対してクランク軸の偏心部の軸中心側の反対側に主軸の中心軸と並行で且つクランク軸の偏心部の主軸受側から副軸受側に向かって、貫通しない穴を設け、そこに比重の高い物質を挿入した密閉型ロータリ圧縮機。
- 請求項1記載のロータリ圧縮機において、クランク軸の偏心部の内、主軸の中心軸に対してクランク軸の偏心部の軸中心側の反対側に主軸の中心軸と並行で且つクランク軸の偏心部の主軸受側から副軸受側に向かって、貫通しない穴を複数個設け、そこに比重の高い物質を挿入した密閉型ロータリ圧縮機。
- 請求項1または2記載のロータリ圧縮機において、貫通しない穴に挿入する比重の高い物質の長さを変え、重心位置を調整した密閉型ロータリ圧縮機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007243227A JP2009074412A (ja) | 2007-09-20 | 2007-09-20 | 密閉型ロータリ圧縮機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007243227A JP2009074412A (ja) | 2007-09-20 | 2007-09-20 | 密閉型ロータリ圧縮機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009074412A true JP2009074412A (ja) | 2009-04-09 |
Family
ID=40609639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007243227A Pending JP2009074412A (ja) | 2007-09-20 | 2007-09-20 | 密閉型ロータリ圧縮機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2009074412A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103452844A (zh) * | 2012-06-04 | 2013-12-18 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 旋转压缩机 |
-
2007
- 2007-09-20 JP JP2007243227A patent/JP2009074412A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN103452844A (zh) * | 2012-06-04 | 2013-12-18 | 广东美芝制冷设备有限公司 | 旋转压缩机 |
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