JP2009073581A - エレベーター装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
地震の初期揺れ等に基づき迅速に管制運転を開始すると共に、管制運転の継続が不要な揺れについては迅速に平常運転へ復帰するエレベーター装置を提供する。
【解決手段】
エレベーター昇降路11を含む建物13内に地震感知器9を設置し、この地震感知器9を利用して地震時や強風時の際に建物揺れ管制運転を行うようにしたエレベーター装置において、前記地震感知器9により鉛直方向及び水平方向の加速度を検出し、この鉛直方向及び水平方向の加速度を用いて計算した判定値が第1の閾値L1以上となったとき、昇降中の乗りかご1は最寄り階に停止させて戸開し停止中の乗りかごは戸開するよう制御し、前記第1の閾値L1以上となった時点から所定時間T1が経過したとき、前記判定値が第2の閾値L2以下の場合に平常運転へ復帰させ、前記判定値が前記第2の閾値を超える場合に戸閉して運転を休止させるようにした。
【選択図】図3

Description

本発明は、地震や強風の際に管制運転を行うようにしたエレベーター装置に関するものである。
地震時には震源から、伝播速度の早い縦波(P波)と伝播速度は遅いが地震の主要動を呈する横波(S波)が建物に到達する。従来から、S波到達前にP波による建物の初期揺れを感知してエレベーターを最寄り階に停止させる初期揺れ管制運転が行われている。ここで、建物の初期揺れとは、地震到来時に感知される建物の初期の揺れを指し、地震工学上の初期微動時の揺れに限定されるものではない。このような初期揺れ管制運転の例は、下記の非特許文献1に示されている。
この非特許文献1によれば、昇降路底部又は建物の基礎に近い階の上下方向の加速度からP波を感知し、機械室などの建物上部に設置する水平全方向の加速度感知器でS波を感知して、エレベーターの地震時管制運転が行われている。
また、下記特許文献1には、ピット内に設けたセンサが鉛直方向について10Gal以上の加速度を検出すると、乗りかごを最寄り階へ停止させ(P波管制運転)、その後、所定時間が経過してから、機械室に設けたセンサが水平方向について所定の加速度を検出すると、所定の管制運転(S波管制運転)を行うようにしたエレベーターが開示されている。
特開2007−91460号公報(段落番号0014,図3等) 2002年版 国土交通省住宅局建築指導課、財団法人日本建築設備・昇降機センター、社団法人日本エレベーター協会 編集の「昇降機技術基準の解説」の第2部の94〜100頁
上記した従来の管制運転は、P波管制運転とS波管制運転とから成り立っているが、例えば、特許文献1に記載された発明では、ピット付近に設けたセンサが縦(鉛直)方向の加速度として少なくとも10Galを感知しない限り、P波管制運転だけでなくS波管制運転も開始されない。しかし、実際には、P波に対応する主として鉛直方向の揺れの加速度が10Galよりも小さくても、S波に相当する水平方向の揺れが大きくなる場合があり、そのような場合に管制運転が行われない可能性がある。仮に、水平方向の大きな揺れを感知したことによりS波管制運転が行われたとしても、管制運転を開始するのが遅れてしまう可能性もある。
更に、上記した従来の管制運転では、P波検知器が縦方向の所定以上の加速度を検出して初期揺れ管制運転のモードが開始されると、乗りかごを最寄り階で停止させ、その後の揺れに関係なく乗りかごを当該最寄り階で一定時間待機させている。ここで、一定時間とは、如何なる地震であってもその揺れが収まるような長い時間であり、一般的には1分間程度とされている。したがって、管制運転を継続するまでもないような揺れであっても、乗りかごを不必要に待機させることになり、平常運転に復帰するまでの時間が長くなってしまう可能性がある。
一方で、上記従来の管制運転では、1分程度が経過すると自動的に平常運転に復帰させているため、揺れが数分持続する長周期地震動に対しては、初期揺れ管制運転が終了したにも関わらず、ロープ類が振れ出して乗客に不安感を与えたり昇降路内にロープの引っかかり被害を発生させたりする課題を抱えている。
本発明の目的は、地震の初期揺れ等に基づき迅速に管制運転を開始すると共に、管制運転の継続が不要な揺れについては迅速に平常運転へ復帰するエレベーター装置を提供することにある。
エレベーター昇降路を含む建物内に建物の振動を検出する加速度センサを設置し、この加速度センサを利用して地震時や強風時の際の建物揺れ管制運転を行うようにしたエレベーター装置において、前記加速度センサにより鉛直方向及び水平方向の加速度を検出し、この鉛直方向及び水平方向の加速度を用いて計算した判定値が第1の閾値以上となったとき、昇降中の乗りかごは最寄り階に停止させて戸開し停止中の乗りかごは戸開するよう制御し、前記第1の閾値以上となった時点から所定時間が経過したとき、前記判定値が第2の閾値以下の場合に平常運転へ復帰させ、前記判定値が前記第2の閾値を超える場合に戸閉して運転を休止させるようにした。
本発明によれば、地震の初期揺れ等に基づき迅速に管制運転を開始すると共に、管制運転の継続が不要な揺れについては迅速に平常運転へ復帰するエレベーター装置が提供でき、乗客に与える不安感や不便感を低減することが可能となる。
以下、本発明の実施例について、図面に基づいて説明する。
本発明の実施例に関わるエレベーターの構成を図1で、地震時管制の管制判定処理部を図2で説明する。
図1で、建物13のエレベーターの昇降路11で、乗りかご1がガイドレール(図示なし)に沿って昇降する一方、つり合おもり2がガイドレール(図示なし)に沿って昇降するように構成されている。また、乗りかご1とつり合おもり2は、主ロープ6により懸垂され、機械室10の巻上機4により駆動される。機械室10内には、制御盤3,ガバナ5及び地震感知器9が配置されており、ガバナ5にはガバナロープ7が巻き掛けられている。更に、乗りかご1とつり合おもり2側の主ロープ6との重量変化を縮小するため、コンペンロープ8が設置されている。
以上の構成のもとで管制運転を制御する方法について、図2を用いて説明する。まず、振動センサとして昇降路11上部に設置された地震感知器9の検出信号が、管制判定処理部14に送られる。そして、この管制判定処理部14は、地震感知器9のx,y,z方向の加速度検出信号から重力の加速度成分や加速度センサの直流ドリフト成分を除去するハイパスフィルター15,16,17と、これらのフィルターを通過した信号18,19,20を用いて所定の計算を行う演算部21と、前記演算部21の出力信号(判定値)から建物13の複数段の揺れレベルを判定する閾値判定部22を備えており、前記閾値判定部22の信号が制御盤3に送られる。ここで、管制判定処理部14は、地震感知器9のユニットケースの中でも制御盤3の中でもよい。また、加速度センサの代わりに速度センサを利用しても、地震感知器9を構成することは可能である。
また、演算部21では、x,y,zの各成分の加速度を合成する計算が行われる。その合成方法としては、各成分の絶対値にそれぞれ所定の係数をかけて足し合せる演算(式1)、各成分の平方値にそれぞれ所定の係数をかけて足し合せる演算(式2)、この(式2)の演算結果を更に平方根処理する演算(式3)、各成分の絶対値のp乗にそれぞれ所定の係数をかけて足し合せた値をp乗根処理する演算(式4)などが考えられる。
Figure 2009073581
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Figure 2009073581
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ここで、観測値に導入する重み係数α,β,γを定めるにあたり、建物13の設置環境や建物13内の設備による加速度ノイズの特性を考慮することによって、ノイズの影響を最小限に抑制できる。更に、建物13の水平断面の形状によって、係数αと係数βを異なる値に重み付けしても良い。例えば、y方向に比べてx方向の方が十分に長い水平断面を有する建物13の場合には、x方向には揺れにくいため、重みを付加して合成すると良い。
そして、演算部21で合成された判定値は、閾値判定部22へ送られ、図3のような流れで、管制運転の制御が行われる。本実施例における主な制御モードとしては、通常運転モードと、昇降中の乗りかご1を最寄り階へ一時停止させて戸開すると共に停止中の乗りかご1を戸開する待機管制運転モードと、戸閉して運転を休止させる建物揺れ管制運転モードである。以下、この図3を用いて具体的な処理の方法について説明する。
閾値判定部22では、まず、演算部21で計算された判定値と第1の閾値L1とを比較し(ステップ30)、判定値が第1の閾値L1以上となった場合は、エレベーターを通常運転モードから待機管制運転モードへ切り替え、次のステップへ進む。ここで、第1の閾値L1としては、高さ60m以下の建物13では2Gal以上5Gal以下の範囲内の値、高さ60を超える建物では0.5Gal以上2.5Gal以下の範囲内の値を、それぞれ設定する。また、判定値を計算するにあたり、上記(式3)を採用し、簡単にするため重み係数α,β,γをすべて1とする。
次に、建物13の揺れを感知すると、エレベーターが昇降中であるか否かを判定する(ステップ31)。エレベーターが昇降中であった場合は、乗りかご1を最寄り階に停止させて(ステップ32)、ドアを開く(ステップ33)。エレベーターが走行中でなかった場合、すなわち、エレベーターが停止中であった場合は、その階でドアが開く。尚、建物13の揺れを感知した時点で既に登録されていた行先階の表示は維持され、建物13の揺れを感知してから所定時間T1が経過するまで、ドアの開き状態及び行先階の表示状態が保持される(ステップ34)。また、この所定時間T1が経過するまで、待機管制運転モード用の表示又は音声案内、例えば、「地震が発生しました。揺れを確認中です。」などの音声を出し、乗客の不安を軽減する手段を取り入れても良い。尚、この待機管制運転モード中においても、乗りかご1内や乗り場から新しい呼び登録を行うことは可能としている。
そして、建物13の揺れを感知した時点、すなわち、判定値が第1の閾値L1以上となった時点から、所定時間T1が経過した際における判定値が、第2の閾値L2以下か否かを判定する(ステップ35)。尚、第2の閾値L2との比較の対象となる判定値は、所定時間T1が経過した瞬間の判定値だけでなく、所定時間T1が経過した時点でその時点以前の一定時間内における判定値のうち最大のものが用いられる。ここでの一定時間は、具体的には、1秒以上10秒以下程度であり、建物13の揺れの固有周期に相当する時間である。また、第2の閾値L2としては、2Gal以上5Gal以下の範囲内の値を設定する。
更に、所定時間T1としては、ステップ30で感知した揺れが建物揺れ管制運転モードに切り替えるべき揺れか否かを判別するために必要な時間を考慮して設定する。具体的には、所定時間T1を10秒以上20秒以下程度とし、エレベーターに地震被害をもたらさない程度の弱い地震動か否か、あるいは、建物13周りの交通機器などの外乱振動や空調機など設備機器のノイズ振動によるものか否か、判別できるようにしている。
ステップ35において、判定値が第2の閾値L2以下であった場合には、弱い地震動あるいはノイズ振動であったとみなして、待機管制運転モードを解除して通常運転モードへ切り替えることにより、エレベーターを速やかに平常運転へ復帰させる(ステップ43)。一方、ステップ35において、判定値が第2の閾値L2を超えた場合は、地震被害をもたらす可能性のある揺れとみなし、待機管制運転モードから建物揺れ管制運転モードへ切り替え、乗りかご1の停止を継続させる。そこで、まず、乗りかご1内の乗客に対して、地震が発生したことや建物揺れ管制運転モードであること等を知らせる表示を行うと共に、音声案内を行い、乗りかご1の外への移動を促す(ステップ36)。このとき既に登録されていた行先階の登録は取消され、その後はドアを開けたまま待機させる。
更に、ステップ35における所定の表示及び音声案内が行われてから所定時間T2が経過するまで待機させ(ステップ37)た後、ドアを閉じる(ステップ38)。ここで、所定時間T2は、所定の表示及び音声案内が行われてから乗客が乗りかご1の外へ出る動作に最低限必要な時間であり、例えば、15秒以上20秒以下程度とする。
そして、ステップ38でドアを閉じた際、乗りかご1内の開きボタンの押圧などドアを開けるための操作がされたか否かの判定が行われる(ステップ39)。ドアを閉じた際に、ドアを開けるための操作があった場合は、乗客が未だ乗りかご1内にいるとみなしてドアが開けられ(ステップ40)、ドアを開けてから所定時間T4が経過するまで待機させた後、再びドアを閉める(ステップ38)。この所定時間T4は、ドアが開いてから乗客が乗りかご1の外へ出る動作に最低限必要な時間であり、例えば、15以上20秒以下程度とする。
また、ステップ39でドアを開けるための操作がされなかった場合は、乗りかご1内に乗客がいないとみなすと共に、判定値が第3の閾値L3以下か否かを判定する(ステップ41)。尚、第3の閾値L3との比較の対象となる判定値は、判定時の瞬間の判定値だけでなく、判定時以前の一定時間内における判定値のうち最大のものが用いられる。ここでの一定時間は、具体的には、1秒以上10秒以下程度であり、建物13の揺れの固有周期に相当する時間である。また、第3の閾値L3としては、2Gal以上5Gal以下の範囲内の値を設定する。
第3の閾値L3以下であった場合は、建物13の揺れは収まったとみなし、所定時間T3が経過するまで待機させた後、建物揺れ管制運転モード用の表示又は音声案内を止めて運転再開の準備を行い(ステップ42)、最終的にエレベーターを平常運転へ復帰させ、通常運転モードとなる(ステップ43)。尚、第3の閾値L3以下であった場合でも即座に平常運転へ復帰させない理由は、建物13の揺れが収まっても主ロープ6などの長尺物の揺れが収まっていない可能性があるためである。そこで、本実施例では、長尺物の揺れの減衰時間として30秒以上60秒以下程度を想定し、これを所定時間T3とした。
一方、ステップ41において、判定値が第3の閾値以下でなかった場合は、建物13の揺れが収まっていないとして乗りかご1をそのまま待機させ、運転休止を継続する。その後、建物13の揺れが収まった場合、判定値が第3の閾値以下になってから、上述と同様に、所定時間T3が経過した後に平常運転へ復帰させる。
このように、本実施例では、縦波を主成分とするP波と、横波を主成分とするS波を区別することなく、小さな揺れであっても感知して待機管制運転モードを開始し、いち早く最寄り階に停止させている。また、待機管制運転モードから建物揺れ管制運転モードへ切り替わった後も揺れを適宜感知して、建物13の揺れが収束した場合は、いち早く平常運転へ復帰させる制御を行っている。
この他、本実施例では、より大きな揺れを感知した場合に、保守員等による点検が行われるまで平常運転への復旧をできないようにさせる、いわゆるS波管制運転もあわせて導入している。本実施例のS波管制運転は、例えば、上記閾値(L1,L2,L3)よりも大きな閾値L4(例えば、10Gal以上40Gal以下)を設定し、水平方向の加速度の値がこの閾値L4を超えた場合に、運転を休止し保守員等による点検を待つようにする。このS波管制運転は、上記地震感知器9を用いて行うことも可能であるが、昇降路11の下部又は建物13の下部などにS波感知器を別途設けて行っても構わない。尚、このS波管制運転においても、水平方向の加速度の値ではなく、鉛直方向と水平方向の合成値を用いて閾値L4と比較しても良い。
次に、本実施例による効果について説明する。
まず、従来と比べて小さな閾値を用いているため、建物13の揺れを高感度で感知できる。また、鉛直方向及び水平方向の加速度を用い、これらの待機加速度を合成した上で閾値との比較を行っているため、鉛直方向の加速度だけを利用して待機管制運転の開始を判定している従来のP波管制運転と比べ、建物13の揺れを高感度で感知できる。つまり、建物13の揺れがノイズなど問題とならないものか否かを判定するのに要する時間を省き、早い段階で待機管制運転を開始させることができる。
更に、本実施例では、建物揺れ管制運転に切り替わった後も、建物13の揺れの収束状況を監視して建物揺れ管制運転の継続要否を適宜判定しているので、管制運転開始後の揺れに関係なく1分間程度待機させている従来の方法と異なり、不必要な管制運転を抑制でき、迅速に平常運転へ復帰させることが可能である。
また、ステップ30で建物13の揺れを感知した段階では、行先階の登録解除や地震発生の案内を行わず、ステップ35で管制運転の継続を判定した段階、すなわち、待機管制運転モードから建物揺れ管制運転モードへ切り替わった段階で行うようにしたので、乗客に対して無用な混乱や不安を招くことを防止できる。
尚、本実施例における図3に示す制御では、P波による建物13の揺れを感知して待機管制運転を開始するだけでなく、このP波による建物13の揺れが極めて小さくて感知できなかった場合に、P波の後に到来するS波による建物13の揺れを感知して待機管制運転を開始することが可能である。また、近距離の強い地震の場合は、S波が到来した際の加速度が大きいので、上述のS波感知器が感知してS波管制運転を開始させることも可能である。
ここで、震源の遠い地震が堆積層を持つ平野部に伝播したときに発生しやすい長周期地震動では、S波が到来した時点でも建物13で観測される加速度は小さいため、S波感知器が感知しない場合がある。この長周期地震動は、S波が到来した時点ではロープ類の振れが少なくても、低い加速度ながら数分間に渡って建物13が揺れ続けることでロープ類の振れが成長し、乗客に不安感を与えたり、ロープ類の引っかかり被害を発生させたりする可能性のあることが知られている。
しかしながら、本実施例の図3に示す制御では、従来のS波管制運転とは異なり、低い揺れも的確に感知でき、しかも管制運転の継続要否を適宜判定しているので、長周期地震動であっても、ロープ類が揺れだす前に管制運転を開始させると共に、ロープ類の揺れが収まるまでエレベーターを待機させることが可能である。
尚、上述した閾値L1,L2,L3は、建物13の基礎の大きさや重さに応じて定めることになり、条件によってはL1=L2=L3となる場合も考えられる。
また、本実施例では、振動センサを介して得られた判定値が第1の閾値L1以上になった時点で待機管制運転を開始するようにしたが、第1の閾値L1と同じ値になった時点では待機管制運転を開始せず、第1の閾値L1を超えた時点ではじめて待機管制運転を開始するようにしても良い。第2の閾値L2及び第3のL3についても同様である。
更に、図1のエレベーターの構成図では、地震感知器9を機械室10内に設置しているが、機械室10のないエレベーターの場合には、昇降路11内あるいは建物13内の上部に設置しても良い。このように建物13の上方に地震感知器9を設置すると、地震による建物13の揺れの大きさが増幅するため、ピット12などに地震感知器を設置する場合と比べて、高感度で揺れを感知できる。
また、ステップ35における揺れは主にS波と考えられるため、第2の閾値L2との比較の対象を、互いに直交する3軸方向の加速度を合成した合成値とせず、x,y方向すなわち水平方向の加速度の値としても良い。ステップ42における第3の閾値L3との比較の対象についても同様である。
尚、地震以外例えば強風によって建物13が揺れた場合についても、本実施例の管制運転を適用することが可能である。
本発明の実施例を適用するエレベーターの構成を示す図である。 本発明に関わる管制判定処理部の構成を示す図である。 本発明に関わる管制運転の制御の流れを示す図である。
符号の説明
1 乗りかご
2 つり合いおもり
3 制御盤
4 巻上機
5 ガバナ
6 主ロープ
7 ガバナロープ
8 コンペンロープ
9 地震感知器
10 機械室
11 昇降路
12 ピット
13 建物
14 管制判定処理部
15,16,17 ハイパスフィルター
18,19,20 信号
21 演算部
22 閾値判定部

Claims (9)

  1. エレベーター昇降路を含む建物内に建物の振動を検出する振動センサを設置し、この振動センサを利用して地震時や強風時の際の建物揺れ管制運転を行うようにしたエレベーター装置において、
    通常運転モードと、昇降中の乗りかごを最寄り階へ一時停止させて戸開すると共に停止中の乗りかごを戸開する待機管制運転モードと、戸閉して運転を休止させる建物揺れ管制運転モードを有し、
    前記振動センサを介して得られた判定値が第1の閾値以上となった場合に、エレベーターを前記通常運転モードから前記待機管制運転モードへ切り替え、前記第1の閾値以上となった時点から所定時間を経過したとき、前記判定値が第2の閾値以下の場合に、エレベーターを前記待機管制運転モードから前記通常運転モードへ切り替え、前記第2の閾値を超えた場合に、エレベーターを前記待機管制運転モードから前記建物揺れ管制運転モードへ切り替えることを特徴とするエレベーター装置。
  2. 請求項1において、前記建物揺れ管制運転モードへ切り替えた後、前記判定値が第3の閾値以下となった場合に、前記通常運転モードへ切り替えることを特徴とするエレベーター装置。
  3. 請求項1において、前記振動センサは、互いに直交する3軸方向の加速度を計測する加速度センサであり、これら各軸方向の加速度を合成したものを前記判定値とすることを特徴とするエレベーター装置。
  4. 請求項1において、前記第2の閾値を超えた場合に、行先階登録を消去することを特徴とするエレベーター装置。
  5. 請求項1において、前記判定値が前記第1の閾値以上となった場合に、前記待機管制運転モード用の表示又は音声案内を行って乗客に知らせることを特徴とするエレベーター装置。
  6. 請求項1において、前記判定値が前記第2の閾値以下となった場合に、前記建物揺れ管制運転モード用の表示又は音声案内を行って乗客に知らせることを特徴とするエレベーター装置。
  7. 請求項1又は2において、前記閾値は、いずれも5Gal以下の値であることを特徴とするエレベーター装置。
  8. 請求項1において、前記所定時間は、10秒以上20秒以下であることを特徴とするエレベーター装置。
  9. エレベーター昇降路を含む建物内に建物の振動を検出する加速度センサを設置し、この加速度センサを利用して地震時や強風時の際の建物揺れ管制運転を行うようにしたエレベーター装置において、
    前記加速度センサにより鉛直方向及び水平方向の加速度を検出し、この鉛直方向及び水平方向の加速度を用いて計算した判定値が第1の閾値以上となったとき、昇降中の乗りかごは最寄り階に停止させて戸開し停止中の乗りかごは戸開するよう制御し、前記第1の閾値以上となった時点から所定時間が経過したとき、前記判定値が第2の閾値以下の場合に平常運転へ復帰させ、前記判定値が前記第2の閾値を超える場合に戸閉して運転を休止させることを特徴とするエレベーター装置。
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