JP2009073422A - 飲酒状態検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】人の汗に含まれるアルコール成分の濃度を実用レベルで短時間に検出でき、人の飲酒状態を実用レベルで確実に検知できる飲酒状態検知装置を提供する。
【解決手段】飲酒状態検知ECU2の発汗促進部2Cが発熱体コントローラ8に所定の昇温指令信号を出力することで、ステアリングホイール17に設置された発熱体9が標準体温の36℃程度に昇温される。このため、ステアリングホイール17を握るドライバの掌の発汗量が増大してその汗に含まれるアルコール成分の量が増大する。その結果、ステアリングホイール17に設置されたアルコールセンサ4により、ドライバの掌から発汗される汗に含まれるアルコール成分の濃度が実用レベルで短時間に検出され、飲酒状態検知部2Dによりドライバの飲酒状態が実用レベルで確実に検知される。
【選択図】図1

Description

本発明は、人の飲酒状態を検知する飲酒状態検知装置に関するものである。
近年、飲酒状態のドライバによる車両の運転を防止するための飲酒運転防止装置が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。これに関連してドライバの飲酒状態を検知する飲酒状態検知装置も種々提案されている(例えば特許文献2参照)。
ここで、特許文献2には、ドライバの汗に含まれるアルコール成分の濃度を検出するセンサ素子を車両のステアリングホイールやシフトノブなどの運転操作部に設置することが記載されている。
特開2004−249847号公報 特開2005−224319号公報
ところで、特許文献2に記載されたような飲酒状態検知装置においては、ドライバの掌から発汗される汗の量が微量であるため、センサ素子によるアルコール成分の濃度の検出精度が低く、実用性に欠けるという問題がある。
そこで、本発明は、人の汗に含まれるアルコール成分の濃度を実用レベルで短時間に検出でき、人の飲酒状態を実用レベルで確実に検知することができる飲酒状態検知装置を提供することを課題とする。
本発明に係る飲酒状態検知装置は、人の汗に含まれるアルコール成分の濃度を検出して人の飲酒状態を検知する飲酒状態検知装置であって、アルコール成分の濃度の検出時に人の発汗を促進させる発汗促進手段を備えていることを特徴とする。
本発明に係る飲酒状態検知装置では、人の汗に含まれるアルコール成分の濃度の検出時に発汗促進手段が人の発汗を促進させるため、人の発汗量が増大してその汗に含まれるアルコール成分の量が増大する。その結果、人の汗に含まれるアルコール成分の濃度が実用レベルで短時間に検出され、人の飲酒状態が実用レベルで確実に検知される。
本発明に係る飲酒状態検知装置においては、アルコール成分の濃度を検出する検出器を車室内に設置し、発汗促進手段は、車室内に装備された暖房装置を作動させるように構成することができる。
この場合、発汗促進手段が車室内に装備された暖房装置を作動させることにより、車室内の人の発汗量が増大してその汗に含まれるアルコール成分の量が増大する。その結果、車室内に設置された検出器により車室内の人のアルコール成分の濃度が実用レベルで短時間に検出され、車室内の人の飲酒状態が実用レベルで確実に検知される。
また、本発明に係る飲酒状態検知装置においては、人が手動操作する車室内のステアリングホイールやシフトノブ等の手動操作部材にアルコール成分の濃度を検出する検出器を設置し、発汗促進手段は、手動操作部材に設置された発熱体を昇温させるように構成することができる。
この場合、発汗促進手段が手動操作部材に設置された発熱体を昇温させることにより、手動操作部材を手動操作する人であるドライバの掌の発汗量が増大してその汗に含まれるアルコール成分の量が増大する。その結果、手動操作部材に設置された検出器によりドライバの掌の発汗に含まれるアルコール成分の濃度が実用レベルで短時間に検出され、ドライバの飲酒状態が実用レベルで確実に検知される。
さらに、本発明に係る飲酒状態検知装置においては、人が手動操作する車室内のステアリングホイールやシフトノブ等の手動操作部材にアルコール成分の濃度を検出する検出器を設置し、発汗促進手段は、手動操作部材を手動操作する人であるドライバの意思と異なる挙動を手動操作部材に与えるように構成することができる。なお、発汗促進手段は、車両が安全走行状態にあるときにのみ手動操作部材を手動操作する人であるドライバの意思と異なる挙動を手動操作部材に与えるように構成されているのが好ましい。
この場合、発汗促進手段が手動操作部材を手動操作する人であるドライバの意思と異なる挙動を手動操作部材に与えることにより、ドライバには心理的不安感が発生し、ドライバは反射的に手動操作部材を強く握り締めるようなり、ドライバの掌が検出器に強く押し当てられるようになる。加えて、ドライバは心理的不安感によっていわゆる冷や汗をかくようになり、ステアリングホイールを握るドライバの掌の発汗量が増大してその汗に含まれるアルコール成分の量が増大する。これらの相乗効果により、手動操作部材に設置された検出器によりドライバの掌の発汗に含まれるアルコール成分の濃度が実用レベルで短時間に検出され、ドライバの飲酒状態が実用レベルで確実に検知される。
本発明に係る飲酒状態検知装置によれば、人の汗に含まれるアルコール成分の濃度の検出時に発汗促進手段が人の発汗を促進させるため、人の発汗量が増大してその汗に含まれるアルコール成分の量が増大する。その結果、人の汗に含まれるアルコール成分の濃度を実用レベルで短時間に検出でき、人の飲酒状態を実用レベルで確実に検知することができる。
以下、図面を参照して本発明に係る飲酒状態検知装置の最良の実施形態を説明する。ここで、参照する図面において、図1は一実施形態に係る飲酒状態検知装置の構成を示す機能ブロック図、図2は図1に示したアルコールセンサおよび発熱体が設置される車室内の手動操作部材の一例を示すステアリングホイールの正面図、図3は図1に示した飲酒状態検知ECUが実行する処理の手順を示すフローチャートである。
一実施形態に係る飲酒状態検知装置は、図示しない車両に適用されることで、車両の運転開始時および安全走行時において、車両を運転する人であるドライバの掌からの発汗に含まれるアルコール成分の濃度を検出してドライバの飲酒状態を検知する。この飲酒状態検知装置は、図1に示すように、イグニションスイッチ1のオンにより作動を開始する飲酒状態検知ECU(Electric Control Unit)2を主体に構成されている。
飲酒状態検知ECU2には、明暗センサ3およびアルコールセンサ4からそれぞれ所定の検出信号が入力されると共に、車両に装備されている車速センサ5、操舵角センサ6およびミリ波レーダ7からもそれぞれ所定の検出信号が入力される。そして、この飲酒状態検知ECU2は、発熱体コントローラ8を介して発熱体9を昇温させ、エアコンECU(Electric Control Unit)10を介してエアコン装置11を暖房運転させ、パワステECU(EPS/ECU(Electric Power Steering/Electric Control Unit))12を介してステアリングアクチュエータ13を作動させることが可能に構成されている。
また、飲酒状態検知ECU2は、ドライバの飲酒状態を検知すると、エンジンECU(Electric Control Unit)14を介してエンジンを停止させ、または低速回転に保持させ、ランプ制御ユニット15を介してヘッドランプおよびハザードランプを点滅させ、ブレーキECU(Electric Control Unit)16を介してブレーキ装置を作動させることが可能に構成されている。
飲酒状態検知ECU2、エアコンECU10、パワステECU12、エンジンECU14およびブレーキECU16は、それぞれ入出力インターフェースI/O、A/Dコンバータ、プログラムおよびデータを記憶したROM(Read Only Memory)、入力データ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、プログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)等をハードウェアとして備えたマイクロコンピュータで構成されている。
明暗センサ3、アルコールセンサ4および発熱体9は、図2に示すように、車両に装備されたステアリングホイール17の左右両側の正面に一対ずつ嵌め込まれて設置されている。この設置個所は、ドライバが通常状態でステアリングホイール17を握った場合にその掌で覆われる部分である。ここで、明暗センサ3と発熱体9は上下方向に隣接して設置されており、アルコールセンサ4は、発熱体9上に設置されてドライバの掌に接触可能となっている。
明暗センサ3は、その周囲の明暗状態を検出するものであり、ドライバの掌によって覆われると暗信号を出力し、ドライバの掌によって覆われていない状態では明信号を出力する。
アルコールセンサ4は、例えば従来公知の半導体式のセンサであり、ドライバの掌に接触することで、掌から発汗された汗に含まれるアルコール成分を検出し、そのアルコール成分の濃度に応じた検出信号を出力する。すなわち、アルコール濃度検出信号を出力する。
発熱体9は、通電により発熱する例えば半導体セラミックスなどからなる面状発熱体であり、飲酒状態検知ECU2が発熱体コントローラ8に所定の昇温指令信号を出力することで、例えば標準体温の36℃程度に昇温される。
車速センサ5、操舵角センサ6およびミリ波レーダ7は、車両の走行状態が安全な状態であるどうかを確認するために使用されるものであって、走行安全状態検出手段を構成する。車速センサ5は自車両の車速を検出し、操舵角センサ6は自車両のステアリングホイール17の操舵角を検出し、ミリ波レーダ7は自車両の前方を走行する他車両との間の車間距離などを検出する。
エアコンECU10は、車両に装備されたエアコン装置11の運転を制御するものであり、飲酒状態検知ECU2から所定の暖房指令信号が入力されると、エアコン装置11を適宜の温度に暖房運転させる。
パワステECU12は、車両に装備された電動パワーステアリング装置を制御するものであり、飲酒状態検知ECU2から所定の操舵指令信号が入力されると、電動パワーステアリング装置を構成するステアリングアクチュエータ13を僅かに作動させてステアリングホイール17をドライバの意志に反して所定の微小角度だけ転舵させる。
エンジンECU14は、車両に装備されたエンジンを例えばドライブ・バイ・ワイヤ方式によって制御するものであり、飲酒状態検知ECU2からエンジン停止指令信号が入力されると、点火系統を遮断し、あるいは燃料供給を遮断してエンジンの始動を阻止する。また、飲酒状態検知ECU2からアイドリング保持信号が入力されると、ススロットル開度をアイドリング開度に保持してエンジンを低速回転に保持する。
ランプ制御ユニット15は、車両に装備されたヘッドランプおよびハザードランプの点灯を制御するものであり、飲酒状態検知ECU2から点滅指令信号が入力されると、ヘッドランプおよびハザードランプを点滅させて車両の飲酒運転状態を周囲に報知する。
ブレーキECU16は、車両に装備されたブレーキ装置を例えばドライブ・バイ・ワイヤ方式によって制御するものであり、飲酒状態検知ECU2から所定のブレーキ指令信号が入力されると、ブレーキ装置を作動させて車両を減速させる。
ここで、飲酒状態検知ECU2には、ソフトウェアによりセンサ起動部2A、走行安全確認部2B、発汗促進部2C、飲酒状態検知部2Dが構成されている。発汗促進部2Cは、発熱体コントローラ8、発熱体9、エアコンECU10、エアコン装置11、パワステECU12およびステアリングアクチュエータ13と協働して本発明の発汗促進手段を構成する。
センサ起動部2Aには、イグニションスイッチ1からオン・オフ信号が入力される。このセンサ起動部2Aは、イグニションスイッチ1からオン信号が入力されると、明暗センサ3およびアルコールセンサ4に起動信号を出力してこれらを起動させると共に、発汗促進部2Bに作動開始信号を出力する。
走行安全確認部2Bには、車両の走行が安全状態にあるかどうかを確認するため、走行安全状態検出手段を構成する車速センサ5、操舵角センサ6およびミリ波レーダ7からそれぞれ検出信号が入力される。この走行安全確認部2Bは、入力された各検出信号に基づき、例えば、自車両の前方を走行する他車両との間の車間距離が十分にあり、自車両の走行速度が安全速度にあり、かつ、自車両のステアリングホイール17による操舵角度が保舵状態程度の僅かな角度範囲内にあるとき、走行安全確認信号を発汗促進部2Cに出力する。
発汗促進部2Cは、センサ起動部2Aから作動開始信号が入力されると、発熱体コントローラ8に所定の昇温指令信号を出力し、エアコンECU10に所定の暖房指令信号を出力する。これにより、発熱体9が例えば標準体温の36℃程度に昇温されると共に、エアコン装置11が適宜の温度に暖房運転される。
また、発汗促進部2Cは、走行安全確認部2Bから走行安全確認信号が入力されると、パワステECU12に所定の操舵指令信号を出力する。これにより、ステアリングアクチュエータ13が僅かに作動し、ステアリングホイール17がドライバの意志に反した挙動として所定の微小角度だけ転舵される。
飲酒状態検知部2Dには、車両が走行状態にあるかどうかを判別するため、車速センサ5からその検出信号が入力される。また、ドライバがステアリングホイール17を握っているかどうかを確認するため、明暗センサ3からその周囲の明暗状態を示す明信号または暗信号が入力される。そして、この飲酒状態検知部2Dは、明暗センサ3から暗信号が入力されると、ドライバがステアリングホイール17を握っているものとして、アルコールセンサ4からアルコール濃度検出信号を取得する。
そして、飲酒状態検知部2Dは、アルコールセンサ4から取得したアルコール濃度検出信号に基づき、アルコール成分の濃度が酒気帯び運転の基準とされる血中アルコール濃度(例えば0.03%)以上の場合には、ドライバが酒気帯び状態を含む飲酒状態にあるものと判定し、基準の血中アルコール濃度未満の場合には、ドライバが飲酒状態にないものと判定する。
ここで、飲酒状態検知部2Dは、車両の停止状態でドライバが飲酒状態にあるものと判定した場合、エンジンECU14にエンジン停止指令信号を出力することで、エンジンの始動を阻止する。
一方、車速センサ5からの車速検出信号により車両が走行状態にあると判別すると、飲酒状態検知部2Dは、車両の飲酒運転状態を周囲に報知するため、ランプ制御ユニット15に点滅指令信号を出力してヘッドランプおよびハザードランプを点滅させる。また、エンジンECU14にアイドリング保持信号を出力することで、エンジンを低速回転に保持して車両の加速を禁止すると共に、ブレーキECU16に所定のブレーキ指令信号を出力することで、ブレーキ装置を作動させて車両を減速させる。
次に、前述した飲酒状態検知ECU2が実行する一連の処理手順を図3に示すフローチャートに沿って順次説明する。この飲酒状態検知ECU2による一連の処理手順は、エンジンの始動前の車両停止状態において、図1に示したイグニションスイッチ1からセンサ起動部2Aにオン信号が入力されることで開始される。
まず、ステップS10では、明暗センサ3がその周囲の明暗状態を検出できるようにし、アルコールセンサ4がドライバの掌から発汗される汗に含まれるアルコール成分を検出できるようにするため、センサ起動部2Aから明暗センサ3およびアルコールセンサ4にそれぞれ起動信号を出力してこれらを起動させる。
つぎのステップS11では、センサ起動部2Aから発汗促進部2Cに作動開始信号を出力させて発汗促進部2Cの作動を開始させる。そして、続くステップS12では、発汗促進部2Cから発熱体コントローラ8に所定の昇温指令信号を出力させて発熱体9を例えば標準体温の36℃程度に昇温させる。
さらに、続くステップS13では、発汗促進部2CからエアコンECU10に所定の暖房指令信号を出力させてエアコン装置11を適宜の温度で暖房運転させる。このステップS12、S13の処理によりドライバ発汗が促進され、掌からの発汗も促進されるようになる。
その後、ステップS14では、ドライバの掌がステアリングホイール17の所定個所を握っているか否かを判定するため、明暗センサ3の検出信号である明暗信号を飲酒状態検知部2Dに入力させ、続くステップS15では、飲酒状態検知部2Dに入力された検出信号が暗信号であるか否かを判定する。
ステップS15の判定結果がNOの場合にはステップS14の処理に戻るが、判定結果がYESの場合には、ドライバの掌がステアリングホイール17の所定個所を握っているものとみなし、つぎのステップS16でアルコールセンサ4からアルコール濃度検出信号を飲酒状態検知部2Dに入力させる。
そして、続くステップS17では、飲酒状態検知部2Dに入力されたアルコール濃度検出信号に基づき、アルコール成分の濃度が酒気帯び運転の基準とされる血中アルコール濃度(例えば0.03%)以上であるか否かを判定する。すなわち、ドライバが飲酒状態にあるか否かを判定する。
ステップS17の判定結果がYESであってドライバが飲酒状態にある場合には、続くステップS18により、飲酒状態検知部2DからエンジンECU14にエンジン停止指令信号を出力させてエンジンの始動を阻止し、飲酒状態のドライバによる車両の飲酒運転を未然に防止する。その後、一連の処理を終了させる。
一方、ステップS17の判定結果がNOであってドライバが飲酒状態にない場合には、ステップS18の処理を実行することなく、一連の処理を終了させ、ドライバによる車両の運転を可能とさせる。
以上説明したように、一実施形態の飲酒状態検知装置では、飲酒状態検知ECU2の発汗促進部2Cが発熱体コントローラ8に所定の昇温指令信号を出力することで、ステアリングホイール17に設置された発熱体9が標準体温の36℃程度に昇温される。このため、ステアリングホイール17を握るドライバの掌の発汗量が増大してその汗に含まれるアルコール成分の量が増大する。
その結果、ステアリングホイール17に設置されたアルコールセンサ4により、ドライバの掌から発汗される汗に含まれるアルコール成分の濃度が実用レベルで短時間に検出され、飲酒状態検知部2Dによりドライバの飲酒状態が実用レベルで確実に検知される。
また、アルコールセンサ4によるアルコール成分の濃度の検出は、明暗センサ3の検出信号に基づき、ドライバの掌がステアリングホイール17の所定位置を確実に握っている状態でのみ行われるため、他の同乗者からの呼気に含まれるアルコール成分の影響を排除してドライバの掌から発汗される汗に含まれるアルコール成分のみの濃度が正確に検出される。
すなわち、一実施形態の飲酒状態検知装置によれば、ステアリングホイール17に設置されたアルコールセンサ4によりドライバの掌からの発汗に含まれるアルコール成分の濃度を実用レベルで短時間に検出でき、ドライバの飲酒状態を実用レベルで確実に検知することができる。
本発明に係る飲酒状態検知装置は、前述した一実施形態に限定されるものではない。例えば、発汗促進手段を構成する発熱体9およびエアコン装置11は、発熱体9だけとしてもよいし、エアコン装置11だけとしてもよい。
また、走行安全状態検出手段には、ドライバの運転タスクが低く、車両の走行環境が良好であることを確認するため、ドライバの挙動を検出するCCDカメラなどを備えた装置や、車外情報を取得するCCDカメラ、GPSナビゲーション装置などを付加してもよい。
さらに、発汗促進手段を構成する発熱体9は、車両のステアリングホールに限らず、飲酒状態のオペレータが操作すべきでない手動操作部材、例えばクレーンやウインチ等の重機械装置の操作レバー等に設置してもよい。この場合、クレーンやウインチ等の重機械装置のオペレータの飲酒状態を検知することができる。
ここで、飲酒状態検知ECU2が実行する一連の処理手順は、図4のフローチャートに示すように変更することができる。この飲酒状態検知ECU2による一連の処理手順は、既に明暗センサ3およびアルコールセンサ4がセンサ起動部2Aからの起動信号を受けて起動状態となっている車両の走行状態において、適宜のタイミングで開始される。
まず、ステップS20では、車両の走行が安全状態にあるかどうかを確認するため、走行安全状態検出手段を構成する車速センサ5、操舵角センサ6およびミリ波レーダ7からそれぞれの検出信号を走行安全確認部2Bに入力させる。
つぎのステップS21では、車両の走行が安全状態にあるか否かを走行安全確認部2Bに判定させる。ここで、走行安全確認部2Bは、入力された各検出信号に基づき、例えば、自車両の前方を走行する他車両との間の車間距離が十分にあり、自車両の走行速度が安全速度にあり、かつ、自車両のステアリングホイール17による操舵角度が保舵状態程度の僅かな角度範囲内にあるとき、車両の走行が安全状態にあるものと判定する。
ステップS21の判定結果がNOの場合にはステップS20の処理に戻るが、判定結果がYESの場合には、車両の走行が安全状態にあるものとみなし、続くステップS22で走行安全確認部2Bから発汗促進部2Cに走行安全確認信号を出力させて発汗促進部2Cの作動を開始させる。
つぎのステップS23では、発汗促進部2Cから発熱体コントローラ8に所定の昇温指令信号を出力させて発熱体9を例えば標準体温の36℃程度に昇温させる。この処理によりドライバ発汗が促進され、掌からの発汗も促進されるようになる。
続くステップS24では、発汗促進部2CからパワステECU12に所定の操舵指令信号を出力させてステアリングアクチュエータ13を僅かに作動させ、ステアリングホイール17を所定の微小角度だけ転舵させる。すなわち、ドライバの意志に反した挙動をステアリングホイール17に付与する。
このステップS24の処理により、ドライバには心理的不安感が発生し、ドライバは反射的にステアリングホイール17を強く握り締めるようになり、ドライバの掌がアルコールセンサ4に強く押し当てられるようになる。加えて、ドライバは心理的不安感によっていわゆる冷や汗をかくようになり、ステアリングホイール17を握るドライバの掌の発汗量が増大してその汗に含まれるアルコール成分の量が増大する。これらの相乗効果により、アルコールセンサ4は、ドライバの掌から発汗される汗に含まれるアルコール成分の濃度を実用レベルで短時間に検出可能となる。
その後、ステップS25では、ドライバの掌がステアリングホイール17の所定個所を握っているか否かを判定するため、明暗センサ3の検出信号である明暗信号を飲酒状態検知部2Dに入力させ、続くステップS26では、飲酒状態検知部2Dに入力された検出信号が暗信号であるか否かを判定する。
ステップS26の判定結果がNOの場合にはステップS25の処理に戻るが、判定結果がYESの場合には、ドライバの掌がステアリングホイール17の所定個所を握っているものとみなし、つぎのステップS27でアルコールセンサ4からアルコール濃度検出信号を飲酒状態検知部2Dに入力させる。
そして、続くステップS28では、飲酒状態検知部2Dに入力されたアルコール濃度検出信号に基づき、アルコール成分の濃度が酒気帯び運転の基準とされる血中アルコール濃度(例えば0.03%)以上であるか否かを判定する。すなわち、ドライバが飲酒状態にあるか否かを判定する。
ステップS28の判定結果がYESであってドライバが飲酒状態にある場合には、続くステップS29で車速センサ5から車速飲酒状態検知部2Dに車速信号を入力させて車両が走行状態にあることを判別し、その後、ステップS30〜S32の処理を順次実行する。
ステップS30では、飲酒状態検知部2Dからランプ制御ユニット15に点滅指令信号を出力させてヘッドランプおよびハザードランプを点滅させる。これにより、車両の飲酒運転状態をが周囲に報知されることとなり、ドライバに車両の運転継続を断念させることが可能となる。
ステップS31では、飲酒状態検知部2DからエンジンECU14にアイドリング保持信号を出力させ、エンジンを低速回転に保持して車両の加速を禁止する。また、ステップS32では、飲酒状態検知部2DからブレーキECU16に所定のブレーキ指令信号を出力させ、ブレーキ装置を作動させて車両を減速させる。これにより、飲酒運転の弊害を極力少なくすることが可能となる。
ステップS32の処理の後には、一連の処理を終了させるが、ステップS28の判定結果がNOであってドライバが飲酒状態にない場合には、ステップS29〜32の各処理を実行することなく、一連の処理を終了させ、ドライバによる車両の継続運転を可能とさせる。
本発明の一実施形態に係る飲酒状態検知装置の構成を示す機能ブロック図である。 図1に示したアルコールセンサおよび発熱体が設置される車室内の手動操作部材の一例を示すステアリングホイールの正面図である。 図1に示した飲酒状態検知ECUが実行する処理手順の一例を示すフローチャートである。 図1に示した飲酒状態検知ECUが実行する処理手順の変更例を示すフローチャートである。
符号の説明
1…イグニションスイッチ、2…飲酒状態検知ECU、2A…センサ起動部、2B…走行安全確認部、2C…発汗促進部、2D…飲酒状態検知部、3…明暗センサ、4…アルコールセンサ、5…車速センサ、6…操舵角センサ、7…ミリ波レーダ、8…発熱体コントローラ、9…発熱体、10…エアコンECU、11…エアコン装置、12…パワステECU、13…ステアリングアクチュエータ、14…エンジンECU、15…ランプ制御ユニット、16…ブレーキECU、17…ステアリングホイール。

Claims (5)

  1. 人の汗に含まれるアルコール成分の濃度を検出して人の飲酒状態を検知する飲酒状態検知装置であって、
    前記アルコール成分の濃度の検出時に人の発汗を促進させる発汗促進手段を備えていることを特徴とする飲酒状態検知装置。
  2. 前記アルコール成分の濃度を検出する検出器が車室内に設置されており、前記発汗促進手段が車室内に装備された暖房装置を作動させることを特徴とする請求項1に記載の飲酒状態検知装置。
  3. 人が手動操作する車室内の手動操作部材に前記アルコール成分の濃度を検出する検出器が設置されており、前記発汗促進手段が前記手動操作部材に設置された発熱体を昇温させることを特徴とする請求項1に記載の飲酒状態検知装置。
  4. 人が手動操作する車室内の手動操作部材に前記アルコール成分の濃度を検出する検出器が設置されており、前記発汗促進手段が前記手動操作部材を手動操作する人の意思と異なる挙動を前記手動操作部材に与えることを特徴とする請求項1に記載の飲酒状態検知装置。
  5. 前記発汗促進手段は、車両が安全走行状態にあるときにのみ前記手動操作部材を手動操作する人の意思と異なる挙動を前記手動操作部材に与えることを特徴とする請求項4に記載の飲酒状態検知装置。
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US10850614B2 (en) * 2018-02-09 2020-12-01 Sadeq Albakri Blood alcohol level sensing system for a vehicle

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