JP2009072751A - 油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置 - Google Patents

油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 分離や排出を含む全ての処理を一切の動力を使用することも無く、従って油の動きが非常に遅い状況の中での気液の分離と油の排出である為に、浮上した油が淀んだ状態になっていて、更に表面の油が湯葉状にまた固化した状態になっていて、その周囲のあらゆる場所に於いて油が付着している状況に有った。
【解決手段】 油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する中で、油面OLと水面WLを形成して分離した油の高さHに関し、油面OLでの油の表面の状態が一定期間の静止状態でも多少硬化した状況である湯葉状にならないように、油の高さHを一定の高さ以上を確保するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置に関する技術であって、更に詳細に述べると、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する分離装置に於いて、油の表面の状態が短時間で多少硬化した状況である湯葉状にならないようにする技術について述べたものである。
従来の、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置に関する技術としては、気液分離槽と浮上油分離槽と分散油分離槽と乳化油処理槽を構成したものは見られる(例えば、特許文献1参照)。
この場合、特許文献1には、圧送されたドレン水から気液を分離する気液分離槽と、上方から流入したドレン水が浮上油と水分とに分離するとともに、水分取出口が浮上油と水分との比重に相違がある関係で浮上油取出口より低くなっている浮上油分離槽と、ドレン水に含まれている比較的粒子径の大きな分散油を分離吸着する分散油分離槽と、流入口側に乳化油分離材を充填し流出口側に乳化油吸着材を充填した乳化油処理槽を構成した技術か記載されている。
特開平5−184810
しかしながら、このような従来の、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置に関しては、以下に示すような課題があった。
即ち、流入したドレン水が浮上油と水分とに分離するとともに、水分取出口が浮上油と水分との比重に相違がある関係で浮上油取出口より低くなっている浮上油分離槽を構成しているが、分離や排出を含む全ての処理を一切の動力を使用することも無く、従って油の動きが非常に遅い状況の中での気液の分離と油の排出である為に、浮上した油が淀んだ状態になっていて、更に表面の油が湯葉状にまた固化した状態になっていて、その周囲のあらゆる場所に於いて油が付着している状況に有った。
従って、装置全体のあらゆる所で、表面に浮上した油や装置に付着した油で非常に汚かった。
特に、気液の分離や油の排出に際して、動力を伴う強制的な動きも無く、自然の流れにまかせている動きの遅さが、汚れを助長することによって装置の汚さを一段と顕著にしていた。
本発明は、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法に於いて、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する中で、油面OLと水面WLを形成して分離した油の高さHに関し、前記油面OLでの油の表面の状態が一定期間の静止状態でも多少硬化した状況である湯葉状にならないように、前記油の高さHを一定の高さ以上を確保することを特徴とし、更には、一定期間とは、0.5〜3.5日程度の期間であり、一定の高さとは、1mm以上の高さであることを特徴とし、更には、前記油の高さHを一定の高さ以上を確保し易いようにするために、前記水面WLの占める面積を前記油面OLの占める面積より大きくしたことを特徴とし、更には、前記油の高さHを一定の高さ以上を確保し易いようにするために、下部で外槽11、21と内槽12、22が連通している中で、前記水面WLを前記外槽11、21と前記内槽12、22の間の上部に位置させ、前記油面OLを前記内槽12、22の上部に位置させ、油を含有した汚水を前記内槽12、22に送り込むことを特徴とすることによって、上記課題を解決したのである。
また本発明は、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置に於いて、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する中で、下部で外槽11、21と内槽12、22が連通するように連通孔12x、22xを前記内槽12、22の下部に形成し、前記内槽12、22の上部に油面OLを前記外槽11、21と前記内槽12、22の間の上部に水面WLを位置させ、油を含有した汚水をノズル17、27aから前記内槽12、22に送り込むようにし、前記油面OLの油と前記水面WLの水を排出することを特徴とし、更には、前記油面OLを形成することによる油の高さHを、油の表面の状態が一定期間の静止状態で多少硬化した状況である湯葉状にならないように、1mm以上の高さにしたことを特徴とし、更には、前記内槽12、22に送り込まれた油を含有した汚水が、油回収管11b、21aに外接して円形の流路を形成するように、前記ノズル17、27aを位置させたことを特徴とし、更には、油の排出するのを顕著なものとするために、前記油回収管11b、21aに外接させてフェンス18、28を固定し、前記フェンス18、28と前記内槽12、22との間に隙間12y、22yを形成することで、前記油面OLに浮上した油のうちの一部は油回収管11b、21aに流入させ、残りは前記隙間12y、22yを通るようにしたことを特徴とし、更には、前記油面OLと前記油回収管11b、21aの上部の端部とを一致させ、前記水面WLと水位調整リング14の上部の端部または円筒を中心線に沿って半分にした半月筒24の端部を閉鎖することで形成される液面の上面とを一致させ、前記水位調整リング14を上下させることまたは前記半月筒24を円筒の中心線を中心に回動することによって前記水面WLの高さを変更可能にしたことを特徴とすることによって、上記課題を解決したのである。
以上の説明から明らかなように、本発明によって、以下に示すような効果をあげることが出来る。
第一に、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する中で、油面と水面を形成して分離した油の高さに関し、油面での油の表面の状態が一定期間の静止状態でも多少硬化した状況である湯葉状にならないように、油の高さを一定の高さ以上を確保することで、多少硬化した状況である湯葉状の状態になることを確実に防止出来、油によって黒く汚れることも無い、非常に綺麗な装置が可能となった。
第二に、一定期間とは、0.5〜3.5日程度の期間であり、一定の高さとは、1mm以上の高さであることで、特に多少硬化した状況である湯葉状の状態になることを確実に防止出来るようになった。
第三に、油の高さを一定の高さ以上を確保し易いようにするために、水面の占める面積を油面の占める面積より大きくしたことで、ドレン水のような油の含有が少ない汚水から油を分離する場合でも分離した油の流れを早くして、多少硬化した状況である湯葉状の状態になることを確実に防止出来るようになった。
第四に、油の高さを一定の高さ以上を確保し易いようにするために、下部で外槽と内槽が連通している中で、水面を外槽と内槽の間の上部に位置させ、油面を内槽の上部に位置させ、油を含有した汚水を内槽に送り込むことで、ドレン水のような油の含有が少ない汚水から油を分離する場合でも具体的に分離した油の流れを早くする方策を示して、多少硬化した状況である湯葉状の状態になることを確実に防止出来るようになった。
第五に、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する中で、下部で外槽と内槽が連通するように連通孔を内槽の下部に形成し、内槽の上部に油面を外槽と内槽の間の上部に水面を位置させ、油を含有した汚水をノズルから内槽に送り込むようにし、油面の油と水面の水を排出することで、明確に内槽に油面を形成し、多少硬化した状況である湯葉状の状態になることを確実に防止出来るようになった。
第六に、内槽に送り込まれた油を含有した汚水が、油回収管に外接して円形の流路を形成するように、ノズルを位置させたことで、油を中心とする異物の排出が、非常に効率的に早くなった。
第七に、油の排出を顕著なものとするために、油回収管に外接させてフェンスを固定し、フェンスと内槽との間に隙間を形成することで、油面に浮上した油のうちの一部は油回収管に流入させ、残りは隙間を通るようにしたことで、尚一層油を中心とする異物の排出が、非常に効率的に早くなった。
第八に、油面と油回収管の上部の端部とを一致させ、水面と水位調整リングの上部の端部または円筒を中心線に沿って半分にした半月筒の端部を閉鎖することで形成される液面の上面とを一致させ、水位調整リングを上下させることまたは半月筒を円筒の中心線を中心に回動することによって水面の高さを変更可能にしたことで、分離しようとする油の種類に応じて自由に変更することが可能となった。
以下、本発明の実施の形態を図面と共に詳細に説明する。
ここで、図1は、本願発明の浮上油回収装置の断面を示した正面図であり、図2は、本願発明の浮上油回収装置の平面図であり、図3は、本願発明の他の浮上油回収装置の断面を示した正面図である。
一般に、油を含有した汚水としては、過去に油を収納していた容器や油を使用していた機器を洗浄した水、切削油や冷却水を使用している切削加工を行っている機械工場で発生した排水、圧縮空気からのドレン水、海や河川に於いて何等かのトラブルによって流出した油を汲み上げた水、油を使用している食料品を取り扱っている工場や食料品店からの排水等、色々な種類のものが見られる。
この場合、発生した汚水を廃却するのに際しては、色々な法律や条例によって各種の規制が課せられている。 従って、油を含有した汚水を廃却しようとする場合には、先ず廃却しようとする汚水から可能な限り油を中心とする異物だけを分離し、一方綺麗な水は河川等に排出して減量し、残った油を中心とする異物だけを産業廃棄物として廃却するのが理想である。
尚、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する各種の方法や装置が見られるが、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離するのも、良く使われている一つの方法である。
その際、一つの室では、油を含有した汚水に含有し混在している油が液面の上部に浮上することになるが、作業が終了してから油を含有した汚水が供給されない状態で翌日の朝までの間、時には作業が終了してから油を含有した汚水が供給されない状態で1〜3日程度の休日を挟んでの朝までの間、凡そ12時間前後、または36時間前後、更に60時間前後、更には84時間前後、液面の上部に浮上している油が全く静止の状態になっているのである。
そして、液面の上部に浮上している油が、この半日前後以上の静止の状態に加えて、分離した油の高さが低い場合に、多少硬化した状況である湯葉状になり、この状態が油を排出しようとする際に困難を伴わせ、また長時間経過する間に汚い装置にと変貌させているのである。
特に、一般には油の高さが1mm以下の場合、時に静止時間が長い場合には2mm以下の場合には、この多少硬化した状況である湯葉状の状態を顕著に見られるのである。 以下に、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する方法や装置の具体的な内容を示す。
[第一実施例]
先ず、図1、図2に見られるように、10は浮上油回収装置であって、流入させた油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離し、油を中心とする異物と分離した後の水を排出するようにした装置である。
この場合、浮上油回収装置10の中心となる部分は、外槽11と内槽12より構成されていて、外槽11は、底が有り上部が開放された円筒形の容器であり、内槽12は、外径が外槽11より小さく、外槽11に収納されていて、一方の端部の四個所に外槽11に固定するためのフランジ板12aを一体に形成している。
従って、このフランジ板12aの部分でボルト52によって固定することで、外槽11と内槽12を一体にすることが出来るのである。 但し、フランジ板12aの箇所とボルト52の数に関しては、図1、図2を見れば四本のボルト52ということになるが、この数に限定される必要は無く、二本でも三本でも五本でもそれ以上でも構わない。 また、外槽11と内槽12を溶接によって一体にしても構わない。
そして、内槽12には、下部に形成しているフランジ板12a側の端部に液体が出入りすることが可能なように連通孔12xを形成している。 尚、この連通孔12xの目的とするところは、内槽12に於いて流入させた油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離浮上させ、分離した後の水を通過させるために形成しているのである。 従って、この連通孔12xは、水を通過させる目的を達成出来るので有れば、一箇所でも二箇所でもそれ以上でも構わない。
この様にして、外槽11の内側に内槽12を位置させることで、内槽12そのものが一つの室を形成し、外槽11と内槽12の間にもう一つの室を形成している。 そして、内槽12の一つの室を油浮上室10xと、外槽11と内槽12の間のもう一つの室を清水室10yと名称を付けたのである。
一方、外槽11には底を貫通する形で垂直に、油を含有した汚水を送り込む目的で先端にノズル17を位置させた含油ドレン送水管11aと、浮上した油を中心とする異物を流入させて排出する目的の油回収管11bと、分離した後の清水を排出する目的の排水管11cを一体に形成している。 この場合、含油ドレン送水管11aと油回収管11bと排水管11cは、外槽11の底に溶接によって一体に形成されている
尚、含油ドレン送水管11aと油回収管11bは、内槽12に、即ち油浮上室10xに位置させている。 更に、油回収管11bの上部端面が、油面OLに一致するように形成されている。 この場合、内槽12に位置させている理由は、本願発明は油を含有した汚水から油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離させる中で、水より軽い油が液面に浮上して油面OLとして静止して滞留することになるのであるが、作業を終了して翌日の作業開始までの間や休日の間等、静止して滞留している時間が長ければ長い程、油の表面の状態が多少硬化した状況である湯葉状になる。 そして、この湯葉の状態は、浮上した油の高さHが低ければ低い程、顕著に見られるのである。
そこで、この湯葉の状態を少しでも防止する意味から本願発明に於いては、浮上した油の流れを出来る限り早くするために、且つ油と空気との接触面積を出来るだけ少なくするために、水面WLの占める面積を油面OLの占める面積より出来る限り大きくしようとしたのである。 そのために、直径の小さい内槽12に油面OLが位置するように配慮し、結果として含油ドレン送水管11aと油回収管11bを形成したのである。
ところで、浮上した油面OLの油は、油回収管11bに流入させて排出しようとする場合、水に較べると粘性が有るのでどうしても流入させるのが困難である。 そのことに加え、流入させるのが困難ということの上に油面OLに浮上した油が放置されていると、油面OLに浮上した油は益々湯葉の状態がひどくなり、結局湯葉の状態となった浮上油はそのまま蓋をしたような状態になって、浮上したばかりの油の方が先に油回収管11bに流入するようにもなる。 従って、油面OLでの湯葉によって、尚一層汚いひどい状態になるのである。
その対応として、油面OLに浮上した油に流路を作って流れをもたらすと、少しでも強制的に油回収管11bに流入させて排出することが可能であろうということから、油を含有した汚水を送り込む含油ドレン送水管11aのノズル17の向きを、流路が油回収管11bに外接して更に内槽12の内側で円を形成するように、油回収管11bの接線方向に位置させているのである。
更に、浮上した油面OLの油を、積極的に油回収管11bに流入させて排出しようとするために、油回収管11bに外接させてフェンス18をボルト51によって固定し、フェンス18と内槽12との間に隙間12yを形成し、油面OLに浮上した油のうちの一部は油回収管11bに積極的に流入させ、残りの油は隙間12yを通るようにしたことで、より確実に浮上した油面OLの油を油回収管11bに流入させることを可能にしているのである。 但し、フェンス18を設けなくても、油回収管11bを内槽12の中心に対し極端に中心をずらし、その事によって流路を形成する中で、強制的に浮上した油を油回収管11bに送りこむことも考えられる。
当然のことながら、異物を分離した後の水である清水を排出する排水管11cは、外槽11と内槽12の間に、即ち清水室10yに位置させている。 更に、排水管11cと上下を移動可能に接続している水位調整リング14の上部端面が、水面WLに一致するように形成されている。
尚、水位調整リング14は、取手16を持って水位調整リング14を上下させ、ツマミボルト13で固定することで水位調整リング14の上部端面の位置を設定することが可能となっている。 その際、目盛り板15によって高さを確認することになる。 この場合、油回収管11bの上部端面である油面OLの位置は、水位調整リング14の上部端面である水面WLより常に高い位置に在ることが条件となる。 その中で、水位調整リング14の上部端面である水面WLの高さを調整することが可能であり、その調整と油の種類によって異なる比重によって油の高さHを確定することが出来るのである。
そして、この油の高さHを、2mm以上とか時には1mm以上に自由に設定することは可能であるが、もし水面WLの断面積が油面OLの断面積より小さい場合を仮定した場合には、分離しようとする油を含有した汚水は、油の含有している割合が多いほど有効であり、水面WLの断面積が油面OLの断面積より大きい場合を仮定した場合には、分離しようとする油を含有した汚水は、ドレン水のように油の含有している割合が小さいほど有効である。 但し、油の多少硬化した状況である湯葉状ということに関しては、油面OLでの油の流れも問題になり、そのために単位時間当たりの汚水の流量も考慮に入れなければならない。
本願発明による、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置は前述したように構成されており、以下にその動作についてその内容を説明する。
先ず、装置全体を作動させるに当たって、水面WLの高さを設定する。 この場合、水面WLの高さを設定するには、水位調整リング14を固定しているツマミボルト13を緩め、取手16を持って水位調整リング14を上下させ、目盛り板15によって高さを確認しながら、含有している油の質や水との割合に応じて目盛り板15の高さを設定し、ツマミボルト13を固定する。
考え方としては、作業を終了してから翌日の朝の作業を開始するまでの間、または作業を終了してから何日かの休日を挟んで次の作業を開始するまでの間等を考慮しながら、一般には油の高さHが1mm以上に、時には休日を考慮して2mm以上に設定する必要が有る。
この場合、油と水が油の排出面でもある油面OLと水の排出面でもある液面WLから各々排出されることから考えると、油面OLと液面WLの間には、以下の[数1]の数式が成り立つ。
Figure 2009072751
従って、この[数1]によって、次の[数2]の数式が成り立つことになる。
Figure 2009072751
結果として、油の比重が0.85であると仮定すると、H:(油面OLの高さ−液面WLの高さ)の比は20:3となる。 当然のことであるが、油の比重はその種類によって定まるものであり、また油面OLの高さは油回収管11bの上部端部に常に一致して固定されているものであり、自ずと水面WLの高さは、油面OLの少し下部に確定することになる。 従って、油の比重と前述の油の高さHによって液面WLの高さは定まるものであって、水位調整リング14の上部端部の位置が定まった時点で、ツマミボルト13によってその位置を固定するのである。
ここで、水面WLの高さである水位調整リング14の上部端部の位置は、前述に示すように油の比重と油の高さHによって確定する。 そして、油の高さHは、油面OLが湯葉状になるのを防止する意味合いから、1mm以上に時には2mm以上が望ましいということは、既に述べた通りである。
一方、油回収管11bに送り込まれる油の量に関しては、油を含有した汚水から分離した油の発生量、即ち油を含有した汚水の単位時間当たりの供給量と油の含有率によって定まるのである。 従って、前述の油の発生量を油面OLの面積で割った値が、即ち高さに該当する値が、単位時間の分離する処理の速さということになるし、油の流れに関係する値となるのである。
当然のことながら、流れが早いということは、即ち高さに該当する値が大きい値を示すことであり、多少硬化した状況である湯葉状にならないようにする意味では非常に有効である。 一方、流れが早すぎると、水と油の分離が確実に成されないという問題も出てくる。 但し、この件に関しては、本願発明の装置は、油の高さHを適宜選択することが可能であり、高さと油の分離状況を試行錯誤しながら、最高の状況を把握して設定することが可能となっている。
そのような状況の中で、含油ドレン送水管11aの先端のノズル17より、内槽12外周の接線方向で且つ水平方向に、油を含有した汚水を内槽12の内側である油浮上室10xに流す。 その結果として、内槽12の外側に、隙間12yを経由することも含め略円形の流路を形成する。
一方、内槽12の内側である油浮上室10xに送り込まれた油を含有した汚水は、水より軽い油を中心とする異物を液面に浮上させて油面OLとし、油を中心とする異物を分離させた水は清水として内槽12下部に形成された連通孔12より外槽11と内槽12の間の清水室10yに流れ込む。
このようにして、油面OLに浮上した油を中心とする異物は、略円形の流路を形成している中で、一部はフェンス18に追突して油回収管11b上部の端部から油回収管11bに流入し、残った一部は隙間12yを経由してそのまま流路を形成する。 尚、油回収管11bに流入した油を中心とする異物は、排出されることになる。
また、清水室10yに流入した清水は、水位調整リング14上部の端部から排水管11cに流入する。 尚、排水管11cに流入した清水は、そのまま清水として排出されることになる。
ところで、浮上油回収装置10の内部を掃除したい場合には、内槽12と外槽11を固定しているボルト52を取り外すことによって可能である。
[第二実施例]
図3に見られるように、20は浮上油回収装置であって、流入させた油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離し、油を中心とする異物と分離した後の水を排出するようにした装置である。
この場合、浮上油回収装置20の中心となる部分は、外槽21と内槽22より構成されていて、外槽21は、底が有り上部が開放された円筒形の容器であり、内槽22は、外径が外槽21より小さく、外槽21に収納されていて、一方の端部の四個所に外槽21に固定するためのフランジ板22aを一体に形成している。
ところで、第二実施例が第一実施例と大きく異なる点は、第一実施例は水面WLの高さを調整する水位調整リング14を設けたのに対して、第二実施例は半月筒24を設けたことである。
尚、半月筒24は、中空の円筒を中心線に沿って半分に分割したものを2個準備し、その内の1個だけは節付きの竹を分割したような節を片側の端部に形成したものであり、前述の2個の半円筒の開放部を上向きにした状態で重ねあわせて節付きの半円筒を内側に位置させ、更に節の側を外槽21内側の端部の側に位置させ、開放部を上向きにして水平面となるように配設する。
従って、端部を節によって閉鎖することで形成されるこの水平面が水面WLと一致することとなる。 このような状況の下で、内側に位置して節付きの半円筒を円筒の中心線を中心に回動させると、水平面を形成している節の中心からの半分が下に回動することで水平面の位置を下げることになる。 そうして、最大90度回動させることによって、節の一端は半円筒の底部に位置することになり、最も低い水面WLとなる。
一方、前述以外の内容に関しては、蓋23が有ることと、排水管26が半月筒24に接続して外槽21の側面に位置していることと、含油ドレン送水管27が上部から送り込まれる以外は、第二実施例は第一実施例に同じであるので詳細を記載することは省略する。尚、排水管26や含油ドレン送水管27に関しても、動作に関しては第一実施例と同じである。
この発明は、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置に関するものであって、特に装置全体が油によって汚れるという課題に対し、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する分離装置に於いて、分離した後の油の高さを配慮することで、油の表面の状態が短時間で湯葉状にならない様にする技術について述べたものであり、現在の産業界に於いてのあらゆる油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離することに対応可能な内容となっているが、特にドレン水等の油の含有率が少ない汚水の分離に関しては有効である。
本願発明の浮上油回収装置の断面を示した正面図 本願発明の浮上油回収装置の平面図 本願発明の他の浮上油回収装置の断面を示した正面図
符号の説明
10・・・・・・浮上油回収装置
10x・・・・・油浮上室
10y・・・・・清水室
11・・・・・・外槽
11a・・・・・含油ドレン送水管
11b・・・・・油回収管
11c・・・・・排水管
12・・・・・・内槽
12a・・・・・フランジ板
12x・・・・・連通孔
12y・・・・・隙間
13・・・・・・ツマミボルト
14・・・・・・水位調整リング
15・・・・・・目盛り板
16・・・・・・取手
17・・・・・・ノズル
18・・・・・・フェンス
20・・・・・・浮上油回収装置
20x・・・・・油浮上室
20y・・・・・清水室
21・・・・・・外槽
21a・・・・・油回収管
22・・・・・・内槽
22a・・・・・フランジ板
22x・・・・・連通孔
22y・・・・・隙間
23・・・・・・蓋
24・・・・・・半月筒
25・・・・・・ツマミボルト
26・・・・・・排水管
27・・・・・・含油ドレン送水管
27a・・・・・ノズル
28・・・・・・フェンス
51・・・・・・ボルト
52・・・・・・ボルト
H・・・・・・・油の高さ
OL・・・・・・油面
WL・・・・・・液面

Claims (9)

  1. 油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法に於いて、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する中で、油面(OL)と水面(WL)を形成して分離した油の高さ(H)に関し、前記油面(OL)での油の表面の状態が一定期間の静止状態でも多少硬化した状況である湯葉状にならないように、前記油の高さ(H)を一定の高さ以上を確保することを特徴とする油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法。
  2. 一定期間とは、0.5〜3.5日程度の期間であり、一定の高さとは、1mm以上の高さであることを特徴とする請求項1に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法。
  3. 前記油の高さ(H)を一定の高さ以上を確保し易いようにするために、前記水面(WL)の占める面積を前記油面(OL)の占める面積より大きくしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法。
  4. 前記油の高さ(H)を一定の高さ以上を確保し易いようにするために、下部で外槽(11、21)と内槽(12、22)が連通している中で、前記水面(WL)を前記外槽(11、21)と前記内槽(12、22)の間の上部に位置させ、前記油面(OL)を前記内槽(12、22)の上部に位置させ、油を含有した汚水を前記内槽(12、22)に送り込むことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法。
  5. 油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置に於いて、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する中で、下部で外槽(11、21)と内槽(12、22)が連通するように連通孔(12x、22x)を前記内槽(12、22)の下部に形成し、前記内槽(12、22)の上部に油面(OL)を前記外槽(11、21)と前記内槽(12、22)の間の上部に水面(WL)を位置させ、油を含有した汚水をノズル(17、27a)から前記内槽(12、22)に送り込むようにし、前記油面(OL)の油と前記水面(WL)の水を排出することを特徴とする油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
  6. 前記油面(OL)を形成することによる油の高さ(H)を、油の表面の状態が一定期間の静止状態で多少硬化した状況である湯葉状にならないように、1mm以上の高さにしたことを特徴とする請求項5に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
  7. 前記内槽(12、22)に送り込まれた油を含有した汚水が、油回収管(11b、21a)に外接して円形の流路を形成するように、前記ノズル(17、27a)を位置させたことを特徴とする請求項5または請求項6に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
  8. 油の排出するのを顕著なものとするために、前記油回収管(11b、21a)に外接させてフェンス(18、28)を固定し、前記フェンス(18、28)と前記内槽(12、22)との間に隙間(12y、22y)を形成することで、前記油面(OL)に浮上した油のうちの一部は油回収管(11b、21a)に流入させ、残りは前記隙間(12y、22y)を通るようにしたことを特徴とする請求項7に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
  9. 前記油面(OL)と前記油回収管(11b、21a)の上部の端部とを一致させ、前記水面(WL)と水位調整リング(14)の上部の端部または円筒を中心線に沿って半分にした半月筒(24)の端部を閉鎖することで形成される液面の上面とを一致させ、前記水位調整リング(14)を上下させることまたは前記半月筒(24)を円筒の中心線を中心に回動することによって前記水面(WL)の高さを変更可能にしたことを特徴とする請求項8に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
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