JP2007330951A - 油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置 - Google Patents

油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 流入したドレン水が浮上油と水分とに分離するとともに、水分取出口が浮上油と水分との比重に相違がある関係で浮上油取出口より低くなっている浮上油分離槽を構成しているが、分離や排出を含む全ての処理を一切の動力を使用することも無く、その中でも油の動きが非常に遅い状況の中での気液の分離と油の排出である為に、全ての所で油が淀んだ状態になっていて、更に表面の油がスカム状にまた固化した状態になっていて、周囲のあらゆる場所に油が付着している状況に有った。
【解決手段】 油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離した状態で、油面OLの油を断続的に持ち上げる油の位置上昇手段17、52を設け、油の位置上昇手段17、52が上昇した際に持ち上げられた油が油受15、16、18、53の上部の端面を超えて油受15、16、18、53に貯留されるようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置に関する技術であって、更に詳細に述べると、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する分離槽に、油面の油を断続的に持ち上げる油の位置上昇手段を設けた油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置に関する技術について述べたものである。
従来の、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置に関する技術としては、気液分離槽と浮上油分離槽と分散油分離槽と乳化油処理槽を構成したものは見られる(例えば、特許文献1参照)。
この場合、特許文献1には、圧送されたドレン水から気液を分離する気液分離槽と、上方から流入したドレン水が浮上油と水分とに分離するとともに、水分取出口が浮上油と水分との比重に相違がある関係で浮上油取出口より低くなっている浮上油分離槽と、ドレン水に含まれている比較的粒子径の大きな分散油を分離吸着する分散油分離槽と、流入口側に乳化油分離材を充填し流出口側に乳化油吸着材を充填した乳化油処理槽を構成した技術か記載されている。
特開平5−184810
しかしながら、このような従来の、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置に関しては、以下に示すような課題があった。
即ち、流入したドレン水が浮上油と水分とに分離するとともに、水分取出口が浮上油と水分との比重に相違がある関係で浮上油取出口より低くなっている浮上油分離槽を構成しているが、分離や排出を含む全ての処理を一切の動力を使用することも無く、その中でも油の動きが非常に遅い状況の中での気液の分離と油の排出である為に、全ての所で油が淀んだ状態になっていて、更に表面の油がスカム状にまた固化した状態になっていて、周囲のあらゆる場所に油が付着している状況に有った。
従って、装置全体のあらゆる所で、表面に浮上した油や装置に付着した油で非常に汚かった。
特に、気液の分離や油の排出に際して、動力を伴う強制的な動きも無く、自然の流れにまかせている動きの遅さが、汚れを助長することによって装置の汚さを一段と顕著にしていた。
本発明は、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法に於いて、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離した状態で、油面OLの油を断続的に持ち上げる油の位置上昇手段17、52を設け、前記油の位置上昇手段17、52が上昇した際に持ち上げられた油が油受15、16、18、53の上部の端面を超えて前記油受15、16、18、53に貯留されるようにしたことを特徴とし、更には、前記油の位置上昇手段17、52は、前記油の位置上昇手段17、52に送り込まれた圧縮空気によって発生する浮力により上昇させるものであることを特徴とし、更には、前記圧縮空気は、圧縮空気と共に送り込まれるドレン水の一部を更に分岐させたものであることを特徴とし、更には、前記油の位置上昇手段17、52は、一定の周期で上下させるものであることを特徴とすることによって、上記課題を解決したのである。
また本発明は、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置に於いて、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する分離槽10、50に、油面OLの油を上部の端面から受け入れる油受15、16、18、53と、前記油受15、16、53の上部に前記油面OLの油を圧縮空気によって発生する浮力により断続的に持ち上げ前記油受15、16、18、53に送り込むようにしたフロート17、52を設けたことを特徴とし、更には、前記フロート17、52は、圧縮空気によって発生する浮力により上昇するように中空の形状をしていて、また圧縮空気が導入可能なように下部に圧縮空気配管108、121を位置させ、更に上部に圧縮空気を排出する逃がし孔17a、52aを設けたことを特徴とし、更には、前記フロート17、52は、前記油面OLの油が前記油受15、16、18、53に流入し易い様に上部に傾斜したフロート上部17g、52bを形成したものであることを特徴とし、更には、前記圧縮空気配管108は、途中で分岐させたものであり、他の分岐させた圧縮空気配管109、110のうち、前記圧縮空気配管110は前記分離槽10の何れかの所に位置させて前記油面OLで固化した油を破壊する目的で気泡を発生させ、また圧縮空気配管109は前記分離槽10の前記油面OLに位置させて前記油面OLの油を前記油受15、16、18の周辺に送り込む目的で波動を発生させるようにしたことを特徴とし、更には、前記分離槽10には、前記分離槽10の前記油面OLに位置させて油を前記油受15、16、18の周辺に送り込むように追込フェンス14を設けたことを特徴とすることによって、上記課題を解決したのである。
以上の説明から明らかなように、本発明によって、以下に示すような効果をあげることが出来る。
第一に、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する分離槽に、油面の油を上部の端面から受け入れる油受と、油受の上部に油面の油を圧縮空気によって発生する浮力により断続的に持ち上げ油受に送り込むようにしたフロートを設けたことで、分離した油を油受に送り込むことを、より積極的に行なうことで、更に確実なものとした。
第二に、フロートは、圧縮空気によって発生する浮力により上昇するように中空の形状をしていて、また圧縮空気が導入可能なように下部に圧縮空気配管を位置させ、更に上部に圧縮空気を排出する逃がし孔を設けたことで、分離した油を油受に送り込むことを、より具体的に細部まで対応することで、更に確実なものとした。
第三に、フロートは、油面の油が油受に流入し易い様に上部に傾斜したフロート上部を形成したことで、分離した油を油受に送り込むことを、より具体的に細部まで対応することで、更に確実なものとした。
第四に、分離槽には、分離槽の油面に位置させて油を油受の周辺に送り込むように追込フェンスを設けたことで、分離した油を油受に送り込むことを、より具体的に細部まで対応することで、更に確実なものとした。
第五に、圧縮空気配管は、途中で分岐させたものであり、他の分岐させた圧縮空気配管のうち、圧縮空気配管は分離槽の何れかの所に位置させて油面で固化した油を破壊する目的で気泡を発生させ、また圧縮空気配管は分離槽の油面に位置させて油面の油を油受の周辺に送り込む目的で波動を発生させるようにしたことで、分離した油を油受に送り込むことを、他の力を利用することで、更に積極的に行った。
以下、本発明の実施の形態を図面と共に詳細に説明する。
ここで、図1は、本願発明の分離槽とその周囲を示した平面図であり、図2は、本願発明の分離槽を構成しているフロートと油受の中心を結ぶ断面を主体に示した正面図であり、図3は、本願発明の分離槽を構成しているフロートと油受の詳細を示した平面図であり、図4は、本願発明の分離槽を構成しているフロートと油受の断面の詳細を示した正面図であり、図5は、本願発明の別の分離槽の平面図であり、図6は、本願発明の別の分離槽の上昇時の断面を示した正面図であり、図7は、本願発明の別の分離槽の下降時の断面を示した正面図である。
一般に、油を含有した汚水としては、かって油を収納していた容器や油を使用していた機器を洗浄した水、切削油や冷却水を使用している切削加工を行っている機械工場で発生した排水、圧縮空気からのドレン水、海や河川に於いて何等かのトラブルによって流出した油を汲み上げた水、油を使用している食料品を取り扱っている工場や食料品店からの排水等、色々な種類のものが見られる。
この場合、発生した汚水を廃却するのに際しては、色々な法律や条例によって各種の規制が課せられている。 従って、油を含有した汚水を廃却しようとする場合には、先ず廃却しようとする汚水から可能な限り油を中心とする異物だけを分離し、一方綺麗な水は河川等に排出して減量し、残った油を中心とする異物だけを産業廃棄物として廃却するのが理想である。 以下に、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する各種の方法や装置を示す。
[第一実施例]
先ず、図1、図2、図3、図4に見られるように、10は分離槽であって、流入して来る圧縮空気とドレン水が混合した状態の流体から圧縮空気とドレン水の気液を分離しそのドレン水の中より浮上した油を中心とする異物を下流の油水分離槽10bに送り出すドレン水分離槽10aと、油を中心とする異物を分離して油面OLに浮上させその浮上した油を貯留した後に排出し更に底部の比較的綺麗な清水を下流の清水槽10cに送り出す油水分離槽10bと、油水分離槽10b底部からの清水を貯留する清水槽10cを形成している。 従って、油水分離槽10bに於いては、分離することで油面OLに浮上した油を中心とする異物は油の位置上昇手段17によって油受15、16、18に、底部に滞留している油の除かれた比較的綺麗な水は清水槽10cに、各々貯留されるように配置しているのである。
この場合、分離槽10は、分離槽本体11と、継手104と、ドレン水配管105と、圧縮空気取出管106と、継手107と、ストレーナ24と、カバー23と、圧縮空気配管108である分岐管イ108と、圧縮空気配管109である分岐管ロ109と、圧縮空気配管110である分岐管ハ110と、追込フェンス14と、油受15、16、18である固定排油筒15及び上下調整筒16及び上下調整ネジ18と、継手21と、油の位置上昇手段17であるフロート17と、水位調整筒25と、上部蓋12、13から構成されている。
そして、ドレン水分離槽10aで分離槽10を構成している継手104の外部の側に、ドレン水分離槽10aに向けて圧縮空気とドレン水が混合した状態の流体を流入させるドレン水配管101とドレントラップ102とドレン水配管103が一体になって接続された状態の中で、ドレン水配管103と接続している。 また、油水分離槽10bで分離槽10を構成している継手21の外部の側には、油回収槽30に向けて油の流出を開閉する開閉弁22と接続している。 そして、開閉弁22の下部には油を貯留する油回収槽30を配設している。 一方、清水槽10cに近接して、油水分離槽10bの底部に滞留している比較的綺麗な清水を一旦清水槽10cに貯留し、更に清水槽10cから溢れた清水を貯留する清水回収槽40を配設している。
また、分離槽本体11は、本体11eと、圧縮空気とドレン水が混合した状態の流体から圧縮空気とドレン水の気液を分離した後のドレン水から浮上した油を中心とする異物をドレン水分離槽10aから油水分離槽10bに送るドレン水配送管11bと、追込フェンス14を支持するフェンス取付座11aと、油水分離槽10bの底部に滞留している油の除かれた比較的綺麗な水を清水槽10cに送る清水管26と、油の位置上昇手段17であるフロート17の傾斜部が常に一定の方向を保つように支持している廻り止め11cと、清水槽10cに貯留された清水を排出する清水排出口11dを一体に形成している。 ここで、ドレン水配送管11bと清水管26に関しては、分離槽本体11に溶接やろう付けで一体に固定したり、継手によって接続する等のことが考えられる。
所で、分離槽本体11の外部とドレン水分離槽10aの間には、継手104が位置して分離槽10を構成している。 そして、継手104の外部の側には、外部のドレン水配管101からドレン水分離槽10aに圧縮空気とドレン水が混合した状態の流体を流入させることが出来るようにする−方、継手104のドレン水分離槽10aの側には、ドレン水配管105の一端が接続し他端を開放して流体をドレン水分離槽10aに排出可能な状態にしている。
尚、ドレン水分離槽10aに配設しているこのドレン水配管105の内側には、端部を開放させた状態でドレン水配管105の内径より小さい外径の圧縮空気取出管106を位置させていて、他端をドレン水分離槽10aと油水分離槽10bの両方に位置している継手107に接続している。 また、ドレン水配管105と圧縮空気取出管106の外側には、金網またはパンチングプレート等によるストレーナ24が覆っていて、更にストレーナ42の外側には、円筒状の金属やプラスチック等で出来たカバー23が位置しているのである。
従って、ドレン水配管101から流れて来た圧縮空気とドレン水が混合した状態の流体は、一部が圧縮空気取出管106に流れて行き、残りの大半がドレン水配管105の開放された他端からドレン水分離槽10aに排出するようになっている。 そして、ドレン水配管105の開放された他端からの排出に際して、ストレーナ24の金網またはパンチングプレートを通過することで圧縮空気とドレン水の気液が分離し、圧縮空気は大気に開放されドレン水はカバー23を伝ってドレン水分離槽10aに流入することになる。
一方、継手107に於いては、ドレン水分離槽10aの側では、圧縮空気取出管106が接続しているが、油水分離槽10bの側では、この継手107の所で圧縮空気配管108、109、110である分岐管イ108と分岐管ロ109と分岐管ハ110を同じ場所で接続して圧縮空気を分配して送るようにしている。 当然のことながら、圧縮空気配管108、109、110には、圧縮空気とドレン水が混合した状態で流れていくことになる。
そして、ドレン水分離槽10aに流入したドレン水は、図2のドレン水分離槽での油の高さAに見られるように、水より軽い油を上部に浮上させる。 そして、図1の油が中心となるドレン水の流れ201、202に見られるように、浮上した油は、開口部がドレン水分離槽10aの上部液面に位置しているドレン水配送管11bを経由して、油水分離槽10bに送り込まれるように構成している。
ところで、油水分離槽10bには、上部の油面OLに上部の端面を位置させるようにして油受15、16、18が設置されている。 この場合、油受15、16、18は、分離槽本体11の油水分離槽10bの側面に位置している継手21で固定された固定排油筒15と、固定排油筒15の内側を上下方向に移動させることが可能であり油受15、16、18の上部の端面になっている上下調整筒16と、上下調整筒16と螺合することによって上下調整筒16を上下に移動させることを可能としている上下調整ネジ18によって構成されている。
この場合、固定排油筒15は、図3、図4に見られるように、固定排油筒本体15bと排油管15aによって形成され、油水分離槽10bの側面に位置している継手21に排油管15aが接続することによって固定排油筒15を、別の表現をすると油受15、16、18全体を分離槽本体11に固定している。
また、上下調整筒16は、図3、図4に見られるように、上下調整筒本体16cとその下部に位置しているプレート16aによって一体に形成され、更にプレート16aにはネジ16bが形成されている。 そして、このネジ16bと上下調整ネジ18が螺合して結合することによって、且つ上下調整ネジ18が固定排油筒15を形成している固定排油筒本体15b下部の突起部に奥当たりの状態で空廻りさせることによって、結合しているネジ16bの部分で上下調整筒16を上下させることが可能となるのである。 この場合、プレート16aに関しては、上下調整筒本体16cの上部に位置していても構わない。 尚、上下調整ネジ18の奥当たりに関しては、固定排油筒本体15bに突起部を設けなくとも底部との間で空廻りするようにしても構わない。
ここで、螺合によることは変わりないが、プレート16aに関しては、上下調整筒本体16cの上部に位置しているという前提で、固定排油筒15の外側に上下調整筒16を位置させることも考えられる。 また、固定排油筒15の外側と上下調整筒16の内側や、固定排油筒15の内側と上下調整筒16の外側に、螺旋状の溝と突起を設けることで回転によって上下させることも考えられる。
その他にも、両者を螺合によって上下させるのではなく、固定排油筒15の内側に上下調整筒16を位置させた状態で、固定排油筒15の内側にまたは上下調整筒16の外側の何れか一方に、上下に移動可能であり自然に落下するのを防止するように、薄いゴムを貼り付ける等のことも考えられるし、他にも何れか一方からの板バネの力を利用することで自然に落下するのを防止することも考えられる。 当然のことながら、この内容については、固定排油筒15の外側に上下調整筒16を位置させた場合にも適用させることが可能である。
そして、油水分離槽10bに於いては、ドレン水分離槽10aから送り込まれた油や上部の油面OLに浮上した油が、上下調整筒16の上部の端面から油受15、16、18に流入し易いように、更に油を中心とするドレン水の流れ202に続いてその延長上の油を中心とするドレン水の流れ203に円滑に進むことが出来るように、分離槽本体11に形成されている油面OL近傍のフェンス取付座11aに追込フェンス14を固定している。尚、図1に於いては、追込フェンス14は円の形状をしているが、目的が達成されるのであれば、円の形状にこだわる必要は無い。
即ち、この追込フェンス14を設けることで、ドレン水配送管11bを経由して油水分離槽10bに送り込まれた油や上部の油面OLに浮上した油が、圧縮空気配管109である分岐管ロ109からの圧縮空気の働きで波動を発生させ、それによって追込フェンス14の外周に流路を形成し油を中心とするドレン水の流れ203を作って油受15、16、18の周辺に追い込むようにしているのである。
また、このドレン水の流れ203の先にある油水分離槽10bの隅には、油の位置上昇手段17であるフロート17が位置している。 この場合、フロート17は、下端を開放していて円や多角形を成している筒状のフロート本体17fと、フロート本体17fの上部に一体に位置して油受15、16、18に向け低く傾斜し更にフロート本体17fと共に中空状態になっていて中空内部に溜まった空気を排出する逃がし穴17aを形成したフロート上部17gと、浮上している油が油受15、16、18を除く他の方に流出しないように油受15、16、18に確実に流入するように配慮した樋17bと、フロート上部17gの傾斜が常に油受15、16、18の方を向くように拘束している廻り止17cによって形成されている。
尚、フロート17の下部には、圧縮空気配管108である分岐管イ108から圧縮空気が送り込まれるようになっている。 従って、圧縮空気が送り込まれると中空状態になっているフロート17の内部の水をフロート17の下部や逃がし穴17aより排出することでフロート17全体が圧縮空気によって発生する浮力により上昇する。 このように、フロート17が浮上することによって、上部の油面OLに浮上している油が、傾斜したフロート上部17gと流れを拘束する樋17b等の助けによって上下調整筒本体16cの上部の端面を超えて油受15、16、18に送り込まれる。 この場合、圧縮空気配管108である分岐管イ108はドレントラップ102に接続しているので、ドレントラップ102の設定に従って一定の周期で一定の時間の間圧縮空気を送ることが可能であり、それによってより的確にフロート17を断続的に持ち上げることが出来るのである。
ところで、逃がし穴17aの大きさに関しては、油の位置上昇手段17であるフロート17を浮力によって上昇させるという目的を考えると、圧縮空気を溜めることが大切であり、送り込まれる圧縮空気の量より放出される圧縮空気の量が少なくなるような大きさに設定することが望ましい。 また、逃がし穴17aの位置としては、油の位置上昇手段17であるフロート17に圧縮空気を送り込み、送り込まれた圧縮空気が逃がし穴17aより放出する際に、油より下部の水も同時に放出される可能性があることから、樋17bの外側に位置させ、フロート上部17gで持ち上げた油面OLの油の中に混入しないように配慮する必要はある。
一方、油の位置上昇手段17であるフロート17を上下させる方法としては、圧縮空気を送り込むことによるものに限定する必要は無く、電磁石やモータによるもの等他の方法も考えられる。
このようにして、油受15、16、18に上部の端面を超えて送り込まれた油は、固定排油筒16に一旦貯留される。 そして、分離槽10の油水分離槽10bとその外側の間に位置している継手21の内部の側に固定排油筒15を形成している排油管15aが接続していて、その外部の側に接続している開閉弁22を開放することで油回収槽30に油を流出させ貯留することが可能となっている。
更に、油水分離槽10bの上部の油面OLの近傍には、圧縮空気配管110である分岐管ハ110を位置させ、圧縮空気を送り出すことで上部の油面OLに滞留しているスカム状にまた固化した油を攪拌し破砕するのに有効となっている。 但し、圧縮空気配管110である分岐管ハ110の位置に関しては、底部に近い所に位置していなければ上部に限定する必要は無い。
また、油水分離槽10bの下部には、比較的綺麗な清水が滞留しているが、油水分離槽10bと清水槽10cの境界下部で、一端を油水分離槽10bの下部に開放している清水筒26を経由して、液面WLに上力の端部を位置させていてその端部の高さを調整することが可能な水位調整筒25から流出可能に構成している。 尚、流出した油は、一旦清水槽10cに貯留され、清水排出口11を超えた清水は、清水回収槽40に貯留されるように構成されている。
ところで、水位調整筒25は、高さを調整することが可能であるが、その構造としては油受16の上下調整筒16で記載した構造が、全て適用することが可能であると考えて良い。
尚、上下調整筒16と水位調整筒25が高さを調整する目的で移動することが可能であるということは、油の位置上昇手段17であるフロート17の上下するストロークの範囲を配慮した場合、概ねストロークの範囲が油水分離槽での油の高さBと油面OLの更に上部の間に位置していることが望ましい。 そして、油水分離槽での油の高さBの部分が油であることを考慮すると、液面WLの部分からは清水が流れることから、油と水の比重の関係によって液面WLの位置が自然に決まることになる。
当然のことながら、本願発明では、固定された状態になっているドレン水配送管11bの流入口の高さと、流れて来る流体の量と、処理される油の量と、分離された油の比重によっても、油水分離槽での油の高さBや油面OLを色々と変える必要はあるが、その為に上下調整筒16と水位調整筒25の調整出来ることが必要となるのである。
一方、ドレン水分離槽10a下部に分離され滞留している水は比較的綺麗な清水とも言えるので、ドレン水分離槽10a底部と油水分離槽10bの底部で連通するような構造にしても構わない。
また、図2に具体的に記載していないが、油水分離槽10bの油の位置上昇手段17であるフロート17に圧縮空気を送り込む圧縮空気配管108である分岐管イ108より下部と油水分離槽10bの下部に開放している清水筒26の間に、油を吸着する油吸着材を収納しても構わない。 この場合、油を吸着する油吸着材を清水槽10cに収納しても構わない。
ここで、油吸着材としては、エマルジョンを破壊させ油を吸着する目的のエマルジョン破壊粒子を付着させたエマルジョンを破壊粒子付吸着材と油を吸着する目的の吸着材のうちの一方または両者を、両者の場合には概ね均一に混在させたものを収納している。 更に、エマルジョンを破壊粒子付吸着材や吸着材が清水筒26を塞いだり流入しないように清水筒26入口付近を金網で覆うとか、フロート17が上下するに際して油吸着材が接触したりして障害とならないように浮上するのを防止する目的で金網をかぶせる等の方策を取ることは必要なことであるとも言える。
この場合、エマルジョン破壊粒子付吸着材は、エマルジョン破壊粒子の働きによって時には微小の油が水と結合してエマルジョン化した分離水をエマルジョン破壊することで油と水の結合を解き放ち、その後分離した油はエマルジョン破壊粒子付吸着材を構成している吸着材や吸着材に吸着されるようになっているのである。 従って、エマルジョン破壊粒子付吸着材と吸着材が混在している場合には、エマルジョン化した油からエマルジョン破壊することで水の結合を解き放ちながら油を完全に分離し、その後吸着することによって油の除去が可能となるのである。 当然のことながら、吸着材だけの場合には、油を吸着するだけの働きをしていることになる。
ここで、エマルジョン破壊粒子を吸着材に付着させたエマルジョン破壊粒子付吸着材を作る方法としては、アミンや硫酸バリウム等のエマルジョン破壊粒子が溶媒で溶解されている溶液を吸着材に付着させた後に溶媒を蒸発乾燥させるような方法が一般的であるが、溶液を吸着材に霧状に吹き付ける方法もある。 また、アミンや硫酸バリウム等のエマルジョン破壊粒子を溶解した状態でなく、液体内で均一に混合された状態で吸着材に付着させるという方法も考えられる。
この場合、エマルジョン破壊粒子と吸着材をエマルジョン破壊粒子付吸着材の状態にしないで、粒子の状態のままで吸着材の間にばらばらの状態で分散するように充填しても構わない。
一方、本発明に用いられるアミンについて言えばアミン化合物またはその誘導体が考えられ、アミン化合物またはその誘導体が25℃であるときに固体状のものであることが好ましいが、その化合物が25℃であるときに非固体状であっても、他の化合物との混合体で固体状になる化合物でも構わない。 つまり、化合物は、一種類単独で使用しても、二種類以上併用しても良い。
ところで、これらのアミン化合物やその誘導体は、好ましくは、一級アミン、二級アミン、三級アミン、およびその誘導体であり、より好ましくは、一級アミン、二級アミン、およびその誘導体、特に好ましくは、一級アミン(例えば、ステアリルアミン)、およびその誘導体である。
尚、アミン化合物としては、例えば、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デジルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、オレイルアミン、ステアリルアミン等の一級アミン、または、これらの炭化水素鎖を有するジアミン、トリアミン等の二級アミン、および、三級アミン、あるいは、そのピクラート、種々の塩(例えば、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸、酢酸等の塩)、さらに、これらの炭化水素鎖を有する一級アミン、および、二級アミンの酸アミド、アミジン類、尿素類、および、チオ尿素類や一級アミンのシツフ塩基物等がある。
また、吸着材およびエマルジョン破壊粒子付吸着材に使用している吸着材としては、ポリプロピレンやポリスチレン等の不織布を含む繊維よりなるものが考えられる。 但し、吸着材およびエマルジョン破壊粒子付吸着材に使用している吸着材に関しては、前述のものに限定する必要は無く、油吸着の機能を持っていて水不溶性のものであれば、活性炭やおがくずなども考えられるし、更にその他のものでもかまわない
本願発明による、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置は前述したように構成されており、以下にその動作についてその内容を説明する。
先ず、ドレン水分離槽10aから油水分離槽10bに浮上した油を送るドレン水配送管11bの流入口の高さと、ドレン水配管101から流れて来る流体の量と、その流体で処理する油の量と、汚水に含まれていると見られる油の比重を配慮しながら、ドレン水分離槽での油の高さAと油水分離槽での油の高さBの実態を見極めながら上下調整筒16と水位調整筒25によって液面WLの高さと油面OLの高さを調整し、適切なドレントラップ102の周期と開放時間を設定する。
その場合、設定の条件としては、油の位置上昇手段17であるフロート17を形成しているフロート上部17gのストロークとして油水分離槽での油の高さBと油面OLの更に上部の間にその作動範囲を設定することになるのであるが、一方では油と一緒に下方の水が油受15、16、18に上部の端面を超えて送り込まれないようにすることが大切である。 そこで、各々の設定と調整を完了した後ドレン水分離槽10aと油水分離槽10bに清水を満たした後で、ドレン水配管103をドレン水を発生する機器に接続すると圧縮空気とドレン水が混合した状態の流体が送り込まれるようになる。
従って、送り込まれた圧縮空気とドレン水が混合した状態の流体は、ドレン水分離槽10aに配設しているドレン水配管105の継手104の側とは反対側の開放された他方の端部から一部を除いて排出し、次にストレーナ24を経由することによって圧縮空気とドレン水の気液に分離し、更にカバー23を介してそのうちのドレン水がドレン水分離槽10aに流入するようになっているのである。 一方、ドレン水配管105を通過した一部の圧縮空気とドレン水が混合した状態の流体は、一端が開放している圧縮空気取出管106に流入して継手107で圧縮空気配管108、109、110として分岐管イ108と分岐管ロ109と分岐管ハ110に分岐して油水分離槽10bの各々の場所に送られるようになっている。
ところで、ドレン水分離槽10aに流入したドレン水は、油を中心とする異物を浮上させて油より重い比較的綺麗な水を底部に滞留させている。 そして、上部の油を中心とする流体は、ドレン水の流れ201に従ってドレン水配送管11bを経由して、更にはドレン水の流れ201に従って油水分離槽10bに流入するのである。
そうして、油水分離槽10bに流入した油を中心とする流体と、油水分離槽10bで水より軽いことで浮上した油は、そのまま油面OLに油を浮かせた状態で圧縮空気配管109である分岐管ロ109からの圧縮空気の働きによって追込フェンス14の外周に沿った油を中心とするドレン水の流れ203に従って油水分離槽10bの隅の方に集められるのである。
更に、油水分離槽10bの隅に送り込まれた油面OLの油は、油水分離槽10bの隅に位置している油の位置上昇手段17であるフロート17の下部から送り込まれる圧縮空気配管108からの圧縮空気によってフロート17内の水をフロート17の開放された下部や逃がし穴17aより放出したり流入させ、それによってフロート17が断続的に持ち上げられることでフロート上部17gによる傾斜と上部の油が他の場所に逃げていかないように拘束している樋17bの助けにより、油受16である上下調整筒16の上部の端面を乗り越えて油受15、16、18に流入するのである。 尚、図2の油の位置上昇手段17であるフロート17は、最も高い所に上昇した位置を示している。
ところで、ドレントラップ102によって圧縮空気が、一定の周期と一定の時間の間流れるように制御されると、上下運動のためには一層効果的であるし、油だけを排出するための最適の条件を選択することも可能である。 そして、流入した油は、油受15、16、18を構成している固定排油筒15の排油管15aが、継手21と開閉弁22に接続しているので、開閉弁22が開放されていると、油回収槽30に貯留されることになるし、開閉弁22が閉鎖されていると、固定排油筒15に滞留することになる。
尚、油水分離槽10bの油面OLでもある上部には、油の位置上昇手段17であるフロート17や油受15、16、18や追込フェンス14から離して、圧縮空気配管110である分岐管ハ110を位置させ、ドレントラップ102によって間歇的に圧縮空気を送り出している。 従って、油の位置上昇手段17であるフロート17や油受15、16、18や追込フェンス14に近い所は、圧縮空気配管109である分岐管ロ109によって油を中心とするドレン水の流れ203に見られるような一定の動きのある場所となっているが、そこから離れた流れの中心となっていないような淀んだ所であっても、この対応によって上部の油面OLに油が滞留してスカム状にまた固化するような心配は解消された。
また、油水分離槽10bの底部に静止の状態で滞留している比較的綺麗な清水は、油水分離槽10bと清水槽10cの境界下部で、一端を油水分離槽10bの下部に開放している清水筒26を経由して、液面WLに上方の端部を位置させていてその端部の高さを調整することが可能な水位調整筒25から流出することが出来るようになっている。 尚、流出した油は、一旦清水槽10cに貯留され、清水排出口11を超えた清水は、清水回収槽40に貯留される。
この場合、油と水が油の排出面でもある油面OLと水の排出面でもある液面WLから各々排出されることから考えると、油面OLと液面WLの間には、以下の[数1]の数式が成り立つ。
Figure 2007330951
従って、この[数1]によって、次の[数2]の数式が成り立つことになる。
Figure 2007330951
結果として、油の比重が0.85であると仮定すると、B:(油面OLの高さ−液面WLの高さ)の比は20:3となる。 当然のことであるが、油の比重は定まるものであり、ドレン水分離槽10aから油水分離槽10bにドレン水を送るドレン水配送管11bの取水口の位置が固定していることから、自ずと油面OLの高さは、ドレン水配送管11bの少し下部に位置することになる。 一方、油水分離槽での油の高さBと油面OLの更に上部の間を油の位置上昇手段17であるフロート17のストロークの範囲として定めることにより、液面WLの高さも定まることになる。 そのような状況の中で、油の比重や発生するドレン水の量や油の割合によって、微妙な調整を上下調整筒16と水位調整筒25でおこなっているのである。
ところで、第一実施例では油を含有した汚水として、圧縮空気とドレン水が混合した状態の流体が同時に流れて来る例を示しているが、圧縮空気とドレン水を別々に流す場合も考えられるし、更に別々に流す場合には圧縮空気より発生したドレン水でなく各種の油を含有した汚水を流すということも考えられる。 その場合には、圧縮空気取出管106に関しては、全く別の圧縮空気を発生する配管に接続することになる。
[第二実施例]
図5、図6、図7に見られるように、50は分離槽であって、油と水の比重が違うことを利用して油を中心とする異物と水を分離している。 従って、第一実施例の油水分離槽10bと同様に、分離することで油面OLに浮上した油を中心とする異物は、上部の端面から油受53である排油筒53に、油の除かれた比較的綺麗な水は底部に滞留するように構成している。
この場合、分離槽50は、分離槽本体51と、油受53である排油筒53と、油の位置上昇手段52であるフロート52と、圧縮空気配管121としての圧縮空気取出管121から構成されている。 尚、円筒状の油受53である排油筒53の外周にはドーナツ状の油の位置上昇手段52であるフロート52が隙間をもって位置していて、分離槽本体51に固定された油受53である排油筒53の外周に位置して上下するようになっている。但し、フロート52と排油筒53の形状に関しては、円筒に限定されるものでは無く、例えば多角形の筒でも構わない。
そして、分離槽本体51は、油を含有した汚水を流入させ、油を中心とする異物を浮上させて油より重い水を底部に滞留させることで、油と水を分離して排出することが出来るように構成されている。 尚、油を含有した汚水の流入経路に関しては圧縮空気の流入経路も含め、具体的に図5、図6、図7に示していないが、第一実施例に示している内容については、圧縮空気を含むドレン水やドレン水や各種の油を含有した汚水に関して全て適用可能である。 一方、油受53である排油筒53は、排油筒本体53aと、貯留した油を送り出す排油管53bと、油の位置上昇手段52であるフロート52が上下するのに際し下限の動きを制御するストッパー53cを一体に形成している。
ところで、図6、図7には、排油管53bに関しては排油筒本体53aと一体となった状態で油受53である排油筒53を形成することで、分離槽本体51の底部を貫通した状況で記載されているが、液体の漏れに対する配慮がなされていれば、分離槽本体51の底部に限らず側面でも良いし、分離槽本体51と一体でも別々でも良いし、その為に排油筒本体53aと分離槽本体51は継手を介しても溶接で接合することも考えられる。 この事は、圧縮空気配管121としての圧縮空気取出管121に関しても同じことが言えるし、特に圧縮空気配管121としての圧縮空気取出管121は、分離槽本体51を貫通しないで上部から導入することも可能である。
尚、油の位置上昇手段52であるフロート52に関しては、円筒の外側を成しているフロート本体外側52cと、内側を成しているフロート本体内側52dと、フロート本体外側52cとフロート本体内側52dの上部に位置しているフロート上部52bによって一体に形成されている。 そして、フロート上部52bは、フロート52の中心部に位置している油受53に向けて低く傾斜し、フロート本体外側52cとフロート本体内側52dと共に下部は開放されているが中空になるように形成されている。
更に、フロート本体外側52cの最上部近傍には、中空内部に溜まった空気を排出する逃がし穴52aを形成している。 この場合、逃がし穴52aは、図5には四個の例を示しているが、二個でも三個でも五個でもそれ以上でも構わない。 更に、フロート52の上下に対する動きの下限に対しては、分離槽本体51を形成しているストッパー53cによって拘束されている。
また、この油の位置上昇手段52であるフロート52の開放された下部には、圧縮空気配管121である圧縮空気取出管121が位置していて、圧縮空気を送り込むことが可能となっている。 即ち、圧縮空気が送り込まれると中空状態になっているフロート52内部の水をフロート52の開放された下部や逃がし穴52aより放出することでフロート52全体が浮上する。
このように、図7に見られるように、フロート52の浮上によって上部の油面OLに浮上している油が傾斜したフロート上部52bを介して上部の端面より油受53に送り込まれる。 尚、具体的に図示していないが、圧縮空気配管121である圧縮空気取出管121がドレントラップに接続していると、一定の周期で一定の時間の間圧縮空気を送ることが可能であり、それによってより的確にフロート52を上下させることが可能となるのである。
ところで、油の位置上昇手段52であるフロート52のストロークに関しては、考え方は第一実施例と同じで、ストロークの範囲は油水分離槽での油の高さBと油面OLの更に上部の間を作動することが望ましい。 即ち、図6に見られる油の位置上昇手段52であるフロート52の下部がストッパー53cに到達している状況が、フロート52のストローク範囲の最も下部に位置している状況であり、その場合にはフロート上部52bの傾斜した最下部が油水分離槽での油の高さBの下部と概ね一致していることが望ましい。 また、図7に見られる状況が、フロート52のストローク範囲の最も上部に位置している状況であり、その場合にはフロート上部52bの傾斜した最下部が油受53である排油筒53の上部端部と概ね一致していていることが望ましいのである。
尚、第二実施例に於いては、清水の処理に関しても具体的に図5、図6、図7に示していないが、第一実施例に示しているように、分離槽本体51の底部に清水が滞留しているので、清水筒26や水位調整筒25や清水槽10cや清水回収槽40の発想で同様に処理することが可能である。 また、油吸着材に関しても、第一実施例に示した同じ内容のものに同じような要領で分離槽50の下部や清水槽10cに該当する部分に収納することは考えられる。
本願発明による、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置は前述したように構成されており、以下にその動作についてその内容を説明する。
先ず、具体的に図5、図6、図7に示していないが、油を含有した汚水を流入させる配管を分離槽50に配設し、圧縮空気を流入させる配管を圧縮空気配管121である圧縮空気取出管121に接続する。 この場合、圧縮空気を流入させる配管の途中には、一定の間隔で一定の時間の間作動するドレントラップを接続することが、油の位置上昇手段52であるフロート52を上下させるのに必要である。 そこで、油を含有した汚水を流入させ、油面OLが油受53である排油筒53の上部端部近傍に到達した時点で圧縮空気を送り込む。
そして、ドレントラップを介して圧縮空気を送り込むことで、油の位置上昇手段52であるフロート52が上下する。 この場合、油の位置上昇手段52であるフロート52の作動を調整するには、ドレントラップの作動する間隔と作動する時間を調整しても良いし、フロート52を分離槽50から取出してストッパー53cの上にシムを置いて下限の位置を調整しても良いし、両者を併用しても構わない。
結果として、図6に見られるように、油の位置上昇手段52であるフロート52の最下位の状態を示したものを見る事が出来る。 次に、油の位置上昇手段52であるフロート52に圧縮空気を送り込むことで、図7に見られるように、油の位置上昇手段52であるフロート52の最上位にまで上昇した状態を見る事が出来る。 それと同時に、フロート52に溜まった油を、別の言い方で表現するとフロート52を形成しているフロート上部52bの内側に溜まった油を、油受53である排油筒53に送り込んでいる状況を示している。
一方、油受53である排油筒53に送り込まれた油は、一旦排油筒53を形成している排油筒本体53aに貯留され、必要に応じて排油筒53を形成している排油管53bを経由して排出可能となっている。
この発明は、油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法および異物分離装置に関するものであり、特に装置全体が油によって汚れるという課題に対し、他の動力を使用しないで対応可能な内容となっている。
本願発明の分離槽とその周囲を示した平面図 本願発明の分離槽を構成しているフロートと油受の中心を結ぶ断面を主体に示した正面図 本願発明の分離槽を構成しているフロートと油受の詳細を示した平面図 本願発明の分離槽を構成しているフロートと油受の断面の詳細を示した正面図 木願発明の別の分離槽の平面図 本願発明の別の分離槽の上昇時の断面を示した正面図 本願発明の別の分離槽の下降時の断面を示した正面図
符号の説明
10・・・・・・分離槽
10a・・・・・ドレン水分離槽
10b・・・・・油水分離槽
10c・・・・・清水槽
11・・・・・・分離槽本体
11a・・・・・フェンス取付座
11b・・・・・ドレン水配送管
11c・・・・・廻り止
11d・・・・・清水排出口
11e・・・・・本体
12・・・・・・上部蓋
13・・・・・・上部蓋
14・・・・・・追込フェンス
15・・・・・・固定排油筒(油受)
15a・・・・・排油管
15b・・・・・固定排油筒本体
16・・・・・・上下調整筒(油受)
16a・・・・・プレート
16b・・・・・ネジ
16c・・・・・上下調整筒本体
17・・・・・・フロート(油の位置上昇手段)
17a・・・・・逃がし穴
17b・・・・・樋
17c・・・・・廻り止
17f・・・・・フロート本体
17g・・・・・フロート上部
18・・・・・・上下調整ネジ(油受)
21・・・・・・継手
22・・・・・・開閉弁
23・・・・・・カバー
24・・・・・・ストレーナ
25・・・・・・水位調整筒
26・・・・・・清水管
30・・・・・・油回収槽
40・・・・・・清水回収槽
50・・・・・・分離槽
51・・・・・・分離槽本体
52・・・・・・フロート(油の位置上昇手段)
52a・・・・・逃がし穴
52b・・・・・フロート上部
52c・・・・・フロート本体外側
52d・・・・・フロート本体内側
53・・・・・・排油筒(油受)
53a・・・・・排油筒本体
53b・・・・・排油管
53c・・・・・ストッパー
101・・・・・ドレン水配管
102・・・・・ドレントラップ
103・・・・・ドレン水配管
104・・・・・継手
105・・・・・ドレン水配管
106・・・・・圧縮空気取出管
107・・・・・継手
108・・・・・分岐管イ(圧縮空気配管)
109・・・・・分岐管ロ(圧縮空気配管)
110・・・・・分岐管ハ(圧縮空気配管)
121・・・・・圧縮空気取出管(圧縮空気配管)
201・・・・・ドレン水の流れ
202・・・・・ドレン水の流れ
203・・・・・ドレン水の流れ
204・・・・・圧縮空気の流れ
A・・・・・・・ドレン水分離槽での油の高さ
B・・・・・・・油水分離槽での油の高さ
OL・・・・・・油面
WL・・・・・・液面

Claims (9)

  1. 油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法に於いて、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離した状態で、油面(OL)の油を断続的に持ち上げる油の位置上昇手段(17、52)を設け、前記油の位置上昇手段(17、52)が上昇した際に持ち上げられた油が油受(15、16、18、53)の上部の端面を超えて前記油受(15、16、18、53)に貯留されるようにしたことを特徴とする油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法。
  2. 前記油の位置上昇手段(17、52)は、前記油の位置上昇手段(17、52)に送り込まれた圧縮空気によって発生する浮力により上昇させるものであることを特徴とする請求項1に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法。
  3. 前記圧縮空気は、圧縮空気と共に送り込まれるドレン水の一部を更に分岐させたものであることを特徴とする請求項2に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法。
  4. 前記油の位置上昇手段(17、52)は、一定の周期で上下させるものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離方法。
  5. 油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置に於いて、油と水の比重が違うことを利用して油と水を分離する分離槽(10、50)に、油面(OL)の油を上部の端面から受け入れる油受(15、16、18、53)と、前記油受(15、16、53)の上部に前記油面(OL)の油を圧縮空気によって発生する浮力により断続的に持ち上げ前記油受(15、16、18、53)に送り込むようにしたフロート(17、52)を設けたことを特徴とする油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
  6. 前記フロート(17、52)は、圧縮空気によって発生する浮力により上昇するように中空の形状をしていて、また圧縮空気が導入可能なように下部に圧縮空気配管(108、121)を位置させ、更に上部に圧縮空気を排出する逃がし孔(17a、52a)を設けたことを特徴とする請求項5に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
  7. 前記フロート(17、52)は、前記油面(OL)の油が前記油受(15、16、18、53)に流入し易い様に上部に傾斜したフロート上部(17g、52b)を形成したものであることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
  8. 前記圧縮空気配管(108)は、途中で分岐させたものであり、他の分岐させた圧縮空気配管(109、110)のうち、前記圧縮空気配管(110)は前記分離槽(10)の何れかの所に位置させて前記油面(OL)で固化した油を破壊する目的で気泡を発生させ、また圧縮空気配管(109)は前記分離槽(10)の前記油面(OL)に位置させて前記油面(OL)の油を前記油受(15、16、18)の周辺に送り込む目的で波動を発生させるようにしたことを特徴とする請求項6または請求項7に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
  9. 前記分離槽(10)には、前記分離槽(10)の前記油面(OL)に位置させて油を前記油受(15、16、18)の周辺に送り込むように追込フェンス(14)を設けたことを特徴とする請求項5ないし請求項8の何れか1項に記載の油を含有した汚水から油を中心とする異物を分離する異物分離装置。
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