JP2009072249A - 磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴画像生成方法 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴画像生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】動脈と静脈とを含む撮影領域について、フェーズコントラスト法によって生成するMRA画像において、動脈と静脈とのそれぞれを分離して示す。
【解決手段】被検体の心拍運動が収縮期TSである際に収集された第1の磁気共鳴信号に基づいて、第1の画像I1を時間軸に沿うように複数生成する。また、被検体の心拍運動が拡張期TDである際に収集された第2の磁気共鳴信号に基づいて、第2の画像I2を時間軸に沿うように複数生成する。そして、その複数の第1の画像を合成することによって第1の合成画像を生成すると共に、その複数の第2の画像を合成することによって第2の合成画像を生成した後に、第1の合成画像と第2の合成画像との間において差分処理を実施することによって、差分画像CIを生成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置および磁気共鳴画像生成方法に関する。特に、フェーズコントラスト(PC:Phase Contrast)法によって、被検体において血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から磁気共鳴信号を収集するスキャン(Scan)を実施し、その撮影領域についてMRA(Magnetic Resonance Angiography)画像を生成する磁気共鳴イメージング装置、および、この磁気共鳴信号に基づいて、MRA画像を生成する磁気共鳴画像生成方法に関する。
磁気共鳴イメージング装置は、医療用途、産業用途などのさまざまな分野において利用されている。
磁気共鳴イメージング装置は、静磁場が形成された撮像空間において、被検体の撮影領域に電磁波であるRFパルスを照射することにより、その被検体の撮影領域におけるプロトン(proton)のスピン(spin)による磁化ベクトルを、核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)現象によって励起させ、その励起された磁化ベクトルが元の磁化ベクトルへ戻る際に発生する磁気共鳴(MR)信号を収集するように、スキャンを実施する。そして、そのスキャンの実施によって収集された磁気共鳴信号を、ローデータ(Raw Data)とし、その被検体の撮影領域について磁気共鳴画像を生成する。
磁気共鳴イメージング装置においては、人体など、心拍運動をする生体を被検体とし、その被検体について、MRAと呼ばれる血管撮影が実施されている。
このMRAにおいて、造影剤を使用しないイメージング方法として、位相シフト効果を用いたフェーズコントラスト法が知られている(たとえば、特許文献1)。
フェーズコントラスト法では、被検体の撮影領域にて流れる血液を含む血管部分と、その他の静止している部分とのそれぞれの間において、位相シフトが生ずるように、バイポーラパルス(bipolar pulse)である速度エンコード(VENC:velocity encodiog)勾配パルスを、イメージングパルスシーケンスに加えて、その撮影領域についてスキャンを実施する。
ここでは、撮影領域において流れる血液の速度に対応するように、速度エンコード勾配パルスを調整して設定する。そして、その速度エンコード勾配パルスが互いに反対の極性である場合のそれぞれについて、スキャンを実施する。たとえば、正の極性と負の極性との勾配パルスが順に並べられた速度エンコード勾配パルスを用いてスキャンを実施後に、負の極性と正の極性との勾配パルスが順に並べられた速度エンコード勾配パルスを用いてスキャンを実施する。その後、速度エンコード勾配パルスが前者のように構成された場合において収集された磁気共鳴信号から画像を生成すると共に、後者のように構成された場合において収集された磁気共鳴信号から画像を再構成する。そして、その再構成した2つの画像の間において、互いの画素値をサブストラクションする差分処理を実施することによって、MRA画像を生成する。
このフェーズコントラスト法は、タイム・オブ・フライト(Time of Flight)法と比較して、広い撮影領域についてイメージングを実施できる利点を有する。
特開2002−165771号公報
しかしながら、血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域について、フェーズコントラスト法によってMRA画像を生成する場合においては、そのMRA画像において、動脈と静脈とのそれぞれを分離して表示させることが困難な場合がある。このため、診断効率を向上させることが困難な場合がある。
したがって、本発明は、動脈と静脈とを含む撮影領域についてフェーズコントラスト法によって生成するMRA画像において、動脈と静脈とのそれぞれを分離して示すことが容易であって、診断効率を向上させることが可能な磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴画像生成方法を提供する。
本発明は、フェーズコントラスト法によって、被検体において血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から磁気共鳴信号を収集するスキャンを実施し、前記撮影領域についてMRA画像を生成する磁気共鳴イメージング装置であって、前記磁気共鳴信号において、前記被検体の心拍運動が収縮期である際に収集された第1の磁気共鳴信号に基づいて、第1の画像を前記MRA画像として前記収縮期における時間軸に沿うように複数生成する第1画像生成部と、前記磁気共鳴信号において、前記被検体の心拍運動が拡張期である際に収集された第2の磁気共鳴信号に基づいて、第2の画像を前記MRA画像として前記拡張期における時間軸に沿うように複数生成する第2画像生成部と、前記第1画像生成部によって生成された複数の第1の画像を合成することによって第1の合成画像を生成すると共に、前記第2画像生成部によって生成された複数の第2の画像を合成することによって第2の合成画像を生成した後に、当該第1の合成画像と、当該第2の合成画像との間において差分処理を実施することによって、差分画像を生成する差分画像生成部とを有する。
好適には、前記第2画像生成部は、前記第1画像生成部が生成する第1の画像の枚数と同じ枚数になるように、前記第2の画像を複数生成する。
好適には、前記差分画像生成部は、前記複数の第1の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって前記第1の合成画像を生成すると共に、前記複数の第2の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって前記第2の合成画像を生成する。
好適には、前記差分画像生成部は、前記複数の第1の画像の間において対応する画素の画素値について最大値を投影する最大値投影処理を実施し合成することによって前記第1の合成画像を生成すると共に、前記複数の第2の画像の間において対応する画素の画素値について最大値を投影する最大値投影処理を実施し合成することによって前記第2の合成画像を生成する。
好適には、前記スキャンを実施するスキャン部と、前記被検体の心拍運動を検知することによって心電信号を生成する心電信号生成部とを有し、前記スキャン部は、前記心電信号生成部によって生成された心電信号に同期するように、時間軸に沿って前記スキャンを複数実施する。
好適には、前記差分画像生成部によって生成された差分画像を表示画面に表示する表示部を有する。
また、本発明は、フェーズコントラスト法によって、被検体において血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から収集される磁気共鳴信号に基づいて、前記撮影領域についてMRA画像を生成する磁気共鳴画像生成方法であって、前記磁気共鳴信号において、前記被検体の心拍運動が収縮期である際に収集された第1の磁気共鳴信号に基づいて、第1の画像を前記MRA画像として前記収縮期における時間軸に沿うように複数生成する第1画像生成ステップと、前記磁気共鳴信号において、前記被検体の心拍運動が拡張期である際に収集された第2の磁気共鳴信号に基づいて、第2の画像を前記MRA画像として前記拡張期における時間軸に沿うように複数生成する第2画像生成ステップと、前記第1画像生成ステップにて生成された複数の第1の画像を合成することによって第1の合成画像を生成すると共に、前記第2画像生成ステップにて生成された複数の第2の画像を合成することによって第2の合成画像を生成した後に、当該第1の合成画像と、当該第2の合成画像との間において差分処理を実施することによって、差分画像を生成する差分画像生成ステップとを有する。
好適には、前記第2画像生成ステップにおいては、前記第1画像生成ステップにて生成する第1の画像の枚数と同じ枚数になるように、前記第2の画像を複数生成する。
好適には、前記差分画像生成ステップにおいては、前記複数の第1の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって前記第1の合成画像を生成すると共に、前記複数の第2の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって前記第2の合成画像を生成する。
好適には、前記差分画像生成ステップにおいては、前記複数の第1の画像の間において対応する画素の画素値について最大値を投影する最大値投影処理を実施し合成することによって前記第1の合成画像を生成すると共に、前記複数の第2の画像の間において対応する画素の画素値について最大値を投影する最大値投影処理を実施し合成することによって前記第2の合成画像を生成する。
本発明によれば、動脈と静脈とを含む撮影領域についてフェーズコントラスト法によって生成するMRA画像において、動脈と静脈とのそれぞれを分離して示すことが容易であって、診断効率を向上させることが可能な磁気共鳴イメージング装置および磁気共鳴画像生成方法を提供することができる。
以下より、本発明にかかる実施形態の一例について図面を参照して説明する。
<実施形態1>
(装置構成)
図1は、本発明にかかる実施形態1において、磁気共鳴イメージング装置1の構成を示す構成図である。
図1に示すように、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置1は、スキャン部2と、操作コンソール部3とを有している。
磁気共鳴イメージング装置1は、静磁場が形成された撮像空間Bにおいてスキャン部2が被検体の撮影領域へRFパルスを送信し、そのRFパルスが送信された撮影領域にて発生する磁気共鳴信号を得るスキャンを実施する。その後、磁気共鳴イメージング装置1は、そのスキャンの実施によって得られた磁気共鳴信号に基づいて、操作コンソール部3が撮影領域の画像を生成する。
本実施形態においては、磁気共鳴イメージング装置1は、フェーズコントラスト法によって、被検体SUにおいて血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から磁気共鳴信号を収集するスキャンを実施し、その撮影領域についてMRA画像を生成するように構成されている。
スキャン部2について説明する。
スキャン部2は、図1に示すように、静磁場マグネット部12と、勾配コイル部13と、RFコイル部14と、被検体移動部15と、RF駆動部22と、勾配駆動部23と、データ収集部24とを有しており、操作コンソール部3から出力される制御信号に基づいて、被検体SUの撮影領域についてスキャンを実施する。スキャン部2は、たとえば、円筒形状になるように形成されており、その中心部分の円柱状の空間を撮像空間Bとして、被検体SUを収容する。そして、スキャン部2は、被検体SUの撮影領域についてスキャンを実施する際には、静磁場マグネット部12によって静磁場が形成された撮像空間B内において、被検体移動部15において載置された被検体SUの撮影領域のスピンを励起するようにRFコイル部14がRFパルスを送信すると共に、そのRFパルスが送信された被検体SUの撮影領域に勾配コイル部13が勾配パルスを送信する。そして、被検体SUの撮影領域において発生する磁気共鳴信号をRFコイル部14が受信する。
本実施形態においては、上述したように、スキャン部2は、フェーズコントラスト法によって、被検体SUにおいて血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から磁気共鳴信号を収集するように、その撮影領域についてスキャンを実施する。詳細については後述するが、ここでは、スキャン部2は、心電信号生成部35によって生成された心電信号に同期するように、時間軸に沿って、このスキャンを複数実施する。つまり、フェーズコントラスト法によるスキャンを心電同期によって行う。
スキャン部2の各構成要素について、順次、説明する。
静磁場マグネット部12は、超伝導磁石(図示なし)を含み、被検体SUが収容される撮像空間Bに静磁場を形成するように構成されている。ここでは、静磁場マグネット部12は、被検体移動部15において載置されている被検体SUの体軸方向(z方向)に沿うように静磁場を形成する。すなわち、静磁場マグネット部12は、水平磁場型である。この他に、静磁場マグネット部12は、垂直磁場型であって、たとえば、一対の永久磁石が対面する方向に沿って静磁場を形成するように構成されていてもよい。
勾配コイル部13は、静磁場マグネット部12によって静磁場が形成された撮像空間Bに勾配磁場を形成し、RFコイル部14が受信する磁気共鳴信号に空間位置情報を付加するように構成されている。ここでは、勾配コイル部13は、x方向とy方向とz方向との互いに直交する3軸方向のそれぞれに対応するように、3系統からなる。これらは、撮像条件に応じて、周波数エンコード方向と位相エンコード方向とスライス選択方向とのそれぞれに勾配磁場を形成するように、勾配パルスを送信する。具体的には、勾配コイル部13は、被検体SUのスライス選択方向に勾配磁場を印加し、RFコイル部14がRFパルスを送信することによって励起させる被検体SUのスライスを選択する。また、勾配コイル部13は、被検体SUの位相エンコード方向に勾配磁場を印加し、RFパルスにより励起されたスライスからの磁気共鳴信号を位相エンコードする。そして、勾配コイル部13は、被検体SUの周波数エンコード方向に勾配磁場を印加し、RFパルスにより励起されたスライスからの磁気共鳴信号を周波数エンコードする。
RFコイル部14は、静磁場が形成される撮像空間B内において、電磁波であるRFパルスを被検体SUの撮影領域に送信して高周波磁場を形成し、被検体SUの撮影領域におけるプロトンのスピンを励起するように構成されている。そして、RFコイル部14は、その励起された被検体SUの撮影領域内のプロトンから発生する電磁波を磁気共鳴信号として受信する。ここでは、RFコイル部14は、図1に示すように、送信コイル14aと、受信コイル14bとを有する。ここで、送信コイル14aは、たとえば、バードケイジ(Birdcage)型のボディコイルであり、被検体SUの撮影領域を囲むように配置されており、RFパルスを送信する。一方、受信コイル14bは、表面コイルであり、磁気共鳴信号を受信する。
被検体移動部15は、クレードル(cradle)15aとクレードル移動部15bとを有しており、操作コンソール部3から出力される制御信号に基づいて、撮像空間Bの内部と外部との間において、クレードル15aをクレードル移動部15bが移動させるように構成されている。ここで、クレードル15aは、被検体SUが載置される載置面を備えたテーブルであり、図1に示すように、クレードル移動部15bによって、水平方向xzと上下方向yとのそれぞれの方向に移動され、静磁場が形成される撮像空間Bに搬出入される。また、クレードル移動部15bは、クレードル15aを移動させ、外部から撮像空間Bの内部へ収容させる。クレードル移動部15bは、たとえば、ローラー(roller)式駆動機構を備えており、アクチュエータ(actuator)によりローラーを駆動させてクレードル15aを水平方向xzに移動する。また、クレードル移動部15bは、たとえば、アーム式駆動機構を備えており、交差した2本のアーム間の角度を可変することにより、クレードル15aを上下方向yに移動する。
RF駆動部22は、RFコイル部14を駆動させて撮像空間B内にRFパルスを送信させて、撮像空間Bに高周波磁場を形成させるように構成されている。具体的には、RF駆動部22は、操作コンソール部3から出力される制御信号に基づいて、ゲート変調器(図示なし)を用いてRF発振器(図示なし)からの信号を所定のタイミングおよび所定の包絡線の信号に変調した後に、そのゲート変調器により変調された信号を、RF電力増幅器(図示なし)によって増幅してRFコイル部14に出力し、RFパルスを送信させる。
勾配駆動部23は、操作コンソール部3からの制御信号に基づいて、勾配パルスを勾配コイル部13に印加して駆動させ、静磁場が形成されている撮像空間B内に勾配磁場を発生させるように構成されている。勾配駆動部23は、3系統の勾配コイル部13に対応して3系統の駆動回路(図示なし)を有する。
データ収集部24は、操作コンソール部3からの制御信号に基づいて、RFコイル部14が受信する磁気共鳴信号を収集するように構成されている。ここでは、データ収集部24は、RFコイル部14が受信する磁気共鳴信号をRF駆動部22のRF発振器(図示なし)の出力を参照信号として位相検波器(図示なし)が位相検波する。その後、A/D変換器(図示なし)を用いて、このアナログ信号である磁気共鳴信号をデジタル信号に変換して出力する。
操作コンソール部3について説明する。
操作コンソール部3は、図1に示すように、制御部30と、データ処理部31と、操作部32と、表示部33と、記憶部34と、心電信号生成部35とを有しており、スキャン部2が被検体SUの撮影領域についてスキャンを実施するように制御し、そのスキャン部2が実施したスキャンによって得られた磁気共鳴信号に基づいて、被検体SUの撮影領域について磁気共鳴画像を生成すると共に、その生成した磁気共鳴画像を表示するように、構成されている。
操作コンソール部3の各構成要素について、順次、説明する。
制御部30は、コンピュータと、コンピュータに所定のデータ処理を実行させるプログラムを記憶するメモリとを有しており、各部を制御する。ここでは、制御部30は、操作部32から操作データが入力され、その操作部32から入力される操作データに基づいて、RF駆動部22と勾配駆動部23とデータ収集部24とのそれぞれに制御信号を出力することによって、スキャンを実行させる。そして、これと共に、データ処理部31と表示部33と記憶部34とへ、制御信号を出力し、制御を行う。
本実施形態においては、制御部30は、上述したように、フェーズコントラスト法によって、被検体SUにおいて血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から磁気共鳴信号を収集するスキャンを実施するように、プログラムがコンピュータを機能させて、スキャン部2を制御する。
データ処理部31は、コンピュータと、そのコンピュータを用いて所定のデータ処理を実行するプログラムを記憶するメモリとを有しており、制御部30から出力された制御信号に基づいて、データ処理を実施する。ここでは、データ処理部31は、スキャン部2がスキャンを実行することによって収集された磁気共鳴信号をローデータとし、被検体SUの撮影領域について磁気共鳴画像を生成する。そして、データ処理部31は、その生成した磁気共鳴画像を表示部33に出力する。具体的には、k空間に対応するように収集された磁気共鳴信号を、逆フーリエ変換することによって、磁気共鳴画像を再構成する。
本実施形態においては、データ処理部31は、上述したように、フェーズコントラスト法によって、被検体SUにおいて血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域について実行されたスキャンによって収集した磁気共鳴信号から、MRA画像を磁気共鳴画像として再構成する。
図2は、本発明にかかる実施形態1において、磁気共鳴イメージング装置1の操作コンソール部3を構成するデータ処理部31の機能ブロック図である。
図2に示すように、データ処理部31は、第1画像生成部311と、第2画像生成部312と、差分画像生成部313とのそれぞれとして機能する。
データ処理部31の第1画像生成部311は、上記のように収集された磁気共鳴信号において、被検体SUの心拍運動が収縮期である際に収集された第1の磁気共鳴信号に基づいて、第1の画像をMRA画像として生成する。ここでは、第1画像生成部311は、その収縮期における時間軸に沿うように、この第1の画像を、複数生成する。
また、データ処理部31の第2画像生成部312は、上記のように収集された磁気共鳴信号において、被検体SUの心拍運動が拡張期である際に収集された第2の磁気共鳴信号に基づいて、第2の画像をMRA画像として生成する。ここでは、第2画像生成部312は、その拡張期における時間軸に沿うように、この第2の画像を、複数、生成する。また、ここでは、第2画像生成部312は、第1画像生成部311が生成する第1の画像の枚数と同じ枚数になるように、この第2の画像を複数生成する。
また、データ処理部31の差分画像生成部313は、第1画像生成部311によって生成された複数の第1の画像を合成することによって第1の合成画像を生成すると共に、第2画像生成部312によって生成された複数の第2の画像を合成することによって第2の合成画像を生成する。ここでは、差分画像生成部313は、その複数の第1の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって第1の合成画像を生成すると共に、その複数の第2の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって第2の合成画像を生成する。その後、差分画像生成部313は、その第1の合成画像と、その第2の合成画像との間において差分処理を実施することによって、差分画像を生成する。そして、その差分画像を表示部33に出力する。
操作部32は、キーボード(keyboard)やポインティングデバイス(pointing device)などの操作デバイスにより構成されている。操作部32は、オペレータによって操作データが入力され、その操作データを制御部30に出力する。
表示部33は、CRTなどの表示デバイスにより構成されており、制御部30からの制御信号に基づいて、表示画面に画像を表示する。たとえば、表示部33は、オペレータによって操作部32に操作データが入力される入力項目についての画像を表示画面に複数表示する。また、表示部33は、被検体SUからの磁気共鳴信号に基づいて生成される被検体SUの画像のデータを、データ処理部31から受け、表示画面にその画像を表示する。
本実施形態においては、表示部33は、上記のように、データ処理部31の差分画像生成部313によって生成された差分画像を表示画面に表示する。
記憶部34は、メモリにより構成されており、各種データを記憶している。記憶部34は、その記憶されたデータが必要に応じて制御部30によってアクセスされる。
心電信号生成部35は、たとえば、心電計などの心拍センサを含み、心拍センサが被検体SUの心拍運動を検知することによって心電信号を生成するように構成されている。
(動作)
以下より、上記の本実施形態の磁気共鳴イメージング装置1を用いて、被検体SUの撮影領域をイメージングする方法について説明する。
図3は、本発明にかかる実施形態1において、被検体SUの撮影領域を撮像する際の動作を示すフロー図である。また、図4は、本発明にかかる実施形態1において、被検体SUの撮影領域を撮像する際の動作の要部を説明するための図である。図4において、(a)は、被検体の心電信号を示しており、(b)は、スキャンを実施するタイミングを示しており、(c)は、被検体の心拍運動の時間軸において、MRA画像を生成する時点を示している。
イメージングを実施する際には、まず、図3に示すように、被検体を載置する(S11)。
ここでは、被検体移動部15におけるクレードル15aの載置面に被検体SUを載置する。そして、被検体SUの撮影領域に対応するようにRFコイル部14の受信コイル14bを設置後、オペレータにより操作部32に入力される撮像条件に基づいて、操作部32が操作信号を制御部30に出力する。たとえば、TR,TE,フリップアングル(Flip angle),スライス位置などのスキャンパラメータがオペレータにより入力され、その入力されたスキャンパラメータによってスキャン条件を制御部30が設定する。
本実施形態においては、上述したように、被検体SUにおいて血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から磁気共鳴信号を収集するスキャンを、フェーズコントラスト法によって実施するように、スキャン条件を設定する。
つぎに、図3に示すように、被検体の撮影領域を撮像空間へ搬入する(S21)。
ここでは、操作部32に入力された撮像条件に基づいて、被検体移動部15において被検体SUが載置されているクレードル15aを、静磁場が形成されている撮像空間B内に移動するように、制御部30が制御する。
つぎに、図3に示すように、スキャンを実施する(S31)。
ここでは、静磁場が形成された撮像空間B内において、被検体SUの撮影領域におけるスピンを励起するように被検体SUの撮影領域にRFパルスを送信すると共に、そのRFパルスが送信された被検体SUの撮影領域に勾配パルスを送信することによって、被検体SUにおいて発生する磁気共鳴信号を得るように、スキャン部2がスキャンISを実施する。
本実施形態においては、上述したように、被検体SUにおいて血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から磁気共鳴信号を収集するように、フェーズコントラスト法によってスキャンISを実施する。すなわち、被検体の撮影領域にて移動する血液を含む部分と、その他の静止している部分とのそれぞれの間において、位相シフトが生ずるように、バイポーラパルスである速度エンコード勾配パルスを、パルスシーケンスに加えて、その撮影領域についてスキャンを実施する。たとえば、正の極性と負の極性との勾配パルスが順に並べられた速度エンコード勾配パルスを用いた場合と、負の極性と正の極性との勾配パルスが順に並べられた速度エンコード勾配パルスを用いた場合とのそれぞれのパルスシーケンスに対応するように、スキャンISを実施する。
また、本実施形態においては、図4に示すように、心電信号生成部35によって生成された心電信号に同期するように、時間軸tに沿って、このスキャンISのそれぞれを繰り返し実施し、その被検体SUの撮影領域から磁気共鳴信号をk空間に対応するように順次収集する。
つまり、図4に示すように、心電信号の心拍周期Tにて、収縮期TSにおいて推移する各時相TS1,TS2,TS3,TS4と、拡張期TDにおいて推移する各時相TD1,TD2,TD3,TD4のそれぞれにおいて、複数の第1の画像I11,I12,I13,I14および複数の第2の画像I21,I22,I23,I24を生成するために、その各時相TS1,TS2,TS3,TS4,TD1,TD2,TD3,TD4のそれぞれにおいてスキャンISを実施して、磁気共鳴信号のそれぞれを、各k空間に対応するように収集する。
具体的には、図4に示すように、収縮期TSにおいて推移する各時相TS1,TS2,TS3,TS4のそれぞれにおいてスキャンISを実施し、磁気共鳴信号を、第1の磁気共鳴信号MR1として、各k空間に対応するように収集する。ここでは、図4に示すように、心電信号におけるR波のピーク時点から、所定の遅延時間tdが経過した時点以降であって、収縮期TSにおいて等間隔に並ぶ時相TS1,TS2,TS3,TS4のそれぞれに対応するように、スキャンISを4回繰り返して実施する。
また、図4に示すように、収縮期TSが経過した後においては、拡張期TDにて推移する各時相TD1,TD2,TD3,TD4のそれぞれにおいて第2の画像I21,I22,I23,I24を生成するために、その各時相TD1,TD2,TD3,TD4のそれぞれにおいて、磁気共鳴信号を、第2の磁気共鳴信号MR2として、各k空間に対応するように収集する。ここでは、図4に示すように、拡張期TDにおいて等間隔に並ぶ時相TD1,TD2,TD3,TD4のそれぞれに対応するように、スキャンISを4回繰り返して実施する。
つぎに、図3に示すように、第1画像と第2画像とを生成する(S41a)。
ここでは、被検体SUの心拍運動が収縮期TSの際に収集された第1の磁気共鳴信号MR1に基づいて、第1画像生成部311が、第1の画像I11,I12,I13,I14をMRA画像として生成する。
本実施形態においては、上述したように、収縮期TSにおける時間軸tに沿うように、複数の第1の画像I11,I12,I13,I14を生成する。具体的には、図4に示すように、収縮期TSにおいて推移する各時相TS1,TS2,TS3,TS4のそれぞれに対応するように、4枚の第1の画像I11,I12,I13,I14を生成する。ここでは、上記したように、フェーズコントラスト法によって、たとえば、正の極性と負の極性との勾配パルスが順に並べられた速度エンコード勾配パルスを用いてスキャンを実施後に、負の極性と正の極性との勾配パルスが順に並べられた速度エンコード勾配パルスを用いてスキャンを実施している。このため、速度エンコード勾配パルスが前者のように構成された場合において収集された磁気共鳴信号から画像を生成すると共に、後者のように構成された場合において収集された磁気共鳴信号から画像を再構成する。そして、その後、その再構成した2つの画像の間において、互いの画素値をサブストラクション(substraction)する差分処理を実施することによって、MRA画像として、各第1の画像I11,I12,I13,I14を生成する。
また、被検体SUの心拍運動が拡張期TDである際に収集された第2の磁気共鳴信号MR2に基づいて、第2画像生成部312が、第2の画像I21,I22,I23,I24をMRA画像として生成する。本実施形態においては、上述したように、拡張期TDにおける時間軸tに沿うように、複数の第2の画像I21,I22,I23,I24を生成する。具体的には、図4に示すように、拡張期TDにおいて推移する各時相TD1,TD2,TD3,TD4のそれぞれに対応するように、4枚の第2の画像I21,I22,I23,I24を生成する。すなわち、上記のように生成された第1の画像I11,I12,I13,I14の枚数と同じ枚数になるように、この第2の画像I21,I22,I23,I24を複数生成する。ここでは、第1の画像I11,I12,I13,I14の場合と同様に、第2の画像I21,I22,I23,I24を生成する。つまり、正の極性と負の極性との勾配パルスが順に並べられた速度エンコード勾配パルスを用いてスキャンを実施後に、負の極性と正の極性との勾配パルスが順に並べられた速度エンコード勾配パルスを用いてスキャンを実施しているため、速度エンコード勾配パルスが前者のように構成された場合において収集された磁気共鳴信号から画像を生成すると共に、後者のように構成された場合において収集された磁気共鳴信号から画像を再構成する。そして、その後、その再構成した2つの画像の間において、互いの画素値をサブストラクションする差分処理を実施することによって、MRA画像として、各第2の画像I21,I22,I23,I24を生成する。
つぎに、図3に示すように、第1合成画像と第2合成画像とを生成する(S41b)。
ここでは、図4に示すように、上記のようにして生成した複数の第1の画像I11,I12,I13,I14を、差分画像生成部313が合成し、第1の合成画像C1を生成する。
図5は、本発明にかかる実施形態1において、複数の第1の画像I11,I12,I13,I14から第1合成画像C1を生成する様子を示す図である。
図5に示すように、複数の第1の画像I11,I12,I13,I14の間において互いに対応する位置(x,y)にある画素の画素値I11(x,y),I12(x,y),I13(x,y),I14(x,y)について加算平均処理を実施し合成することによって第1の合成画像C1を生成する。
具体的には、収縮期TSにおいて推移する4つの時相TS1,TS2,TS3,TS4のそれぞれに対応するように生成された、4つの第1の画像I11,I12,I13,I14において、同じ画素位置(x,y)にある画素の画素値I11(x,y),I12(x,y),I13(x,y),I14(x,y)を加算した後に、その加算された値を、この第1の画像I11,I12,I13,I14の枚数である4で割ることによって、各画素位置(x,y)の画素値について平均値I1av(x,y)を算出する。そして、その平均値I1av(x,y)を画素値とするように、第1合成画像C1を生成する。
また、同様にして、図4に示すように、上記のようにして生成した複数の第2の画像I21,I22,I23,I24を、差分画像生成部313が合成し、第2の合成画像C2を生成する。
すなわち、第1の合成画像C1を生成した場合と同様に、複数の第2の画像I21,I22,I23,I24の間において対応する画素の画素値I21(x,y),I22(x,y),I23(x,y),I24(x,y)について加算平均処理を実施し合成することによって、第2の合成画像C2を生成する。
具体的には、拡張期TDにおいて推移する4つの時相TD1,TD2,TD3,TD4のそれぞれに対応するように生成された、4つの第2の画像I21,I22,I23,I24において、同じ画素位置(x,y)にある画素の画素値I21(x,y),I22(x,y),I23(x,y),I24(x,y)を加算した後に、その加算された値を、第2の画像I21,I22,I23,I24の枚数である4で割ることによって、各画素位置(x,y)の画素値について平均値I2av(x,y)を算出する。そして、その平均値I2av(x,y)を画素値とするように、第2合成画像C2を生成する。
つぎに、図3に示すように、差分画像CIを生成する(S51)。
ここでは、上記のようにして生成した第1の合成画像C1と、第2の合成画像C2との間において、差分画像生成部313が差分処理を実施し、差分画像CIを生成する。
つまり、第1の合成画像C1と、第2の合成画像C2とにおいて、同じ画素位置(x,y)にある画素の画素値C1(x,y),C2(x,y)を減算した減算値CI(x,y)を算出後、その減算値CI(x,y)を画素値とすることによって、差分画像CIを生成する。
図6は、本発明にかかる実施形態1において、心拍周期Tにおいて流れる血液の速度vの時間軸tにおける推移を示す図である。図6においては、動脈を流れる血液の流速vdと、静脈を流れる血液の流速vjとのそれぞれを示している。
一方で、図7は、本発明にかかる実施形態1において生成された第1の合成画像C1および第2の合成画像C2と、その第1の合成画像C1と第2の合成画像C2から生成された差分画像CIの様子を概念的に示す図である。
図6に示すように、動脈を流れる血液の流速vdは、心拍周期Tの収縮期TSにおいて加速した後に、減速するように推移する。そして、その後、心拍周期Tの拡張期TDにおいて、動脈を流れる血液の流速vdは、ほぼ一定の速度になるように推移する。
これに対して、静脈を流れる血液の流速vjは、図6に示すように、心拍周期Tの収縮期TSおよび拡張期TDの両者において、ほぼ一定の速度になるように推移する。
つまり、動脈においては、脈流として血液が流れるが、静脈においては、定常流として血液が流れる。
このため、図7に示すように、第1の合成画像C1は、心拍周期Tの収縮期TSにおいて収集した第1の磁気共鳴信号MR1を用いて生成されているので、動脈に対応する部分DMの画素の画素値が、高い輝度を示す値であって、静脈に対応する部分JMの画素の画素値が、中程度の輝度を示す値になるように生成される。
そして、図7に示すように、第2の合成画像C2は、心拍周期Tの拡張期TDにおいて収集した第2の磁気共鳴信号MR2を用いて生成されているので、動脈に対応する部分DMの画素の画素値と、静脈に対応する部分JMの画素の画素値との両者が、共に、中程度の輝度を示すように生成される。
つまり、ここでは、静脈においては、心拍周期Tの収縮期TSおよび拡張期TDの両者にて、ほぼ一定の速度で血液が流れるため、第1の合成画像C1と第2の合成画像C2との両者において静脈に対応する部分JMの画素の画素値は、互いに同じ値になるように生成される。この一方で、動脈においては、心拍周期Tの収縮期TSおよび拡張期TDの間にて互いに異なる速度で血液が流れるため、第1の合成画像C1と第2の合成画像C2との両者において動脈に対応する部分DMの画素の画素値は、互いに異なる値になるように生成される。
よって、この第1の合成画像C1と第2の合成画像C2との間において差分処理を実施することによって生成された差分画像CIにおいては、静脈に対応する部分JMの画素の画素値が、ほぼゼロの値になるのに対して、動脈に対応する部分DMの画素が大きな画素値になるため、動脈に対応する部分DMのみが描出される。このため、差分画像CIにおいては、動脈と静脈とのそれぞれが分離して示されるように生成される。
つぎに、図3に示すように、差分画像CIを表示する(S61)。
ここでは、上記のように、動脈と静脈とのそれぞれが分離して示されるように生成された差分画像CIを、表示部33が表示画面に表示する。
また、本実施形態においては、第1の画像I11,I12,I13,I14の枚数と同じ枚数になるように、第2の画像I21,I22,I23,I24を複数生成する。このため、本実施形態は、ノイズの強度を同等にすることができ、差分画像のバックグランドのノイズ発生を抑制できる効果がある。
さらに、本実施形態においては、複数の第1の画像I11,I12,I13,I14の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって第1の合成画像C1を生成すると共に、複数の第2の画像I21,I22,I23,I24の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって第2の合成画像C2を生成する。このように、加算平均処理を実施することによって、第1の合成画像C1および第2の合成画像C2を生成しているため、高いS/N比にて差分画像CIを生成できる効果がある。
したがって、本実施形態は、動脈と静脈とを含む撮影領域についてフェーズコントラスト法によって生成するMRA画像において、動脈と静脈とのそれぞれが分離して表示されるため、診断効率を向上させることができる。
<実施形態2>
以下より、本発明にかかる実施形態2について説明する。
本実施形態においては、実施形態1において実施した、第1合成画像C1と第2合成画像C2を生成するステップ(S41b)での動作が異なる。この点を除き、本実施形態は、実施形態1と同様である。したがって、重複する箇所については、その記載を省略する。
本実施形態において、第1合成画像C1と第2合成画像C2を生成するステップ(S41b)を実施する際には、複数の第1の画像I11,I12,I13,I14の間において対応する画素の画素値I1(x,y)について、最大値投影(MIP:Maximum Intensity Projection)処理を実施して合成することによって第1の合成画像C1を生成すると共に、複数の第2の画像I21,I22,I23,I24の間において対応する画素の画素値I2(x,y)について、最大値投影処理を実施して合成することによって第2の合成画像C2を生成する。
つまり、収縮期TSにおいて推移する4つの時相TS1,TS2,TS3,TS4のそれぞれに対応するように生成された、4つの第1の画像I11,I12,I13,I14において、同じ画素位置(x,y)にある画素の画素値I11(x,y),I12(x,y),I13(x,y),I14(x,y)の最大値I1max(x,y)を時間軸方向tに投影した後に、その投影された最大値I1max(x,y)を、画素値とするように、第1合成画像C1を生成する。
そして、拡張期TDにおいて推移する4つの時相TD1,TD2,TD3,TD4のそれぞれに対応するように生成された、4つの第2の画像I21,I22,I23,I24において、同じ画素位置(x,y)にある画素の画素値I21(x,y),I22(x,y),I23(x,y),I24(x,y)の最大値を時間軸方向に投影した後に、その投影された最大値を、画素値とするように、第2合成画像C2を生成する。
その後、実施形態1と同様にして、図3に示すように、差分画像CIを生成後(S51)、その差分画像CIを表示画面に表示する(S61)。
ここでは、本実施形態においても、実施形態1と同様に、差分画像CIにおいては、静脈に対応する部分の画素の画素値が、ほぼゼロの値になるため、動脈に対応する部分が描出される。
したがって、本実施形態は、実施形態1と同様に、動脈と静脈とを含む撮影領域についてフェーズコントラスト法によって生成するMRA画像において、動脈と静脈とのそれぞれが分離して表示されるため、診断効率を向上させることができる。
特に、本実施形態においては、複数の第1の画像I11,I12,I13,I14の間において対応する画素の画素値について最大値投影処理を実施し合成することによって第1の合成画像C1を生成すると共に、複数の第2の画像I21,I22,I23,I24の間において対応する画素の画素値について最大値投影処理を実施し合成することによって第2の合成画像C2を生成する。このように、最大値投影処理を実施することによって、第1の合成画像C1および第2の合成画像C2を生成しているため、高いコントラストの差分画像CIを生成できる効果がある。
なお、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置1は、本発明の磁気共鳴イメージング装置に相当する。また、本実施形態のスキャン部2は、本発明のスキャン部に相当する。また、本実施形態の表示部33は、本発明の表示部に相当する。また、本実施形態の心電信号生成部35は、本発明の心電信号生成部に相当する。また、本実施形態の第1画像生成部311は、本発明の第1画像生成部に相当する。また、本実施形態の第2画像生成部312は、本発明の第2画像生成部に相当する。また、本実施形態の差分画像生成部313は、本発明の差分画像生成部に相当する。また、本実施形態の撮像空間Bは、本発明の静磁場空間に相当する。
また、本発明の実施に際しては、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形形態を採用することができる。
たとえば、上記の実施形態においては、収縮期TSと拡張期TDとのそれぞれにおいて推移する4つの時相TD1,TD2,TD3,TD4のそれぞれに対応するように、それぞれ、4つの第1の画像I11,I12,I13,I14と、4つの第2の画像I21,I22,I23,I24とを生成する場合について説明したが、これに限定されない。
また、上記の実施形態の他に、シネ・フェーズコントラスト法を、心電同期を併用してスキャンを実施しても良い。つまり、被検体の撮影領域について時間軸に沿って複数の画像を生成するシネ撮影を、フェーズコントラスト法によって実施した後に、その複数の画像において収縮期TSと拡張期TDとのそれぞれに対応する画像を、第1の画像I1と第2の画像I2とのそれぞれとした場合であっても、好適である。
図1は、本発明にかかる実施形態1において、磁気共鳴イメージング装置1の構成を示す構成図である。 図2は、本発明にかかる実施形態1において、磁気共鳴イメージング装置1の操作コンソール部3を構成するデータ処理部31の機能ブロック図である。 図3は、本発明にかかる実施形態1において、被検体SUの撮影領域を撮像する際の動作を示すフロー図である。 図4は、本発明にかかる実施形態1において、被検体SUの撮影領域を撮像する際の動作の要部を説明するための図である。 図5は、本発明にかかる実施形態1において、複数の第1の画像I1から第1合成画像C1を生成する様子を示す図である。 図6は、本発明にかかる実施形態1において、心拍周期Tにおいて流れる血液の速度vの時間軸tにおける推移を示す図である。 図7は、本発明にかかる実施形態1において生成された第1の合成画像C1および第2の合成画像C2と、その第1の合成画像C1と第2の合成画像C2から生成された差分画像CIの様子を概念的に示す図である。
符号の説明
1:磁気共鳴イメージング装置(磁気共鳴イメージング装置)
2:スキャン部(スキャン部)、
3:操作コンソール部、
12:静磁場マグネット部、
13:勾配コイル部、
14:RFコイル部、
15:被検体移動部、
22:RF駆動部、
23:勾配駆動部、
24:データ収集部、
30:制御部、
31:データ処理部、
32:操作部、
33:表示部(表示部)、
34:記憶部、
35:心電信号生成部(心電信号生成部)、
311:第1画像生成部(第1画像生成部)、
312:第2画像生成部(第2画像生成部)、
313:差分画像生成部(差分画像生成部)
B:撮像空間(静磁場空間)

Claims (10)

  1. フェーズコントラスト法によって、被検体において血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から磁気共鳴信号を収集するスキャンを実施し、前記撮影領域についてMRA画像を生成する磁気共鳴イメージング装置であって、
    前記磁気共鳴信号において、前記被検体の心拍運動が収縮期である際に収集された第1の磁気共鳴信号に基づいて、第1の画像を前記MRA画像として前記収縮期における時間軸に沿うように複数生成する第1画像生成部と、
    前記磁気共鳴信号において、前記被検体の心拍運動が拡張期である際に収集された第2の磁気共鳴信号に基づいて、第2の画像を前記MRA画像として前記拡張期における時間軸に沿うように複数生成する第2画像生成部と、
    前記第1画像生成部によって生成された複数の第1の画像を合成することによって第1の合成画像を生成すると共に、前記第2画像生成部によって生成された複数の第2の画像を合成することによって第2の合成画像を生成した後に、当該第1の合成画像と、当該第2の合成画像との間において差分処理を実施することによって、差分画像を生成する差分画像生成部と
    を有する
    磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記第2画像生成部は、前記第1画像生成部が生成する第1の画像の枚数と同じ枚数になるように、前記第2の画像を複数生成する、
    請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記差分画像生成部は、前記複数の第1の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって前記第1の合成画像を生成すると共に、前記複数の第2の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって前記第2の合成画像を生成する、
    請求項1または2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記差分画像生成部は、前記複数の第1の画像の間において対応する画素の画素値について最大値を投影する最大値投影処理を実施し合成することによって前記第1の合成画像を生成すると共に、前記複数の第2の画像の間において対応する画素の画素値について最大値を投影する最大値投影処理を実施し合成することによって前記第2の合成画像を生成する、
    請求項1または2に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記スキャンを実施するスキャン部と、
    前記被検体の心拍運動を検知することによって心電信号を生成する心電信号生成部と
    を有し、
    前記スキャン部は、前記心電信号生成部によって生成された心電信号に同期するように、時間軸に沿って前記スキャンを複数実施する、
    請求項1から4のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記差分画像生成部によって生成された差分画像を表示画面に表示する表示部
    を有する、
    請求項1から5のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. フェーズコントラスト法によって、被検体において血液が流れる動脈と静脈とを含む撮影領域から収集される磁気共鳴信号に基づいて、前記撮影領域についてMRA画像を生成する磁気共鳴画像生成方法であって、
    前記磁気共鳴信号において、前記被検体の心拍運動が収縮期である際に収集された第1の磁気共鳴信号に基づいて、第1の画像を前記MRA画像として前記収縮期における時間軸に沿うように複数生成する第1画像生成ステップと、
    前記磁気共鳴信号において、前記被検体の心拍運動が拡張期である際に収集された第2の磁気共鳴信号に基づいて、第2の画像を前記MRA画像として前記拡張期における時間軸に沿うように複数生成する第2画像生成ステップと、
    前記第1画像生成ステップにて生成された複数の第1の画像を合成することによって第1の合成画像を生成すると共に、前記第2画像生成ステップにて生成された複数の第2の画像を合成することによって第2の合成画像を生成した後に、当該第1の合成画像と、当該第2の合成画像との間において差分処理を実施することによって、差分画像を生成する差分画像生成ステップと
    を有する
    磁気共鳴画像生成方法。
  8. 前記第2画像生成ステップにおいては、前記第1画像生成ステップにて生成する第1の画像の枚数と同じ枚数になるように、前記第2の画像を複数生成する、
    請求項7に記載の磁気共鳴画像生成方法。
  9. 前記差分画像生成ステップにおいては、前記複数の第1の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって前記第1の合成画像を生成すると共に、前記複数の第2の画像の間において対応する画素の画素値について加算平均処理を実施し合成することによって前記第2の合成画像を生成する、
    請求項7または8に記載の磁気共鳴画像生成方法。
  10. 前記差分画像生成ステップにおいては、前記複数の第1の画像の間において対応する画素の画素値について最大値を投影する最大値投影処理を実施し合成することによって前記第1の合成画像を生成すると共に、前記複数の第2の画像の間において対応する画素の画素値について最大値を投影する最大値投影処理を実施し合成することによって前記第2の合成画像を生成する、
    請求項7または8に記載の磁気共鳴画像生成方法。
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