JP2009071923A - 電動モータの冷却構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】電動モータの外部に設けていたポンプを、電動モータ内に設けることができるようにして、コンパクトな構成とした電動モータの冷却構造を提供する。
【解決手段】ロータコア4 内に複数配した永久磁石の近傍をそれぞれ通り、ロータコア4を上下に貫通する複数本の冷却油通路13が形成されている。下部プレート11の下面部には各冷却油通路13に連通する環状溝11bが形成され、環状溝11bは、下部プレート11に密接したポンプ30の吐出口が連通している。ポンプ30は、ロータシャフト5を駆動軸として構成され、モータハウジング2の底部に形成した油溜り15内の油を各冷却油通路13内に圧送することができる。各冷却油通路13から噴出した油は、ステータコア3のステータコイル8、上部コイルエンド8aを冷却することができる。
【選択図】図1
【解決手段】ロータコア4 内に複数配した永久磁石の近傍をそれぞれ通り、ロータコア4を上下に貫通する複数本の冷却油通路13が形成されている。下部プレート11の下面部には各冷却油通路13に連通する環状溝11bが形成され、環状溝11bは、下部プレート11に密接したポンプ30の吐出口が連通している。ポンプ30は、ロータシャフト5を駆動軸として構成され、モータハウジング2の底部に形成した油溜り15内の油を各冷却油通路13内に圧送することができる。各冷却油通路13から噴出した油は、ステータコア3のステータコイル8、上部コイルエンド8aを冷却することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は車両等に搭載される電動モータの冷却構造に関し、特に建設機械車両の旋回軸駆動用に好適な電動モータの冷却構造に関する。
車両等に搭載される電動モータの冷却装置において、一般に、冷却回路を構成した電動モータの多くは、出力軸を水平方向に配置した構成となっている。このため、ロータコアの径方向に比べて、ロータコアの軸方向寸法が長く構成されることになる。そして、例えばロータコアの回転力を利用した遠心力によって放出された冷却油は、ステータコイル等を冷却したあとモータハウジングの底部に溜められることになるが、モータハウジングの底部における油溜りとしては、ロータコアの径方向に比べて軸方向に長い油溜りとして形成されることになる。
この油溜りにおける油面レベルが高くなると、油面がロータコアの外径面にまで達してしまうことになる。このように油面レベルが上昇すると、油溜りに貯溜されている冷却油は、ロータコアの回転に対する攪拌抵抗として作用することになる。特に、ロータコアの軸方向に亘って油溜りの油が攪拌抵抗として作用することになるので、電動モータで発生するエネルギーを大きく損失してしまうことになる。
これらのことは、電動モータの冷却構造に対して共通する一般な課題であるが、近年においては、例えば、軽量小型化を図るため配管などをできるだけ少なくする構成が求められている。特に、油圧ショベルのような建設機械車両においては、上部旋回体を旋回させる旋回モータを、油圧モータから電動モータに置き換えた構成とすることが多くなってきている。
以下では、建設機械車両における旋回モータとして電動モータを用いた場合の問題点について説明する。旋回モータとしての電動モータは、平地においては出力軸を鉛直方向とした垂直状態において使用されることになるが、車両が傾斜地にあっても電動モータとしては、傾斜地での使用にも耐えなければならないことが求められている。更に、油圧モータから電動モータへの変更にあたって、モータ重量を低減するために油圧モータよりも高速回転化を行わせることが必要となる。この高速回転化には、仮に傾斜地における作業であってもモータハウジング内の底部に溜まる油によって、ロータコアの攪拌抵抗が発生しないように、可能な限り攪拌抵抗の発生を回避しておかなければならない。
また、上部旋回体に対する旋回操作時において、旋回を減速させる時には加速駆動時のときよりも大きなトルクが要求されることになる。即ち、駆動トルクよりもブレーキトルクの方に大きなトルクを要求されることになる。油圧モータを用いていた場合には、戻り油の圧力を高めることで旋回速度とは無関係に、高トルクを出力(所謂、コーナー馬力と呼ばれる。)させることができる。しかし、電動モータ、特に磁石を使用する電動モータにおいては、減速時に十分なトルクを出力させるためには磁石の誘起電圧に打ち勝つ大電流を流し込む必要がある。
このとき同時にステータコイルの通電量を調整して磁石の磁力を抑えるよう(消磁効果という。)に、コイル電磁力を発生(所謂、弱め界磁力と呼ばれる。)させる必要がある。この弱め界磁力が規定値以上に達すると、磁石は永久的に減磁してしまう。磁石が永久的に減磁してしまうことになる減磁許容量としては、磁石の材料・温度によっても異なるが、一般に高級材料もしくは低温の方が減磁許容量の値としては大きくなる。汎用の電動モータは、定出力曲線に応じて運転されるのに対し、建設機械に搭載される電動モータにおいては、上述したように高速領域でコーナー馬力が求められることになるため、ロータコアに配される磁石に対する冷却がとりわけ重要となる。
このような問題を解決しながら、建設機械車両等に搭載できる電動モータとして、ロータコアを垂直方向に配設し、電動モータの構成要素全体を効率的に冷却することができる電動モータの冷却構造(特許文献1参照)が、本願の出願人によって提案されている。この電動モータの冷却構造では、モータハウジングの底部における油溜りを小スペ−スとして構成しておくことができ、車両が傾斜地にあっても油溜りの油がロータコアの回転時における攪拌抵抗として大きく作用しないように構成されている。
特許文献1に記載された電動モータの冷却構造を本願発明の従来例として、図10には、その概略的な縦断面図を示している。図10に示すように、ロータはロータシャフト55とロータコア54とを備えた構成となっており、ロータシャフト55 の中心線上には、上方から下方に向けて冷却液を圧送する第1軸方向冷却油通路67が形成されている。また、ロータコア54 における図示せぬ永久磁石の近傍には、ロータシャフト55 の中心線と平行な複数本の第2軸方向冷却油通路65が、上下方向に貫通して形成されている。
ロータコア54の上端部に配した上部プレート62には、各第2軸方向冷却油通路65にそれぞれ連通し、ステータコア53 の上部コイルエンド60 に向けて開口する冷却液噴出孔66が形成されている。ロータコア54の下端部に配した下部プレート63 とロータコア54端面との密着面には、ロータシャフト55の中心に形成した第1軸方向冷却油通路67と、ロータコア54 に形成した複数の第2軸冷却油通路65と、の間を連通させる連絡冷却液路64が形成されている。
また、第1軸方向冷却油通路67は、電動モータ58の外部に配設した冷却油用熱交換器57に接続しており、モータハウジング52の底部に形成される油溜りは、冷却油循環路59を介して冷却油用熱交換器57に接続している。
そして、冷却油用熱交換器57で冷却された油は、油圧ポンプ56介して第1軸方向冷却油通路67内に圧送され、下部プレート63に流入する。
そして、冷却油用熱交換器57で冷却された油は、油圧ポンプ56介して第1軸方向冷却油通路67内に圧送され、下部プレート63に流入する。
下部プレート63に流入した油は、下部プレート63に形成した連絡冷却液路64を介して、永久磁石を冷却しながら各第2軸冷却油通路65内を上昇し、冷却液噴出孔66から噴出してステータコイル、ステータコイルのコイルエンド等を冷却する。ステータコイル、コイルエンド等を冷却した油は、油溜りに溜められ、油溜りに溜められた油は、冷却油循環路59を介して冷却油用熱交換器57に戻されて冷却される構成となっている。
特開2007−20337号公報
特許文献1に記載された電動モータの冷却構造では、ロータシャフト55を縦置きにした電動モータを冷却することができるが、永久磁石、ステータコイル、コイルエンド60等を冷却する油は、電動モータ58の外部に設けた油圧ポンプ56によって供給される構成となっている。そのため、電動モータ58の他に油圧ポンプ56を配設するための設置スペースが必要となる。
本発明は、特許文献1に記載された電動モータの機能を損なうことなく、電動モータの冷却構造の改良を図ったものであり、電動モータの外部に設けていたポンプを、電動モータ内に設けることができるようにして、コンパクトな構成とした電動モータの冷却構造を提供することにある。
本願発明の課題は請求項1〜7に記載された各発明により達成することができる。
即ち、本発明の基本構成であるモータハウジング内に上下両端部が軸受を介して垂直に支持されたロータシャフトと、前記ロータシャフトに嵌着支持され、前記ロータシャフトと共に回転するロータコアと、前記モータハウジングの内壁部に固設され、内径面が前記ロータコアの外径面と微小なエアギャップを介して対設されたステータコアと、前記ロータコアの下部端面に密接し、前記ロータコアと共に一体的に回転する下部プレートと、前記ロータコアに配した永久磁石の近傍に形成され、前記ロータシャフトの中心軸と平行で、かつ垂直方向に亘って前記ロータコア及び前記下部プレートを貫通した複数本の冷却油通路と、を備えてなる電動モータの冷却構造において、
前記ロータシャフトを駆動軸として構成し、前記モータハウジング内に貯留されている油を吸引して圧送するポンプが、前記モータハウジング内に配設され、前記ポンプは、前記下部プレートの下面部に密接して配設され、前記各冷却油通路間を連通させる環状溝が、前記下部プレートの下面部に形成され、前記ポンプの吐出口が、前記環状溝に連通してなることを最も主要な特徴となしている。
即ち、本発明の基本構成であるモータハウジング内に上下両端部が軸受を介して垂直に支持されたロータシャフトと、前記ロータシャフトに嵌着支持され、前記ロータシャフトと共に回転するロータコアと、前記モータハウジングの内壁部に固設され、内径面が前記ロータコアの外径面と微小なエアギャップを介して対設されたステータコアと、前記ロータコアの下部端面に密接し、前記ロータコアと共に一体的に回転する下部プレートと、前記ロータコアに配した永久磁石の近傍に形成され、前記ロータシャフトの中心軸と平行で、かつ垂直方向に亘って前記ロータコア及び前記下部プレートを貫通した複数本の冷却油通路と、を備えてなる電動モータの冷却構造において、
前記ロータシャフトを駆動軸として構成し、前記モータハウジング内に貯留されている油を吸引して圧送するポンプが、前記モータハウジング内に配設され、前記ポンプは、前記下部プレートの下面部に密接して配設され、前記各冷却油通路間を連通させる環状溝が、前記下部プレートの下面部に形成され、前記ポンプの吐出口が、前記環状溝に連通してなることを最も主要な特徴となしている。
本願発明では、前記ポンプの構成として前記下部プレートの下面部に密接し、前記ロータシャフトに嵌着支持された円盤状部材と、前記円盤状部材の上面部と下面部間を貫通したポンプ通路と、を備えた構成に特定したことを主要な特徴としている。
また、前記円盤状部材と、前記ポンプ通路と、を備えたポンプ構成において、前記ロータシャフトの正逆回転に対してポンプ機能を奏することができるように、前記ポンプ通路の構成を特定したことを主要な特徴としている。
更に、本願発明では、ポンプ通路における吐出口と吸入口との配置関係を特定したことを主要な特徴となしている。
更に、本願発明では、ポンプ通路における吐出口と吸入口との配置関係を特定したことを主要な特徴となしている。
更に、本願発明では、前記ポンプとしてカスケードポンプを用い、同カスケードポンプを前記ロータシャフトの正逆回転に対してポンプ機能を奏させることができる構成に特定したことを主要な特徴としている。
更にまた、前記カスケードポンプのポンプケーシングにおいて、その上下両面にそれぞれ2つ設けた吐出口と吸入口との構成を、それぞれ特定したことを主要な特徴となしている。
更にまた、前記カスケードポンプのポンプケーシングにおいて、その上下両面にそれぞれ2つ設けた吐出口と吸入口との構成を、それぞれ特定したことを主要な特徴となしている。
本願発明によって、ロータコアと共に一体的に回転する下部プレートの下面部に、ポンプを密接させた状態でモータハウジング内に配設しておくことができる。しかも、モータハウジング内に貯留されている油を、前記ポンプで吸引して複数本の冷却油通路内に圧送することができる。モータハウジング内に貯留されている油が各冷却油通路内に圧送されることによって、ロータコアに配した永久磁石の冷却を行うことができる。
また、冷却油通路を通って冷却油通路の開口端部から液圧と遠心力とによって噴出された油は、ステータコア上面の径方向全周にわたって均等に散布されることになる。撒布された油は、ロータシャフトの軸方向へと自由流下して、モータハウジング内の下部に貯留されることになる。これによりステータコアは全周方向に亘って均等に冷却することが可能となり、局部的な熱の集中をなくし、ステータコアのコイル並びにロータコアを構成する複数の積層した電磁鋼板、前記コイルのエナメル、ワニス、絶縁紙などの絶縁材の熱に対する保護と、電気抵抗の増加を十分に抑えることが可能となる。
各冷却油通路から噴出した油によって、ステータコアのコイル、コイルエンド等の冷却を行うとき、各冷却油通路の上端側の開口に、ステータコイルの上部コイルエンドに向けて開口するノズル等を形成しておくことにより、ステータコイル、コイルエンド等に対する冷却を効率よく行わせることができる。
本発明では、ポンプの吐出口が、下部プレートの下面部に形成された、各冷却油通路間を連通させる環状溝に連通しているので、ポンプから吐出した油を、環状溝を介して各冷却油通路に対して均等に圧送することができる。しかも、ロータシャフトの回転数に応じて、ポンプの吐出流量が増減することになるので、ロータシャフトが高速回転しているときには、各冷却油通路を流れる油の流量を増大させることができる。
一般的に冷却油通路を流れる油の流量が増大すれば、冷却油通路による熱伝達率は高くなる。即ち、冷却油通路を大量の油が流れると、油による冷却効果が高くなり、ロータコア内に配設されている永久磁石に対する冷却効果を高めることができる。ロータシャフトが高速回転している時には、永久磁石やステータコイル等は高温になり易くなるが、冷却油通路内を流れる油の流量としては、ロータシャフトの回転に応じて増大することになる。これにより、永久磁石やステータコイル等が高温になるのを防止することができ、永久磁石やステータコイル等に対する冷却効果を高めることができる。
また、ロータシャフトが低速回転している時には、永久磁石やステータコイル等の温度はそれほど高温にはならないので、ロータコア内の冷却油通路内を流れる油の流量も少なくしておくことができる。このように、ロータシャフトの回転数に応じてポンプの吐出量を制御することができるので、永久磁石やステータコイル等に対する冷却効果を効率的に優れたものとすることができる。しかも、永久磁石を効率的に冷却することができるので、前述した永久磁石における減磁許容量の値を大きくしておくことができる。
モータハウジング内を流下して油溜りに貯留された油の液面レベルとしては、ロータコアの下面を接触させずポンプで汲み上げることのできる液面レベルに設定しておくことができる。
また、下部プレートに環状溝を形成して、ポンプの吐出口を環状溝に連通させた構成としているので、積層してロータコアを構成する電磁鋼板の形状を全て同一形状に統一しておくことができ、ロータコアの加工を簡素化することができる。
モータハウジング内に貯留されている油を冷却する場合には、冷却液を流す冷却路または冷却管路等を貯留されている油の油溜り内に構成しておくことで、油の冷却を行うことができる。あるいは、モータハウジングに対して従来から公知の水冷ジャケットを構成しておくことで、油溜り内の油の冷却、及びモータハウジング自体の冷却を行わせることもできる。
また、冷却油通路から噴出した油が流下する過程において、油は毛細管現象によってステータコアとモータハウジング内の微小な空気層や、コイル間の空気層に進入することになる。このため、ステータコアとモータハウジングに形成された水冷ジャケットとの間の熱抵抗を、進入した油によって低減させることができ、水冷ジャケットとの熱交換量を向上させることができる。
このように、本発明にあっては、通常のモータにおいて施されている熱伝達率の高い封止剤等の材料を使用してステータコア全体をモールドしておくような構成を採用することなく、電動モータの重量及びコストの低減を図ることができる。しかも、モータハウジング内における構成部材であるロータシャフト、ロータコア、永久磁石、ステータコア、及びステータコイル等の全体を均一にしかも確実に冷却することができる。このため、コアのうず電流損やヒステリシス損による発熱や永久磁石の不可逆減磁を抑えることができる。
しかも、ポンプを電動モータ内に収納させているので、冷却用のポンプを外部に配設させておくことが必要なくなり、冷却構造を有する電動モータをコンパクトに構成することができる。そして、電動モータの配置に対して自由度を持たせることができる。
以下、本発明の代表的な実施形態として、建設機械車両に搭載される冷却構造を有する電動モータを例にとって図面を参照しながら具体的に説明する。以下において電動モータとして、車両に搭載する電動モータを例に挙げて説明しているが、車両に搭載しない構成の電動モータに対しても本願発明を有効に適用することができる。
図1は本実施形態である電動モータ1の冷却構造を概略的に示しており、図2、図3には、電動モータ1内に内蔵される冷却用の油を圧送するポンプ30の構成を概略的に示している。また、図4には、電動モータ1のロータコア4に対する冷却用の油の流れを概略的に示している。
この電動モータ1の冷却構造では、モータハウジング2内のロータコア4、ステータコイル8等を主に冷却する冷却油通路13と、モータハウジング2内の油溜り15に溜められている油を吸引して冷却油通路13に供給するポンプ30とを備えた構成となっている。
図1の縦断面図で示された電動モータ1は、ロータシャフト5の回転を回転角度センサ等で検出し、回転角度センサ等で検出した回転角度位置が入力される図示されていない制御部によって、駆動が制御される同期モータとして構成されている。また、ロータコア4内に周方向には、等間隔に配した永久磁石9(図4参照)が配設されており、ロータコア4の外径面との間に微小なエアギャップをあけて、モータハウジング1の垂直円筒部2aの内壁面に固設されたステータコア3を備えた構成となっている。
電動モータ1の出力軸であるロータシャフト5の駆動力は、図示せぬ車両用動力伝達装置等に供給することができる。本発明の電動モータ1は、出力軸であるロータシャフト5を垂直方向に配して作業車両等に設置することができる。ロータシャフト5は、モータハウジング2の天井部2bと底部2cにそれぞれ設けた軸受6a、6bを介して軸支されており、ロータシャフト5の一端部側はモータハウジング2の底部2cから外部に突出している。また、モータハウジング2の底部側に油溜め15を構成するため、軸受6bの下方側にはオイルシール7が配設されている。
ロータシャフト5の上端には、ロータシャフト5の回転から磁極位量を検出するため図示せぬギア等を直結しておくこともできる。
ロータシャフト5の上端には、ロータシャフト5の回転から磁極位量を検出するため図示せぬギア等を直結しておくこともできる。
ロータコア4は、電磁鋼板4aからなる鉄心を軸方向に多数積層して、熱圧着等により一体化された円筒形をなしており、ロータシャフト5に回り止め嵌合されている。ロータコア4の内部には周方向に所定個数の永久磁石9(図4参照)が埋設一体化されている。本実施例にあっては、図4に示すように永久磁石9の配設個数は8個であり、ロータコア4の周方向に同一ピッチで配されている。
また、永久磁石9の形状としては、棒状の形状を備えたもので構成されている。
尚、永久磁石9の形状や配設個数としては、上記した図示例の構成に限定されるものではなく、他の構成を採用することもできる。
尚、永久磁石9の形状や配設個数としては、上記した図示例の構成に限定されるものではなく、他の構成を採用することもできる。
図1、特に図4に示すように、ロータコア4内において各永久磁石9の内径側に隣接するそれぞれの部位には、軸方向に延びる冷却油通路13が上下に貫通して形成されている。ロータコア4の上下両面には、上部プレート12と下部プレート11とが密接して配設されており、冷却油通路13は上部プレート12及び下部プレート11においても連通した形で延設されている。
上部プレート12と下部プレート11は、ドーナツ円板状に形成されており、複数の永久磁石9における軸方向の位置決めを行うとともに、ロータコア4を構成する積層した電磁鋼板を狭持している。そして、上部プレート12と下部プレート11とは、それぞれの中央部に形成されたシャフト嵌挿孔を介してロータシャフト5に密嵌固定されている。
上部プレート12における冷却油通路13の端部には、ノズル12aが形成されており、冷却油通路13を通ってきた油を、ステータコイル8(図1参照)や、ステータコイル8の上部コイルエンド8a等に対して、ノズル12aから勢いよく噴き掛けることができる。また、下部プレート11の下面部には、複数の冷却油通路13を連通させる環状の環状溝11bが形成されている。環状溝11bには、ポンプ30の吐出口22が連通している。
ロータコア4の外径面とエアギャップを介して対峙するステータコア3の内径面には、ロータシャフト5の中心に向けて周方向に所定のピッチで多数の極となる突部3aが突設されている。各突部3aの周面には、ステータコイル8(図5参照)が定法に従って巻装されている。突部3aに巻装されたステータコイル8の折返し端部である上部コイルエンド8a、下部コイルエンド8bは、それぞれステータコア3の軸線方向外側に突出している。
尚、ステータコア3の構成としては、ロータコア4における構成と同様に電磁鋼板からなる鉄心を軸方向に多数積層し、同じく熱圧着等により一体化した構成としておくことができる。
下部プレート11の下面部に密接して配設されているポンプ30は、円盤状部材30aから構成され、円盤状部材30aの上下両面間を斜めに貫通するポンプ通路31を備えている。図1及び図2のIII−III断面図である図3に示すように、ポンプ通路31として円盤状部材30aの上下両面間を斜めに貫通する通路とした例を示している。
ポンプ30としては、円盤状部材30aの上面に形成したポンプ通路31の開口を吐出口22として構成され、円盤状部材30aの下面又は側面に形成したポンプ通路31の開口を吸入口26として構成されている。ポンプ30の吐出口22は、下部プレート11の下面部に形成した環状溝11bに連通しており、ポンプ30から吐出した油を環状溝11b内に供給して、環状溝11bに連通している複数本の冷却油通路13に対して略均一に供給することができる。
そして、平面視において、吸入口26の形成位置は、ロータシャフト5を中心としたラジアル方向で、吐出口22の形成位置よりもロータシャフト5側に形成されている。吸入口26と吐出口22との配置関係をこのように構成しておくことにより、ロータシャフト5の回転による遠心力としては、吸入口26における遠心力よりも吐出口22における遠心力の方が大きくなる。
従って、ロータシャフト5の回転によって円盤状部材30aが回転すると、吸入口26には、ポンプ通路31内に油を流入させる吸引力が作用することになり、吸入口26から吸引した油を、ポンプ通路31を通って吐出口22から吐出させることができる。
また、環状溝11bを形成しない場合であっても、吐出口22を直接冷却油通路13に繋ぐ構成としておくことで、同様の作用効果を奏させることができる。
また、環状溝11bを形成しない場合であっても、吐出口22を直接冷却油通路13に繋ぐ構成としておくことで、同様の作用効果を奏させることができる。
ポンプ30を上部から見た図2において、ロータシャフト5の時計回り方向の回転をロータシャフト5の正回転とし、反時計回り方向の回転を逆回転としたとき、ロータシャフト5の正回転時には、円盤状部材30aも正回転を行うことになり、モータハウジング2の底部2cに形成した油溜り15に溜められている油を、正回転用ポンプ油路31aの吸入口26によって掬い取っていくことができる。吸入口26によって掬い取られた油は、正回転用ポンプ油路31aを通って吐出口22から、図1で示すように、下部プレート11の環状溝11b内に導入することができる。
また、ロータシャフト5の逆回転時には、円盤状部材30aも逆回転を行うことになり、モータハウジング2の底部2cに形成した油溜り15に溜められている油を、逆回転用ポンプ油路31bの吸入口26によって掬い取っていくことができる。吸入口26によって掬い取られた油は、逆回転用ポンプ油路31bを通って吐出口22から、図1で示すように、下部プレート11の環状溝11b内に導入することができる。
環状溝11b内に導入された油は、各冷却油通路13内に圧送され、各冷却油通路13内を上昇しながら各冷却油通路13に近接して配設した永久磁石9を冷却する。図4で示すように、永久磁石9を冷却した後に上部プレート12に形成したノズルから噴出した油は、図1で示す上部コイルエンド8a、ステータコイル8に振り掛けられ、上部コイルエンド8a、ステータコイル8等を冷却することができる。上部コイルエンド8a、ステータコイル8等を冷却した油は、落下し、油溜り15内に戻されることになる。
油溜り15の底面側には、冷却フィン16aを有する底壁16が形成されており、底壁16によって油溜り15と冷却液流路17とを画成している。冷却液流路17には、外部に配した図示せぬ冷却装置で冷却された冷却液が供給され、冷却液流路17から排出された冷却液は前記冷却装置に戻される構成となっている。
また、油溜り15の底面側には、油溜り15内の油を排出するドレイン口19が形成されている。油溜り15に溜めておく油は、モータハウジング2の天井部2b等に形成した図示せぬ注入口から注入することができ、油溜り15に溜めておく油の油量、即ち、油溜り15における油の油面レベルは、天井部2b等に形成した図示せぬ注入口からの注入量とドレイン口19からの排出量とによって調整することができる。
油溜り15における油面レベルとしては、電動モータ1の駆動中、常に油溜り15の油が、ステータコイル8の下部コイルエンド8b及びポンプ30とは常に接触する高さ位置であって、ロータコア4の下面とは接触しない高さ位置となるように設定しておくことが望ましい。
ポンプ30から吐出される油の流量は、ロータシャフト5の回転数に応じて増減し、ロータシャフト5が高速回転しているときには、ポンプ30からの吐出流量を増大させることができる。また、ロータシャフト5が低速回転しているときには、ポンプ30からの吐出流量もロータシャフト5の回転数に応じて減少することになる。
このように、ロータシャフト5の回転数に応じて、低回転時・高回転時ともに効率的な冷却を行うことが可能となる。しかも、永久磁石9の冷却と、上部コイルエンド8a及びステータコイル8等の冷却を、電動モータ1内に溜めた油を循環させることによって、自給式にて行うことができる。
実施例2では、ポンプとしてカスケードポンプ32を用いた構成に特徴を有している。他の構成は、実施例1における構成と同様の構成を備えることができる。そのため、実施例1と同様の構成については、実施例1において用いた部材符号と同じ部材符号を用いることでその説明を省略する。
図5は、カスケードポンプ32を内蔵した電動モータ1の概略的な縦断面図を示している。図6は、カスケードポンプ32のポンプケーシング33を上面から見た上面図を示しており、図7は、ポンプケーシング33を下面から見た下面図を示している。また、図8は、図6のVIII−VIII断面図を概略的に示しており、図9には、封止駒25,29の斜視図を示している。尚、図8では、図6、図7を用いて後述する羽根車34の図示は省略している。
カスケードポンプ32は、ポンプケーシング33内に羽根車34を内蔵した構成となっている。羽根車34は、従来から公知の構成を採用することができ、ロータシャフト5に密嵌固定されている。ポンプケーシング33は、モータハウジング2に支持固定されており、ロータシャフト5を上下方向に遊嵌している。モータハウジング2による支持は、ポンプケーシング33の下面側を、モータハウジング2に固定した支持ブラケット35で支持する構成となっている。また、ポンプケーシング33の上面は、下部プレート11の下面部に摺接している配置構成となっている。
図6に示すように、ポンプケーシング33の上面には、2つの吐出口22a、22bが形成されており、それぞれの吐出口22a、22bは、下部プレート11の下面部に形成した環状溝11bと連通している。羽根車34の上面側におけるポンプケーシング33の内面には、2つの吐出口22a、22bの間を仕切る仕切り板21aが設けられている。
図7に示すように、ポンプケーシング33の下面には、2つの吸入口26a、26bが形成されており、それぞれの吸入口26a、26bからは、油溜り15内の油を吸引することができる。また、羽根車34の下面側におけるポンプケーシング33の内面には、2つの吸入口26a、26bの間を仕切る仕切り板21bが設けられている。
カスケードポンプ32の羽根車34としては、従来から公知の作動を奏するものであり、羽根車34がポンプケーシング33内で高速回転を行うことで、ポンプケーシング33内の油で渦流を発生させることができる。ポンプケーシング33内で渦流が発生すると、仕切り板21a、21bの一方の面側が負圧となり、他方の面側が高圧となる。
本発明では、ロータシャフト5の正逆両回転に対して、吸入口26から油を吸い込み、吐出口22から油を吐出させるため、吸入口26a、26b及び吐出口22a、22bをそれぞれ一対形成し、各吸入口26a、26b及び吐出口22a、22bの間に仕切り板21a、21bを配設している。また、ロータシャフト5の正逆両回転に対して、吸入口26から油を吸い込み、吐出口22から油を吐出させるため、吸入口26a、26b及び吐出口22a、22bの構成として、図6のVIII−VIII断面である図8で示すような構成を採用している。
図8を用いて、吸入口26a、26bにおける第2封止機構及び吐出口22a、22bにおける第1封止機構のそれぞれの構成について説明する。一対の吸入口26a、26bと一対の吐出口22a、22bは、それぞれ同じ構成となっているので、吸入口26aと吐出口22aについての説明を行うことで、吸入口26bと吐出口22bについての説明は省略する。尚、吸入口26aと吐出口22a及び吸入口26bと吐出口22bとは、それぞれポンプケーシング33の上下方向において、略上下の配置関係となるように構成されている。
吐出口22aは、ポンプケーシング33の上面部に開口した第1凹部23aと、第1凹部23aの底部とポンプケーシング33内とを連通する第1開口孔23bとを有する第1封止機構を備えた構成となっている。第1開口孔23bは、第1凹部23aよりも内径の小さな形状に構成されている。また、第1凹部23a内には、第1凹部23aの内径よりも小さな内径を有し、第1開口孔23bを塞ぐことのできる第1封止駒25が収納されている。
第1封止駒25が第1凹部23a内から抜け出るのを防止するため、第1凹部23aの開口部には、第1係止部材24が取付けられている。第1係止部材24に第1封止駒25が当接しているときにも、第1凹部23aの開口部は全て塞がれることがなく、ポンプケーシング33内の油が下部プレート11の環状溝11b内に吐出できる流路が形成されている。
例えば、図9に示すように、第1係止部材24に当接する第1封止駒25の上面において、中央に凹部39aを形成し、凹部39aから放射方向に複数の溝39bを形成しておくができる。これにより、第1封止駒25の上面が第1係止部材24に当接した状態でも、溝39b、凹部39aを通って圧油を吐出口22から吐出させることができる。この方法以外にも、他の方法によって、ポンプケーシング33内の油を環状溝11b内に吐出できる流路を形成しておくこともできる。
吸入口26aは、ポンプケーシング33内に開口した第2凹部27aと、第2凹部27aの底部とポンプケーシング33の下面とを連通する第2開口孔27bとを有する第2封止機構を備えた構成となっている。第2開口孔27bは、第2凹部27aよりも内径の小さな形状に構成されている。また、第2凹部27a内には、第2凹部27aの内径よりも小さな内径を有し、第2開口孔27bを塞ぐことのできる第2封止駒29が収納されている。
第2封止駒29が第2凹部27a内から抜け出るのを防止するため、第2凹部27aの開口部には、第2係止部材28が取付けられている。第2係止部材28に第2封止駒29が当接しているときにも、第2凹部27aの開口部は全て塞がれることがなく、油溜り15の油がポンプケーシング33内に吸引できる流路が形成されている。
この流路に関しても、図9で第2封止駒29についてもその斜視図を示しているように、第2係止部材28に当接する第2封止駒29の上面部に、凹部39a、溝39bを形成しておくことができるが、他の方法でも流路が形成できればよい。
図6の矢印で示す方向に羽根車34が回転すると、ポンプケーシング33内における吐出口22aでの圧力が高くなり、図8に示す第1封止駒25は第1係止部材24に当接して、第1開口孔23bを開口させ、ポンプケーシング33内の油を吐出口22aから環状溝11b内に吐出することができる。そして、仕切り板21aの反対側にある吐出口22bでの圧力は、負圧状態となるので、第1封止駒25は吸引されて第1開口孔23bを塞ぐことになる。
またこのとき、吐出口22aの下方位置にある吸入口26aの圧力も高くなり、第2封止駒29は押圧されて第2開口孔27bを塞ぐことになる。そして、仕切り板21bの反対側にある吸入口26bでの圧力は、負圧状態となるので、第2封止駒29は吸引されて第2開口孔27bを開口させ、油溜り15の油をポンプケーシング33内に吸引することができる。
図7は、ポンプケーシング33をした面から見た状態を示しているが、矢印で示す方向に羽根車34が回転すると、ポンプケーシング33内における吸入口26bの圧力が高くなり、第2封止駒29は押圧されて第2開口孔27bを塞ぐことになる。このとき、仕切り板21bの反対側にある吸入口26aでの圧力は、負圧状態となるので、第2封止駒29は吸引されて第2開口孔27bを開口させ、油溜り15の油をポンプケーシング33内に吸引することができる。
またこのときには、ポンプケーシング33内における吐出口22bの圧力が高くなり、図8に示す第1封止駒25は第1係止部材24に当接して、第1開口孔23bを開口させ、ポンプケーシング33内の油を吐出口22bから環状溝11b内に吐出することができる。そして、仕切り板21aの反対側にある吐出口22aでの圧力は、負圧状態となるので、第1封止駒25は吸引されて第1開口孔23bを塞ぐことになる。
これにより、ロータシャフト5の回転方向に応じて、吐出口22bが閉じているときには、吸入口26b及び吐出口22aを開かせておき、吸入口26aを閉じておくことができる。また、吐出口22bが開いているときには、吸入口26b及び吐出口22aを閉じておき、吸入口26aを開かせておくことができる。しかも、ポンプケーシング33から吐出する圧油の流量は、ロータシャフト5の回転数に応じて制御されることになり、ロータシャフト5の低回転時・高回転時ともに効率的な冷却を可能にすることができる。
第1封止機構及び第2封止機構の構成として、封止駒25、29を有する構成について説明したが、第1封止機構及び第2封止機構の構成としては、封止駒25、29を用いずに、例えば、一方向弁のような構成や逆止弁のような構成などのように、一方通行としての流れを制御できる構成であれば、他の構成を採用することもできる。
図5において、図1に示した油溜り15内に冷却液流路17を設ける構成を示していないが、実施例2においても、油溜り15内の油を冷却するため、冷却液流路17を設けることもできる。また、モータハウジング2を水冷ジャケットとして構成しておくこともできる。
1・・・電動モータ
2・・・モータハウジング
3・・・ ステータコア
4・・・ ロータコア
5・・・ ロータシャフト
8・・・ステータコイル
8a・・・上部コイルエンド
8b・・・下部コイルエンド
9・・・永久磁石
11・・・下部プレート
11b・・・環状溝
12・・・上部プレート
13・・・冷却油通路
15・・・油溜り
21a、21b・・・仕切り板
22、22a、22b・・・吐出口
23a・・・第1凹部
23b・・・第1開口孔
25・・・第1封止駒
26、26a、26b・・・吸入口
27a・・・第2凹部
27b・・・第2開口孔
29・・・第2封止駒
30・・・ポンプ
30a・・・円盤上部材
31・・・ポンプ通路
31a・・・正回転用ポンプ通路
31b・・・逆回転用ポンプ通路
32・・・カスケードポンプ
33・・・ポンプケーシング
34・・・羽根車
35・・・支持ブラケット
52・・・モータハウジング
53・・・ステータコア
54・・・ロータコア
55・・・ロータシャフト
58・・・電動モータ
60・・・上部コイルエンド
65・・・第2軸方向冷却油通路
67・・・第1軸方向冷却油通路。
2・・・モータハウジング
3・・・ ステータコア
4・・・ ロータコア
5・・・ ロータシャフト
8・・・ステータコイル
8a・・・上部コイルエンド
8b・・・下部コイルエンド
9・・・永久磁石
11・・・下部プレート
11b・・・環状溝
12・・・上部プレート
13・・・冷却油通路
15・・・油溜り
21a、21b・・・仕切り板
22、22a、22b・・・吐出口
23a・・・第1凹部
23b・・・第1開口孔
25・・・第1封止駒
26、26a、26b・・・吸入口
27a・・・第2凹部
27b・・・第2開口孔
29・・・第2封止駒
30・・・ポンプ
30a・・・円盤上部材
31・・・ポンプ通路
31a・・・正回転用ポンプ通路
31b・・・逆回転用ポンプ通路
32・・・カスケードポンプ
33・・・ポンプケーシング
34・・・羽根車
35・・・支持ブラケット
52・・・モータハウジング
53・・・ステータコア
54・・・ロータコア
55・・・ロータシャフト
58・・・電動モータ
60・・・上部コイルエンド
65・・・第2軸方向冷却油通路
67・・・第1軸方向冷却油通路。
Claims (7)
- モータハウジング内に上下両端部が軸受を介して垂直に支持されたロータシャフトと、 前記ロータシャフトに嵌着支持され、前記ロータシャフトと共に回転するロータコアと 、
前記モータハウジングの内壁部に固設され、内径面が前記ロータコアの外径面と微小な エアギャップを介して対設されたステータコアと、
前記ロータコアの下部端面に密接し、前記ロータコアと共に一体的に回転する下部プレートと、
前記ロータコアに配した永久磁石の近傍に形成され、前記ロータシャフトの中心軸と平行で、かつ垂直方向に亘って前記ロータコア及び前記下部プレートを貫通した複数本の冷却油通路と、
を備えてなる電動モータの冷却構造において、
前記ロータシャフトを駆動軸として構成し、前記モータハウジング内に貯留されている油を吸引して圧送するポンプが、前記モータハウジング内に配設され、
前記ポンプは、前記下部プレートの下面部に密接して配設され、
前記各冷却油通路間を連通させる環状溝が、前記下部プレートの下面部に形成され、
前記ポンプの吐出口が、前記環状溝に連通してなることを特徴とする電動モータの冷却構造。 - 前記ポンプは、前記下部プレートの下面部に密接し、前記ロータシャフトに嵌着支持された円盤状部材と、前記円盤状部材の上面部と下面部間を貫通したポンプ通路と、を備え、
前記円盤状部材の上面部における前記ポンプ通路の開口が、前記ポンプの吐出口として構成され、また前記円盤状部材の下面部における前記ポンプ通路の開口が、前記ポンプの吸入口として構成され、
前記吸入口近傍における前記ポンプ通路の通路形状が、前記ロータシャフトの回転時に、前記モータハウジング内に貯留されている油を前記ポンプ通路内に流入させる向きに傾いて形成されてなることを特徴とする請求項1記載の電動モータの冷却構造。 - 前記ポンプ通路は、複数形成されてなり、前記ロータシャフトの正逆回転に対して、それぞれの回転時に前記流入させる向きに傾いている前記ポンプ通路が、少なくとも1つ以上配設されてなることを特徴とする請求項2記載の電動モータの冷却構造。
- 前記吸入口が、前記吐出口の形成位置よりも前記ロータシャフト側に位置して形成されてなることを特徴とする請求項2又は3記載の電動モータの冷却構造。
- 前記ポンプは、ポンプケーシングを備えたカスケードポンプとして構成され、
前記ポンプケーシングは、前記ポンプケーシングの上面部を前記下部プレートの下面部に摺接させて、前記モータハウジングに支持固定され、
また、前記ポンプケーシングは、前記ロータシャフトを前記ポンプケーシングの上下両面部間を貫通させて遊嵌し、
前記ポンプケーシング内に配設された円板状の羽根車が、前記ロータシャフトに嵌着支持され、
前記ポンプケーシングの上面部には、周方向に離間した2つの吐出口が形成され、
前記ポンプケーシングの下面部には、周方向に離間した2つの吸入口が形成され、
前記2つの吐出口と前記2つの吸入口とは、それぞれ垂直方向において略上下の位置関係に配設され、
前記2つの吐出口の間を仕切る第1仕切り板が、前記ポンプケーシング内に固定され、
前記2つの吸入口の間を仕切る第2仕切り板が、前記ポンプケーシング内に固定され、
前記各吐出口には、前記ポンプケーシング内で発生した負圧によって吐出口を封止し、前記ポンプケーシング内で発生した高圧によって吐出口を開口させる第1封止機構が構成され、
前記各吸入口には、前記ポンプケーシング内で発生した負圧によって吸入口を開口させ、前記ポンプケーシング内で発生した高圧によって吸入口を封止してなる第2封止機構が構成されてなることを特徴とする請求項1記載の電動モータの冷却構造。 - 前記第1封止機構は、前記各吐出口を開閉する第1封止駒と、前記各吐出口内に遊嵌された前記第1封止駒の抜け止めを行う第1係止部材と、を有し、
前記2つの吐出口は、前記ポンプケーシングの上面部に開口し、前記第1封止駒を収納して遊嵌する第1凹部と、前記第1凹部の底面から前記ポンプケーシングの内面側に連通した第1開口孔と、を有する形状にそれぞれ構成され、
前記第1開口孔の開口時に第1開口孔から流入した前記油を前記ポンプケーシングの外部に流出させる流路が、前記第1係止部材と前記第1凹部と前記第1封止駒との間に形成され、
前記第1封止機構の作動において、前記ポンプケーシング内における前記第1開口孔側が負圧のとき、前記第1封止駒は吸引されて前記第1開口孔を封止し、
前記ポンプケーシング内における前記第1開口孔側が高圧のとき、前記第1封止駒は押圧されて第1開口孔を開口させてなることを特徴とする請求項5記載の電動モータの冷却構造。 - 前記第2封止機構は、前記各吸入口を開閉する第2封止駒と、前記各吸入口に遊嵌された前記第2封止駒の抜け止めを行う第2係止部材と、を有し、
前記2つの吸入口は、前記ポンプケーシングの内面側に開口し、前記第2封止駒を収納して遊嵌する第2凹部と、前記第2凹部の底面から前記ポンプケーシングの下面部に連通した第2開口孔と、を備えた形状にそれぞれ構成され、
前記第2開口孔の開口時に前記第2開口孔から流入した前記油を前記ポンプケーシング内に流入させる流路が、前記第2係止部材と前記第2凹部と前記第2封止駒との間に形成され、
前記第2封止機構の作動において、前記ポンプケーシング内における前記第2開口孔側が高圧のとき、前記第2封止駒は押圧されて前記第2開口孔を封止し、
前記ポンプケーシング内における前記第2開口孔側が負圧のとき、前記第2封止駒は吸引されて前記第2開口孔を開口させてなることを特徴とする請求項5又は6記載の電動モータの冷却構造。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2007-09-11 JP JP2007235176A patent/JP2009071923A/ja active Pending
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