JP5232088B2 - ロータ - Google Patents

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Description

この発明は、冷却構造を備えるロータに関する。
自動車等の車両に搭載される回転電機としてのモータやジェネレータは、ロータと、ロータの周囲に環状に配置される環状形態のステータとを有している。モータの場合は、ステータに通電することにより回転力が得られ、ジェネレータの場合は、ロータの回転により電流が得られる。
下記特許文献1には、モータの冷却装置に関して、冷却油回路をステータのコイルエンド用流路とロータ用流路とに分岐させ、低回転領域ではステータへの冷却油量が多くなり、高回転領域ではロータへの冷却油量が多くなるように流量制御バルブで、油量を分配する構造が開示されている。
下記特許文献2には、モータの冷却回路に関して、冷却油をロータコア内で回転軸芯方向に流し、ロータの端面からコイルエンドに向けて冷却油を飛散させる構造が開示されている。
下記特許文献3には、電動モータの冷却装置に関して、ロータの回転による遠心力を利用して冷却油路チェック弁を開閉させる機構が開示されている。
下記特許文献4には、車両用回転電機の冷却装置に関して、高回転領域では、ステータコアへの冷却油供給量を多くし、高トルク領域ではコイルエンドへの冷却油供給量を多くする機構が開示されている。
下記特許文献5には、モータ利用機械に関して、モータ内の冷却液面高さをモータが高回転になるほど低くする機構が開示されている。
特開2003−102147号公報 特開平09−182375号公報 特開2007−228669号公報 特開2008−263753号公報 特開2008−306861号公報
上記特許文献に開示されるロータの冷却機構のいずれにおいても、冷却機構を設けるために、既存のモータの体格が大きくなる課題が挙げられる。
したがって、この発明は上記課題を解決すためになされたものであり、回転電機の体格を大きくすることなく、回転電機を効果的に冷却することのできる冷却機構を備えたロータを提供することを目的とする。
この発明に基づいたロータにおいては、回転電機に用いられ、環状形態を有するステータの内側に配置され、回転軸芯を中心に回転可能に支持された回転シャフトに固定されるロータであって、上記回転シャフトは、その内部にシャフト冷却油通路を含み、上記ロータは、複数の電磁鋼板等を積層して構成されたロータコアと、上記ロータコアの回転軸芯方向の端面に設けられ、上記シャフト冷却油通路が連通するエンドプレート冷却油通路を内部に有するエンドプレートとを含んでいる。
上記エンドプレート冷却油通路は、上記エンドプレートの外周縁近傍にまで延びる第1冷却油通路と、上記エンドプレートの外周縁近傍にまで延び上記第1冷却油通路よりも冷却面積が大きく設けられる第2冷却油通路と、上記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油の流れを、第1冷却油通路または第2冷却油通路に切り替える通路切換機構とを有している。
上記ロータの別の局面に従えば、上記通路切換機構は、上記ロータの低回転領域では、上記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油を上記第1冷却油通路に流し、上記ロータの高回転領域では、上記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油を上記第2冷却油通路に流す。
上記ロータの別の局面に従えば、上記通路切換機構は、上記ロータの温度により変形するバイメタル壁であり、上記ロータが低温領域では、上記第2冷却油通路を閉じるように上記バイメタル壁が変形し、上記ロータが高温領域では、上記第1冷却油通路を閉じるように上記バイメタル壁が変形する。
上記ロータの別の局面に従えば、上記通路切換機構は、弁体と、上記弁体に連結される弾性部材とを有し、上記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油の吐出圧が低圧領域では、上記弾性部材による上記弁体への弾性力に基づき、上記弁体が上記第2冷却油通路を閉じ、上記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油の吐出圧が高圧領域では、上記弾性部材による上記弁体への弾性力に対抗して、上記冷却油の吐出に基づき上記弁体が上記第1冷却油通路を閉じる方向に移動する。
上記ロータの別の局面に従えば、上記通路切換機構は、弁体と、上記弁体を貫通するガイド部材と、上記弁体に連結される弾性部材とを有し、上記ロータの低回転領域では、上記弾性部材による上記弁体への弾性力に基づき、上記弁体が上記第2冷却油通路を閉じ、上記ロータの高回転領域では、上記弁体に生じる遠心力に基づき、上記弾性部材による上記弁体への弾性力に対抗して、上記弁体が上記第1冷却油通路方向に移動する。
この発明に基づいたロータによれば、エンドプレートの内部に、シャフト冷却油通路から送り出される冷却油の流れを、第1冷却油通路または第2冷却油通路に切り替える通路切換機構を有していることから、回転電機の体格を大きくすることなく、回転電機を効果的に冷却することのできる冷却機構を備えたロータを提供することが可能となる。
実施の形態1における回転電機の構成を示す断面図である。 回転電機におけるトルクと回転数との関係を示す図である。 実施の形態1におけるエンドプレートの平面図である。 実施の形態1におけるエンドプレートの部分拡大斜視底面図である。 実施の形態1におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構の第1の状態を示す図である。 実施の形態1におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構の第2の状態を示す図である。 実施の形態1におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構の切換温度を示す図である。 実施の形態1におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構より、ステータが積極的に冷却される状態を示す図である。 実施の形態1におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構より、ロータが積極的に冷却される状態を示す図である。 実施の形態2におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構の第1の状態を示す図である。 実施の形態2におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構の第2の状態を示す図である。 実施の形態2におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構の切換回転数を示す図である。 実施の形態3におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構の第1の状態を示す図である。 実施の形態3におけるエンドプレートに設けられた通路切換機構の第2の状態を示す図である。
以下、本発明に基づいた各実施の形態における回転電機に用いられるロータについて、以下、図を参照しながら説明する。なお、以下に説明する各実施の形態において、個数、量などに言及する場合、特に記載がある場合を除き、本発明の範囲は必ずしもその個数、量などに限定されない。また、同一および相当部品に対しては、同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
(実施の形態1)
図1を参照して、自動車等の車両に搭載される回転電機としてのモータ・ジェネレータ100について概略構成を説明する。このモータ・ジェネレータ100は、ロータ120と、ロータ120の周囲に環状に配置される環状形態のステータ140とを有している。モータの場合は、ステータ140に通電することにより回転力が得られ、ジェネレータの場合は、ロータ120の回転により電流が得られる。
ステータ140は、ステータ巻線142を有する環状のステータコア141を有し、このステータコア141が樹脂143により封止されるとともに、樹脂封止されたステータ140が冷却ジャケットと呼ばれるケース(図示省略)内に収容されている。ロータ120は、回転軸芯Pを中心に回転可能に支持された回転シャフト110と、この回転シャフト110に固定され、回転シャフト110と共に回転可能に設けられた略円柱形状のロータ120とを備えている。
ロータ120は、複数の電磁鋼板等を積層して構成されたロータコア125と、ロータコア125に形成された磁石挿入孔126内に挿入された永久磁石123と、ロータコア125の軸方向の端面に設けられたエンドプレート122とを備えている。永久磁石123は、磁石挿入孔126内に充填された樹脂124によって磁石挿入孔126の内面に固定されている。永久磁石123は、回転軸芯Pを中心とした同一円上に複数配置されている。
回転シャフト110は、その内部にシャフト冷却油通路が設けられ、具体的には、回転軸芯Pに沿って設けられる第1冷却油通路110aと、この第1冷却油通路110aから分岐する第2冷却油通路110bとを含んでいる。エンドプレート122には、第2冷却油通路110bが連通するエンドプレート冷却油通路150が設けられている。このエンドプレート冷却油通路150の詳細構造は後述する。
なお、本実施の形態においては、一方(図中においては上側)のエンドプレート122にのみ、エンドプレート冷却油通路150を設ける構成を示しているが、第1冷却油通路110aから分岐する第2冷却油通路110bを、両方(図中においては上側および下側)のエンドプレート122側に設け、両方のエンドプレート122にエンドプレート冷却油通路150を設ける構成の採用も可能である。また、他方(図中においては下側)のエンドプレート122にのみ、エンドプレート冷却油通路150を設ける構成を採用することも可能である。
図2を参照して、HV(ハイブリッド車両)駆動用のモータとして用いた場合のトルク−回転数特性について説明する。低回転数、高負荷状態である走行モードIでは、銅損の比率が支配的となり、ステータコア141のコイルが発熱する。一方、高回転数、低負荷状態である走行モードIIでは、鉄損および磁石渦電流損の比率が支配的となり、ロータ120が発熱する。したがって、走行モードにより発熱部位が変化するため、これら全ての部位を効率的に冷却する必要がある。
図3および図4を参照して、エンドプレート122に設けられたエンドプレート冷却油通路150の詳細構造について説明する。なお、図3は、エンドプレート122の平面図であり、図4は、エンドプレート122をロータコア125側から見た場合の部分拡大斜視底面図である。
本実施の形態においては、永久磁石123の設置位置に対応して、回転シャフト110に円周上45度ピッチで8箇所の第2冷却油通路110bが設けられ、これに対応してエンドプレート冷却油通路150も8箇所設けられている。通常、ロータ120が発熱する場合には、永久磁石123が最も高温となる。そこで、この永久磁石123が設けられる本数および位置に応じて、永久磁石123を効率良く冷却できるように、エンドプレート冷却油通路150を設ける位置が決定されている。
なお、永久磁石123が設けられる本数は、モータ・ジェネレータ100に要求される性能に応じて適宜数量は変化させるものであり、8本に限定されるものではない。また、エンドプレート冷却油通路150についても、8箇所に限定されるものではない。なお、以下の説明においては、全てのエンドプレート冷却油通路150の構成は同じであるため、一箇所のエンドプレート冷却油通路150の構成についてのみ説明する。後述の実施の形態2および3も同様である。
図4に示すように、このエンドプレート冷却油通路150は、回転シャフト110の第2冷却油通路110bに通じる共通冷却油通路201と、この共通冷却油通路201に連通し、エンドプレート122の外周縁近傍にまで延びる第1冷却油通路202と、共通冷却油通路201から分岐し、エンドプレート122の外周縁近傍にまで延び第1冷却油通路202よりも冷却面積が大きく設けられる第2冷却油通路204とを有している。
第1冷却油通路202および第2冷却油通路204はいずれも、エンドプレート122に設けられた溝から構成され、冷却面積が大きいとは、溝の平面視における開口面積が大きいことを意味する。
第1冷却油通路202のエンドプレート122の外周縁付近には、エンドプレート122の表面側に貫通する第1冷却油排出口203が設けられている。また、第2冷却油通路204は、エンドプレート122の外周縁に向かって延びる細長冷却油通路204aと、この細長冷却油通路204に連通し、略矩形形状の開口面積を有する大開口冷却油通路204bとを有している。大開口冷却油通路204bを設ける位置は、好ましくは、永久磁石123を含む位置に設けることが、冷却効果の観点からは望ましい。大開口冷却油通路204bの外周縁付近には、エンドプレート122の表面側に貫通する第2冷却油排出口206が設けられている。
共通冷却油通路201、第1冷却油通路202、および第2冷却油通路204が交差する領域には、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油の流れを、第1冷却油通路202または第2冷却油通路204に切り替える通路切換機構としてのバイメタル壁207が設けられている。このバイメタル壁207の一端は、共通冷却油通路201の溝壁面に固定され、バイメタル壁207の他端は自由端となっている。
(切り替え動作)
次に、図5および図6を参照して、このバイメタル壁207による、第1冷却油通路202と第2冷却油通路204との切り替え動作について説明する。走行モードIにおいては、図5に示すように、バイメタル壁207は、第1冷却油通路202を開放し、第2冷却油通路204を閉じる位置に位置している。走行モードIにおいては、ロータ120が低温領域の状態であり、バイメタル壁207は第2冷却油通路204を閉じている。
その結果、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油は、共通冷却油通路201から第1冷却油通路202の先端側に流れ込む(図中の矢印で示す)。その後、ロータ120の遠心力により、冷却油は、第1冷却油排出口203から外部に一様に飛散する。走行モードIの場合には、ロータ120よりも、ステータ140の方が高温状態となるため、ステータ140は、第1冷却油排出口203から外部に一様に飛散する冷却油により、ステータ140のコイルエンド部分を均一に冷却する。
一方、走行モードIIにおいては、図6に示すように、バイメタル壁207は、第1冷却油通路202を閉じ、第2冷却油通路204を開放する位置に形状を変化させる。この場合には、図7に示すように、走行モードIIにおいては、ステータ140よりもロータ120の方が高温状態となる。ロータ120が例えば約130°Cを超える場合には、第1冷却油通路202を閉じ、第2冷却油通路204を開放する位置に形状を変化するように、バイメタルの線膨張係数の差を利用して、バイメタル壁207の設定を行なっている。
その結果、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油は、共通冷却油通路201から第2冷却油通路204の先端側に流れ込む(図中の矢印で示す)。その後、一旦冷却油は油だまりとしての大開口冷却油通路204bに蓄積され、高温状態のロータ120を効果的に冷却する。大開口冷却油通路204bに蓄積可能な量を超える冷却油が大開口冷却油通路204bに流れ込んだ場合には、冷却油は、ロータ120の遠心力により、第2冷却油排出口206から外部に飛散され、冷却油量の調節が行われる。
(作用・効果)
このように、本実施の形態によれば、エンドプレート122の内部に、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油の流れを、バイメタル壁207を用いて、第1冷却油通路202または第2冷却油通路204に切り替えることで、モータ・ジェネレータ100の体格を大きくすることなく、モータ・ジェネレータ100を効果的に冷却することが可能となる。また、ステータ140およびロータ120への冷却油の供給は、ロータ120の遠心力を利用していることから、別途ポンプやアクチュエータなどの付加的な機構を設ける必要もない点からも、モータ・ジェネレータ100の体格を大きくすることはない。
また、走行モードIにおいては、第1冷却油排出口203から外部に冷却油が飛散することから、図8のCで囲む領域に示すように、積極的にステータ140のコイルエンド部分を効果的に冷却する。また、走行モードIIにおいては、一旦冷却油は油だまりとしての大開口冷却油通路204bに蓄積されることから、図9のCで囲む領域に示すように、積極的にロータ120を効果的に冷却する。このように、冷却が必要な箇所を選択的に冷却することができるため、冷却のために必要とする冷却油の総量を減少させることが可能となる。
(実施の形態2)
次に、図10から図12を参照して、実施の形態2におけるエンドプレート冷却油通路150の詳細構成について説明する。なお、上記実施の形態1と相違点は、共通冷却油通路201、第1冷却油通路202、および第2冷却油通路204が交差する領域において、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油の流れを、第1冷却油通路202または第2冷却油通路204に切り替える通路切換機構にある。
本実施の形態における通路切換機構は、図10に示すように、弁体212aと、この弁体212aに連結される弾性部材としてのコイルバネ212bとを有している。コイルバネ212bの一端は、弁体212aに連結され、コイルバネ212bの他端は、共通冷却油通路201の壁面に固定されている。
(切り替え動作)
次に、図10および図11を参照して、弁体212aおよびコイルバネ212bによる、第1冷却油通路202と第2冷却油通路204との切り替え動作について説明する。走行モードIにおいては、図10に示すように、弁体212aはコイルバネ212bの弾性力により押さえつけられ、第1冷却油通路202を開放し、第2冷却油通路204を閉じる位置に位置している。走行モードIにおいては、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油の吐出圧が低圧領域であるため、弁体212aは第2冷却油通路204を閉じる。
その結果、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油は、共通冷却油通路201から第1冷却油通路202の先端側に流れ込む(図中の矢印で示す)。その後、ロータ120の遠心力により、冷却油は、第1冷却油排出口203から外部に一様に飛散する。走行モードIの場合には、ロータ120よりも、ステータ140の方が高温状態となるため、ステータ140は、第1冷却油排出口203から外部に一様に飛散する冷却油により、ステータ140のコイルエンド部分を均一に冷却する。
一方、走行モードIIにおいては、図11に示すように、弁体212aは、第1冷却油通路202を閉じ、第2冷却油通路204を開放する位置に移動する。この場合には、図12に示すように、ロータ120の回転数が例えば10000rpmを超える場合には、ロータ120内は高圧状態となり、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油の圧力により、コイルバネ212bの弾性力に対向して、弁体212aが第1冷却油通路202を閉じる位置にまで移動させる。
その結果、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油は、共通冷却油通路201から第2冷却油通路204の先端側に流れ込む(図中の矢印で示す)。その後、一旦冷却油は油だまりとしての大開口冷却油通路204bに蓄積され、高温状態のロータ120を効果的に冷却する。大開口冷却油通路204bに蓄積可能な量を超える冷却油が大開口冷却油通路204bに流れ込んだ場合には、冷却油は、ロータ120の遠心力により、第2冷却油排出口206から外部に飛散され、冷却油量の調節が行われる。
(作用・効果)
このように、本実施の形態によれば、エンドプレート122の内部に、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油の流れを、弁体212aを用いて、第1冷却油通路202または第2冷却油通路204に切り替えることで、モータ・ジェネレータ100の体格を大きくすることなく、モータ・ジェネレータ100を効果的に冷却することが可能となる。また、ステータ140およびロータ120への冷却油の供給は、ロータ120の遠心力を利用していることから、別途ポンプやアクチュエータなどの付加的な機構を設ける必要もない点からも、モータ・ジェネレータ100の体格を大きくすることはない。
また、走行モードIにおいては、第1冷却油排出口203から外部に冷却油が飛散することから、図8に示したCで囲む領域に示すように、積極的にステータ140のコイルエンド部分を効果的に冷却する。また、走行モードIIにおいては、一旦冷却油は油だまりとしての大開口冷却油通路204bに蓄積されることから、図9に示したCで囲む領域に示すように、積極的にロータ120を効果的に冷却する。このように、冷却が必要な箇所を選択的に冷却することができるため、冷却のために必要とする冷却油の総量を減少させることが可能となる。
(実施の形態3)
次に、図13および図14を参照して、実施の形態3におけるエンドプレート冷却油通路150の詳細構成について説明する。なお、上記実施の形態1と相違点は、共通冷却油通路201、第1冷却油通路202、および第2冷却油通路204が交差する領域において、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油の流れを、第1冷却油通路202または第2冷却油通路204に切り替える通路切換機構にある。
本実施の形態における通路切換機構は、図13に示すように、弁体221aと、この弁体221aを貫通するガイド部材221bと、弁体221aに連結される弾性部材としてのコイルバネ221cとを有している。弁体221はガイド部材221bに沿って摺動可能であり、コイルバネ221cの弾性力により、第2冷却油通路204を閉ざす位置に引き寄せられている。
(切り替え動作)
次に、図13および図14を参照して、弁体221aおよびコイルバネ221cによる、第1冷却油通路202と第2冷却油通路204との切り替え動作について説明する。走行モードIにおいては、図13に示すように、弁体221aはコイルバネ221bの弾性力により引き付けられ、第1冷却油通路202を開放し、第2冷却油通路204を閉じる位置に位置している。走行モードIにおいては、ロータ120の回転数は低回転領域にあるため、弁体221aに遠心力が加わっても、弁体221aはコイルバネ221bの弾性力により引き付けられ、第2冷却油通路204を閉じる。
その結果、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油は、共通冷却油通路201から第1冷却油通路202の先端側に流れ込む(図中の矢印で示す)。その後、ロータ120の遠心力により、冷却油は、第1冷却油排出口203から外部に一様に飛散する。走行モードIの場合には、ロータ120よりも、ステータ140の方が高温状態となるため、ステータ140は、第1冷却油排出口203から外部に一様に飛散する冷却油により、ステータ140のコイルエンド部分を均一に冷却する。
一方、走行モードIIにおいては、図14に示すように、弁体221aは、第1冷却油通路202を閉じ、第2冷却油通路204を開放する位置に移動する。この場合には、図12に示したように、ロータ120の回転数が例えば10000rpmを超える場合には、弁体221aには大きな遠心力が加わることになる。その結果、この遠心力により、コイルバネ221bの引き付けに対向して、弁体221aが第1冷却油通路202を閉じる位置にまで移動する。
その結果、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油は、共通冷却油通路201から第2冷却油通路204の先端側に流れ込む(図中の矢印で示す)。その後、一旦冷却油は油だまりとしての大開口冷却油通路204bに蓄積され、高温状態のロータ120を効果的に冷却する。大開口冷却油通路204bに蓄積可能な量を超える冷却油が大開口冷却油通路204bに流れ込んだ場合には、冷却油は、ロータ120の遠心力により、第2冷却油排出口206から外部に飛散され、冷却油量の調節が行われる。
(作用・効果)
このように、本実施の形態によれば、エンドプレート122の内部に、シャフト冷却油通路110bから送り出される冷却油の流れを、弁体221aを用いて、第1冷却油通路202または第2冷却油通路204に切り替えることで、モータ・ジェネレータ100の体格を大きくすることなく、モータ・ジェネレータ100を効果的に冷却することが可能となる。また、ステータ140およびロータ120への冷却油の供給は、ロータ120の遠心力を利用していることから、別途ポンプやアクチュエータなどの付加的な機構を設ける必要もない点からも、モータ・ジェネレータ100の体格を大きくすることはない。
また、走行モードIにおいては、第1冷却油排出口203から外部に冷却油が飛散することから、図8に示したCで囲む領域に示すように、積極的にステータ140のコイルエンド部分を効果的に冷却する。また、走行モードIIにおいては、一旦冷却油は油だまりとしての大開口冷却油通路204bに蓄積されることから、図9に示したCで囲む領域に示すように、積極的にロータ120を効果的に冷却する。このように、冷却が必要な箇所を選択的に冷却することができるため、冷却のために必要とする冷却油の総量を減少させることが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
100 モータ・ジェネレータ、110 回転シャフト、110a 第1冷却油通路、110b 第2冷却油通路、120 ロータ、122 エンドプレート、123 永久磁石、124,143 樹脂、125 ロータコア、126 磁石挿入孔、140 ステータ、141 ステータコア、142 ステータ巻線、150 エンドプレート冷却油通路、201 共通冷却油通路、202 第1冷却油通路、203 第1冷却油排出口、204 第2冷却油通路、204a 細長冷却油通路、204b 大開口冷却油通路、206 第2冷却油排出口、207 バイメタル壁、212a,221a 弁体、212b,221c コイルバネ、221b ガイド部材、P 回転軸芯。

Claims (5)

  1. 回転電機に用いられ、環状形態を有するステータの内側に配置され、回転軸芯を中心に回転可能に支持された回転シャフトに固定されるロータであって、
    前記回転シャフトは、その内部にシャフト冷却油通路を含み、
    前記ロータは、複数の電磁鋼板等を積層して構成されたロータコアと、
    前記ロータコアの回転軸芯方向の端面に設けられ、前記シャフト冷却油通路が連通するエンドプレート冷却油通路を内部に有するエンドプレートとを含み、
    前記エンドプレート冷却油通路は、
    前記エンドプレートの外周縁近傍にまで延びる第1冷却油通路と、
    前記エンドプレートの外周縁近傍にまで延び前記第1冷却油通路よりも冷却面積が大きく設けられる第2冷却油通路と、
    前記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油の流れを、第1冷却油通路または第2冷却油通路に切り替える通路切換機構と、
    を有するロータ。
  2. 前記通路切換機構は、
    前記ロータの低回転領域では、前記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油を前記第1冷却油通路に流し、
    前記ロータの高回転領域では、前記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油を前記第2冷却油通路に流す、請求項1に記載のロータ。
  3. 前記通路切換機構は、前記ロータの温度により変形するバイメタル壁であり、
    前記ロータが低温領域では、前記第2冷却油通路を閉じるように前記バイメタル壁が変形し、
    前記ロータが高温領域では、前記第1冷却油通路を閉じるように前記バイメタル壁が変形する、請求項2に記載のロータ。
  4. 前記通路切換機構は、
    弁体と、
    前記弁体に連結される弾性部材とを有し
    前記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油の吐出圧が低圧領域では、前記弾性部材による前記弁体への弾性力に基づき、前記弁体が前記第2冷却油通路を閉じ、
    前記シャフト冷却油通路から送り出される冷却油の吐出圧が高圧領域では、前記弾性部材による前記弁体への弾性力に対抗して、前記冷却油の吐出に基づき前記弁体が前記第1冷却油通路を閉じる方向に移動する、請求項2に記載のロータ。
  5. 前記通路切換機構は、
    弁体と、
    前記弁体を貫通するガイド部材と、
    前記弁体に連結される弾性部材とを有し
    前記ロータの低回転領域では、前記弾性部材による前記弁体への弾性力に基づき、前記弁体が前記第2冷却油通路を閉じ、
    前記ロータの高回転領域では、前記弁体に生じる遠心力に基づき、前記弾性部材による前記弁体への弾性力に対抗して、前記弁体が前記第1冷却油通路方向に移動する、請求項2に記載のロータ。
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