JP2009071763A - ネットワークにおける同期方法、ネットワーク及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】高速伝送するシステムなど、従来のデバイスを用いることのできないシステムにおいても適用可能にする。
【解決手段】1個の局側装置と複数の加入者装置で構成されるネットワークにおいて、1個の非同期加入者装置について同期を行う。ここで、非同期加入者装置は、局側装置及び他の加入者装置と同期していない加入者装置である。この同期方法は、順次に行われる、非同期加入者装置が下り復調クロックの同期を行う下り復調同期過程と、局側装置からの指示に応答して、非同期加入者装置において上り送信クロックを同期させる上り送信同期過程と、局側装置からの指示に応答して、非同期加入者装置において上り変調クロックを同期させる上り変調同期過程とを備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、ネットワークにおける同期方法、ネットワーク及びプログラムに関するものであって、特に、1つの局側装置と複数の加入者装置で構成されるネットワークにおける局側装置と複数の加入者装置の間での同期に関するものである。
図14を参照して、32チャネルの10/100BASE−TXの信号を符号分割多重(CDM)により多重する光通信ネットワークについて説明する(例えば、非特許文献1参照)。
光通信ネットワーク1100は、波長分割多重(WDM)技術と、符号分割多重(CDM)技術を組み合わせた、受動型光加入者ネットワーク(PON)、すなわちWDM−CDM−PONシステムである。基幹ネットワークに近い中央局1110に局側装置(OLT)1200が配置され、加入者側にユーザ端末装置(ONU)1300が配置されている。ONU1300側には波長フィルタ1120が設けられ、中央局1110と波長フィルタ1120の間が1本の光ファイバ1130で接続されている。中央局1110からONU1300に向けて送られたWDM−CDM信号は、波長フィルタ1120で波長ごとに分岐され、それぞれ光カプラ1400に送られる。
光カプラ1400には、複数のONU1300が接続されている。この1つの光カプラ1400に接続されているONU群と、1つのOLT1200とで1つのグループが構成される。
この1つのグループ内の通信は、CDM技術を用いて、ONU1300からOLT1200に向かう上り通信、及びOLT200からONU1300に向かう下り通信とで同一の波長を使用する。一方、各グループには、それぞれ異なる波長が割り当てられていて、波長フィルタ1120と、中央局1110内に設けられた局内フィルタ1122とで波長分離あるいは波長多重が行われる。
OLT1200はインタフェース1210を備えており、基幹ネットワークとの間でパケットの送受信、フレームの生成及びパケットの抽出などを行う。各エンコーダ1232−1〜32には、32種類の符号が割り当てられている。エンコーダ1232−1〜32は、上り方向のフレームを変換して符号拡散信号を生成する。符号拡散信号は、加算多重器1240で加算されることにより、符号分割多重(CDM)信号が生成される。このCDM信号は光モジュール1250でCDM光信号(OCDM信号)に変換されて、ONU1300に対して送信される。各OLT1200で生成されたCDM光信号は、局内フィルタ1122で波長多重されてWDM−CDM信号としてONU1300に向けて送られる。
WDM−CDM信号は波長フィルタ1120で波長分離されて、分離された各CDM光信号が光カプラ1400に送られる。CDM光信号は、光カプラ1400で32分岐された後、各ONU1300に送られる。
各ONU1300では、光モジュール1350によりCDM光信号がCDM電気信号に変換された後、CCDマッチドフィルタ1384及びコンパレータ1386を備えるデコーダ1382に送られる。
CCDマッチドフィルタ1384は、デコーダ1382に割り当てられた符号をCDM電気信号に対して畳み込み演算する。コンパレータ1386は、CCDマッチドフィルタ1384での畳み込み演算の結果から下り方向のフレームを再生する。その後、インタフェース1310を経てフレームから抽出されたパケットはユーザ端末に送られる。
一方、ユーザ端末からの信号は、ONU1300のインタフェース1310で受信され、エンコーダ1332で符号化された後、光モジュール1350で光信号に変換される。この光信号が、光カプラ1400で多重されCDM光信号となり、さらに波長フィルタ1120で波長多重されてWDM−CDM信号として、中央局1110に送られる。このWDM−CDM信号は、局内フィルタ1122でCDM光信号に波長分離された後、OLT1200に送られる。
OLT1200では、光モジュール1250でCDM光信号をCDM電気信号に変換し、この電気信号を分配器1270で分配して、各デコーダ1282−1〜32に送る。デコーダ1282−1〜32は、ONU1300が備えるデコーダ1382と同様にそれぞれCCDマッチドフィルタとコンパレータで構成され、電気信号から上りフレームを再生する。この上りパケットは、インタフェース1210を経て、基幹ネットワークへ送信される。
G.C.Gupta et al.,"Hybrid WDM−CDM−PON for Ultra Long Reach Access Network",European Conference on Optical Communication ECOC We3,pp.147,2006年9月
上術の構成の光ネットワークにおいては、下り方向のCDM信号は、OLT1200で一括生成されるので、送信クロック及び変調クロックの位相が揃っている。ここで、送信クロックは、チップ数nの符号で符号拡散する場合のチップの周期Tchipを定める。また、変調クロックはデータの周期Tdataを定める。
しかしながら、上り方向の通信の場合は、各ONU1300の光カプラ1400からの距離の違いによって、各チャネル間の送信クロック及び変調クロックが同期していない状態、すなわち位相が揃っていない状態で、光カプラ1400において多重され、その結果、OLT側で上りフレームが再生できない恐れがある。
無線通信におけるCDM技術では、OLTと各ONU間での同期方法が古くから検討されている(例えば、特許公報第2905907号、第2855171号参照)。これらは、A/D変換器により受信信号をサンプルし、ディジタル信号処理にて相関値の電力を判定するなどを行う方法である。この場合、A/D変換器、D/A変換器及びディジタル信号プロセッサなどのデバイスが必要になる。
しかしながら、現在のところ、非特許文献1に記載されている、62.5Mbpsのデータを32チップに拡散し、あるいは125Mbpsのデータを16チップに拡散して、2Gcpsで高速伝送するシステムを構築しようとしても、このような高速伝送に対応できる処理速度を持つ上述したようなデバイスがないため、その構築が困難である。
そこで、この出願に係る発明者が鋭意研究を行ったところ、下り方向の通信については、ONU側で復調されたフレームに含まれるヘッダに基づいて同期しているか否かの判定を行い、上り方向の通信については、OLT側で抽出されたクロック、または、OLT側で復調されたフレームに含まれるヘッダに基づいて同期しているか否かの判定を行うように構成すれば、無線通信におけるCDM技術で用いられているA/D変換器などのデバイスを用いることなく、同期の判定が可能になることを見出した。
この発明は、上述の問題点に鑑みてなされたものであり、この発明の目的は、125Mbpsの信号を16多重して、2Gcpsで高速伝送するシステムなど、上述したような従来のデバイスを用いて構築することができないとされていたシステムであっても、その実現を可能とする、ネットワーク、ネットワークにおける同期方法及びプログラムを提供することにある。
上述した目的を達成するために、この発明の第1の要旨によれば、1個の局側装置と複数の加入者装置で構成されるネットワークにおいて実施される同期方法が提供される。この同期方法は、局側装置及び他の加入者装置と同期していない加入者装置である1個の非同期加入者装置を、局側装置及び他の加入者装置と同期させる。この同期方法は、順次に行われる、下り復調同期過程と、上り送信同期過程と、上り変調同期過程とを備えている。ここで、局側装置は、下り送信クロック、下り変調クロック、上り受信クロック及び上り復調クロックを生成する。
下り復調同期過程は、非同期加入者装置が、局側装置において下り送信クロック及び下り変調クロックを用いて生成された下り信号を受信し、下り信号から下り送信クロックを抽出し、下り送信クロックから下り復調クロックを生成し、下り復調クロックを位相シフトさせて下り変調クロックと下り復調クロックとを同期させ、さらに、下り送信クロックと下り復調クロックをそれぞれ上り送信クロック及び上り変調クロックとして設定する過程である。ここでは、下り信号から下り復調クロックを用いて再生されたフレームのヘッダから、下り変調クロックと下り復調クロックが同期しているか否かの判定を行う。
また、上り送信同期過程は、局側装置が、非同期加入者装置において上り送信クロック及び上り変調クロックを用いて生成された上り信号を受信し、上り信号から上り送信クロックを抽出し、非同期加入者装置に対して上り送信クロックを位相シフトさせる指示を送って、上り送信クロックと上り受信クロックとを同期させる過程である。ここでは、上り送信クロックと上り受信クロックの周波数及び位相を比較することにより、上り送信クロックと上り受信クロックとが同期しているか否かの判定を行う。
また、上り変調同期過程は、局側装置が、非同期加入者装置において上り送信クロック及び上り変調クロックを用いて生成された上り信号を受信し、非同期加入者装置に対して上り変調クロックを位相シフトさせる指示を送って、上り復調クロックと上り変調クロックとを同期させる過程である。ここでは、複数の加入者装置から受信した上り信号から上り復調クロックを用いて再生された各フレームのヘッダを用いて、上り復調クロックと上り変調クロックとが同期しているか否かの判定を行う。
また、上述した同期方法の実施に当たり、下り復調同期過程が、下り復調同期指示過程と、下り信号受信過程と、下り送信クロック抽出過程と、下り復調クロック生成過程と、下り復調過程と、下り復調同期判定過程とを備えるのが良い。
下り復調同期指示過程では、局側装置が、下り送信クロック及び下り変調クロックを用いて、同期パタンをヘッダに含む下りフレームを符号分割多重して下り信号を生成した後、下り信号を非同期加入者装置に送信することにより下り復調同期の開始を指示する。
下り信号受信過程では、非同期加入者装置が、下り信号を受信する。下り送信クロック抽出過程では、非同期加入者装置が、下り信号から下り送信クロックを抽出する。下り復調クロック生成過程では、非同期加入者装置が、下り送信クロックから下り復調クロックを生成する。下り復調過程では、非同期加入者装置が、下り復調クロックを用いて下り信号を復調する。
下り復調同期判定過程では、非同期加入者装置が、復調の結果得られたフレームのヘッダに含まれる同期パタンを用いて、当該非同期加入者装置が局側装置と同期しているか否かを判定する。
判定の結果、同期していない場合は、非同期加入者装置が、下り復調クロックの位相をシフトした後、再び下り復調過程及び下り復調同期判定過程を行う。一方、同期している場合は、非同期加入者装置が、下り送信クロック及び下り復調クロックを、それぞれ上り送信クロック及び上り変調クロックとして設定した後、当該下り復調同期過程を終了する。
また、上り送信同期過程は、さらに、上り送信同期開始指示過程と、上り送信同期調整信号受信過程と、上り送信クロック抽出過程とを備えている。
上り送信同期開始指示過程では、局側装置が、非同期加入者装置に上り送信同期開始を指示する。
上り送信同期調整信号受信過程では、非同期加入者装置が、上り送信クロック及び上り変調クロックを用いて、同期パタンをヘッダに含む上りフレームを変調して符号拡散信号を生成する。その後、局側装置が、複数の加入者装置で生成された符号拡散信号が多重された上り信号を受信する。
上り送信クロック抽出過程では、局側装置が、上り信号から上り送信クロックの抽出を行う。
上り送信クロック抽出過程において、上り受信クロックと等しい周波数及び位相の上り送信クロックの抽出ができない場合は、局側装置が、上り送信クロックの位相をシフトさせる指示を非同期加入者装置に送る。当該指示を受け取った非同期加入者装置は、上り送信クロックを位相シフトさせる。その後、上り送信同期調整信号受信過程及び上り送信クロック抽出過程が行われる。
一方、上り受信クロックと等しい周波数及び位相の上り送信クロックの抽出ができる場合は、当該上り送信同期過程を終了する。
また、上り変調同期過程は、さらに、上り変調同期調整信号受信過程と、上り復調過程と、上り変調同期判定過程とを備えている。
上り変調同期調整信号受信過程では、非同期加入者装置が、上り送信クロック及び上り変調クロックを用いて、同期パタンをヘッダに含む上りフレームを変調して符号拡散信号を生成する。その後、局側装置が、複数の加入者装置で生成された符号拡散信号を多重された上り信号を受信する。
上り復調過程では、局側装置が、上り復調クロックを用いて上り信号を復調する。
上り変調同期判定過程では、局側装置が、復調の結果得られた上りフレームのヘッダに含まれる同期パタンを用いて、非同期加入者装置が他の加入者装置と同期しているか否かを判定する。
判定の結果、同期していない場合は、局側装置が上り変調クロックの位相をシフトさせる指示を非同期加入者装置に送り、当該指示を受け取った非同期加入者装置が、上り変調クロックを位相シフトさせる。その後、上り変調同期調整信号受信過程、上り復調過程及び上り変調同期判定過程が行われる。
一方、同期している場合は、当該上り変調同期過程を終了する。
上述の同期方法の実施に当たり、好ましくは、下り復調クロックの位相シフトの大きさを、下り受信クロックの周期と等しく設定し、及び、上り変調クロックの位相シフトの大きさを、上り送信クロックの周期と等しく設定するのが良い。
また、上り送信クロックの位相シフトの大きさを、当該上り送信クロックの周期の1/k(kは、2以上の整数)に設定するのが好適である。
また、この発明の第2の要旨によれば、1つの局側装置と複数の加入者装置で構成される、符号分割多重通信を行うネットワークが提供される。
局側装置は、受信した上り信号に含まれる、ヘッダ及び上り送信クロックの情報に応じて、加入者装置に対する指示を行う局側制御部を備えている。
局側制御部は、下り復調同期開始指示手段と、上り送信同期開始指示手段と、クロック比較手段と、上り送信クロック位相シフト指示手段と、上り変調同期判定手段と、上り変調クロック位相シフト指示手段とを備えて構成される。
下り復調同期開始指示手段は、下り復調同期の開始を複数の加入者装置に指示する。上り送信同期開始指示手段は、局側装置及び他の加入者装置と同期していない、1個の非同期加入者装置に対して、上り送信同期開始を指示する。クロック比較手段は、複数の加入者装置から受信した符号分割多重信号から抽出した上り送信クロックと、当該局側装置が生成した上り受信クロックとの比較を行うことにより、複数の加入者装置の上り送信クロックが互いに同期しているか否かを判定する。上り送信クロック位相シフト指示手段は、非同期加入者装置の上り送信クロックの位相シフトを指示する。
上り変調同期判定手段は、非同期加入者装置から受信した符号分割多重信号に含まれる同期パタンを用いて非同期加入者装置の上り変調クロックが、他の加入者装置の上り変調クロックと同期しているか否かを判定する。上り変調クロック位相シフト指示手段は、非同期加入者装置の上り変調クロックの位相シフトを指示する。
複数の加入者装置は、それぞれ、受信した下り信号に含まれる、ヘッダ、上り送信クロック及び上り受信クロックの情報に応じて、下り復調クロック、上り送信クロック及び上り変調クロックの位相をシフトさせる加入者側制御部を備えている。
加入者側制御部は、下り復調同期判定手段と、下り復調クロック位相シフト手段と、上り同期調整フレーム生成手段と、上り送信クロック位相シフト手段と、上り変調クロック位相シフト手段とを備えて構成される。
下り復調同期判定手段は局側装置から受信した符号分割多重信号に含まれる同期パタンを用いて、加入者装置の下り復調クロックが、局側装置の下り変調クロックと同期しているか否かを判定する。下り復調クロック位相シフト手段は、下り復調クロックを位相シフトさせる。上り同期調整フレーム生成手段は、局側装置から受け取った上り送信クロック同期開始の指示に応答して、上り同期調整フレームを生成させる。上り送信クロック位相シフト手段は、局側装置から受け取った上り送信クロックの位相シフトの指示に応答して、上り送信クロックを位相シフトさせる。上り変調クロック位相シフト手段は、局側装置から受け取った上り変調クロックの位相シフトの指示に応答して、上り変調クロックを位相シフトさせる。
また、この発明の第3の要旨によれば、1つの局側装置が、複数の加入者装置に接続されて構成される、局側装置と加入者装置との間で符号分割多重通信を行うネットワークにおいて実施されるプログラムが提供される。
このプログラムは、局側装置が備える局側制御部を、下り復調同期開始指示手段、上り送信同期開始指示手段、クロック比較手段、上り送信クロック位相シフト指示手段、上り変調同期判定手段及び上り変調クロック位相シフト指示手段として機能させる。また、複数の加入者装置が、それぞれ備える加入者側制御部を、下り復調同期判定手段、下り復調クロック位相シフト手段、上り同期調整フレーム生成手段、上り送信クロック位相シフト手段及び上り変調クロック位相シフト手段として機能させる。
このネットワークにおける同期方法、ネットワーク及びプログラムによれば、クロック再生回路で抽出したクロックと、デコーダで復号したフレームを用いて同期を行っている。このため、無線通信におけるCDM技術で用いられている、A/D変換器、D/A変換器、あるいはディジタル信号プロセッサ等が不要となり、容易に高速伝送するシステムに適用可能である。
また、本発明の同期方法では、局側装置及び他の加入者装置と同期していない非同期加入者装置に対して局側装置からの指示で、下り復調クロック、上り送信クロック及び上り変調クロックを同期させる。このため、既に同期している局側装置と加入者装置間の状態に影響を与えることがない。
また、局側装置では、下り送信クロック、下り変調クロック、上り受信クロック及び上り復調クロックの位相を調整することなく、非同期加入者装置で各クロックの位相を調整する。このため局側装置では、加入者装置と同期させるための遅延回路などの回路が不要になるので、構成が簡略化される。
以下、図を参照して、この発明の実施の形態について説明するが、この発明が理解できる程度に概略的に示したものに過ぎない。また、数値的条件などは、単なる好適例にすぎない。従って、この発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の構成の範囲を逸脱せずにこの発明の効果を達成できる多くの変更又は変形を行うことができる。
(ネットワーク構成)
図1を参照して、本発明の実施形態の同期方法が実施されるネットワークの構成について説明する。図1は、ネットワークの構成例として、光通信ネットワークを示す概略図である。この構成例の光通信ネットワーク100は、1個の局側装置(OLT:Optical Line Terminal)200と、複数の加入者装置として、第1から第16まで16個のユーザ端末装置(ONU:Optical Network Unit)300−1〜16を備えて構成されている。
OLT200は、光カプラ400で分岐された光ファイバ410を介して、第1〜16のONU300−1〜16に接続されている。OLT200は、インターネットなどの基幹ネットワーク(図示を省略する。)に接続されている。また、各ONU300は、パーソナルコンピュータなどの通信端末(図示を省略する。)に接続されている。
OLT200と各ONU300−1〜16との間では、OLT200からONU300−1〜16へ向かう下り方向の通信と、ONU300−1〜16からOLT200へ向かう上り方向の通信とが行われる。その結果、基幹ネットワークと各通信端末との間で、パケットの送受信が行われる。ここでは、例えばファーストイーサネット(登録商標)規格のパケットとして、100BASE−TXのパケットが送受信される例について説明する。
先ず、下り方向の通信の概略を説明する。
OLT200は、基幹ネットワークから、第1〜16のONU300−1〜16に対応して、チャネル(CH)1〜CH16の100BASE−TXの下りパケット(図中、矢印500−1〜16で示す。)を受信する。
OLT200は、受信したCH1〜CH16の下りパケット500−1〜16を符号分割多重(CDM:Code Division Multiplex)技術を用いてCDM信号を生成した後、電気信号であるCDM信号を、下り多値光信号(図中、矢印530で示す。)に変換する。
OLT200で生成された下り多値光信号530は、光カプラ400で第1〜16の分岐多値光信号(図中、矢印532−1〜16で示す。)に分岐されて、各ONU300−1〜16に送られる。
各ONU300−1〜16は、受信した分岐多値光信号532−1〜16を復調して、自分宛の下りパケットを抽出する。抽出された下りパケット(図中、矢印550−1〜16で示す。)は、それぞれ各ONU300−1〜16から通信端末に送られる。
次に、上り方向の通信の概略を説明する。
各ONU300−1〜16は、それぞれ通信端末からCH1〜CH16の上りパケット(図中、矢印552−1〜16で示す。)を受信する。各ONU300−1〜16は、受信した上りパケット552−1〜16を符号拡散信号に変調した後、上り光信号(図中、矢印570−1〜16で示す。)に変換する。
各ONU300−1〜16で生成された上り光信号570−1〜16が光カプラ400で、合波されて、上り多値光信号(図中、矢印572で示す。)が生成される。この上り多値光信号572は、OLT200に送られる。
OLT200は、上り多値光信号572から、第1〜16のONU300−1〜16に含まれる上りパケット(図中、矢印590−1〜16で示す。)を抽出して、基幹ネットワークへ送信する。
この場合、基幹ネットワークからOLT200に入力されたCH1の下りパケット500−1と、第1のONU300−1から通信端末に送られるCH1の下りパケット550−1とは、同じ内容のパケットになる。また、通信端末から第1のONU300−1に入力されたCH1の上りパケット552−1と、OLT200から基幹ネットワークに送られるCH1の上りパケット590−1とは、同じ内容のパケットになる。他のCH2〜CH16の下りパケット及び上りパケットについても同様である。
なお、光カプラ400で上り多値光信号572がCDM光信号として生成されるためには、各上り光信号570−1〜16が互いに同期している、すなわち、時間軸上での位置が揃っている必要がある。この各上り光信号570−1〜16を同期させる方法については、後述する。
図2を参照して、局側装置(OLT)について説明する。図2は、OLTの構成例を示す概略図である。
OLT200は、第1〜16の受信器210−1〜16、第1〜16の送信器215−1〜16、フレーマ220、変調部230、加算多重器240、光モジュール250、分配器270、復調部280、クロック制御部260及び局側制御部290を備えて構成される。
第1〜16の受信器210−1〜16は、それぞれCH1〜CH16の下りパケット500−1〜16を、基幹ネットワークから受信してフレーマ220へ送る。また、第1〜16の送信器215−1〜16は、それぞれCH1〜CH16の上りパケット590−1〜16を、フレーマ220から受け取って、基幹ネットワークへ送信する。
フレーマ220は、各受信器210−1〜16から受け取った下りパケット500−1〜16に、ヘッダを付与して、CDMに適した下りフレーム(図中、矢印504−1〜16で示す。)に変換する。100BASE−TXの規格では、データレートが100Mbps(bit per second)と規定されている。フレーマ220において、下りパケット500−1〜16が変換されて生成される下りフレーム504−1〜16は、データレートが125Mbpsになる。ここで、フレーマ220で付与されるヘッダには、同期の判定を行うための同期パタンや、誤り検出用データ、あるいは各ONUへの指示内容などの管理用データが含まれる。
また、フレーマ220は、復調部280で復調された上りフレーム(図中、矢印584−1〜16で示す。)から、それぞれCH1〜CH16の上りパケット590−1〜16を抽出する。この場合、フレーマ220で、データレートが125Mbpsの上りフレームから、100Mbpsの上りパケット590−1〜16が抽出される。
フレーマ220は、局側制御部290からの指示に基づいて、下りフレームに付与するヘッダを生成し、また、上りフレームに含まれているヘッダの情報を局側制御部290に送る。
これら受信器210、送信器215及びフレーマ220は、100BASE−TXの通信ネットワークで用いられている、任意好適な従来周知のPHY(物理層)デバイスやMAC(メディアアクセス制御)デバイスなどで構成することができる。
変調部230は、CH1〜CH16に対応して第1〜16のエンコーダ232−1〜16を備えて構成される。
第1〜16のエンコーダ232−1〜16は、フレーマ220で生成された下りフレームを、チャネルごとに予め設定されている符号を用いた符号拡散を行って、符号拡散信号(図中、矢印508−1〜16で示す。)を生成する。ここでは、下りフレームの1ビットが16チップに拡散される。データレートが125Mbpsである下りフレームが16チップに拡散されると、チップレートが2G(=125M×16)cps(chip per second)の符号拡散信号になる。例えば、1ビットが示すデータが“1”のとき、符号拡散信号は、“10100…01”となり、一方、データが“0”のとき、符号拡散信号は、“01011…10”となる。
加算多重器240は、変調部230の各エンコーダ232−1〜16で生成された16チャネルの符号拡散信号508−1〜16を多重する。このとき、“0”と“1”の2値信号である符号拡散信号がチップごとに多重されて、下り多値電気信号(図中、矢印512で示す。)が得られる。ここでは、16チャネルの符号拡散信号508−1〜16が多重されるので、下り多値電気信号512は、0〜16の17値を取る。
各エンコーダ232−1〜16及び加算多重器240は、CDM技術を用いた通信システムで通常用いられるものと同様の構成にすることができる。
光モジュール250は、電気−光(E/O)変換及び光−電気(O/E)変換を行う部分であって、従来周知の、例えばレーザダイオード(LD)252と、フォトダイオード(PD)254とを備えて構成される。光モジュール250では、LD252がE/O変換を行い、PD254がO/E変換を行う。
光モジュール250では、LD252が下り多値電気信号512を下り多値光信号530に変換した後、各ONU300に向けて送信する。また、PD254は、上り多値光信号572を上り多値電気信号(図中、矢印576で示す。)に変換した後、分配器270へ送る。また、上り多値電気信号576の一部は、クロック制御部260に送られる。
分配器270は、上り多値電気信号576をチャネル数に応じて分配する。ここでは、分配器270は、上り多値電気信号576を16分割した第1〜16の上り電気信号(図中、矢印580−1〜16で示す。)を復調部280へ送る。
復調部280は、第1〜16のデコーダ282−1〜16を備えて構成される。各デコーダ282−1〜16は、それぞれ第1〜16の上り電気信号580−1〜16を復調して上りフレーム584−1〜16を再生する。各デコーダ282−1〜16は、例えば、電荷結合素子(CCD:Charge Coupled Device)マッチドフィルタ284と、コンパレータ286を備えて構成される。
CCDマッチドフィルタ284は、上り電気信号580−1〜16に対して、チャネルごとに定められた復号用の符号を畳み込み演算する。符号化したときの符号パタンと復号用の符号パタンとが一致しているときに、CCDマッチドフィルタ284は、正方向又は負方向の強い自己相関ピークを出力する。自己相関ピークの方向は、データの“1”又は“0”に対応していて、例えば、データが“1”のときに正方向のピークを出力し、データが“0”のときに負方向のピークを出力する。
コンパレータ286は、CCDマッチドフィルタ284の出力を、データレートに対応する周期、すなわち125MHzのタイミングで判定する。コンパレータ286は、例えば、CCDマッチドフィルタ284の出力が、正の場合は“1”を出力し、負の場合は“0”を出力する。この出力はデータの周期Tdataの間ラッチされ、次の変調クロックのタイミングまで維持される。この結果、各チャネルに対応した上りフレーム580−1〜16が再生される。デコーダ282−1〜16は、図14を参照して説明した従来周知の構成とすればよい。
クロック制御部260は、125MHz発振器262、2GHz発振器264、クロック抽出回路266及びクロック比較回路268を備えて構成される。
125MHz発振器262で生成された125MHzのクロックは、下り変調クロック及び上り復調クロックとして、それぞれフレーマ220及び復調部280に送られる。また、2GHz発振器で生成された2GHzのクロックは、下り送信クロック及び上り受信クロックとして、変調部230、加算多重器240及び光モジュール250に送られる。クロック抽出回路266は、光モジュール250で生成された上り多値電気信号576を用いて、上り送信クロックを抽出する。
クロック比較回路268は、2GHz発振器264で生成された上り受信クロックの周波数及び位相と、クロック抽出回路266で抽出された上り送信クロックの周波数及び位相とを比較する。この比較の結果は、局側制御部290に送られる。
125MHz発振器262及び2GHz発振器264は、任意好適な従来周知の発振器を用いることができる。なお、125MHz発振器262については、2GHz発振器264で生成される下り送信クロックを16分の1に分周する、従来周知の分周器で構成されていても良い。クロック比較回路268は、上り受信クロックと上り送信クロックの2つのクロックの周波数及び位相を比較し、それらの差に応じて異なる信号を出力する機能を有していれば良く、従来周知の位相比較器などを用いることができる。
図3及び図4を参照してクロック抽出回路266について説明する、図3はクロック抽出回路の構成を説明するための概略図である。図4はクロック抽出方法を説明するための模式的なタイムチャートである。図4では横軸に時間軸を取って示し、及び縦軸に信号レベルを任意単位で取って示している。
クロック抽出回路266は、多値信号からクロックを抽出する機能を有しており、例えば、信号変換回路2660及びクロックリカバリ回路2666を備えて構成される。
クロック抽出回路266には、多値シリアル信号Snとして上り多値電気信号が入力される(図4(A))。
信号変換回路2660は、入力された多値シリアル信号Snを、二値シリアル信号Sbに変換する。信号変換回路2660は、多値信号Snの信号値が上昇を開始してから下降を開始するまでの期間に対応してハイレベルを出力し、かつ、多値シリアル信号Snの信号値が下降を開始してから上昇を開始するまでの期間に対応してローレベルを出力する。このために、信号変換回路2660は、遅延回路2662と、ヒステリシス付きコンパレータ2664とを備えている。
遅延回路2662は、多値シリアル信号Snを遅延させることにより、遅延信号Sdを生成する。遅延回路2662の遅延時間τは、多値シリアル信号Snの周波数よりも小さい値に設定される。例えば、伝送速度2GHzの伝送データを多値シリアル信号として使用する場合、信号1ビット当たりの伝搬時間は500ピコ秒であり、したがって、遅延時間τは500ピコ秒未満、例えば100ピコ秒に設定される(図4(B))。
ヒステリシス付きコンパレータ2664には、+入力端子から多値シリアル信号Snが入力され、かつ、−入力端子から遅延信号Sdが入力される。そして、ヒステリシス付きコンパレータ2664は、両信号値の差Sn−Sdが所定の正値V1(0<V1)よりも大きくなるとハイレベルを出力する。一旦ハイレベルの出力が開始されると、ヒステリシス付きコンパレータ2664は、差Sn−Sdが所定の負値V2(0>V2)よりも小さくなるまで、ハイレベルの出力を維持する。差Sn−Sdが所定の負値V2よりも小さくなると、ヒステリシス付きコンパレータ2664は、ローレベルを出力する。そして、一旦ローレベルの出力が開始されると、ヒステリシス付きコンパレータ2664は、差Sn−Sdが正値V1よりも大きくなるまで、ローレベルの出力を維持する。これにより二値シリアル信号Sbが生成され、信号変換回路2660から出力される(図4(C))。すなわち、V1,V2の設定値によって、ヒステリシスの大きさが定まる。この実施形態では、多値シリアル信号Snが上昇或いは下降を開始してからSn−Sd>V1或いはSn−Sd<V2となるまでの時間が遅延時間τよりも短くなるように、V1,V2が設定される。ヒステリシス付きコンパレータ2664の内部構成については、公知であるため、説明を省略する(例えば、特開平9−18297参照)。
クロックリカバリ回路2666は、二値シリアル信号Sbから、クロックCLKを再生する。クロックリカバリ回路2666の構成は、従来のクロックリカバリ回路と同じでよい(例えば、特開2006−261725参照)。すなわち、二値シリアル信号SbからクロックCLKを再生するものであれば、どのような構成のものであっても、この実施形態のクロックリカバリ回路2666として採用することができる。
局側制御部290の詳細については、後述する。
図5を参照して、ONUについて説明する。図5は、ONUの構成例を示す概略図である。
ONU300は、受信器310、送信器315、フレーマ320、エンコーダ332、光モジュール350、デコーダ382、クロック制御部360及び加入者側制御部390を備えて構成される。
受信器310、送信器315、フレーマ320、エンコーダ332、光モジュール350及びデコーダ382は、図2を参照して説明したOLTと同様の構成にすることができる。従って、ここでは、説明を省略する。
また、クロック制御部360は、クロック抽出回路366、分周器367及びクロック位相調整器369を備えて構成される。クロック抽出回路366は、図3を参照して説明したのと同様の構成にすることができる。クロック抽出回路366は、光モジュール350で生成された下り多値電気信号(図中、矢印536で示す。)から、下り送信クロックを抽出する。この下り送信クロックは、下り受信クロックとしても用いられる。
また、分周器367は下り受信クロックを分周して下り復調クロックを生成する。分周器367は、任意好適な従来周知のものを用いることができる。また、位相調整器369は、下り復調クロック、上り送信クロック及び上り変調クロックの位相を、例えば加入者側制御部390からの指示で調整する機能を有していれば良く、従来周知の可変遅延器を用いることができる。
下り多値電気信号は、CCDマッチドフィルタ384及びコンパレータ386を有するデコーダ382で下りフレーム(図中、矢印540で示す。)が再生される。フレーマ320で下りフレーム540から下りパケット550が抽出され、送信器315を経て通信端末に送られる。
受信器310が受け取った上りパケット552は、フレーマ320で上りフレーム(図中、矢印556で示す。)に変換される。上りフレーム556はエンコーダ332で符号拡散信号560に変調される。符号拡散信号560は、光モジュール350で上り光信号570に変換され、OLTに向けて送られる。
図6を参照して、局側制御部及び加入者側制御部について説明する。図6(A)及び(B)は、局側制御部及び加入者側制御部の概略ブロック図である。図6(A)は、局側制御部を示し、及び、図6(B)は、加入者側制御部を示している。
局側制御部290及び加入者側制御部390としては、周知のMPU(Microprocessing Unit)などを用いることができる。ここでは、MPUとして中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)2910及び3910と、メモリとしてのRAM(Random Access Memory)2930及び3930及びROM(Read Only Memory)2940及び3940と、クロック制御回路及びフレーマと信号の送受信を行うI/F2950及び3950とを備えて構成されている例について説明する。
CPU2910及び3910が備える制御手段2912及び3912は、ROM2940及び3940等に読み出し自在に記録されているプログラムを読み出して、当該プログラムを実行することにより、各機能手段を実現する。
局側制御部290のCPU2910は、機能手段として、下り復調同期開始指示手段2914、上り送信同期開始指示手段2916、上り変調同期開始指示手段2917、クロック比較手段2918、上り送信クロック位相シフト指示手段2920、上り変調クロック位相シフト指示手段2922及び上り変調同期判定手段2924を備えて構成される。
また、加入者側制御部390のCPU3910は、機能手段として、下り復調同期判定手段3914、下り復調クロック位相シフト手段3916、クロック設定手段3918、上り同期調整フレーム生成手段3924、上り送信クロック位相シフト手段3920及び上り変調クロック位相シフト手段3922を備えて構成される。
なお、CPU2910及び3910で実現される各機能手段については、以下の同期方法と合わせて説明する。
(同期方法)
図7〜13を参照して、この実施形態の同期方法について説明する。ここでは、第1〜16のONUのうち、第1〜4及び6〜16のONUと、OLTとが互いに同期していて、第5のONUがOLTと同期していない場合を例にとって説明する。また、図1、2、5及び6も合わせて参照する。第5のONUは、OLTや他のONUと同期していないので、非同期ONUと称する。
ここで、OLTとONUが同期しているとは、OLTの下り送信クロックとONUの下り受信クロック、OLTの下り変調クロックとONUの下り復調クロック、OLTの上り受信クロックとONUの上り送信クロック、及び、OLTの上り復調クロックとONUの上り変調クロックが、それぞれ同期していることをいう。また、クロックが同期している状態は、周波数が互いに等しく、かつ、位相が揃っている状態である。なお、OLTと同期している複数のONUの間では、下り受信クロック、下り復調クロック、上り送信クロック及び上り変調クロックが互いに同期している。
この実施形態の同期方法は、順次に行われる、ステップ(以下、ステップをSで表す。)100の下り復調同期過程、S200の上り送信同期過程及びS300の上り変調同期過程を備えている。
図7は、同期方法を説明するためのシーケンス図である。図8は、下り復調同期過程の処理フローを示す図である。図9は、上り送信同期過程の処理フローを示す図である。図10は、上り変調同期過程の処理フローを示す図である。図11は、下り信号を説明するためのタイムチャートである。図12は、下り復調同期過程を説明するためのタイムチャートである。図13は、上り送信同期過程及び上り変調同期過程を説明するためのタイムチャートである。図11、12及び13は、横軸に時間軸を取って示し、及び、縦軸に信号レベルを取って示している。
下り復調同期過程S100は、非同期ONUが下り復調クロックの同期を行う過程である。この過程は、非同期ONUが、OLTにおいて下り送信クロック及び下り変調クロックを用いて生成された下り信号を受信し、この下り信号から下り送信クロックを抽出し、この下り送信クロックから下り復調クロックを生成し、この下り復調クロックを位相シフトさせて、下り変調クロックと下り復調クロックとを同期させ、さらに、下り送信クロック及び下り復調クロックをそれぞれ上り送信クロック及び上り変調クロックとして設定する過程である。下り復調同期過程S100は、さらに以下の過程を備えている。
先ず、下り復調同期開始指示過程が行われる。下り復調同期開始指示過程では、OLTが、各ONUに対して下り復調同期の開始を指示する。
この過程では、OLT200の局側制御部290が、下り復調同期の開始を指示する信号(以下、下り復調同期開始信号と称することもある。)をフレーマ220に送る。この下り復調同期開始信号は、下り復調同期開始指示手段2914により生成され、一定間隔(例えば、10秒間)ごとにI/F2950を経てフレーマ220に送られる。
フレーマ220は、下り復調同期開始信号に応答して、同期パタンを含むヘッダを生成し、さらに、この生成したヘッダをパケットに付与してフレームを生成する。同期パタンについては、局側制御部290が備えるRAM2930又はROM2940などに読出し自在に格納しておいて、下り復調同期開始信号とともに局側制御部290からフレーマ220に送る構成とすることができる。または、同期パタンを予めフレーマ220が備えるROMなどに読出し自在に格納しておいて、下り復調同期開始信号を受けたフレーマ220が、同期パタンを読み出してきて、ヘッダを生成する構成にしても良い。このヘッダは、全てのONUに対するフレームに付与されて、下り復調同期開始フレームが得られる。
下り復調同期開始フレームは、変調部230で符号拡散されて符号拡散信号に変換された後、加算多重器240で多重され、さらに、光モジュール250で下り多値光信号に変換されて、各ONUに同時に送られる。なお、以下の説明において、下り多値光信号、分岐多値光信号及び下り多値電気信号を下り信号と総称し、また、上り多値光信号、上り光信号及び上り多値電気信号を上り信号と総称することもある。
下り復調同期開始過程に続いて下り信号受信過程S110が行われる。下り信号受信過程S110では、OLTで下り復調同期開始フレームが変調されて生成された下り信号を、各ONUが受信する。
続いて、下り送信クロック抽出過程S120において、各ONUで、受け取った下り信号から下り送信クロックが抽出される。この過程では、先ず、各ONU300が備える光モジュール350で、下り多値光信号532が下り多値電気信号536に変換される。下り多値電気信号536では、多重されている各符号拡散信号について、下り送信クロック及び下り変調クロックの位相が揃っている(図11(A)参照)。このため、ONU300のクロック抽出回路366は、下り多値電気信号から下り送信クロックを抽出できる(図11(B)参照)。この抽出された下り送信クロックは、ONU300において、下り受信クロックとしても用いられる。
続いて、下り復調クロック生成過程S130において、分周器367は、下り受信クロックを分周して下り復調クロックを生成する。この生成された下り復調クロックはデコーダ382に送られる。
続いて、下り復調過程S140において、デコーダ382が、分周器367で生成された下り復調クロックのタイミングで、下りフレーム540の復調を行う。フレーマ320は、この復調された下りフレーム540のヘッダに含まれる情報を加入者側制御部390に送る。
続いて、下り復調同期判定過程S150において、非同期ONUの下り復調クロックがOLTの下り変調クロックと同期しているか否かの判定が行われる。ここで、下り受信クロックとして、S120において受信した下り多値光信号から抽出した下り送信クロックを用いているので、OLTの下り送信クロック(図12(A)参照。)と非同期ONUの下り受信クロック(図12(C)参照。)とは同期している。
一方、下り復調クロックは、下り受信クロックから非同期ONU内で分周により生成されている。このため、下り変調クロック(図12(B)参照。)と下り復調クロック(図12(D)参照。)とで同期していない場合がある。
下り変調クロックと下り復調クロックとが同期している場合は、下りフレームが正常に復調されるので、一定時間間隔でフレームに現れるヘッダに同期パタンが含まれる。一方、同期していない場合は、下りフレームが正常に復調されないので、一定時間間隔での同期パタンが得られない。
そこで、この下り復調同期判定過程S150では、加入者側制御部390が、下り変調クロックと下り復調クロックが同期しているか否かの判定を行う。この過程S150では、下り復調同期判定手段3914が、ヘッダ情報の解析を行う。下り復調同期判定手段3914は、一定時間間隔でフレームに現れるヘッダに同期パタンが含まれているか否か判定する。一定時間間隔で同期パタンが含まれている場合は、下り変調クロックと下り復調クロックが同期していると判定し、一方、含まれていない場合は、同期していないと判定する。
判定の結果、同期していない場合(NG)は、S170において、下り復調クロックの位相をシフトさせる。この過程S170では、下り復調クロック位相シフト手段3916が、下り復調クロックを位相シフトさせる指示信号を生成して、この指示信号をクロック制御部360に送る。この位相シフトの大きさは、ネットワークで送受信される際のクロック周期、ここでは下り送信クロックの周期に基づいて定められ、予めROM等に読出し自在に格納されている。下り復調クロック位相シフト手段3916は、ROM3940等から位相シフトの大きさを読み出して指示信号を生成する。なお、下り復調クロックの位相シフトの大きさは、OLT200が各ONU300に対して送る構成としても良い。
クロック制御部360の位相遅延器369は、指示信号に応答して、下り復調クロックの位相を下り受信クロックの1周期分だけ遅延させて、新たに下り復調クロックとしてデコーダ382に送る。その後、下り復調過程S140及び下り復調同期判定過程S150が行われる(図12(E)参照)。
一方、判定の結果、同期している場合(OK)は、ONU300のクロック設定手段3918が、S160において下り受信クロック及び下り復調クロックを、それぞれ上り送信クロック及び上り変調クロックとして設定し、下り復調同期過程S100を終了する。
この下り復調同期過程S100は、下り変調クロックと下り復調クロックとが同期するまで行われる。ここで、下り復調クロックは、下り送信クロックを分周して生成されているので、符号拡散の際のチップ数nと同じ回数だけ、下り復調クロックの位相をずらすと、位相シフトの合計の大きさは、n×Tchip(=Tdata)となるので、下り復調過程S140を行う前の状態に戻ることになる。従って、最大でも、チップ数nから1を減じた回数繰り返せば、OLTの下り変調クロックと非同期ONUの下り復調クロックとが同期する。ここでは、下り受信クロックは、周波数が2GHzであり、及び周期Tchipが500ピコ秒である。下り復調クロックは、周波数が125MHzであり、及び周期Tdataが8ナノ秒である。また、符号拡散に係るチップ数nが16である。このため、下り復調クロックの位相シフトを最大でも15回繰り返せば、下り変調クロックと下り復調クロックとが同期することになる(図12(F))。
下り復調同期過程S100が終わった後、上り送信同期過程S200が行われる。上り送信同期過程S200は、OLTが、非同期ONUにおいて上り送信クロック及び上り変調クロックを用いて生成された上り信号を受信し、この上り信号から上り送信クロックを抽出し、非同期ONUに対して上り送信クロックを位相シフトさせる指示を送って、上り受信クロックと上り送信クロックとを同期させる過程である。上り送信同期過程S200は、さらに、以下の過程を備えている。
先ず、上り送信同期開始指示過程S210において、OLT200が、非同期ONUに対して、上り送信同期開始を指示する。この過程は、OLT200が下り復調同期開始指示を送った後、一定時間経過後に、上り送信同期開始指示手段2916が、上り送信同期開始を指示する信号を生成して、この信号をフレーマ220に送ることで開始される。フレーマ220は、上り送信同期開始の指示に応答して、当該指示を含むヘッダを付与して下りフレームを生成する。下りフレームは、変調部230で符号化された後、加算多重器240で多重され、さらに、光モジュール250で下り多値光信号となって、各ONU300に同時に送られる。
上り同期調整フレーム生成手段3924は、各ONU300では受信した下り信号から再生した下りフレームのヘッダを解析し、上り通信同期スタート指示が含まれている場合は、フレーマ320に上り同期調整フレームを生成する指示を送る。フレーマ320は、この指示に応答してヘッダに同期パタンを含む上り同期調整フレームを生成した後、上り変調クロック及び上り送信クロックを用いて、上り同期調整フレームを符号拡散信号に変換して、得られる上り信号をOLTに向けて送信する。
同期パタンについては、加入者側制御部390が備えるRAM3930又はROM3940などに読出し自在に格納しておいて、上り同期調整フレームを生成する指示とともにフレーマ320に送る構成とすることができる。または、同期パタンを予めフレーマ320が備えるROMなどに読出し自在に格納しておいて、上り同期調整フレームを生成する指示を受けたフレーマ320が、同期パタンを読み出してきて、ヘッダを生成する構成にしても良い。このヘッダが上りパケットに付与されて、上り同期調整フレームが得られる。
続いて、上り送信同期調整信号受信過程S220において、OLT200は、各ONU300から上り光信号が光カプラ400で加算された、上り多値光信号を受け取る。OLT200の光モジュール250では、上り多値光信号を上り多値電気信号に変換する。
続いて、上り送信クロック抽出過程S230において、OLT200のクロック抽出回路266は、上り多値電気信号から上り送信クロックを抽出する。クロック比較回路268は、クロック抽出回路266が抽出した上り送信クロックの周波数と、2GHz発振器で生成した上り受信クロックの周波数及び位相とを比較してその出力を局側制御部290に送る。クロック比較手段2918は、クロック比較回路268の出力信号から上り送信クロックの抽出ができているか否かの判定を行う。
光カプラ400で加算された上りフレームの位相が、全て揃っている場合、図11を参照して説明した下り信号の場合と同様に、クロック抽出回路266は、上り受信クロックと同じ周波数及び位相の上り送信クロックを抽出できる。一方、上り送信クロックの位相が揃っていない場合(図13(A)参照。)は、上り受信クロックと同じ周波数の上り送信クロックを抽出することができない。ここでは、第5のONUが他のONUと同期していない、すなわち、他の上りフレームと位相が揃っていないため、OLT200では、上り受信クロックと等しい周波数及び位相の上り送信クロックの抽出ができない(図13(B)参照)。この場合、第1〜4、6〜16のONUは互いに同期しているので、上り送信クロック位相シフト指示手段2920は、非同期ONUである第5のONUが他のONUと同期していないと判定できる。
上り受信クロックと等しい周波数及び位相の上り送信クロックの抽出ができていない(NG)場合、S250において、OLT200は、非同期ONU300に対して、上り送信クロックを位相シフトさせる指示を送る。この過程S250では、上り送信クロック位相シフト指示手段2920が、第5のONUの上り送信クロックを位相シフトさせる旨の指示、及び位相シフトの大きさをフレーマ220に送り、フレーマ220は、この指示を含むヘッダを生成して下りフレームを生成する。上り送信クロックの位相シフトの大きさは、上り送信クロックの周期Tchipの1/k(kは2以上の整数)とする。
ここで、クロック抽出を良好に行うためには、上り送信クロックは、各ONU間で、送信クロック周期の±10%の範囲内で同期しているのが良い。ここでは、上り送信クロック周波数を2GHzとしており、このときの上り送信クロックの周期Tchipは500ナノ秒であるので、位相を±50ナノ秒の範囲で揃える。この場合、位相シフトの大きさは、この範囲よりも小さく設定するのが良く、ここではkを25として、20(=500/k)ナノ秒としている。
第5のONUでは、上り送信クロック位相シフト指示を含む下り信号の受信に応答して、上り送信クロック位相シフト手段3920が、上り送信クロックの位相を、下り信号から抽出したヘッダに含まれる位相シフトの大きさ、ここでは20ナノ秒シフトさせる指示をクロック制御部360に送る。その後、上り送信同期開始指示を受けた場合と同様に、上り同期調整フレームを生成してOLTに送信する。OLTでは、S220において上り同期調整フレームを含む上り信号を受信し、S230において上り送信クロック抽出の可否を判定する。この過程を、上り送信クロックの抽出が可能になるまで繰り返す(図13(C)及び(D))。ここでは、500nsecの送信クロック周期に対して、20ナノ秒ずつタイミングをシフトさせているので、最大24(=500ナノ秒/20ナノ秒−1)回の位相シフトの処理で、非同期ONUの上り送信クロックが、他のONUの上り送信クロックと同期する。
非同期ONUの上り送信クロックが他のONUの上り送信クロックと同期した(OK)場合、S240において、OLTは、ONUに対して上り送信同期が完了した旨のデータを送る。ONUのクロック設定手段3918は、このデータの受信に応答して、上り送信クロックのタイミングを確定する。
上り送信同期過程S200が終わった後、上り変調同期過程S300が行われる。上り変調同期過程S300は、非同期ONUが、OLTからの指示に応答して上り変調クロックの位相をシフトさせて上り信号を生成し、OLTからの指示により、上り復調クロックと上り変調クロックとを同期させる過程である。上り変調同期過程S300は、さらに、以下の過程を備えている。
先ず、上り変調同期調整信号受信過程S310において、OLTが各ONUから上り信号を受信する。なお、この上り信号は、上り送信同期過程S200で非同期ONUの上り送信クロックとOLTの上り受信クロックが同期しているとの判定に用いたものを、そのまま使用しても良い。また、S310において、上述した上り送信同期開始の指示と同様に、上り変調同期開始を非同期ONUに指示しても良い。
続いて、上り復調過程S320において、OLTが、上り復調クロックを用いて上り信号から上りフレームを復調する。
その後、上り変調同期判定過程S330において、OLTが復調の結果得られた上りフレームのヘッダに含まれる同期パタンを用いて、非同期ONUの上り変調クロックが、OLTの上り復調クロック、及び、他のONUの上り変調クロックと同期しているか否かを判定する。なお、非同期ONUのみならず、同期している各ONUについても、非同期ONUの追加によって誤りが発生していないかを、それぞれ上りフレームのヘッダを用いた判定が行われる。
ここで、各ONUの上り送信クロックは全て、上り送信同期過程S200により上り受信クロックと同期しているが、上り変調クロックについては、上り復調クロックと同期していない場合がある。同期している場合は、フレームに一定時間間隔で現れるヘッダに同期パタンが含まれるが、同期していない場合は、一定時間間隔での同期パタンが得られない。
この場合は、OLT200の上り変調同期判定手段2924は、非同期ONUの上り変調クロックが他のONUの上り変調クロックと同期していないと判定する。同期していないと判定された(NG)場合は、S350の過程において、第5のONUについて、上り変調クロックの位相をシフトさせる指示をフレーマ220に送る。フレーマ220は、上り変調クロック位相シフト指示を含むヘッダを生成し、フレームに付与して第5のONUに送る。第5のONUでは、上り変調クロックの位相を、送信クロックの1周期ずらして、新たに上り変調クロックとしてエンコーダに送る。その後、上り変調同期調整信号受信過程S310、上り復調過程S320及び上り変調同期判定過程S330が行われる。
これらの過程S310、S320及びS330は、OLTと非同期ONUが同期するまで、繰り返し行われる。なお、上り変調同期過程は、OLTからの指示でONUの上り変調クロックを位相シフトさせているが、原理は、下り復調同期過程S100と同様である。
非同期ONUの上り変調クロックが他のONUの上り変調クロックと同期した(OK)場合、S340において、OLTは、ONUに対して上り変調同期が完了した旨のデータを送る。ONUのクロック設定手段3918は、このデータの受信に応答して、上り変調クロックのタイミングを確定する。
ここでは、互いに同期しているOLTと複数のONUに対して、新たに加えられた1つのONUを同期させる場合を想定しているが、初期状態、すなわち、OLTが複数のONUのいずれとも同期していない場合についても、容易に適用できる。
この場合、各ONUについて順次に上述の過程を行っていけば良い。先ず、第1のONUとOLTの間で同期させる。先ず、OLTの下り変調クロックと第1のONUの下り復調クロックを同期させた後、上り送信クロックと上り受信クロックを同期させるが、1つのONUからのみフレームを受け取っているので、OLTでは確実にクロックが抽出できる。その後、上り変調クロックと上り復調クロックを同期させる。
次に、OLTと第2のONUとを同期させる。第2のONUの下り復調クロックと下り変調クロックを同期させた後、上り送信クロックと上り受信クロックを同期させる。このとき、OLTにおいて、上り送信クロックが抽出できない場合は、第2のONUの上り送信クロックと、上り受信クロックとが同期していないと判断できるので、第2のONUについて上り送信クロックの位相シフトを行って、同期させれば良い。その後、第1のONUと同様に、上り変調クロックと上り復調クロックを同期させる。
以下、同様に各ONUに対して順次に、下り復調クロック同期、上り送信クロック同期及び上り変調クロック同期を行えば良い。
OLTと各ONUとが同期した後は、上り方向及び下り方向の双方について、通常のデータ通信が行われる。
この実施形態の同期方法によれば、クロック再生回路で抽出したクロックと、デコーダで復号したフレームを用いて同期を行っており、同期のためのA/D変換器や、ディジタル信号プロセッサ等が不要となり、容易に高速伝送するシステムに適用可能である。
また、この同期方法では、非同期ONUに対してOLTからの指示で、下り復調クロック同期、上り送信クロック同期及び上り変調クロック同期を行う。このため、他のONUに影響を与えることなく、非同期ONUについてのみ、クロックの位相シフトを行って、OLTと同期させることができる。
さらに、OLTでは、送信クロック、変調クロック及び送信クロックの位相を調整することなく、ONUで送信クロック、変調クロック及び送信クロックの位相を調整する。このためOLTでは、遅延回路などONUとの間で同期させるための回路が不要になるので、構成が簡略化される。
なお、ここでは、100BASE−TXの規格のパケットを16チップの符号分割多重する例について説明したが、パケットの規格やチップ数は、これに限定されるものではない。また、この実施形態の同期方法は、光通信ネットワークだけでなく、CDM無線通信に適用することもできる。
光通信ネットワークの概略図である。 局側装置(OLT)の概略図である。 クロック抽出回路の概略図である。 クロック抽出方法を説明するためのタイムチャートである。 ユーザ端末装置(ONU)の概略図である。 局側制御部及び加入者側制御部の概略図である。 同期方法を説明するためのシーケンス図である。 下り復調同期過程の処理フローを示す図である。 上り送信同期過程の処理フローを示す図である。 上り変調同期過程の処理フローを示す図である。 下り信号を説明するためのタイムチャートである。 下り復調同期過程を説明するためのタイムチャートである。 上り送信同期過程及び上り変調同期過程を説明するためのタイムチャートである。 従来の光通信ネットワークの概略図である。
符号の説明
100 光通信ネットワーク
200 局側装置(OLT)
210、310 受信器
215、315 送信器
220、320 フレーマ
230 変調部
232、332 エンコーダ
240 加算多重器
250、350 光モジュール
260、360 クロック制御部
262 125MHz発振器
264 2GHz発振器
266 クロック抽出回路
268 クロック比較回路
270 分配器
280 復調部
282、382 デコーダ
284、384 CCDマッチドフィルタ
286、386 コンパレータ
290 局側制御部
300 ユーザ端末装置(ONU)
390 加入者側制御部
400 光カプラ
410 光ファイバ
2660 信号変換回路
2662 遅延回路
2664 ヒステリシス付きコンパレータ
2666 クロックリカバリ回路
2910、3910 CPU
2912、3912 制御手段
2914 下り復調同期開始指示手段
2916 上り送信同期開始指示手段
2917 上り変調同期開始指示手段
2918 クロック比較手段
2920 上り送信クロック位相シフト指示手段
2922 上り変調クロック位相シフト指示手段
2924 上り変調同期判定手段
2930、3930 RAM
2940、3940 ROM
2950、3950 I/F
3914 下り復調同期判定手段
3916 下り復調クロック位相シフト手段
3918 クロック設定手段
3920 上り送信クロック位相シフト手段
3922 上り変調クロック位相シフト手段
3924 上り同期調整フレーム生成手段

Claims (6)

  1. 1個の局側装置と複数の加入者装置で構成される符号分割多重通信を行うネットワークにおいて、前記局側装置及び他の加入者装置と同期していない、1個の非同期加入者装置について同期を行う方法であって、
    順次に行われる、下り復調同期過程と、上り送信同期過程と、上り変調同期過程とを備え、
    前記局側装置は、下り送信クロック、下り変調クロック、上り受信クロック及び上り復調クロックを生成し、
    前記下り復調同期過程は、
    前記非同期加入者装置が、前記局側装置において前記下り送信クロック及び下り変調クロックを用いて生成された下り信号を受信し、該下り信号から前記下り送信クロックを抽出し、該下り送信クロックから下り復調クロックを生成し、該下り復調クロックを位相シフトさせて前記下り変調クロックと前記下り復調クロックとを同期させ、さらに、前記下り送信クロック及び下り復調クロックをそれぞれ上り送信クロック及び上り変調クロックとして設定する
    過程であって、前記下り信号から前記下り復調クロックを用いて再生されたフレームのヘッダから、前記下り変調クロックと下り復調クロックが同期しているか否かの判定を行い、
    前記上り送信同期過程は、
    前記局側装置が、前記非同期加入者装置において前記上り送信クロック及び上り変調クロックを用いて生成された上り信号を受信し、該上り信号から上り送信クロックを抽出し、前記非同期加入者装置に対して前記上り送信クロックを位相シフトさせる指示を送って、前記上り送信クロックと上り受信クロックとを同期させる
    過程であって、前記上り送信クロックと上り受信クロックの周波数及び位相を比較することにより、前記上り送信クロックと上り受信クロックとが同期しているか否かの判定を行い、
    前記上り変調同期過程は、
    前記局側装置が、前記非同期加入者装置において前記上り送信クロック及び上り変調クロックを用いて生成された上り信号を受信し、前記非同期加入者装置に対して前記上り変調クロックを位相シフトさせる指示を送って、前記上り復調クロックと上り変調クロックとを同期させる
    過程であって、前記複数の加入者装置から受信した前記上り信号から前記上り復調クロックを用いて再生された各フレームのヘッダを用いて、前記上り復調クロックと上り変調クロックが同期しているか否かの判定を行う
    ことを特徴とする同期方法。
  2. 前記下り復調同期過程は、
    前記局側装置が、前記下り送信クロック及び下り変調クロックを用いて、同期パタンをヘッダに含む下りフレームを符号分割多重して下り信号を生成した後、該下り信号を前記非同期加入者装置に送信することにより下り復調同期の開始を指示する下り復調同期指示過程と、
    前記非同期加入者装置が、前記下り信号を受信する下り信号受信過程と、
    前記非同期加入者装置が、前記下り信号から前記下り送信クロックを抽出する下り送信クロック抽出過程と、
    前記非同期加入者装置が、前記下り送信クロックから下り復調クロックを生成する下り復調クロック生成過程と、
    前記非同期加入者装置が、前記下り復調クロックを用いて前記下り信号を復調する下り復調過程と、
    前記非同期加入者装置が、復調の結果得られた下りフレームのヘッダに含まれる前記同期パタンを用いて、当該非同期加入者装置が前記局側装置と同期しているか否かを判定する下り復調同期判定過程と
    を備え、
    判定の結果、同期していない場合は、前記非同期加入者装置が、前記下り復調クロックを位相シフトした後、前記下り復調過程及び前記下り復調同期判定過程を行い、
    同期している場合は、前記非同期加入者装置が、前記下り送信クロック及び前記下り復調クロックをそれぞれ上り送信クロック及び上り変調クロックとして設定した後、当該下り復調同期過程を終了し、
    前記上り送信同期過程は、
    前記局側装置が、前記非同期加入者装置に上り送信同期開始を指示する上り送信同期開始指示過程と、
    前記非同期加入者装置が、前記上り送信クロック及び上り変調クロックを用いて、同期パタンをヘッダに含む上りフレームを変調して符号拡散信号を生成し、及び、前記局側装置が、前記複数の加入者装置で生成された符号拡散信号が多重された上り信号を受信する、上り送信同期調整信号受信過程と、
    前記局側装置が、前記上り信号から上り送信クロックの抽出を行う上り送信クロック抽出過程と
    を備え、
    前記上り受信クロックと同期した上り送信クロックの抽出ができない場合は、前記局側装置が、該上り送信クロックを位相シフトさせる指示を前記非同期加入者装置に送り、当該指示を受け取った非同期加入者装置が、前記上り送信クロックを位相シフトさせ、その後、前記上り送信同期調整信号受信過程及び前記上り送信クロック抽出過程を行い、
    前記上り受信クロックと同期した上り送信クロックの抽出ができる場合は、当該上り送信同期過程を終了し、
    前記上り変調同期過程は、
    前記非同期加入者装置が、前記上り送信クロック及び上り変調クロックを用いて、同期パタンをヘッダに含む上りフレームを変調して符号拡散信号を生成し、及び、前記局側装置が、前記複数の加入者装置で生成された符号拡散信号を多重された上り信号を受信する、上り変調同期調整信号受信過程と、
    前記局側装置が、前記上り復調クロックを用いて前記上り信号を復調する上り復調過程と、
    前記局側装置が、復調の結果得られた上りフレームのヘッダに含まれる前記同期パタンを用いて、前記非同期加入者装置が他の加入者装置と同期しているか否かを判定する上り変調同期判定過程と
    を備え、
    判定の結果、同期していない場合は、前記局側装置が上り変調クロックを位相シフトさせる指示を前記非同期加入者装置に送り、当該指示を受け取った非同期加入者装置が、上り変調クロックを位相シフトし、その後、前記上り変調同期調整信号受信過程、上り復調過程及び上り変調同期判定過程を行い、
    同期している場合は、当該上り変調同期過程を終了する
    ことを特徴とする請求項1に記載の同期方法。
  3. 前記下り復調クロックの位相シフトの大きさを、前記下り受信クロックの周期と等しく設定し、及び、前記上り変調クロックの位相シフトの大きさを、前記上り送信クロックの周期と等しく設定する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の同期方法。
  4. 前記上り送信クロックの位相シフトの大きさを、当該上り送信クロックの周期の1/k(kは、2以上の整数)に設定する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の同期方法。
  5. 1つの局側装置が、複数の加入者装置に接続されて構成される、前記局側装置と前記加入者装置との間で符号分割多重通信を行うネットワークであって、
    前記局側装置は、受信した上り信号に含まれる、ヘッダ及び上り送信クロックの情報に応じて、加入者装置に対する指示を行う局側制御部を備え、
    該局側制御部は、
    下り復調同期の開始を前記複数の加入者装置に指示する下り復調同期開始指示手段と、
    前記局側装置及び他の加入者装置と同期していない、1個の非同期加入者装置に対して、上り送信同期開始を指示する上り送信同期開始指示手段と、
    前記複数の加入者装置から受信した符号分割多重信号から抽出した上り送信クロックと、当該局側装置が生成した前記上り受信クロックとの比較を行うことにより、前記複数の加入者装置の上り送信クロックが互いに同期しているか否かを判定するクロック比較手段と、
    前記非同期加入者装置の上り送信クロックの位相シフトを指示する上り送信クロック位相シフト指示手段と、
    前記非同期加入者装置から受信した符号分割多重信号に含まれる同期パタンを用いて前記非同期加入者装置の上り変調クロックが、他の加入者装置の上り変調クロックと同期しているか否かを判定する上り変調同期判定手段と、
    前記非同期加入者装置の上り変調クロックの位相シフトを指示する上り変調クロック位相シフト指示手段と
    を備え、
    前記複数の加入者装置は、それぞれ、受信した下り信号に含まれる、ヘッダ、上り送信クロック及び上り受信クロックの情報に応じて、下り復調クロック、上り送信クロック及び上り変調クロックを位相シフトさせる加入者側制御部を備え、
    該加入者側制御部は、
    前記局側装置から受信した符号分割多重信号に含まれる同期パタンを用いて、加入者装置の下り復調クロックが、局側装置の下り変調クロックと同期しているか否かを判定する下り復調同期判定手段と、
    下り復調クロックを位相シフトさせる下り復調クロック位相シフト手段と、
    前記局側装置から受け取った上り送信クロック同期開始の指示に応答して、上り同期調整フレームを前記局側装置に送る上り同期調整フレーム生成手段と、
    前記局側装置から受け取った上り送信クロックの位相シフトの指示に応答して、上り送信クロックを位相シフトさせる上り送信クロック位相シフト手段と、
    前記局側装置から受け取った上り変調クロックの位相シフトの指示に応答して、上り変調クロックを位相シフトさせる上り変調クロック位相シフト手段と
    を備えることを特徴とするネットワーク。
  6. 1つの局側装置が、複数の加入者装置に接続されて構成される、前記局側装置と前記加入者装置との間で符号分割多重通信を行うネットワークにおいて、
    前記局側装置が備える局側制御部を、
    下り復調同期の開始を前記複数の加入者装置に指示する下り復調同期開始指示手段、
    前記局側装置及び他の加入者装置と同期していない、1個の非同期加入者装置に対して、上り送信同期開始を指示する上り送信同期開始指示手段、
    前記複数の加入者装置から受信した符号分割多重信号から抽出した上り送信クロックと、当該局側装置が生成した上り受信クロックとの比較を行うことにより、前記複数の加入者装置の上り送信クロックが互いに同期しているか否かを判定するクロック比較手段、
    前記非同期加入者装置の上り送信クロックの位相シフトを指示する上り送信クロック位相シフト指示手段、
    前記非同期加入者装置から受信した符号分割多重信号に含まれる同期パタンを用いて前記非同期加入者装置の上り変調クロックが、他の加入者装置の上り変調クロックと同期しているか否かを判定する上り変調同期判定手段、及び
    前記非同期加入者装置の上り変調クロックの位相シフトを指示する上り変調クロック位相シフト指示手段
    として機能させ、
    前記複数の加入者装置が、それぞれ備える加入者側制御部を、
    前記局側装置から受信した符号分割多重信号に含まれる同期パタンを用いて、加入者装置の下り復調クロックが、局側装置の下り変調クロックと同期しているか否かを判定する下り復調同期判定手段、
    下り復調クロックを位相シフトさせる下り復調クロック位相シフト手段、
    前記局側装置から受け取った上り送信クロック同期開始の指示に応答して、上り同期調整フレームを前記局側装置に送る上り同期調整フレーム生成手段、
    前記局側装置から受け取った上り送信クロックの位相シフトの指示に応答して、上り送信クロックを位相シフトさせる上り送信クロック位相シフト手段、及び
    前記局側装置から受け取った上り変調クロックの位相シフトの指示に応答して、上り変調クロックを位相シフトさせる上り変調クロック位相シフト手段
    として機能させることを特徴とするプログラム。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014179836A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Sumitomo Electric Ind Ltd 通信システム、宅側装置、通信制御方法および局側装置

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