JP2009071020A - 有機薄膜トランジスタ - Google Patents
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Abstract
Description
また、高分子有機半導体材料として、ポリ(3−アルキルチオフェン)(非特許文献1)やジアルキルフルオレンとビチオフェンとの共重合体(非特許文献2)等が提案されている。これらの高分子有機半導体材料は、アルキル基の導入により、低いながらも溶解性を有するため、真空蒸着工程を経ず、塗布や印刷で薄膜化が可能である。しかしながら、これらの高分子有機半導体材料は、分子間が整列した状態において、キャリアの高移動度が実現されるため、その薄膜形成に際し、溶媒種、塗工方法等により配列状態が異なり、結果としてトランジスタ特性にバラツキが生じたり、特性の再現性に欠けるということが問題になっている。
すなわち上記課題は、以下の本発明によって解決される。
(1)「有機半導体層を具備する有機薄膜トランジスタにおいて、有機半導体層が、下記一般式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とするものであることを特徴とする有機薄膜トランジスタ;
xは1以上3以下の整数を表わし、R1は、それぞれ同一でも異なっていてもよ同じ水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、及び置換又は無置換のアルキルチオ基からなる群より選択される基であり、これらは、xが2又は3の整数であるとき、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
R2は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表わす。)」、
(2)「上記一般式(I)で示される繰返し単位を有する重合体を含む有機半導体層が下記一般式(II)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする前記第(1)項に記載の有機薄膜トランジスタ;
R1、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、及び置換又は無置換のアルキルチオ基からなる群より選択される基であり、xは1以上3以下の整数を表わし、yおよびzはそれぞれ独立に1以上4以下の整数を表わし、x、yまたはzがそれぞれ独立に2以上の整数の場合、x個のR1はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、y個のR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、z個のR4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
R2は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表わす。)」、
(3)「上記一般式(I)および(II)で示される繰返し単位を有する重合体を含む有機半導体層が下記一般式(III)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の有機薄膜トランジスタ;
R1、R3、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、及び置換又は無置換のアルキルチオ基からなる群より選択される基であり、xは1以上3以下の整数を表わし、y、zおよびuはそれぞれ独立に1以上4以下の整数を表わし、x、y、zまたはuがそれぞれ独立に2以上の整数の場合、x個のR1はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、y個のR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、z個のR4はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、u個のR5はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
R2は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表わす。)」、
(4)「有機半導体層と、この有機半導体層を通じて電流を流すための対をなす電極を設けてなる構造体と、第三の電極とからなる有機薄膜トランジスタであって、有機半導体層が上記一般式(I)、(II)または(III)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタ」、
(5)「少なくとも三つの電極と、絶縁層及び有機半導体層とから構成される有機薄膜トランジスタであって、有機半導体層が上記一般式(I)、(II)または(III)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタ」。
<トランジスタ構造>
図1の(A)〜(D)は本発明に係わる有機薄膜トランジスタの概略構造である。本発明に係わる有機薄膜トランジスタの有機半導体層(1)は、一般式で示した繰り返し単位を有する重合体を主成分とする。本発明の有機薄膜トランジスタには、空間的に分離されたソース電極(2)、ドレイン電極(3)およびゲート電極(4)が設けられており、ゲート電極(4)と有機半導体層(1)の間には絶縁膜(5)が設けられていてもよい。有機薄膜トランジスタはゲート電極(4)への電圧の印加により、ソース電極(2)とドレイン電極(3)の間の有機半導体層(1)内を流れる電流がコントロールされる。
上記重合反応における重合時間は、用いられるモノマーの反応性、または望まれる重合体の分子量等に応じて適宜設定すればよいが、0.2時間〜30時間が好適である。
上記重合反応における反応温度は特に制御する必要なく室温において良好に重合反応が進行するが、反応効率をより上げるために加熱したり、またはより温和な条件に冷却することも可能である。
前記一般式(I)における置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基としては単環基、多環基(縮合多環基、非縮合多環基)のいずれでもよく、芳香族炭化水素基として以下のものを挙げることができる。例えばフェニル基、ナフチル基、ピレニル基、フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基、ビフェニル基、ターフェニル基などが挙げられる。また芳香族複素環基としてはチオフェン、ベンゾチオフェン、ジチエニルベンゼン、フラン、ベンゾフラン、カルバゾール等が挙げられる。
(1)ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、シアノ基、ニトロ基。
(2)炭素数1〜25の無置換もしくは置換のアルキル基、アルコキシ基。
(3)アリールオキシ基。(アリール基としてフェニル基、ナフチル基を有するアリールオキシ基が挙げられる。これは、炭素数1〜25の無置換もしくは置換のアルキル基、炭素数1〜25の無置換もしくは置換のアルコキシ基、又はハロゲン原子を置換基として含有してもよい。具体的には、フェノキシ基、1−ナフチルオキシ基、2−ナフチルオキシ基、4−メチルフェノキシ基、4−メトキシフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、6−メチル−2−ナフチルオキシ基等が挙げられる。)
(4)アルキルチオ基又はアリールチオ基。(アルキルチオ基又はアリールチオ基としては、具体的にはメチルチオ基、エチルチオ基、フェニルチオ基、p−メチルフェニルチオ基等が挙げられる。)
(5)アルキル置換アミノ基。(具体的には、ジエチルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジ(p−トリル)アミノ基、ジベンジルアミノ基、ピペリジノ基、モルホリノ基、ユロリジル基等が挙げられる。)
(6)アシル基。(アシル基としては、具体的にはアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、マロニル基、ベンゾイル基等が挙げられる。)
本発明に係わる有機半導体材料は、例えばジクロロメタン、テトラヒドロフラン、クロロホルム、トルエン、ジクロロベンゼン及びキシレン等の溶剤に溶解して、支持体上に塗布することによって薄膜を形成することができる。
これら有機半導体薄膜の作製方法としては、スプレーコート法、スピンコート法、ブレードコート法、ディップコート法、キャスト法、ロールコート法、バーコート法、ダイコート法、インクジェット法、ディスペンス法等が挙げられ、材料に応じて、適した上記製膜方法と、上記溶媒から適切な溶媒が選択される。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、有機半導体層の膜厚としては、特に制限はないが、均一な薄膜(即ち、有機半導体層のキャリア輸送特性に悪影響を及ぼすギャップやホールがない)が形成されるような厚みに選択される。
有機半導体薄膜の厚みは、一般に1μm以下、特に5〜200nmが好ましい。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、上記重合体を主成分として形成される有機半導体層は、ソース電極、ドレイン電極及び絶縁膜に接して形成される。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて用いられる絶縁膜には、種々の絶縁膜材料を用いることができる。例えば、酸化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化チタン、酸化タンタル、酸化スズ、酸化バナジウム、チタン酸バリウムストロンチウム、ジルコウム酸化チタン酸バリウム、ジルコニウム酸チタン酸鉛、チタン酸鉛ランタン、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、フッ化バリウムマグネシウム、タンタル酸ニオブ酸ビスマス、トリオキサイドイットリウム等の無機系絶縁材料が挙げられる。
また、例えば、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルフェノール、ポリエステル、ポリエチレン、ポリフェニレンスルフィド、無置換またはハロゲン原子置換ポリパラキシリレン、ポリアクリロニトリル、シアノエチルプルラン等の高分子化合物を用いることができる。
さらに、上記絶縁材料を2種以上合わせて用いても良い。特に材料は限定されないが、中でも誘電率が高く、導電率が低いものが好ましい。
上記材料を用いた絶縁膜層の作製方法としては、例えば、CVD法、プラズマCVD法、プラズマ重合法、蒸着法のドライプロセスや、スプレーコート法、スピンコート法、ディップコート法、インクジェット法、キャスト法、ブレードコート法、バーコート法等の塗布によるウェットプロセスが挙げられる。
本発明の有機薄膜トランジスタにおいて、絶縁膜と有機半導体層の接着性を向上、ゲート電圧の低減、リーク電流低減等の目的で、これら層間に有機薄膜を設けても良い。有機薄膜は有機半導体層に対し、化学的影響を与えなければ、特に限定されないが、例えば、有機分子膜や高分子薄膜が利用できる。
本発明の有機薄膜トランジスタに用いられるゲート電極、ソース電極、ゲート電極としては、導電性材料であれば特に限定されず、白金、金、銀、ニッケル、クロム、銅、鉄、錫、アンチモン、鉛、タンタル、インジウム、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム等、及びこれらの合金やインジウム・錫酸化物等の導電性金属酸化物、あるいはドーピング等で導電率を向上させた無機及び有機半導体、例えば、シリコン単結晶、ポリシリコン、アモルファスシリコン、ゲルマニウム、グラファイト、ポリアセチレン、ポリパラフェニレン、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリチエニレンビニレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体等が挙げられる。
ソース電極及びドレイン電極は、上記導電性の中でも半導体層との接触面において、電気抵抗が少ないものが好ましい。
また、本発明の有機薄膜トランジスタは、必要に応じて各電極からの引出し電極を設けることができる。
本発明の有機トランジスタは、大気中でも安定に駆動するものであるが、機械的破壊からの保護、水分やガスからの保護、またはデバイスの集積の都合上の保護等のため必要に応じて保護層を設けることもできる。
本発明の有機薄膜トランジスタは、液晶、有機EL、電気泳動等の表示画像素子を駆動するための素子として利用でき、これらの集積化により、いわゆる「電子ペーパー」と呼ばれるディスプレイを製造することが可能である。また、ICタグ等のデバイスとして、本発明の有機薄膜トランジスタを集積化したICを利用することが可能である。
<合成例1>
窒素ガス置換した50mlフラスコ中にて、下記式で表わされるジアルデヒド0.662g(1.417mmol)、表1中(V−5)で示されるジホスホネート0.880g(1.417mmol)を脱水テトラヒドロフラン20mlに溶解し、カリウムt−ブトキシドの1.0moldm−3テトラヒドロフラン溶液4.2mlを室温にて徐々に滴下した。
滴下後室温で4.5時間撹拌した後、ベンズアルデヒド23mgを加え1.5時間攪拌し、ついで、ベンジルホスホン酸ジエチル45mgを加え1.5時間攪拌した後、酢酸で中和した。内容物を水に滴下することにより粗ポリマーを得た。これをテトラヒドロフラン/メタノール、ついで、テトラヒドロフラン/アセトンで再沈精製を行なった後、塩化メチレンに溶解し、イオン交換水でその洗浄液の導電率がイオン交換水と同等になるまで洗浄を繰り返した。洗浄後、メタノール中に滴下してオレンジ色の下記式で示される本発明の重合体−1、0.33gを得た。
元素分析値(%)実測値(計算値)は、C:81.03(81.28)、H:8.09(7.93)、N:1.99(1.93)、S:4.27(4.43)。
GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量は18900、重量平均分子量は69000であった。
窒素ガス置換した50mlフラスコ中にて、合成例1で用いたジアルデヒド化合物0.862g(1.843mmol)、表1中(V−9)で示されるジホスホネート化合物1.170g(1.843mmol)を脱水テトラヒドロフラン20mlに溶解し、カリウムt−ブトキシドの1.0moldm−3テトラヒドロフラン溶液5.6mlを室温にて徐々に滴下した。
滴下後室温で4.5時間撹拌した後、ベンズアルデヒド30mgを加え1.5時間攪拌し、ついで、ベンジルホスホン酸ジエチル59mgを加え1.5時間攪拌した後、酢酸で中和した。内容物を水に滴下することにより粗ポリマーを得た。これをテトラヒドロフラン/メタノール、ついで、テトラヒドロフラン/アセトンで再沈精製をおこなった後、塩化メチレンに溶解し、イオン交換水でその洗浄液の導電率がイオン交換水と同等になるまで洗浄を繰り返した。洗浄後、メタノール中に滴下して黄色の下式で示される重合体−2、0.91gを得た。
元素分析値(%)実測値(計算値)は、C:86.27(86.20)、H:7.85(8.00)、N:1.73(1.76)、S:4.01(4.04)。
GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量は14,500、重量平均分子量は52,900であった。
窒素ガスで置換した50mlフラスコ中に、「合成例1」で用いたジアルデヒド化合物0.766g(1.637mmol)と、表1中(V−13)で示されるジホスホネート化合物0.767g(1.637mmol)とを脱水テトラヒドロフラン20mlに溶解し、カリウムt−ブトキシドの1.0moldm−3テトラヒドロフラン溶液5.0mlを室温に徐々に滴下して加えた。
滴下後室温で3時間撹拌した後、ベンズアルデヒド27mgを加え1.5時間攪拌し、次いで、ベンジルホスホン酸ジエチル52mgを加え1.5時間攪拌した後、酢酸で中和した。中和された内容物を水に滴下して粗ポリマーを得た。これをクロロホルム溶液としてシリカゲルカラムにて処理した後、このポリマー溶液をイオン交換水でその洗浄液の導電率がイオン交換水と同等になるまで洗浄を繰り返した。洗浄後、この洗浄物をメタノール中に滴下してオレンジ色の下式で示される重合体−3、0.35gを得た。
元素分析値(%)実測値(計算値)は、C:80.02(80.34)、H:6.98(7.22)、N:2.12(2.23)、S:10.05(10.21)。
GPCにより測定したポリスチレン換算の数平均分子量は2,800、重量平均分子量は4,800であった。
30mm×30mmのp−ドープされたシリコン基板表面を熱酸化してSiO2の絶縁膜を200nm形成した後、片面だけレジスト膜(東京応化製:TSMR8800)で覆い、もう片面をフッ酸により酸化膜を除去した。次いで、この熱酸化膜を除去した面にアルミニウムを300nm蒸着した。その後、レジスト膜をアセトンで除去し、有機薄膜トランジスタ評価用基板を作製した。
上記方法にて作製した有機薄膜トランジスタ評価用基板上に、合成例1で合成した重合体を用いて、下記の有機薄膜トランジスタを作製した。
上記重合体1の約1.0wt%のTHF/パラキシレン=8/2の混合溶媒からなる溶液を基板上にスピンコートして乾燥することにより、膜厚30nmの有機半導体層を作製した。
次いで、チャネル長30μm、チャネル幅10mmとなるように、金を蒸着することにより膜厚100nmのソース電極およびドレイン電極を形成し、有機薄膜トランジスタを作製した。
さらに、この有機薄膜トランジスタの特性の再現性を確認するため、同様の操作を繰り返し、有機薄膜トランジスタを作製した。
これら作製した有機薄膜トランジスタは、図1(D)の構造を有し、支持体として用いたp−ドープされたシリコン基板は下部に設けたアルミニウム薄膜とともにゲート電極として作用する。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定した。
なお、有機薄膜トランジスタの電界効果移動度の算出には、以下の式を用いた。
Ids=μCinW(Vg−Vth)2/2L
(ただし、Cinはゲート絶縁膜の単位面積あたりのキャパシタンス、Wはチャネル幅、Lはチャネル長、Vgはゲート電圧、Idsはソースドレイン電流、μは移動度、Vthはチャネルが形成し始めるゲートの閾値電圧である。)
作製した有機薄膜トランジスタの電界効果移動度は、それぞれ、6.0×10−5cm2/Vsおよび5.7×10−5cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
実施例1において、上記重合体1の1.0wt%トルエン溶液を用いてスピンコートした以外は、実施例1と同様にして、2つの有機薄膜トランジスタを作製した。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定したところ、5.7×10−5cm2/Vsおよび5.8×10−5cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、かつ、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
また、実施例1と実施例2から、再現性に優れ、かつ、溶媒種による特性のバラツキも少ない有機薄膜トランジスタが提供できることが明らかとなった。
実施例1において、上記重合体2の1.0wt%のTHF/パラキシレン=8/2の混合溶媒からなる溶液を用いてスピンコートした以外は、実施例1と同様にして、2つの有機薄膜トランジスタを作製した。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定したところ、6.6×10−5cm2/Vsおよび6.8×10−5cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、かつ、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
実施例1において、上記重合体2の1.0wt%トルエン溶液を用いてスピンコートした以外は、実施例1と同様にして、2つの有機薄膜トランジスタを作製した。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定したところ、6.7×10−5cm2/Vsおよび7.0×10−5cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、かつ、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
また、実施例3と実施例4から、再現性に優れ、かつ、溶媒種による特性のバラツキも少ない有機薄膜トランジスタが提供できることが明らかとなった。
実施例1において、上記重合体3の1.0wt%のTHF/パラキシレン=8/2の混合溶媒からなる溶液を用いてスピンコートした以外は、実施例1と同様にして、2つの有機薄膜トランジスタを作製した。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定したところ、1.4×10−5cm2/Vsおよび1.6×10−5cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、かつ、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
実施例1において、上記重合体3の1.0wt%トルエン溶液を用いてスピンコートした以外は、実施例1と同様にして、2つの有機薄膜トランジスタを作製した。
このように作製した有機薄膜トランジスタの特性である電界効果移動度を測定したところ、1.5×10−5cm2/Vsおよび1.7×10−5cm2/Vsであった。
このように、作製したトランジスタは、素子間のバラツキが少なく、かつ、再現性良くトランジスタ特性が得られていることがわかる。
また、実施例5と実施例6から、再現性に優れ、かつ、溶媒種による特性のバラツキも少ない有機薄膜トランジスタが提供できることが明らかとなった。
実施例1において、SiO2絶縁膜上に、9,9−ジオクチルフルオレンとビチオフェンとの共重合体の0.5wt%キシレン溶液をスピンコートして成膜した以外は実施例1と同様にして有機薄膜トランジスタを作製した。
この有機薄膜トランジスタの電界効果移動度は、5.1×10−4cm2/Vs、1.6×10−3cm2/Vsであった。
実施例1において、SiO2絶縁膜上に、9,9−ジオクチルフルオレンとビチオフェンとの共重合体の0.5wt%テトラヒドロフラン溶液をスピンコートして成膜した以外は実施例1と同様にして有機薄膜トランジスタを作製した。
この有機薄膜トランジスタの電界効果移動度は、1.3×10−4cm2/Vs、5.2×10−4cm2/Vsであった。
2 ソース電極
3 ドレイン電極
4 ゲート電極
5 ゲート絶縁膜
Claims (5)
- 有機半導体層を具備する有機薄膜トランジスタにおいて、有機半導体層が、下記一般式(I)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とするものであることを特徴とする有機薄膜トランジスタ。
xは1以上3以下の整数を表わし、R1は、それぞれ同一でも異なっていてもよ同じ水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、及び置換又は無置換のアルキルチオ基からなる群より選択される基であり、これらは、xが2又は3の整数であるとき、それぞれ同一でも異なっていてもよい。
R2は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表わす。) - 上記一般式(I)で示される繰返し単位を有する重合体を含む有機半導体層が下記一般式(II)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1に記載の有機薄膜トランジスタ。
R1、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、及び置換又は無置換のアルキルチオ基からなる群より選択される基であり、xは1以上3以下の整数を表わし、yおよびzはそれぞれ独立に1以上4以下の整数を表わし、x、yまたはzがそれぞれ独立に2以上の整数の場合、x個のR1はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、y個のR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、z個のR4はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
R2は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表わす。) - 上記一般式(I)および(II)で示される繰返し単位を有する重合体を含む有機半導体層が下記一般式(III)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機薄膜トランジスタ。
R1、R3、R4およびR5は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基、置換又は無置換のアルコキシ基、及び置換又は無置換のアルキルチオ基からなる群より選択される基であり、xは1以上3以下の整数を表わし、y、zおよびuはそれぞれ独立に1以上4以下の整数を表わし、x、y、zまたはuがそれぞれ独立に2以上の整数の場合、x個のR1はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、y個のR3はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、z個のR4はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、u個のR5はそれぞれ同一でも異なっていてもよい。
R2は、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、または置換もしくは無置換の芳香族炭化水素基を表わす。) - 有機半導体層と、この有機半導体層を通じて電流を流すための対をなす電極を設けてなる構造体と、第三の電極とからなる有機薄膜トランジスタであって、有機半導体層が上記一般式(I)、(II)または(III)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタ。
- 少なくとも三つの電極と、絶縁層及び有機半導体層とから構成される有機薄膜トランジスタであって、有機半導体層が上記一般式(I)、(II)または(III)で示される繰り返し単位を有する重合体を主成分とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機薄膜トランジスタ。
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