JP2009070972A - コンデンサの実装基板への接続構造 - Google Patents

コンデンサの実装基板への接続構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2009070972A
JP2009070972A JP2007236716A JP2007236716A JP2009070972A JP 2009070972 A JP2009070972 A JP 2009070972A JP 2007236716 A JP2007236716 A JP 2007236716A JP 2007236716 A JP2007236716 A JP 2007236716A JP 2009070972 A JP2009070972 A JP 2009070972A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
capacitor
conductor layer
anode terminal
mounting board
portions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2007236716A
Other languages
English (en)
Inventor
Hironari Tamai
裕也 玉井
Toshiyuki Murakami
敏行 村上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Chemi Con Corp
Original Assignee
Nippon Chemi Con Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Chemi Con Corp filed Critical Nippon Chemi Con Corp
Priority to JP2007236716A priority Critical patent/JP2009070972A/ja
Publication of JP2009070972A publication Critical patent/JP2009070972A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Structure Of Printed Boards (AREA)
  • Structures For Mounting Electric Components On Printed Circuit Boards (AREA)

Abstract

【課題】低ESR、低ESLで、過渡応答性に優れたコンデンサの実装基板への接続構造を提供する。
【解決手段】複数の陽極端子部を有する第1の素子Aと、伝送線路を形成する第2の素子Bを積層して固体電解コンデンサを形成する。第1の素子Aは、弁作用金属基体1の実装基板への接続面に誘電体酸化被膜4と、固体電解質5および導電性部材6からなる陰極電極層を設けて、陰極部b1〜bnを形成する。弁作用金属基体1における陰極部c1,c2をなす領域の一部に、弁作用金属基体1と一体に形成され、その表面が陰極電極層と面位置に露出した複数の陽極端子部a1〜anを形成する。第2の素子は、弁作用金属基体1の両面に誘電体酸化被膜14、固体電解質15および導電性部材16からなる陰極電極層を設けて、伝送線路形成用の陰極部20とする。実装基板に対して、第2の素子を電源側に、第1の素子を負荷側となるように接続する。
【選択図】図7

Description

本発明は、過渡応答性に優れ、高周波領域までインピーダンスが低いコンデンサの実装基板への接続構造に関する。
電子回路のデジタル化が進み、大電流・低電圧で動作するLSIなどの電源電圧安定化に対応するため、コンデンサを実装基板に接続した場合において、電荷供給が充分な速さでできる、過渡応答性の良い実装基板への接続構造が望まれている。
一方で高周波化が進んだLSIからの高周波電流を電源系から遮断するための、高周波低インピーダンス素子が望まれているが、従来の2端子コンデンサを実装基板にそのまま接続した構造では、回路への接続に金属リード端子等を介在するために配線回路長が長くなるため、ESR・ESLが大きく、過渡応答性が悪く、また、2端子コンデンサを組み合わせてノイズフィルタ回路を構成しても高周波領域までの充分な低インピーダンス化が図れない。
このような問題点を解決するために、特許文献1または特許文献2に示すように、陰極端子部と陽極端子部を、同一面上に陰極と陽極を交互に配置することで、これを実装基板に接続した場合にESRが低くなると共に、ESLが打ち消しあって低減されることで、過渡応答性を低減した接続構造が開示されている。しかし、この特許文献1または特許文献2の技術では、従来に比べて高周波領域までの低インピーダンス化が図られるが、一定周波数以上の高周波領域ではインピーダンスが上昇する問題があった。
また、特許文献3に開示されている、分布定数型のノイズフィルタでは、伝送線路構造を用いることで、広帯域で高周波領域までの高周波電流の遮断を可能とすると共に、電極端子を実装面となる下面に配置し、陽陰極端子間を近づけることで、低ESR、低ESLを図って過渡応答性を向上している。
この過渡応答性の向上に関しては、電子回路のさらなる大電流・低電圧化が年々進むことから、特許文献3のノイズフィルタに限らず、コンデンサに対しても更なる過渡応答性の改善が求められているが、従来では、このような要求を満足するコンデンサへの接続構造は提案されていなかった。
特開2002-237431号公報 特開2005-142437号公報 特開2002-164760号公報
本発明は、以上のような従来の技術的課題を背景になされたものであり、その目的は、低ESR、低ESL化による過渡応答性の改善と、高周波領域までの低インピーダンス化による高周波電流の遮断を可能としたコンデンサの実装基板への接続構造を提供することにある。
前記の目的を達成するために、請求項1の発明は、それぞれ陽極端子部と陰極端子部とを有する高速電荷供給部と伝送線路形成部を備えたコンデンサを、電源に接続可能な電源ライン導体層と負荷回路に接続可能な出力電源導体層とグランド導体層とを備えた実装基板へ接続するコンデンサの実装基板への接続構造において、前記実装基板の電源ライン導体層が、コンデンサに形成された陽極端子部を介してコンデンサの伝送線路形成部に電気的に接続され、前記実装基板の出力電源導体層が、電源ライン導体層に接続されていないコンデンサの陽極端子部を介してコンデンサの高速電荷供給部に電気的に接続され、前記実装基板のグランド導体層に前記コンデンサの陰極端子部が接続されていることを特徴とする。
請求項2の発明は、前記請求項1の発明において、前記コンデンサの伝送線路形成部が、一対の陽極端子部と1つの陰極端子部を有するものであり、前記一対の陽極端子部の一方が電源ライン導体層に接続され、他方の陽極端子部が出力電源導体層に接続されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、前記請求項1または請求項2に記載の発明において、前記コンデンサの高速電荷供給部が陽極端子部と陰極端子部を有するものであり、このコンデンサの高速電荷供給部の陽極端子部が、前記実装基板の電源ライン導体層に電気的に接続されることなく出力電源導体層に電気的に接続され、前記陰極端子部が実装基板のグランド導体層に接続されていることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の発明において、前記コンデンサの高速電荷供給部が、一対の陽極端子部と1つの陰極端子部を有する伝送線路形成部によって形成され、前記一対の陽極端子部の一方が電源ライン導体層に接続され、他方の陽極端子部が出力電源導体層に接続されていることを特徴とする。
請求項5の発明は、前記請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の発明において、前記コンデンサが複数の高速電荷供給部とそれに対応する陽極端子部とを有するものであり、前記実装基板の出力電源導体層が、前記複数の高速電荷供給部の陽極端子部との接続部を有するものであることを特徴とする。
請求項6の発明は、前記請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の発明において、前記コンデンサが複数の伝送線路形成部とそれに対応する陽極端子部とを有するものであり、前記実装基板の電源ライン導体層が、前記複数の伝送線路形成部の陽極端子部との接続部を有するものであることを特徴とする。
本発明によれば、コンデンサ素子の陽極端子部と陰極端子部とを近接配置することができるので、配置回路長を短くすることが可能となりESRが低減すると共に、ESLが互いに打ち消しあって低減される。また、複数の陽極端子部を設けた場合には、電荷供給経路が増えることから、過渡応答性が改善され、一方では、電源ライン導体層と出力電源導体層は、前記コンデンサの伝送線路構造領域を通して接続されており、高周波ノイズ電流は電源系から遮断される。
(1)第1実施形態…請求項1,2,3,5に対応
以下、本発明の第1実施形態を図面を参照して具体的に説明する。
この第1実施形態は、本発明のコンデンサとして固体電解コンデンサを使用したものである。そして、この固体電解コンデンサが1つの伝送線路形成部と、複数の高速電荷供給部を有するものであって、その高速電荷供給部が陽極端子部と陰極端子部を有するものであり、このコンデンサの高速電荷供給部の陽極端子部が、前記実装基板の電源ライン導体層に電気的に接続されることなく出力電源導体層に電気的に接続され、前記陰極端子部が実装基板のグランド導体層に接続されていることを特徴とする。
本発明の固体電解コンデンサは、多数の陽極端子部を備えた第1のコンデンサ素子Aと、伝送線路を形成する第2のコンデンサ素子Bとを積層して成るものであって、図1は、本発明の固体電解コンデンサを構成する第1のコンデンサ素子Aの第1実施形態を示す断面図、図2はその実装基板への接続面側から見た平面図である。
図中、符号1は、平板状の弁作用金属基体であって、この弁作用金属基体1の下面(実装基板への接続面)には、誘電体酸化被膜4を形成すると共に、この誘電体酸化被膜4の表面に固体電解質5および導電性部材6からなる陰極電極層を順次設けて、陰極部b1〜bn(図ではn=5)が形成されている。
前記弁作用金属基体1における陰極部b1〜bnをなす領域の一部には、弁作用金属基体1と一体に形成され、その表面が陰極電極層と面位置に露出した複数の陽極端子部a1〜an(図の例ではn=4)が形成されている。この場合、陽極端子部は、弁作用金属基体1本体と電気的に接続されていれば、弁作用金属基体1の一部を突出させて形成しても、別部材を接合して形成しても良い。また、陰極部b1〜bnの外周部(陽極端子部a1〜anとの境界面)には、絶縁部材8が設けられている。
一方、前記弁作用金属基体1の上面(実装基板への接続面と反対側の面)には、誘電体酸化被膜14を形成すると共に、この誘電体酸化被膜14の表面に固体電解質15および導電性部材16からなる陰極電極層が設けられている。なお、図1においては、弁作用金属基体1の端部は、誘電体酸化被膜4,14によって被覆されているが、絶縁部材で被覆することもできる。
この図1および図2の実施形態は、陰極部b1〜bnおよび陽極端子部a1〜anを、矩形状をした弁作用金属基体1の長手方向に沿って交互に形成したが、これらの形状や数、配置箇所は、図1および図2に記載のものに限定されるものではない
例えば、図3に示すように、複数個の円形をした陽極端子部a1〜an(図4の例ではn=4)と、これに対応して近接配置された複数の陰極部b1〜bn(図4の例ではn=4)を形成することもできる。また、図4に示すように、陽極端子部a1〜an(図の例ではn=4)の形状を四角形として、誘電体酸化被膜4と陰極電極層部分の一方の縁に、一定の間隔で複数個配置することもできる。
次に、前記のような構成を有する第1のコンデンサ素子Aに積層する第2のコンデンサ素子B(伝送線路形成用のコンデンサ素子B)を、図5を参照して説明する。
この第2のコンデンサ素子Bは、中心部の弁作用金属基体21の両端部に外部に露出した陽極端子部c1,c2が設けられていると共に、この弁作用金属基体21の両面にそれぞれ誘電体酸化被膜24が形成され、この誘電体酸化被膜24の表面に固体電解質25および導電性部材26からなる陰極電極層が順次設けられている。また、この誘電体酸化被膜24や陰極電極層の周囲は、絶縁部材28によって絶縁されている。
本実施形態の固体電解コンデンサは、図6に示すように、前記のような構成を有する第1のコンデンサ素子Aにおける実装基板への接続面と反対側の面の上に、第2のコンデンサ素子をBを積層したものである。この場合、第1と第2のコンデンサ素子A,Bの陰極部は、本実施形態では2つの素子の導電性部材16,26間が導電性の接着剤27などで接続されて共通にグランド導体層に接続されていてもよく、また両素子毎にグランドに接続されていてもよい。この第2のコンデンサ素子Bのグランド側(接地側)の端子部分を図中d1で示す。
陽極端子部については、第1と第2のコンデンサ素子A,B端子は独立しており、第1のコンデンサ素子Aの陽極端子部a1〜anは全て別々に出力電源導体層に接続され、第2のコンデンサ素子の一方の陽極端子部c1は電源と接続され、他方の陽極端子部c2は出力電源導体層に接続されている。
次に、前記のような構成を有する第1実施形態の固体電解コンデンサを実装基板に接続する構成について、図7を参照して説明する。すなわち、図7において、符号51は実装基板であって、その片面に第1実施形態の固体電解コンデンサ52が実装され、反対側の面にICなどの負荷回路部品53が実装されている。
実装基板51には、電源54に接続された電源ライン導体層54a、この電源ライン導体層54aに接続された出力電源導体層54b、およびこれら電源ライン導体層54aと出力電源導体層54bに形成されたコンデンサ陽極端子接続部54cと負荷回路部品接続部54dが設けられている。
このコンデンサ陽極端子接続部54cは、第1のコンデンサ素子Aの実装基板接続面に露出している陽極端子部a1〜anと、第2のコンデンサ素子Bの陽極端子部c1,c2の位置に合わせて設けられた複数の端子を備えている。また、負荷回路部品接続部54dは、負荷回路部品53に設けられた複数の陽極接続端子の位置に合わせて設けられた複数の端子を備えている。
同様に、実装基板51には、グランド(接地側)導体層55aが設けられ、このグランド導体層55aにもコンデンサ陰極部接続部55cと負荷回路部品接続部55dが設けられている。
このコンデンサ陰極端子接続部55cは、第1のコンデンサ素子Aの実装基板接続面に露出している複数の陰極部b1〜bnの位置に合わせて設けられた複数の端子を備えている。また、負荷回路部品接続部55dは、第1のコンデンサ素子A用及び第2のコンデンサ素子B用の2つの陰極接続端子の位置に合わせて設けられた2つの端子を備え、この2つの端子が同じく負荷回路部品53に設けられた2つの陰極接続端子に接続されている。
次に、前記のような構成を有する第1実施形態の作用を、前記図1及び図5〜図9を参照して説明する。
前記図1の断面図に示すように、実装基板51上に配置される第1のコンデンサ素子Aは、その中心部に配置された平板状弁作用金属基体1の両側にそれぞれ誘電体酸化被膜4,14と陰極電極層とが形成され、しかも、実装基板への接続面側には、複数個の陽極端子部a1〜anとこれに対応する陰極部b1〜bnが形成されている。
従って、図7に示すように、各陽極端子部a1〜anを電源ライン導体層54aから伸びるコンデンサ陽極端子接続部54cに接続し、各陰極部b1〜bnをグランド導体層55aにおけるコンデンサ陰極部接続部55cに接続すると、図8の電気回路図に示すように、第1のコンデンサ素子Aと負荷回路部品53との間に、複数個のコンデンサが並列に接続された状態となる。
一方、図7に示すように、前記第1のコンデンサ素子Aの電源側において、第2のコンデンサ素子Bを、その陽極端子c1,c2を電源ライン導体層54aから伸びるコンデンサ陽極端子接続部54cに接続し、陰極部d1をグランド導体層55aにおけるコンデンサ陰極部接続部55cに接続すると、図8の電気回路図に示すように、前記第1のコンデンサ素子aによって形成された複数個のコンデンサ(本発明における高速電荷供給部)の並列接続構造の電源側に、伝送線路(本発明における伝送線路形成部)が形成される。
この伝送線路は、第2のコンデンサ素子Bを示す図5において、丸で囲んだ部分に相当するものである。この部分は陽極端子部が形成されていない領域であり、弁作用金属基体21の両面(2つの主面とも呼ばれる)に対して、両面ともに誘電体酸化被膜14と陰極電極層が形成された構成となっている。この構成を伝送線路と呼び、ここを高周波電流が通るときのインピーダンスは特性インピーダンスと呼ばれる、周波数が変化しても一定値を取る特性を示す。
伝送線路は、図9に示す等価回路で示され、そのインピーダンスは、低周波数領域では集中定数回路となるのに対して、これが高周波領域では、分布定数回路(伝送線路)となり、Z=(L/C)1/2と一定値を示す(図10参照)。このため、高周波領域でのインピーダンス上昇も無く、非常に良い高周波電流遮断特性を示す。
なお、図9の等価回路は、個々の伝送線路ごとの等価回路を示すものであり、回路を多数組み併設しているのは、a)低周波で流れる場合を、1組の等価回路とみて、b)高周波になったときには、波長が短くなるので相対的に線路が長く見え、多数組の等価回路をいくつも連ねたように見える分布定数回路(特性インピーダンス一定)となるためである。
一方、電荷供給を充分な速さで行うための、過渡応答性の改善には、等価直列インダクタンス(ESL)の低減が重要である。ESL低減のポイントは次のようなことである。
(1) 電流経路(配線長)を短くすること。
(2) 電流経路を流れる電流により形成される磁場を、別の電流経路を流れる電流により形成される磁場で相殺すること。
(3) 電流経路をn個に分割して、実質的にESLを1/nとする。
これに対して、第1実施形態においては、次のような理由から、過渡応答性としては非常に良好な特性が得られる。
(a) 陽極端子部と陰極部が同一面から取り出され(下面:実装基板への接続面)ており、配線経路は短くなし得る。
(b) 陽極と陰極が近傍に交互配置されており、ESLが相殺される構造である。
(c) 電流経路が、任意に増やせる構成であり、ESL低減ができる。
以上の通り、本実施形態によれば、第1のコンデンサ素子Aは、その陽極端子一つ一つに対応して電荷供給コンデンサとしての役割を担っている。すなわち、伝送線路による伝送線路を構成する第2のコンデンサ素子Bを電源側に接続し、電源とは接続されず、負荷回路との間で電荷の出し入れを行う過渡応答改善のための第1のコンデンサ素子Aを組み合わせた結果、低ESR、低ESL化による過渡応答性の改善と、高周波領域までの低インピーダンス化による高周波電流の遮断が可能となる。
(2)第2実施形態…請求項1,2,4,6に対応
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は、前記固体電解コンデンサの高速電荷供給部が、一対の陽極端子部と1つの陰極端子部を有する伝送線路形成部によって形成され、前記一対の陽極端子部の一方が電源ライン導体層に接続され、他方の陽極端子部が出力電源導体層に接続されていることを特徴とする。
図11は、第2実施形態に使用する固体電解コンデンサを示す断面図である。図中、符号1は、平板状の弁作用金属基体であって、その両端部には第1の陽極端子部a1,a2が形成されている。この弁作用金属基体1の下面(実装基板への接続面)における第1の陽極端子部a1,a2が形成された領域の残余領域には、誘電体酸化被膜4を形成すると共に、この誘電体酸化被膜4の表面に固体電解質5および導電性部材6からなる陰極電極層を順次設けて、陰極部d1〜d3が形成されている。
前記弁作用金属基体1における陰極部d1〜d3をなす領域の一部には、弁作用金属基体1と一体に形成され、その表面が陰極電極層と面位置に露出した第2の陽極端子部b1,b2が形成されている。また、陰極部d1〜d3の外周部(第2の陽極端子部b1,b2との境界面)には、絶縁部材8が設けられている。この場合、第2の陽極端子部は、弁作用金属基体1本体と電気的に接続されていれば、弁作用金属基体1の一部を突出させて形成しても、別部材を接合して形成しても良い。
一方、前記弁作用金属基体1の上面(実装基板への接続面と反対側の面)における第1の陽極端子部a1,a2が形成された領域の残余領域には、誘電体酸化被膜14を形成すると共に、この誘電体酸化被膜14の表面に固体電解質15および導電性部材16からなる陰極電極層を順次設けて、伝送線路形成用の陰極部20が形成されている。この伝送線路形成用陰極部20の周囲は、絶縁部材18によって絶縁されている。
なお、図11の第2実施形態は、第1の陽極端子部a1,a2、陰極部d1〜d3および第2の陽極端子部b1,b2を、矩形状をした弁作用金属基体1の長手方向に沿って交互に形成したが、これらの形状や数、配置箇所は、図11に記載のものに限定されるものではない。特に、図11では、その構造を分かり易くするために、第2の陽極端子部b1,b2を2箇所、陰極部d1〜d3を3箇所設けているが、その数はこれに限るものではなく、多数個設けることも可能である。この点は前記第1実施形態に示した固体電解コンデンサと同様である。
次に、前記のような構成を有する第2実施形態の固体電解コンデンサを実装基板に接続する構成について、図12を参照して説明する。すなわち、図12において、符号51は実装基板であって、その片面に第2実施形態の固体電解コンデンサ52が実装され、反対側の面にICなどの負荷回路部品53が実装されている。
実装基板51には、電源54に接続された電源ライン導体層54a、この電源ライン導体層54aに接続された出力電源導体層54b、およびこれら電源ライン導体層54aと出力電源導体層54bに形成されたコンデンサ陽極端子接続部54cと負荷回路部品接続部54dが設けられている。
このコンデンサ陽極端子接続部54cは、第2実施形態の固体電解コンデンサの実装基板接続面に露出している第1の陽極端子部a1,a2と第2の陽極端子部b1〜bnの位置に合わせて設けられた複数の端子を備えている。また、負荷回路部品接続部54dは、負荷回路部品53に設けられた複数の陽極接続端子の位置に合わせて設けられた複数の端子を備えている。
同様に、実装基板51には、グランド(接地側)導体層55aが設けられ、このグランド導体層55aにもコンデンサ陰極部接続部55cと負荷回路部品接続部55dが設けられている。
このコンデンサ陰極端子接続部55cは、第2実施形態の固体電解コンデンサの実装基板接続面に露出している複数の陰極部d1〜dnの位置に合わせて設けられた複数の端子を備えている。また、負荷回路部品接続部55dは、負荷回路部品53に設けられた1つの陰極接続端子の位置に合わせて設けられた1つの端子を備えている。
次に、前記のような構成を有する第2実施形態の作用を、図11〜図13を参照して説明する。
前記図11の断面図に示すように、第2実施形態の固体電解コンデンサ52は、中心部に配置された弁作用金属基体1の両側にそれぞれ誘電体酸化被膜4と陰極電極層とが形成され、しかも、実装基板への接続面側には、複数組の第2の陽極端子部b1〜bnとこれに対応する陰極部d1〜dnが形成されている。
ここで、図11の丸で囲んだ部分を切り出すと、この部分は陽極端子部が形成されていない領域であり、弁作用金属基体1の両面(2つの主面とも呼ばれる)に対して、両面ともに誘電体酸化被膜4と陰極電極層が形成され伝送線路になっている。
そのため、この固体電解コンデンサ52を、図12に示すような構成を有する電源ライン並びにグランド導体層を形成した実装基板51を介して負荷回路部品53に接続すると、その電気的な配線は、図13の配線図に示すように、負荷回路部品53に対して、複数個の伝送線路形成部が並列に接続された状態となる。そして、第2実施形態では、複数個の伝送線路の中で、電源に一番近い伝送線路が、本発明における伝送線路形成部に、また、2つ目以降の伝送線路が本発明における高速電荷供給部になっている。
このような構成を有する第2実施形態においても、前記第1実施形態と同様に、伝送線路のインピーダンスは、低周波数領域では集中定数回路となるのに対して、これが高周波領域では、分布定数回路(伝送線路)となり、高周波領域でのインピーダンス上昇も無く、非常に良い高周波電流遮断特性を示す。また、配線長の短縮に伴う低ESR、低ESL化による過渡応答性の改善も可能となる。
(3)他の実施形態
本発明は前記のような実施形態に限定されるものではなく、次のような他の実施形態を包含するものである。
(1) 実装基板に組み合わせるコンデンサとしては、前記第1実施形態や第2実施形態のものに限らず、例えば、特許文献2に記載のような公知のコンデンサを採用することもできる。すなわち、LSIなどの周辺で「電荷供給」「伝送線路」用途に使われるコンデンサとしては、小型で大容量であり、また、薄型化が可能な固体電解コンデンサが有利であるが、セラミックコンデンサやフィルムコンデンサなどの他のコンデンサを用いても良い。
(2) 図14に示すように、第2実施形態において、実装基板51と、固体電解コンデンサ52および負荷回路部品53との接続構造について、前記図12に示すような出力電源導体層54bを設けないことも可能である。すなわち、出力電源導体が不要である場合や負荷回路部品側や電源側から出力電源導体を引き出す場合には、基板自体に出力電源導体層54bを設ける必要はない。
(3) 図15に示すように、図12の第2実施形態と図14の配線構成を組み合わせたように、一部のコンデンサについてのみ出力電源導体層54bを設けることもできる。
この(2) (3) に記載した変形例の場合、過渡応答性に関しては、コンデンサの電荷供給経路が同等数あることから、いずれも第2実施形態と同等の性能を示す。また、高周波電流の遮断性については、負荷側であるICの電源系が1つの場合は伝送線路部にて遮断されるので、いずれの配線でも第2実施形態と同等の性能が得られる。また、IC電源系が2つ以上(あるいは、IC自体が2つ以上)の場合でも、(2) のように各IC電源系が直接コンデンサと接続している(出力電源導体層で接続されていない)場合には、それぞれに対応するコンデンサの伝送線路部を高周波電流が通るため、より遮断性が向上すると考えられる。
本発明の第1実施形態における第1のコンデンサ素子Aの一例を示す断面図。 図1の第1のコンデンサ素子Aの実装基板接続面側の平面図。 前記第1のコンデンサ素子Aの変形例における実装基板接続面側の平面図。 前記第1のコンデンサ素子Aの他の変形例における実装基板接続面側の平面図。 本発明の第1実施形態における第2のコンデンサ素子Bの断面図。 本発明の第1実施形態における固体電解コンデンサの断面図。 図6のコンデンサを実装基板へ接続した構造を示す断面図。 図7の実装基板への接続構造における電気回路図。 本発明における伝送線路の等価回路を示す回路図。 伝送線路のインピーダンス特性を示すグラフ。 本発明の第2実施形態の構成を示す断面図。 本発明の第2実施形態における固体電解コンデンサの実装基板への接続構造を示す断面図。 図12の実装基板への接続構造における電気配線図。 本発明の第2実施形態における配線構造の変形例を示す断面図。 本発明の第2実施形態における配線構造の他の変形例を示す断面図。
符号の説明
A…第1のコンデンサ素子
B…第2のコンデンサ素子
a1〜an…第2のコンデンサ素子の陽極端子部
b1〜bn…陰極部
c1,c2…第1のコンデンサ素子の陽極端子部
1…弁作用金属基体
4,14…誘電体酸化被膜
5,15…固体電解質
6,16…導電性部材
8,18…絶縁部材
20…陰極部
51…実装基板
52…固体電解コンデンサ
53…負荷回路部品
54…電源
54a電源ライン導体層
54b…出力電源層
54c…コンデンサ陽極端子接続部
54d…負荷回路部品接続部
55a…グランド(接地側)導体層
55c…コンデンサ陰極端子接続部
55d…負荷回路部品接続部

Claims (6)

  1. それぞれ陽極端子部と陰極端子部とを有する高速電荷供給部と伝送線路形成部を備えたコンデンサを、電源に接続可能な電源ライン導体層と負荷回路に接続可能な出力電源導体層とグランド導体層とを備えた実装基板へ接続するコンデンサの実装基板への接続構造において、
    前記実装基板の電源ライン導体層が、コンデンサに形成された陽極端子部を介してコンデンサの伝送線路形成部に電気的に接続され、
    前記実装基板の出力電源導体層が、電源ライン導体層に接続されていないコンデンサの陽極端子部を介してコンデンサの高速電荷供給部に電気的に接続され、
    前記実装基板のグランド導体層に前記コンデンサの陰極端子部が接続されていることを特徴とするコンデンサの実装基板への接続構造。
  2. 前記コンデンサの伝送線路形成部が、一対の陽極端子部と1つの陰極端子部を有するものであり、前記一対の陽極端子部の一方が電源ライン導体層に接続され、他方の陽極端子部が出力電源導体層に接続されていることを特徴とする請求項1に記載のコンデンサの実装基板への接続構造。
  3. 前記コンデンサの高速電荷供給部が陽極端子部と陰極端子部を有するものであり、このコンデンサの高速電荷供給部の陽極端子部が、前記実装基板の電源ライン導体層に電気的に接続されることなく出力電源導体層に電気的に接続され、前記陰極端子部が実装基板のグランド導体層に接続されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンデンサの実装基板への接続構造。
  4. 前記コンデンサの高速電荷供給部が、一対の陽極端子部と1つの陰極端子部を有する伝送線路形成部によって形成され、前記一対の陽極端子部の一方が電源ライン導体層に接続され、他方の陽極端子部が出力電源導体層に接続されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のコンデンサの実装基板への接続構造。
  5. 前記コンデンサが複数の高速電荷供給部とそれに対応する陽極端子部とを有するものであり、前記実装基板の出力電源導体層が、前記複数の高速電荷供給部の陽極端子部との接続部を有するものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のコンデンサの実装基板への接続構造。
  6. 前記コンデンサが複数の伝送線路形成部とそれに対応する陽極端子部とを有するものであり、前記実装基板の電源ライン導体層が、前記複数の伝送線路形成部の陽極端子部との接続部を有するものであることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載のコンデンサの実装基板への接続構造。
JP2007236716A 2007-09-12 2007-09-12 コンデンサの実装基板への接続構造 Pending JP2009070972A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007236716A JP2009070972A (ja) 2007-09-12 2007-09-12 コンデンサの実装基板への接続構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007236716A JP2009070972A (ja) 2007-09-12 2007-09-12 コンデンサの実装基板への接続構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009070972A true JP2009070972A (ja) 2009-04-02

Family

ID=40606931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007236716A Pending JP2009070972A (ja) 2007-09-12 2007-09-12 コンデンサの実装基板への接続構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009070972A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011166635A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Nec Tokin Corp 分布定数型ノイズフィルタ

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1097953A (ja) * 1996-09-24 1998-04-14 Taiyo Yuden Co Ltd 積層チップ形crフィルタおよびそのアレイ
JP2001284171A (ja) * 2000-03-30 2001-10-12 Tdk Corp 積層型電子部品
JP2002353073A (ja) * 2001-05-28 2002-12-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 回路モジュール
JP2004015706A (ja) * 2002-06-11 2004-01-15 Nec Tokin Corp 伝送線路型ノイズフィルタ
WO2004023597A1 (ja) * 2002-09-04 2004-03-18 Nec Corporation ストリップ線路型素子、印刷配線基板積載部材、回路基板、半導体パッケージ、及びその形成方法
JP2009065060A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Nippon Chemicon Corp 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの実装基板への接続構造
JP2009065059A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Nippon Chemicon Corp 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの実装基板への接続構造

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1097953A (ja) * 1996-09-24 1998-04-14 Taiyo Yuden Co Ltd 積層チップ形crフィルタおよびそのアレイ
JP2001284171A (ja) * 2000-03-30 2001-10-12 Tdk Corp 積層型電子部品
JP2002353073A (ja) * 2001-05-28 2002-12-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 回路モジュール
JP2004015706A (ja) * 2002-06-11 2004-01-15 Nec Tokin Corp 伝送線路型ノイズフィルタ
WO2004023597A1 (ja) * 2002-09-04 2004-03-18 Nec Corporation ストリップ線路型素子、印刷配線基板積載部材、回路基板、半導体パッケージ、及びその形成方法
JP2009065060A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Nippon Chemicon Corp 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの実装基板への接続構造
JP2009065059A (ja) * 2007-09-07 2009-03-26 Nippon Chemicon Corp 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの実装基板への接続構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011166635A (ja) * 2010-02-15 2011-08-25 Nec Tokin Corp 分布定数型ノイズフィルタ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8149565B2 (en) Circuit board device and integrated circuit device
JP4354475B2 (ja) 積層コンデンサ
US7436648B2 (en) Multilayer capacitor and mounted structure thereof
US7251115B2 (en) Multilayer capacitor
US7663862B2 (en) Multilayer capacitor
JP4126021B2 (ja) 固体電解コンデンサ
JP2005191504A (ja) 固体電解コンデンサおよび電気回路
KR101010875B1 (ko) 적층 콘덴서
JP2009224498A (ja) 積層コンデンサ及び積層コンデンサの実装構造
JPWO2008044483A1 (ja) 複合電気素子
KR20180058021A (ko) 적층형 커패시터 및 그 실장 기판
JP4475338B2 (ja) 積層コンデンサ
US7652869B2 (en) Multilayer capacitor
US8310806B2 (en) Multilayer capacitor having high ESR
JP2011103385A (ja) 電子部品実装構造
US10395834B2 (en) Multilayer capacitor and board having the same
JP4952456B2 (ja) 固体電解コンデンサの実装基板への接続構造
JP2008103447A (ja) チップ形固体電解コンデンサ
JP2009070972A (ja) コンデンサの実装基板への接続構造
JP6128924B2 (ja) 高周波ノイズ対策用電源回路
JP2009065059A (ja) 固体電解コンデンサおよび固体電解コンデンサの実装基板への接続構造
JP2012164828A (ja) チップ電子部品、チップ電子部品の実装構造、及びスイッチング電源回路
JP4798001B2 (ja) 固体電解コンデンサ
JP5294311B2 (ja) 固体電解コンデンサ
JP2008021772A (ja) チップ形固体電解コンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111117

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20111129

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A132

A02 Decision of refusal

Effective date: 20120605

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02