JP2009069643A - アレイ基板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造が容易であり、製造歩留まり率を向上させることができるアレイ基板の製造方法を提供する。
【解決手段】基板上に、複数の第1配線と、複数の第2配線と、複数のスイッチング素子、複数の画素電極および複数の補助容量素子を有した複数の画素部と、切替え回路と、複数の第1検査パッドと、第2検査パッドと、を形成し、第2配線を第2検査パッドに接続し、画素部に電荷をチャージし、画素部の画素電極に電子ビームを照射し、画素電極から放出される2次電子の情報を検出し、画素部の欠陥の有無を検査する。
【選択図】 図9

Description

この発明は、アレイ基板の製造方法に関する。
近年、画像を表示する画像表示装置として、例えば、液晶表示パネルを備えた液晶表示装置が用いられている。液晶表示パネルは、ガラス基板を有したアレイ基板を備えている。ガラス基板上には、複数の信号線および複数の走査線が交差して配設されている。信号線および走査線で囲まれた領域には画素部がそれぞれ形成されている。
各画素部は、信号線および走査線の各交差部に設けられた薄膜トランジスタ(以下、TFTと称する)と、このTFTに接続された画素電極と、この画素電極に接続された補助容量素子とを有している。補助容量素子は、走査線に平行な補助容量線と、この補助容量線に絶縁膜を介して重なった補助容量電極とを有している。
また、液晶表示パネルは、対向基板と、液晶層とを備えている。対向基板は、他のガラス基板と、この他のガラス基板上に形成された対向電極等を有している。液晶層は、所定の隙間を保持して対向配置されたアレイ基板および対向基板の間に狭持されている。
上記のように構成された液晶表示パネルは、画像表示に対する要求は年々高度なものになり、画像表示の際、各種配線や画素部の不良で生じる表示不良の画素部ができるだけ無いものが要求されている。このため、表示不良に起因する各種配線や画素部の欠陥の有無を検査し、各種配線や画素部に欠陥が有る場合、各種配線や画素部の欠陥個所を修復する必要がある。
各種配線や画素部の検査としては、電気的テスタを用いた検査および電子ビームテスタ(以下、EBテスタと称する)を用いた検査が知られている(例えば、特許文献1参照)。例えば、電気的テスタを用いた画素部の検査は、信号線に電気信号を与えて画素部に電荷をチャージし、チャージされた電荷を基に信号線を流れる電気信号を検出して行われる。EBテスタを用いた画素部の検査は、信号線に電気信号を与えて画素部に電荷をチャージし、チャージされた画素部の画素電極に電子ビームを照射し、画素電極から放出される2次電子の情報を検出して行われる。
特開2000−3142号公報
上記したように、各種配線や画素部の欠陥の有無を検査するため、製造時のガラス基板上には、例えば切換え回路としての1/8マルチプレクサ回路および複数の検査パッドが形成されている。1/8マルチプレクサ回路は、信号線に接続されている。1/8マルチプレクサ回路は、この1/8マルチプレクサ回路を制御するための複数の制御パッドを有している。検査パッドの数は、信号線の数の1/8程度である。検査パッドは、それぞれ8つの信号線に対応するよう1/8マルチプレクサ回路に接続されている。プロービングによって各検査パッドに与えられた電気信号は、1/8マルチプレクサ回路により切替えられ、8つの信号線の何れかに選択的に与えられる。検出する際も、8つの信号線の何れかを流れる電気信号を選択的に検出することができる。1/8マルチプレクサ回路および複数の検査パッドを形成することにより、プロービングを行う際に必要となるプローブピンの数を減らすことができる。
EBテスタを用いた画素部の検査において、プロービングは真空チャンバ内で行うため、プローブピンの数は制限される。1/8マルチプレクサ回路等を用いても、検査パッドおよび制御パッドにプロービングを行う必要があり、高精細化に伴いプローブピンの数は依然として多い。また、プローブピンは高価であるため、プローブピンの数が増大するとEBテスタのコストが増大するとともに、製造コストも増大し、ひいては製品価格の高騰を招いてしまう。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、製造が容易であり、製造歩留まり率を向上させることができるアレイ基板の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の態様に係るアレイ基板の製造方法は、
基板上の有効領域に複数の第1配線を形成し、
前記第1配線に交差して前記基板上の前記有効領域に複数の第2配線を形成し、
前記第1配線と第2配線との交差部近傍に形成された複数のスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された複数の画素電極と、前記画素電極に電気的に接続される容量部と、を有した複数の画素部を形成し、
前記基板上の前記有効領域に隣合う非有効領域に、前記複数の第2配線に接続された切替え回路と、この切替え回路に接続されているとともにそれぞれ前記複数の第2配線に電気信号を与える複数の第1検査パッドと、第2検査パッドと、を形成し、
前記複数の第2配線を前記第2検査パッドに接続し、
前記第2検査パッドに電気信号を与え、前記複数の第2配線を介して前記画素部に電荷をチャージし、
前記電荷がチャージされた前記画素部の画素電極に電子ビームを照射し、前記画素電極から放出される2次電子の情報を検出し、前記画素部の欠陥の有無を検査する。
この発明によれば、製造が容易であり、製造歩留まり率を向上させることができるアレイ基板の製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態に係るアレイ基板の製造方法を液晶表示パネルの製造方法と併せて詳細に説明する。始めに、上記製造方法により製造された液晶表示パネルについて説明する。
図1、図2、図3、図4、図5および図6に示すように、液晶表示パネルは、アレイ基板1と、このアレイ基板に対向配置された対向基板2と、アレイ基板および対向基板間に狭持された液晶層3とを備えている。アレイ基板1は、このアレイ基板に重なった有効領域R1を有している。液晶表示パネルは、画像を表示する表示領域R2を有している。アレイ基板1において、有効領域R1は平面視において表示領域R2を含んでいる。
アレイ基板1は、透明な絶縁基板として、例えば、矩形状のガラス基板10を備えている。表示領域R2において、ガラス基板10上には、複数の第1配線としての複数の走査線15と、複数の第2配線としての複数の信号線20とが形成されている。走査線15および信号線20は、互いに直交して形成されている。また、表示領域R2において、ガラス基板10上には、走査線15に平行な複数の補助容量線18が形成されている。この実施の形態において、隣合う2本の信号線20および隣合う2本の走査線15で囲まれた各領域には画素部11が形成されている。これらの画素部11は、表示領域R2にマトリクス状に配置されている。
次に、画素部11を1つ取り出して詳述する。
画素部11は、走査線15と信号線20との交差部近傍に形成されたスイッチング素子としてのTFT12と、TFTに接続された画素電極26と、画素電極に接続された補助容量素子17と、を有している。TFT12は、チャネル層13およびゲート電極16等を有している。
ガラス基板10上にチャネル層13が形成され、ガラス基板およびチャネル層上にゲート絶縁膜14が成膜されている。チャネル層13と重なった各々の領域において、ゲート絶縁膜14上に、走査線15の一部を延出したゲート電極16が形成されている。ゲート絶縁膜14およびゲート電極16上に層間絶縁膜19が成膜されている。
層間絶縁膜19上に信号線20およびコンタクト配線21が形成され、これら信号線およびコンタクト配線は、ゲート絶縁膜14および層間絶縁膜19の一部を貫通してチャネル層13にそれぞれ接続されている。ここで、信号線20はチャネル層13のソース領域RSに接続され、コンタクト配線21はチャネル層13のドレイン領域RDに接続されている。
次いで、補助容量素子17について説明する。補助容量線18および補助容量電極22はゲート絶縁膜14を介して積層配置され、これにより補助容量素子17を形成している。詳しくは、ガラス基板10上には、チャネル層13と同一工程で作成された島状の補助容量電極22が配置されている。そして、この補助容量電極22上にゲート絶縁膜14上を介して、例えば走査線と同一材料からなる補助容量線18が形成されている。
補助容量電極22は、この補助容量電極と一体の接続配線23を含み、コンタクト配線21と電気的に接続されている。またコンタクト配線21は補助容量素子17上に延在し、補助容量素子17上で画素電極26と電気的に接続している。
TFT12および補助容量素子17が形成されたガラス基板10に、保護絶縁膜24が成膜されている。保護絶縁膜24上に、赤色、緑色および青色の複数の着色層25が形成されている。着色層25上に、複数の画素電極26が形成されている。画素電極26は、隣合う2本の信号線20および隣合う2本の補助容量線18に周縁を重ねて形成されている。画素電極26は、保護絶縁膜24および着色層25に形成されたコンタクトホールh1を介してコンタクト配線21に接続されている。
着色層25上には、スペーサとして、例えば柱状スペーサ4が形成されている。図示しないが、柱状スペーサ4は、着色層25上に、所定の密度で複数形成されている。着色層25および画素電極26上に配向膜27が形成されている。
表示領域R2の外側において、ガラス基板10上に、走査線駆動回路30および複数のOLBパッド40が設けられている。走査線駆動回路30は、走査線15に接続されている。OLBパッド40は少なくとも垂直スタートパルスパッド41、垂直クロックパッド42、補助容量パッド43および複数のビデオパッド44を有している。
垂直スタートパルスパッド41、垂直クロックパッド42、補助容量パッド43およびビデオパッド44は、ガラス基板10の端縁の1辺に沿って並んで設けられている。垂直スタートパルスパッド41および垂直クロックパッド42は、走査線駆動回路30に接続されている。補助容量パッド43は、補助容量線18に接続されている。ビデオパッド44は、それぞれ信号線20に接続されている。上記したように、アレイ基板1が形成されている。
対向基板2は、透明な絶縁基板として、例えば、矩形状のガラス基板70を備えている。ガラス基板70上に、対向電極71および配向膜72が順に形成されている。このように、対向基板2が形成されている。
アレイ基板1および対向基板2間の隙間は、柱状スペーサ4により保持されている。アレイ基板1および対向基板2は、表示領域R2の外周に沿って配置されたシール材5により接合されている。アレイ基板1、対向基板2およびシール材5で囲まれた領域に液晶層3が形成されている。シール材5の一部に液晶注入口6が形成され、この液晶注入口は封止材7で封止されている。
次に、上記液晶表示パネルの一層詳しい構成を、その製造方法と併せて説明する。
図1、図2、図3、図4、図5、図6および図7に示すように、まず、個々のガラス基板10を複数含む寸法の大きいマザー基板としてのマザーガラス101を用意する。この実施の形態において、マザーガラス101は、アレイ基板1を形成するための4つの矩形状の有効領域R1と、各有効領域の周囲に位置した非有効領域R3とを有している。非有効領域R3は、各有効領域R1の端縁の1辺で隣合った4つの接続領域R4を有している。以降、4つのアレイ基板1を同時に形成するが、ここでは1つのアレイ基板を代表して製造方法を説明する。
用意したマザーガラス101上に、ソース領域RSおよびドレイン領域RDを有した複数のチャネル層13および補助容量電極22を形成し、マザーガラスおよびチャネル層上にゲート絶縁膜14を成膜する。続いて、ゲート絶縁膜14上に、導電膜を成膜した後、パターニングし、走査線15、ゲート電極16および補助容量線18を形成する。次いで、マザーガラス101上に層間絶縁膜19を成膜した後、層間絶縁膜19にチャネル層13のソース領域RSおよびドレイン領域RDに至るコンタクトホールを形成する。
続いて、層間絶縁膜19上に、導電膜を成膜した後、パターニングする。これにより、チャネル層13のソース領域RSに接続した信号線20、チャネル層13のドレイン領域RDに接続したコンタクト配線21および接続配線23を形成する。
上記したように、マザーガラス101の表示領域R2に、TFT12、走査線15、補助容量素子17および信号線20等を形成したが、これらを形成する際、図8に示すように、表示領域R2外側の有効領域R1に走査線駆動回路30および複数のOLBパッド40を形成するとともに、接続領域R4に切替え回路50および複数の検査パッド60を形成した。なお、走査線駆動回路30は、TFT12、走査線15、補助容量素子17および信号線20等と同時に形成する必要はなく、マザーガラス101上に搭載して設けても良い。検査パッド60は少なくとも垂直スタートパルスパッド61、垂直クロックパッド62、補助容量パッド63、複数の切替えパッド64、複数の第1検査パッド65および第2検査パッド66を有している。
これにより、走査線駆動回路30は、走査線15、垂直スタートパルスパッド41および垂直クロックパッド42に接続される。垂直スタートパルスパッド41は垂直スタートパルスパッド61に、垂直クロックパッド42は垂直クロックパッド62に、それぞれ接続される。
走査線駆動回路30は、複数のスイッチング素子としての複数の回路TFTを有しているが、これら回路TFTは上記TFT12と同様に形成すれば良い。回路TFTのチャネル層に注入(ドープ)する不純物を変えることにより、回路TFTをn−chあるいはp−ch、またCMOSの何れに形成することもできる。また、補助容量線18は補助容量パッド43に接続され、補助容量パッド43は補助容量パッド63とも接続される。
切換え回路50は、複数の切替え素子群51を有し、切替え素子群51はそれぞれ複数の切替え素子52を有している。この実施の形態において、切替え素子群51はそれぞれ6つの切替え素子52を有している。切替え素子52としては、例えばTFTであり、上記TFT12と同様に形成すれば良い。切換え回路50は、ビデオパッド44、切替えパッド64および第1検査パッド65に接続されている。
ビデオパッド44は、後述する導体53を介して切替え素子52に一対一で接続されている。切替えパッド64は、切替え素子群51毎に切替え素子52に一対一で接続されている。第1検査パッド65は、切替え素子群51毎に切替え素子52に一括して接続されている。第2検査パッド66は、切換え回路50に向かって延出した延出部67に接続されている。
詳述しないが、切換え回路50を形成する際、接続領域R4にビデオパッド44に接続させて導体53を配線し、切替え素子群51毎に信号線20のいずれかを流れる電気信号が選択的に第1検査パッド65に流れるよう切換え回路50を形成する。この実施の形態において、導体53および延出部67は信号線20と同時に同一材料で一体的に形成している。なお、導体53および延出部67は、TFT12、走査線15、補助容量素子17および信号線20等を形成する際に同時に形成すれば良い。
上記したように、TFT12、走査線15、補助容量素子17、信号線20、走査線駆動回路30、OLBパッド40、切換え回路50および複数の検査パッド60等を形成した後、マザーガラス101全面に絶縁膜を成膜した後、パターニングする。これにより、OLBパッド40および検査パッド60を除き、表示領域R2、走査線駆動回路30および切換え回路50を含むマザーガラス101上に保護絶縁膜24が形成される。
次いで、第1検査として、上記マザーガラス101上に形成された信号線20、TFT12および補助容量素子17の欠陥の有無を電気的に検査する。なお、第1検査については後述する。信号線20、TFT12および補助容量素子17の何れかに欠陥が有る場合、信号線20、TFT12および補助容量素子17の欠陥個所を修理する。
修理し、欠陥のレベルが製品企画内であった場合、マザーガラス101全面に、それぞれ赤色レジスト、緑色レジストおよび青色レジストを塗布した後、パターニングする。これにより、表示領域R2において、保護絶縁膜24上に、赤色、緑色および青色の複数の着色層25が形成される。
続いて、表示領域R2においてコンタクト配線21上の保護絶縁膜24および着色層25に複数のコンタクトホールh1を形成するとともに、図8に示すように、接続領域R4の導体53および延出部67上の保護絶縁膜24に複数のコンタクトホールh2を形成する。この実施の形態において、コンタクトホールh1およびコンタクトホールh2を同時に形成した。
その後、マザーガラス101上全体に、透明な導電性材料として、例えばITO(インジウム・すず酸化物)を用い、導電性膜を形成する。次いで、導電性膜をパターニングし、表示領域R2に画素電極26を形成するとともに、接続領域R4の切換え回路50に重ねて接続膜54を形成し、ビデオパッド44および第2検査パッド66を接続する。この実施の形態において、画素電極26および接続膜54は同時に形成されている。
これにより、画素電極26はそれぞれコンタクトホールh1を介してコンタクト配線21に接続され、表示領域R2に複数の画素部11が形成される。接続膜54は、それぞれコンタクトホールh2を介して導体53および延出部67に接続される。このように、接続膜54で切換え回路50を短絡させることにより、ビデオパッド44、導体53、接続膜54および延出部67を介して信号線20を第2検査パッド66に接続させる。
次いで、第2検査として、上記マザーガラス101上に形成された画素部11の欠陥の有無を検査する。なお、第2検査については後述する。画素部11に欠陥が有る場合、画素部11の欠陥個所を修理する。
修理し、欠陥のレベルが製品企画内であった場合、着色層25上に、例えば複数の柱状スペーサ4を形成する。続いて、マザーガラス101上全体に配向膜材料を塗布した後、パターニングし、表示領域R2に配向膜27を形成する。その後、配向膜27に配向処理(ラビング)を施す。これにより、マザーガラス101上に4枚分のアレイ基板1が形成される。
一方、対向基板2において、まず、個々のガラス基板70を複数含む寸法の大きいマザー基板としてのマザーガラス102を用意する。この実施の形態によれば、マザーガラス102は、マザーガラス101と同様、対向基板2を形成するための4つの矩形状の有効領域R1を有している。
用意したマザーガラス102上全体に、透明な導電性材料として、例えばITOを用い、導電性膜を形成する。次いで、導電性膜をパターニングし、有効領域R1の表示領域R2に対向電極71をそれぞれ形成する。続いて、マザーガラス102上全体に配向膜材料を塗布した後、パターニングし、表示領域R2に配向膜72を形成する。その後、配向膜72に配向処理(ラビング)を施す。これにより、マザーガラス102上に4枚分の対向基板2が形成される。
次に、アレイ基板1が形成されたマザーガラス101および対向基板2が形成されたマザーガラス102を複数の柱状スペーサ4により所定の隙間を保持するとともにアレイ基板および対向基板同士を対向して配置する。そして、互いに対向したアレイ基板1および対向基板2間の表示領域R2周縁に沿って配置したシール材5によりマザーガラス101およびマザーガラス102同士を貼り合せる。
続いて、貼り合せた2枚のマザーガラス101、102を有効領域R1の周縁eに沿って分割する。これにより、マザーガラス101からアレイ基板1が、マザーガラス102から対向基板2がそれぞれ切出される。これにより、4組の空状態の表示パネルが得られる。
次いで、真空注入により、シール材5に形成された液晶注入口6から各空状態の液晶表示パネルの両基板の間に液晶材料を注入する。その後、液晶注入口6を封止材7で封止する。これにより、アレイ基板1、対向基板2およびシール材5で囲まれた領域に液晶が封入され、液晶層3が形成される。これにより、4つの液晶表示パネルが完成する。
次に、上述した第1検査および第2検査について説明する。
第1検査は、マザーガラス101上に形成された信号線20、TFT12および補助容量素子17の欠陥の有無を電気的に検査するものであり、例えば検査パッド60は少なくとも垂直スタートパルスパッド61、垂直クロックパッド62、補助容量パッド63、複数の切替えパッド64および複数の第1検査パッド65に、それぞれプローブを接触させ、対応する電気信号を供給し、また読み取ることにより検査を行う。
詳しくは、まずスタートパルスパッド61、シリアルアウトパッド62、補助容量パッド63、切替えパッド64および第1検査パッド65にプローブを電気的に接続する。続いて、スタートパルスパッド61にスタートパルス信号を、補助容量パッド63に補助容量電圧を、切替えパッド64に切替え信号を、第1検査パッド65に電気信号をそれぞれ与える。
第1検査パッド65に電気信号が与えられると、切換え回路50、ビデオパッド44、信号線20、TFT12を介して補助容量素子17に電荷がチャージされる。次いで、チャージされた電荷を基に、信号線20を流れる電気信号を第1検査パッド65より検出する。検出する際、切替えパッド64に切替え信号が与えられ、切替え素子52のオン/オフが切替えられる。これにより、切替え素子群51毎に信号線20のいずれかを流れる電気信号が選択的に第1検査パッド65に流れる。このため、それぞれ補助容量素子17にチャージされた電荷を独立して検出することができる。
その後、第1検査パッド65より検出された電気信号を基に、信号線20、TFT12および補助容量素子17の欠陥の有無を検査する。信号線20、TFT12および補助容量素子17の何れかに欠陥が有る場合、信号線20、TFT12および補助容量素子17の欠陥個所を修理する。なお、信号線20、TFT12および補助容量素子17の欠陥個所を修理できず、欠陥のレベルが製品企画外であった場合、製品企画外の領域(有効領域R1)への以降の製造を中止、またはマザーガラス101を破棄する。欠陥個所を修理し、欠陥のレベルが製品企画内であった場合、第1検査は終了する。
次に第2検査に用いる検査装置の構成を説明する。
図10に示すように、検査装置は電子ビームテスタ(以下、EBテスタと称する)であって、真空チャンバ81、電子ビーム走査器82、電子検出器83、プローブユニット84、封止コネクタ85および制御装置90を有している。
電子ビーム走査器82は、真空チャンバ81に設けられている。真空チャンバ81内には、マザーガラス101を収容することができ、また取り出すこともできる。電子検出器83およびプローブユニット84は、真空チャンバ81内に設けられている。プローブユニット84は複数のプローブを有し、これらのプローブは対応する検査パッド60に接触可能である。なお、プローブを検査パッド60に接触させる際のコントロールは、図示しないがロボットにより精度良く行われる。封止コネクタ85は、真空チャンバ81の側壁に設けられている。封止コネクタ85は、真空チャンバ81の内部を気密状態に維持するよう設けられている。
制御装置90は、真空チャンバ81の外側に配置されている。制御装置90は、信号出力部91、信号解析部92およびこれらを制御する制御部93を有している。信号出力部91は、封止コネクタ85を介してプローブユニット84に接続されている。信号解析部92は、封止コネクタ85を介して電子検出器83およびプローブユニット84に接続されている。
第2検査において、信号出力部91は、制御部93の制御により、プローブユニット84を介して、垂直スタートパルスパッド61、垂直クロックパッド62、補助容量パッド63および第2検査パッド66に電気信号を与え、画素部11(補助容量素子17)に順次電荷をチャージする。
図10および図11に示すように、電子ビーム走査器82は、制御部93の制御により走査され、電荷がチャージされた画素部11の画素電極26に電子ビームEBを照射する。電子検出器83は、電子ビームEBが照射された画素電極26から放出される2次電子SEの情報を検出する。信号解析部92は、制御部93の制御により、検出された2次電子SEの情報を解析する。これにより、第2検査において、電子検出器83より検出された2次電子SEの情報を基に、画素部11の欠陥の有無を検査することができる。
そして、検出された2次電子の情報を基に、画素部11、特に画素電極26の欠陥の有無を検査する。画素部11に欠陥が有る場合、画素部11の欠陥個所を修理する。欠陥個所を修理し、欠陥のレベルが製品企画内であった場合、第2検査は終了する。
以上のように構成された液晶表示パネルの製造方法によれば、着色層25および画素電極26形成前のアレイ基板1(マザーガラス101)を電気的テスタにより検査し、着色層25および画素電極26形成後のアレイ基板1をEBテスタにより検査している。製造工程において、製品の欠陥を早期、かつ、効果的に発見することができるため、製造歩留まり率を向上させることができ、製品歩留まりの高い液晶表示パネルを得ることができる。
第1検査において、電気信号は第1検査パッド65に与えられ、切換え回路50を介してビデオパッド44に与えられる。第1検査パッド65の数はビデオパッド44の数より格段に少ないため、検査装置のプローブ数を少なくすることができる。このため、製造コストの低減および検査装置のコスト低減を実現でき、かつ、良好な検査を行うことができる。
第1検査後、接続領域R4に接続膜54を形成している。接続膜54は、画素電極26を形成する際、同一材料で同時に形成されている。ビデオパッド44および第2検査パッド66は、接続膜54を介して接続されている。これにより、製造工程を増やすことなく接続することができる。第2検査において、第2検査パッド66に電気信号を与えることで、電気信号はビデオパッド44にそれぞれ与えられる。このため、第2検査で使用するプローブ数を、第1検査で使用するプローブ数より更に少なくすることができる。このため、製造コストの低減および検査装置のコスト低減を実現でき、かつ、良好な検査を行うことができる。
上記したことから、製造が容易であり、製造歩留まり率を向上させることができるアレイ基板の製造方法および液晶表示パネルの製造方法を得ることができる。
上記した実施形態では、液晶表示パネルを例に取り説明したが、有機ELディスプレイなど、種々の表示装置用のアレイ基板に適用可能であることは言うまでもない。
なお、この発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
第1検査は、着色層25および画素電極26形成前に行えば良く、また、信号線20および第2検査パッド66を接続する前に行えば良い。この際、第1検査パッド65に電気信号を与え、信号線20を流れる電気信号を検出し、少なくとも信号線の欠陥の有無を電気的に検査すれば良い。その他、第1検査において、走査線15や補助容量線18等を電気的に検査しても良い。
本発明の実施の形態に係るアレイ基板の製造方法を用いて製造されたアレイ基板を備えた液晶表示パネルを示す斜視図。 図1に示したアレイ基板の平面図。 図1及び図2に示したアレイ基板の一部を示す拡大平面図。 図3に示したアレイ基板の等価回路図。 図3に示した液晶表示パネルの線A−A断面図。 図3に示した液晶表示装置の線B−B断面図。 上記アレイ基板の製造方法において、マザーガラス上に4枚のアレイ基板を形成した状態を示す平面図。 画素電極形成前の上記マザーガラスの一部を示す拡大平面図。 画素電極形成後の上記マザーガラスの一部を示す拡大平面図。 上記アレイ基板の検査に用いる検査装置を示す概略構成図。 上記画素電極に電子ビームが照射され、画素電極から2次電子が放出されている状態のアレイ基板の一部を示す断面図。
符号の説明
1…アレイ基板、2…対向基板、3…液晶層、10…ガラス基板、11…画素部、12…TFT、15…走査線、17…補助容量素子、18…補助容量線、20…信号線、21…コンタクト配線、22…補助容量電極、24…保護絶縁膜、26…画素電極、44…ビデオパッド、50…NGAT回路、51…切替え素子群、52…切替え素子、53…導体、54…接続膜、60…検査パッド、64…切替えパッド、65…第1検査パッド、66…第2検査パッド、67…延出部、101…マザーガラス、e…周縁、EB…電子ビーム、h2…コンタクトホール、R1…有効領域、R2…表示領域、R3…非有効領域、R4…接続領域、SE…2次電子。

Claims (7)

  1. 基板上の有効領域に複数の第1配線を形成し、
    前記第1配線に交差して前記基板上の前記有効領域に複数の第2配線を形成し、
    前記第1配線と第2配線との交差部近傍に形成された複数のスイッチング素子と、前記スイッチング素子に接続された複数の画素電極と、前記画素電極に電気的に接続される容量部と、を有した複数の画素部を形成し、
    前記基板上の前記有効領域に隣合う非有効領域に、前記複数の第2配線に接続された切替え回路と、この切替え回路に接続されているとともにそれぞれ前記複数の第2配線に電気信号を与える複数の第1検査パッドと、第2検査パッドと、を形成し、
    前記複数の第2配線を前記第2検査パッドに接続し、
    前記第2検査パッドに電気信号を与え、前記複数の第2配線を介して前記画素部に電荷をチャージし、
    前記電荷がチャージされた前記画素部の画素電極に電子ビームを照射し、前記画素電極から放出される2次電子の情報を検出し、前記画素部の欠陥の有無を検査するアレイ基板の製造方法。
  2. 前記複数の第2配線を前記第2検査パッドに接続するに先立ち、前記第1検査パッドに電気信号を与え、前記第2配線を流れる電気信号を検出し、少なくとも前記第2配線の欠陥の有無を電気的に検査する請求項1に記載のアレイ基板の製造方法。
  3. 前記複数の第2配線を前記第2検査パッドに接続する際、前記基板上の非有効領域に導電性の接続膜を形成し、前記接続膜を介して前記複数の第2配線を前記第2検査パッドに接続する請求項2に記載のアレイ基板の製造方法。
  4. 前記接続膜を形成する際、前記基板上に導電性膜を形成し、前記導電性膜をパターニングし、前記接続膜と前記画素電極とを同時に形成する請求項3に記載のアレイ基板の製造方法。
  5. 前記接続膜を前記切替え回路に重ねて形成し、前記接続膜で前記切替え回路を短絡させる請求項3に記載のアレイ基板の製造方法。
  6. 前記切替え回路を形成する際、前記基板上の非有効領域に、前記複数の第2配線に接続させて導体を配線し、前記複数の第2配線のいずれかを流れる前記電気信号が選択的に前記第1検査パッドに流れるよう前記切替え回路を形成し、
    前記基板の非有効領域および導体上に絶縁膜を形成し、
    前記複数の第2配線を前記第2検査パッドに接続する際、前記絶縁膜に複数のコンタクトホールを形成し、前記コンタクトホールを介して前記導体と接続されるよう前記接続膜を形成して行なう請求項3に記載のアレイ基板の製造方法。
  7. 前記電気的に検査する際、前記第1検査パッドに電気信号を与え、前記第2配線およびスイッチング素子を介して前記補助容量素子に電荷をチャージし、前記チャージされた電荷を基に前記第2配線を流れる電気信号を検出し、前記第2配線、スイッチング素子および補助容量素子の欠陥の有無を検査する請求項3に記載のアレイ基板の製造方法。
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